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森林の守護者

#ヒーローズアース #愚者の迷宮

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#ヒーローズアース
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#愚者の迷宮


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 愚者の迷宮というものがヒーローズアースにはある。細かな事を省いて説明するのなら「ヴィラン達の力を封じて収容するための刑務所」である。東部の森林の近くにあるこの施設もそのように運用されていたものだ。
 過去形なのには意味がある。この施設にオブリビオンが攻撃をし、中に収容されていたヴィランたちを連れ出したからだ。愚者の迷宮の力はヒーローやヴィラン達には通用するがオブリビオンや猟兵には通用しない。ともかく、オブリビオンはヴィラン達を前に口を開いた。
「この近くに小さな町があります。そこに私の仲間が集まれるよう注目を集めて下さい」
 このオブリビオンの明瞭な声は悪党達に取ってヒーローを相手にしているようなものであった。だがその彼らの救世主こそが世界の破壊者であると言う事実は、ヴィランたちを困惑させる。
「……助けてもらった事は感謝するが……、いや、不平があるという訳じゃないんだ」
 オブリビオンが槍を手にしたのを見てヴィランは鼻白む。
「ただ、そんな事をして何をしようってんだ?」
「簡単な事です。この美しい森を破壊しようとする敵を倒すための仲間を集め、この迷宮の力を分け与える為です」
 ヴィランの一人が小さく唸る。かつての相対した英雄の成れの果てが理想主義のエコテロリストになるのかと、もちろん口にはしないが。ヒーローよりなお明確な驚異のように彼らの目には写った。
「……分かった、命は惜しい。それで俺たちは何をすればいい?」
「方法は任せます。私がここに居ることが伝われば。但し、この森林に手をかけることは許しません。念の為監視を付けさせてもらいますね」
「手の込んだ事で」
 恐怖と憐憫の入り混じったような表情を隠さずにヴィランは呟いた。


「ヒーローズアースにある『愚者の迷宮』って知ってるかな?」
 リアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)が猟兵達に問う。
「ヴィラン達を閉じ込めるための刑務所なんだけど、そこをオブリビオンが襲撃してヴィランたちが逃げ出したんだ」
 どんなオブリビオンかは分からないが、元はヒーローであったという。
「でね、その逃げ出したヴィラン達を捕まえなおしてオブリビオンを倒してほしいんだ」
 やることはやや多岐に渡ると彼女は説明する。
「ヴィラン達は愚者の迷宮の近くの小さな町で町おこししてるんだ」
 話を聞いていた猟兵達の眉が疑問に歪む。それはそうだろう、逃げ出さずにそんな事をしているのは理解に苦しむ。
「どうもオブリビオンに命令されてるみたいなんだ。元々林業の町なんだけど、それをやめて自然派になるって。……いまいちどういう意味か分かんないんだけど」
 まあそんな事もあって彼らのモチベーションは極低い。監視さえなければ逃げ出してしまうだろう。
「ヴィラン達は町のあちこちにいるから手分けして捕まえてほしいんだ。少しくらいは抵抗するだろうけど、猟兵がオブリビオンと戦えることをちゃんと説明できればちゃんと捕まってくれるよ」
 ヴィラン達を拿捕していれば監視者のオブリビオンの群れが現れ、それを排除すれば今回の首謀者が現れるという。
「情報は沢山あるけど、やること自体はシンプルだよ。それじゃ頑張ってきてね!」


西灰三
いつもお世話になっています、西灰三です。
今回はヒーローズアースの依頼をお送りします。

オープニングがやや長いので簡単に説明すると
・町おこしをしてるヴィランを説得して捕まえ直す。(冒険)
・ヴィラン達を見張っていたオブリビオンを倒す。(集団戦)
・異常を察知してやってきたボスオブリビオンを倒す。(ボス戦)
となります。

それでは皆様のプレイングをお待ちしています。
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第1章 冒険 『ヴィラン’ズ・フェスティバル!』

POW   :    行き当たりばったり!

SPD   :    自分の得意分野で如何にかする!

WIZ   :    魔術!呪術!それっぽいのがあるだろう!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユーノ・ディエール
アドリブ連携可
POW

クルセイダーに騎乗して町中を駆け回り
活動しているヴィランへ片っ端から声を掛けます

皆さん自然に回帰するとの事ですが、具体的にどうされるのですか?
こういった計画的な植林をしている所でその手を止めますと
むしろ生態系が乱れて大変な事になりますよ

私の故郷の方は更に管理された森林がありますが
一度システムが機能停止した際害虫が大量発生し
まともな生活すら困難になったケースもあります

つまり、こんな事止めませんか?
手引きしている者は恐らく、混乱に乗じて良からぬ事を企んでます
皆さんの命の事なんてこれっぽちも考えてませんよ、きっと

手荒な真似はしたくありませんが
抵抗するなら念動力で拘束して確保します




 ユーノ・ディエール(アレキサンドライト・f06261)が白い乗機の出力ペダルを踏む。本来は船の上を走るものではあるが重力下でも問題なく運用できる装備である。彼女は片田舎の道をこれで駆け、オブリビオンの監視下で活動しているヴィランを探している。
 やや速度を落として視界を広げながら探していると、明らかに一般人とは違う風体の男を見つける。男の方もまた彼女に気がつくと手にした工具を投げ捨てて逃げようと走り出す、が彼女の『白い悪魔』に当然のごとく阻まれてしまう。
「よう、嬢ちゃん。古臭いスペース・オペラからのお客さんかい?」
 ヴィランはゆっくりと両手を上げると半ば諦めた様子で呟いた。
「そうですね、猟兵です」
 ユーノはそれだけ言うと、口を開く。
「皆さん自然に回帰するとの事ですが、具体的にどうされるのですか? こういった計画的な植林をしている所でその手を止めますと、むしろ生態系が乱れて大変な事になりますよ」
「オーケィ、そんなに捲し立てなくてもいい。そんな事は俺たちは十も承知だ」
「だったら何故? このままだとまともな生活すら……」
 そこまで言った所でヴィランは肩をすくめる。
「もう一度言う、『そんな事は分かっている』……それで、嬢ちゃんがここにいるのはこんな小悪党を相手にする事じゃない。じゃなきゃこんなところへ来ていないはずだろ?」
「そこまで分かっているのならこんな事やめませんか?」
「さあてねえ、どうするか」
 ヴィランは彼女ではなくどこか別のところを見ている。
「手引きしている者は恐らく、混乱に乗じて良からぬ事を企んでます。皆さんの命の事なんてこれっぽちも考えてませんよ、きっと」
「それでも止める気がないと言ったら?」
「……手荒な真似はしたくありませんが、抵抗するならあなたを拘束して確保します」
「仕方ないな、交渉決裂だ」
 即座にヴィランは指先を鋭利な刃物にしてユーノに襲いかかるが、即座に念動力によって地面に押さえつけられてしまう。
「これで大人しくして下さい」
 彼女に動きを止められながらもヴィランは不敵に笑っている。
「ククク……」
「……何が可笑しいんですか?」
「気をつけな、嬢ちゃんの後ろだ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

神羅・アマミ
「うおー!ワシ、元ヴィラン!今はこの町で植樹に勤しんでまーす!ヒャハー!」
白黒ストライプの囚人服に片足鎖鉄球付きという滅茶苦茶わざとらしいコスチュームで潜入工作!
困ったことに本人は大マジだ!

