キケンな地産地消!?
●その動画は、一晩で100万再生を記録した
イェーイ! 皆初めましてだぜ! 俺様ちゃんチャンネル、遂に開設~。
記念すべき第一回のテーマはコレ、ズバリ「地産地消」!
地産地消って知ってます? 昔の人間の言葉で「その土地で採れたものをそこで消費する」って意味なんですけど……。
まぁ分かりやすく言うと「自分の家で出てくるものだけ食べて生活してみよう」ってカンジですね。
ハイここで手近な壁をコンコンコン! 出ましたコッペパン!
さらに隣をコンコンコン! はいさらにジャム追加!
今回はこのコッペパンとジャムだけで一ヵ月、うちで採れるものだけで地産地消チャレンジやってみた! ってことでですね……。
「すげー。真似したら俺の動画もバズるかな? やってみる!」
「あたしのお部屋からはチョコレートがでてくるの。まいにちチョコレートだけ生活にチャレンジしてみるの!」
「コッペパンいいなぁ。うちコンニャクしか出ないよ」
●小学生の容赦ないマジレス
「地産地消って、そーゆー意味じゃないよね? こないだ社会科で習ったもん!」
動画を見終えたフォンミィ・ナカムラ(スーパー小学生・f04428)が、呆れた顔を浮かべる。
「でも、地産地消って言葉を知らないキマイラさん達にとっては、これがすごく斬新で面白いことに見えちゃったみたい。動画を真似して、自分の家で採れるものしか食べないチャレンジを始めちゃったキマイラさんがいっぱいいるんだって!」
毎日好きなことだけして面白おかしく過ごしているキマイラ達にとっては、敢えて生活に制限をかけるチャレンジが物凄い挑戦に映ったのだろう。
既に動画サイトやSNS上には、毎日お菓子だけ生活や毎日コンニャクだけ生活など、明らかに身体に悪い「やってみた実況」が多数アップされている。
このままでは、偏った食生活を続けるキマイラ達が栄養失調で倒れてしまう。
恐らくそれが、この動画を配信したオブリビオンのねらいなのだろう。
「真似してやってみた実況をしてるキマイラさんたちの情報は、こっちでリストアップしておいたよ。この人たちを説得して、間違った地産地消チャレンジをやめさせてあげてほしいの!」
幸い、キマイラフューチャーでは猟兵はみんなの憧れのヒーロー。身分を明らかにして呼び出せば応じてもらえるだろうし、家庭を訪問しても嫌な顔はされないだろう。
実況を行っていない「見えないフォロワー」達に動画やSNSなどで注意勧告するのも、有効な方法だろう。
「キマイラフューチャーの人達って新しいものや楽しいことが大好きだから、毎日同じものばっかり食べる生活って内心あんまり楽しくないと思うんだよね。だから、自分の家をコンコンしても出てこない美味しいものへの誘惑には弱いと思う!」
あるいは、このチャレンジ自体に飽きていて、新しい遊びを探しているキマイラもいるだろう。その気持ちを突いてやれば、あっさりチャレンジを辞める可能性も高い。
「みんなが動画の真似をし始めたのは、今からちょうど一週間くらい前。早く止めなきゃ、そろそろ栄養不足で倒れる人も出てきちゃうかも! みんな、この間違った地産地消ブームを止めてあげて!」
椿初兎
椿初兎です。
よろしくお願いします。
●説得について
同行者の指定がなければ、一人ずつそれぞれ個別行動として描写させていただきます。
また、「こういうものばっかり食べてるキマイラのところに行く」といった指定があれば、可能な限り反映いたします。
特に指定がなければ、プレイングの内容から判断して行き先を決めさせていただきます。
皆様のプレイングをお待ちしております!
第1章 冒険
『ブームを終わらせろ』
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POW : 熱意と勢いで新たなブームを広める
SPD : 怪人が広めたブームを乗っ取る
WIZ : 文化の問題点を指摘する動画をアップする
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聖護院・カプラ
【WIZ】
生きる為の食に楽しみを見出すのはいい事ですが、『地産地消』によって生きられなくなってしまっては本末転倒というものでしょう。
広められた偽文化を損なわず、よりいい方向に誘導できればよいのですが……。
問題点を指摘する動画をアップロードして啓蒙を勧めるようにしましょうか。
//
皆さん、『地産地消』、流行っていますね。ですが何故今になって流行り出したかわかりますか?
一度廃れたからですね。そして廃れた理由とは……。
(コンコン)
この配信部屋からはプリンのカラメルソースしか出てきません。
ソースだけを飲み続けた私はこんなに痩せ細ってしまいました。
皆さんがこうなってしまう前に正しい食を行って下さい(説得力
●聖護院・カプラ(旧式のウォーマシン・f00436)のいい動画
本日の「刺身のツマだけで地産地消チャレンジ」実況をアップしようと動画配信サイトを開いたあるキマイラは、ある新着動画のサムネイルに強く興味を惹かれた。
なんだかよくわからないけど、ものすごく存在感のある僧侶がそこには映っている。
溢れる好奇心を抑えきれず、彼はそのサムネイルをクリックした。
動画を再生すると、強烈な存在感を放つ僧侶が穏やかな口調で語り始める。
「皆さん、『地産地消』、流行っていますね。ですが何故今になって流行り出したかわかりますか? 一度廃れたからですね。そして廃れた理由とは……」
そういえば、最近になるまで「地産地消」という言葉を知らなかった。なぜ過去のものになってしまったのかなど考えることもなく、ただブームに乗ってしまっている自分に気づかされ愕然とするキマイラ。
そのまま動画を見ていると、僧侶がおもむろに壁をコンコンコンと叩く。
するとたちまち焦茶色の液体が吹き出し、僧侶はそれをプリンカップで器用に掬い、ズズッと啜ってみせた。
「この配信部屋からはプリンのカラメルソースしか出てきません。ソースだけを飲み続けた私はこんなに痩せ細ってしまいました」
な、なんだってー!?
