「ええと……みなさん!聞いてください!」
狼を従えた少女、アリシア・マクリントックが声を張り上げる。
「す、すみません。緊張してしまって。本題に入ります。みなさんには魔獣狩りをお願いしたいのです。」
少女は自身を落ち着かせるように狼を撫でながら続ける。
「目標となる魔獣はワイバーン。空を飛ぶドラゴンの仲間です。縄張りが広くて飛び回っているので、どこにいるのか具体的な場所まではわかりません……」
アリシアは少し申し訳なさそうにしている。
「でもでも!ある程度までは絞り込めているんですよ?そこで、ですね。まずキャンプを設営してもらって、そこを拠点にワイバーンを探し出して退治してもらう……ということになります。」
アリシアが示したワイバーンの出現が予測される区域は、人里離れた荒野。時間をかけたからと言ってすぐ被害が出るような場所ではないが、逆に言えば途中で補給を受けることはまず無理である。
「繰り返しになりますが、ワイバーンの行動範囲は広いです。一朝一夕には見つからないと思います。危険な場所でもありますし、準備はしっかりしていってくださいね。」
強力なオブリビオンが住む区域での野営だ。キャンプを設営するための安全な場所を探したり、設営した後も周囲の警戒、コンディションを維持するための工夫など、注意すべきことは多い。
「そうそう、自然の中では迷いやすいですし、設営場所を決めるついでに何か目印になるものを探しておくとワイバーンの捜索に便利だと思います。変な形の岩があるとか、そういうのです。」
忘れていることはないよね、と少し考えてから続ける。
「ええと、私からのお話は以上です。みなさん、どうかよろしくお願いします!」
白黒狼
みなさんはじめまして、白黒狼(まだらおおかみ)です。
初めてのマスター業ということでわからないことだらけですが、みなさんが楽しめるよう精一杯頑張っていきたいと思います!
今回のシナリオは荒野に潜むワイバーンを探し出し、退治するシナリオです。
そのための第一歩はキャンプ!自然の中には危険がいっぱい!オブリビオンもいるよ! って感じです。
期待に応えられるよう頑張ります!
第1章 冒険
『荒野のキャンプ』
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POW : 寝ずの番で警戒する
SPD : キャンプ技術や美味な料理で環境を整える
WIZ : キャンプ場所を探す、敵を誘う細工をする
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
茲乃摘・七曜
心情
やはり、この世界は広いですね
指針
キャンプ地の選定
行動
地図があれば借用し移動ルートと目印に理想な丘や植物、巨石等を記入していく
※地図がなければ白紙の紙に地図を作成
ワイバーンも食事が必要と考え水場など生き物が近寄りやすい場所を目標に移動しつつキャンプ地の選定を実施
※上空から奇襲等に備えの視野を遮ることが可能な丘の陰や岩の陰など探す
「あぁ、でも、空は綺麗ですね
資材運搬
荒野に紛れる色のテントや水と食料を持ち現地に移動
日差しを遮るテントは余裕をもって持ち込みを実施
「夜の番には明かりが要りそうですが…目立たないように覆いは用意しておきましょう
その他
仲間に負傷や疲労があればシンフォニック・キュアにて治療
●荒野の探検
猟兵達はワイバーンがいるとされた荒野の一角へと転送された。
「広いですね……どこまで続いているのでしょう?」
茲乃摘・七曜(魔術人形の騙り部・f00724)が感心したように言いながら、あらかじめ受け取っていた地図を広げる。しかし、ここは普通ならば人が立ち入らないような荒野。地図にはわずかに目印が描かれてはいるが、当然それは近くの街道から見渡せる範囲の外周部のみ。今回の探索にはあまり役立ちそうにはない。
「……。しかたありませんね。今いるのがこのあたりですから、地図を作りながら進むことにしましょう。」
地図に描かれていた目印を遠くに見つけ、聞かされていたおおよその転送先と合わせて方角を確認し、白紙に近い地図にメモをする。
「日が落ちる前に落ち着ける場所を見つけないといけませんね。さぁ、行きましょう。」
仲間たちへと呼びかけて一歩を踏み出す。いつか本で読んだような、冒険への期待と不安に胸を膨らませながら。
成功
🔵🔵🔴
アルル・アークライト
まずは相手をおびき寄せる準備をしておこうかな、
開けた場所に動物を繋いで囮にするとか!
…とは言えまずはその動物を捕まえなきゃ、ね。
『精霊蝶の召喚』を使用。
森に精霊蝶を放って鹿とか猪とか大きめの鳥とか?
適当なサイズの動物を探して追いかけて生け捕りにしましょ。
捕獲に成功したら、
縄で縛って「上空から見つけ易い場所」に繋いでおくの。
生け捕りだから動物の鳴き声とかで寄ってくるかもしれないものね?