嫌々従事しているということは、懲役に服す方がマシだと思っていて、オブリビオンさえいなくなれば監獄に戻るのか?という彼らのコンセンサスを得たい。
その上で実力を証明するとしたら、サルでもわかるよう視覚に訴えるのが一番だろう。
具体的には町おこしに邪魔なオブジェクトがあれば、自慢の怪力でもって一撃の下に砕く、ありえない量の鉄骨を担ぐ等見せてやればいい。
これは勿論「猟兵からも迂闊に逃げたらどうなるか」の脅しともなる。




「うおー!ワシ、元ヴィラン! 今はこの町で植樹に勤しんでまーす! ヒャハー!」
「お前みたいなヴィランが……あ、いやたまにいるな」
 鋸を引いた状態で止まったヴィランが突如現れた神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)を見てそんな感想を述べた。何故そんな言葉になったのかと言うと彼女の格好が白黒縞模様の古式ゆかしい囚人服に、片足に鉄球が付いているというあまりにもわざとらしい格好だ。最も何だかんだで自己主張の強いヴィランの中には彼女のような格好をするものもいたのだろう。
「……で、その元ヴィラン様が、この哀れな現ヴィランに何の御用ですかね」
 そうじゃのうと、アマミは指を一本立てる。
「一つお主に聞きたい事がある。お主、見た所嫌々従事しているということは、懲役に服す方がマシだと思っていて、オブリビオンさえいなくなれば監獄に戻るのか?」
「元ヴィラン様的には監獄へ行くか地獄へ行くかどっちがお好みだい?」
「どっちも捨てがたいが……、今どちらかと言えば監獄かのう」
 そうかい、とヴィランが答えると同時にアマミはひょいと長い木材を掴む。
「ところでお主、見られてると色々やりづらいじゃろう?」
「ああ、そうだなあ。緊張して手元が狂っちまいそうだ」
「そうかそうか、じゃあこの妾が手伝ってやろう。……おおっと妾も手が滑ったー」
 彼女はそう言うと近くに生えていた木の葉の付いた枝の中へ、木材を投げつける。そこから鈍い音と妙に可愛らしい声っぽいのが上がる。
「ところで、さっきの答え聞いて無かったの」
「俺も監獄行きに賛成だね」
 ヴィランは彼女の前で両手を上げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です。



オブリビオンに命令されているヴィランの説得ですか。
皆さん、私に良い考えがあります。





ぅ……、ん そこの人、助け……、ばたっ。



作戦
自分から致命傷を負い、血塗れになって、ユーベルコードの不死身の人狼で回復してからヴィランと接触します。
そして、オブリビオンに殺されそうになったとデマを流して回る積りです。

【POW】

行き当たりばったりな作戦ですが、ヴィランの人同士の情報伝達に乗せれば説得も一気に出来ますからね。


後は私の演技力次第ですので、頑張って死に掛けの美少女を演じますよ。


リダン・ムグルエギ
アドリブ・連携歓迎

死ぬよりはマシ…ソレだけボスが強いってコトよね
まずは自首でも促しましょっか

村に紛れる衣装で潜入し噂を流すわ
「XXが『肥料』にされたわ。薪を拾っただけで。このままだと、些細な事でアタシ達も…」
「隣村にヒーローが集まってるらしいわ。逮捕されるけれどヤツから守ってもらえるって…アタシは逃げたい。けど監視が…」

そう
脱走と自首という流行を生む試みよ

事前に脱走者を受け入れられるよう、現地のヒーローにコネを活かし協力を取り付けたいわね

問題は逃げるタイミングね
山火事等騒ぎを起こし監視者の注目を引けば…
ヴィランもバカじゃない。逃げてくれるでしょ
猟兵の中にそういう画策をしてる人が居れば協力するわ




 リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)がこのヒーローズアースの片田舎に合わせた良く言えば保守的な服装に身を包んでいるのは、この町に溶け込むため。とりあえず生地の良さだけは撫でて確かめて辺りを散策する。彼女が歩きだして10分もしない内に明らかに堅気ではない、この町に馴染んでいない姿の男を見つける。男は飾り付け用の柱を立てているところだった。
「ハロー、ちょっと良いかしら」
 軽く手を上げて柱を支えている男に話しかける。男は久しぶりに見た妙齢の女に少しばかり口元を歪めるものの、直ぐ様に憮然とした表情に戻し再び柱を見る。
「ベッドのお誘いなら是非応えたいところだが、あいにくと俺は忙しくてね」
「ふふ、それも良いかも知れないけど、もっといい情報を持ってきたわ」
「手短に頼む」
「スチルネストが『肥料』にされたわ。薪を拾っただけで。このままだと、些細な事でアタシ達も……」
 ぴたり、と男の手が止まる。
「アタシ達は死ぬよりはマシ……だからこんな下らないことをしていたはずよね?」
 男は静かに彼女を見る、手はほんの微かに震えている。派手に揺れていないのはヴィランとしての経験だろう。
「だとして『目』をどうしろって言うんだ? 今こうして話してるのも……」
「……隣村ににヒーローが集まってるらしいわ。逮捕されるけれどヤツから守ってもらえるって……アタシは逃げたい。けど監視が……」
「つまり、連れ合いを探してるって事か」
「ええ、そうよ」
 男は柱を固定するとため息をつく。恐らくリダンの事を信じようとしているのは確かだ。そう考えられるように相手の精神も志向させている。
(「これは意外と根深そうね」)
 さてといかに目の前の男を『流す』かを考えていると、目の前の男が彼女の背後に視線をやっていることに気付く。敵が現れたのかと慌てて振り返ると、血まみれの人物が息も絶え絶えながらこちらに歩いてくる。
「ぅ……、ん そこの人、助け……」
 そのままバタリとその人物は道路の上に倒れる。慌ててリダンは駆け寄り、引きずられるように男も近づいてくる。
「こいつは……」
「言ったでしょ、『肥料』にされたって。……命が惜しかったら早く私達も……」
 言いかけた所で町のどこからか銃声が鳴り響く。
「……ああ、そうみたいだな。……お前は来るんじゃないのか?」
「私は念の為、応急処置だけしていくわ。終わったら追いかけるから。他の仲間に会ったら逃げろって伝えておいて」
「分かった、死ぬなよ」
 男は一目散に隣村の方へと走っていく。残されたリダンは血まみれの人物の前髪をかきあげる。
「行ったわよ」
 彼女に言葉をかけられて弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)が両目をパチリと開く。
「……どうでしたか、私の演技?」
「上出来よ、疑うことも無かったみたい。……でも実際に自分に剣を突き立てるのはやりすぎじゃないかしら? いくら治ると言ってもね」
 リダンが開いている彼女の傷を縫い合わせば、銀花の再生能力もあってすぐに塞がっていく。応急処置をしていくのは嘘ではない。
「ですが……」
「肌が出る服を着てる時に傷がついていたら可愛くないでしょ。もっと自分を大事にしてみたらどう? ……はい、オシマイ」
 リダンが話している間、銀花はしばし沈黙する。治療が終わると同時にすっくと銀花は立ち上がる。
「……居るの?」
「はい、近くに」
 刀の柄に手をかけた銀花はリダンに小さく返した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マーロン・サンダーバード
SPD

エコは結構だけど自分の思想に人を巻き込むのは感心しないなあ
少なくともちゃんと雇えよ、訴えられちゃうぜ?