これは、刺身のツマだけで地産地消チャレンジしている自分にとっても他人事とは思えない。
実際、最近ちょっと持久力が落ちてきた気がする。
命の危機を感じたキマイラは、地産地消チャレンジを断念することを決意するのだった。
「まず一人、良い方向に導くことが出来ましたね」
配信した動画のコメント欄を見て、カプラは満足げに呟いた。
大成功
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五條・桜花
行動:文化の問題点を指摘する動画をアップする
好きなものならそれだけひたすらで生きていけたらいいんですけどね
よし私はこういう動画で攻めます
それは栄養バランスが悪い食生活を続けた時の美容に対する悪影響を伝えるんです
そして栄養バランスがいい食生活を続けた時の美容に対する好影響も!
この時期お肌の乾燥気になりませんか?
気になりますよね
高い化粧水、美容液いいですよね、効きますよね
でもそれって外からのアプローチなんです
そう体の中から綺麗にならないと!
皆さまバランスのいい食生活送ってますか?
偏って一つのものばっかり食べてませんか?
バランスよくとらないとダメなんですよ
●五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)の美容チャンネル
乾燥肌に悩んで美容情報を探していたあるキマイラが、「カンタン!美肌の秘訣」というタイトルの動画に辿り着いた。
動画の配信者は雪のように白くなめらかな肌が綺麗な少女。
どんな良いコスメを紹介してくれるのだろうと期待しながら、キマイラは動画を再生した。
「高い化粧水、美容液いいですよね。効きますよね。でもそれって外からのアプローチなんです。もっと体の中から綺麗にならないと!」
いきなり高級コスメを否定する導入に、キマイラは度肝を抜かれた。
体の中から綺麗に……でも、どうすれば?
「皆さま、バランスのいい食生活送ってますか? 偏って一つのものばっかり食べてませんか?」
完全に図星だった。彼女はSNSの地産地消チャレンジブームに踊らされ、自室で出てくるクッキーばかり食べていたのだ。
お菓子は美味しいし毎日それだけで過ごせるなんて最高だと思っていたけれど、肌がボロボロになってしまうのは大問題だ。
彼女は昼食代わりに食べようと出していたクッキーを戸棚にしまい、野菜を買いに出かけるのだった。
桜花の動画は若い女子を中心に再生数が伸び、次第に女性の間では「同じものばっかり食べ続けるのはダサい」という空気が形成され始めた。
間違った地産地消ブームの終わりは、すぐそこに見え始めていた。
大成功
🔵🔵🔵
結城・蓮
あはは、うん、ボクもこういうの好きだな。
ま、でもこれがオブリビオンの悪さだっていうなら見過ごせないよね。
【SPD】
と言うわけで、実家に寄って偶々出てきた「めんつゆ」と大鍋を持って、近くの公園でライブ配信と行こうか。
「やぁ同郷のみんな、RENだよ。これからユーザーイベントをやろうと思う。家で採れたものを持って○○公園に集まってくれ」
みんなが集まったらライブ配信再開だ。
「みんな集まってくれてありがとう。それじゃあ今からREN主催の『地産地消闇鍋パーティー』を始めたいと思う。みんなの食材を鍋にぶち込んでやれ!」
「自己完結なんて勿体無いよね。みんなで楽しくやろうじゃないか!味は保証しないけどね!!」
●結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)のライブ配信
「やぁ同郷のみんな、RENだよ。これからユーザーイベントをやろうと思う」
地産地消チャレンジ7日目の配信をしようとライブカメラを用意していたあるキマイラの目に飛び込んできたのは、近所の公園で30分後に行われるイベントの予告動画だった。
「今回は今流行りの地産地消をテーマにしたイベントを行おうと思うんだ。さぁみんな、家で採れたものを持って集まってくれ」
何が行われるか分からないが、自室で黙々とライブ配信をするよりイベントに参加したほうが楽しそうだ。
キマイラは採れたてのブロッコリーを抱えて、イベント会場へと向かった。
会場には主催者の蓮のほかに、何人ものキマイラが食材を抱えて集まっていた。
蓮は大鍋をのせたコンロに火をつけると、スマホのライブ配信ボタンをタップした。
「みんな集まってくれてありがとう。それじゃあ今からREN主催の『地産地消闇鍋パーティー』を始めたいと思う。みんなの食材を鍋にぶち込んでやれ!」
少し戸惑いながらも、お祭りムードにのせられて次々と食材を鍋に放り込むキマイラたち。
それぞれが手持ちの食材を鍋に入れたことを確認すると、RENは鍋にめんつゆを足してかき混ぜ始めた。
「自己完結なんて勿体無いよね。みんなで楽しくやろうじゃないか!」
味は保証しないけどね、と小声で付け足しながら、器に一人前ずつ盛り付けていく。
「久々に食べる肉がこんなに美味かったなんて!」
「ちょっと、カステラ入れたの誰!?」
鍋を食べたキマイラ達から、様々な感想が零れる。
自室では採れなかった美味しいものに舌鼓を打つ者、変なものを引き当ててしまって青ざめる者。
皆バラバラの反応を見せてはいるものの、導き出した結論はひとつ。
それは、一人で黙々とストイックなチャレンジを続けるよりも、みんなでお祭り的に色々持ち寄るほうが楽しい……ということ。
やがてシメが欲しくなったキマイラ達は、地産地消チャレンジをしていたことなどすっかり忘れて雑炊用のご飯を買いに出たのだった。
「ところで、RENさんだけ食べないのはズルいですよねぇ~?」
運悪くカステラを引き当ててしまった先程のキマイラが、一人前の食材が載せられた皿を蓮に差し出す。
「は、はは……そうだね、いっただっきまーす! ……って、なんでトウガラシの塊!?」
盛大にむせ返りながらも、蓮は改めて
(こんなものだけ食べ続ける生活から解放された人がいるんだ……)
と実感を抱いたのだった。
大成功
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●その頃の怪人さん達
「なんでだよ! なんでこんな再生数減ってんだよ!?」
この事件の首謀者であるオブリビオンが、ジャムをたっぷり塗ったコッペパンを床に叩きつけて苛ついた声を挙げた。
それもその筈。昨日まであんなに伸びていた再生数が、今日になって半分以下に減っていたのだ。
新しいもの大好きなキマイラ達とはいえ、そんなに飽きやすかっただろうか?
