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山道を超えるとそこは、海底のお城でした

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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 拝啓、父上と母上。
 お山に入り、帰らなくなって早数日。私は変わらず元気です。今、私は不思議なお城にいます。
 山菜を採りに確かに山へ入ったのに、まるで海の中を歩いているかのような光景が広がっていました。
 魚達に導かれるままに歩いていると、御伽噺に伝わる竜宮城が私を待っていました。お城にはお侍様が控えていて、歩き疲れた私を優しくもてなしてくれました。
 休ませてもらっている間、乙姫様が話し相手になってくださったのですが、帰ろうとすると私の袖を引くのです。
 乙姫様は、陸に上がったせいで目が見えなくなってしまっていて、側で支えてくれるお友達が欲しいのです。
 だから、父上、母上、せめて乙姫様の心が落ち着くまで、帰らぬ私をお許しください。
 敬具。


「このようなお手紙をきっかけに、新たな事件が発覚しました」
 人首・椿(傷と記憶は刻むモノ・f06124)はコロリと電子巻物を広げて、サムライエンパイアのとある山を示す。
「こちらの山に入った方が、帰らなくなるそうなのです。行方不明者は皆女性で、手紙が本物なら今のところは無事といえますが、早急に救助に向かった方がよいでしょう」
 故郷に手紙を出せる程度には自由らしいが、山から降りた姿を誰も見ていないという。もしかしたら、軟禁されていて手紙だけが山から降りている可能性も十分にあった。
「まずは山へ入り、城を探してください。そこが行方不明者の皆様が辿り着いた場所のようですが……」
 あ、これ一筋縄じゃいかないやつ。猟兵達は察した。
「山に入った方々は幻覚を見ていた可能性があります。この幻覚が、皆様を山から追い出すように働く可能性があるのです」
 ただでさえ山のどこにいるのかも分からん相手を探すのに、幻覚までかかっているときた。自身の気力との戦いになるかもしれない。
「それでは皆様、ご武運を。もし道中で怪我などなさったら……うふふふ」
 幻覚に惑わされて木に激突とかしないようにね!!


久澄零太
やっふぉい、久澄でっせー

ネタネタする予定ですが、誰かが地雷をぶち抜いたりするとシリアス化する可能性があります

地雷撤去の技能を身につけていらっしゃいませ(地雷を躱せるとは言ってない)
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第1章 冒険 『お伽の国?竜宮城を求めて』

POW   :    根性で幻影を破る

SPD   :    幻影に呑まれる前に原因を突き止める

WIZ   :    魔力や精力で幻影に対抗する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

パリジャード・シャチー
≪心情≫
・竜宮城か…。ならばうちの出番だね。伊達や酔狂でシャチ着てないって
 とこみせちゃるからなー。ふふっ、うちってばマジシリアスキャラ。
・幻覚ねぇ。強い刺激を与えると目が覚めるっていうよね。
 つまりは激辛だね。ソース舐めれば目が覚めるね。うちってば天才。
 うーん。辛い!うましうまし。
・しかし何が幻覚を見せるんだろうね。霧とかそういうのなら扇で
 仰いで風を吹かせれば平気だけど。単純な魔法だとねー
・とりあえずこの格好で歩くのは大変だから愛羅に乗っていくよ
 しかし竜宮城かー。サメ居たらぶっ飛ばそう。サメは許さぬ。
 シャチを崇めろ。乙姫がもしもサメだったら竜宮は激辛によって
 炎上するだろうね…ふふっ



「竜宮城か……ならばうちの出番だね。伊達や酔狂でシャチ着てないってとこみせちゃるからなー。ふふっ、うちってばマジシリアスキャラ」
 開幕早々シリアスのsも入力されないパリジャード・シャチー(因達羅神のハナヨメイド・f17808)。むしろ伊達や酔狂以外の何故にシャチなんか着てると言うのか。
「幻覚ねぇ。強い刺激を与えると目が覚めるっていうよね。つまりは激辛だね」
 このシャチはなに寝言ほざいてるの?イルカみたいに頭半分寝てるの?
「ソース舐めれば目が覚めるね。うちってば天才。うーん。辛い!うましうまし」
 などと、一滴垂らすだけで鍋が地獄の釜と化す激辛調味料をペロペロするパリジャード……何?地獄の釜はやべーもんの事じゃない?細けぇこたぁいいんだよ!奴が平然と舐めてる物がどれだけの劇物か伝わればいいんだから!!
「しかし何が幻覚を見せるんだろうね。霧とかそういうのなら扇で仰いで風を吹かせれば平気だけど」
 生憎、天候の類によるものではないと分かるのだろう。さすが腐ってもシャチ……あ、違う。ネタ堕ちしても女神。早々に対策を諦めて、弓を振るとその風切り音は山に木霊して、その響に呼ばれて飛び出た白い象……本当にどっから出てきたのそいつ?
「しかし竜宮城かー。サメ居たらぶっ飛ばそう。サメは許さぬ」
 白象、愛羅の背に乗るシャチぐるみ姿のパリジャード。大型哺乳類的な鈍重な一歩に合わせて、歩みのたびに左右に体を揺らしながら目元に影が落ちる。
「シャチを崇めろ。乙姫がもしもサメだったら竜宮は激辛によって炎上するだろうね……ふふっ 」
 この女やべぇよ、今まで散々象に跨り鮫を踏み躙りながら歩き回ったり、脳天に風穴あけて頭から口に激辛ソースぶち込んだりして、まだ足りないと言うのか。
「あれはあれー、これはこれー」
 ニコニコと、両ヒレで話を左右に仕分けするパリジャード。
「サメが出たらー、鼻とエラからソースをお見舞いするぞー」
 もちろん、揚げ物にかけるあれじゃなくて、【激辛耐性】の技能がないと即死する方です。その雰囲気に身の危険を覚えたのだろう。愛羅をムシャムシャするべく近づいてきたヨロイザメさんがバックしていきました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

