メイド喫茶『スイート★キャラメル』へようこそ★
#UDCアース
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●ようこそ!(指でハートマークを作りながら)
「おかえりなさいませ、御主人様★」
184cm、23歳男性のグリモア猟兵、明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)がメイド服姿でノリッノリの笑顔を見せた。
「嗚呼ッ、帰らないでください。予知です、ただ見せびらかしたいだけじゃございません、れっきとしたお仕事です」
ミニスカートをゆらゆら揺らす猟兵はさておき。
「UDCアースで邪心復活の儀式の気配をビンビンに感じております。その儀式をどうか皆様に邪魔していただきたいのです御主人様」
切実な表情でグリモア猟兵は続ける。
「ですが、肝心な儀式の場所までは予知できませんでした。しかし、その儀式の場所に縁深い場所を見つけることができました。それがここ!」
明智がホワイトボードに貼られた地図を指差す。
その指先に踊っていた文字は「メイド喫茶『スイート★キャラメル』」。なんかふわふわ愛らしい字体だ。
「ぜひ、此方のお店に出向いていただいてお客として……いえ、『ご主人様』もしくは『お嬢様』として接客されつつ、儀式の情報を得ていただきたいのです」
店内で接客されることで何か有益な情報が得られるかもしれない。
「あぁ、また希望すれば店員メイドや従業員としてバイトすることも可能のようですよ。メイド姿になれるのでしたら性別年齢制限ございません」
そういう明智の顔には『自分が行けるなら行きたかった』という文字が易々と読める。
「どんな邪神が復活するのか……恐縮ながら予知しきれませんでした。ですが、ここにいらっしゃる皆様でしたらサクッとゆるっと解決できるかと思います」
そう微笑み。メイド姿の猟兵は、腰元から一枚のチラシを取り出した。
「えぇと……オススメのメニューは『トキ★メキ!メイドさんが愛情を注入するフワトロオムライス(あ~ん、は別料金だゾ!)』と『ギャンブル!メイドさんの気まぐれドリンク!』そして『メイドさんの父親(漁師)が捕獲した塩鯖』ですね。他にも色んなメニューがあるようですので、楽しんでらしてくださいご主人様、ふふ……!」
そう言うとグリモア猟兵は輝く青薔薇のグリモアの花弁を一枚ずつ外しながら、転移を開始するのだった。
あけっちあ
はじめまして。もしくはこんにちは。
あけっちあと申します。
ネタ依頼です。ゆるっと楽しんでいただけますと幸いです。
●第一章
メイド喫茶にお客様、もしくは従業員として向かっていただきます。
何か最近変わったことがないか、もしくは感じる違和感がないか、などと考えつつ時間を過ごすもよし、そんなこと気にしない! メイド喫茶を楽しむぜ! でもなんだかんだ情報得られる気がいたします。
グリモア猟兵の熱い押し付けにより無理矢理メイドとして働くことになった、などの動機づけも構いませんよご主人様。
※リプレイにグリモア猟兵は登場いたしません。
また、こんなメニューあったらいいな、とか。こんなメイドに接客されたいな! などありましたら出来る限り叶えたい所存です。自由に楽しんでいただきたく……!
●第二章
集団戦です。
詳細は幕間にて。
●第三章
ボス戦です。ネタみに溢れているとだけお伝えいたします。
全体的にゆるっとコメディな依頼になるかと存じます。
どうぞお気軽にご参加いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
第1章 冒険
『怪しげな飲食店』
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POW : 取り合えず食べてから考える
SPD : ささっと手早く食事を済ませる
WIZ : 事件について思いを巡らせながら食べる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●わりとなんでもありな店
「おかえりなさいませ、ご主人様ー!」
愛らしいメイドがキュンキュンする笑顔で出迎える。
「押忍! 帰りが遅いじゃねぇか!」
ゴリマッチョメイド(しかし女装)メイドがムッキムキの肢体をメイド服から晒しながら出迎える。
基本的に執事はおらず、従業員は女子も男子も皆メイドな模様。
果たして、この店からオブリビオンの気配を嗅ぎ取れるのか……!
猟兵達の闘いが、今幕を開ける……!
榎・うさみっち
お手製のフリフリミニスカメイド服に身を包み、従業員として潜入だ!
ついでに家計の為の金も稼ぐ(本音)
俺の愛らしさでご主人様達のハートをバッキュンするウサ♡(リハーサル)
マスコットメイド的なポジションで可愛らしく接客
ちっちゃな身体で一生懸命運んで頑張りアピール
ちっちゃなお手手でハート作って萌え萌えキューンもするぜ
あ~んは別料金取れるので積極的に受けていくスタイル
ご主人様~ナデナデは1回1億円、抱っこは1回3億円ですよぅ♡
とお触りセクハラは華麗に回避していく
俺最近入ったばっかりだからご主人様色々お話聞かせてー♡
と交流がてら情報収集!
例えば変な客の存在とか、逆に変なメイドとか?
全員変じゃ(ゲフゲフ
ゴリ・ゴリ
ポク(f12425)と参加
ここがメイド喫茶というものか
猫耳メイドというものが流行っているらしい
であれば、パンダメイドやゴリラメイドでもウケるに違いない
うむ、ポクも中々に似合ってるではないか
まずはメイドとして、職務に励もう
誠実に働くことにより、情報を収集せねばな
ほう、「メイドの愛が籠ったラブラブアップルジュース」だと?
良かろう、喰らうが良い!ラブ注入ッ!
(林檎を握りつぶして100%リンゴジュースを作る)
釣銭を渡す際にベタベタと手を握るような悪質な客にはお帰り願おう
ご主人様、お釣りでございます
(500円玉を指で引きちぎって渡す)
こうして他のメイドに恩を売っていけば、情報が得られるのではないか?
ポク・ョゥョゥ
ゴリたん(f18193)とー
あのねー
ぽくぱんだメイドやるのー
ぽく似合うー?うれしーゴリたんもかわぃー
よーし、がんばるのー
おかえりなたいまてー
あがめてくだたいませー
ふわとろオムライスできましたのー
ぽくがケチャップかけるおー
おいしくな〜れ〜
ぽくのキラキラおまじないかけたよー
どうかなーおいしーかなー
オムライスーおいしそーだなー…じゅる〜
くれるのー?わーぃ、ありがとーごしゅじんたまー
あーん〜
常連たんのお触り〜?いいよー
ぽくねー、柔らかくていい感じだよー
なでなでもするよ〜よーしよーし
今日も一日〜おつかれさま〜
あのねー、最近お店で変わった事無かったかなー
癒しながら〜聞いたりするよー
元気でたー?良かったのー
●アニマルメイドカフェかな?