否、誰かが自分の計画を邪魔しているに違いない。
そう確信した黒幕は、邪魔者の正体を調べ上げるよう手下の怪人達に指示を出しながら新しいコッペパンを壁から出すのであった。
アデル・タイアン
…だらしない
POW、またはWIZ
ワタシの美しさを披露する
動画でとるのは少しはしたないとおもうけれど、必要なことならばやる
豪奢なビロードと金細工の椅子に腰掛け、赤いビロードのドレスに美しい足を露出し真っ赤なヒールを履く
腰掛け方は足を組んで片足をカメラによく見えるように
初めまして、ワタシはアデル・タイアン
ミレナミィドール。見ればわけると思うけれど
こんな美しくなるには、どんな努力をしているとお思い?
体力作り、そんなのは当たり前。部屋から出ろ
もちろん内面からの美しさも忘れていない
肉、魚、野菜、時にはストレス解消に甘味。
バランスのいい食事と運動かわ不可欠
●アデル・タイアン(シュヴァリエ・f10904)の美しすぎる動画
「初めまして、ワタシはアデル・タイアン」
アデルの動画が始まると、ダイエットも兼ねてりんごだけ食べ続けていたキマイラの少女は、その溢れんばかりの美しさに画面に釘付けになった。
陶器のようなきめ細かい白肌に、赤いビロードのドレスから覗く美しい脚にハイヒール。
豪奢なビロードと金細工の椅子に腰掛け脚を組む姿は王女のように気高く美しく、ほんのわずかに浮かぶ照れの表情まで完璧で。
「こんな美しくなるには、どんな努力をしているとお思い?」
何か努力をすれば、私もこんなふうになれるのかしら?
そう思ったキマイラが続きを再生する。
「まずは部屋から出ろ」
「おぅっ!?」
手厳しい一言。ずっと引きこもって壁をコンコンしてはりんごを収穫していた身には刺さる一言だ。
「体力作り、そんなのは当たり前。もちろんバランスのいい食事で内面からの美しさも忘れていない」
あぁ、なんて刺さる言葉の数々。
言われてみれば、りんごだけではコラーゲンも何もかも足りていないはずだ。こんなことを続けていて、美しくなれるはずがない。
アデルの言葉に触発されたキマイラは、外に出る決意を固めた。
ちょうど家の外の公園では、何やら楽しそうな持ち寄り鍋パーティーも開催されていることだし。
配信のカメラを止めると、アデルはふぅっと溜息をついた。
必要に迫られて決行したものの、やはり動画で美しさを誇示するのは少しはしたないと思ってしまう。
でも、これで自分の役目は完了だ。
そうほっと胸をなで下ろし配信拠点の扉を開けると、そこには。
目の前に、イソギンチャク頭の群れが待ち構えていた。
大成功
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第2章 集団戦
『イソギンチャク怪人』
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POW : テンタクル・テンペスト
予め【触手を振り回しておく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : ウネウネ・アネモネ
自身の肉体を【ウネウネモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : ポイゾナス・ポリプ
【頭部】から【毒針のついた触手】を放ち、【麻痺毒】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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●怪人たちの逆襲
配信部屋の外には、大勢のイソギンチャク頭がひしめき合っていた。
「よくも、ボスの人気を掻っ攫いやがって!」
「あと少しでダブルミリオン達成だったのに!」
そう口々に叫びながら、イソギンチャクの群れが部屋へと押し寄せる。
一人ではどうしようも出来ないと、途方に暮れそうになったその時――
グリモアの輝きに導かれ、味方の猟兵達が颯爽と駆け付けたのだった。
五條・桜花
イソギンチャク……触手……
こうマニアな人には持てそうなお見掛けで
どうも私は生理的にうにょうにょしていて苦手です!
