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迷宮の魔物たちを迎え撃て!

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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「オオオオオオオオオオォ!!」
 迷宮の一角、輝くその身を大きく上に反らせ、巨大な怪物が身体の芯を揺さぶるような咆哮を上げた。それを合図とするかのように、姿の極めて原始的な生命体の集団が躙るようにゆっくりと動き出す。向かう方向は全て一つ、上層へと向かう通路だった。
 一方、迷宮の入り口。
「ねえ、さっきの鳴き声…」
 一人の少女が、同じ制服姿を身にまとう少年に小さく声を掛ける。
「うん、微かだけど聞こえた。あれがドラゴンの鳴き声だ。あいつら、この迷宮でも特に奥深い場所にいるはず。こちらから近寄らなければとりあえずは大丈夫さ」
「けれども…こんなところまで鳴き声が聞こえたことって、今まであった?だいたい、何もないのにいきなりあんな声を上げる…?」
「………」
 少女の予感は、不幸にも的中していた。

「魔法学園世界において、オブリビオンが学園を攻めようとしていることがわかりました」
 サフィザード・シャハルヴァーニーが、分厚い本を抱えながら新たに発生した事件を猟兵たちに伝えだした。
「舞台はアルダワ魔法学園。その地下に『迷宮』と呼ばれる場所があります。この迷宮の中にいるオブリビオンの集団が、上層階を目指して動き出しています。皆さんには、これを阻止してほしいのです」
 かつて、大きな戦いの結果、災いをもたらす魔物たちがこの迷宮の奥に封じ込められ、その番をする者たちを育成するためにアルダワ魔法学園が創られたという歴史があった。そして今、その封じ込められたはずの者たちが、学園に侵攻しようとしているというのだ。
「魔法学園にはもちろん魔法の使える学生たちが多くいますが、彼らのほとんどはまだ半人前…オブリビオンが集団で来ては、大きな被害は免れないでしょう。それに、このような侵攻は過去に例がなかったといいます」
 今回の逆侵攻を試みている敵は迷宮に住むうちのごく一部だが、もしも彼ら側に一定の成果が出てしまうようなことがあれば、数で押すべしとの確信が彼らの中に生まれるかもしれない。そうなれば、今後も二度三度の逆侵攻、それも今回以上の戦力を引っ提げた大規模なものさえ発生する可能性がある。そうならないためにも、今回で徹底的に侵攻を跳ね返し、出端をくじく必要がある。
 サフィザードは呼吸を一つ置いて、敵の情報を口にし始める。
「今回の敵はスライムがおよそ15体ほど、そして、それらを従えているのが、錬金ドラゴンといわれるオブリビオンです。」
 スライムに関しては、個々の力はそれほどではないようだが、粘つく液体を吐き出してくる、獣のような牙に変形して噛み付く、フラスコに取り込む、といった多彩な攻撃手段を持っている。油断すれば、数で押される可能性がある。
「ドラゴンは1体、身のこなしについてはそこまで素早いということはなさそうですが、その見た目通り強固な肉体と凶暴性を備えています」
 恐らく、かつてはその腕っぷしのみで頂点に上り詰めたような、そんなタイプのドラゴンなのでしょう。彼の一撃一撃にはくれぐれも気をつけてください。──サフィザードは猟兵たちへ丁重に伝えた。
「ドラゴンを首尾よく退治することができれば、少なくとも迷宮の最上階が危険な場所となることはなくなるでしょう。…しばらくの間は」
 ここまで説明した彼女は、一つ息を吐いたが、最後に思い出したように付け加えた。
「そうそう、最上層には、大きな浴場があるのだそうです。下層への探索に向かう人々の拠点を構成するものの一つとして作られたのかもしれませんね。もし、無事に逆侵攻を阻止することができたならば、そこで疲れや傷を癒してからお戻りになってもよろしいですよ」
 それではよろしくお願い致します。──彼女はそう締めくくり、深く頭を下げた。


スガノケイスケ
 スガノケイスケと申します。皆様の冒険を精一杯応援致します。

 今回は、魔法学園世界の地下迷宮に棲まうオブリビオンたちの逆侵攻を阻止して頂きます。
 オブリビオンたちはすでに地下迷宮の八割ほどを上がってきてしまっており、サフィザードが猟兵たちを付近まで直接送る形になります。
 流れとしては下記のようになります。

(1)フラスコスライムの群れとの戦闘。
(2)錬金ドラゴンとの戦闘。
(3)大浴場で一休み。

(補足)アルダワ魔法学園の生徒について。
 迷宮の異変を察した生徒によって学園側にはすでに報告が行っていますが、猟兵のほうが彼らよりも先にスライムの群れたちと対峙することになります。
 学園の生徒の扱う魔法はまだ失敗が多く、仮に猟兵たちに追いついてきたとしても、戦力としては期待できないかもしれません。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『フラスコスライム』