「ここがメイド喫茶というものか」
ニヒルでダンディズム溢れる黒い眼差しが店内を見回す。
まだ開店前であるメイド喫茶『スイート★キャラメル』は開店の準備に忙しい……と思いきや、従業員やメイドがザワ……ッ、ザワ……ッと臨時アルバイト店員へと視線を注いでいる。
しかしそんな視線は気にせず、彼は思う。
(猫耳メイドというものが流行っているらしい。で、あれば)
黒の瞳をキラリと輝かせた身長285.2cmのメイド、ゴリ・ゴリ(ミュータント・ゴリラーズ・f18193)は腕を組んだ。やや胸元の開いたメイド服はゴリの大胸筋を美しく魅せる。っていうか、よくそのサイズのメイド服ありましたね。
(パンダメイドやゴリラメイドでもウケるに違いない)
ゴリは、愛らしいメイド服に身を包んだポク・ョゥョゥ(よろしくなの〜・f12425)を見やる。
ブラックタールながらもパンダのような容姿を持つポクもまた、メイド服を着てお仕事に潜入捜査で参戦をしている猟兵の一人であり。
「あのねー、ぽくぱんだメイドやるのー」
ポクが両手を上げ下げしながらぴょこぴょこと飛び跳ねれば、メイド服のスカートがチラリヒラリと柔らかに舞う。
「うむ、ポクも中々に似合ってるではないか」
ゴリラ界のイケメンとしてカレンダーも出されたであろうゴリが、渋みのある笑みをポクに見せれば
「ぽく似合うー?うれしー」
わぁいわぁい、とその身を弾ませるポクメイド。
「ゴリたんもかわぃー」
「そう、か」
褒められ嬉しかったのか、そっと視線を逸らすゴリの姿に。
(まんざらでもなさそうだぜ……!!)
ぶーんぶーん、と店内を飛び回りながら。2人の猟兵の姿を見ていたのは榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)の姿。
身長17.3cmのうさみっち、ゴリの掌にすっぽり収まりそうなサイズである。
そんなうさみっちもまた、その身をメイド服に包んでおり。
淡いピンク色を基調としたフリフリあ~んどミニスカなメイド服に身を包んだうさみっちは、愛らしさ満載だ。
「わー、可愛い妖精さんなのー」
ポクがうさみっちの姿に手をポフポフと叩けば、ゴリも
「フェアリー用のメイド服も準備されていたのか」
「これはうさみっち様お手製のメイド服なんだぜ!」
へへん! とうさみっちが胸を張る。良く見ればそのメイド服にはウサギをモチーフにした意匠がこらされており、オリジナリティに溢れているのがわかる。
「とっても可愛いのー」
ポクの黒い瞳が輝くけば、ゴリもまた
「良く出来ているな」
と目をこらし。
ちなみにポクはモノトーンコーデの如く黒のメイド服。ゴリはイエローカラーのメイド服である。多分バナナ持ってたせい。
「ふっふっふ! 俺の愛らしさで、ご主人様達のハートをバッキュンするウサ♡」
愛らしくウィンク&胸の前でハートマークを形作るうさみっち。
「よーし、ぽくもがんばるのー」
うさみっちのマネをし、よいしょよいしょと手でハートマークを形作るポクに
(……俺もやった方がいいん……だよな)
そっと指でハートマークを作り、ニヒルな笑みを浮かべるゴリであった。
●準備が整った所で
「おかえりなたいまてー」
両手を挙げる愛らしい仕草と、舌ったらずさを感じさせる口調のポクメイドのお出迎えに
「はぅわわわ、可愛い……ッ!」
来店したお客様、特にお嬢様方が歓喜の声を上げる。
「あがめてくだたいませー」
あがめよ、が挨拶だと思っているし自分はパンダだと思っている系ブラックタールのポク。若干敬語よりになっているのがいじらしい。
「はぁぁっ、あがめます、たてまつります……ッ!」
お嬢様がトキメキに顔を覆う。
「おせきはこちらなのー」
ぴょんこぴょんこと跳ねるように席へと案内するポクのポヨポヨ感にもうすでにお嬢様はトキメキマキシマムだ。既にとろけ顔のお嬢様を席に着かせ
「ごちゅうもんがきまったらよんでなのー」
「あぁあふわとろオムライスあ~ん付き大富豪セットで!!!」
「かしこまりまりましたなのー」
ゆるふわっとした口調で注文をメモするポク、そしてポヨポヨと厨房へ向かっていく姿を、お嬢様は尊み溢れる眼差しで眺めていましたとさ。
そんなポクの姿を眺めていたのはお嬢様だけではなく。
(しっかりやれているようだな)
ポクの動きを横目で見ていたゴリ。ポクに何かあれば駆けつける勢いで見守っていたが、無事に接客をこなす姿を見、その黒く鋭い瞳を多少和らげた。
(俺の方も……誠実に職務に励まなくてはな)
そう思っていれば、来店のチャイムがなり。
「おかえりなさいませ、御主人様」
明らかにドアより大きなメイドが待ち構えているわけだが。
(ウホッ……いいゴリラ……!!)
日頃からマッチョメイドがいる位の店ですから。
メイド喫茶『スイート★キャラメル』の客の好みにはマッチしているようである。
「うおぉううおお、可愛い……ッッ!!」
ご主人様の席へと懸命にオムライスを運ぶのはうさみっちメイド。
その小さいお手てで懸命にトレーを運ぶ姿の愛らしさたるや……!勿論笑顔も忘れない。
「お待たせいたしました!『トキ★メキ!メイドさんが愛情を注入するフワトロオムライス』だ……ですウサ♡」
小首を傾げてキュルルン☆とウィンクするメイドうさみっちに
「え、何、このお店の公式キャラクター? ぬいぐるみ出たら絶対買っちゃうよ俺!!」
興奮を隠せないご主人様。
そんなご主人様の身なりを見て、うさみっちは思う。
(コイツ、金持ってそうだな)
猟兵の仕事をこなしながらも、家計の足しに出来そうなこの仕事。出来るならば、稼ぎたい! チップやオプション料金を稼いで家計の足しにしたい!