満月・双葉
手紙書くのは良いけれど、誰がどうやって届けているのでしょう…?
ふむ…寂しがり屋の乙姫様ですか。
いなくなった子のご両親が辛いでしょうかねぇ…穏便に返してくれないかな…この朝どれ大根と引き換えに

…それにしても幻影ですか……ふぅむ(木の根っこに引っかかって顔面からべしゃ)
地形の利用でもしながら進みましょうかね。
なんか原因っぽいのは勘で何とか察せませんかねぇ
山の中なら僕の専売特許…だといいなぁ…あっ、あんな所に大根が(木の幹にごいーん)……んなわけないか。



「手紙書くのは良いけれど、誰がどうやって届けているのでしょう……?」
 その謎に気づいてしまったか、満月・双葉(神出鬼没な星のカケラ・f01681)よ。しかしその疑問はそのうち分かるから一旦胸にしまっておきなさい。
「しまう為の谷間がないんだけど……」
 物理的な話じゃないからそんなジト目でこっち見んな!!
「ふむ……寂しがり屋の乙姫様ですか。いなくなった子のご両親が辛いでしょうかねぇ……穏便に返してくれないかな……この朝採り大根と引き換えに」
 寂しいっていってんのに、お友達を大根と交換してくださいって、お前もお友達にしてやろうかぁ!?系の案件だと思うの。この子無事に帰れるのだろうか……。
 ふと、双葉の前をイナダが通り、無表情少女は雰囲気だけでハッとする。
「ブリ大根……」
 落ち着け双葉!それまだ成長しきってないから!同じ魚ではあるけど食べごろじゃないから!!
「……それにしても幻影ですか……ふぅむ」
 そもそも自分じゃ調理できない事に気づいて、双葉は想像上の煮物料理から目を逸らすように現状を見つめる。頭上を飛び交うばかりか、時折顔の横を泳いでいく魚たち。しかし、通った瞬間に魚特有の生臭さはなく、これが本物の魚なのかどうかすら怪しい。
「……一回捕まえてみれば分かりますかね?」
 などとイナダにチャレンジする双葉。だがしかし、イナダは捕まりそうになるとスルッと逃げてしまう。
「……妙に、すばしこ……」
 ガッ、ベシャーン!
「……地形に気をつけながら進みましょうかね」
 魚ばかり見てて、思いっきり木の根に引っ掛かって顔面から行った双葉。何故か眼鏡は無事である。
「山の中なら僕の専売特許……だといいなぁ」
 実は山籠もりしていた時期がある双葉ちゃん、師匠の教えを今こそ活かす時……!
「あっ、あんな所に大根が……」
 ゴイーン。
「……んなわけないか」
 当たり前でしょうよ!魚が回遊する山の中に大根っておかしいと思いなさいよ!なに油断しきって木の幹に体当たりしてるのさ!?
「……でも、一つだけ僕の勘が囁いています」
 打ち付けた顔を真っ赤にして、地面にゴロンした双葉の無表情なドヤァ。
「これ、ただの幻影じゃなくて幻術の類ですよ。じゃないと、大根なんか生えるわけないですもん」
 つまりどういうことやねん。
「どっかに術者がいて、相手がこっちを見てる可能性があるって事です」

大成功 🔵​🔵​🔵​

テティス・ウルカヌス
「今回のお仕事の舞台は龍宮城ですかー!
ふっふっふ。乙姫役は、この天才美少女アイドルのテティスちゃんにお任せくださいっ!」

……え?
もう乙姫役は決まってる?
大丈夫ですっ、この私がその役、いただきますからっ!

「それにしても、竜宮城のセットに向かって山の中を歩いていたはずなのに、
いつの間にか、まるで海の中を歩いてるような光景ですね。
CGにお金かけてますねー!」

なんだか道に迷ってきた気もしますが、アイドルとしてお仕事に遅刻はできません!
どれだけ山の中を歩こうとも、根性で龍宮城にたどり着いてみせますよっ!

アイドルのトレーニングで鍛えた足腰を生かして、山を走破ですっ!

「はうっ!」(木の根で転び顔からダイブ



「今回のお仕事の舞台は龍宮城ですかー!ふっふっふ。乙姫役は、この天才美少女アイドルのテティスちゃんにお任せくださいっ!」
 おい誰だこのバカ(テティス・ウルカヌス(天然系自称アイドル・f12406))に声かけた奴!?
 あと乙姫役じゃねぇから!自称乙姫的な新手のエネミー?もしくは自然現象?的な何かだから!!
「……え?もう乙姫役は決まってる?」
 ちがぁあああう!?
「大丈夫ですっ、この私がその役、いただきますからっ!」
 こいつマジで頭おかしいんじゃなかろうか。ていうか、この発言だけ聞くと今回の騒動の中心にある災厄に成り代わるっていう、ある種の敵堕ち宣言に聞こえるのだが……?
「それにしても、竜宮城のセットに向かって山の中を歩いていたはずなのに、いつの間にか、まるで海の中を歩いてるような光景ですね。CGにお金かけてますねー!」
 この子こんなんで猟兵やってけるのかしら……CGと幻影の見分けもつかないって、割と致命的だと思うの。
「なんだか道に迷ってきた気もしますが、アイドルとしてお仕事に遅刻はできません!どれだけ山の中を歩こうとも、根性で龍宮城にたどり着いてみせますよっ!」
 気もするんじゃなくておめーの場合は本当に迷ってんだよ。本人は真っ直ぐ進んでるつもりで同じところグルグル巡ってんだよ!!
「あ、このお魚さっきも居ましたね……」
 気づいたか?ついに気づいたのか!?
「たくさんいるお魚さんなんですね!」
 気づかなかったー!観察力皆無だったー!!
「いっけない、お魚さんに気を取られている内に、こんな時間に……!」
 腕時計を確認するテティスは軽く準備運動して、クラウチングスタートの構え。
「ふっふっふ、アイドルのトレーニングで鍛えた足腰を見せる時ですね。テティスちゃんにかかれば山の一つや二つの走破なんて……!」
 などとカッコつけて走り出した数秒後。
「はうっ!?」
 木の根に足を引っかけ地面に向かってダイブ!
「はっ!こういう時は体を丸めて被害を最小限に……」
 アクション映画かなんかで見たのか、変な知識を引っ張り出したテティス。しかし、そのまま行けば腹打ちで済んだろうに、変に体を丸めようとするから角度がつき、顔面からズシャーッ!
「痛いですぅ……!」
 アイドルが一番やっちゃいけない最期を遂げた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