さてやるか
説得は好きだぜ、平和だからな
迷彩を駆使してヴィランの背後を取って出現し「ヘーイ…自然は好きか~い?」と驚かしてやろう
冗談でやってるんじゃないぜ?
まず心の隙を作って話を聞かせるっていうテクがあるんだよ
…確か…なんか…本にあった

っと、悪いやつを倒せるって証明しないとな
そうだなあ、これからちょっとした芸を見せるよ
それ見て「こいつ俺より弱そう」と思ったら俺の言うことは聞かなくていい
そう言って「六連発の黄金銃」でヴィランの背後に6つの穴を空ける
「…どうよ、俺は何発撃ったと思う?」




「へーい……自然は好きか~い?」
 ヴィランの男は背後から投げかけられた言葉に動きを止める、あまりにも近くから聞こえるその男の声の主はいつでも自分を殺せるはずである。
「おっと、勘違いしないでくれよ? 俺は平和が好きなんだ」
 背後の男、マーロン・サンダーバード(『サンダーバード』・f18492)は落ち着いた声で前の男に伝える。
「平和、ねえ」
「おっと、冗談でやってるんじゃいないぜ? まず心の隙を作って話を聞かせるっていうテクがあるんだよ。……確か……なんか……本にあった」
「……フット・イン・ザ・ドアの事を言ってるのか?」
「そう、それ。あんた物知りだな」
「……俺としてはそっちよりも、簡単に後ろを取るテクの方をご教授いただきたいね」
 男はとりあえずマーロンが自分に危害を与えるつもりではない事を知ると、振り向かずに問う。
「それでアンタは俺に何を聞いてもらいたいんだ?」
「ああ、そうだった。……ちゃんと給料もらってやってるのか?」
「? 何を言ってる」
「ちゃんと雇われてないんだろう? このままだと訴えることもできないだろ」
「……つまり、足抜けしろって事か。ヒーローの回し者か? それとも猟兵とやらか?」
「両方さ」
 即座にマーロンは相手の肩の上から腕を伸ばし、引き金を六度一瞬で引く。同時にオブリビオンの死体が地面に落ち消えていく。
「……どうよ、俺は何発撃ったと思う?」
「俺が銃を使うよりは多かったんじゃないか?」
 ヴィランの男はマーロンの実力を認めてその場を離れていく。その背中を見送ってマーロンはいくつもの気配が迫っている事に意識を向けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変・連携歓迎】
町おこし・・・町おこし?なんで?
ちょくちょく不思議な事するよね。

とりあえず町中で、人が集まれそうな場所を探すよ。
見つけたらそこで芋煮会。美味しそうな匂いで自然とヴィランが集まってくるはずだから、芋煮を振るまうよ。
芋煮を頬張って、ほっこりしたら説得開始。
世界滅ぼされちゃったら元も子もないよ。敵の敵は味方じゃないよ。オブリビオンは私達が倒すよ。だから嫌だろうけど戻ってねって伝えるね。
オブリビオンと利害が一致する人って、少ないだろうし大丈夫だよね。
実力信用できないって人は1回無理やり捕まえるね。捕まえたらすぐ解放。それでわかってくれるよね。
ごめんねってもう一杯芋煮振舞うよ。


神宮時・蒼
…慈善事業…?…とでも、言う、のでしょう、か…
…あれ、でも、何故、町おこし…、なの、でしょう…
…不思議な、オブリビオンも、いる、のです、ね…
…ともあれ、まずは、ヴィランを、探しましょう、か…
…というか、自然派って、何でしょう?

【WIZ】
よくわかりませんけれど、戦える事を示せばいいのですよね
なら、【全力魔法】で強化した狐花恩寵ノ陣を【属性攻撃】で風の力を纏わせ、空へと巻きあげましょう
全力の花の嵐が空へと吹き上がります
触ったら、麻痺するので
見る、だけに、してくださいと一言

…相手の、目的が、よく、わかりません、けれど、オブリビオンは、しっかりと、倒し、ます、ので…




 町の中心の教会前の広場にて鍋を火にかけている猟兵が一人。そしてそれを見ている猟兵がもう一人。
「何、しているの、でしょうか……」
「何って芋煮会だよ。……ここで町おこしとかオブリビオンもちょくちょく変なことするよね」
 ルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)は当然のごとく器に芋煮をついでヴィランや町の住人に振る舞う。神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)ももちろん町おこしの是非についてはルエリラとは同意見なのだけれど、やはり目の前の行動と上手くつながらない。
「その、なぜ、芋煮会……?」
「え? 美味しそうな匂いがしたら自然と人が集まってこない?」
「えっ……と」
 蒼はとりあえず周りを見渡す。確かに何だかんだで人が集まってきているので手段としては間違っていないのだろう。あと恐らくだがヴィラン達は脱獄後食事を取れてなさそうなのもある。料理も不得手である彼女はとりあえずこれ以上聞くのは止め、芋煮をよそうのを手伝う。ヴィラン達が落ち着いてきた所でルエリラが説得を始める。
「ヴィランの人たちさ、世界滅ぼされちゃったら元も子もないよ」
 直球の言葉をルエリラはヴィラン達に投げかける。ヴィラン達は少女の言葉に戸惑うものの構わず彼女は話を続ける。
「敵の敵は味方じゃないよ。オブリビオンは私達が倒すよ。だから嫌だろうけど戻ってね」
 それは彼ら自身も分かっていることではあった。この世界そのものを脅かす敵というのは、世界そのものを滅ぼそうとするヴィランでもなければただの怪物でしか無い。ただその事を年端もいかない少女に言われても、首を縦には振りづらい。ルエリラがその様子を見て実力を見せたほうが良いかと動き出した時、蒼が彼女をそっと制する。
「よくわかりませんけれど、戦える事を示せばいいのですよね」
 蒼は鍋からやや離れたところへ移動して杖を空へと掲げる。
「……其れは、燃え盛る、赤。其れは、絶望の、赤。……空に、満ちろ」
 朱い花びらが風と共に吹き上がる。朱い竜巻は青い空とコントラストを見せ、只者ではない事を周りに示す。
「触ったら、麻痺するので、見る、だけに、してください」
 淡々と紡いだ彼女の声は、不思議なほどに周りに響く。花の竜巻が止んだ後、杖を降ろし彼女はヴィランたちへともう一度言う。
「……相手の、目的が、よく、わかりません、けれど、オブリビオンは、しっかりと、倒し、ます、ので……」
「脅かしてごめんね。……戻る前にもう一杯あげるね」
 彼女たちの言葉を聞き入れたヴィラン達を見、蒼はふと考える。
(「……そう言えば、自然派って、何でしょう?」)
 答えはオブリビオンとの戦いの中で見つかるのかも知れない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『月光ちゃんズ』