POW   :    スライムブレス
【ねばつく液体のブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    スライムバイト
自身の身体部位ひとつを【奇妙な獣】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    フラスコアブソープション
小さな【自分のフラスコ】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【フラスコ空間】で、いつでも外に出られる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エコリアチ・ヤエ
まずはフラスコスライムの排除からだなと戦闘が始まる前はにこりと人当たりのいい笑顔を浮かべる。
俺は敵から攻撃されない一定距離を保ちつつ、リザレクト・オブリビオンを展開。召喚した死霊騎士と死霊蛇竜で雑魚を排除していこう。
この技は俺が傷つくと解除されてしまうから、二体の死霊が一番優先するのは俺自身の守備。時点で敵の排除。一体ずつ確実に仕留め、数を減らそう。
「スライムをまとめあげるドラゴン退治に向け、我が先駆者となろう」

戦闘中に学園の生徒が追いついてきた場合、的確な指示を出し生徒の被害を出さないよう気をつける。



アルダワ魔法学園の地下迷宮。赤茶けたレンガに包まれたその地を攻め上がらんとするスライムの群れと真っ先に対峙したのは、浅黒く骨格逞しい男だった。
「まずはフラスコスライムの排除からだな」
 エコリアチ・ヤエ(多重人格者の戦場傭兵・f00287)は大きく間合いを取り、彼の前に二体の幽魂を現した。一つは鋭い鱗と角を備えた蛇のような怪物。向かい来るフラスコスライムに大きく牙を剥く。その姿に一瞬怯みを見せたスライムの一体を見逃さず、素早く噛みつき呑み込んだ。
 突然の反撃に面食らった形となった残るスライムたちのうち二体が負けじと飛びかかる。しかし、経験の豊富なエコリアチはそれにも冷静だった。彼が一つ手を前に出すと、召喚したもう一つの、甲冑をまとう騎士のような姿の死霊が剣を構えて素早く飛び込む。黒く鋭い塊が、二体のフラスコスライムをいっぺんに薙ぎ払った。あっという間に三体の味方をやられたスライムたちは、突如現れた猟兵の前にその進撃のを完全に止めたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

茲乃摘・七曜
心情
この世界も慌ただしくなってしまいましたよね

行動
音と第六感を頼りにフラスコスライムの元へ急行
「ガラスと洞窟が擦れれば音が出てもおかしくはないですよね?

戦闘
周囲を囲まれないよう可能であれば通路部分で戦闘し
スライム同士がお互いに邪魔をするような位置取りに気を払う
「ここから先は行き止まりです。

攻撃
Pride of foolsによる連続攻撃とAngels Bitからの音による衝撃で攻撃

防御
スライムブレスは範囲外に逃れることを意識
スライムバイトはロンググローブで受け流すよう行動
フラスコに触れた場合、吸い込まれないように強く意識をする

共闘
仲間や自身に疲労がたまった場合シンフォニック・キュアでの治療を実施



「ガラスと洞窟が擦れれば音が出てもおかしくはないですよね?」
 茲乃摘・七曜(魔術人形の騙り部・f00724)の分析はこうだった。事実、彼女が素早く駆けつけることができたのは、フラスコスライムたちがこん、こんと高い音を鳴らして進撃していたためだった。
「ここから先は行き止まりです」
 七曜は帽子のつばの下、目を光らせ、小型の拡声器、Angels Bitを素早くスライムたちへと向けた。放出される音の波動が、群れの最前列を行くフラスコのいくつかにヒビを入れていく。慌てたスライムの一部が欠けたフラスコから漏れかけていた。
 それを見るや否や、続いて七曜が構えたのは拳銃、Pride of foolsだ。ふっと鋭く吐いた息と共に、引き金を引く。弾き出された弾丸が次のまばたきを待たずにスライムたちの芯を捉える!貫かれたスライムの身が弾け、地面に落ち、そのまま動かなくなったかと思うと、氷の溶けるが如く染み込むように消えた。これで、残るフラスコスライムたちは、その数を当初の三分の二ほどに減らしていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ポケッティ・パフカニアン
ひとまず、前哨戦って感じねー。スライムが相手かー…ねばねばってちょっと苦手なんだけどー…
って、うわなにあのスライム、ちょっとカワイイんだけど!10分の1ぐらいに細かくしてから一匹持って帰っていい!?
ま、ダメだよねー。しょーがないかー。

そーねー、正直ワリと近づきたくない能力持ちだし?遠距離からパパッとやっちゃうのが吉かな?
そゆワケで、時削る魔弾!あんたの存在、歪めてあげる!

まず何より、距離を取るってトコを重視しといてー
あとは迷宮の中での戦闘でしょー?やっぱ、狭さを考慮して動くべきかなー、隅に追い詰められないようにとかさー。
あと、押されて下がるなら後ろ一本。囲まれて逃げ道無くすなんてダサすぎるし?



