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村が氷に閉ざされた日

#ダークセイヴァー #宿敵撃破

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#ダークセイヴァー
#宿敵撃破


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 白い。
 辺り一面が霜と氷に覆われた村があった。
 そこには一頭の、氷でできた鈎爪を振るう魔獣の姿。
 ふらり……物陰に現れた、か弱い少女。
 瞬時に襲い掛かり、その氷の鈎爪を突き立て、引き裂く。
 動くものを見つけてはただ殺す、魔獣の本能に従い動く。
 ……少女の死骸は、その様にニヤニヤと笑みを浮かべていた。

「足止めは順調……と。」
 村の様子を高台から見つめる、吸血鬼の姿があった。
 本来村にいた村人に囲まれ、肩車をされながら見ている姿は……どう見てもか弱い少年。
「猟兵達、次こそは。」
 ピンク色の癖っ毛を揺らし、血のような赤い目で村を見つめていた。

「あの……ダークセイヴァーで、事件です。」
 影山はいつものように、グリモアベースに集まった猟兵達をおどおどと見渡していた。
「とある村に、氷を操る魔獣が現れました。
 その、『暴虐の氷獣』グラキウルスというらしい、です。
 今、村はその魔獣のせいで、動くものが見当たりません……。
 皆さんには、それを倒してもらいたいんです。」
 ただ……と目を伏せ、
「村に、動くものが見当たらない……っていうのが、ちょっと。
 あの……こう言ったらあれですけど、村の人の死体とかが、その……ないんです。
 でも、0じゃないんです。
 魔獣の前に、女の子がふらっと、現れる……んです。
 それがちょっと……気がかりで。」
 でも! と顔を上げると、影山のピンク色の癖っ毛が跳ねる。
「皆さんなら、その……何とかできるって、信じてます!
 よろしくお願いします!」
 そう言って一礼するとともに、ゲートが開かれる。
 猟兵達の目の前に、白く霜に覆われた村が現れた。


ヨグ
 ヨグです、今回もよろしくお願いします。
 とある吸血鬼に誘い込まれる猟兵達……ということになります。
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第1章 ボス戦 『『暴虐の氷獣』グラキウルス』

POW   :    血氷の鉤爪
【グラキウルスに残殺された獲物の血液】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【獲物と認識したものを残忍に嬲り殺す鉤爪】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    砕氷の轟音
【氷の魔力が篭った咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    厚氷の鎧
全身を【氷で構成された鱗】で覆い、自身が敵から受けた【損傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。

イラスト:小日向 マキナ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はジェラルド・ボノムドネージュです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ウィルバー・グリーズマン
ええと、とりあえず魔獣を倒せばいいんですよね?
では頑張りましょうか

うわぁ、何か凄い殺意を感じますよ……
まともにやり合いたくないので、魔術『シャドウプラン』で影の中から攻撃しましょう
魔術『ブラスト』で火属性攻撃の魔弾を放ちます

影を攻撃してきたら、カウンターで【ダブルテクニカル】の火の魔弾連射、怯んだ所に全力魔法で決めましょう
「どうですか、地獄の炎は!」


サジー・パルザン
狂暴なクマといったところか。厄介なのはあの氷で構成された鱗か。

ふん、敵がどうであれ俺達はヴァイキング。ヴァルハラに迎え入れられる為にも勇猛に戦うだけだ。お前ら、出て来い!【ヴァイキングの行進】で剣と盾を持つバーサーカーをLV分召喚するぜ。

いくぞ、お前ら。熊に突撃しろ!雄叫びを上げながら!「恐怖を与えて(る)やれ!」

俺は手持ちのハチェットで「投擲」を行うぜ!
そして、近づきながらデーンアックスで大上段の「捨て身の一撃」を加えてやらぁな!

バーサーカー共、奴を囲め、四方八方から狙ってやる!
そしてデーンアックスも「投擲」した上で、クリムゾンウルフバードの「鎧砕き」を見舞ってやる!



「ええと、とりあえず魔獣を倒せば!?」
 いいんですよね……と後に続く言葉を、ウィルバー・グリーズマン(ウィザードもどき・f18719)は口にすることができなかった。
 ウィルバーの立っていた空間を氷の鈎爪が引き裂き、その勢いのまま魔獣が通り過ぎる。
「うわぁ、何か凄い殺意を感じますよ……。」
 魔術で影の中に潜り込んだまま、魔獣の出方を窺う。

 唸り声をあげ、見失ったウィルバーの姿を探す魔獣を見て笑うサジー・パルザン(ヴァイキングの生き様・f12550)の姿があった。
「狂暴なクマといったところか。厄介なのはあの氷で構成された鱗か。」
 その姿は、伝承にあるヴァイキング。
 強敵との戦いに湧き上がる歓喜、それを体現したような笑いを浮かべ、腰につるしたハチェットを掲げて叫ぶ。
「お前ら、出て来い! 俺達の戦い方を、奴に叩き込め!」
 その声に呼応するように、サジーの周囲からヴァイキングヘルムをかぶったバーサーカーが現れ、雄叫びを上げながら魔獣へ殺到する。
「グルアアアア!」
 対する魔獣も咆哮をあげ、バーサーカー達をを氷で包む。
「ふん、敵がどうであれ俺達はヴァイキング。ヴァルハラに迎え入れられる為にも勇猛に戦うだけだ!」
 先頭の凍ったバーサーカーを乗り越え、彼らは魔獣を取り囲んで大斧を振り下ろす。
「ガアアア!」
 さらに咆哮を放つ魔獣へ向け、サジーは周りを走りながらハチェットを投げつける。
「奴を囲め! 四方八方から狙ってやる!」