ワイバーンが現れるまできっと時間はかかるだろうし、
まずはおびき寄せる為にこうやって仕掛けをしておいて。
その間にキャンプの準備とか、しちゃいましょ?
私、お腹空いちゃった!
一之瀬・百華
そうですね…では、私はその間に野営の準備をしておきましょう。
ああ、動物をそのままでも構いませんが…良ければ、私が誘き寄せ用の撒き餌に調理致しましょうか?
UBCは特に使用致しません、至って普通に焚き火と寝床を御用意致します。
ただし、夜間にオブリビオンに見付からぬ様…荒野に洞窟等があればそちらの中に。
アルル様、お疲れ様で御座います。
では、調理の方は私にお任せを…ご満足頂ける逸品を仕上げて差し上げましょう。
(獣肉のソテーと食べられる野草と残りのお肉でスープ、余りで可能であれば、誘き寄せ用の撒き餌を作成)
如何でしょう…御満足頂けたら良いのですが…。
●夜に備えて
「ワイバーンだからきっと飛び回ってるんだよね。近くで何か捕まえて、つないで置いたら食べに来たりしないかな?」
「そうですね、動物をそのままでも構いませんが……良ければ、私が誘き寄せ用の撒き餌に調理致しましょうか?」
地図への記録を仲間に任せて、アルル・アークライト(星剣使い・f01046)と一之瀬・百華(繚乱・f01482)はワイバーンをおびき寄せる方法を話し合っていた。
「それいいね!そうと決まれば餌になりそうな動物を探さなくっちゃ!はばたけ、蝶よ…」
アルルが小さく呪文を唱えると、七色に輝く精霊蝶が現れてひらひらと飛び立ってゆく。仲間のアドバイスもあり、探索の目印にもなる水場を目標に探しはじめる。
「狩りはアルル様にお任せしますね。私達は陣を張るのによい場所を探すといたします。」
アルルが水場を探している間に百華達は今回の任務中の拠点に適した場所を見繕っていた。ただのキャンプであれば、アルルが探している水場の近くでもよいのだろうが、今回の目的は魔獣狩り。当然目標を含めたオブリビオンが出現する場所であるし、彼らは獣のように火を恐れたりはしないだろうし、むしろ狙われる可能性もある。そのことに気づいていた百華達は周囲から火を隠せる岩陰や洞窟のような場所を探す。
日が傾きかけた頃、十分な広さがありそうな洞窟を見つけた。精霊蝶で探索をしていたアルルが声を上げる。
「やっと見つけた。ここからはちょっと離れてるけど動物たちも見える。パパっとつかまえてくるね!」
駆けだそうとするアルルに百華が声をかける。
「アルル様、すみません。できれば、でよろしいのですが……水場の近くに食べられそうな野草がありましたら摘んできていただけないでしょうか?夕餉に彩りを加えたいので。」
「任せて!いってくるね!」
アルルが狩りに向かっている間に洞窟を調べる。幸い、動物が寝床にしている痕跡などはなく、安全に夜を越せそうだ。
「おまたせ!大物が捕れたよ!」
残った仲間達と持ち込んだ荷物を広げていると、大きな猪を引きずってアルルが戻ってきた。
「アルル様、お疲れ様で御座います。調理の方は私にお任せを…ご満足頂ける逸品を仕上げて差し上げましょう。」
百華が微笑む。探索初日。今日の夕食は期待ができそうだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
佐藤・非正規雇用
ここをキャンプ地とす……(自分の顔を叩いて、発言を止める)
俺は体力には自信があるからな、皆の代わりに起きて見張りをしていようじゃないか。今みたいに、たまに自分の顔を叩いて眠気を覚ますぞ。
ワイバーンを見つけたら【ドラゴニアン・チェイン】で動きを封じよう。ハハハ、まるで凧揚げみてえだな。
●荒野のキャンプ・初日
とりあえずの拠点も決まり、猟兵達は火をおこしたり、入り口から火を隠すためにテントを張ったりと準備をしていた。そんな中で佐藤・非正規雇用(めちゃくちゃモテたい・f04277)がおもむろに立ち上がり、仲間たちに向かって声を上げる。
「ここをキャンプ地とす……」
が、なぜか自分の頬を叩いて発言を止める。何かマズいことを言おうとしたのだろうか。仲間達が不思議そうな目で非正規雇用を見つめる。
「いや、なんでもない。準備を続けようぜ。」
そう言って拠点の設営に戻った。仲間達もそれならいいけど、と自分の作業を続け、大きな問題もなく夜を過ごす準備は整った。
夕食はさきほど捕まえてきた猪のソテー、猪肉と野草のスープ。大物が捕れたこともあり、持ち込んだ保存食は翌日以降に持ち越し。自分たちが食べてもまだ余った肉は、ワイバーンを誘き寄せるための撒き餌に加工した。もともとの目的はそちらだったが。
「夜の番は俺に任せてみんなは休んでてくれ。なに、体力には自信があるんだ。旨いもの食べて気合も十分だしな!」
そう言うと非正規雇用は洞窟の入り口に向かってゆく。
「……なんて言ったけど、見張りってのは退屈だな……ワイバーンが来たら捕まえてやるんだが。」
ときどき眠りそうになりながらも、その度に頬を叩いて気合を入れなおして眠気を振り切った。期待外れと言うべきか幸運と言うべきか、その晩にはワイバーンの姿を見かけることはなかった。そして猟兵達は無事に朝を迎えたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『荒野の探索』
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POW : 荒野を虱潰しに強行軍で探索する
SPD : 標的の痕跡を探して追跡する
WIZ : 地形や気候、目撃情報から居場所を推理する
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
一之瀬・百華
【アルル様と協力】
【SPD】
わいばぁん…飛竜で御座いましたか?