涼風・穹
【内心】
手紙の文面からすれば浦島太郎の竜宮城みたいに時間の流れが違っているという訳ではないようだな
……某七つの玉を集めると龍が願いを叶えてくれる世界の、幼稚園で変化の術を身に着けたお茶の名前の豚が村娘を連れ去っていた時みたいに、行方不明になった女性達は竜宮城で贅沢な暮らしをしているから村へ帰りたくないだけ、なんてオチじゃないだろうな…?

【行動】
山へ入った後は少し進むごとに《贋作者》で目印になるようなものを作り出して置いておき、通ってきた道が分かるようにしておく
これで目印ごと幻覚に覆われたりしない限りは同じ所を通ったりすれば分かる筈だ(フラグ?)
……後はまあ…人の痕跡を地道に足で探すしかないか…



「手紙の文面からすれば浦島太郎の竜宮城みたいに時間の流れが違っているという訳ではないようだな」
 情報を反芻して、一先ず胸を撫で下ろす涼風・穹(人間の探索者・f02404)。しかし、穏やかな顔をしたのもつかの間、すぐに遠い目に。
「……某七つの玉を集めると龍が願いを叶えてくれる世界の、幼稚園で変化の術を身に着けたお茶の名前の豚が村娘を連れ去っていた時みたいに、行方不明になった女性達は竜宮城で贅沢な暮らしをしているから村へ帰りたくないだけ、なんてオチじゃないだろうな……?」
 そんな状態なら椿がわざわざ招集かけたりしねーから安心しろ。ちゃんと?オブリビオン案件だから。
「さて、道に迷うってんならやっぱりコレだよな」
 などと言いつつ、穹が作ったのは一振りの槍。これを地面にグッサァ!
「これで目印ごと幻覚に覆われたりしない限りは同じ所を通ったりすれば分かる筈だ」
 などとグサグサしながら先に進むと、視界の先に何か見えてくる。
「なんだアレ……?」
 近づくと、それは槍だった。深々と地面に突き刺さり、まるで誰かに抜いてもらう事を待っていたような……。
「って、俺の槍!?」
 そうね、目印にしたところで、道の方を幻影に歪められて同じ地点に戻って来たら意味ないものね。
「こうなったら、人の痕跡を地道に足で探すしかないか……」
 肩を落とす穹ではあるが、アホみたいな量の槍を道に刺して来たのだ。どこかで一周するように幻影に誘導されているのは間違いない。
「てことは、普通に歩いてたら見つからない場所に痕跡が……あったし」
 謎の象の足跡が木に向かって進んでたり、何かを引っこ抜いた跡が茂みの奥に隠れていたり、何かを引きずったような跡がうねっていたり……。
「え、何、何か難易度高すぎないか……?」
 まるで穹だけは徹底的に拒もうとしているかの如く、カオスな道筋を辿った先に見えてきたのは……。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『切支丹武者』

POW   :    騎馬突撃
自身の身長の2倍の【軍馬】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD   :    後方支援
【切支丹女武者】の霊を召喚する。これは【鉄砲による援護射撃】や【一斉掃射】で攻撃する能力を持つ。
WIZ   :    主の裁き
【ハルバード】を向けた対象に、【天からの雷】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:森乃ゴリラ

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ようこそいらっしゃいました。こちらは我らが城にして主が住居。旅の方よ、ごうかごゆるりと……」
 山道を進んでたその先に、何かデカい城があるなーとか思ってたら、西洋甲冑に身を包んだ騎士(この世界的に多分サムライ的なサムシング)が猟兵達を出迎えてくれた。
「ささ、お茶にしますか?それともお食事ですか?」
 いやいやちゃうねん。猟兵達は事の次第を説明し、行方不明になった人々の事を聞いてみたのだが。
「なるほど。つまり、貴方方は我が主の心の平穏を脅かす者ですね?」
 武器に手をかけたが、まだ抜かない。
「お引き取りください。皆さまを先に通すわけには参らなくなりました」
 だからってはいそうですか、と帰るわけにはいかない。野郎ども、戦闘準備だオラァ!!
テティス・ウルカヌス
「そうですか、そこまでして乙姫役を渡す気がないということですね!」

槍や刀を構えてくる武士役のエキストラさんたち。
これは乙姫役の人の差し金ですね!
まさか、向こうから刺客を放ってくるとは想定外です。
そこまで、この天才美少女アイドルのテティスちゃんが怖いとは!

それなら仕方ありません!
本当は靴に画鋲を入れたり、階段から突き落として乙姫役を出来なくしたりする程度で済ましてあげるつもりでしたが、
相手が力業で抵抗してくる以上は、こちらも容赦しませんよー!