「なかなか豪快な戦い方ですねぇ。」
 影から様子を見ていたウィルバー。
 その時、魔獣がサジーへ向けて氷の咆哮を放とうとする様子が見えた。
「おっと、見てるだけっていうのはだめですよね。」
 影から染み出した手が、魔術書の炎をつかさどるページを開く。
「グルアアアア!」
「さぁ、この壁を打ち破れますか!」
 ウィルバーの放つ火弾が地を這い、軌跡から火柱が上がる。
 氷の咆哮は火の壁に阻まれ、サジーに届くことはなかった。
「うおらああ!」
「グアアア!」
 火の壁を切り裂き、両手でやっと持てるサイズのデーンアックスで斬りかかるサジー。
 捨て身の重い一撃を魔獣は片腕で体を庇うが、その勢いで片方の手首を斬り飛ばした。
「ガアアア!」
「なんだと!?」
 しかし魔獣は、斬り飛ばされた腕の断面から氷の爪を伸ばし、サジーを突き刺しにくる。
「させませんよ!」
 そこへ飛び込む、ウィルバーの全力で生み出された火球。
 氷の爪に触れた途端に爆発を起こし、その隙にサジーは離れることができた。
「助かったぜ! ありがとうよ。」
「いえいえどうも。」
 二人はそのまま、魔獣から距離をとる。
 その後ろでは、最後のバーサーカーが氷像と化し、それを魔獣が氷の鈎爪で薙ぎ払っていた。
「……手を失ったというのに、元気なことで。」
「まったくだ、だから戦いがいがあるんだがな!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

フロッシュ・フェローチェス
面倒な奴が出たもんだ……さっさと潰して、元の大地を戻すとするか。
けど、どうにもきな臭いね。
ならばこそ――速攻で、叩かせて貰う。

死骸を裂かせる気はないよ、気を取られた隙に接近し先制攻撃だ。
横っ面に蹴り入れてから、追撃の衝撃波でよろめかせる。
基本はこの二回攻撃で行こう。
残像を見せては避けてだまし討ちの蹴り。幾つも分身を作っては背後から踏み付け吹っ飛ばす。

此方に牙を剥いたなら、その口に「穿銃形態」の刻天炉で狙撃弾を撃ち込む。
外れても焦るな、アタシ……眼前から消える程の早業で爪牙が届く直前に躱し懐に接近。
そしてUC発動――攻撃力重視の極太レーザーからの、「壊銃形態」での砲弾で追撃してやる。

※アドリブ可


ネフラ・ノーヴァ
カイジ(f03376)と参加。アドリブ・共闘OK。
服装はBUの、カイジと揃いの黒服。
寒くとも白い腹は晒している。

ふむ、黒幕の思惑通りにいかないと動いてはくれないのだろう? ならいつも通りに化け物を討伐するまでだ。
血を使って武器を変化させる技、そこの大層な名のついた白熊ばかりが使うものではない。
自らの腹を突き刺し、UC「瀉血剣晶」を発動して正面から打ち合おうではないか。
あわよくば腕の一本、断ち斬ってやろう。

件の少女が倒れているままなら確認のため抱き上げてみようか?
不意打ちを食らったりするかな、フフ。
警戒よろしくだよカイジ殿。


カイジ・レッドソウル
ネフラ(f04313)と参戦 アドリブ、共闘可
服装ハ彼女ガお揃いと言ッテルのデ同ジダ。
寒くハナイノダロウカ。本機ハ機械ダガ・・・、イヤでも彼女の技ノ効率考えた時ハソウカモシレナイ・・・多分

思惑通リダロウトおぶりびおんナラ倒スマデダ。
彼女ノさぽーとニ回ロウ 敵ノ攻撃カラ彼女ヲ【かばう】 ヨウニシ【武器受け】【カウンター】 電撃【属性攻撃】ニヨル【マヒ攻撃】デ鈍ラセヨウ
多少ノ攻撃ナラ【氷結耐性】ガアル

「予測ニアッタ少女カ」
警戒シツツ近寄ルガ、楽しソウニシテルネフラニ心配シツツイツデモ守れル距離にイヨウ。


ジェラルド・ボノムドネージュ
……やっと見つけたぞ
人々を、家族を殺害した其の報い
此処で果たさせて貰う

【高速詠唱】で召喚した複数の鋭く尖った氷塊を【一斉発射】
其のまま【ダッシュ】で接近しながら氷の刃を作成し
【残像】や【フェイント】で惑わしながら【2回攻撃】を仕掛ける

