コスプレパレード災魔の逆侵攻を阻止せよ!
#アルダワ魔法学園
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「さぁ、No.1ヒロインとしての誇りと共に! コスプレパレードの出発侵攻よ!」
びしりと指差すは遥か地上、指先に巻き付くは血を帯びた鋼糸。可愛らしい鼓笛隊衣装に身を包んだ少女達を先触れに、愉快な音楽をBGMに、妖精を模した衣装に身を包んだ女性――オブリビオンは、学園迷宮を下から踏破していく!
「こすぷれ、ぱれーど……ふむ」
仙堂・十来は難しい顔をした。手元のスマートフォンにはそういった分野の動画だったり画像だったり、説明サイトやブログだったりが次々に映し出されている。
そんな中集まった猟兵達に、集中していたらしい十来は慌ててはっと顔を上げた。
「む、すまないな、呼びかけたというのに依頼について……いや、依頼と関係するのかはわからないが、知らない言葉だったものでつい熱中して調べてしまった」
スマートフォンを置くと十来は猟兵達を見渡し、「集まってくれて感謝する」と頭を下げた。
「今回はアルダワ魔法学園世界での事件だ。ある学園迷宮のフロアボスが、学園施設まで攻め上がろうとしている」
フロアボスたるオブリビオンの名は『死の幻想』モリィ・グレイル・メメントス。
非常に素早く、鋼糸を使ってスピードを活かした戦闘を得意とする。多数の目標を一度に攻撃することもできる彼女が学園施設まで来てしまえば、非戦闘員も多い以上学園中が殺戮現場になるのは確実だろう。
「さらにこのオブリビオンは、先陣として鼓笛隊のような格好の『マーチフェザー』なる一団を率いている。最初はこの一団との戦いになるだろう。愛らしい姿をしてはいるが、ユーベルコード製の世界に相手を引き込んだり、演奏に共感した全員の戦闘力を上げたりと、搦め手の多い戦い方をする。外に出ることを阻害する性質のものではないし、実はマーチフェザーの演奏に共感できてしまえばこちら側の戦闘力も一緒に上がるので、こちらもやや技巧的な戦い方で対抗する必要があるかもしれないな」
ふむ、と少し考え込んでから、十来は再び顔を上げる。
「マーチフェザーとの戦いとは逆にと言うべきか、『死の幻想』との戦いは真っ向勝負と言うが相応しいものになるだろう。この学園に悲劇を呼び込まぬため、どうか協力をお願いしたい。ああ、それと」
懐から畳んだ紙を取り出し、十来は丁寧に開いた。鮮やかな彩色で夜空と花火が描かれたポスターは『魔道具部主催・花火製作鑑賞大会!』と大きく書いてある。
「どうやら魔道具の花火を作って遊ぶ会が、ちょうど行われることになっているそうだ。無事にオブリビオンを撃破することができれば、中止になることもなく開催されるだろう。打ち上げ花火から手持ち花火まで、魔道具に詳しくない者には学園生徒が作り方を教えてくれるらしいし、生徒による自作花火の発表もあるらしいので見に行くだけでも楽しめると思う。戦いの後のお楽しみ、というわけだな」
無事に戦いを終えたら是非、こちらも楽しんで来て欲しい。
そう言って十来はポスターを猟兵達に手渡した。
炉端侠庵
こんにちは、炉端侠庵です。
今回はアルダワ魔法学園での依頼となります。
第一章は『マーチフェザー』相手の集団戦。
第二章は『死の幻想』モリィ・グレイル・メメントスとのボス戦。
第三章は学園のグラウンドで花火を作って楽しむ日常。
以上、三章の予定でお送りいたします。
ちなみにマーチフェザーのスモール・ワールドの「賑やかで楽しい世界」の詳細や、サウンド・オブ・パワーの「演奏」については、プレイングを書いた本人が影響を受ける場合は高確率で反映されます。
出てきたくなーい! と葛藤したり、自分の好きな音楽だったので共感したり、むしろ音楽性の違いで真っ向から戦ったり、ぜひぜひお好きな戦い方をしてもらえると幸いです。
ボス戦は打って変わってガチバトル路線になるはず。がつーんと格好良くキメてください!!
ちなみにコスプレパレードは彼女が自称しているようです。つまりこの服装はコスプレなのではないかと推測されます。
花火はえーと、いっぱい楽しんで下さい!
もし早めにプレイングを多めにいただいたりした場合、なるべく多くの方を描写するために失効ギリギリまでお待たせする可能性が高くなります。
また「この人と一緒に参加したい!」などありましたら、お相手さんのフルネームorお2人の合言葉をプレイングの最初に記載していただけますようお願いします。
グループ参加も共通の合言葉でOKですが、できれば何人グループか記載してもらえると嬉しいです!
それでは、よろしくお願いします!
第1章 集団戦
『マーチフェザー』
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POW : ミュージカル・スコア・シュート
レベル×5本の【パッション】属性の【輝く五線譜】を放つ。
SPD : スモール・ワールド
小さな【♪】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【賑やかで楽しい世界】で、いつでも外に出られる。
WIZ : サウンド・オブ・パワー
【演奏】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
イラスト:仲原
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アノルルイ・ブラエニオン
「ご機嫌よう、愛らしいお嬢さん!」
マーチ少女の前に突然現れた、マスカレイドに羽帽子と赤いタキシードの紳士!