しかし毒を使うとは
いいでしょう。同じく毒も薬も扱う私に対する挑戦ですね
【医術】と【毒使い】の技を駆使し倒して差し上げます
できるかわかりませんが私の桜に奴のマヒ毒に対抗する毒を忍ばせましょう
毒をもって毒を制します
ええ、毒を扱えるのがあなただけとは思わないでください
後可能かわかりませんが事前にマヒ毒に対する薬でも飲んでおきたいところ
叶うなら他の方にもお配りしたいですができるかしら
さあどれほど群れようが我が花の前では無駄
我が桜の前に沈みなさい
●
五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)は、配信部屋めがけて押し寄せるイソギンチャク怪人達を見て眉を顰めた。
「マ、マニアの方にはモテそうなお見掛けで……」
正直、このうにょうにょした見た目は生理的に受け付けない。
少しでも数を減らして、見た目のプレッシャーだけでも軽減しよう。そう決意して、桜花は勇気を振り絞って怪人達の前に立ちはだかった。
怪人の頭部から、鋭く尖った触手が伸ばされた。
その針が桜花の身体をわずかに掠め、右腕にじんと痺れる感覚が残る。
「気持ち悪いだけでなく、毒まで使うとは……!」
まだ動く左手で素早く薬箱を開け、解毒薬を取り出す。
針跡に一滴垂らすと、残りを一気に飲み干した。
「いいでしょう。この毒、私に対する挑戦と受け取ります」
桜花が毅然とした態度で宣言したその時。
イソギンチャク怪人達の頭上に、桜の花びらがひらりひらりと舞い降り始めた。
否、その花びらは明確な殺意を持って怪人達に降り注ぎ、怪人達の触手を切り裂いた。
「毒を扱えるのがあなた達だけとは思わないでください」
傷を受けた怪人が、苦しそうにもがきながら倒れ伏していく。
毒と薬の扱いに長けた桜花ならではの、即効性の毒を込めた花吹雪だった。
辛うじて生き延びた怪人が、最期に一矢報いようと桜花に毒の触手を伸ばす。
だが、的確に選ばれた解毒薬を飲んだ桜花にとっては、蜂の一刺しよりも生温い。
「我が桜の前に沈みなさい!」
再び激しい花嵐が辺りを包み、桜花の周りの怪人達は完全にその動きを止めたのだった。
成功
🔵🔵🔴
聖護院・カプラ
【WIZ】
やはり姿を現しましたね、イソギンチャク怪人。
間違った地産地消チャレンジをやめさせれば痺れを切らして出てくると思っていました。
そして「ボスの人気を掻っ攫いやがって」と。
語るに落ちたとはこの事を言うのでしょう。
俺様ちゃんチャンネルが諸悪の根源である事、オブビリオンの仕業であることは間違いがないでしょうね。
『ポイゾナス・ポリプ』で触手を放つより、私の後光ユニットから放たれる光が貴方達に届く方が速い。
文字通り光速ですから。
『存在感』からユニットを通して出る『円相光』の光にて……
その行い、改めなさい!
●
「やはり姿を現しましたね、イソギンチャク怪人」
聖護院・カプラ(旧式のウォーマシン・f00436)が、眩い後光を纏いながら怪人達の前に姿を現す。
「間違った地産地消チャレンジをやめさせれば痺れを切らして出てくると思っていました」
溢れんばかりの存在感を放ちながら、戦場の中心へと歩み寄る。
「う、うるさい! お前、妨害動画に出ていた奴だろう!」
「そうだそうだ! プリンのカラメルばっか飲みやがって!」
カプラの存在感に気圧され、次第に支離滅裂な事を口走り始める怪人達。
彼等がせめてもの抵抗のつもりで毒針を伸ばした時。
後光ユニットから放たれた一段と眩い光輪が、怪人達の目を灼いた。
「まったく、語るに落ちたとはこのことを言うのでしょう。その行い、改めなさい!」
なんだかよくわからないプレッシャーを受けた怪人達は、伸ばそうとした触手をだらりと足下に垂らしたまま立ち尽くしている。
その隙をついて、カプラは先程仲間から預かった解毒薬を他の猟兵達に配った。
まだ残る大勢の怪人が一斉に針を放ったとしても、猟兵達が毒に侵されることはないだろう。
大成功
🔵🔵🔵
結城・蓮
けほっ、けほん……さーって、わかりやすい怪人が……げほっ、トウガラシって喉に響くんだね、まだ喉が痛いや。
まあとにかく、ボク達の出番だね。
故郷の同士たちに変な事吹き込んだ罪、その身で購ってもらおうかな!
炎熱の手札をばらまいて、見える限り纏めて焼き払おう。
同士たちには被害が出ないように延焼には気を付けるよ。
「もう少し視聴率稼ぎに付き合ってもらうよ。さあ、ショウタイムだ!」
もちろんパフォーマンスも兼ねて、だね。
別に自分で地産地消やってくれてる分には構わないけど、それが他の人にまで影響及ぼすのは困るかな!
本物のパフォーマーって言う物をちゃんと見せてあげないとね。
パフォーマーは、夢を与える存在なんだよ?
●
「けほっ、けほん……トウガラシって喉に響くんだね、まだ喉が痛いや」
結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)は解毒薬を一気に飲み干して息を整えると、怪人達をびしっと指差した。
「そこの怪人ども! 故郷の同士たちに変な事吹き込んだ罪、その身で購ってもらおうかな!」
蓮が空中にトランプをばらまき、炎を纏わせ怪人達へと放つ。
「もう少し視聴率稼ぎに付き合ってもらうよ。さあ、ショウタイムだ!」
熱く激しく華やかに、炎熱の手札は怪人達を追い掛け舞い踊る。
伸ばされた触手を軽やかに避けながら、蓮は燃え盛るトランプを自在に操り怪人達へ火を放っていった。
「これが本物のパフォーマーの技だよ!」
天井に触れないギリギリの高度まで炎を飛ばし、毒針を伸ばした怪人へカワセミよろしく直滑降。
「パフォーマーは、夢を与える存在なんだよ? 見る側に被害を出すなんて問題外だよね!」
怪人を燃やし尽くしたことを確認すると、夢のようにパッと炎を消してみせる。
烈しさを増しながらも「魅せる」ことを忘れないその姿は、まさに真のパフォーマーであった。
成功
🔵🔵🔴
佐藤・非正規雇用
「みんなーっ! 俺が助けに来たぜ!! これでもう安心だ」
(よしっ! この様子も配信して、俺の人気は鰻上りだ!)