POW   :    森の仲間たち、力を貸して欲しいっス!
戦闘力のない【普通のヤモリの群れ 】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【森の仲間たちからの声援(幻聴)】によって武器や防具がパワーアップする。
SPD   :    スーパーイモリモード、覚醒っス!
対象の攻撃を軽減する【スーパーヤモリモード 】に変身しつつ、【壁への張り付きを利用したパンチやキック】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    うおおお、イモリパワー全開っス!
自身の身体部位ひとつを【ヤモリ 】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。

イラスト:まつもとけーた

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 町おこしからヴィラン達がどんどん離れていく中、それを見ていたオブリビオン達がなにやら話している。
「やばいっス! あいつらどんどん仕事やめてるっス!」
「なんでも猟兵とかいうのがやめろって言って回ってるみたいっス。これは止めないと駄目っスね」
「よしアッシはオヤブンのところに行ってくるっス、姉妹のみんなは無理せず猟兵をボコるっス! 皆ならできるっス!」
「任せろっス! オヤブンが来る前に終わらせてやるっスよ! この森の平和のためにっス!」
 かくしてそれぞれの猟兵の元へとオブリビオン、月光ちゃんズの群れが迫る。町の住人やヴィランに被害が出ないように彼女らを撃破しなければならない。
ユーノ・ディエール
アドリブ連携歓迎

後ろ、彼女らが黒幕……いや、違う?
兎も角、騎乗したクルセイダーで各個撃破
立体戦闘をご所望なら受けて立ちましょう

捉えた相手らにミサイルを一斉射
続けて誘導レーザーですれ違い様に張り付いた木々から叩き落とします
落ちない者がいれば反転し、手にした二振りの剣で斬り落としましょう
容赦はしません。ヴィランと言えど人々を謀った罪は許されない!
問答無用です、確実に一人一人無力化します

クルセイダーは全域で高機動モード、速度と手数を重視して
仲間の援護も積極的に行いましょう

何か言いたい事があれば聞きましょう……ですが
可愛らしい姿をしても、邪悪は邪悪
そんなのは宇宙で散々目にしているのですから
覚悟なさい!


伊吹・蒼空
依頼で来たけど、思ったより数が多い。
でも、いくら多くても関係ない。
一匹残らず殲滅。

「ユーベルコード」を使用し、背部に宇宙船のエンジン部を小型したパーツを装備。装備から駆動式のアームが飛び出し先に宇宙船の装甲を展開。
船に搭載されているレーザーランチャーとミサイルランチャーを周囲の空間に召喚する。

周りの敵にミサイルランチャーで範囲攻撃を行い、動きを止めたらレーザーランチャーで撃ち抜いていく。
接近してくる敵には、攻撃を装甲で阻んでレーザーランチャーを相手にぶつけるように召喚して、零距離で撃つ。
ミサイル攻撃(マルチロック。ファイア)
レーザー攻撃(一斉射撃、撃て)
装甲防御(甘い)
ダメージ(ん、食らった)




「後ろ? ……!」
 振り返ったユーノ・ディエール(アレキサンドライト・f06261)がロックオンをするよりも早く別のミサイルが敵に着弾し爆破する。ユーノが振り返れば援軍として伊吹・蒼空(豪砲少女・f18399)が転送されてきていた。
「ありがとう。……彼女らが黒幕?」
「分からない、でも数が多いからその対処が先」
 身体に不釣り合いな武装ユニットを掲げたまま蒼空は辺りを見回す。いつの間にか逃げ出したヴィランの代わりに多数のオブリビオンが周りを囲んでいる。
「……私があぶり出すわ、支援射撃をお願い」
「了解。識別コードを確認、攻撃を開始する」
 ユーノが戦闘騎の武装を稼働状態にし、エンジンを吹かす。その進路は多数の敵が隠れていると思われる管理された林。彼女は器用に機体を操りながらその中を駆け抜けていく。他方残された蒼空の方には、町側に隠れていた敵が迫る。
「姉妹の仇ッス!」
 飛びかかってくる相手を装甲を動かし弾く。
「へぶっ」
「甘い」
 装甲に張り付いた敵をレーザー砲の先で引き剥がし、そのままレーザーで焼く。だがソレは迫りくる敵の一部でしか無い。雲霞の如く迫る敵を迎撃し続ける蒼空。彼女に負担をかけ過ぎまいとユーノは木々の中で剣を振るう。
「容赦はしません、ヴィランと言えど人々を謀った罪は許されない!」
 鬼気迫る勢いで隠れている月光ちゃんズを追い立てる。その気迫に押されて彼女らは気づけていないが蒼空の方へと誘導されている。それを気づかせないように逃げる彼女らの背中に声をかける。
「何か言いたい事があれば聞きましょう!」
「自然破壊反対っス! 地球を大事にっス!」
「なるほど……そういうことですか」
 とりあえず話が通じそうだと思った月光ちゃんズは次の瞬間に絶望する。
「……ですが。可愛らしい姿をしても、邪悪は邪悪! そんなのは宇宙で散々目にしているのですから! ……覚悟なさい!」
 即座にミサイルとレーザーの雨に撃たれて木々の中から追い出される月光ちゃんズ、だがそんな彼女らを待ち受けていたのは蒼空だった。
「マルチロック、ファイア」
 既にボロボロだったオブリビオン達に更に蒼空は追撃する。
「一斉射撃、撃て」
 レーザーが止めとなり辺りに潜んでいた月光ちゃんズは殲滅される。
「これで終わり、じゃないわね」
「事前の情報だと首謀者がが残存してる」
 恐らく他の猟兵達もそれを探すはずだと二人は結論付け、索敵を開始する。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リダン・ムグルエギ
アドリブ絡み色々歓迎

今回のキモは「オブリビオンの拠点を作らせない事」
だからアタシは様々な建物倒壊系の罠を仕込む予定だったわ
十分程度しか散策できないのは予定外だったけど…既に仕掛けた分と今から仕掛ける分で間に合わせましょ
…相手が家屋破壊に弱い「壁に張り付く」敵だったのはラッキーね…あ、潰れた

後は追えば倒せそうな弱弱し気に見えるパフォーマンスをしつつ
相手を罠の位置まで暗示して誘導したり
仲間に罠情報を伝えたりするわ

また、仲間に応じた強化改造衣装をその場で作れる範囲で作り配るわ
布もミシンも持ってきてるもの
そうね…銀花さんは切り落とされたくない武器を持つ指を守る手袋とか?
そんな感じで色々作りたいわね


弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です



何か下っ端みたいなのが出ましたね、自傷が痛かった八つ当たりに丁度良いです。
自慢の愛刀にして守り刀の白嵐玉椿にも敵の血を吸わせてあげましょう。


見た目に惑わされず、刀の間合いに入ったら容赦せず鋭刃線閃を喰らわせます。

逃げようとする者の方角を憶えておいて、自分の血と返り血に染まった状態でダッシュで追い駆けますね。




 リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)と弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)はこの町の外側にある空き家の並ぶ一角で月光ちゃんズと交戦していた。「ForSale」の看板が物悲しさを想起させるが、今の彼女たちにはそんな余裕はない。
「たあっ!」
 リダンに近付こうとする相手を次から次へと銀花が切り捨てていく。その剣を握る彼女の手にはリダン謹製のグローブが嵌っていた。靭性の高いのもそうだが、より強く剣に力を込められるような工夫もしてあり、これもデザインと言うものなのだろう。
「あ、銀花さんその家から離れて」
 答えるよりも早く銀花は反対側に逃れる、同時に空き家の一つが突然崩れる。残った瓦礫の山から一匹のオブリビオンが這い出してくるが、埃を吐くと同時に倒れてしまう。
「ここまで決まるのね……」
「お見事です」
 言いながらも銀花は敵を切り払うのを忘れない。ここにおいて、彼女は盾となり囮となりリダンの動きをサポートしている。その間にこの付近の物陰にリダンが罠と暗示を仕込んでオブリビオンの群れを誘い込んでいく。
「それにしても下っ端みたいな連中ですね」
「実際そうなんじゃないかしら。……あ、潰れた」
 偽物の壁に張り付いた敵を地面とのサンドウィッチにしながらリダンは呟く。正直数はやたら多いが、はっきり言って弱い。特に頭のほうが。リダンにとってやりやすい相手ではある。
「真意は微妙だけど多分、こういう空き家を使ってこの町をアジトにするつもりだったんでしょうね」
「占領って事でしょうか……」
 銀花はまだ疼く痛みを八つ当たりの原動力に変えて次々と敵を切り捨てていく。たまに数匹まとめて突き刺して撃破していく
「次は……!」
「オヤブン、のところに行くんじゃないかしら」
 銀花が次の相手を探すべく周りを見渡せば、もう殆ど見当たらない。そんな銀花の肩をリダンが叩き、背を向けて逃げるオブリビオンを指差す。どうやら暗示をかけて案内させるよう仕向けたらしい。二人はオヤブンの元へ辿り着くべく追跡を始める。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マーロン・サンダーバード
これ言っていいのかなー…いや、これもまたフット・イン・ザ・ドアだ

「イモリとヤモリの違いって、知ってる?っつーかお嬢ちゃんどっちかっつーとヤモリだよな?」

動揺を誘い「紅炎の黄金銃」で撃破だ!
ヤモリって乾燥してる生き物だよな
なら太陽属性の使い手である俺のほうが有利に違いない

壁はりつきキックやら噛み付きに警戒して距離は維持しつつ
愛銃「ライジングサン」や投げナイフ「チリペッパー」で牽制するのも忘れない
そして隙あらば再び「紅炎の黄金銃」!
建物に燃え広がったらやべえから燃えそうになったら火はちゃんと消すぞ
燃えてパニックになった月光ちゃんに銃やナイフでトドメってのが理想のムーブだな

…ん?オヤブンってなんだ?


神羅・アマミ
どうもネゴシエーションとかいうのは苦手での、やはり肉体言語に直接訴えるに限るわい!
ヴィランどもを大人しく監獄へ帰すためにも、雑魚はちゃちゃっと片付けて大御所にご登場いただくとしようか!

さて、奴らは障害物を利用した三次元的な格闘が得意らしいの。
なればこちらもコード『特機』を発動し、360°の展開が可能なソードビットにてお相手つかまつる!
その目的とは各個撃破を直接狙うのではなく、”置いておく”ことで敵の行動を抑制することにある。
戦場に点在するオブジェクトへビットを予め配備し、敵の張り付き動作を読んでカウンターを取るトラップ戦術じゃ!
余裕があればヤモリの群れも駆逐できそうじゃしな。
露払いは任せよ!




「おっと」
 次々と飛びかかってくる月光ちゃんズの攻撃を躱しながらマーロン・サンダーバード(『サンダーバード』・f18492)は町の中を走る。
(「ちょっと面倒くさいな……あの事上手く使えばスキはつけるかねえ」)
 黄金銃のリボルバーをくるりと回転させて装弾しながら考える、とそこで無数の刃が反対側から飛んでくる。
「危ね!」
 マーロンがスライディングしてその刃をかいくぐれば後ろから追いかけてきた一体に突き刺さる。
「どうもネゴシエーションとかいうのは苦手での、やはり肉体言語に直接訴えるに限るわい!」
 敵が消えた様子を見て笑っているのは神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)である。どうやら無数の刃の持ち主は彼女だったらしい。マーロンは彼女を通り過ぎそのまま背中合わせに銃を構える。
「もう少し前見て攻撃してくれないかね」
「おう悪いのう、雑魚を片付けるのに夢中になっておった」
 アマミが背後から聞こえてくるマーロンの言葉に謝罪を示す。もっともその響きは軽いものであったが。
「ところでちょっと数が多くてな、簡単に片付く方法はないかの?」
「ああ、それなら一つ案がある。相手が動揺したらすぐにやってくれ」
「よかろう、任せた」
 マーロンが一息吸うと大声で次の事を言う。
「イモリとヤモリの違いって、知ってる? っつーかお嬢ちゃんどっちかっつーとヤモリだよな?」
「「「ヤモリじゃないっス! イモリっス!」」」
 猟兵二人を囲む全方位からばさっと大量に顔を出した月光ちゃんズ。口々に否定の言葉を放つもののそれは狙い通り。
「甘いわ! せめて一思いに骸の海の藻屑へと還してやろうぞ! 死ねーッッ!!」
 現れた月光ちゃんズに次々とソードビットが突き刺さり消失していく。残った敵もマーロンの放つ太陽の弾丸に撃ち抜かれていく。そこから炎が立ち上り燃え広がっていく。ソードビットに追い立てられた敵も炎との挟み撃ちになり消失していく。
「オヤブン、すまねえっス……!」
 生き残りに投げナイフで止めを刺すと、最後にそんな言葉を残す。
「ん? オヤブンってなんだ?」
「露払いは済んだか。……どうした?」
「いやこいつらオヤブンって」
「ああ、それなら大御所じゃろう。これだけ暴れればそろそろ出てくる頃合いよ。迎えにいくとしようぞ」
 ニヤニヤと笑うアマミはのしのしと歩き出す。その後をマーロンは頭をかきながらついていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変・連携歓迎】
おっと、来たね
それじゃあ私も早速準備を…と、さっき既に終わってた
さぁ、芋煮会の開催だよ

というわけで、【芋煮会】を開催するよ
やってきた月光ズちゃんに早速芋煮を振るまって、住人が逃げるための時間稼ぎしよう
熱々にしたり、変な味の芋煮を振るまう事によって、楽しめそうで楽しめない芋煮会にして、行動速度をいっぱい落とすよ
その間に皆逃げてくれればいいな。もしくは殲滅する戦力が整ったらいいね。
いっぱい残っちゃったら…芋煮ビットにしてぶっかけようかな
とにもかくにもおかわりいっぱい用意しよう