そんな切実うさみっちメイドである。
「湯たんぽだったらいくつか……って、あぁ愛情注入しますねっ♡」
うさみっちはケチャップで愛らしいウサギを描いた後に、オムライスに向かって指でハートを形作り
「ほっぺた 落ちちゃえ☆ 萌え萌え キュルゥン☆」
テーブルの上で可愛くステップを踏み、あたかも胸の前のハートからビームが出ているかのように愛情を注入……するふりをする。
「あぁあ、美味しくなった! 美味しくなったよキタコレ! キタ! スゴイ!」
見るからに目の前のご主人様のテンションが上がっていくのがわかる。
「ねぇ、うさちゃん『あ~ん』オプションお願いしたいなっ」
「はい喜んで!」
うさみっちの青の瞳が『待ってました!!』と言わんばかりに輝きを放つ。
スプーンをしっかと掴み、オムライスを懸命に掬ううさみっち。
そんな姿にもご主人様はトキメキを隠せない。
そしてふわとろ卵とチキンライスを良い塩梅でスプーンに取ると、ぶーんぶーんと飛び上り御主人様の口元へ。接客スマイルも忘れない。
「あぁっ、美味しい……!」
幸せ通り越して恍惚の表情を見せるご主人様に
「『あ~ん』、でしたらいくらでもどうぞっ!」
「本当に!?」
「勿論ですウサ♡」
小遣いゲットだぜ! と内心でガッツポーズしながら、御主人様に愛らしく笑むうさみっちだった。
一方その頃、ポクもまたお嬢様へオムライスを給仕する。
「ふわとろオムライスできましたのー」
101.4cm程のポクが両手を上げ、あがめよー!なポーズでオムライスを運んでくる。待ってました、とばかりに笑みを深めるお嬢様の前にオムライスを置けば
「ぽくがケチャップかけるおー」
よいしょ、と椅子によじ登り。そしてケチャップを両手で持つポク。
「おいしくな~れ~ あがめよ~」
愛らしく揺れながらケチャップでハートマークを描いたポク……の姿が柔らかな光に包まれる。
ついうっかりポクのユーベルコードである『ぽくひかるよー』が発動し、暖かな光がオムライスと目の前のお嬢様を包みこんだ。
「あぁ、癒される……!」
実際にまぁ、ポクの光で癒されているわけですが。
「いっただっきまーす!」
お嬢様がオムライスを口に運ぶ。そしてその美味しさにうっとりと笑みを浮かべる。
「ここまで美味しいオムライス、はじめて!」
「ぽくのキラキラおまじないかけたからねー。よかったー」
安堵の笑みを見せるポク。
目の前で美味しそうにオムライスを食べる女子。
いつもハラペコ系ブラックタールポク。
(オムライスーおいしそーだなー)
じゅるり、と思わずよだれが出そうになる。考えてみれば先程のユーベルコード、使用すれば本人は疲労が増すわけで。そんなポクの姿に
「うふふ、大富豪セットの特典、使っちゃおうかしら!」
お嬢様が笑みを浮かべた。そして
「大富豪セットの特典として……命令します」
キリリとした口調に変わるお嬢様に、ポクは首を傾げながら言葉の続きを待てば
「私が、ポクちゃんに『あ~ん』させてください!」
「くれるの~? わーぃ、ありがとーごしゅじんたまー」
嬉しそうな表情で、オムライスをモグモグするポクだった。
「おいしいのー」
そして、別のテーブルでは。
ゴリが手に持つものはバナナではなく。
……リンゴである。
「その注文、しかと受け止めた」
席に腰掛けるご主人様とテーブルを挟んで向かい合うメイド・ゴリ。
交じり合う視線は緊迫感を感じさせるほど。
「それではいくぞ……」
ゴクリ、と目の前のご主人様が喉を鳴らす。
「喰らうが良いッ!! 『メイドの愛が籠ったラブラブアップルジュース』!!!」
ゴリが手元に力を込め
「ラヴ注入ッッッ!!!」
そう叫ぶと共に、ゴリが握力の限りを尽くしたその瞬間。
丸々としたリンゴがゴリの手の中で押しつぶされ粉砕された。
ブシャアッ! と飛び散る雫がご主人様の眼鏡にも当たっているがその辺はもはやご褒美だ。
甘い芳香が鼻腔をくすぐり、水分比率の高い林檎の果汁が愛らしいグラスへと注がれていく。
「ありがとうございますッッッ!!」
もはやどちらが御主人様かわからない力関係を見せつつも、男は嬉しそうにその雫を飲み堪能するのだった。
(……色んな人間がいるもんだな)
マッドな人々は、意外とそこかしこにいるのかもしれないと思うゴリであった。
そして彼らは順調にメイド業務をこなしていく。
「ご主人様~ナデナデは1回1億円、抱っこは1回3億円ですよぅ♡」
しつこいご主人様に法外な値段をふっかけながら、ぶーんぶーんと無料のお触りを避けるうさみっちを見つければ、そっとゴリが近寄り
「当店のシステムをもう一度ご案内いたしましょうか? ご主人様」
と手の中で転がしていたクルミを目の前で割ってみせたり、それとは逆にポクは常連たんでありポイントカードが溜まっているというお嬢様のお膝に座り、柔らかに撫でられていたりする。
お客とメイドの同意があれば規則や出来ることは多少は緩いようだ、うん。
しかし猟兵、皆本来の目的も忘れていない。
うさみっちは常連と思われ、尚且つ金払いのよさそうなお客を狙っては
「俺最近入ったばっかりだからご主人様色々お話聞かせてー♡」
と甘えモードで情報を収集し。
ポクはお嬢様に撫でられ、癒しオーラを発散しながら
「今日も一日〜おつかれさま〜。おしごとがんばったんだね、なでなでするよー」
疲れたオフィスレディが目に涙を浮かべる程の癒し効果を発揮し
「あのねー、最近お店で変わった事無かったかなー」
お客から情報を集めていく。
そしてゴリもまた、昔から働くメイドがレジでお釣りを渡す手を握り、離してくれないのを見つけると近寄り。
「ご主人様、こちらにお釣りがございます」
鋭い視線を向けたまま500円玉を折り曲げてみせ退散させたり。
「ありがとうございます……!」
気の弱そうなメイドがゴリを尊敬の眼差しで見上げれば
「そういえば、最近変わったことがないか?」
●彼らが得たもの
仕事の休憩中、彼らは顔を揃えた。
「俺、変なメイドや変な客がいないか聞いたんだけど」
フリフリメイドうさみっちが口を開く。なんていうか、変なメイドと客しかいない気がする気持ちは胸に仕舞いつつ。
「お人形さんみたいなメイドが増えたらしいぜ」
「あぁ、その話は俺も同僚のメイドから聞いた。対応が冷たいようだ」
「そういうめいどたんがすきなおきゃくたんもいるみたい~」
ぽくのおきゃくさんは元気出た、っていってくれたよ~と嬉しそうなポクの姿にゴリは目を細めながら。
「今日はそのメイド達はまだ来てないみたいだがな」
それじゃあ、午後も行くか、とゴリがリンゴを片手に勢いよく立ち上がれば。
(オプション料金いくらになったか……午後もやってやるぜ!ウサ!)