それなりの大きさだと思いましたので、撒き餌も大きく作ったのですが…流石に大きすぎました。
アルル様、持ち運びをお願いしても宜しいでしょうか。
わいばぁんが寄ってきそうな場所の選定と設置はお任せ致します…全て設置し終えましたら、監視はお任せを。
私の分身人形を飛ばし、各々に監視させ…現れた所を逐次報告致しますね。
◆撒き餌を設置した場所に錬成カミヤドリの分身を念力で飛ばす
監視させ発見、または分身が破壊されたらそこに急遽向かえる様に仲間達の体制を整えておく
アルル・アークライト
【一之瀬・百華さんと協力】
【WIZ】
うーん、良い朝ね!
体操とかしちゃおっかな…じゃなくって。
こほんこほん、絶好のワイバーン探し日和ねっ!
とりあえず昨日作った撒き餌を一之瀬ちゃんから預かって、
設置に行こうか?
ちっちゃい身体だと運ぶの大変だものね。
ふふん、お姉さんに任せなさいっ(胸ドン)
そうね、獣道の近くでなるべく開けたあたりとか、
後は昨日見つけた水場とかがいいかしら?
上空から見つけ易い場所にわざと置いて、
余計な魔獣に絡まれない様に隠れて見張っておこうかな。
それと同時に、【精霊蝶の召喚】。空に向けて飛ばして、
ワイバーンの住処になりそうな場所を捜索してみましょ。
飛竜は高い所に住むのがお約束、よね?
●荒野の探索・二日目
「うーん、いい天気!いい一日は体操から……じゃなかった、お仕事しなきゃね!」
アルル・アークライト(星剣使い・f01046)は洞窟の外に出て大きく伸びをする。彼女の言うとおり、空に雲は少なく、遠くまで見渡せる。これなら雨に降られる心配はないだろう。
「わいばぁん探しですね。そのことなのですが……私、ひとつ失敗をしてしまったのです。」
一之瀬・百華(繚乱・f01482)が申し訳なさそうに続ける。
「わいばぁんが大きいものと思いまして、撒き餌もあわせて大きく作ったのですが……少々度がすぎてしまいまして。アルル様に運んでいただけないかと……。」
百華がちらりと目を向けた方に置いてあるワイバーン用の撒き餌は持ち運ぶには少し手間取りそうな大きさだ。加えて百華はまだ幼く、『兄』も連れている。
「ふふん、お姉さんに任せなさい!」
どん、とアルルは胸を叩く。
「ありがとうございます。それでは発つ前に地図を確認いたしましょう。」
二人は昨日のうちに仲間達と一緒にまとめた地図に目を落とす。そこには目印になるポイントが記録されていた。
最初に転送されてきた地点。今キャンプを張っている洞窟。昨日猪を捕らえた水場。遠目にも見える石柱。不自然に岩が散乱している地点。今地図に記されているのはこの五か所だ。それぞれの地点の間はそれなりに距離があり、一通り回るとなるとそれなりに時間がかかりそうだ。
「転送されてきた場所は街道から近いし、外すとして……第一候補はやっぱり水場だね。昨日はそこまで調べなかったけど、足跡とか調べれば動物たちの縄張りもわかりそう。餌になる動物の縄張りに撒き餌を置けばワイバーンも見つけやすいんじゃないかな。それから……すぐにはこないだろうから、しばらくは見張っておかないとね。」
「狩りには慣れておられるのですね。流石です。」
故郷を離れてはいるがアルルはエルフである。主に森で暮らし、狩りを行う者も多い種族。その知識を活かして段取りをつけるアルルに百華は感心する。
「それじゃ、しゅっぱーつ!」
撒き餌を抱え、元気よく歩き出すアルルとそれに続く百華。水場につくまの間にはワイバーンやその痕跡を見つけることはなかった。
「今いるのがここで、キャンプはここ。足跡があったのはあそこだから……餌を置くならこのへん、かな。」
水辺の周りの痕跡を調べていたアルルが地図にいくつかの印をつける。
「なるほど。それでは見張りは私が。私の分身であれば、全てを見張れますし、万が一、という時も安心でしょう。」
「そこは一之瀬ちゃんに任せちゃおうかな。それから……餌を置いたら一度ここに戻ってみんなで隠れよう。動物達が私達を警戒してここに来なかったら、ワイバーンもこないだろうしね。」
猟兵達は分担して印の場所に餌を置き、水場から少し離れた岩場の陰へと隠れる。
「あとは待つだけ……かかってくれるかは運次第。そうだ、私も空から高いところを探してみるね。」
アルルは七色に輝く精霊蝶を上空へ、百華は自身の分身を設置した餌の元へと向かわせる。ワイバーンは姿を現すのであろうか。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒門・玄冬
ワイバーンについては何も解っていないが、拠点が出来ただけでも有難い。
途中で食料になりそうな小動物を狩りながら、
僕は人里離れた荒野を虱潰しに探っていこう。
しかしワイバーンの餌となりそうな動物なら、ある程度大柄のものかもしれないな。
探す手掛かりにはなるかもしれない…。
何か痕跡や情報を得れば皆の作ったキャンプ地へ持ち帰る。
途中獣たちに襲われた場合は、オルタナティブ・ダブルで身を分けて戦い追い返そうか。
無駄な血は流したくないから、成るべく素手での戦闘で退けたい。
火を怖がるかもしれないから、油を染込ませた二本の松明とライターを携帯しておこう。