魔獣の攻撃には【氷結耐性】と【オーラ防御】を自身に付与し
【見切り】ながら【武器受け】で防いで、【カウンター】を狙う

一旦距離を取り、【ユーベルコード】を使用
氷霧に身を潜め、速やかに接近して氷の刃による一閃を放つ
――我が家族の弔いだ



「面倒な奴が出たもんだ……。」
 フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)はゴーグルを着け、物陰から魔獣の動きを窺っていた。
「さっさと潰して、元の大地を戻すとするか。」
「……やっと見つけたぞ。」
 背後から聞こえた声にフロッシュが視線を上げると、黒いフードの下から魔獣へ鋭い視線を向ける、ジェラルド・ボノムドネージュ(氷結の暗殺者・f09144)の姿があった。
「人々を、家族を殺害した其の報い、此処で果たさせて貰う。」
 ジェラルドの言葉は静かながら、声に深い怒りを感じたフロッシュは一つ息を吸って、魔獣へ視線を向け直す。
「そうか、あいつに……ね。」
「ああ。」
 ……その時、魔獣の視線の先に、物陰からふらりと少女が現れた。
「ちっ! 死体を裂かせはしないよ!」
「これ以上、好きにはさせん!」
 残像が残るほどの速度で飛び出したフロッシュと、素早い詠唱で多数の氷隗を周囲に生み出しながら駆けるジェラルド。
 魔獣の氷の鈎爪が少女へ届く寸前、フロッシュの跳び蹴りが魔獣の横っ面に突き刺さる。
「ガアア!」
「当たるか、よ!」
 よろめいた魔獣が爪で薙ぐ頃には、フロッシュはすでに地面に降りていた。
 その爪へ突き刺さる、鋭く尖った氷塊。
「……まずは、その爪だ。」
 氷塊は魔獣の手を貫き、氷の鈎爪がひび割れる。
 さらに詠唱から手に氷の刃を生み出し、正面から駆け寄るジェラルド。
「グルアアアアア!」
 そんな彼らへ向けて魔獣は氷の咆哮を放つ。
 周囲にいるもの、すべてを凍らせる咆哮に呑まれ……
「……一度は見た。」
 フロッシュの前に立ったジェラルドの氷の刃が、魔獣の咆哮を切り裂く。
「このために、俺は生きてきたんだ。」
 家族の復讐を誓い、暗殺組織で磨いた氷の魔術が、魔獣の力を上回ったのだ。
 さらに、後ろから飛び出したフロッシュの跳び蹴りが、また魔獣の顔面に突き刺さる。
「よし、やってやろうぜ!」
「ああ。」

「アレが、予測ニアッタ少女カ。」
「そのようね……いやらしい笑みだこと。」
 氷の咆哮に巻き込まれ、ニヤニヤ笑いを浮かべたまま白い霜の像と化した少女を見る、二人の姿があった。
 大柄なウォーマシンのカイジ・レッドソウル(プロトタイプ・f03376)と、おそろいの服を着たネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)。
 黒を基調とし、大きく腹部の開いた姿だった。
「……トコロで、ネフラハ寒くハナイノダロウカ? 本機ハ機械ナノデ大丈夫ダガ……。」
「心配をしてくれるのね。ふふ、寒くないわけないじゃない。」
 でもね……と、晒された白い腹を触りながら、
「私の戦い方は知っているでしょう?」
「ソウ……ダッタナ。」
「じゃあ、いきましょう。……黒幕の思い通りなのが癪なのだけど。」
 魔獣へ向けて駆け出すネフラを追いかける。
「思惑通リダロウト、おぶりびおんナラ倒スマデダ。」

 ジェラルドの氷刃に砕かれた魔獣の鈎爪だったが、
「……すぐに戻るか。」
「グルルゥ……。」
 唸り声をあげる魔獣の手から流れる血が、新たな氷の鈎爪となって伸びる。
 その爪を避け、背後から蹴飛ばすフロッシュ。
「いい加減、倒れ」
「ぐ、うぁ!」
「……え?」
 そのフロッシュの目の前で、自身の腹に剣を突きたてるネフラ。
「ちょ、ちょっと何を!」
「……大丈夫ダ、気にシナクテイイ。」
 ソレヨリモ……と前に出たカイジが全身に雷光を放ちながら、呪剣で魔獣の爪を受け止めた。
「グ、グルアアアア!」
「少しハ痺れたカ?」
 振り下ろされた爪を伝い、魔獣を貫く雷撃。
 その動きが止まったところへ、赤い……自身の血を吸わせた赤い刃の長剣を振り下ろすネフラ。
「……血を使って武器を変化させる技、そこの大層な名のついた白熊ばかりが使うものではない。」
 赤い刃の起こす風に巻き込まれ、魔獣の腕が斬り飛ばされる。
「ガアアア!」
「照準はつけた、後は……。」
 振り上げた魔獣に残された腕へ向く、フロッシュの大きく見開かれた右眼。
「喰らって吹っ飛べ!」
 その目から放たれる、極太のレーザー。
 それは正確に魔獣の肘を貫き、先を吹き飛ばす。
「ガ、グルルゥ……!」
 そして……辺りを、氷の霧が包む。
「……我が家族の弔いだ。」
 ジェラルドの声に、魔獣は振り返る。
 しかし、その先には気配もない……。
「ガアアアアアア!」
 いつの間にか、魔獣の脇腹が深く斬り割かれた。
 そのまま倒れ、白い雪となって崩れ落ちる『暴虐の氷獣』グラキウルス。
 氷霧が晴れ、その亡骸を見下ろしてジェラルドはつぶやく。
「冷たき裁きを受けるがいい。」 
 復讐はここに成された。
 そんなジェラルドへ、フロッシュは手をふりながら言葉をかける。
「……おつかれ。」
「ああ。」

「さて、と。」
 ネフラは先ほどの凍り付いた少女へ近づいていく。
「確認のため抱き上げてみようか? 不意打ちを食らったりするかな、フフ。」
「……少しハ警戒ヲ。」
 心配をしつつも、楽しそうなネフラを止めることができずに、すぐに守れる位置に立つカイジ。
「その時はキミが守ればいいのだよ、カイジ殿。」
「マッタク……。」
 その時、少女がピクリと動いた……。
「おや、目を覚ましたようだね。」
「……く、くっくく……ふふふふふ。」
「ネフラ、離レロ!」
 カイジの声に飛び退ると、ネフラの立っていた位置へ腕が襲い掛かっていた。
 嫌な笑みを浮かべ、少女は起き上がる。
 ……辺りを見渡すと、魔獣にバラバラにされた少女たちが組みあがり、猟兵達を囲んでいた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『失敗作の少女達』

POW   :    ひとのからだとさようなら
自身が戦闘で瀕死になると【埋め込まれた外なる神の部品】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    かみさまのちから
【埋め込まれた外なる神の部位】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    ひとのきもち
【人間部分の肉をちぎって投げたもの】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に呪いをばらまき】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:まつもとけーた