って、よく考えたら私、暴力は苦手なのでした。

「ぼ、暴力反対ですーっ」

(なお、男性と思われるエキストラに近付かれ【渾身の右ストレート】が発動します)



「そうですか、そこまでして乙姫役を渡す気がないということですね!」
 だから違うっていってんだろ!?
「槍や刀を構えてくる武士役のエキストラさんたち……これは乙姫役の人の差し金ですね!まさか、向こうから刺客を放ってくるとは想定外です。そこまで、この天才美少女アイドルのテティスちゃんが怖いとは!」
 落ち着けテティス、エキストラが動いてたらそれはもはや乙姫個人の意思じゃないから。番組スタッフ総出でキャスティング拒否してるから!!
「本当は靴に画鋲を入れたり、階段から突き落として乙姫役を出来なくしたりする程度で済ませてあげるつもりでしたが、相手が力業で抵抗してくる以上は、こちらも容赦しませんよー!」
 陰湿ッ!!やる事が中学生のイジメレベル!それ絶対犯人ばれるやつやろ!?
 そんな事は小学生未満のテティスブレインでは理解できなかったのだろうが、そんな事より問題が一つ。状況を整理しよう。

 テティスVS甲冑武者(いっぱい)
 素手VS刀と斧槍

 どこに勝てる要素があるんや?
「ぼ、暴力反対ですーっ!?」
 ダメ押しとばかりに軍馬に飛び乗る武者を前に、さすがにこのバカ(テティス)も分が悪いと理解したのだろう。まぁ今更遅いんだけどな!!
「主の邪魔をするのなら……死ねェ!!」
「き、きゃぁあああああ!!」
「ふぼっふ!?」
 これは酷い……男性と思しき武者の声に、反射的に右拳が飛び出たテティス。しかし、相手は馬に乗っているのだから考えなしに放った拳はもちろん馬に当たる。
 が、ビックリした馬が大きく体を起こした為に武者は手綱を握って身動きが取れなくなり、そこへテティスの背面回し蹴りが馬具を吹っ飛ばして武者が落馬。すぐさま跳ね起きようとする武者の顔面をそのまま踵でメッキャァ!!
 ねぇ、あれ兜が変形してるんだけど、中身大丈夫?
「はっ!気が付いたらエキストラさんがいません……私の美貌に恐れをなして逃げましたね!?」
 おめーが今まさに踏んでるんだよぉおおお!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

満月・双葉
まぁそんなこと言わないでくださいよ。
あなた達の主に胸が大きくなる秘術を教えて頂こうと思ってきたんですよ。
そろそろ海の季節ですしうちの変態が水着を用意してそうな雰囲気を醸し出してたりしそうな頃合なんで、ツルペタを強調するような水着を着せられる不名誉なんて味わいたくないんですよ。(捲し立て動揺を誘う)あなた達の主なら遺伝子に逆らえると勘が告げている!
ねぇねぇ良いでしょう大根あげますから。(騎乗して大きくなるなら羽根で飛んで渡しに行く暴挙)
大根は消化にいいのですよ。餅に添えて食べたら美味しいですって(捲し立てつつ流れで手渡し)
………あっ、爆発するオプションの説明を忘れていました。テヘペロ☆(無表情)



「まぁそんなこと言わないでくださいよ。あなた達の主に胸が大きくなる秘術を教えて頂こうと思ってきたんですよ」
 ぺちぺち、双葉は向けられた武器の柄を叩いて押し退けて、ずいと踏み込み深淵の眼差し。
「そろそろ海の季節ですしうちの変態が水着を用意してそうな雰囲気を醸し出してたりしそうな頃合なんで、ツルペタを強調するような水着を着せられる不名誉なんて味わいたくないんですよ」
 あっ、この子悪い大人に捕まって苦労してる……そんな事情を察した武者達はコソコソと相談し始め、実際に双葉に捕まった武者に至っては武器を降ろしてすげー気まずそうに目を逸らし、「誰か助けて!?」と言わんばかりに仲間達の方を見やるレベル。そんな武者の兜の端を掴んで顔を向けさせて、双葉がじーーー。
「あなた達の主なら遺伝子に逆らえると勘が告げている!」
「いやあの、確かに我らの主は色んな意味で大きなお方ではあるが、それは家系による体つきを何とかできるとは限らな……」
「ねぇねぇ良いでしょう?大根あげますから」
 スッと出てくる大根。反射的に受け取る武者。
「なんで大根……?」
「大根は消化にいいのですよ。餅に添えて食べたら美味しいですって」
「この暑くなってきた時期に餅はちょっと……」
 苦笑して、通すわけにはいかない以上大根を受け取るわけにもいかず、返そうとする武者。しかし、二人の間で大根は輝き始める。
「あ、忘れてました」
「な、何を!?」
 訳が分からず、大根を落っことしてしまった武者に双葉は告げる。
「その大根、衝撃を与えると爆発しますよ」
「もっと早く言ってぇえええ!!」

 チュドォオオオン!!

「……」
 爆風で真っ黒焦げになった武者は地面に『だいこ』までダイイングメッセージを遺して事切れていた。煤けた双葉はそんな彼をジッと見つめた後、残りの武者たちに向けて舌をだすと自分の頭をコツン。
「テヘペロ☆」
 無表情なままに「やっちった♪」って顔する双葉に、武者達はポカンと呆気にとられるしかなかったとか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

パリジャード・シャチー
≪心情≫
・ねえ?鮫は?うちが殴る鮫はどこ?
・っていうか、甲冑武者って、海感ないじゃん。
・はぁ~テンション下がるなーもう。こうなったら趣味に走ろう
 料理するよーキッチンどこ?
≪戦闘≫
・特製激辛料理を作って給仕するよ。さあ、食べろー
・ふふふー。うちの料理スキルならば、美味さと辛さの共存なんて
 余裕余裕(ただしパリ基準)
・えっ、辛いのダメ?ならば仕方ないね。まあこの時代にそこまで
 辛い料理はないしね。でも許さんってことで風操って遅くなった
 奴をスパンスパンと斬っていくよ
・会う人会う人に極悪UCとか言われるんだよなぁ。
 どこかに同類(絶望的な辛党)は居ないかなー
 やっぱ弟子は、凄い奴だっんだなーと郷愁