「あがめてくだたいませー!」
三者三様に気合を入れる猟兵達であった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ミスティル・エンドウ
「ここが、メイド喫茶というお店ですか?。」
こういう雰囲気の店には、初めて入店するので、つい店内を興味深く見回します。
「この『ギャンブル!メイドさんの気まぐれロシアンルーレットドリンク!』というのは、運んでこられた方と勝負するのですか?。」
勝負の結果はアドリブで構いません。勝った場合は、笑顔で。負けた場合は、テーブルに突っ伏します。
あ、一応、事件について思いは巡らせています。
百目鬼・那由多
メイド喫茶『スイート★キャラメル』…
素晴らしい!実に萌え萌え(意味は分かってない)なネーミングです!
ふふ、メイド喫茶に潜入依頼とは驚きましたが面白そうなのでオッケーです!
さっそく肉体美の素晴らしいメイド(♂)さんがお出迎えして下さいました
メイド喫茶とは女性がメイド服を着て給仕をする物と思っておりましたが…。良いでしょう、あなた(マッチョ)を指名します!
おやおや、ユーベルコードもびっくりの呪文めいたメニューがたくさん並んでいますねぇ
注文はオススメがありましたらそれを
調査は適当な店員を【指定UC】に追跡させ店内の状況を把握、スタッフルームを覗かせて頂きましょう
嫌ですねぇ、サボってませんよ?
●一般のメイド喫茶がこんな具合だとは思わない方が良い案件
愛らしく装飾されたそのドアを開けば、カランコロンと軽やかな音が響く。
「おかえりなさいませ、お嬢様!」
お嬢様と呼ばれた、明るい金髪、そして気品漂う碧眼の女性――ミスティル・エンドウ(神のパラディン・f16403)は、目の前に現れた小柄で愛らしいメイド女性にやや戸惑いの表情を浮かべた。
それもそのはず、ミスティルはメイド喫茶は初めて。
メイド喫茶どころかこの手のアミューズメント感満載のお店に入店すること自体が初めてのようだ。普段の服装的に、男装執事喫茶で働いてます! と言われたら少し信じてしまいそうな、長身で凛々しいミスティルである。
「ここが、メイド喫茶というお店ですか?」
小首を傾げながら聴くミスティルに
「お嬢様は初めてお帰りになったのですね! かしこまりました!」
帰る……? と疑問に思うミスティルの表情に気付き、メイドはニッコリとした笑みを浮かべると、丁寧にシステムを説明し始めた。
お客様はご主人様、もしくはお嬢様と呼ばれること。
後は料金の設定やポイントカード等。
特に常連になる気もなく、猟兵の仕事のために来ているミスティルとしてはあまり重要な説明ではなかっただろうが、それでも真剣にメイドの説明を受ける。
(仕える主を探す身としては、メイドは勉強になるかしら)
懸命なメイドの姿に、少しだけ笑みを浮かべ。
「それでは、本日はミスティル様にオススメのメイドをご用意させていただきますね!」
一通りの説明を受け、ミスティルは席へと案内されるのだった。
一方、店の外では。
「素晴らしい……!!」
鬼灯色に輝きを放つ大きな瞳が更に大きく開かれる。
その瞳に映る文字はメイド喫茶『スイート★キャラメル』と綴られている。
「実に萌え萌えなネーミングです、実に素晴らしい!」
店の前で嬉々とした表情を見せる美しい少年……のようにも見える青年、百目鬼・那由多(妖幻・f11056)が感動を現すかのようにその色白の手で天を仰いだ。
正直、『萌え』という言葉の定義もわかるようなわからないような、フワッとした感覚ではあるが、まぁ周りの人間が使っているから流行りの言葉なのだろう。
「ふふ、メイド喫茶に潜入依頼とは驚きましたが面白そうなのでオッケーです!」
最近は異文化にも興味津々な那由多。メイド喫茶もリサーチ済みだ。フワッとレベルで。
善は急げ、とばりに。那由多は軽やかにふらぁりと、そのお店のドアを開くのだった。
「お帰りなさいませ、ご主人様…ッ!!」
那由多の目の前に現れたメイド。
リサァチした感じだと「お帰りなさいませ、御主人様にゃぁん♡」といった萌えなメイドさんが出てくる……という認識だったのだが。
目の前にいるのは、足も腕も丸太のように太く、声も野太い……スキンヘッドのメイドだった。勿論雄である。
那由多は一考した。思ってたのとだいぶ違う。
しかし数秒の思考の後、那由多はズビシッ! とスキンヘッドメイドを指差した。
「良いでしょう、あなたを指名します!」
「有難き幸せッッツ!!」
筋肉をアッピールするポージングをしながら喜びの舞いを見せるムキマッチョメイドに誘われるまま、那由多はメイドの後ろを歩くのだった。
(髪がないのにヘッドドレスとやらをどうやって装着しているのでしょうか?)