小さなフェアリー、ポケッティ・パフカニアン(宝石喰い・f00314)も駆け付ける。
「うわなにあのスライム、ちょっとカワイイんだけど!10分の1ぐらいに細かくしてから一匹持って帰っていい!?」
 と、すぐに愛嬌のある顔がついたフラスコスライムたちの姿に目を輝かせた。が、今回は彼らの侵攻の阻止が最優先である。また今度ね、今度。そんな声が頭の中に響いたのだろうか、
「ま、ダメだよねー。しょーがないかー。そゆワケで、時削る魔弾!あんたの存在、歪めてあげる!」
 そう声を上げながら、小さな掌をスライムたちに向けた。次の瞬間、色の無い小さな球体が一直線にいくつも飛び出し、それらが彼らの前に至ると小さな時空の歪みを不規則的に生む。あるスライムは歪みによって芯ごと擦り取られ、あるスライムは捩り切られた。そうしてポケッティの発した時空弾が完全に霧消した頃には、割れた空のフラスコがさらに5つ、地面に転がることとなり、残る5匹のスライムたちの表情にも恐怖の色が見え始めていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

魑魅魍魎魂魄塊魔鬼・壱弐参肆伍陸漆捌玖
名前は長いので九鬼・ナヤクと呼んで欲しいのデス
なんでも食べるスライムや、食物連鎖の頂点たるドラゴン捕食してやるのデス
ワタシも剣も刀も食いたくて喰いたくて貪りたくて仕方がないのデス
未熟な学生に下手に近寄ってきてほしくないので殺気全開で行くのデス
「実力に応じた行動をとるのが重要デス。今回は私たち猟兵に前衛を任せ、防衛線を引き遠距離の支援と攻撃に徹するのデス」
一時だけ殺気を収め
「あなた達の次はわたしたちが作るのデス。そして次はあなたたちが後輩にバトンを渡していくのデス」

呪いを開放しまとい突撃デス
ワタシを倒さずに地上に出れるとは思わない事デス
魂すら喰らうワタシに捕食吸収勝負で勝てるとは笑止千万なのデス



猟兵と一口に言えどもその員数は多い。そのため、志や理想も様々である。
 魑魅魍魎魂魄塊魔鬼・壱弐参肆伍陸漆捌玖(境界ヲ曖昧二シ世界ヲ浸食スル欠落ヲ揃エシ時神ヘ至ル・f02902)──九鬼・ナヤクはかつて実験体とされたことで蝕まれた命を、魂を喰らうことで補完し、完全体となることを目指している。
「ワタシも剣も刀も食いたくて喰いたくて貪りたくて仕方がないのデス」
 目の前のスライムたちに向かって衝動を滲ませる。彼女にとって、今はこの戦いも『食欲』を満たすための一通過点でしかないのだ。相手が愛嬌のあるフラスコスライムであっても。
 ナヤクの目が針のように光る。そしてそれに呼応するかのように、両手の剣の輪郭が妖しく歪んで見え始めた。それからは刹那のことだった。ナヤクが一気にスライムの群れに飛び込んだかと思えば、一切の容赦もなく力任せに刃を振るう。黒、暗、漆、幽、闇、あらゆる概念が非捕食者たちの群れの間を荒々しく駆け抜けた。
「魂すら喰らうワタシに捕食吸収勝負で勝てるとは笑止千万なのデス」
 横目に見やった頃には、すでにスライムたちの数は2つのみであった。切り刻まれたか、呑み込まれたか、それはナヤクにも分からない。どちらでもいいことデス、と言わんばかりに彼女は、くく、と小さく笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイシア・オブリオン
フラスコスライムの群れか……なんとかしないとね!
よし、やるよロジャー!
「2回攻撃」「マヒ攻撃」「気絶攻撃」「範囲攻撃」を駆使しながら、フラスコスライムに攻撃するよ。
コール・スペシャルパーツでフラスコスライム用のスペシャルパーツもロジャーに装備させて、準備も万端に。
私もロジャーの上から多機能支援バズーカを発射して攻撃するよ。
敵からの攻撃はロジャーにプロテクトシールドを展開してもらってガード。
ふーんだ、私とロジャーに隙なんかないもんね!

いけ、ロジャー!あんな奴等、全部まとめてブッ飛ばしちゃえ!