体力には(【POW】)には自信があるので、根気強く捜し歩くさ。
黒瀬・ナナ
【POW】任せの体力勝負で探索!
難しいことを推理するのは苦手だし、待ってるだけは退屈だもの。兎に角あちこち歩き回って探すわよ。それに、たくさん運動しておいた方があとでご飯もいっぱい食べられるでしょ?
水辺の方には誰か向かっているみたいだから、わたしはそれ以外を探してみるわね。地面になぎなたを立てて、倒れた方向に出発!
地面の足跡や空を飛ぶ影とか……ワイバーンもご飯を食べるなら、血の匂いとか動物等の鳴き声にも注意して進むわね。ついでに今夜のわたし達のご飯になりそうな物も見つけられたら嬉しいなぁ。
……そう言えば、ワイバーンって食べられるのかしらね?
●荒野をさまよう
「せっかく人数いるんだし、手分けした方が効率いいわよね。どちらにしようかな……っと。」
黒瀬・ナナ(春陽鬼・f02709)が数え歌を口ずさみながら手にした薙刀を地面に突き立て、手を放す。
「よし、こっちを探しましょう!」
薙刀が倒れた方を指さす。薙刀の形状を考えれば倒れる方向はおおよそ決まっているはずだが、細かいことは気にしてはいけない。偶然にも薙刀が指し示した方向は地図に印した石柱の方向だった。
「それじゃあ僕も付き合うよ。ワイバーンに関しては情報が少ないから他に当てもないしね……。」
獣よけの松明を手にしながら黒門・玄冬(冬鴉・f03332)が続く。
「足跡があるわね……動物の通り道になってるならワイバーンも出てくるかも?」
元気よく先を歩いていたナナが獣の足跡を見つけ、しゃがみ込んだ。
「……いや、可能性は低そうだね。この大きさだとワイバーンが獲物にするにはたぶん小さすぎる。僕達のご飯にはちょうどいいかもしれないけどね。保存食の節約にもなるし、足跡の主を見かけたら捕まえるとしよう。」
そこに追いついた玄冬は情報が少ないなりの推測を述べる。
「そっか、残念。それじゃ、周りに注意しながらあそこまで行ってみましょ!」
ナナが指さした先は地図に印されていた石柱。距離はあるが、印も遠目に見た方向が描かれているだけだったので、キャンプからの距離や大きさを近くで確認するというのは後の調査にも有意義だ。遠すぎるということもない。たぶん。
「わかった。あの柱のところまで行ってワイバーンが見つからなければ、一度キャンプに戻ろう。あまり遠くまで行くと夜までに戻れなくなるからね。」
放っておくとどこまでも行きそうなナナに玄冬は釘を刺す。
「……何か、変ね?」
ナナがぽつりとつぶやく。石柱まで向かうと決めてからしばらく歩いたが、一向に動物を見かけないどころか、気配も感じない。足跡は減ってはいるが、全くないわけではない。木々の生い茂る森とは違ってここは身を隠す場所の少ない荒野だ。普通であれば、目を凝らせば動物の一匹や二匹、見つかるはずである。なのに、それがない。二人には心当たりがあった。
「―あれだ。僕達はあたりを引いてしまったのかもしれない。」
玄冬が指さした先には、大型の動物の骨。白骨化していて匂いでは気づかなかったようだ。二人は確信を得るために骨に近づき、調べる。ここで力尽きたにしては明らかに足りない。しかし風に流されたにしては揃いすぎている。おそらく、この動物よりも大きな動物に食い千切られたのだ。
「ワイバーンは空を飛ぶ。つまり……」
石柱を見上げる二人に巨大な影が近づいていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『ワイバーン』
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POW : ワイバーンダイブ
【急降下からの爪の一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【毒を帯びた尾による突き刺し】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 飛竜の知恵
【自分の眼下にいる】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ : ワイバーンブラスト
【急降下】から【咆哮と共に衝撃波】を放ち、【爆風】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:小日向 マキナ
👑17
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
黒門・玄冬
『見切る』『かばう』で黒瀬さんをガード
その際に捕まれば灰燼拳や『2回攻撃』『だまし討ち』
『グラップル』『怪力』の技能をいかして出来るだけ接敵姿勢を保つ
「悪いがこっちも必死だ…離さないさ」
仲間にこの遭遇を報せ、駆け付けるまで時を稼がなくていけない
呼笛を吹いて
持っていた松明で成るべく目につきそうな物に火をつける
自分で出来ない時は黒瀬さんに呼掛け促す
協力してなんとか持ち堪えたい
そのままでは脚部への打撃のみだろう
増援が来た時点で動ければ
一旦離れてから胴体を目指して飛び込もう
黒瀬・ナナ
うっひゃあ、まさかの大当たり!?逃してまた探すのも大変だし、ここで一気に仕留めるわよ!