世界には不思議が多いものです、と那由多はフフリと笑うのだった。
ミスティルにとって、メイド喫茶は不思議極まりないものだった。
メニューを見れば、果たしてこれを頼むと何が提供されるのだろうか? と想像のつかないものも多く
(こんなメニューリストで、主は満足できるのかしら)
そう思いながらも、周りの卓を見てみれば御主人様と呼ばれる楽しそうな男性客と、愛らしい笑みで柔らかに、時に可愛らしさを全面に押しだして接客する少女の姿。
頬を赤らめながらメイドと談笑する御主人様はそれはそれは幸せそうな表情を見せており。
(双方が楽しく利益を得られるのならば、まぁ良いのでしょうね)
ミスティルがそんな様子で店内を眺めていると
「お嬢様、ご注文はお決まりでしょうか?」
丁寧で柔らかな物腰のメイドがミスティルへと微笑みかけた。
「ええと、それでは……」
ミスティルがもう一度メニュー表へと目を落とす。そして一つのメニューを指差した。
「この『ギャンブル!メイドさんの気まぐれロシアンルーレットドリンク!』というのは、運んでこられた方と勝負するのですか?」
ミスティルの言葉に、メイドはおっとりとした笑みを浮かべた。
「こちらのメニューですね。こちらはルーレットを回していただいて、その目でミックスするドリンクになっております」
そう言うと、メイドはパタパタと控室に走ると、手のひらサイズのルーレットを取り戻って来た。
「……牛乳、炭酸飲料、コーヒー……確かに、混ざったら美味しいとは思えない組み合わせもありますね」
「ちなみに、お嬢様が回すルーレットと、メイドであるわたくしが一度ずつルーレットを回します」
「……注文する人は、いるのですか?」
ミスティルが至極真っ当な疑問をぶつければ
「実は、このドリンクを注文すると、お好きなメイドと写真を撮ることができるのです。なので注文される方も少なくないのです」
ミスティルは思案する。別に写真を撮りたいわけではない。しかし、せっかくこういうお店に来たのだから思い出を残したい気もしなくもない。
「……わかりました。勝負をいたしましょう」
ミスティルの蒼い瞳に、キリリと力が籠った。
席に案内された那由多。マッチョに渡されたメニュー表に目を通す。
(おやおや、ユーベルコードもびっくりの呪文めいたメニューがたくさん並んでいますねぇ)
張り付いたような笑みを浮かべたままに、那由多はメニュー名を読んでは控えているマッチョメイドに説明を求める。
「それではこの、『森のくまさんがハマったツボから採集されたとろぉりソースをふっかふかのお布団にふんだんにかけ流した幸せほっぺ』とはなんでしょう?」
「ハチミツのかかったパンケーキっす!」
上腕二頭筋をアピールしながらムキマッチョメイドがサクッと応える。
それならばそう書けばいいじゃない、と思う言葉を飲みこむ。きっとこの世界……というかこの店ではそれが常識なのだろう。郷に入りては郷に従え、そう思わなくもない。
いくらかの説明を求めたのち、那由多はメニューをパタンッと閉じた。
「それでは、オススメがありましたらそれを」
「かしこまりました御主人様ッッ!!」
メイドはスカートの裾から大腿四頭筋をアピールしながらルンタッタ、と厨房へと戻っていく。
(さ、て。ちゃんと調査もいたしましょう)
那由多はキョロキョロとあたりを見回した。正直、パッと見で怪しいと思えるメイドや客は……いない、というか皆が怪しく見えるような客層に思えてしまう程。
ただ一人、金髪碧眼の女性も探るような眼差しをしているあたり、同じ仕事を担う猟兵には思えた。
(それでは、あの方にしましょう)
金髪碧眼の女性についていたメイドはどうやら立ち居振る舞いがベテランに見える。
那由多がそっとユーベルコード『朧金魚』を発動させれば、鬼灯色の炎の金魚が現れる。そしてその金魚は幻のような影を纏いながら空中を泳ぐように舞っていた。
「いっておいで」
那由多がその金魚にそっと呟くと、炎の金魚はゆらめき、背景と同化しながらメイドの一人の背に張り付くのだった。
●彼らが得たもの
「……く……!!」
複雑な表情を見せるミスティル。
結局ロシアンドリンクの内容は「コーヒー」「青汁」。それが1対1で配合されたドリンクが提供された。
「あの、お嬢様、ご無理はなさらないでくださいね?」
口直し用にレモン水とクッキーが供されつつも、ミスティルはせっかくなのでメイドとの写真撮影に臨む。
「ところで、えぇと……この店で一番人気なのはあなたなのでしょうか?」
肩を寄せ合い、撮影するメイドにインスタントカメラで撮影される前にミスティルはそっと声をかけた。
その言葉を聞いたメイドは、一瞬切なげな表情を見せた。が、直ぐに表情を笑みへと戻す。
「いいえ。今は、彼女が一番人気です」
そう言い、メイドが視線を送った先をミスティルも眺める。
そこに居たのは、氷のような印象を与える少女の姿。
(意外なものですね)
そう思いながらも。ミスティルは笑みを浮かべ、写真に納まるのだった。
那由多の目の前にはプレートが置かれていた。
鳥のささみ、大豆の煮物に冷奴。ブロッコリーのサラダに……なんというかまぁ、メイド喫茶みが皆無だ。
「お待たせしました!『ご主人様の健康を考えて☆ムッキリマッスル定食』です♡」
本当にマッチョの一存でこのメニューにされたとしか考えられないメニューに那由多は若干頭を抱える
「お好みで粉チーズ振りまっス!! あとプロテインドリンクのお代わりは自由っす!」
あーなんかどうも、と思いつつ。那由多は料理を口に運ぶ。味は悪くない。でもなか違うそうじゃない感が凄い。
鳥のささみを齧りながら、那由多は炎の金魚と感覚を共有する。
浮かぶのは、ベテラン風メイド女性の行動、声。
「あら、今日は遅刻なのね。具合でも悪いの?」
ベテランメイドの気遣う言葉に
「……別に」
氷のような印象を与える少女は目も合わせない。
「そういえば、先週入った子が無断欠勤が続いていて……あなた、先週何か話してたわよね?心当たりないかしら?」
「ないわ」
「あぁ、そう……」
何か言いたげなベテランメイドだったが、取り付く島もなく少女はエプロンを身につけるとフロアへ向かっていった。
(……ふふ、気になりますねぇ)
那由多はチーズソースのかかったブロッコリーを口に運びながら、件の少女を目で追うのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アドニス・カイネウス
ふっふっふー、メイド喫茶ならアタシにお任せ☆
ご主人様たちにあーんなことやこーんなことまで、心も体もサービスしてあげちゃう☆
先ず、全メニュー制覇は基本ね!
そしたら裏メニューがアナタを待ってるわ☆
アドニス君は、メイド姿で対応し、訪れたご主人様たちを心身ともにご奉仕します。(個人の趣味も含む。)
同時に【男の娘は世界の宝】も発動しながら、上目遣いやあざとさでご主人様たちの理性という牙城を食い破り、更にわずかに残るかもしれない冷静な判断をも狂わせ全財産を無一文になるほどまで金を巻き上げます。
ほーら、手持ちになくてもまだ(預金が)溜まっているでしょ…?
ボク…アタシがアナタの(全財産を)抜いてあげるから☆
マクベス・メインクーン
へぇ、メイド喫茶かぁ
普通に遊びに行くのも面白そうだけど
それは後で怒られそうだしな
というわけでメイドに【変装】して潜入するぜ~♪
やるからには完璧にやってやんよ!