15体いたスライムたちは、猟兵たちに次々と倒され、気づけばその数は2体となっていた。
「よし、やるよロジャー!」
 アイシア・オブリオン(メタライズ・f05786)が仕上げとばかりに気合いを入れる。ロジャーと呼ばれたそのガジェットは声に反応して奮い立っているかのようだった。
「コール・スペシャルパーツ!合体だよ、ロジャー!」
 アイシアが拳を握りもう一つ声を張り上げると、どこから現れたか、いくつもの銀色に輝くパーツがガジェットの周囲を廻り、磁力を持ったかのように装甲に吸い付いた。ジョリーロジャー・対スライム用ユニット装着完了だ!
 対する2匹のスライムはその様子に驚きを見せていたが、すぐにフラスコから飛び出すと身体の一部を牙のようなものに変形させ、窮鼠のごとく次々とアイシアに飛び掛かる!しかし、ロジャーは彼女の前に冷静にシールドを展開。硬度の高いシールドにスライムの牙が入るはずもなく、ぽよんと高く跳ね飛ばされた。
「いけ、ロジャー!あんな奴等、全部まとめてブッ飛ばしちゃえ!」
 頭のドクロの目がキラリと光ったような気がした。ロジャーは片足を一歩下げると、それを思い切り前に振り上げる。ジャストミート!ほぼ同時に落ちてきた2匹のスライムをまとめて捉えた!そのあまりにも重い一発によって、スライムたちは壁に当たっては直線的に跳ね返り、やがてお互いの身がぶつかり合うと、粉々に弾け飛んだ。
 
 逆侵攻の尖兵として動いていたフラスコスライムたちはこれで一掃された。しかし、次なる脅威の唸り声も既に近くまで聞こえてきていた──。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『錬金術ドラゴン』

POW   :    無敵の黄金
全身を【黄金に輝く石像】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    ドラゴンブレス
【炎・氷・雷・毒などのブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    アルケミックスラッシュ
【爪による斬撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に錬金術の魔法陣を刻み】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アイシア・オブリオン
錬金術ドラゴン、か。ここは通さないよ!
ドラゴンの攻撃をダッシュで見切る事を心掛けつつ、いざという時にはプロテクトシールドのオーラ防御も展開。
他の仲間が実力を発揮できるような位置取りとロジャーの巨体を活かした囮を務める事を常に意識。
ロジャーのパンチやチョップでコツコツとダメージを与えて行って、ここぞというタイミングでフルパワー・ロジャーパンチ!
いくよロジャー、ドラゴンなんかボコボコにしちゃえ!


魑魅魍魎魂魄塊魔鬼・壱弐参肆伍陸漆捌玖
前座と本命の差がありすぎデス
前座のスライムの欲求不満も含めて全開で殺しあうとするのデス


【殺気】全開で【生命力吸収・吸血・呪詛・第六感・世界知識】
ドラゴンを喰らい呪い、知識を忘れぬ冷静さと野生の感を発揮しつつ戦闘

あぁ、ドラゴンのお肉と魂はどれだけ美味なのデス?
狂気に呑まれているようでも別人格が裏でちゃんと手綱を握ってます

【誘惑・おびき寄せ・時間稼ぎ】を利用して【力溜め】
【地形の利用・封印を解く】を使いアルケミックスラッシュの地形効果を破壊しなおかつ地面をグチャグチャにしもう魔方陣を刻めなくするのデス
さらに足元が悪く成ればろくに動けなくなるのデス
崩落しても困るのであくまで効果は足元に限定するのデス


茲乃摘・七曜
心情
災魔は迷宮に還って貰いましょうか

指針
広範囲のブレスの被害に警戒し仲間を癒すように行動

回復
Angels Bitでより広範囲に【歌唱】を届かせ【シンフォニック・キュア】で痛みや負傷を癒すことを願い味方の回復を行う
「敵が強大だろうとも私達は一人ではありませんとも

対無敵の黄金
任意で解除できる可能性も考慮しつつ無制限に黄金にはなれないと考え効果が切れるタイミングを第六感や聞き耳等の技能で魔力の流れやドラゴンの鼓動を効く等して予測
効果切れのタイミングで仲間が攻撃できるよう声をあげ伝える

真の姿
内部魔導機構の超過駆動
見た目は変わらず身体を動かすたび・歌うたびにオルガンを奏でるかのような高音が微かに響き渡る



ずん、ずんと地面から突き上げるような振動。何か大きなものが猟兵たちの元へ近づいていた。ドラゴンだ。ごつごつとした、しかしところどころで光を弾く身体は、まるで金の鉱脈に生が宿ったかのごとく。体躯よりは小さくとも、その両翼を広げれば重く禍々しい色が露わになる。先ほどまで彼らが相手にしていたフラスコスライムとは、威厳も迫力も数段違いだった。
「グオオオオオオオオオオォ!!」
 ドラゴンが一つ大きく吼える。はらわたを鈍く押されるような衝撃が猟兵たちに走った。
「前座と本命の差がありすぎデス」
 ナヤクが呆れたように、しかし冷静に呟けば、
「災魔は迷宮に還って貰いましょうか」
 七曜もドラゴンの威嚇に対して一片の怯みも見せず、不敵に言う。自作のガジェットに乗るアイシアは気合十分にドラゴンを挑発する。
「ここは通さないよ!」