うわっ、気持ち悪い敵だなぁ。
触りたくないから、【ドラゴニアン・チェイン】で遠巻きに攻撃しよう。
何だか分からないけど、敵が腕を振り回すのにも
意味がありそうだ。
あまり好き勝手させないように、鎖でがんじがらめにしてやるぜ。
ぐるぐる巻きにして……よいしょォ!!
(配信部屋から投げ捨てる)
ふぅ、悪は滅んだぜ。これでもう安心……。
それでも敵が沸いてくるようなら、
現れた順からドラゴニアン・チェインで縛って放り投げてやろう。
(右手と左手で1体ずつ処理する)
●
「みんなーっ! 俺が助けに来たぜ!! これでもう安心だ」
佐藤・非正規雇用(ベリーロール・f04277)が三脚に設置したカメラに向けてポーズを決める。
「というわけで、今回倒す敵はこいつら……うわ気持ち悪い敵だなぁ!?」
カメラを敵に向けようとして、慌てて逸らす。
なるべく怪人達の気持ち悪い部分が映らないように角度を調整すると、非正規雇用は改めて怪人達に向き直った。
非正規雇用がファイティングポーズで怪人の群れを睨み付けると、怪人達もその視線に呼応するように一斉に腕をぶらぶらと振り回し始める。
その光景は、さながら触手のラジオ体操。正直、ちょっと正視に耐えない光景だ。
「本気で気持ち悪いな!?」
叫びながらドラゴンオーラを乱射し、命中範囲の怪人達を爆破しながら鎖で縛り上げていく。
そのまま鎖をぐるぐると巻き付け、巨大な花束よろしく縛ったイソギンチャク達を一纏めにすると、
「よいしょォ!!」
窓から豪快に放り捨てた。嫌なブーケトスである。
廊下を埋め尽くしていたイソギンチャク怪人達も、気付けば残りたった5体。
奥の配信部屋から出てきた仲間に目配せで合図すると、非正規雇用はカメラに向けてガッツポーズを決めた。
「俺達の勝利は目前! みんな、引き続き応援よろしくな!」
成功
🔵🔵🔴
アデル・タイアン
……ワタシの部屋の前に居座るなんて。万死に値する
イソギンチャクでも人でも同じ
ワタシの部屋の前にいるのは、ワタシに選ばれた人が許される行為
エレメンタルファンタジアを使う
属性は「炎」、現象は「津波」
炎にのまれて灰となれ!
みるのもおぞましい、視界に入れるのもいや。
ワタシ、好き嫌いが激しい
絶対捕まらないように、最大火力で放った時は回避に心を置く
イソギンチャクなんて、絶対イヤ
●
配信部屋の扉から豪火の波濤が流れ出し、扉に手をかけたイソギンチャクを焼きながら押し流した。
揺らめく炎の奥で、不快感を露わにした様子のアデル・タイアン(シュヴァリエ・f10904)が吐き捨てるように呟く。
「……ワタシの部屋の前に居座るなんて。万死に値する」
人だろうがイソギンチャクだろうが、勝手に部屋に押し掛けるなんて許し難い。
「ワタシの部屋の前にいるのは、ワタシに選ばれた人が許される行為」
冷ややかな目で残り少なくなった怪人達を見据えると、再びその手に炎の精霊の力を宿した。
怪人達が、アデルめがけて毒の触手を伸ばした。
「イヤ! 絶対イヤ!」
その触手に絡め取られる自分を想像したのか、必死の形相で目の前に火を放つアデル。
「見るのもおぞましい! 視界に入れるのもいや!」
焼かれた触手をゲソのようにキュゥと丸めながらも、一匹のイソギンチャクが反撃に出ようとアデルの側に駆け寄ろうとする。
だが、その場を動こうとした瞬間に、怪人達は足をもつれさせ次々と倒れていった。
先ほど非正規雇用が放ったオーラの鎖が、イソギンチャク達の脚にまだ絡みついていたのだ。
このチャンスを逃すまいと、アデルは精霊魔術の術式を素早く練り上げる。
「炎にのまれて灰となれ!」
炎の津波が、残った怪人達の身を飲み込み押し流す。
イソギンチャク達を一匹残らず一掃したことを確認したアデルは、触手がわずかでも触れた部分を念入りに桜花の解毒薬で洗い流すのだった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『パスト・フォーサイス』
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POW : 来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!
【相手している猟兵の10倍の数の雑魚キャラ】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD : おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!
【武器を使った怒涛の連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 俺様は逃げるから、後は任せたぞ!俺様ちゃん人形!
自身が戦闘で瀕死になると【逃げる時間稼ぎ用の巨大パスト君ぬいぐるみ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑17
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●俺様ちゃんは遅れて来るもの
炎の勢いが収まる頃、その少年は不機嫌そうな態度で現場に現れた。
「あーもー、使えねー奴ら」
イソギンチャク達の残骸を蹴飛ばし、少年はつまらなそうに毒づいた。
「期待させといて結局コレかよ。ザコが」
コッペパンを齧りながら怪人達を罵倒するその姿は、件の動画に映っていた首謀者の姿そのもの。
そう、彼がこの事件の首謀者。オブリビオンのパスト・フォーサイスである。
「仕方ねーな。俺がボコボコにしてやるよ!」
パストが武器を構え、猟兵達へ敵意を向ける。
彼を生かしておけば、またろくでもないブームを思い付いて広めようとしてしまうだろう。
そうなる前に、彼を倒してしまおう!
東雲・ゆい
ブーム終わっちゃったね~残念だねぇ
でもさ~わたしらが何かしなくても終わってたと思うよ?
だって飽きっぽいからね! キマフューの人達はさぁ!
★バトルキャラクターズでアイドルの女の子キャラを召喚して一人に合体させるの!