帽子は取って長髪のウィッグに化粧と最後に女装して
キマイラの金髪美少女メイド『マナ』(偽名)で
来た客を【誘惑】で可愛らしく接客しながら
【情報収集】といくぜ
「ご主人様ぁ~。マナ、ご主人様といっぱいお喋りしたいなぁ♪」
前と変わったところ、内装の変化や
従業員から最近言われた事なんかを聞いてみる
もちろんこっちも客からの要求は答えてやるぜ
ちょっと面白くなって来たしな♪
アドリブ・共闘OK
雨霧・結
へぇー…メイド喫茶と
おっけい、潜入調査みたいなテレビドラマでよくやるヤツね!任して!
仕事とあらば可愛いメイドさんになってしんぜよう!
ん?メイド服楽しんでないかって???…いやぁまぁ…人生で一度は着てみたいじゃない!女子の憧れでしょ?そうでしょ!
狼耳、狼尻尾のついたかわいいメイドさんしつつ情報収集だ
無駄毛絶対許さない明王なので、無駄毛処理完・璧だぜ
女の子と勘違いしたらごめんなさい私、男なんですよね
オムライスとかノリノリでお絵かきしちゃうぞう☆絵には自信あるの!
ドリンク?あ、うんなんか美味しそうなの作りますよ!
こーゆーのってわざとタバスコ入れるのが流儀なんでしょ?私知ってる!
アドリブアレンジ超歓迎
セリオス・アリス
アドリブ歓迎
…くっどうしてこうなった
着ちまったもんは仕方がねぇ
半端な方がカッコ悪いからな
完璧なメイドになってやる
おかえりなさいませ、ご主人様♡
開き直って堂々と
オススメ?
聞かれたら…高いヤツ勧めときゃいいよな
これだなっとオムライス指差し
…っと、口調…いやあのマッチョがいるんだいつも通りでいいか
じゃあ出来るまでいい子で待ってな
ウィンクして次のテーブルへ
はいよおまちどう
オムライスだぜ
ケチャップで絵を描けば何となく料理ができた気持ちになってご機嫌に
は…?呪文?
周囲を見渡して観念してハートを作る
…おいしくなーれ!
できるなら従業員とも話しときたいし手伝える事は手伝おう
料理は無理だから…
重たいもん運ぶのとか
●最強のメイド達
「「「「 お帰りなさいませ、ご主人様♡ 」」」」
現れた4人のメイド達の姿に、ここ『スイート★キャラメル』の常連さんも一見さんも皆視線を奪われた。ついでに言うと従業員さえ視線を奪われているかもしれない。
釣り目がちな大きな瞳を柔らかな笑みに変え。
セリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)が極上の笑みでご主人様を出迎える。
メイド服のスカートから覗く色白の美脚。そして華奢で細い腰。
そのスタイルの良さを最大限に表現するミニスカのメイド服を纏ったセリオスは愛らしい笑みを保ったまま、思う。
(……くっ、どうしてこうなった)
呼ばれて行ったらこんな依頼だった。そこに拒否権はなかった。絶対似合うと懇願する何者かがいた、のかもしれなくもなくもない。
(着ちまったもんは仕方がねぇ)
こちらで受付をいたしますね、御主人様♡ とセリオスは愛らしい笑みを振りまきながら客を誘導する。
(半端な方がカッコ悪いからな。完璧なメイドになってやる)
その美しき青の瞳に輝きが宿る。職務に忠実なセリオスメイドであった。
そんなセリオスとは対照的に最初からノッリノリなメイドもいるわけで。
「ご主事様、おかえりなさいませ♡ ポイントカードはお持ちですか?」
フリッフリのメイド服に身を包み、穏やかで愛らしい笑顔を振りまくのは雨霧・結(雪の足音・f06365)。
結は髪と同色の銀の狼耳カチューシャと、同じく銀の狼尻尾をメイド服に装着したオオカミっ娘メイドである。普段は人間の姿をしている結、しかし戦闘時や感情が昂ぶるとつい耳や尻尾が飛び出してしまうこともあり、何かあった際のカモフラージュにも使えるかもしれない。ただ単純に可愛くて似合っている、というのもあるかもしれない。
こんな愛らしいメイドさんになら食べられても構わない! そう思うご主人様が続出しそうな結メイドさんである。
「ご主人様ぁ、マナがお席までご案内しまぁす♪」
甘い声と共にとろけるような笑顔を見せるのは金髪ロングの髪に、釣り目がちな碧い瞳を持つ『マナ』ことマクベス・メインクーン(ツッコミを宿命づけられた少年・f15930)の姿。
最初は普通にメイド喫茶に客として入店しようかとも考えていたマクベスではあったが。
(それは後で怒られそうだしな)
マクベスの脳裏に浮かぶのは、お揃いの赤水晶のピアスを持つ相手の表情。つい、耳にかかった金の髪をかき上げながら右耳のピアスにそっと触れる。
巧みな変装技術を駆使し、元々持つ美しい金の髪と遜色ない金のロングウィッグを纏い。化粧もバッチリと施した今の姿はマクベスではない、愛らしい金髪美少女メイド『マナ』である。
(やるからには完璧にやってやんよ!)
大きく笑みを見せれば、八重歯がチラリと見え。
マクベスは軽やかにご主人様を席まで案内するのだった。
「おかえりなっさーい☆」
愛らしいツインテールがぴょんぴょこ揺れる程に元気良く。ハイテンション、かつ嬉しそうな笑みを見せテーブルで待ち受ける愛らしいメイドの姿。
(ふっふっふー、メイド喫茶ならアタシにお任せ☆)
自身たっぷりに、そして小悪魔的魅力を振りまくのはアドニス・カイネウス(バーチャルキャラクターの愛の聖(性)者・f16017)の姿。
「アタシ、待ちくたびれちゃうかと思っちゃった! でもご主人様の顔を見たらそんな気持ちも吹っ飛んじゃった!」
淋し気な表情、そして嬉しそうな笑み、とくるくる表情を変えるアドニス。
バーチャルキャラクターであり、尚且つ男を掌で転がす技術を身につけていると言っても過言ではないアドニスにとって、この店に来る一般のご主人様なぞ手を触れなくても転がす事が出来そうな程で。
「今日は、サービスしてあ・げ・ちゃ・う♡」
どこか艶やかな色を見せるアドニスの視線に、期待に頬を染める御主人様であった。
そんな、入り口から席に着かせるまでにご主事様をバッキバキの骨抜きにする4人の美少女メイド達。
お気づきかもしれない、が念のためお伝えさせていただきます。
これだけ愛らしい美少女メイド達、みんな男の娘なんだぜ……。
●回想 ~控室では~
華奢な体躯に、愛らしいミニスカメイド服が良く似合う。
ふんふふ~ん、と鼻歌も交じりそうな程にご機嫌なのは、結メイド。
今回の依頼が来た際も
(おっけい、潜入調査みたいなテレビドラマでよくやるヤツね! 任して!)