 先に仕掛けたのはドラゴンだった。鋭い牙の奥が仄に赤くなった次の瞬間、大きな炎のブレスを放射する。アイシアの乗るガジェット、ジョリーロジャーが間一髪シールドを展開し、炎を受け止めるが、その熱にシールドの芯が徐々に煤けたように青黒くなる。ドラゴンの息の長さが勝るか、シールドの耐久が勝るかの力比べがしばし展開された。
「あぁ、ドラゴンのお肉と魂はどれだけ美味なのデス?」
 その背後では、ナヤクが『食欲』を抑えきれずに刃物のような鋭い殺気を湛えている。黒い気流が彼女の全身を巡らせると、ドラゴンの胴めがけて斬り掛かる。縦に振り下された妖刃にて怪物の腹を大きく抉ると、勢いのまま地に叩きつけた。その衝撃でドラゴンの足元にヒビが入り、一枚の岩盤はいくつもの岩片になって砕けた。
「グォアアアァァァ!!」
 一撃を受けたドラゴンが苦痛に表情を歪ませ。アイシアめがけて吐いた炎を止めた。そこへすかさず七曜が鼓吹の言葉と共に癒しの歌を挟む。
「敵が強大だろうとも私たちは一人ではありませんとも」
 その歌声は朗らか。生への讃頌・再生のモチーフを、荘厳なメチエに乗せて運ぶ。呼応するように生じた緑色の風が吹き抜ければ、炎を受けて煤付いたロジャーのシールドとボディの一部が艶やかさを取り戻す。
「ロジャー、フルパワーだ!アイツをブン殴れ!」
 アイシアが攻勢に転じる。彼女の乗るジョリーロジャーは一つ大きく前に跳躍しドラゴンの足元に飛び込んだかと思えば、二つ目には右腕を大きく振り上げながら真上に大きくジャンプをした。その拳はドラゴンの顎を的確に捉え。電光石火にして重い一発を受けた彼の首がぐらりと揺れた。
 猟兵たちの見事な連携によって攻め立てられたドラゴンが突然全身を大きく広げた。全身が一瞬ぎらり輝くと、足からその組織を変質させ始める。それは彼の持つ秘策の一つ、全身を動かぬ黄金の像に変化させることによってあらゆる攻撃から身を護ろうとするものだった。頭の先まで変質を終えるまでわずか数秒。迷宮に仮初めの静寂が包む。動かなくなったドラゴンの次なる手が何であるのかはわからない。しかし、彼が身を護ろうとしている以上、猟兵たちの攻撃を恐れているということを間違いなく意味しているのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ネウィラ・カーレンベート
迷宮にこんなドラゴンがいるなんて…。
学園に大きな被害が出る前に、何とかしませんとね。

ここはまず、間合いを広めにとり、ドラゴンの攻撃に気をつけつつ、《ウィザード・ミサイル》にて攻撃を試みます。
先にドラゴンが自身を石像に変化させてきたら、変化解除のタイミングを観察。ドラゴンとて戦闘時いつまでも石像のままでいるわけにもいきませんから。
その間にも敵の援軍や魔法学園の生徒が来ないかを時々確認。



「学園に大きな被害が出る前に、何とかしませんとね。」
 銀髪を揺らしながら言葉を発したのは、ネウィラ・カーレンベート(銀の矢・f00275)だ。眼の前に強剛な像となったドラゴンが佇む。このままではどのような攻撃も通らないことは見るに明らかであった。
 だが、彼女にはその欠点を理解していた。
 動けなければ、襲ってはこないこと。そして、襲ってこなければ、ドラゴンが逆侵攻という目的を果たせぬこと。ならば、ドラゴンの方から変身を解く可能性が高いことを。
 ネウィラは大きめに間合いを取り、息をゆったりを吐いてその動向を見張った。そうして、いくらか時間が経った頃だろうか、灰のような色であったドラゴンの表皮が徐々に色を変え始めた。その瞬間を見逃さず、彼女は魔法の矢を放った。炎を纏い、競うように飛び出した5本の矢は、変化を解いたばかりのドラゴンの頭を捉え、一気に爆発した。面食らった形となった彼の身体が大きく仰け反る。

成功 🔵​🔵​🔴​

ポケッティ・パフカニアン
えぇー、何この金ピカー。
ダンジョンって言えば、お宝がお約束だと思うんだけど!まさか、コイツがお宝代わりとか言うんじゃないでしょーね!?
…あの体の結晶、持って帰ったら高く付くかしら?剥ぎ取りってヤツ?
まぁ、剥ぎ取りできるかどうかは置いといて。まずは倒すとこからよねー。

よし、ここは…時刻む怪盗!攻撃は最大の防御、守りに入ったら負けって事、教えてあげる!
魔導書で魔法撃ったり剣で斬りかかるフリしたり、攻撃するぞーって姿勢を見せといてー…近づいたらタッチよ!
妖精だからって侮ってくれればそれでよし、
侮らずに防御体勢に入ったら、それはそれでこっちのもんよね。動けないなら解くまで待ってればいいんだから。ねぇ?