私だ!
帽子を下げて会釈
コスプレパレードと聞いて飛んで来たぞ
私の格好はやや仮面舞踏会寄りになってしまったが
【楽器演奏】【パフォーマンス】宣言
パレードと言えばやはり笛の音
言葉も交わす間も惜しんで笛の音を奏で、練り歩こう
笛の音は妖しく魅惑的に
軽快かつミステリアスに
オブリビオンなら敵なのだな!
在り方に共感してしまったが
ならばどちらが演奏の主導権を握るか勝負といこうではないか! ご同輩!
相手の演奏で私の演奏を引き立たせられたら勝ち、逆なら負けだな!
マーチングバンドの愉快な音楽が迷宮を突き進む。地上に向かって。逆侵攻を果たさんという主の先触れとして。
しかしそこに突如現れた赤い影!
「ご機嫌よう、愛らしいお嬢さん!」
派手ながらも品の良いタキシード!
碧眼を魅せつつも目元を隠すマスカレイド!
優雅に手に持ち胸の前で支えて会釈してから、再び被り直した羽根帽子!
さすらいの吟遊詩人、アノルルイ・ブラエニオンの登場だ!
「コスプレパレードと聞いて飛んで来たぞ。この格好はやや仮面舞踏会寄りになってしまったが」
まぁ、うん。
多分似たようなものである。多分!
「ではどちらが演奏の主導権を握るか勝負といこうではないか! ご同輩!」
そう高らかに宣言し、ここからは言葉は不要とばかりにアノルルイは笛を唇に当てた。
鼓笛隊、というほどだ。パレードに笛の音は不可欠、それも出来うる限り極上の。
ならばアノルルイの笛はといえば、高らかにマーチフェザー達が歌い奏でれば深みのある魅惑の副旋律。
それが入れ替わるとなれば、アノルルイのメロディは軽快に、そしてミステリアスに迷宮の壁へと響き渡る。
ただ愛らしい少女達の演奏に妖しいまでの蠱惑を混じえ、アノルルイはパレードの主役へと躍り出る。そう、もはや響き渡る音楽は、彼のための協奏曲に他ならない。
もはや道行きすらもアノルルイの導くままに、パレードは新たな音楽を奏でるのであった。
成功
🔵🔵🔴
白鳥・深菜
「流石に数の差がありすぎよ。まあいいわ。狩って行きましょう」
さて、相手が音楽で戦うなら……音の影響が薄い距離で決めたいわね。
即ち今回の狩りは遠くから広範囲高火力による一網打尽狙い。
一応鼓笛隊だし、行儀よく固まっているだろうって算段。
それじゃあ『希望と災厄の金色剣』と蒼竜の眼で行こうかしら。
相対するが音ならば、何よりも速く放て。
相対するが地より出でるならば、天より放て。
故に!
「宿すは<光>の<流れ星>、放つは衛星からの刺客!」
災厄魔術を宿した蒼竜の眼を天に向かって掲げ、
衛星軌道からのレーザーを【範囲攻撃】として撃ち降らす!
この戦場の指揮は私の手に。
精々ピャーピャー鳴き叫んで鎮魂歌でも奏でる事ね?
「流石に数の差がありすぎよ」
それもある意味で統制が取れている。パレードとしては完璧に。
けれどその『お行儀良さ』は好都合――白鳥・深菜は軽く肩を竦めつつも、蒼龍の眼と名付けたマスケットタイプの魔導書を構える。
「まあいいわ。狩って行きましょう」
いかに通るものと言えど、音は離れれば減衰するもの。
いかに戦う存在と言えど、鼓笛隊ならば集結するもの。
そして此度の『狩り』は、地下より歩み出ようとする存在が相手。
相対するが音ならば、何よりも速く放て。
相対するが地より出るならば、天より放て。
故に!
「宿すは<光>の<流れ星>、放つは衛星からの刺客!」
災厄魔術を宿す銃口が、迷宮すら突き抜けて天を指すように掲げられる。
数瞬の間を置いて――マーチフェザーの一団を、隊列を、音楽を、ユーベルコード『希望と災厄の金色剣』によって呼び起こされた無数のレーザーが一気に掻き乱す!
「この戦場の指揮は私の手に。精々ピャーピャー泣き叫んで鎮魂歌でも奏でる事ね?」
慌てて戦闘力を取り戻そうと、先程よりはずっと統制の取れぬまま生まれる音楽とその源たるマーチフェザー達を眼下に収め、深菜は口元を上げると再び『蒼龍の眼』を構えてみせた。
大成功
🔵🔵🔵
泉・火華流
大量の♪に襲われスモール・ワールドに捕まった…『体を動かす事が大好きな子』
中には大勢のマーチ・フェザー
彼女達の演奏に頭が真っ白…(この間…マーチ・フェザー達にされるがままにお着替えさせられる)
気が付けば、マーチ・フェザーと同じ衣装で演奏に合わせてバトンを回しながら踊ってる…という状況
「…って、私何やってんのっ!?」
不思議な力のこもった演奏に『我を失いそう』になるのに気づいて…
「…っていうか…これすごくヤバイッ!!」
必死に自我を保ちつつ…バトン…とインラインスケートブーツ(彼女の為の特別製らしい)で、バトンで踊るようにマーチ・フェザーを撃退(さながら、武闘派マーチ・フェザー)してから脱出
これまでのあらすじ!