と気合を入れつつ、愛らしく両手の拳をギュギュッと握る程。
仕事とあれば、可愛いメイドさんになってしんぜよう! とノリノリで愛らしいメイド服に身を包み。尚且つ
「あ、このメイド服だったらこういうアンクレットとか似合いそう!」
などオシャレセンスを駆使し、狼メイドに似合うコーディネートをしたり、ネイルの色を変えてみたり。
更に、完璧メイドを目指し変装するマクベスとメイクの技術を伝授しあったり、とウキウキ感がハンパない。
「無駄毛の処理も完璧よ~」
己の足に仕上げとしてボディクリームを塗りながら、結が楽しそうにその身のメイド服に違和感がないか最終チェックを行う。
「オレも完璧を目指しているが……結は心底楽しそうに見えるわな」
控室では『マナ』口調ではなく。いつもの口調のマクベスが、結の姿にニヤリとした笑みをみせる。既にマクベスも愛用の帽子を脱ぎ、バッチリとメイド姿に変装済みだ。
「口調も既に違和感ねぇし」
と続けるマクベスに、結はウフフと笑みを見せながら。
「口調は天然もの、と言った方がいいかもしれないわね」
ふぅわりと笑みを返す結。そして己の心の内で『楽しそう』という言葉を反芻した後、やや思案の表情を見せた後に
「そうね、ほら、人生で一度は着てみたいじゃない! メイド服、女子の憧れでしょ? そうでしょ!」
あまりの結の勢いについハイ、と応えそうになるのを飲みこんで
「いや確かに今は女子の格好だけどオレら女子じゃねーし!」
「あ、そうだったわね」
ツッコミ少年マクベスがサクッと突っ込めば、結がてへぺろ! と舌を出す。
「あ、そろそろお仕事の時間ね! 行きましょう、マナちゃん」
笑みを浮かべる結に
(自分の性別すらわからなくなってくるぜ……)
不安を覚える美少女メイド変装中のマクベスことマナちゃん、結の後をついてフロアへ向かうのだった。
●最高売り上げを叩きだした一日
ご主人様は、小悪魔メイドの魅了に早々と籠絡されていた。
天性の愛らしさに、更に男を魅了する術を知っているアドニス。それだけでも相手をメロメロにする力は十分であるが、今は更にアドニスのユーベルコード『男の娘は世界の宝』を発動させており。
アドニスの話術や誘惑行動を更にパワーアップさせているのだから、その魅力に抗える一般人などいるだろうか、いやいない。
「ご主人様が頑張ってくれたら……」
アドニスの艶やかな瞳が濡れ、輝く。
「アタシ、ご主人様にあーんなことやこーんなことまで、心も体もサービスしてあげちゃう☆」
上目遣いにそう言われ、その願いを拒む男などいるだろうか、いやいな(略)
「じゃ、じゃあ僕は何をしたら……!」
そう言うご主人様にアドニスはニッコリと笑みを深め、ご主人様に伝える。
「先ず、全メニュー制覇は基本ね!」
メニュー表を見てご主人様が凍り付く。結構な種類があるのだ、意外にも。塩鯖定食とか。
「そしたら……」
アドニスはしなだれかかるように、ご主人様の耳元に愛らしい唇を寄せ
「裏メニューが、アナタを待ってるわ☆」
アドニスのしなやかな指が、ご主人様の背に触れる。そしてその指がツッー、と徐々に下に下がって行けば、その指先から熱が発しているかの如くゾワリとした感触が背中を、腰を、更に下へ……行くかと思えば、その指は離れ。
「今は、ここまで」
意味深にアドニスが笑えば、スッ、とご主人様の手が垂直に上がった。
「全メニュー制覇でお願いします」
「やったぁ、大好きご主人様♡」
ご主人様の二の腕に、己の身体をぴったりと寄せるアドニスだった。
ちなみに、ご主人様は表メニューの制覇を達するだけの胃袋を持ち合わせてはおらず、無残にもアドニスメイドの「おあづけ♡」を喰らうはめとなったのは言うまでもなく。
その頃、セリオスはまた別のご主人様の前に立ちはだかっていた。
「ご注文はお決まりですか? ご主人様」
愛らしい笑みと共に、小首を傾げるセリオスメイド。元々長く艶やかな黒髪がサラリと揺れれば、甘い香りがふんわりと鼻腔をくすぐる。
「えぇと、こちらのお店に来るのは初めてなのですが……オススメのメニューはどれでしょう?」
(オススメ?)
メイド喫茶で働くのに際し、ごく簡単な研修を受けた。おそらく、セリオスは面倒だと感じていただろう。
簡単な問答に対しての返答はならったが、オススメに関しては各自の判断に任せる、という店の方針であったことを思い出すセリオス。
(えーと……こういう時は高いやつを進めておきゃいいよな)
一種の思考の後、セリオスはビシッとメニュー表に載っているオムライスを指差し
「これだな」
先程までの愛らしい雰囲気から一転、愛らしいその表情とメイド服からは想像できない男らしい口調が飛び出すセリオス。いやそういうキャラの女子も沢山いると思うけど!