『羅刹旋風』で真っ向勝負!さぁ、鬼と竜の力比べといきましょう?
おもいっきり薙刀を振り回して注意を引きつけながら、相手の出方を観察。
大きな爪は勿論、鞭みたいにしなりそうな尻尾にも警戒。近付いてきたら、全力の一撃をお見舞いしてあげる!
●襲撃!
ワイバーンは石柱の近くにいる二人の猟兵を見つけると、そこに狙いを定め急降下。鋭い爪で捕えようとする。
「……!危ない!」
ワイバーンの陰に気づいた黒門・玄冬(冬鴉・f03332)が石柱の上をのぞき込もうと夢中になっていた黒瀬・ナナ(春陽鬼・f02709)を庇うように割って入り、灰燼拳を繰り出す。ナナを捕らえるはずだった爪を下へと打ち払い、そのまま足を押さえ込もうとする。
「黒瀬さん!合図だ!そのへんの木にでも火を放つんだ!」
ナナは玄冬の荷物から松明を取り出し、火をつける。
「このタイミングで戻ってくるなんて……当たりどころか大当たりね!」
そう言いながら手近な枯れ木に火を放つ。まだ明るいために明かりが目印になることは期待できないが、立ち上る煙で異変に気付いてもらえる可能性はある。手元の道具でできる方法としては十分だ。
「ここで逃げられたらまた探すのも大変だからね……黒門さん、しっかり押さえててよ!」
ひゅんひゅん、と演武のようにナナが薙刀を振り回す。それを見て興奮したのか、玄冬を振り払おうとするワイバーンの動きが激しくなる。
「悪いがこっちも必死だ…離さないさ」
捕える腕に力を込める。そうは言ったものの、長くはもちそうにない。
「しまった!」
ついに限界を迎え、ワイバーンが玄冬の腕を振り払って飛び立つ。そして薙刀を振り回しているナナに向かって再び爪を振り下ろす。
「……いざ、勝負!」
ナナは待ってましたと言わんばかりに溜めていた力を解放し、薙刀の一撃でワイバーンの爪と斬り結ぶ。
「……っ!」
ワイバーンの爪がナナの肩を切り裂く。ワイバーンが叫び声をあげる。見れば、足に大きな傷ができている。痛み分けといったところか。
肩に血を滲ませて膝をつくナナを貫こうと、ワイバーンは毒の尾を振るう。
「やらせない!」
玄冬が拳を振るい、強烈な尾の一撃を受け止める。疲労もあり、有効打にはならなかったがそれはお互い様だ。背を向けることはできない以上、仲間の助けを信じて立ち続けるしかない。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ヴィゼア・パズル
竜狩りだ。楽しませてくれ…!
【WIZ】を元に行動
【先制攻撃】を使い起こした風に風をぶつける形で竜巻を起こし竜自身を巻き込み狙う形に変えよう。風の刃が竜自身を引き裂く様に!
【2回攻撃】が可能であれば狙おう。……飛ぶ相手であれば…突き落とす迄!
暁・碧
ワイバーンの相手は大変そうだね、私も加勢させてもらうね!
【第六感】で敵の動きを感知出来たらいいんだけど・・・出来なかったら敵の動きを観察して、宝刀・天羽々斬で【剣刃一閃】で迎撃を狙うね。
・敵の動きを読み切って躱すことが出来たら躱してからの攻撃
・敵の動きを読みきれず躱せなかったら攻撃を【剣刃一閃】で迎撃する
大物の相手は初めてだけど頑張るよー!