「ねえ?鮫は?うちが殴る鮫はどこ?っていうか、甲冑武者って、海感ないじゃん」
 きょろきょろシュババッ!動き回って鮫の背ビレすら見えない事を確認すると、パリジャードは頬を膨らませて、からのながーいため息。
「はぁ~テンション下がるなーもう。こうなったら趣味に走ろう。料理するよーキッチンどこ?」
「あ、ちょっと!?」
「えーい」
 勝手に城に入り込もうとするパリジャードを武者が横一列に並んで阻もうとするが、その顔面にパリジャードが何かを投げかけた。
「かっら!?」
 兜の隙間からわずかに入った液体の、香りだけでビグンビグンッ!悶え苦しむ武者によって開いた風穴からパリジャードが侵入。
「キッチンはどこー?」
『待てぇええええ!?』
 後を追って来る武者を横目に襖をスパンスパンスパァン!装備を手入れしてる武者とか、床についてる武者とか、明らかに見ちゃいけない瞬間だった奴とか、色々あったけども。
「あったー、やっぱり土間なのねー」
 炊事場という名のキッチンに辿り着いて数分、簡易的なスープを仕上げるパリジャード。そこに武者の追手が辿り着くのだが。
「さあ、食べろー」
「え、何それ赤くな……ゴフッ!?」
 兜の隙間から突っ込まれた瞬間、武者が息絶えた。
「こいつ……毒を盛りやがった!?」
「毒じゃないよー、失礼だなー」
 一斉に斬りかかる武者達だったが……その一撃が、遅い。
「さぁさ召し上がれー」
「なんだ、体が重……カハッ!?」
 何故かスローモーションになった武者たちへ、次々とスープを飲ませるパリジャード。もはや一方的な蹂躙である。
「えっ、辛いのダメ?この時代にそこまで辛い料理ないしねー、でも許さん」
『ギヤァアアアア!!』
 悲鳴の後には、赤い液体に沈む武者が死屍累々。地獄絵図の中心で、女は不満気に虚空を見る。
「どこかに同類は居ないかなー……やっぱ弟子は、凄い奴だっんだなー……」
 お前レベルの辛党がそんなポンポンいたら、世界は舌から滅んでるだろうよ……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

涼風・穹
……頑張れ騎士さん達…
陣営が違うから俺とは敵対するしかないけど、君達は役割に忠実で行動としては間違ってはいない

……しかし、それはそれとして一つ言っておきたい
「ささ、お茶にしますか?それともお食事ですか?」という台詞を男から言われても萌え要素が無いしあまり嬉しくない
そこは美少女が「ささ、お茶にしますか?それともお食事ですか?それともワ・タ・シ?」とやるべきところだろう

そして俺の《贋作者》はSPD
戦闘ルールでは同じ能力のユーベルコードで反撃をしなければならない
美少女な切支丹女武者を召喚するんだ!
……さあ!
そしてさっきの台詞を!
俺が選ぶ選択肢は当然ワ・タ・シ一択!
全力のおっぱいダイブを見せてやるぜ!



「……頑張れ騎士さん達……陣営が違うから俺とは敵対するしかないけど、君達は役割に忠実で行動としては間違ってはいない」
 次々と無残な屍を晒していく武者達に対して、穹はそっと黙祷を捧げる。
「……しかし、それはそれとして一つ言っておきたい」
 さぞや真面目な話なんだろうな……と武者も耳を傾けていたのだが。
「『ささ、お茶にしますか?それともお食事ですか?』という台詞を男から言われても萌え要素が無いしあまり嬉しくない。そこは美少女が『ささ、お茶にしますか?それともお食事ですか?それともワ・タ・シ?』とやるべきところだろう」
「ぱーどぅん?」
 え、こいつ何言ってんのさっきまで真面目な話してたじゃんそれともあれなの異教徒の俺たちが間違ってんの?って、ノーブレスで思考が駆け巡るくらいには武者達は混乱していた。そんなポカンとした武者の襟首を掴み、穹が迫る。
「美少女な切支丹女武者を召喚するんだ!……さあ!!そしてさっきの台詞を!俺が選ぶ選択肢は当然ワ・タ・シ一択!全力のおっぱいダイブを見せてやるぜ!」
「誰が呼ぶかぁああああ!!」
 煩悩ダダ漏れもいい所である。欲望の叫びを上げる穹に武者は各々の武器を振りかぶり、寄ってたかってフルボッコ!!
「ちょ、待て!せめて正々堂々一対一で……」
「貴様のような変態に向ける正義なぞないわ!」
「皆の者!であえであえ!主の心の平穏を乱さんとする不埒な輩を叩きのめすのだ!!」
 ボコスカボコスカ、酷ぇリンチである……が、これには一つ問題があった。ほら、皆して穹を殴りに出てきちゃったから、お城の方ががら空きなわけですよ。つまり、穹以外の猟兵はノーマークでお城に入れるわけですね?
「え、待って、俺は置いてけぼり!?」
 そこで己の煩悩を悔やめばいいと思うよ。
「せ、せめて美少女にボコらせてくれぇええええ!!」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『狐御前』

POW   :    意地悪な子にはお仕置きよ?
【炎を纏った刀】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    ねぇ、遊んでちょうだい?
レベル×1tまでの対象の【身体の何処か一カ所】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
WIZ   :    おいで、私の愉快な仲間たち
戦闘力のない、レベル×1体の【子狐】を召喚する。応援や助言、技能「【暗殺】」を使った支援をしてくれる。