アルダワ魔法学園のオブリビオン逆侵攻危機を救うためにコスプレパレードへと挑んだ泉・火華流は、奮戦の中不幸にも突如として放たれた大量の音符に衝突もとい飲み込まれてしまう!
スモールワールドに連れ去られた火華流を襲う、というよりはもてなすかのような元気なマーチ。楽しい演奏。三度の飯より運動会、みたいな元気な子にはクリティカルヒットの抗いがたき魅惑。
思わずその演奏に聞き入ってしまった火華流、その運命やいかに!
そんなわけでスモールワールドで繰り広げられるマーチフェザー達の華麗でキュートなマーチングバンド。
その中で元気にバトントワリングを決める、一際活発そうなマーチフェザーが――
「……って、私なにやってんのっ!?」
あ、火華流だった。
「っていうか……これすごくヤバイッ!!」
そう、マーチフェザーの音楽と、火華流の相性が良すぎるのである。
うっかりすると我を失ってまたバトン担当メンバーに戻ってしまいそうなくらいに。
「ムリっ、これはちょっと! は、早くどうにかしなきゃ、っと、えいっ!!」
何とか自我を失わぬよう、精神を強く保ちながら火華流は必死にマーチフェザー達へとバトンを振るった。今度は武器としてだ。さらに彼女用の特製装備であるインラインスケートブーツもきっちり履いて。
その動きは優雅にして、同じ行進曲のリズムであっても愛らしさより勇壮な進軍マーチを思わせる。
マーチフェザーの演奏に対抗して精神を保とうと集中したら、戦いの方はうっかり音楽に合わせてしまっているなんてそんな、ことは。多分。きっと。
そんなわけでスモールワールド内のマーチフェザーを見事撃退し、その脱出の勢いのままに現実世界でもマーチフェザーをかっ飛ばす火華流なのであった。
成功
🔵🔵🔴
神楽火・遥瑠
神楽火・綺里枝(f01297)と共闘
敵の数が多いなら範囲攻撃行一択だよね! 気合いは充分、綺里ねーちゃんとタイミングを合わせて、一掃だっ!!
「輝け、歓喜と荊のルーン!」
敵グループの真ん中に飛びこみ、白の剣と青の剣で『鈴蘭の嵐』を発動。みんなまとめて吹っ飛ばしてあげるよ!
*敵の演奏へのリアクション
翼をぱたぱたさせつつ、人差し指を左右に振って
「ちっちっち。そんなんじゃアツくなれないよ! もっとズババン! とかガンガンガンガン! とかそういう感じのじゃないとっ!!」
神楽火・綺里枝
神楽火・綺里枝(f01297)と同行
いい選択です、遥瑠。了解しました、一緒に行きましょう。
床に突き立てた大剣に魔力を送って『神輝鋼華嵐剱舞』の準備を整え――
「タイミングを合わせるという話はどこに行ったのですか、遥瑠!?」
先んじて飛び出して行った遥瑠を追ってやや慌て気味に発動させます。
……これは、帰ったらお説教ですね。
*敵の演奏へのリアクション
瞼を閉じて涼しげな表情で聞き流します。
「音楽に罪はないとは重々承知ではございますが、生憎とオブリビオンが与えるものは何であれひとかけらも受け取るつもりはございません」
猟兵達との戦いによって徐々に隊列を乱しつつあるマーチフェザーのパレード――さらにその前にひらりと舞い降りる2つの影!
「ちっちっち。そんなんじゃアツくなれないよ!」
ぱたぱたはためく白き翼。
お約束とばかりにリズム良く左右に揺れる人差し指。
「もっとズババン! とかガンガンガンガン! とかそういう感じのじゃないとっ!!」
ついでにその音楽の趣味は割とロックとかパンクとかそっち方向!