●退屈な見張り
仲間達がワイバーンの捜索をしている間、暁・碧(妖狐の剣豪・f00059)は退屈そうにキャンプで見張りをしていた。夜の番の担当者達が眠っているからだ。ここが動物の巣でないことは確認済みだが、荷物の中の食べ物を狙ってやってくるかもしれない。だから眠っている仲間だけを置いていくわけにはいかない……ということで見張りとして残ることになったのだ。
「歩き回る方がましだったかなぁ……ん?」
碧は小さな違和感を覚える。確信はなかったが、今回の標的がワイバーンであることを考えれば備えるに越したことはない。碧は自分の感覚を信じ、眠っている仲間達を起こす。
「なんだ……?まだ明るいじゃないか……」
今夜の寝ずの番に備えて休んでいたヴィゼア・パズル(ケットシーの黒騎士・f00024)が洞窟の外に目をやり、文句を言う。ちょうどその時だった。洞窟の外を巨大な影が横切る。
「なぁ、今のはもしかして……」
猟兵達が洞窟の外へ出ると、ワイバーンが石柱のある方角へ飛んでゆくのが見えた。同じ方角へ向かった仲間がいたのを覚えていた碧は心配になる。
「もしかしたらあの石柱に巣があるのかもしれない、それにあの子たちも向こうへ行ったなら石柱を目印にするはず……。そうなると二人が危ない!追いかけよう!」
「もし違ってもそれはそれでヒントになるか。」
完全な無駄足にはならないだろう、ということで猟兵達はワイバーンが向かったであろう石柱へと駆け出した。
●援軍
石柱の元へとたどり着くと、そこにはワイバーンと傷ついた仲間がいた。碧の心配が的中してしまったようだ。
「竜狩りだ。楽しませてくれ…!」
そうつぶやき、ヴィゼアはエレメンタル・ファンタジアで竜巻を起こし、ワイバーンにぶつける。
「グォォオォォ!」
不意を突かれたワイバーンは体を切り裂かれながらも叫び声をある。ヴィゼアが起こした竜巻が相殺され、その余波が離れていた猟兵達に叩きつけられる。
「ま、そう簡単じゃないわな……」
「私も手伝うよ!」
大きな咆哮を上げて消耗したワイバーンが着地した瞬間を狙い、碧が宝刀・天羽々斬で斬りつける。
「ガアァ!」
碧が振り下ろされる巨大な翼の一撃を受け流して飛び退く。衝撃を感じ、さっきまで立っていた方へ目をやると、そこにはワイバーンの尾が深々と刺されていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
空操・いろは
うおーでけえ…ドラゴンって聞いては居たけどマジかあ。
やばない?強そうじゃない?
仕事だからまーやってはみるけどさあー。
これ割に合わなくない?なくなくなくない?
とりあえず味方が頑張って粘ってる訳だけれども
殴る奴が居ないと押し切られるよなあー?
しゃーないなぁ、やりますかー。
抱きしめた時計ガジェット、リンリン君を掲げて「ガジェットショータイム」
なんかガションガション動いてロケットランチャー的サムシングに多分なる
飛んでる奴には追いかける武器、これしかないっしょ
最大の問題点は発射スイッチ?レバー?ボタン?
なんでもいいけどそう言う奴ってどこにあんのこれ…(ポチッ)
あっなんか押した気がするんだけd(爆音)
●爆発!
「うおーでけえ……近くで見ると迫力あるなぁ……」
空操・いろは(アリス・ドールは働かない・f06670)が飛び立つワイバーンを見上げて感嘆の声を上げる。小柄な彼女はワイバーンが近くで飛ぶだけで吹き飛んでしまうのではないか、と思えるほどの大きさだ。
「割に合わなそうだけど、お仕事だしやりますかー。ちぇーんじ。」
いろはが抱きしめていた時計……リンリン君を掲げると、ガションガションと音を立てて変形してゆく。そして完成したのはごてごてと部品が取り付けられた筒状の……たぶんランチャーとかバズーカとか、そんな感じの武器。
「んで、これどうしたらいいの?」
発射口と思しき所をワイバーンに向けて、いろはがぺたぺたとガジェットの色んな所に触れる。発射スイッチとか、引き金とか、そんな感じのものを探しているようだ。
「……お?(かちり)」
ボタンを押すような手ごたえ。そしてその瞬間爆音が響き渡り、いろはは吹き飛ばされた。ボタンを探すのに夢中になって、発射口が地面を剥いていたのに気が付かなかったようだ。
「あーーれーー!」
「ギャウゥゥ!」
吹き飛ばされたいろはの直撃を受け、ワイバーンが悲鳴を上げる。上空でこちらの様子をうかがっていたが、いろはが直接飛んでくるとは予想できずに回避ができなかったようだ。
成功
🔵🔵🔴
佐藤・非正規雇用
ちょこまかと鬱陶しいぜ、俺の【ドラゴニアン・チェイン】でカタを付けてやる!