「ダンジョンって言えば、お宝がお約束だと思うんだけど!まさか、コイツがお宝代わりとか言うんじゃないでしょーね!?」
 ポケッティが訝しげに叫ぶ。目の前に立つは生きた黄金。妖しく輝く体躯は、見る者に潜在する射倖心を否応無くくすぐる。換金などしようものならば、ごく一部であってもかなりの額になるだろう。
「まぁ、剥ぎ取りできるかどうかは置いといて。まずは倒すとこからよねー」
 その通り。今回の主目的を忘れてはならない。素材の剥ぎ取りは倒してから考えよう。
 一方的にやられていたお宝もといドラゴンが、怒りに任せ逆襲とばかりに思い切り右腕を薙ぐ。が、そこはフェアリーのポケッティだ。大きな一撃に対して軽々と身を翻すと、そのままドラゴンの背に回り込み、そっと手を触れた。黄金の質感を堪能しようとしているわけではない。
「時刻む怪盗!攻撃は最大の防御、守りに入ったら負けって事、教えてあげる!」
 彼女がそう叫んだ瞬間、ドラゴンの身体がピタリと静止する。そう、彼女が仕掛けたのは『魔法』だった。動きを封じられたドラゴンの顔に怨嗟の表情が滲み出ているように見える。

成功 🔵​🔵​🔴​

エコリアチ・ヤエ
真の姿を解放する。真の姿はタトゥーのような肌色。爪は伸び、タトゥーは怪しげに発光。フードを目深に被る。

外がダメなら内から攻めるのみ。
体を黄金の石像に変えようが生命体であることには変わりない。木の杖を掲げ[呪詛]を唱えることで攻撃を行う。
また外から攻撃が通るようならファイブエレメンツソードで[属性攻撃]を行う。攻撃するときは[だまし討ち]をし、積極的に[傷口をえぐる]。
[戦闘知識]と[見切り]により攻撃を回避していくが、万が一瀕死になるようなら【戦場の亡霊】を使用。再度同じ手段で攻撃を仕掛けていく。

「おぬしなど恐れるに足らず。我がその身を内外から奪い尽くしてくれよう」



「おぬしなど恐れるに足らず。我がその身を内外から奪い尽くしてくれよう」
 エコリアチが続く。彼が一つ息を吸うと、身体中のタトゥーがぎんと光った。霊妙なその光は、彼が真の力を表す合図。爪は深く鋭く伸び、目をフードの奥に臥せたその姿は、魂を肉体ごと喰らう悪魔の如くだった。
 高く掲げられたエコリアチの杖の先から古き文字が生まれ、自由を奪われた目の前のドラゴンを覆う。内側からじわり蝕まれるような苦悶の表情を浮かべながら、ドラゴンはやっとの思いで身の自由を取り戻す。喰らえぬ怒りに任せ再び大きく爪を振り回すが、幾多の戦場を切り抜けたエコリアチにはその軌道が読めていた。弄ぶかのように、寸前でひらり身を翻したかと思えば、すぐさま剣の一本を放った。それは、冷たい気を帯びた一突き。先の攻撃で胴に受けた傷に深々と刺さる。
「グゴアァァァアアァ!!!」
 激痛に思わず大きな声を上げるドラゴン。有効な一撃を与えたことのしるしであることを確信したエコリアチは、目の前の怪物に刺さった剣を呼び元す。そのフードの奥の目がギラリと光っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エコリアチ・ヤエ
「まだまだこの程度で値を上げてはならんぞ」
真の姿を維持しつつ[リザレクト・オブリビオン]を発動し、とどめを刺すべく追い打ちをかけていく。
[戦闘知識]や[見切り]を最大限に活用しつつ、自分は攻撃をくらわないよう注意を払う。
万が一攻撃を食らいユーベルコードが解除された場合は装備しているファイブエレメンツソードで[属性攻撃]や[だまし討ち]、あるいは杖での[呪詛]を使用。
できるなら致命傷を与えた個所を[傷口をえぐる]。
「我らの勝利だな」