イラスト:ゆりちかお

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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は満月・双葉です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 あまり尊くない犠牲を払い、無事に城の中に侵入した猟兵達。どこに向かえばいいか分からないのだが、どこぞの激辛魔神が襖を全開にしていったお陰である程度見通しは立つ。少なくともこの階層には何もないな、と階段を昇ろうとした時だった。
「騒がしいから何かと思ったら……」
 上から、強烈な圧が降って来る。
「約束……守ってくれなかったのね……あぁ、いえ。守ってくれたから、こうなったのかしら?」
 わけのわからぬ事を言いながら、降りてきたのは伝承に在る九尾の狐を思われる美女にして、圧倒的な妖気を放つ怪物だった。
「ここまで来たのなら仕方ないわね……ねぇ、遊んでちょうだい?」
 自滅しそうな奴がさっきいたから忠告しておくぞ。セクハラはするなよ。絶対にするなよ!俺はちゃんと言ったからな!?
テティス・ウルカヌス
「出ましたね、美人な乙姫役の人!
乙姫といえば、タイやヒラメと舞い踊るもの!
この美少女アイドルのテティスちゃんと
どっちが乙姫に相応しいかダンス勝負です!」

ビシッと指を突きつけて宣戦布告です!

ふっふっふ、このダンス勝負で勝てば、スタッフの皆さんも
天才美少女アイドルの実力を認めざるを得ないでしょう!

得意のダンス【妖精の輪舞】を披露です!
ダンス中にうっかり相手に怪我をさせて出演出来なくさせちゃっても事故ですよね、事故。

って、なんか子狐っぽいのを巻き込んだような気もしますが、
気にしないでおきましょう!

それにしても、この人、全然乙姫っぽくないですねー?
これは私にも勝機があるかもしれませんよ!



「出ましたね、美人な乙姫役の人!乙姫といえば、タイやヒラメと舞い踊るもの!この美少女アイドルのテティスちゃんと、どっちが乙姫に相応しいかダンス勝負です!」
「乙姫役……?」
 この子何言ってるのかしら?って顔する狐っぽい妖怪……狐御前。ていうか目が見えてない相手にダンス勝負とか、お前戦う気ないな?
「何を言うんですか!芸能界は正に群雄割拠の戦国時代なんですよ!勝てばトップアイドル、負ければモブの厳しい世界……手段なんて選んでいられません!!」
 そんな事言ってるからメジャーになれないと思うのは俺だけだろうか……。
「ふっふっふ、形はどうあれ、このダンス勝負で勝てば、スタッフの皆さんも天才美少女アイドルの実力を認めざるを得ないでしょう!」
 裏を返すと、ここで勝てないようならお前に後はねぇんだけどな。
「……ダンス中にうっかり相手に怪我をさせて、出演出来なくさせちゃっても事故ですよね、事故」
 うぉおい!?
「さぁ、早速勝負で……きゃー!?」
 踊る前からずっこけて、途端に場内がライブステージへ。
「こ、こほん。改めて勝負です!」
 失敗をなかったことにした!?
「それでは、ミュージックスタート!」
 そして流れるのは、俗にいう現代のダンスミュージック。狐御前がそんな曲をまともに知っているわけもなく、勝負はテティスの圧勝……かと思われた。
「結果発表です!得票数は……私にゼロで乙姫役の方に何故かいっぱい入ってますー!?」
 投票箱の中身を確認してアワアワオロオロし始めるテティス。まぁ、そうなるな。
「な、何でですか!?」
「クスクス、私には『ふぁん』?がたくさんいるからかしら」
 微笑む狐御前の後ろには『狐最高!!』の横断幕を掲げた仔狐の群れ……圧倒的数の暴力に、ステップも踏めないテティスが勝てる道理もない。
「い、今のはリハーサルです!次こそは本番ですよ!!」
「あらそうなの?折角投票もしたのに?」
 追い詰められた仔猫の如く唸るテティスをからかうように微笑みながら、狐御前はテティスが力尽きるまでダンスに付き合ってくれた。

成功 🔵​🔵​🔴​

涼風・穹
推すなよ、絶対押すなよ?というやつですね分かります
おっぱいダイブを全力で敢行します

まあ、煩悩こそが生きる意味、理想の死に様は腹上死、ネタがあれば全力で暴走してその結果酷い目に遭おうと寧ろご褒美、やらずに悩む位ならさっさと飛び込め、というような俺ですので、言葉通りに忠告を理解していたとしてもやる事は変わらないですな

そして"対象の【身体の何処か一カ所】を掴んで"という事は此方からも相手に触れられる距離な訳ですな
煩悩全開でセクハラします
……一応、どこぞに叩きつけられる直前には《贋作者》で緩衝材になるようなものを作り出して耐えます
それはそれとしてもふりたくなる程に立派な尻尾ですので其方にも興味ありです



「誰かが俺の命を案じて警告を囁いてくれた気もするが……」
 虫の知らせを聞いたのか、穹は神妙な面持ちで狐御前を見やると。
「押すなよ、絶対押すなよ?というやつですね分かります。おっぱいダイブを全力で敢行します」
 ドアホー!?
「まあ、煩悩こそが生きる意味、理想の死に様は腹上死、ネタがあれば全力で暴走してその結果酷い目に遭おうと寧ろご褒美、やらずに悩む位ならさっさと飛び込め、というような俺ですので、言葉通りに忠告を理解していたとしてもやる事は変わらないですな」
 どこかの見えない誰かに己の有様を告白する穹の姿は、敬虔なクリスチャンのようでもあったとかただの煩悩の塊にしか見えなかったとか……いやそんな事はどうでもいい。
 待て、早まるな。奴だけはマジでアカンて!!
「大丈夫だ」
 サムズアップする穹の眼には、勝利を確信した光がある。何か勝算でもあるのかと思ったら。
「見た所あっちは白兵戦向き……つまり、おっぱいダイブできる射程まで踏み込める!」
 お前何言ってるの!?
「いざゆかん!真理の谷間へ……!!」
 無防備にも真正面から飛びかかる穹。そのまま吸い込まれるように狐御前の胸元へ……。