相手は回避が得意だし、攻撃後の隙が大きいみたいだな。こちらから仕掛けるより、最初は回避に徹してカウンターを狙った方が良さそうだ。ドラゴニアン・チェインが当たったら、鎖で相手を空から引き摺り下ろし、土の味を教えてやろう。なぁに、ドラゴンがワイバーンに負けるわけないだろ。
敵がワイバーンブラストを使ってきたら厄介だな。石柱とか盾にしてやり過ごせないかな。味方が防いでくれるのが一番助けるけどっ。
フィスト・フィズム
…見なかったことにするべきなのかしら、迷うわ。(いろはの様子を呆然と見ながら
……いえ、ここは繋がないとね!
【行動:POW】
怯んだ瞬間、急降下の際の隙などを狙ってドラゴニアン・チェインを使用。
硬い部位を含めて攻撃する際には鎧無視攻撃を併用するわ。
狙えるなら翼を重点的に攻撃したいところね。
相手はまだ弱ってないから油断は禁物。
急降下か急降下からの攻撃の見極めに対して第六感を有効活用し回避や防御に活用するわ。
…その翼を、とことん穿ってあげるわ。
さあ、地に墜ちなさいワイバーン!
●瞼を開けるとそこは戦場だった
「なんだ!?何が起きたんだ?」
爆音に驚いた佐藤・非正規雇用(めちゃくちゃモテたい・f04277)が目を覚ますと、そこは荒野の戦場だった。記憶をたどるが、朝の探索を仲間に任せてキャンプで寝ていたはずだ。
「佐藤!しっかりしろ!」
フィスト・フィズム(白銀の竜女・f00177)が非正規雇用を叱咤する。
「フッ!お嬢さんのおかげで目が覚めたぜ!かかって来いよワイバーン!ドラゴンがワイバーンに負けるわけないだろ!」
非正規雇用が軽口を叩きながらワイバーンを挑発する。敵は空を飛んでいる。飛行能力を持つ猟兵が限られる以上、攻撃の為に降りてきたところを狙ってカウンター。シンプルだが有効な作戦だ。
「グガァァァ!」
唸り声をあげてワイバーンが急降下する。
「狙い通りだぜ!ドラゴニアン・チェイン!」
非正規雇用を捕らえようと振り下ろされた爪で傷つきながらも、再び飛び立つ前にオーラを叩き込む。非正規雇用の腕とワイバーンの足がオーラの鎖で繋がれた。
「もう逃がさないからな……おおっと!」
振りほどこうともがくワイバーン。いくら非正規雇用が力自慢とはいえ、体格が違う。オーラの鎖がきしみちぎれそうになり、さらにそこへ尾の一撃が振るわれる。
「やらせない!」
フィストが尾に向かってオーラを叩き込み、拘束して勢いを抑えるも、オーラの鎖は無残にも砕け散る。
「くそ、捕まえたと思ったのに……」
再び飛翔するワイバーンを見上げ、非正規雇用は腕を押さえながら悔しそうにつぶやく。
「いいえ、もう一度。今度はタイミングを合わせましょう!」
そう呼びかけると、フィストはワイバーンを掠めるようにオーラを放ち、挑発する。それに応えるように狙いを変え、急降下する。
「好機!いち、にの、さん!」
迫りくる爪を剣で受け流しながら、フィストは非正規雇用に合図を送る。
「「ドラゴニアン・チェイン!」」
二人の声が響き、ワイバーンの左右の足を繋ぐ。今度こそ逃がすわけにはいかない。二人は腕に力を込める。チャンスを逃すまいと仲間の猟兵達が攻撃するが、ワイバーンも無抵抗ではない。翼を叩きつけたり、衝撃を伴う咆哮など、地面に繋がれても十分な戦闘力である。ワイバーンも消耗してきているが、猟兵達も無傷ではない。どちらが倒れるのが早いか……お互い決め手に欠けていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アルル・アークライト
【POW】
監視からの報告を受けて、現地に向かって猛ダッシュ!
遭遇地点の仲間が危ないわ、急がなきゃ!
全速力で駆けつけて参戦するわ、
さあいざ勝負よ、亜竜!
「出たわね、ワイバーン!
私の『スターフレイム』の錆にしてあげる!」
相手の攻撃は【武器受け】【盾受け】で凌ぎつつ、
攻撃する為に降りてきたワイバーン、その翼を狙って【星剣一閃】!
翼を落とせば、もう空は飛べないでしょ?
動きを止めれば、こっちの物よね!