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 起き上がる少女たちの体には、それぞれ腕が2つ多く生えていた。
 その場所は様々で、背中や腹、腕の途中から生えている者もいた。
「ふふふ……ねえ、次は……。」
 濁った瞳で猟兵達を眺め、少女たちはつぶやいた。
「あなた達を……倒すんだ……!」
ウィルバー・グリーズマン
おおっ……死霊術か何かですかね?
はっはっは、これはしてやられましたね(楽しそう)
さあて、どーしましょうかねぇ

とりあえずこっちに来ないように、魔術『マッドネスソーン』で少女達の足元の地面を粘着化させて置きましょう
無理矢理来ようとしたら、魔術『ミスチーフ』で転ばせます
肉を千切って投げてきたら、カウンターに魔本で打ち返しましょう

さて、大魔術のお時間ですよ
全力魔法で【シェイドレイン】を使い、周囲に影の雨を降らせます
更にばらまかれた呪いを影で上書きして、無効化も狙います
残った少女は影の中に引き摺り込んで始末するか、魔術『ブラスト』で焼いて置きましょう



「おおっ……死霊術か何かですかね?」
 周囲を取り囲む不気味な少女たちを見渡すウィルバー。
 魔本『アルゴスタリオン』をめくって対処を考える……その口元には、自然と笑みが浮かんでいた。
「はっはっは、これはしてやられましたね。さあて、どーしましょうかねぇ……。」
 近寄ってくる少女を見ながら、魔本のとあるページを開く。
「ふふふ……お兄ちゃんも……。」
「まだ死ぬわけにはいかないんですよ、ね!」
 魔本の文字が輝いた途端、歩いてくる少女たちの足元が粘つく。
 マッドネスソーン、無機物に粘着性を持たせる魔術で、少女たちの足は石畳に張り付いていた。

「これでひとまずは」
「……えい!」
「うお!?」
 少女たちは足が張り付いて動かないと見るや、異形の腕で自分自身の腕をちぎり取り、投げつける。
 危ないところで躱したウィルバーは、その腕が落ちた場所に黒い靄が広がるのを見た。
「呪い……ですねぇ。いやはやまったく、黒幕は悪趣味なこと、で!」
 さらに投げつけられる肉片を、魔本を振りかぶって打ち返すウィルバー。
「……お兄ちゃん……ねぇ、死んでほしいな?」
「残念、お断りしますよ!」
 濁った目で見つめてくる少女に応えてぺらりとページを開き、意識を集中する。
「さて、大魔術のお時間ですよ。……降り注げ、黒き雨。」
 ぽた……ぴちゃ……
 空から影が降ってくる。
「影の世界へ誘え!」
 それはまるで、スコールのように降り注ぐ影の雨。
 影は少女を呑み込み、取り込み、押し流す……。
「お兄ちゃ……」
「終わりです。」
 パタン……と魔本を閉じると、影が地に沁み込み、消えた。
 少女も、石畳に広がる呪いも呑み込み、その場には何も残らない。
「……こちらは終わりましたが、まだまだいますねぇ。」

成功 🔵​🔵​🔴​

ジェラルド・ボノムドネージュ
……弔いは果たした
後は陰から操る者を討伐するのみ

先ずは複数の鋭く尖った氷塊を【高速詠唱】で召喚
少女達に【一斉発射】し、【武器落とし】で妨害を狙う
怯んだ隙に【ダッシュ】で接近し、氷の戦鎚による【なぎ払い】で
冷気を伴う【衝撃波】を発生させて【吹き飛ばし】を狙う
他の猟兵の攻撃で弱ってる少女にはすれ違いざまに【暗殺】
――餞別だ、受け取れ

少女達の攻撃には【見切り】と【地形の利用】を駆使し
建物の壁や木々を足場に利用した【ジャンプ】で
目標を絞らせない様に立体的に動き回りながら回避を狙う

数が増えるのは面倒極まりないな
【ユーベルコード】による極低温の激しい冷気で凍らせよう
――冷たき抱擁を受けるがいい


フロッシュ・フェローチェス
そういう事か。
やれるならやってみろ――意地でも、させないけどな……!

先ずは散弾銃でダッシュしながら弾幕を張る。仲間がいる事を考慮して乱発はしない……削る為の銃撃だ。
少しでもダメージが多い奴を見切り、狙って掻っ攫うように蹴り飛ばす。ブーツ変形からの、衝撃波のおまけつきだ。
何人もいるかのように残像を映しながら、襲い掛かる。スピードをとことん生かして駆け回れ……すれ違い様に早業でとどめを刺せ……!

トドメといこうか。
地を踏み付け、思い切りジャンプ……大袈裟なほど距離を取る。逃げた?違うよ……この距離なら、より多くの敵が見えるから。
そのままUC発動――視界内の敵を、叩き切らせて貰う。
散りな。

※アドリブ可



「みんな……殺すんだ……!」
「……そういう事か。」
 ニタニタと嫌な笑みを向けてくる少女たちに、フロッシュは怒りにゆがめた顔を向ける。
 手にした銃の銃床で地を叩き、散弾銃へ変化させて構える。
「やれるならやってみろ。意地でも、させないけどな……!」
「……弔いは果たした。後は、」
 ジェラルドの宿敵である魔獣を、この地に留まらせた……その足止めをしていた少女たち。
 彼女らを前に、手から氷の戦槌を生み出し、構える。
「陰から操る者を討伐するのみ。」
「ふふ……できる、かなぁ?」
 くけけけ……そんな、可愛さと程遠い笑いが辺りに響く。
 少女たちはふらふらと揺れながら、出方を窺っているようだった。