「まだまだこの程度で音を上げてはならんぞ」
 身体中の殺意を一層鋭く発しながら、悪魔のような姿をした男、エコリアチが低く重い声で呟く。眼前のドラゴンは瘡痍おびただしく、今最後の抵抗をしようとしていた。
 両腕を高く挙げ、渾身の力で振り下ろす。地面を抉るほどの衝撃を堪え、エコリアチが片手を前に広げる。それは「行け」という容赦のない合図。影より生まれしき仄暗き騎士と仄暗き大蛇が、ドラゴンの前に現れる。
 先に出たのは騎士だった。高く飛び上がった騎士が大上段から大剣を振り下ろす。もはや疲弊の色濃いドラゴンにが咄嗟に防御体勢へと変えることは不可能であった。脳天に黒い一撃を受けたドラゴンの巨大な身体が大きく揺れる。
「ゴアアァァァアア!!!!…アアァァ!!」
 世の全ての苦痛を受けたかのように藻掻くドラゴンを見据え、もう一つの影、大蛇が大きな口を開けて飛びかかる。巨大なドラゴンを全身で一気に呑み込む。籠もるようにドラゴンの唸りが次第に遠くなる。次の瞬間、影の大蛇が強い風に吹き浚われるように消えると、錬金ドラゴンの姿も跡形なく消えていた。
「我らの勝利だな」
 一部始終を見届けたエコリアチが全身の力を抜くと、全身の禍々しさが次第に洗い流されるように消えていく。迷宮の上層に束の間の平穏が再び訪れたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 日常 『学園大浴場でリフレッシュ!』

POW   :    じっくり湯船につかり、温まって疲れを癒す

SPD   :    素早く体を洗ったりして隅々まで綺麗にする

WIZ   :    浴槽や脱衣所などで交流し、精神を癒す

👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「あ、あの、逆侵攻阻止、お疲れ様でした」
 グリモア猟兵のサフィザード・シャハルヴァーニー(エルフの精霊術士・f01934)が、猟兵たちに労いの言葉を掛ける。
「皆さんのおかげで、学園側には一人の被害も出ずに済んだようです。で、そのお礼として、今回は特別に猟兵の方々に貸し切りという形で利用させていただけるそうです…!」
 普段あまり大きく笑わないサフィザードの顔に笑みがにじむ。
「今回戦闘にご協力くださった方はもちろん、お友達と一緒がよろしければお誘いいただいてもいいですよ。あ、ただ大きなお風呂に入りたいという方も歓迎ですからね…!ただ、皆さんの迷惑になるようなことだけご注意いただければ、という感じです。ではでは、何かありましたらお声をお掛けくださいね」
アンナ・カルリエ
【グリモアカフェで参加】
エコさんに誘われて遊びに来ました! ひゃっほー!
フフフ、エコさんってばセクシー美女に囲まれて幸せ者めーうりうり。
 
というわけでしっかり水着着用の上からバスタオルを巻いてアンナちゃん参戦です!
それにしてもエコさん、筋肉すごいですよねえ。
ここは……アレをやるしかないですよ皆さん! そう、皆大好きなアレ!!

大 胸 筋 ぺ ち ぺ ち 祭 り

(ここからユーベルコード)
さあ皆さんご一緒に、エコさんの大胸筋をぺちぺち! 上腕二頭筋も? 欲張りさんですね! 何なら棘下筋もいっときます?
そーれ、ぺちぺちー!
(ここまでユーベルコード)

……何やってるんでしょうね私達。(急に冷静になる)


エコリアチ・ヤエ
【グリモアカフェでの参加/今日中に参加者はプレを出す予定です】
せっかくの大浴場だ。俺が管理してるカフェで知り合った連中を誘い合わせてみたぜ。ただ…まわり女ばっかになっちまったが…別にハーレムがしたかったわけでもなんでも…いや別にそんな夢がないわけでもねーが…メンツが、な?(一部女という概念でいいのかも怪しい)
まぁ風呂自体に疎そうな連中もいるし仕方ない。あれこれ面倒は見てやるか。なんといっても風呂は日本人魂そのものって感じだしな。
何、俺の筋肉が気になる?いいぜ好きなだけ堪能してくれ。俺的には上腕二頭筋もかなりいい感じだと…(あまりにも体重をのしかかられると堪えられなくて盛大にこける)


十四式・星天
【グリモアカフェで参加】エコリチア様に誘われて入浴というものを体験しに。
入浴、人間の皆様が良く嗜まれるものと聞き及んでおります。此度はわたくしもご相伴に……あ、わたくしも装甲を外すべきなのでしょうか
素体を人様にお見せするのは初めての経験でございまして……ええと、この感覚が『恥じらい』というものなのでしょうか

アンナ様がエコリチア様の筋肉を触っているのを見て。
わたくしにも、少し触らせてもらっても……?(恐る恐るぺちぺち)
おお、何とも言えない弾力でございますね。こちらは上腕二頭筋と言うのですか? ではこちらは(段々積極的に)

温泉とは、ええ、実に『お湯』でございますね?(気持ち良さまでは理解出来ず)


エルデラント・ズィーマ
【グリモアカフェでの参加】ヤエさんに誘われて遊びに来ました。あれ、学園の温泉って混浴というものですか?すみません、温泉に入った記憶が無くて……
なんだか皆さんでヤエさんの大胸筋叩いてますけど私は恥ずかしくて参加出来ないです。あうあう。
でも見てる分には面白いのでそっと眺めてますね。それはともかくとして不思議ですね……温泉。浸かってるとどこか懐かしく感じます。入ったことなんて無かったはずなのに