神宮時・蒼
…驚愕。…なんか、思っていた、のと、ちょっと、違い、ます、ね…。
…でも、周りに、被害を、及ぼす、のであれば、倒さないと、いけません、ね。
…ヤモリ…。ああ、ヤモリの、オブリビオン、だった、の、です、ね…?
うーん、よく、わかりません。

とりあえず、貼り付ける壁がなければいいのでしょうか。
【属性攻撃】で氷を纏って、壁を凍らせてしまいましょうか
それなら街にも被害はなさそうです
イモリなのでしたら、冬眠しますよね
ならば、先ほどと同じく氷の【属性攻撃】と【全力魔法】を纏わせた白花繚乱ノ陣を放ちましょう
氷花を纏わせた陣術、さあ、おやすみなさい、ですよ




「おっと、来たね」
「……驚愕。……なんか、思っていた、のと、ちょっと、違い、ます、ね……」
 ルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)と神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)が芋煮会に現れた月光ちゃんズを前にして態勢を整える。蒼の目から見ればちょっと仮装した少女に見えなくもないが、大量にそれが居ることを考えればやはりオブリビオンだろう。そしてここにはヴィランや住民達が集まっている。
「……でも、周りに、被害を、及ぼす、のであれば、倒さないと、いけません、ね」
「そうだね、じゃあ早速準備を……と、さっき既に終わってた」
 ルエリラが芋煮の一杯を蒼に渡してから一言声を上げる。
「というわけで芋煮会を開催するよ!」
「いったい、」
「ほら蒼も食べて」
 蒼にはルエリラの言葉が早く聞こえた、それだけではなく器を手にした者たちの動きもものすごく早く見える。
「みんな、芋煮食べながら逃げてね、楽しんでいる限り追いかけられないから」
 ルエリラの言う通りに芋煮を口にした蒼には今度はきちんと聞こえた。ルエリラのユーベルコード【芋煮会】は「芋煮を給仕している間、芋煮を楽しんでいない対象の行動速度を5分の1にする」能力だ。これは裏を返せば「芋煮を楽しんでいる限り、楽しんでいない対象の5倍の行動速度を得る」と言う能力とも言える。これほどに一般人を対比させるのに向いた能力はない。もちろん味付けも現地に合わせてある、食べなければ彼らの行動速度も5分の1になってしまうから。
「はい、ヴィランの人は後だよー」
 彼女が器に芋煮を掬い渡す限り月光ちゃんズの攻撃は遅い。蒼は彼女が時間を作ってる間に、器を片手にもう片方の手で杖を動かす。壁に張り付かれるのを警戒してそちらを狙おうとも思ったが、この速度差なら直接狙ったほうが速い。
「……何にも、染まらぬ、誠実なる、白。何にも、染まる、無垢なる、白。……舞え、吹き荒れろ」
 氷華が杖の先から花開く、動きが遅い敵の一体一体を次々と氷漬けにしていく。イモリなのかヤモリなのかよくわからないけれどもトカゲならば温度変化に弱いだろうという判断だ。事実、月光ちゃんズは為す術もなく行動不能に陥っていく。強いて懸念が有るとすればもう杖を持っていない方がやや不安定なことであろうか。ともかく鍋の中身が空になる頃には、一般人・ヴィランの退避と月光ちゃんズの撃退は終わっていた。
「おやすみなさい、ですよ」
 砕け散って消失していった彼女らにそう蒼は口を開く。残るは彼女たちを操りヴィランを監視させていたと言う元ヒーローだけ。その存在との戦いはすぐそこに迫っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『歪みし願いグロリアス』

POW   :    終焉齎すグローリア
【寿命を削りながら狂乱殺戮体】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    蒼き翼のグローリア
【破壊光弾を大量に放ちながらの超音速飛翔】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    遠き日のグローリア
【誓い】【覚悟】【祈り】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。

イラスト:梅キチ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は死之宮・謡です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ディストーション
「報告を聞いて来てみれば、これは……」
 ふわり、とある人物がこの町に降り立つ。青い翼を持つ彼女の名前はグロリアス。かつてはその名の通りに栄光に満ちた輝かしいヒーローであった。だがオブリビオンとなった今は、その有り様が根本から歪んでしまっている。
「ヴィラン達も彼女達もいない、つまり」
 そしてこの歪んだ英雄を骸の海へ返す為に猟兵達は集まった。配下のオブリビオンを蹴散らして、元ヒーローを倒すべく武器を握る。愚者の迷宮の襲撃から始まったこの一件は、最後の局面を迎えようとしている。
弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です


刑務所を襲撃した、変則環境テロリストのお出ましですか。

ヴィランもヒーローも、それから勝手にやって来た猟兵もこんな辺鄙な森に集めて何をしようと言うのやら。

ああ、今のは独り言です。
敵の言葉に耳を貸すほど油断はしませんので。(相手の発言に被せ気味で台詞、ついでに会話の途中で戦闘開始です)


愛刀の白嵐玉椿を抜き放ち、接近戦を挑みます。
刀と槍では攻撃力に差がありますが【怪力】で埋めましょう。

光弾を撃ちながら超高速で飛行し始めたら、こちらに接近するタイミングでワイルドエールを使って迎撃します。


ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変・連携歓迎】
いよいよ親玉だね
なんで自然派とか聞いてみたいけど、仕留めるの優先でいくね
本来のお仕事お仕事っと

そう言う訳で、距離をとって物陰に隠れて狙撃するよ
さすがに一撃で決めるのは無理だろうから、最初は足を狙って機動力を奪いたいね
見つかったら『私のマント』羽織って、物陰から物陰へ。『迷彩』効果をフルに発揮して位置を変えて狙撃を継続するね
敵が飛んだら森に逃げ込んで攻撃。上からだと視界悪いからそっちの方が都合いいかな
破壊光弾がを出してきたら回避に専念、『私の戦闘服』で障壁を展開して魔力を溜めながらチャンスを待つよ
隙を見つけたら、全力勝負。【アインス】で撃ち抜かせてもらうね
さ、勝負だよ