「ああ、やってやるよ!」
 氷塊を生む呪文を唱えるジェラルドを残し、先に動いたのはフロッシュ。
 横に駆け、少女たちを多く巻き込めるように散弾銃を放つ。
「くっふふふ……いたい、ね!」
 弾丸をものともせず、異形の腕を伸ばす少女たち。
「やらせん!」
 そのいくつもの腕へ勢いよく突き刺さる、氷柱のような氷塊群。
 放ったジェラルドは、一拍置いて2番目に傷の大きい少女へ走る。
「見切らせるかよ!」
 最速で1番に傷を受けた少女へ駆けるフロッシュ。
 残像が見えるほどの速度で少女の足元を引っ掛け、地に転がる少女へブーツの衝撃波が襲い掛かる。
 それは少女の柔らかい腹を割き、身体を二つに引きちぎった。
「……餞別だ、受け取れ。」
「ぐえ!」
 別の少女のすぐ横をすれ違いざま、氷の戦槌で少女の腹を振りぬくジェラルド。
 少女はそのまま吹き飛ばされ、頭を壁に打ち付け、赤い花を咲かす。

「よっし、これで2匹。」
「……いや、まて。」
 ジェラルドの声に、フロッシュは先ほど倒した少女へ視線を向ける。
「……嘘だろ。」
 少女たちの肩から生えた異形の腕……それが、少女の身体から抜け出した。
 それは少女の白い肉を脱ぎ捨て、かろうじて人型ととれる体を起こす。
 ……口、と思しき場所を、三日月のように吊り上げて笑う。
「クヒヒヒ……簡単ニ、死ネナイカラ……!」
「……外なる神の憑依、か。」
 その様を見て、ジェラルドは詠唱を始める。
 辺りに冷気が集まるのを肌で感じ、フロッシュは後ろに飛び退る。
「数が増えるのは、面倒極まりないな。」
「クヒヒ……ネェ、死ンデ!」
 異形の体で少女たちがジェラルドへ襲い掛かるが、それを跳び、近くの壁を蹴って避ける。
 そして、ジェラルドのいた場所には、極低温の空気が張り詰めていた。
「……冷たき抱擁を受けるがいい。」
 口を開く間もなく、凍り付く少女たち。
 そこへ、たん!と踏み切る足音が響く。
「まとう音すら、超えてやる。」
 その声が聞こえた時には、フロッシュは少女たちの体をブーツで砕いていた。
「散りな!」
 音速をも超える速度……それはフロッシュの呟きすらも後に残し、凍った少女たちを粉々にする力を生み出していた。
 キラキラと氷の粒と化した少女たちの体は、そのまま黒い塵となって消えていった。
「……こちらは終わったな。」
「ああ、残りもあと少しさ。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カイジ・レッドソウル
ネフラ(f04313)と引き続キ行動
アドリブ、共闘可
「了承、戦闘続行」
呪剣、黒剣、テイルブレードヲ構え突撃ト同時ニ【天獄ノ雷】発動
なるべく少女達ヲ楽ニサセタイノデ
一撃デ倒セルヨウニシヨウ

襲イ掛かって来るモノニハ【武器受け】【カウンター】【なぎ払い】攻撃
討ち漏らしハ
「ネフラ頼ム」
彼女ニ任せヨウ
「・・・見慣レタク無カッタガナ」
彼女ヤ他ノ猟兵ガダメージヲ受けそうナ場合 【オーラ防御】デ【かばう】

傷ダラケノ少女達ニカケレル言葉ハナイ
「終わったラ、埋葬シナクテハイケナイナ」
警戒ハ解かず周囲を警戒


ネフラ・ノーヴァ
カイジ(f03376)と参加。アドリブ・他キャラ絡みOK。 
「フフ、やはり襲ってきたな。ではカイジ殿、頼む。」
人の身体を継ぎ接ぎする悪趣味な行為、だがここダークセイヴァーでは見慣れ過ぎてしまったものだ。
「やあ醜き少女、せめて美しい花を咲かせて散るがいい。」
刺剣で立ち回り、ここぞとばかりにUC染血散花で血の花を咲かせよう。
少女の絶命の間際には、頬に葬送のキスでもくれてやろうじゃないか。

さて、悪趣味な黒幕はどこかな。



「フフ、やはり襲ってきたな。」
 先ほど抱え上げた少女が嫌な笑みを浮かべて前に立つのを、楽しそうに見返すネフラ。
「ではカイジ殿、頼む。」
「了承、戦闘続行。」
 答えたカイジはおもむろに少女へ駆け寄り、それぞれの手に持った呪剣と黒剣を少女の心臓めがけて突き刺す。
「一撃デ倒セルヨウニ」
「……キッヒヒ……!」
「ナ!?」
 突き刺された少女がニタリと笑ったと見るや、脇腹から生えた異形の腕が掴みかかる。
 カイジは咄嗟にテイルブレードで腕をはじき、少女の体を蹴とばしながら両手の剣を引き抜いて跳び退る。
「人の体と別のモノを継ぎ接ぎして作られた、か。」
 ネフラの目の前で、少女から生えていた異形の腕が浮き上がる。
 それと少女の体の無事な部分が組み合わさり、かろうじて人の形を保ったモノとなった。
「ソノヨウダ。……マッタク、悪趣味ダナ。」
「ふふ、その通りだね。だが、ここダークセイヴァーでは見慣れ過ぎてしまったものだ。」
 言葉と共に、血棘の刺剣を引き抜くネフラ。
 さらに他の少女が集まる気配に、カイジも武器を握り直す。
「援護を。」
「心得タ。」