大浴場に明るい声が響く。入ってきたのはエコリアチ、そして彼のカフェの仲間たちだ。
「フフフ、エコさんってばセクシー美女に囲まれて幸せ者めーうりうり。」
 先頭で入ってきたアンナ・カルリエ(バーチャルトーカー・f06315)が肘ですぐ後ろの大男を小突く。
「別にハーレムがしたかったわけでもなんでも…いや別にそんな夢がないわけでもねーが…メンツが、な?」
 小突かれた大男、エコリアチが決まりの悪そうな表情で呟く。先程までの戦闘の際とは打って変わって非常に人間らしい一面だ。
「入浴、人間の皆様が良く嗜まれるものと聞き及んでおります。此度はわたくしもご相伴に……あ、わたくしも装甲を外すべきなのでしょうか」
「あれ、学園の温泉って混浴というものですか?すみません、温泉に入った記憶が無くて……」
 さらにその隣、どうやら大浴場未経験の二人、十四式・星天(人間に憧れるウォーマシン・f00821)とエルデラント・ズィーマ(ロストメモリーズ・f02581)がやや不安そうだ。しかし大丈夫、今日は特別に貸し切ることができたのだ。少しくらいの不慣れなところなど、誰も気にはしないだろう。
「仕方ない。あれこれ面倒は見てやるか。なんといっても風呂は日本人魂そのものって感じだしな。」
 誘った側としての責任感か、エコリアチが胸を張って言った。
 
「なるほど、温泉とは、ええ、実に『お湯』でございますね?」
 星天はざぶりざぶりと入っていきつつ、全身をもって湯の成分を解析しているようだったが、述べたのは極めて淡白な感想。無理もない。血行や新陳代謝であるといったものは、ウォーマシンの彼女にとってはなかなか実感しにくいものだろう。自分が人間であったならば、この良さもすぐに分かっただろうか。そんなことを考えているのか、誰に対してでもなく小さく頷いている。
「はぁー、不思議ですね……温泉。浸かってるとどこか懐かしく感じます。入ったことなんて無かったはずなのに」
 一方、恐る恐る胸まで湯に浸かったエルデラントは無表情ながらどこか気持ちよさそうに、けれども少しの戸惑いを含みながら呟く。その戸惑いとは己の力の代償で失った記憶によるものか、あるいは生命の母体へのノスタルジアによるものか。正体は、今は分からないけれど、心を解きほぐす力は確かに感じていた。
 さてそんな中、アンナはしばらくエコリアチの横で肩まで沈んでいたが、ふと彼の前に移動してその身体をじっと見つめ始めた。
「それにしてもエコさん、筋肉すごいですよねえ」
 彼女はそう言いつつ、エコリアチの胸筋をさすり始めた。丘のようにがっしりと盛り上がったそれは、湯気の潤いに触れて一層艷やかだ。
「何、俺の筋肉が気になる?いいぜ好きなだけ堪能してくれ。俺的には上腕二頭筋もかなりいい感じだと…」
 普段からよく鍛えているためなのか、嫌がるどころか自信満々なエコリアチは腕にぐっと力を入れる。それを聞いたアンナは何かを思いついたように。
「ならばここは……アレをやるしかないですよ皆さん!そう、皆大好きなアレ!!」
 彼女が呼びかければ、エルデラントと星天が何ぞと振り向く。

「大 胸 筋 ぺ ち ぺ ち 祭 り」

 ええっ、祭り?
 
 アンナがエコリアチに正対すると、和太鼓を叩くかの如くリズミカルに叩き出す。
(ぺちぺぺちぺぺちぺぺちぺ)
「さあ皆さんご一緒に、エコさんの大胸筋をぺちぺち!上腕二頭筋も?欲張りさんですね!何なら棘下筋もいっときます?」
 それを見た星天も恐る恐るながら、横でエコリアチの上腕二頭筋を、三角筋を、僧帽筋を叩く。
 それに応えるように、風に揺れる穂波がごとくシックスパックを動かす。表情を変えずに。
 そして、参加は控えたがそれを楽しそうに見るエルデラント。
「そーれ、ぺちぺちー!」
「おおおおぉッ」
 初めは控えめだった音が、次第に切れの良い大きな音となって浴場に響く。
 筋肉がふるえるふるえる!
 エネルギーがみなぎるみなぎる!
 男女たちが織りなす筋肉のシンフォニー!
 湧き上がる筋肉のエンターテインメント!
 
 何だろう。これは何なのだろう。

「……何やってるんでしょうね私達。」
 私に訊かれても困ります。
 とにもかくにも、4人は戦いを一時忘れ、大浴場での交流(と筋肉謳歌的ユーベルコード)によって日頃の疲れをすっかり癒やすことができたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月06日


挿絵イラスト