 ふにゅん。

「……カウンターが、ない、だと?」
 着物(ドレス?)のデザインが西洋寄りで胸元が隠れていない関係上、人肌の温もりと吸い付くような肌触りの中に、瑞々しい弾力が頬を押し返す感触に穹が一周回って感動を覚える……が、あー。やっちまったか。
 ぷにぷにふにふに、もふもふ、ふぎゅー。胸と尻尾に包まれて、脱力する穹の意識が遠のいていく……。
「ここが……極楽か……」
 コテン、戦闘にすら持ちこめず、無力化された穹を仔狐の群れが簀巻きにすると、山の麓に向かってえっさ、ほいさ……てい!
「ぬぉおおおお!?」
 ゴロゴロゴロゴロ……そのまま蹴っ飛ばされて、山の外まで転がり捨てられてしまった!
「……これだから男って嫌いなのよね」
 汚物でも見るような目(目隠しで見えない?細かい事は気にするな!)で、狐御前は穹を見送った。

失敗 🔴​🔴​🔴​

パリジャード・シャチー
≪心情≫
・乙姫要素…どこ?狐じゃん‥。どこをどう見ても…圧倒的に狐だこれー。
・まあいいや。台所に来たってことは分かってるよね。
 そう、うちの料理を食べに来たんだよね。ダイジョブダイジョブ、
 殺気‥じゃなくてさっきよりは辛くない筈だからね。
≪戦闘≫
・UCを使うよー。ってことでスープどうぞ―。
・お残しするとさらに激辛だからねー。
・掴みかかってこようとしたら、合気鉄扇術ってね。流石に1/5速なら
 うちでも対処できるさ。
・逃げようとするならば白蛇弓Rで激辛ソース塗った鏃を敵の背中に
 撃ち込むよ。
「この一撃は当たれば辛いですよってね。これぞ侍女式戦闘術」
※こんなトンチキ戦法するのはコイツと弟子だけです。



「乙姫要素……どこ?狐じゃん……どこをどう見ても……圧倒的に狐だこれー」
 ぐるぐる、狐御前の周りを動き回り、あらゆる角度から姿を確認して百パーセント狐要素でできている事を確認したパリジャード。
「まあいいや。台所に来たってことは分かってるよね。そう、うちの料理を食べに来たんだよね。ダイジョブダイジョブ、殺気……じゃなくてさっきよりは辛くない筈だからね」
「ふぅん?」
 すんすん、鼻を鳴らして、真っ赤なスープの味に見当をつけた狐御前。微かに眉を潜めて。
「唐辛子入れ過ぎてない?」
「そんなことないよー?」
 自分の味覚がおかしいという点には触れない(ていうか下手すると気づいてない)パリジャードに勧められて、狐御前がずずー。
「あぁほら、やっぱり唐辛子入れ過ぎてるわよコレ」
「そうかなー」
 自分でも飲んでみるパリジャードだが、(味覚が痛覚しか感じないレベルで死んでる疑惑があるパリジャード視点で)普通の味。
「これはダメよ。食べる人の事を一切考えてない味だわ。人によっては、これは料理なんかじゃないって怒り出すわよ?」
(あっれー?)
 普通に動いて、鍋の中身をかき回しながら調味料を加えていく狐御前の姿に、パリジャードが首を傾げる。
「ウチの料理を、楽しんでる……?」
「それはそうよ。例えどんなに酷い味でも、作ってもらった料理には感謝するものよ?あなたの場合は、身勝手すぎるけどね」
 そのままだと食えたものではない為、野菜をふんだんに使い味をごまかしつつ、辛さを薄めた所で砂糖、塩、醤油を加えて一煮立ち。味が染みた辺りで一度火を止めて、余熱があるうちに味噌を混ぜ溶かしてピリ辛汁に。
「さぁ、召し上がれ?」
「わーい辛味のあるご飯……いやダメだよ、この味だと辛さが足りないよー」
 パリジャードと狐御前による、『辛さは美味さか辛さ(ツラさ)か』問題の討論はしばらく続いたとか……?

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヘルメス・トリスメギストス
「ふむ、このような山奥に住んでいるお嬢様がいるという噂を聞いたのですが、どうやら本当のようですね」

それも状況を観察するに、事前情報の通りに支えてくれる人をお求めのご様子。
このお嬢様を放っておいては執事の名折れ。
全力でお嬢様にお仕えさせていただきましょう。

「というわけで、本日からお嬢様の執事を務めさせていただきます、ヘルメスと申します。
以後お見知りおきを」

まずはご挨拶がわりに【執事給仕術】で紅茶を淹れてティータイムと参りましょう。

守護されていた方々は洋風でしたし、服装も西洋の要素が入っていますので、本格的なアフタヌーンティースタイルにさせていただきましたが、お口に合いましたでしょうか?



「ふむ、このような山奥に住んでいるお嬢様がいるという噂を聞いたのですが、どうやら本当のようですね」
 ヘルメス・トリスメギストス(戦う執事・f09488)……!?誰だ執事のバーサーカーに声をかけた奴!?
「このお嬢様を放っておいては執事の名折れ。全力でお嬢様にお仕えさせていただきましょう」
 と、皆戦闘中だったから土足だったんだけど、城内でお嬢様こと狐御前が素足な事を確認してヘルメスもまた靴を玄関口に揃えて脱ぎ、廊下の泥汚れを掃除しながら。
「というわけで、本日からお嬢様の執事を務めさせていただきます、ヘルメスと申します。以後お見知りおきを」
「私、執事なんて雇った覚えないけど……?」
 突如現れた怪しげな男に警戒を露わにする狐御前だが、ヘルメスは構わずティーセットを広げると、ちゃぶ台の上に紅茶とベジタブルサンド、キャラメルスコーン、アイスケーキを並べて。
「雇われておらずとも、主人あらば仕える者。それが執事でございます。ささ、どうぞ。既に辛い物をお口になさっていると伺って、刺激の控えめな食事をご用意しました」
「西洋風なのね……」
 サムライエンパイアのオブリビオン相手に洋風茶菓子を並べる暴挙。しかしこれにはきちんと理由があって。
「守護されていた方々は南蛮風でしたし、お嬢様の服装も西洋の意匠が取り入れられております故、本格的なアフタヌーンティースタイルにさせていただきましたが、お気に障りましたか?」
「いいえ、これはこれで悪くないわ」
 ほんの少しだけ、戦闘中だという事を忘れて、敵意の代わりに紅茶の香りが戦場を支配する……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