「やあ醜き少女、せめて美しい花を咲かせて散るがいい。」
「フフ……オネエサンカラ、死ンデモラウ、ヨ!」
 ネフラは、異形と化した少女の腕をかいくぐりながら刺剣を突き立て、引き抜く。
 その傷から吹き出る血は、まさに血の花と言うにふさわしいものだった。
「ふっふふふ、楽しもうじゃないか!」
 その血を浴び、恍惚の笑みを浮かべながら刺剣を振るうネフラ。
 だが、目の前の少女以外のモノが見えなくなっていた。
「きひひ……!」
「サセるカ。」
 そんなネフラへ異形の腕を伸ばすほかの少女を、カイジが間に入って受け止める。
 呪剣でカバーするとともに触れた少女の腕に雷が走り、燃え上がる。
「……ネフラ、頼ム。」
「そちらか!」
 声に導かれるように、カイジの腕の下から勢いよく刺剣が突き出され、少女を貫く。
「あ……くっ、ふふ……。」
「見慣レタク無カッタガナ。」
 カイジの呟きは、血を噴きながら少女が絶命する様を見たからか。
 それとも……少女を片手間に始末したネフラを見たからか。
「……感傷ニ浸ル暇ハナイ。」
 改めて向き直り、異形と化した少女の腕がネフラを襲うのを、黒剣で受け止める。
「グ!……キッヒヒヒ……!」
 異形の片腕がカイジの雷に真っ黒に焦げ、炎をあげる。
「さぁ、終わりだ!」
「ク……ハ……。」
 ネフラの高速の連続突きが、異形の少女の残りの腕と体を襲う。
 その返り血をたっぷりと浴びながら、少しだけわななく少女の体を抱き上げる。
「……来世では、幸あれ。」
「……ァ……。」
 少女の頬への、弔いの口づけ。
 小さく声を上げ、少女の体はそのまま黒い塵となって、ネフラの腕から零れ落ちていった。
「終わったラ、埋葬シナクテハイケナイト考エテイタガ。」
「これでよかったのさ、この子達にはね。」

 ……それが、異形の少女たちの最後だった。
「さて、悪趣味な黒幕はどこかな。」
 ネフラの呟きとは裏腹に、すでに周りには大量の人の気配。
「……コレハ。」
 現れた村人の姿に、カイジは嫌な予感を覚えたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『永遠の少年『ヨナス』』

POW   :    死を恐れぬ手下たち
対象の攻撃を軽減する【肉壁となった手下から流れ出る血を纏った姿】に変身しつつ、【纏った血と自身の血を混ぜた鞭】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    死してなお忠実な手下たち
【彼のために死んだ亡霊達の掴み掛かり】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    彼の手下はまだ増える
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【忠実な手下】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。

イラスト:はと銘菓

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠影山・弘美です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「……猟兵達、か。」
 操られたように目が虚ろな村人の一団の前に立つのは、ひときわ目立つ外見の少年だった。
 ピンク色の柔らかそうな髪を揺らし、猟兵達を見渡して呟く。
「あの魔獣、相当な強さだと思ったけどね。……君たちは、それ以上に強かったか。」
「ぐ、あ……。」
 話をしながら、取り巻きのように立つ村人の一人へ少年は腕を突き立てる。
 引き抜くその手に、血の鞭を握り、
「君たちを倒すために作った子達に、少しは消耗してるだろう。さぁ……始めよう。」
フィロメーラ・アステール
「……はじまってるみたいだなー(小声)」
村人を盾にするとは面倒そうなヤツだな。
こっそりお手伝いするぜ。

【迷彩】魔法で姿を隠し、【空中戦】技術で気付かれないようフライング【忍び足】しつつ活動しよう。

目が虚ろって事は、抵抗する意識は少ないと思うんだよなー。
【ほうき星の待避所】を使ってみるか。
村人とか操られそうなモノを【盗み】取ってやるぞ。

待避所の中には【破魔】の【オーラ防御】の魔力を満たして、敵からの支配の力が及ばないようにしておこう!
これで無力化できるかな?
【救助活動】とも言えるかもしれないけど!

活動が敵にバレたら大胆に行動するぞ!
【残像】の速度で飛び回り【念動力】で遠距離にも粒子散布だ!


ジェラルド・ボノムドネージュ
……陰から操っていたのは貴様か
成る程、此処の村人を手下にしているようだな
少々手荒にはなるが、退いて貰わねばな

村人の一団の動きを【見切り】、【地形の利用】を駆使して
建物の壁や木々を足場に利用した【ジャンプ】で回り込み
立体的に動き回りながら引き付け、鋭く尖った氷塊の【一斉発射】で牽制
動きが止まった所を威力を抑えた【ユーベルコード】で動きを封じる
……悪いが、其処で大人しくしていろ

吸血鬼には氷の刃による【フェイント】から【2回攻撃】や
氷の戦鎚や蹴撃による【吹き飛ばし】を狙う
他の猟兵に気を取られている、或いは戦意を鈍らせている状態ならば
【ユーベルコード】による氷漬けで動きを封じよう
――骨の髄まで凍れ



「……陰から操っていたのは貴様か。」
 現れた少年と村人を見つつ、氷の戦槌を手に握るジェラルド。
「成る程、此処の村人を手下にしているようだな。少々手荒にはなるが、退いて貰わねばな。」
「さぁ、できるかな?」
 少年はジェラルドへ手を向ける。
 嫌な予感にジェラルドが跳び退ると、足元を細い腕が薙いだ。
「……貴様の差し金だったな。」
 細い腕で体を起こす、少女だったもの達。
「その通り。……君たちを倒す、そのための子達さ。」
「よほど恨みが深いとみえる。だが」
 少女の脇を跳び、短い詠唱から氷塊を生み出し、
「俺の命はやれん。」
「だろうね。……それでもかまわないさ。」
 そう、つまらなそうに語る少年と村人の間に氷塊を撃ち込み、村人を近づけないように牽制しつつ少年へ殴りかかった。