その子はスタンドマイクを振り回して戦うんだよ~!
★グラフィティスプラッシュと【アート】で女の子キャラを彩るアイドルステージを描いちゃうよ!
キャラの攻撃に合わせて塗料の火花とかキラキラのエフェクトを描いて応援しながら
わたしも連携して水鉄砲バズーカで攻撃!
敵の連続攻撃は【挑発】で惹きつけてる隙に後ろからキャラに攻撃させるよ~!
「ブームは作るんじゃない! 見た人が勝手に抱くもの!!」
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「ブーム終わっちゃったね~残念だねぇ」
「うるせー! ぶっ潰すぞ!?」
東雲・ゆい(それ以外の何か with グリモア・f06429)が煽るようにけらけら笑うと、パストは武器を振り回しながら激高した。
「分かってないな~。ブームは作るんじゃない! 見た人が勝手に抱くもの!!」
手にしたゲーム機のAボタンをぽちっと押すと、愛らしいポーズを決めた少女たちのシルエットがゆいの前に浮かび上がった。
「いっくよ~! 今日のセンターはキミだ!」
少女のシルエットが光の粒になり、ゆいの指差す先で大きな光となる。
その光から生まれるように、額に18と刻印されたアイドル衣装の少女が姿を現した。
「上等じゃねぇか!」
力任せに振り回されるパストの武器を、アイドル少女のスタンドマイクが受け止めた。
刃先を横へ逸らすように受け流し、マイクスタンドの脚をパストの脇腹に叩き込むアイドル少女。
「やっちゃえやっちゃえ!」
アイドル少女を彩るステージを作るように、ゆいが周囲にキラキラのエフェクトを描き加える。
「わたしらが何かしなくても終わってたと思うよ? だって飽きっぽいからね! キマフューの人達はさぁ!」
言葉で挑発しながらバズーカ型の水鉄砲を構え、パストの顔面に飛沫を浴びせかけるゆい。
「んだとぉ!?」
あっさり挑発に乗ったパストが、ゆいめがけて連続攻撃の構えをとる。
だが、その隙をゆいは見逃さなかった。
「今だよ!」
アイドル少女がパストの背後に迫り、マイクスタンドの先で後頭部に突きを入れる。
鈍い音が鳴り響き、パストは痛む頭を押さえながら猟兵達を睨み付けた。
大成功
🔵🔵🔵
五條・桜花
真の姿:白い2枚の翼が生え、桜の花びらを纏っている
瀕死になると逃げると……
そうなると逃げられなくしましょう
特に足を狙って攻撃します
少しでも動きを鈍らせたいんです
逃げられると思いますか?
時間差の【2回攻撃】をうまく使っていきます
【毒使い】をうまく使って足を痺れさせて
移動速度を下げたいんです
それだけで逃亡を防ぎやすくなるはず
どれほど人形を作ろうとも無駄です
私の桜は狙ったものは逃がしませんよ
他の方がいらっしゃるならば逃げ道をふさぐ位置取りを意識します
うまく逃げられたと思いましたか?残念でしたね♪
このセリフ、私の方が悪役っぽい気がしてきましたが気のせいとしましょう
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「くそ……! 覚えてろよ!」
ふらつきながら逃げようと立ち上がるパストの前に、天使のように翼を広げた五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)が立ちはだかる。
「逃げられると思いますか?」
桜吹雪をパストの足元に舞わせる桜花。
「なんだこりゃ? ただの花びらじゃねーか!」
桜吹雪を足でかき分け逃げようとしたパストが、次の瞬間苦しそうに膝をつく。
空間を彩るその花弁は、先程のイソギンチャクなど足元にも及ばぬ毒の刃。一枚一枚に、触れただけで身体が動かなくなる程の麻痺毒を込めていたのだ。
「私の桜は狙ったものは逃がしませんよ」
花吹雪の檻は次第にパストだけを取り囲むように収束し、毒の花弁は容赦なくパストの身体の自由を奪う。
パスト自身をかたどったマスコット――おそらく身代わり人形の仮の姿なのだろう――がその手から転げ落ち、桜花はそれを拾い上げると出口を塞ぐように陣取った。
「これで身代わり人形は使えませんね?」
「鬼! 悪魔! 人の心はねーのか!」
「そんなこと言われると、私のほうが悪役っぽくなってしまうじゃないですか?」
許しません、と叱るように、桜花は花びらをさらに激しく舞わせるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
アデル・タイアン
【真の姿】蝶が周囲に羽ばたき、髪をしばるリボンが蝶になる
服は白から黒を基調としたものへ
くだらない事件を目論んだのはあなた?
とてもつまらなかった
今度はもっとワタシを楽しませて
これはお願いじゃない、命令
人を使うのも下手。まるで子供の遊び
全力魔法を使いながら攻撃する
使用するのはエレメンタルファンタジア
属性は「氷」、現象は「燃え盛る」
大勢増援が現れたら、雑魚から先に片付ける
逃げそうになったら、エレメンタルファンタジアで妨害する
「ダメ、行かせない」
アドリブ、共闘歓迎
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動きを封じられたパストの側に歩み寄る影。
見上げると、蝶々を従えた黒揚羽の女王のような佇まいのアデル・タイアン(シュヴァリエ・f10904)が冷ややかな目で見下していた。
「くだらない事件を目論んだのはあなた? とてもつまらなかった」
「てめー、あの配信の……ぐっ!?」
口答えなど許さないとばかりに、氷柱の一撃を打ち込む。
「もっとワタシを楽しませて。これはお願いじゃない、命令」
苦痛に顔を歪めながらも、パストはポケットから取り出したスイッチを押した。
「来い! 俺の手下ども!」
その声に応えるように、アデルの周囲に先程のイソギンチャクをかなり雑に再現したようなバーチャルキャラクターが現れた。その数、実に10体。
「イヤ! 気持ち悪い!」
触手に触れられたトラウマが蘇ったのか、魔力を暴走させるように解き放つアデル。
燃え広がる炎のように冷気が辺りに広がり、霜がイソギンチャク達を蝕んでいく。
「つまらない。まるで子供の遊び」
イソギンチャク達が凍結粉砕され、データの破片となり消えていった。
大成功
🔵🔵🔵
結城・蓮
やぁやぁ、キミも闇鍋パーティーの参加者かな?なんてね。
ふふ、地産地消ブーム、確かに使わせてもらったよ。
やっぱりみんなで楽しくやらないとダメだよね!