満月・双葉
約束?なんかありましたっけ?(すっとぼけ)

いやー、最近新たなママが目覚めましてね。
こんなんだったらいいなーって思ってたら出たんですよ、すごくね?
これで貴女の攻撃なんか怖くないですもんねっ(どやぁな雰囲気のアホ毛)

小さい頃に遊んでもらった気がします。ですからお礼に少し遊びましょうか。(大根素振り)
胸が大きくなる方法を遺して行ってください。

視力と聞き耳で空間を把握して地形の利用をしつつ第六感と野生の勘も合わせて見切ります。
攻撃は【理想像】に何とかしてもらいつつ、虹瞳を利用して鎧無視攻撃も行っておきます。
わーいママすってきー☆(無表情)

貴女とは仲良く出来そうなのに…オブリビオンであるのが残念です。


ミーシャ・アレクセア
……双葉…(物陰的な所でユーベルコードにほろり)
とまぁ、余計なことは置いておいて、双葉の援護に参りました。えっいらない?…まぁ良いじゃないですか。
帰りにおしゃれな下着買ってあげますから…何故冷ややかな目線が飛んでくるのでしょう。盛り上がりますよ?

攻撃手段は主に日本刀。
早業で動き回り狐御前の注意を引き付けておきます。
双葉のユーベルコードの邪魔だけはしないようにしておきます。ワタシマダシニタクナイ。
双葉が躊躇うようならトドメを刺しておきますが、まぁ…大丈夫ですね?

所で双葉、ずっと気になっていたんですけど、渾天儀は星占いの道具で鈍器ではないですよ。(どうでもいい話題を出して狐の気力を削ぐムーブ)



「約束?なんかありましたっけ?」
 すっとぼけた雰囲気を醸し出す双葉だが、多分本人は知らない……はず?
「いやー、最近新たなママが目覚めましてね。こんなんだったらいいなーって思ってたら出たんですよ、すごくね?これで貴女の攻撃なんか怖くないですもんねっ」
 無表情な本人に代わり、アホ毛がドヤ顔でブンブン振り回されるこの状況。双葉の表情筋が仕事しない代わりに、アホ毛が過剰労働しとる……。
「……小さい頃に遊んでもらった気がします。ですからお礼に少し遊びましょうか」
 じっと狐御前の姿を見つめて、双葉は大根を素振りし始める。その姿はまるで次の打順に備えてウォームアップを始めた選手の如く……まって大根って打撃武器だっけ!?
「さぁ、胸が大きくなる方法を遺して逝ってください」
「双葉……」
 仲の悪い?母親の幻影を呼び出した双葉の姿を、半開きの襖の陰から見守りホロリ、涙するミーシャ・アレクセア(堕天使・f08032)。
「……何してんですか」
「双葉の援護に参りました」
「いらないです、お帰りください」
 サムズアップするミーシャに、しっしっと手を振る双葉だが、ミーシャは構わず出てきて並び。
「……まぁ良いじゃないですか。帰りにおしゃれな下着買ってあげますから」
「……」
 ニッコリ微笑むミーシャに、室内に絶対零度の凍気が吹き荒れる。
「……何故冷ややかな目線が飛んでくるのでしょう。盛り上がりますよ?」
「あんただけですよ……あ、うちの変態も喜ぶ気がする……」
「え、それ私も見に行きたいんだけど?」
 しれっと混ざって来た狐御前に、双葉とミーシャから同時に。
「「あなたは敵でしょうが!!」」
 ピッタリハモったツッコミが!
「じゃあ仕方ないわね。双葉ちゃん置いてって☆」
「お断りしま……」
「お断りに決まっているでしょうがぁあああ!!」
 双葉じゃなくてミーシャの方が吠えた!?
「双葉はこの後私とランジェリーデートなんです、邪魔はさせません!」
「ちょ……」
「双葉には襦袢の方が似合うと思わない?」
「あの……」
「浴衣双葉……くっかわ!」
「まっ……」
「「まずは色々着せてみない事には始まらない!!」」
「ミーシャが寝返った……!?」
 気が付いたらミーシャと狐御前の二人を相手する羽目になった双葉。ジリジリと後退る彼女の前にスッと割って入ったのは、母親の幻影で。
「双葉はまだ胸が小さいから、スポーツブラのようなシンプルなデザインで無理のないものを着せてあげないと、本人が苦労することに……」
「気にしてるのに小さいとか言わないでよママの馬鹿ー!!」
 スコーンッ!!
 双葉の投げた渾天儀が母親の幻影を直撃……しかし、所詮は幻影。すり抜けて狐御前の顔面にクリティカル!
「きゅぅ……」
 目を回してぶっ倒れた狐御前を見つつ、ミーシャ曰く。
「所で双葉、ずっと気になっていたんですけど、渾天儀は星占いの道具で鈍器ではないですよ」
「知らないもん」
 ぷいっ、ふてくされてソッポを向く双葉、その背中を眺めるようにして、狐御前の姿が消えていく……。
「あーあ、やられちゃったか……でもいいもの。今度はただのオバケとして遊びに行くから」
「「えっ」」
 しれっと不吉な事を口にした狐御前へ二人が振り返るが、そこにはもう、誰もいなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年07月06日
宿敵 『狐御前』 を撃破!


挿絵イラスト