「音楽に罪はないとは重々承知ではございますが、生憎とオブリビオンが与えるものは何であれひとかけらも受け取るつもりはございません」
ゆったり涼し気な表情に、紫の瞳を今は瞼の奥に閉ざして。さらり薄金の長髪が揺れる。
「敵の数が多いなら範囲攻撃一択だよね!」
「いい選択です、遥瑠」
「よーし気合は充分! 綺里ねーちゃんとタイミング合わせて一掃だっ!!」
「了解しました、一緒に行きましょう」
元気いっぱい、妹たる神楽火・遥瑠。
力強く優雅に、姉たる神楽火・綺里枝。
遥瑠の持つ片や白、片や青の二振りの剣は柔らかな純白をまとってひらり舞う花弁に姿を変えて。
綺里枝の地面に突き立てた聖剣は、誇り高き金色をまとって鮮やかに舞う花弁に姿を変えて。
姉妹の絆持つ二人、その息はぴったりと――
「輝け、歓喜と茨のルーン!」
「タイミングを合わせるという話はどこに行ったのですか、遥瑠!?」
ずれた。
遥瑠が全力で飛び出して行き、慌てて綺里枝が追っかける形になったのでいくらかずれた。
「みんなまとめて吹っ飛ばしてあげるよ!」
「……これは、帰ったらお説教ですね」
先を行く妹の背に困ったような、しかし確かな慈愛に満ちた視線を向けて。
「無垢なる正義の花よ、悪を断つ剣となりて舞え!」
純白に舞い踊る『鈴蘭の嵐』、黄金に輝く不凋花の『神輝鋼華嵐剱舞』、二色に周囲を染め上げた花弁の乱舞は――そう、最後のマーチフェザーに至るまで、その隊列と音色を見事打ち倒したのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『『死の幻想』モリィ・グレイル・メメントス』
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POW : 切り裂いてあげる。『鋼糸一閃』
【鋼糸】が命中した対象を切断する。
SPD : 搦め捕るわ。『鋼糸搦篭』
【鋼糸】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【の上に鋼糸で出来た数多の蜘蛛の巣を張り】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ : ――塵も残さない。『鋼糸鏖殺』
【鋼糸による連撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:Nekoma
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ラヴ・フェイタリティ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「――やるじゃない」
マーチフェザーの華やかで可憐なマーチが止まった静寂。
まるで空気に溶け込むかのような鋼糸が、時折仄かにきらめく。その中に、すらりと女性が立ちふさがっていた。
妖精を模した薄羽を添えた、愛らしい衣装。けれど身のこなしには、表情なく猟兵達に向けられた視線には、ちらりと光を弾く鋼糸には、裏腹なほどの冷酷と、そして圧倒されるほどの、殺気。
ふ、と無表情だった顔に浮かぶ、蠱惑的なほど愛らしい笑み。それは殺気を薄めることはなく、むしろ淀むような深さを増すのみ。
「ええそう、やるじゃない。だから今度は私の番ね――殺ってあげる!」
瞬間ピィンと音を立て張り巡らされる鋼糸、シューズの爪先が地を蹴って静から一気に動へと転じ――真正面からの戦いが、始まる!
神楽火・綺里枝
神楽火・遥瑠(f02078)と行動
「――今、殺すとおっしゃいましたね」
遥瑠や他の皆様をかばう位置に立ち、斧に変形させた『ユースティティアの不凋花』で迎え撃ちます。
「わたくしがここにいる限り、貴女は誰も殺せません」
オーラ防御からのカウンターでモリィの攻撃を凌ぎ、その後『破邪断罪の聖炎』を発動します。
ユーベルコード発動後は召喚した天使に攻撃を任せ、わたくし自身は敵の鋼糸を迎撃することに専念いたします。
「無理をしてはいけませんよ、遥瑠。ゲームをやり直すなら無事に帰らないとならないでしょう?」
神楽火・遥瑠
神楽火・綺里枝(f01297)と共闘
「ふっふっふー。ボク達の実力は大したもんでしょー」
とドヤ顔で相手を挑発しておいて、綺里ねーちゃんが初撃を止めてくれてる間に『メモリー・ファイター』を発動!
アクションRPG「ナイツオブフェイトG」のデータを生贄に捧げ! 推しキャラの「聖剣王イデオス」を召喚!
「フル強化最強装備で固めた超英雄の力、見せてあげるの!」
データは消えちゃうけど、まあもう一回やり直せばいいし!
大剣使いのイケメン騎士と協力プレイなの! キャラ特性は熟知してるからコンビネーションもバッチリ!
「『この聖剣を恐れぬならかかって来い』なの!」
「――今、殺すとおっしゃいましたね」
響いたのは、純粋なる怒りを深く孕んだ声音。
全てのオブリビオンを憎む神楽火・綺里枝が、生命への敵意と軽視を露わにする『死の幻想』モリィ・グレイル・メメントスへと怒りに燃える目を向ける。
美しき白銀の剣が、綺里枝の手の中でその形を斧へと変えた。薙ぎ、払い、守ることへとその力を傾けるために。大切な妹である神楽火・遥瑠を、ここにいる誰もを、そしてそのままならば失われるはずの誰かを守るために。
ゆえに綺里枝は、最も危険な場へと立つ。敵の目前、その最も狙いとなるだろう場所に。
「無駄なことよ、――塵も残さない」
斧のリーチから床の一蹴りで離脱、その両手からモリィは鋼糸を舞わせる。無軌道に見えて精緻、広がったその場の全てを穿つはずの鋼の糸は。
「わたくしがここにいる限り、貴女は誰も殺せません」
同じ一蹴りで即座に彼女を追った綺里枝の、斧の一振りに弾かれ、絡めては跳ね除けられていた。ピシィ、と鋭く音を立てて頬の上を掠めた一撃はその肌に鮮やかな赤を飛び散らせはしたが、それは綺里枝を退かせる理由にはならない。一切、決して!
「ふっふっふー。ボク達の実力は大したもんでしょー」
後ろからにんまりと笑う遥瑠の瞳には、姉への確かな信頼が宿る。そしてその間に彼女はバトルゲーマーとしての切り札を――己のゲームプレイこそを力に変えるユーベルコード『メモリー・ファイター』の準備を終えている!