「……はじまってるみたいだなー(小声)」
 その様子を物陰から見ているフェアリーが一人。
 フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)はこっそりと村人の集団の後ろから近付いていた。
「村人を盾にするとは面倒そうなヤツだな。こっそりお手伝いするぜ。」
 闇夜に溶けるように魔法で隠れながら。
 こっそりと村人の様子を窺うと、虚ろな瞳であまり積極的に動こうとはしていないように見える。
「この様子なら、抵抗する意識は少ないと思うんだよなー。」
 と、フィロメーラは自身の羽から光の粒子を放つ。
 それに触れた村人は、フィロメーラの作り出した謎の場所へ閉じ込められていった。
「……領主様、敵が。」
「っ!?」
 ……村人たちは、操られて手下にされていた。
 完全に意識を縛られているのではなく、ある程度自由に動ける状態で。
「猟兵達は本当に、それに手を出すのが多いよね。」
 少年の声が聞こえると、フィロメーラのすぐ近くに少女のパーツが組みあがっていく。
「捕まってたまるか!」
 自身へ伸びる少女の腕を避け、残像が残るほどの速度で急いで飛び立ち、光の粒子を村人たちへ放っていった。

 少年の意識がフィロメーラへ向いたのを見たジェラルドは、一気に距離を詰める。
「……骨の髄まで凍れ。」
「く……!」
 至近距離のジェラルドの手から放たれる氷塊。
 少年はそれを避けることができず、身体を庇った左腕が氷塊に覆われていく。
「なかなか、やるね。」
 反撃とばかりに振るわれた血の鞭をジェラルドは躱し、さらに氷塊を放ちながら後退る。
「うー、半分は救助できた、よな?」
「……十分だ。何より、あいつに手が届いた。」
 少年の周りに村人たちが集まるのを見ながら、フィロメーラに言葉をかけるジェラルド。
「本当に、よくやるよ。」
「がは!……り、領主様。」
 凍った腕を村人に突き刺す少年。
 そのつまらなそうな表情を変えることはなく、村人が一人倒れたのに視線を向けることもなかった。
「なんなんだよあいつ……殺して何とも思ってないのかよ。」
「ああ……人ではないから、だろうな。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ネフラ・ノーヴァ
引き続きカイジ(f03376)と参加。アドリブ・共闘OK。
「おや、またも血を使う輩か。なるほど歩く輸血袋とは、便利なものだ。」
村人達は操られているのだろうが、救えぬ死者なれば、刺剣で血の花を咲かせて奴の蓄えを減らそう。
「血が足りなければ私のをくれてやろうか?だが少々熱いぞ。」
奴の攻撃があれば右腕で受け、UC葬送黒血で燃える血を返す。
奴への仕上げはカイジに任せよう。

「フフ、吸収が追いつかぬ間に血を使い過ぎたか……。」
戦が終われば力が抜けて、カイジにもたれ掛かって身を預ける。信頼する腕の中では表情も穏やかになるだろう。


ウィルバー・グリーズマン
うーん、村人が邪魔ですねぇ
かと言って殺したくは無いですし……
ま、加減はしましょう

魔術『マッドネスソーン』
村人さん達はちょっと動きを止めてて下さいねー
で、流れ出ている血液を粘着化させます
その際に、体内の血には干渉しない様に注意
死んじゃいますからね

はい、粘着した血を纏いましたね?
更には粘着化した血で鞭を作りましたね?
【マッドハッター】発動です
ルールは「鞭を振るな」

振られても別に構いません
魔本で防御して、鞭が魔本に粘着したのを確認したら、そのまま引っ張ってカウンターパンチを入れときましょう
村人から距離を離せる上に殴れる……一石二鳥です


カイジ・レッドソウル
「・・・」
ネフラの意気揚々とする姿を見てカラ無言デ、敵 ニ呪剣、黒剣を向ケル。
彼女ノさぽーとニ回ロウ。
彼女ノUBを封じ込メルSPD攻撃ハ【かばう】
亡霊たちの嘆キニ「スマナイ」ト言って二剣ヲモッテ【なぎ払い】【生命吸収】で回復シツツ【衝撃波】デ亡霊をケシトバソウ。
「了解」
ネフラからのかけ声でテイルブレードヲ展開 【串刺し】カラノUC【天獄の雷】を発動
「滅ビロ・・・」
絶命するまで雷炎を放ツ 全て終った後ハ倒レるネフラを受け止メヨウ
「大丈夫デハナサソウダナ・・・」 お姫様抱っこヲシテ帰路に着こう
「・・・無茶バカリダナ、ネフラ」


フロッシュ・フェローチェス
確かに疲れてはいる――だからなんだ。
なら今、残った全てを使い切る気で走れば良い。
お前はここで潰えろ。

一歩二歩、相手の攻撃を誘う様にしてゆっくり近寄る。
攻撃して来たら短刀・碧穿炉を投げて先制攻撃。弾いたり避けたりするだろうけど――投擲はだまし討ちの布石なんだよ。
一瞬の早業で短刀の方へ回りこみ、キャッチしてから伸ばした刀身で切り裂かせて貰う。

メカブーツ・衝撃炉から衝撃波を炸裂させて距離を取ったら、不規則に残像を作り出して惑わそう。
その間にダッシュしての突撃を繰り返して、敵の行動を見切りやすいよう制限する。

決め手はUC。右眼の異能をフル活用した、全力の雷だ。
大ダメージを食らわせてやるよ。

※アドリブ可



「おや、またも血を使う輩か。なるほど……歩く輸血袋とは、便利なものだ。」
「……」
 クスクスと笑いながら少年を見て話すネフラと対照的に、カイジは無言で黒剣を構えた。
「うーん、輸血袋……もとい、村人が邪魔ですねぇ。」
 こちらも楽しそうに、魔本をめくるウィルバー。
「村人達は操られているのだろうが、救えぬ死者なれば、刺剣で血の花を咲かせて奴の蓄えを減らそうか。」
「いやいや待ってくださいねぇ、おそらくあの人たちは死んではいないですから。」
 どちらも楽しそうに話している。