フェル・サッカート
お任せください。ワイバーンであれドラゴンであれ捌いてご覧に入れましょう。メイドですので。
【血統覚醒】を最初に使い短期決戦でいきたいですね。手にした【アサルトウェポン】で翼を狙い打ち落とす事を試してみます。【二回攻撃】を狙えたならさらによいですね。落ちてきたワイバーンを優先的に攻撃、【傷口をえぐる】などで追い討ちをかけたいですね。
無論上空に浮かぶほかのワイバーンを警戒し、急接近してくるようであれば回避に専念してみたいと思います。可能なら回避し、避けざまに打ち抜けたらよいですね。
一之瀬・百華
【SPD】
皆様、申し訳御座いません…少々遠くまで足を運んでしまい、遅くなってしまいました。
攻める手は…足りている様ですが、守りの手は足りていない様子。
でしたら、私にお任せを…!
『錬成カミヤドリ』にて、最大数の分身を操作し、飛行するわいばぁんを撹乱致します。
人形に気を取られている隙に、皆様…まずは翼を狙ってみてはどうでしょうか?
翼持たぬ身で戦うには、少々厳しいかと思いますので。
支援は私が担います…なので皆様、存分にその大蜥蜴を三枚に卸して差し上げて下さいませ。
●一手
銃声が響き、ワイバーンが叫び声をあげる。ヴァンパイアへと変化したフェル・サッカート(さまようめいど・f03627)が放った銃弾がワイバーンの翼を傷つけていた。
「皆様、申し訳御座いません……距離があったので遅くなってしまいました……。」
アルル・アークライト(星剣使い・f01046)に抱えられた一之瀬・百華(桃華繚乱・f01482)が謝罪の言葉を口にすると、アルルとフェルもそれに合わせて頭を下げる。
彼女たちは今戦場となっているこことは別の場所でワイバーンの捜索をしていたが、アルルの使い魔が合図となる煙を見つけ、慌てて駆けつけてきたのだ。使い魔、合図として放った火、彼女たちよりも早く駆け付けた仲間の奮闘……どれが欠けても合流はかなわなかっただろう。
「遅れてきた分は取り戻すからね!勝負よワイバーン!私の『スターフレイム』の錆にしてあげる!」
アルルは抱えていた百華を地面に降ろし、ワイバーンに向かって駆けだす。
「支援は私にお任せを!」
百華は十を超える数の己が分身を呼び出すと、ワイバーンを誘うように目の前を駆けたり、攻撃したりする。ちょうどいい的を見つけたと思ったのか、ワイバーンが首を降ろし、分身の一つへと食らいつく。
「今だ!」
降ろした首を踏み台に駆けあがり、炎を纏った剣をワイバーンの右翼へと走らせる。翼膜が裂け、唸りをあげて激しく暴れだすワイバーン。あまりの激しさにその体を拘束していた鎖が激しさに耐えられずに砕け散り、乗っていたアルルを振り落とす。
「おわっと!」
強化された身体能力でフェルが落下地点へと駆ける。
「ありがと……」
「メイドですので。」
受け止めてくれたことへの感謝の言葉に機械的に返すフェル。ワイバーンが飛び立とうと羽ばたいているが、アルルや猟兵達が翼に付けた傷が積み重なり、その巨体を持ち上げることはできなかった。
「もう一度私がわいばぁんの気を引きます。その隙に三枚に卸して差し上げて下さいませ。」
「……!その言葉で思い出しました。どなたかワイバーンを食してみたいとおっしゃっていましたね。ご要望通り、捌いてご覧に入れましょう。」
再び分身を生み出し、ワイバーンを挑発する百華。仲間の共々一掃しようというつもりなのか、ワイバーンは使い物にならなくなった右翼で薙ぎ払う。
「そこです……!」
フェルは左翼につけられた傷を見つけると、銃弾を叩き込み、さらに手にした剣で斬りつける。
「三枚卸しというのは難しいですね……」
「あとは私が!分身とはいえ一之瀬ちゃんをいじめたの、許さないんだからね!」
アルルが再び右翼へと星剣を振るう。両の翼を切り裂かれ、ワイバーンの動きが鈍くなる。
「好機!」
このチャンスを逃すまいと猟兵達が一斉に攻撃を仕掛ける。拳が、薙刀が、風が、宝刀がワイバーンへと襲い掛かる。積み重ねられた傷に耐えられず、ワイバーンはようやく力尽きた。
●大勝利!
「それで……どうするんだ、これ?」
巨大なワイバーンの亡骸を前に、猟兵の1人が仲間に問いかけた。
「……?解体して、食すのでは?」
何を聞いているのか、といった風にフェルが答える。
「そうですね、わいばぁんを素材に豪華な夕餉にいたしましょう!」
楽しそうにそれに同意する百華。
「それじゃ、お仕事は終わったけど一晩キャンプしてから帰る……ってことかな?」
確認するアルルに、それでいこう、たのしみ!などと仲間から同意の声があがる。
それから猟兵達は日が傾くまでかけてワイバーンを解体し、キャンプに戻って新鮮なワイバーン料理を堪能したのだった。
成功
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