「世界とボクは、キミ達の勇姿を絶対に忘れない! アクションRPG『ナイツオブフェイトG』のデータを生贄に捧げ! 推しキャラの『聖剣王イデオス』を召喚!」
遥瑠の愛し、プレイしたゲーム――その軌跡が現実になる。データとしての消滅を代償として。
「フル強化最強装備で固めた超英雄の力、見せてあげるの!」
そしてデータとして得ていたパワーをそのまま力に!
データは消えちゃうけどもう一回やり直せばいいし!
「忘却の彼方に去りし骸なるものよ。世界に仇なす大罪により、汝を討つ」
大振りに繰り出された鋼糸を弾いてその間隙に、綺里枝の詠唱に合わせて二十を超える天使が炎の武具を纏い手にして姿を表す。彼女の純粋にして私心なき怒りへと呼応する天使達は、その怒りを体現するかのように焔をなびかせモリィの元へと飛びかかっていく。
そしてその天使に交じるように、大剣使いの見目麗しき騎士と双剣を手にした遥瑠は左右から飛び出した。ゲームの中で鍛え上げたからこそ熟知している戦い方、ゆえにそのコンビネーションが乱れることはない。
「『この聖剣を恐れぬならかかって来い』なの!」
元気な少女と荘厳な青年の声が重なり、最後に推しキャラと一緒に台詞を決めた遥瑠の得意げな声。
「無理をしてはいけませんよ、遥瑠。ゲームをやり直すなら無事に帰らないとならないでしょう?」
「もちろんなの、任せて綺里ねーちゃん!」
すれ違いざまにかける声、飛んでくるウィンクに綺里枝は頷く。味方の活路を開き死地を弾き飛ばすべく斧を振るう。守るために。共に帰還するために!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
泉・火華流
モリィへ
「ナンバー1ヒロインですって…この学園一の美少女は私なんだからねっ!!」
(自意識過剰な子です)
スモールワールド脱出時に装備(武器が収納されている次元格納バックパックと服)は回収したものの、連闘で服を着替える暇は無し
(このあたりをモリィに弄らせてもOK)
戦闘
簡単には近づかせて貰えない…と、【SKT】を使用
「みんな…アイツの糸には気を付けてねっ」
小型戦闘機隊に鋼糸を避けつつ機銃での攻撃を指示
火華流自身も『ナイトメア・シザーズ』を手に(緩んでいる)鋼糸を断ち切り(または回避しながら)、『レガリアス・エアシューズ』でモリィへ接近…『妖精とバトントワラーのコスプレイヤー同士の舞い踊る戦闘』
「ナンバー1ヒロインですって……」
泉・火華流がぎりりと『死の幻想』モリィを睨みつける。殺戮を好みとし鋼糸を血に染める彼女がヒロインとは許しがたい、そのような感情ゆえか――
「この学園一の美少女は私なんだからねっ!!」
あっそういう話だったかー。
「あら、うちのパレードの子じゃなかったのあなた?」
「ぐっ!?」
そういえばそういう服装だったなー。
「違ーう! これは勝手にこの格好に!」
「どっちにしろ私のパレードに埋没してるのに、私に張り合おうとは無理があるんじゃない?」
「ぜっっったい倒すっ!!」
モリィに向かって巨大ハサミのナイトメア・シザーズをばしっと閉じて突きつける。ついでに身に迫る鋼糸を切り飛ばす。
「簡単には近づかせて貰えない……と、なら!」
鋭き糸の攻撃を避けつつ、火華流はガジェットの召喚を開始する。空間に開くのは、彼女のガジェットのある――、
「次元格納庫オープン……Shark小型戦闘機隊、各機出撃準備整い次第出撃、みんな……アイツの糸には気を付けてねっ!」
機銃を装備した小型戦闘機が次々に次元滑走路より飛び出してくる。150機を超える多数の召喚を可能とするユーベルコード、略称『SKT』ではあるが、一撃で撃墜される耐久性という弱点も持つ。
機銃による遠距離攻撃でその弱点を埋めつつ弾幕を作り上げながら、火華流も鋼糸を切り払い、飛び退き、渦巻く大気でホイールを構成したレガリアス・エアシューズを勢いよく滑らせてモリィへと迫る。ピィンと音を立てて盾のように張られた鋼糸がハサミを弾くもその守りは解ける。舞うような糸捌き、踊るようなターン、軽くかわすステップ、音を立てて閉ざされるシザーズ、ダンスのようなそれはけれど、止まった側が刻まれる緊張感を孕み続ける。
けれどその間にも戦闘機隊が射撃を続け、撃墜されつつも絶えずその動きを着実に、着実に鈍らせ、制していく。
「っ、そこ……!!」
僅かな隙が、見えた。
踏み込む。振るう。鋼糸が肌の表面を撫で切る。けれど深く、もっと深く――!
「っ!」
はっきりと深く響いた斬撃、ハサミが閉ざされる金属音、飛び散る赤。憎しみ湛えた瞳を向けるのは『死の幻想』と呼ばれるオブリビオン、その視線が鋭さ増して射抜くは火華流と猟兵達。
「……必ず、殺すわ」
血に濡れた唇が呪詛を吐く。
やり込める側とやり込められる側は、確かに、転じた。
成功
🔵🔵🔴
白鳥・深菜
「『殺ってあげる』なんて、野蛮な言い方ねえ。
こういう時は少し言い方変えた方がいいわよ?