「……刑務所を襲撃した、変則環境テロリストのお出ましですか」
「環境テロリスト? 何を言っているのですか?」
 弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)が刀を抜きながら気を引いている間に、ルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)がマントの迷彩術式を発動させ物陰に飛び込む。弓の弦の張りを確認すると、矢をつがえて銀花とグロリアスの様子を伺う。
「あなた自身が何も理解していないとは。ヴィランもヒーローも、それから勝手にやって来た猟兵もこんな辺鄙な森に集めて何をしようと言うのやら。……ああ、今のは独り言です」
 銀花が刃を切り込み、それをグロリアスが難なく槍の柄で受け止める。
「私は単に全ての自然を破壊する人間を滅ぼすために、拠点を必要としているだけですよ」
 まるで当然のごとく、グロリアスはそう返す。直ぐ様に二撃目を銀花は仕掛け、つばぜり合いに持ち込む。
「……敵の言葉に耳を貸すほど油断はしませんので」
 実際問題としてこのオブリビオンが何を言っているのか理解はできない、いや、言っている意味は分かるが、どう繋がっているかが理解ができないのだ。銀花がグロリアスの動きを止めている間に、ルエリラが引き絞った矢を放つ。
(「なんで自然派とか聞いてみたいけど……」)
 果たして満足に返ってくる答えはあるだろうか。まあそれよりは猟兵としての仕事が優先だ。彼女は矢が届くのを確認する前に次のポイントへと移動する。前で押さえてはいるものの、早々に気付かれるのは良くない。だがどうもその銀花はどうも劣勢だ。
「刀と槍では大きな差があります」
 淡々とグロリアスは槍を突き出しながら言う。銀花はそれを威力の差であると考えていたが、そうではない。
「間合いです。貴女が剣を振るそれよりも遠い距離から私は突くことができます」
 無論、銀花もそれはこれまでの戦いで承知している。だがグロリアスは捨て身の彼女の動きさえ読み切り、かつルエリラの放つ矢もかすらせる程度に止めている。
「……見つけました、そこですね」
 グロリアスは銀花を置いて、翼をはためかせて飛び上がる。危機を察したルエリラは即座に森の中に逃げ込む。
「逃しません、二人まとめて倒します」
 破壊光弾をバラ撒きながら二人の間を高速で行き来する、だがそれでもなるべく木を避けて撃っているのはグロリアスらしいだろう。このままだと制圧される、と言った所で銀花が迫るグロリアスに向かって大きくジャンプする。
「……!」
「ウゥォォォオオオオオオオン!!」
 銀花の咆哮はオブリビオンにとって不意打ちだったのか、強い衝撃を受けて吹き飛ばされる。
「貫かせてもらうね。……さ、勝負だよ」
 光弾から身を守った障壁のバックファイアのために、魔力の尽きかかった防具を纏ったルエリラが魔力の矢を放つ。それは彼女の青い翼を貫き地に落とす。
「私の仕事は終わったね、あとは引き継ごう」
 グロリアスより先に落ちた銀花が脱出するのを見届けてから、ルエリラも木々の中へと撤退する。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リダン・ムグルエギ
…この見た目で森を守るっていうのがよくわかんないデザインね
ねぇ、なんで森を守るの?
オブリビオンらしく歪んでるのでしょうけれど
アタシはその根底にある思考デザインを理解してたいの

だからアタシは相手の話を大げさなパフォーマンスで聞きつつ誘導するわ
遠き日の彼女に近い思考へと
ここに溶け込むために来ていた服を脱ぎ捨て
見た人の痛覚を失わせる催眠模様を刻んだ衣装を見せながら、ね
相手がアタシを見るなら、呪いや流血、毒の痛みよってその意識がオブリビオンらしく濁ってしまうのを防げるかもしれない

そしてこの衣装は破れかぶれの戦闘を行う人にとっては支援ともなりうるわ話を聞いてる間に準備は出来た?

さぁ、後は皆に任せるわ!


ユーノ・ディエール
アドリブ連携歓迎

元ヒーロー……それが、どうして
世界が未来へ進む度過去が生まれ
過去からオブリビオンが発生する
その信念を、歪ませて

力は渡せません、グロリアス
何故こんな事をしたのですか?
今を生きる人を虐げてまで、どうして……
貴女がこれを止めないならば
行きますよ、クルセイダー!

騎乗し高機動形態へ
超音速飛翔による超高速連続攻撃
念動力でフィールドを張って
迎撃のミサイルを弾幕に
相手の視界を防ぎつつ回避に専念しましょう

回避されても中止出来ないならば、いずれ隙も出来る筈
その瞬間に転回、全武装を叩き込んでやりましょう
それで動きを封じて接近――手にした二振りの剣で仕留めます

私達も他人事では無いのかもしれませんね……




(「この見た目で森を守るっていうのがよくわかんないデザインね?」)
 リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)の観点から見るに、グロリアスの行動理念と衣服は合致していない。彼女にとって身を包むものは体の一部にしてメッセージそのものだ。
 リダンの前をユーノ・ディエール(アレキサンドライト・f06261)が行く。そしてユーノは疑問を言いかけた所で飲み込みむ。気づいてしまったから。
(「世界が未来へ進む度過去が生まれ、過去からオブリビオンが発生する。……その信念を、歪ませて」)
 それは猟兵達の活動が始まってから幾百も見せられ続けてきた事実。それがこの世界に置いては、世界を守るための英雄に起こっただけのことでは有る。だからといって、疑問という形を取った悲嘆はなくなるわけではない。彼女達の声が届く距離にたどり着いた時と同時にグロリアスも体勢を立て直していた。
「成程、簡単に追撃をさせてはくれないようですね」
「力は渡せません、グロリアス。……何故こんな事をしたのですか?」
「こんな事、とは?」
「今を生きる人を虐げてまで、どうして……」
「ああ、ヴィラン達の事ですか。簡単です、偶然そこにいて、拠点を作るのに都合が良かったからです。そしてこの場所も。道路や町は最後に壊せばいいので」
 淡々とグロリアスは語り、オブリビオンの言葉を聞いたユーノは柳眉を逆立てる。
「……私からも一つ聞きたいわ」
 リダンは逸り飛び出そうとするユーノを片手で制し、カモフラージュのために着ていたアウターを脱ぎ捨てる。
「ねぇ、なんで森を守るの?」
 それは彼女の素朴な疑問でも有り、同時に有る種の策略でもあった。
「……あなたはこの世界の歴史を知っていますか?」
「触りくらいは」
 乗って来たとリダンは確信する。元がヒーローであるが故か、自らの戦う理由を確認せねばならないのだろう。
「この世界では全ての時代に置いてあらゆる人間たちが戦い、そして自然が巻き込まれたのです」
 もしかしたら『侵略者の時代』のヒーローだったのかとリダンは思う。その時代の出身者ならば自然の守護者としてのヒーロー、あるいはヴィランの存在は想像しうる。
「私は考えました。世界を救うためには人間が必要ではない、いや、存在が邪悪であると。真に世界を守るためには、自然の一部から生まれたと言えども人間を滅ぼさねばならないと」
 やや翼の色が暗くなるのを見たリダンは次のように結論付ける。ヒーローになる前の感情を強くなるように歪まされているのかも知れない、と。
「分かりました、グロリアス。貴女が止めないならば……行きますよ、クルセイダー!」
「そうですか、私の正義を認めないと。ならば仕方ありません」
 グロリアスがユーノがフルスロットルするのに合わせて再び翼を動かす、舞い散る血が決して軽傷ではないことを示すが、彼女はそれを意に介さない。そしてその異変は彼女だけではない。
(「? Gを感じない?」)
 高速で竸うように上空に飛び上がっているはずだが、身がきしむような痛みがない。何かと思い眼下を見ればリダンが親指を立てている。どうやら何か仕込んでいたらしい。だがそれに対する礼をする余裕はない。まずは飛んでくる光弾をミサイルで迎撃しなければならない。その次の攻撃も問題だ、明らかに先程よりもすべての攻撃が強力になっている。
「くっ……」
 骸の海から蘇ることで、歪み力を得るのなら、いずれ猟兵もそうなってしまうのだろうか? ユーノはその不安を押さえ込みながら両の剣で相手の槍をなんとか防いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マーロン・サンダーバード
どんなアブネーヤツが来るかと思いきや可愛いお嬢ちゃんだこと
そのハイレグぶりを倒すのは惜しいけど、悲しいかな俺はヒーローなんだよな
俺は太陽の使者サンダーバード、綺麗どころが相手でも油断しない男だ