さぁ、世紀のマジシャンRENの全力マジックショーだ、冥土の土産にとくと楽しんで行っておくれ!
お代はキミの命としようか!
《泡沫の鏡像》で鏡像を生み出して、鏡像には無明の弦で拘束に回ってもらおう。
本体のボクは炎熱の手札をばら撒く、のは【パフォーマンス】さ。もちろんそれで燃え尽きてくれたらいいけどね。
炎を目眩しにしている間に幻影の姫君で透明化して、仕込み杖での一撃を狙うよ。
「さぁ、楽しもう!みんなの笑顔の為に、最高のショーにしようじゃないか!」
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「や、やっと毒が抜けてきたぜ……」
肩で息をしながら立ち上がるパストの前に、結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)が姿を現した。
「やぁやぁ、キミも闇鍋パーティーの参加者かな? なんてね」
「てめぇ、あのライブ配信の……!」
「ふふ、地産地消ブーム、確かに使わせてもらったよ。やっぱりみんなで楽しくやらないとダメだよね!」
悪戯っぽく笑うと、蓮はトランプを宙にばら撒いた。
「さぁ、世紀のマジシャンRENの全力マジックショーだ、冥土の土産にとくと楽しんで行っておくれ!」
「何がマジックだ。そんな手品で俺様がやられるわけ……うわ、増えた!?」
パストの目の前で、蓮が二人に分身する。どちらが本物か見破る間もなく、片方の影が背後に回り込んだ。
「さぁ、そこでゆっくり見ていてくれたまえ!」
糸で拘束され身動きを封じられたパストの鼻先に、炎熱の手札が迫る。
「ひぇっ、熱い! 燃やされる!」
必死に足掻き逃げようとするパスト。糸が緩んだ隙を突いてするりと抜け出すと、炎を避けながら足元に落ちた武器を拾い上げた。
「な、なんだ。ただのこけおどしじゃねーか。仕掛けが分かっちまえば大したことねーじゃん」
「見破られてしまったか。仕方ないね」
溜息をつく蓮の姿が片方だけスッと消え、一人だけが残る。
「そっちが本体だな。覚悟しろ! おりゃー!」
連撃を繰り出すパスト。
しかし、その攻撃が本物の蓮に当たることはなかった。
自分が刃を向けたほうこそ鏡像と気付いた時、パストは背中に冷たい気配を感じた。
「さぁさぁ、これが最後のパフォーマンスだ。お代はキミの命としようか!」
仕込み杖の一撃が、背後からパストを襲う。
背中に強い衝撃を食らったパストは、その場に倒れ込んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵
雷陣・通
父ちゃんが言っていた
流行には理由があるって
作られた流行で人を踊らせようなんて、ろくでもない考えだ
ここでとっちめてやる
俺? 雷陣・通。話を聞いて今やってきた
【SPD判定】
残像と見切り、そしてスカイステッパーで相手の動きを翻弄
そして相手が怒涛の連続攻撃に行ったところをスカイステッパーで三次元に回避して後ろを取ってから
「どっせい!!」
思いっきり後頭部を蹴っ飛ばす
「連続攻撃……流行ってんのか?」
そしてこっちも流行にあやかって二回攻撃
太腿へのローキックから、顔面パンチだ!
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「ていっ!!」
「ぐぼぁっ!?」
なんとか立ち上がったパストの横っ面に、突如として強い衝撃が走った。
窓から飛び込んできた雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)の飛び蹴りだった。
「父ちゃんが言っていた。流行には理由があるって」
作られた流行なんて。ましてや人々を苦しめるための偽りの流行なんて。
そんなろくでもないことをする奴、とっちめてやらないと。
「なんだお前。いきなり卑怯だぞ!」
「俺? 雷陣・通。話を聞いて今やってきた、通りすがりの猟兵だ!」
堂々と名乗りを上げ、格闘の構えをとる通。
「へっ、何だか知らねーが、かかってくるなら相手してやんよ」
武器を構え、迎撃の構えをとるパスト。
「いくぜ! 俺様スーパーラッシュ!」
力任せに武器を振り回すパスト。
だが、そのすべてを通は見切り、華麗に避ける。
「お前、実は戦い慣れてないだろ? 動けてないのがバレバレだぜ?」
「うるせぇ! おりゃおりゃおりゃおりゃ!」
逆上し、猪突猛進に武器を突き出すパスト。
その動きを読んでいたかのように、通は多段ジャンプで空中へと避けた。
「背中がガラ空きだぜ?」
そのままパストの頭上を越えて背後へ回ると、
「どっせい!!」
後頭部に空中回し蹴りを叩き込んだ。
「ってぇ……お前、避けるなんて反則だろ!?」
「避けられるほうが悪い。連続攻撃ってのは……こうするもんだ!」
正面に回り込んだ通が、パストの太腿に重いキックを入れる。
「ぐぅっ
……!?」
蹲るパストの顔面を、通のアッパーカットが襲う。
倒れ込み、動かなくなるパスト。
立ち上がる様子はない。完全に気を失ったようだ。
――だが。
大成功
🔵🔵🔵
パストが気を失った瞬間、桜花が握りしめていたマスコットが抵抗するように激しく身体を震わせ始めた。
思わず取り落とすと、マスコットは震え上がりながら膨張し始めた。
息を呑み、様子を伺う猟兵達。
やがてマスコットはパストの1.5倍はあろうかという巨大な身代わり人形となり、猟兵達の前に立ちはだかった。
『オレサマサイキョー……オマエラ、ブッコロス……!』
重い足音を響かせながら、パスト人形が猟兵達へと牙を向けた。
ロア・ネコンティ
【アドリブ・共闘OK】
【ブットバース】から参加
【WIZ】ブームより不滅
またキミですか。パ…なんとかさん。地産地消ってブームではなく地域活性化の為に長く続けていくもので、キミが目立つ為のものじゃ無いのです。
死角から近づいて鋼糸で巨大人形の足を捕縛。動きが鈍ったところにエレメンタルロッドを掲げ【全力魔法・高速詠唱・属性攻撃】【エレメンタル・ファンタジア】で
「 火と風と光の精霊よ、この悪を打ち上げろ!!」
下からの暴風と爆炎で人形を浮かせ、花火の様に光の魔法を弾けさせます。
パ…なんとかさん、よかったですね!今すごく目立ってますよ!