後、貴女の番は無いわ。
私は貴女(オブリビオン)を『狩り』に来たのだから」
さて、相手の得物は鋼の糸。
繊細にして苛烈。ならば打つ手は決まった。
狩るべきが鋼ならば、それを溶かす力を。
狩るべきが蠱の惑いならば、誘われる蛾の如く。
「希うは<酸>の<泡沫>、望むは浮かび鉄食む泡沫の罠!」
強酸を泡として浮かべ、触れた鋼糸を溶かす罠として展開!
展開後は【見切り】や【オーラ防御】で防御しながら罠にかかるのを待つ!
鋼糸はつまり、細い糸でしょう?
例え僅かでも腐食すればそこが力に弱くなり、
振るった勢いでブチっと行くんじゃない?
白梟の翼がばさりと僅かな音を立て、本来動かぬ迷宮の空気を揺らし仄かな風へと変える。
「『殺ってあげる』なんて、野蛮な言い方ねえ。こういう時は少し言い方変えた方がいいわよ?」
それはそよ風と言うには、柔らかならざる気を乗せて。
「後、貴女の番は無いわ。私は――」
その中心に、獲物を穿つ緑色の瞳。
「貴女を『狩り』に来たのだから」
オブリビオンを、の響きに自然と意志を滲ませて。
白鳥・深菜は狩人としての誇りを宿して立つ。自然体で。『狩る者』としての自然で。
「狩る? ……つまらないわね。無機質すぎるわ」
挑発というでもなく、呆れたような『死の幻想』の呟きは深菜の心を揺るがしはしない。もはやその在り方がかけ離れているとしか言えぬのかもしれない。
オーラを纏った掌で迫る鋼糸を払い、その儚いほどの輝きを目に留める。
狩るべきが鋼ならば、それを溶かす力を。
狩るべきが蟲の惑いならば、誘われる蛾の如く。
「希うは<酸>の<泡沫>、望むは浮かび鉄食む泡沫の罠!」
ユーベルコード『災厄と希望の開放器』――属性と自然現象を併せる力。強力な酸が淡い泡沫となって浮かび上がる。そのまま深菜は後ろへ静かに跳ぶ。鋼糸が一瞬前まで彼女のいた場所を薙ぎ払う。
オーラを盾として弾き、僅かな隙間に身を滑らせ、魔力を集めた腕で流し、縦横無尽に鋼糸を『振るわせる』。傷こそ負っていなくとも、かわすだけに特化した膠着――そう見える。それこそが狙い。
「っ!」
ピシィ、と音を立てて鋼糸が中途から断ち切られた。それを期に無数というほど張り巡らされた鋼糸が次々に切れ、あるいは千切れそうな腐食を露わにする。
狩人は動かず、獲物が動くことで発動するその狩猟技術――罠。当然それは、狩人たる深菜の本領の1つに他ならなかった。
大成功
🔵🔵🔵
アレクシア・アークライト
一つ質問していい?
コスプレパレードって銘打ってるけど、何のコスプレなの?
そーゆー服を着て鋼糸で戦うキャラなんて思いつかないのよね。
え?
その鋼糸って、コスプレしてるキャラの武器じゃないの?
そんな出来でNo.1ヒロインを名乗れるなんて、この迷宮のレベルって随分低いのね。
・などと煽りつつ、周囲に力場を展開し、張り巡らされた鋼糸の位置や腐食状況を確認。
・確認が終わったら、UCで肉弾戦が得意な魔法少女?の姿に変身。
・鋼糸を掻い潜り、又は腐食箇所を突破しながら一気に接近し、念動力を収束した攻撃を叩きつける。
骸の海から染み出た者よ。とっととお家に帰りなさい!
……って、これって戦う前に言う台詞だったかしら?
「一つ質問していい?」
アレクシア・アークライトはびしりと人差し指を立てた。
「な、……何よ」
ついつい反応してしまう『死の幻想』モリィ・グレイル・メメントスに、そのまま疑問を突きつけるアレクシア。
「コスプレパレードって銘打ってるけど、何のコスプレなの? そーゆー服着て鋼糸で戦うキャラなんて思いつかないのよね」
「いやこれは普通に私のメイン武器だけど」
「え?」
すっごく驚きました! みたいな顔をしてみせるアレクシア。
「な、何よ!」
「その鋼糸って、コスプレしてるキャラの武器じゃないの? そんな出来でNo.1ヒロインを名乗れるなんて、この迷宮のレベルって随分低いのね」
――怒りに燃える反応でもするかと思いきや。
もはやその腐食すら気にする気もないと言うように、振るわれる。数本が千切れたとしても届く、というように。
「殺す。せいぜい苦しめて殺してあげる、多分すぐ死ぬと思うけど」
その瞳に宿るは怒りとどこか狂気じみた殺意。
しかしその一撃が、はっきりと鋼糸の状況を知らしめた。
アレクシアは単に煽っていたわけではない。防御には力場を展開した上で、目を走らせていたのだ。細い糸が張られた位置、そしてそのどこが弱っているか。どこを突破すれば、最短で近づけるか。
「ここからは手加減なしでいくわよ」
全身をユーベルコード『変化』の力で覆い、念動力による変身を遂げる。肉弾戦を得意とし、戦場を舞う魔法少女の如き姿に――!