空を飛ぶようだが俺だって空中戦の心得くらいはあるぜ
つまり、少々先読みして攻撃するくらいわけないってことさ
そして俺の「ET-7レイダーロック」は命中した相手に巻き付く特殊な鞭だ
ずっと拘束するのは無理があるが…一瞬動きが止まれば十分!
【クイックドロウ】で「対決の黄金銃」を出し、全弾発射だ!
自然が好きなら、わかるだろう?太陽の力の偉大さが
太陽の力を持つこいつは無敵だぜ

(アドリブ歓迎)


神羅・アマミ
いやいやいや…エコテロリスト自称しとるが、あやつ一度プッツンすると周囲を見境なく破壊して回るタイプじゃろ。
質悪いのー!

じゃが、その性格を逆に利用すれば御しやすいかもしれぬ。
コード『結髪』を発動!
「あ、手がすべったー」とか棒読みでブラストを発し、周囲の木の一本や二本なぎ倒して挑発行為に及ぶ。
むしろ「あっあっ、手が勝手にあっあっ」と相手が乗っかるまでやる。

単なるおふざけに終始しとるわけではないぞ!
高機動力とブラスト照射は、奴の狂乱状態や超音速からの光弾への対策ともなろう。
怒りは目を曇らせる…必ずや捌き切って見せよう!

なお、なぎ倒された樹木は適切な業者の手に渡って有効利用されました。
これぞ文明社会!


神宮時・蒼
…驚愕。…まさか、裏で、操って、いた、方が、嘗ての、ヒーローだった、なんて。
…一体、何が、あの方に、起こったの、でしょうか
…けれど、今は、それを、気にしている、場合では、ありません、ね。

強化技が多いので、なるべく早めに決着を付けなければいけないでしょうか
相手のSPDには【見切り】で回避しましょう。回避しきれない場合は、合わせて【なぎ払い】で破壊光弾を潰していきましょう
POWに対しては、あまり早く動かなければいいのでしょうか。
かといって、動かないわけにもいかないので最低限の行動を。
攻撃の機会が巡ってきたら巫覡載霊の舞を

…元ヒーローとして、誰も、犠牲を、出さないうちに、眠って、ください




「……驚愕。……まさか、裏で、操って、いた、方が、嘗ての、ヒーローだった、なんて。
……一体、何が、あの方に、起こったの、でしょうか」
 上空で激しく戦う猟兵とオブリビオンの隙をうかがいながら神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)は呟く。その隣で神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)がこめかみに指先を付けて首を横に振る。
「いやいやいや……エコテロリスト自称しとるが、あやつ一度プッツンすると周囲を見境なく破壊して回るタイプじゃろ。ほれ、ようく見ろ」
 アマミが指摘する。今のグロリアスは血まみれとなり無差別に相手を攻撃しているように見える。狂戦士と言っても良い。
「可愛いお嬢ちゃんだけど、やっぱりアブネーかもな」
 恐らくは自分の先輩であるかも知れないグロリアスをそう呼んだマーロン・サンダーバード(『サンダーバード』・f18492)は肩をすくめる。
「さて、撃ち落としたい所だが、少しばかり遠いと思わないか?」
 マーロンの言葉に蒼が頷く。遠距離攻撃ができると言えども、こう距離があっては色々と問題が有る。
「ふむ、じゃあ今度は妾が一つ策を用立てよう」
 ばさりと重い音を立てながら和傘を広げる、と同時に空気が奇妙な振動をし始め彼女の体がすっ飛んでいく。……木々の方向へ向かって。
「………っ」
「うぉっ!?」
 即座に蒼がマーロンのマントを掴んで後ろに下がる。何があったかとマーロンが改めて見れば、草の生えていた辺りが図太く線状に焼け焦げている。
「な、何だ……!?」
「多分、あれ……」
 蒼が指さした方には青白いエネルギー波を撒き散らしながら、四方八方に走り回っている。
「あ、手がすべったー」
 ドップラー効果を受けてもその言葉の白々しさは隠せない。それも木々に向かってより強いフォトンブラストを叩き込んで折っていれば。
「あっあっ、手が勝手にあっあっ」
「……あー、これは有効そうだわ」
 次に使う得物を用意したマーロンは上空を見る。アマミの自然破壊に気づいたのだろう、ものすご勢いで降りてくる。ついでに光弾の嵐も一緒に、グロリアスの怒りもさもありなん。
「これくらい直線的なら……もらった!」
 マーロンが撃ち出したのは、特殊な鞭。レイダーロックの名の通りにグロリアスに襲いかかり、その身を縛る。
「しまった、罠か!」
「逃しません」
 神霊体となった蒼が斬撃と共に衝撃派を放ち、翼もろともグロリアスの身体を深く切り裂く。
「……元ヒーローとして、誰も、犠牲を、出さないうちに、眠って、ください」
「くっ……」
 戒めから脱したグロリアスだが、蒼の一撃が深手となり先程までの速さは出せそうに無い。それだけではなく、これまでの戦いの中で負ってきた出血が確実に彼女から力を奪っている。
「そろそろ覚悟はできたかい?」
 マーロンが手に何も持たない状態で近づく。自分が策略に嵌り、いたずらに体力を削られ、そして止めを刺されそうになっている今でさえその戦意は失われてはない。手にした槍を投げつけようとする。しかしそれが投げられることはない。
「GOLDEN GUN!!」
 六発の弾丸がグロリアスの胸を貫いたからだ。銃痕からはプロミネンスを思わせる炎が立ち上っている。
「自然が好きなら、わかるだろう? 太陽の力の偉大さが」
「太、陽……」
「そうだ。太陽の力を持つこいつは無敵だぜ?」
 その言葉を聞く間もなくグロリアスの身体が燃え尽きていく。その様子を間近で見ていた蒼は思う、かつて彼女も人の醜さを見てきたのでは無いかと。それが歪みの種となったのかも知れない。無論それは想像の域を出はしないのだけれども。
「ふむ、終わらせたぞ。この折れた木は有効活用するがいい!」
 戦いの余韻は不意にアマミに振り払われた。彼女のその逞しさこそがこのヒーローズアースも、かつてのグロリアスも生んだのだ。
「うむ、これぞ文明社会!」
 それを彼女が自覚しているかどうかはさておき。自らを生んだ原動力を否定して得られるのは、それこそ滅びだけであろう。猟兵達はヴィラン達を再び愚者の迷宮に戻し、帰途につくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年06月30日


挿絵イラスト