……やられ役だけど。
ヒーローが悪を倒すパターンは不滅ですよね!
輝夜・レナ
「アンタ、ココのボスね?
アンタに恨みとか、そういうの全くないんだけど。
アタシの実績の為にアンタには死んでもらうわ。悪く思わないでね!」
【バトルデータ・インストール】で格闘ゲームのデータをインストールしてバトルモードに変換するわ。
「ファイトモード、起動!さぁ、ファイナルバトル開始よ!」
素早く近づいて、小パンチから623+Pで【アトミック・パンチ】!
敵の攻撃は適切にガードして処理して、決め技のチャンスを狙うわ。
隙があれば【ワールドエンド・マキシマム】よ!飛び蹴りからの乱舞技でフィニッシュよ!
「これでトドメよっ!」
倒したことを確認したら、ステータスの実績を確認するわ。
「まだ先は長いわね……」
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「またキミですか。パ……なんとかさん」
倒れ伏したパストと猟兵を威嚇するパスト人形を見て、ロア・ネコンティ(泥棒ねこ・f05423)は呆れたように溜息をついた。
「地産地消ってブームではなく地域活性化の為に長く続けていくもので、キミが目立つ為のものじゃ無いのです」
もっともな正論に反抗するように、パスト人形が地団駄を踏み暴れ出した。
一方、輝夜・レナ(流離のボスハンターReNa・f12146)は、決意を込めた瞳でパスト人形を見据えていた。
「アンタ、ココのボスね? アンタに恨みとか、そういうの全くないんだけど。アタシの実績の為にアンタには死んでもらうわ。悪く思わないでね!」
瞳に青い輝きが宿り、纏う服が動きやすいバトルコスチュームへと変化し始める。
「ファイトモード、起動! さぁ、ファイナルバトル開始よ!」
格闘ゲームのキャラクターをその身に宿したレナが、パスト人形へと駆けた。
『テメー! ンダコラァ!』
脳内で素早く正確にレバーを入れ、振り回される腕からの連続攻撃をガード。隙を見て懐に飛び込みジャブを繰り出し牽制。
「覚悟なさい!」
瞬時にコマンドを脳内再生し、パスト人形の鳩尾へと拳を叩き込んだ。
『ブッコロス……ブッコロス……!』
逆上したように、パスト人形が足を振り上げる。
そのままレナを踏みつけようとした足が、空中でぴたりと静止した。
「させませんよ」
隙を突いて死角へ回り込んだロアが、鋼糸でその足首を捕縛していたのだ。
「さあ、とどめです!」
掲げたエレメンタルロッドの先で、3色の光が渦を巻き増幅していく。
「火と風と光の精霊よ、この悪を打ち上げろ!」
炎を巻き上げた暴風が人形を巻き込み、高く高く空中へと舞い上げる。
「これでトドメよ! ワールドエンドッ! マキシマムッ! ドラァイブッ!!」
宙を舞う人形にレナの飛び蹴りが刺さり、烈風のような乱舞技が叩き込まれる。
レナの最後の一撃とロアの光魔法が同時に炸裂すると、遂に人形は大玉の打ち上げ花火のような光の粒を撒き散らしながら爆散したのだった。
戦いを終えた猟兵達が辺りを見回すと、パストの姿は既になかった。
まさか逃亡したのかと一瞬緊張が走ったが、レナのステータス画面に残る実績ゲージがそれを否定した。
その数値は、確かにボスを一人撃破した数値。どうやら、パスト自身は人形を動かしたことでエネルギーを使い果たして消えてしまったらしい。
「まだ先は長いわね……」
もっともっとゲージを溜めて、早く実績を解除しなくては。
レナは溜息をつきながら、次の戦場に向けて決意を新たにした。
「まぁまぁ、そう気を張り詰めずに」
そんなレナを気遣うように、ロアがおどけた調子で元のサイズに萎んだパスト人形に話しかけてみる。
「パ……なんとかさん、よかったですね! すごく目立ってましたよ!」
やられ役だけど、と小声で付け足す。
ここキマイラフューチャーでも、ヒーローが悪を倒すパターンは不滅のもの。
人々をオブリビオンの歪んだブームから解き放った達成感を胸に、猟兵達は帰路へとついたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