ちょっと既に肉弾戦、と魔法、の辺りが矛盾を起こしている気がするが気にしない。最近の魔法少女は格闘くらいできなきゃ務まらないのだ!
力場の壁で一撃目を弾き飛ばし、掻い潜る。腐食の激しい場所を突破し、さらに振るわれた鋼糸を真っ直ぐ上昇して抜け、そのまま一気に迫り、握る拳に念動力を込めて。
「骸の海から染み出た者よ。とっととお家に帰りなさい!」
全身全霊全力で、叩きつける――!
爆発!
「……って、これって戦う前に言う台詞だったかしら?」
跡も残さず爆発の中に消えたオブリビオン、収まりつつある余波の煙を前に、アレクシアはちょいと首を傾げるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『花火を楽しもう』
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POW : 打ち上げ花火を造って豪快に遊ぶ
SPD : 手持ち花火を作って楽しく遊ぶ
WIZ : のんびり花火を見てすごす
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「まずはこのたびオブリビオンを撃破してくれた猟兵の皆さんに、感謝を!」
魔導マイクを通して響いた学生の声に、わぁっと一斉に拍手と歓声が上がる。
「それでは『魔道具部主催・花火製作鑑賞大会』を開始します。花火を作るも眺めるも是非お楽しみ下さい、初めての方や不慣れな方には、魔道具部の部員が作り方をお教えしますので気軽に声をかけてくださいね!」
さらにまた上がる歓声。オープニングと同時に既にぽんぽんといくつか打ち上がる花火。
空も地上も、光と声が賑やかに混じり合う中、猟兵達とすれ違うたびに魔法学園の学生達が、是非楽しんでいって欲しいとにっこり笑う――さて、ここに火の花、笑顔の花、どんな花を咲かせるとしようか?
白鳥・深菜
「花火製作……ああ、そう言えばそういう話もあったわね。すっかり忘れていたわ」
マイクから響いた学生の声を聞き、その声を思い出し近くの魔道具部員に声をかける。
「手持ち式の花火の魔道具が望みなのだけど、どのように作ればいいのかしら?」
戦場で魔力を操り、災厄の如き<火>の<花吹雪>を
まき散らし狩る事には慣れていても、
魔道具の作り方に長けているのは彼らの方。
ならば、素直に教えを乞うのが礼儀だろう。
「ところで、ここの魔力の操作方法なのだけど――」
自身が知らぬ技術に真摯に向き合いながら、
自身だけの花を、創り上げていく。
「花火製作……ああ、そう言えばそういう話もあったわね」
すっかり忘れていたわ、と思わず呟くと、白鳥・深菜は辺りを見渡して魔道具部員と思しき姿を探す。実際、イベントがあるってことを忘れるくらいの激戦だったのだ。
そしてわかりやすく腕章をつけている部員を見つけ、深菜は彼女に向かって歩を進める。
「手持ち式の花火の魔道具が望みなのだけど、どのように作ればいいのかしら?」
その言葉に振り向いた学生の少女は、深菜の姿を認めるとぱぁっと顔を輝かせた。
「あっ、ダンジョンで戦ってくれた方ですね! あちらに製作テーブルを設営してあるので、ご案内します!」
「ええ、お願い」
はしゃいだように先導する部員は、案内を受ける深菜に嬉しそうに笑って――
「あなた方のおかげで、こうして私達も無事に花火大会を開催できてます。本当にありがとうございます!」
そうぺこりと頭を下げて、また尊敬を込めた笑顔を向けるのだった。
戦場で魔力を操るは深菜の本領であり、『災厄の如き<火>の<花吹雪>』とて無論狩りに使うのは慣れたもの。
けれど魔道具の作り方ならば、それに長けた彼らに素直に教えを乞うのが礼儀であると、深菜は思うのだ。
魔道具部員達に対しても、そしてその技術そのものであっても。
「花火の色については、私達のやり方では既に調薬されているこのマジックパウダーを使っています。ただ、多色にはできても色自体は既成のものになってしまうので、魔力を込めることで微妙な調整をしている人も結構いるんですよ」
「なるほどね……なら、ここの魔力の操作方法なのだけど――」
「あっはい! これ私結構得意なんで、コツとかお教えします!」
自らの知らない技術への敬意を込めて、真摯な瞳で深菜はその手の中に、己だけの花を創り上げていく。
もう少ししたならば、その手の中からは『災厄ならざる深菜だけの火の花』が、夜闇に美しく咲くことになるだろう――。
成功
🔵🔵🔴
メルノ・ネッケル(サポート)
お喋り好きで好奇心旺盛な関西弁狐女子です。
見返り無しで人助けができ、そもそも人助けそのものを好んでいるようなお人好しでもあります。
基本的に、アイテムの「R&B」と「アサルトリボルバー」の二丁拳銃で戦います。
所持しているユーベルコードは状況に合わせ何でも使います。
くん・ちゃん・さん付けで人を呼びますが、敵の名を呼ぶ時は呼び捨てです。
シナリオの種類や動き方は問 いません。