 そんな中、ふらりと少年へ近づいていくフロッシュの姿があった。
「確かに、あの女の子と戦って疲れてはいる……だからなんだ。」
「少し、足がもつれる。その程度でもあれば十分さ。」
 捨て石だからねと呟き、鞭を構える少年。
 そんな彼に怒りの視線を向けて、1歩2歩……とゆっくり近づく。
 それは鞭の届く範囲、少年が振るおうとするのを見た。
「お前はここで潰えろ。」
「……っ!?」
 言葉と共に飛来する、フロッシュの短刀・碧穿炉。
 それを振るい落とそうと鞭を振るうが、届く手前で消えた。
「お前じゃ追いつけない。」
「く、ああ!」
 投擲された短刀よりも早く走り、掴んで一閃。
 少年の腕を切り裂き、即座に飛び退って距離をとる。
 その間数秒……その速度に村人は反応できず、やっと少年を守ろうと動き出す。
「おっと、それは困るんですよねぇ。」
 ウィルバーは魔本のページを開き、少年の周囲に流れ落ちる血を変質させる。
 その血は高い粘性を持ち、村人たちは動くこともままらなくなった。
「ちっ、面倒な。」
 その様子に、周囲の血を鞭で打ちつけて吸収していく少年。
 粘着質の血を纏ったのを見るや、魔本を閉じて得意げに語り掛ける。
「はい、粘着した血を纏いましたね? 更には粘着化した血で鞭を作りましたね?」
「……少し動きにくくなったとでも?」
 問題なさげにヒュン! とその血の混ざった鞭を振るって見せる少年。
「では、一方的なゲームを始めましょう。……『鞭を振るうな』。」
「痛!」
 途端に、鞭の持ち手が棘となって、少年の手を貫く。
「ふふふ、鞭も振るえず血も得られないか。哀れなモノだな。」
 少年と村人の間に入りながら、ネフラは変わらず楽しそうに刺剣を向ける。
「なめないでよ、まだ手はあるのさ。」
 血の鞭をただの血へ変えて落とした少年。
 それに呼応するように、ネフラの周囲に亡霊の嘆きが響く。
「さぁ捕まえて。」
 言葉に浮かび上がる亡霊たち。
 しかし、その時にはカイジがネフラの後ろに立っていた。
「……スマナイ。」
 呪剣と黒剣、その二つを持ち、薙ぎ払う。
 合わせて身を屈めたネフラの上を衝撃波が走り、亡霊たちを切り裂き、呪剣が吸い上げた。

「……やるね。」
「ふふ、そろそろ血が足りないんじゃないかね?」
 苦虫をかみつぶしたような顔の少年へ向けて挑発的に笑いながら、刺剣を自分の体に向けるネフラ。
「まぁ、そろそろ終わらせましょうか。」
「ああ、行くぜ。」
 そちらへ意識が向いているのを見て、ウィルバーとフロッシュが動く。
 残像が残るほどの速度で後ろに回ったフロッシュのブーツが、少年の背中を打ち据える。
「く!」
「さぁ、こっちですよ!」
 バランスを崩した所に、ウィルバーの拳が少年の頬を打つ。
 その衝撃で少年の軽い身体はネフラの前に落ちた。
「く、この……!」
「血が足りなければ、私のをくれてやろうか?」
 いたずらっぽく笑いながら、刺剣で左手を貫くネフラ。
 吹き出す『黒い血』を少年へ振りかけ、
「……だが、少々熱いぞ。」
「あああああ!」
 普段の血とは違う黒い血は、少年の体に触れた途端に燃え上がった。
 瞬く間に炎に包まれた少年に背を向け、
「後は任せた、カイジ殿。」
「了解。」
 言葉に合わせて、ズルリと伸びたカイジのテイルブレード。
 燃えている少年をそのまま突き刺し、
「天獄の雷、始動。……滅ビロ。」
「くああああ!」
 バリバリと帯電した体から放たれる、高電圧の雷撃。
 さらに激しく燃え上がる様を、フロッシュは異形の右眼で見つめ、
「ダメ押しだ……全て、消し飛べ!」
 その目から放たれる、翠の雷撃がテイルブレードを伝って少年へ注がれる。
 光の柱が上がるほどの雷撃……その光が消えると、少年の体は塵一つ残っていなかった。

「……あれ、ここは。」
「おや、気が付きましたか。」
 少年の消滅と共に村人たちが正気に戻ったのを見て、にこやかに話しかけるウィルバー。
「皆さんは少し操られていたんですよ、吸血鬼にね。」
「もう倒したけどな、戻ったようでなによりだよ。」
 村人たちを見て安堵の表情を浮かべるフロッシュ。
 その後ろで、急によろけたネフラをカイジが受け止めていた。
「フフ、吸収が追いつかぬ間に、血を使い過ぎたか。」
「大丈夫デハナサソウダナ……。」
 自身の血をまき散らす戦い方を続けたネフラ。
 力のはいらない様子の体をカイジは抱き上げ、
「……無茶バカリダナ、ネフラ。」
 その胸に身を委ね、ネフラは呟く。
「身を任せられる、キミがいるからな。」

 こうして、村の危機は去った。
 凍り付いていた村の建物も、すぐに村人たちの体を休める暖かい家へと変わっていく。
 しばらくは大丈夫だろう……そう思わせる光景を背に、猟兵達はグリモアベースへと戻っていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年06月24日
宿敵 『『暴虐の氷獣』グラキウルス』 『永遠の少年『ヨナス』』 を撃破!


挿絵イラスト