必要なら戦闘には積極的ですし、色んな事に興味を持てるので、興味のある分野を増やす意味で日常や調査でも自由に動かしてあげて下さい。
但し、少年誌レベルでは出来ないような過激な描写はあらゆる方面でNGで。
「へえ、特別なお祭りとかでぎょうさん打ち上がっとるんは見たことあるけど、今日は作るのも出来るんやねぇ」
興味深げに大きな尻尾を揺らして、メルノ・ネッケルは既に時折大きな花火が咲き誇る空を見上げた。自分で作った花火を打ち上げて眺めるという趣向のためか、いくつも一度に打ち上げるということはなく1つ、もしくは仲間内で作ったらしい数個の花火が丁寧に打ち上げられていく。
そして地上では、思い思いにこだわりを込めて作られた手持ち花火がきらきらと鮮やかな色の火花を飛ばしている。花火の上がる音に気づけば空を見て感嘆の溜息、時には「たーまやー!」と声を上げ、歩む側で咲く手持ち花火にも見惚れながらメルノが歩いていれば、その興味深げな様子を見つけたらしき魔道具部員が声をかけた。
「こんばんは! どうですか、手作り花火」
「あっどうもこんばんは! ええよね、ほんま職人さんが考えるんとは全然違うのもあっておもろいわぁ。あれ、うちも作れるん?」
「勿論ですよ! こちらのスペースで魔道具部員がお手伝いしてますので良かったら!」
二つ返事で製作スペースへと案内してもらうと、せっかくの機会だからと打ち上げ花火を選んだメルノは丁寧に手順一つ一つを楽しんで、時には手伝ってくれる学生の未知の魔法に目を輝かせて、真剣に色や模様を考えて――きっと楽しんだ分、そして頭を悩ませた分だけ、魅せる色も思い入れも美しい花火が夜空をぱぁっとメルノの色に染めてくれることだろう。
成功
🔵🔵🔴
村崎・ゆかり
お邪魔するわね。
手作りの花火なんて面白そう。一つ作らせて。
打ち上げる花火玉に不動明王火界咒のカードを仕込んでおいて、高く打ち上がったら起動!
うん、盛大に燃えるわね。火薬もよく反応したみたいだし。
それじゃ後は、手持ち花火で楽しみましょう。
この夏最後の花火だもの。楽しまないと。
こうやって吹き出す花火を見てるのもいいものね。
こっちは線香花火? あ、見ているうちに色が変わるんだ。さすが魔導花火。ひと味違う。
満喫したら、縁台に座ってみんなが楽しんでるのを眺めて楽しみましょう。
お茶とお茶請けを荷物から取り出して、のんびりさせてもらうわ。
もし提供してくれるなら、ここの名物でも頂きたいところ。何かあるかな?
空に工夫凝らした打ち上げ花火が、地にはきらきらと手持ち花火が輝く魔法学園の校庭に、村崎・ゆかりは姿を現した。
お邪魔するわね、と声をかけたゆかりを、魔道具部員達は明るく迎え入れる。彼らにとって猟兵達の実力は憧れの的だし、それより何よりも自分達の企画を楽しみに来てくれるのは――、
「手作りの花火なんて面白そう。一つ作らせて」
「もちろんですよ! 製作スペースはこちらです、ご案内しますね!」
もちろん、当の魔道具部員達にとっても何より嬉しいことなのだ。
製作スペースでまずは打ち上げ花火の作り方を教わったゆかりは、シンプルな作り方を選びつつも1つオリジナルの『仕掛け』を仕込む。そしていよいよ花火がセットされ、高く打ち上がったその瞬間――起動!
どおおん、と普通の花火よりもさらに大きな音。中心部は鮮やかな炎が飾り、彩り豊かな火花の部分も広く空を埋めんとばかりに花開く。
「うん、盛大に燃えるわね。火薬もよく反応したみたいだし」
満足に頷くゆかり。
……えっと、それ割といつも戦闘に使ってるやつ……ですよね。不動明王火界咒、オブリビオンの迎撃に格好良く投げてるやつですよね
まさか不動明王も花火に使われるとは思っていなかったに違いない。が、あの花火の見事さを考えると多分不動明王もノリノリなのだろう。きっと。
そして次は、ゆかりは手持ち花火の製作に取り掛かる。せっかくの機会、堪能し尽くす気満々だ。
「この夏最後の花火だもの。楽しまないと」
様々な魔法の試薬や火薬の調合、そして込める魔力によって全くのオリジナル花火も作り出せる。こうして吹き出す花火を見てるのもいいものね、とその手から溢れる彩りに目を細めていたゆかりは、ふと隣の人がそっと持つ花火に気がついて。
「こっちは線香花火? ……あ、見ているうちに色が変わるんだ」
さすが魔道花火、ひと味違うと目を奪われる。他にもこんなのが、と魔道具部員が取り出した線香花火は、火をつけてすぐぽとりと落ちたかと思えば宙に浮き、そのまま愛らしい火花を散らす様子にゆかりは目を丸くした。そして「どうしても落としちゃう奴が作ったんですよ、最後まで見たいからって」との説明に、思わず噴き出したのだった。
この地方の名産だという果物を魔動機の冷凍庫で冷やして作った氷菓を食べながら、持参のお茶を傍らにゆかりは美しく上がり続ける花火に目を細める。
学園が守られた祝いも兼ねてのお祭り騒ぎは、夜が更けるまで続いたのだった――。
成功
🔵🔵🔴