目の前のご主人様も、あれ? と言った驚きの表情でセリオスに視線を移す。
(……っと、口調……)
目の前のご主人様の視線に、自分の素の口調が出ていたことに気づくも、考えてみたらこの店のメイドは多種多様。ムッキムキのマッチョもいればゴリラと思わしきメイドやパンダもいるわけだから、ここで女子感を取り繕う必要性も感じない気がしてくる。
「あ、じゃあ、えぇと、貴女のオススメのオムライスでお願いします」
従順にメニューを決めるご主人様に、セリオスは笑みを深めた。
(いつも通りでいいか)
そう思ったセリオスはご主人様の耳元に艶やかな唇を寄せ
「じゃあ出来るまでいい子で待ってな」
凛々しくも愛らしい表情と声色で伝え、ウィンクを投げてはメイド服のスカートを翻し。颯爽とテーブルを離れるセリオスの姿を、ご主人様は頬を赤らめ愛し気な眼差しと共に見続けるのだった。
一方その頃。
「ねぇ、結ちゃんってさぁ彼氏とかいるの~?」
ねっとりとした眼差しと態度のご主人様に内心で呆れつつ、結メイドはテーブルにドリンクを給仕する。
「あら、勘違いさせたならごめんなさい。私、男なんですよね」
「えっ……!?」
ご主人様の表情が固まる。しかしそこで食い下がらないのが粘着ご主人様。
「僕をからかう嘘でしょ? こんなに可愛いのにさぁ」
「からかってなどないわ」
あくまでもニッコリとした笑顔を表面上は見せる結。
「じゃあ証拠を……」
そう言いながら、男の手がスカートに伸びる……が。
「キャッ☆ ごめんなさぁい!」
間一髪の所でアドニスがドジッ娘☆メイドの如くセクハラご主人様と結の間にドカン! と割って入れば。
「お、もう一人可愛いメイドさんが! 君は……流石に女の子だよね?」
ご主人様の鼻の下が伸びる。
「残念☆ アタシも男の子です☆ それはそうとして、ご主人様は刺激的なのはお好き?」
キャルルン♪ とあざとさ満載のポージングをご主人様に向けながら聞くアドニス
。
「刺激的? 勿論だよ、大好きだ! 結ちゃんもアドニスちゃんも可愛いし、僕もうそっちの世界に開眼しちゃおっかな!」
「きゃ☆ 刺激的なのお好きなら良かった♪」
その言葉に、アドニスは後ろ手で結へタバスコ瓶を渡す。そしてその瓶を受け取り、笑顔のままに頷く結。
アドニスの意図する所を察しながら
(こーゆーのってわざとタバスコ入れるのが流儀なんでしょ? 私知ってる!)
アドニスとご主人様が談笑するのを横目に、笑顔でガンガンとドリンクに刺激トッピングする結だった。
「ね、ご主人様ぁ。もっと刺激的なオプションもありますよ☆」
アドニスが愛らしくおねだりする。
そこに記載されているのは裏メニューとも呼ばれるそんじょそこらの庶民では手が出せないようなスペシャルメニュー……!
「ほーら、まだたくさん溜まってるでしょ?」
『溜まっている』の主語が消えていますが、『預金が』となります。
ちなみに結さんはそそくさとテーブルを離れております。
「ボク……アタシがアナタの抜いてあげるから☆」
『抜いてあげるから』の主語は『全財産を』となります。
こうして、魅力盛り沢山な魔性の男の娘は、多くのご主人様のカード限度額を狂わせたという……。
そんなアドニスの預金を狙った接客もあれば、マクベスは。
「ご主人様ぁ~。マナ、ご主人様といっぱいお喋りしたいなぁ♪」
上目遣いにご主人様に愛らしく甘えるマナことマクベスメイド。接客もしっかりこなしつつも猟兵の仕事も忘れない。
「マナ、今日が初めての日だから、わからないことだらけなの」
不安げに瞳を伏せれば、常連と思わしきご主人様が「ならば僕が彼女を一人前のメイドにしてみせなきゃ!」と謎の使命感に燃え始める。
「僕で良ければ、なんでも聞いてよ!」
その言葉にマクベスはパァァッ!と明るい笑顔を見せる。
「えっとじゃぁ、例えば……」
マクベスの質問に、次々と答えていく常連ご主人様。
それを笑顔で頷き、時にその自慢話に大袈裟に相槌を打ったり「すごーい」と褒めてみたりすれば、更に客の舌は饒舌となり。
(なんか……ちょっと面白くなってきたな♪)
下心というよりは、親心にも見えるそのご主人様の姿。ノセれば軽々と転がされる様。容姿を褒められること、メイド同士の連係プレイ。
猟兵をしていなかったらこんな世界を垣間見えなかっただろう、多分。おそらく。
それに、いくらか有益な情報も得られたと思われる。
「ご主人様ってば、博識ぃ♪ ありがとうございます♪」
そう伝え、テーブルを去ろうとしたマクベスだったが
「ねぇ、マナちゃん。お願いがあるんだけど!」
「はい、なんでしょうかぁ?」
少しだけ身構えるマクベスだった、が。
「今日の思い出に、君とチェキ、撮らせて貰えないかな?」
……きっとこの人は紳士なんだろう。
高い裏オプションもある中で、健全なものを選ぶ常連に。
「……はい、喜んで♪」
一人のご主人様に、最高の笑顔と思い出を贈るマクベスだった。
ちなみに、撮影中にご主人様に「可愛い」と思われたマクベス、ユーベルコード『猫のお願い』によって白い竜の姿をした精霊がご主人様の戦闘能力をアップさせた、とか。(但し、結局ご主人様が戦闘する機会はなかった模様)
●オムライスの思い出
「私、絵には自信あるの!」
その言葉通り、結はケチャップを上手く使い、お客であるお嬢様のオムライスに可愛らしいオオカミのキャラクターを描く。
「それじゃあ仕上げに……美味しくなぁれ、キュルルンルン♪」
指でハートマークを作りながら、オムライスに向かって愛情を注入すればお嬢様の嬉しそうな矯正が響く。
そんな結の姿を、セリオスは真剣な眼差しで見据えていた。
その手に持つトレーには、出来上がったばかりのふわふわとろとろオムライスとケチャップが。
(料理はしなくて良いとは聞いていたが……)
こんなネタシナリオで伝えるには心苦しい過去があったこともあり、生活力は皆無と言っていいセリオス。
心を決め、オムライスを先程のご主人様へと運ぶ。
「はいよおまちどう。オムライスだぜ」
そんなセリオスの口調にむしろトキメキを隠せないご主人様が嬉しそうにセリオスの一挙手一投足を見守る。
(んで、このオムライスに絵を描けばいいんだよな……)
真剣な眼差しで、先程の結の姿を反芻しながらケチャップを握るセリオス。
そしてオムライスにハートマーク、そしてなんとなく思い出したウサギのマークを描く。
(どうだ……!)
それは初めてにしてはセリオスから見てもとても上出来に見え、目の前の客も「可愛いです!」と嬉しそうに喜んでいる。
セリオスは上機嫌な表情で「それじゃ、ごゆっくり」と去ろうとした、が。
「あの……美味しくなる魔法も、お願いできますか?」
オプション券を握らされれば
(さっきのアレか……!)
結の姿を思い出す。周りを見れば、他のメイドもマッチョもハートを作っている。
それに
「きゃ☆ またオプション追加してくれるなんて太っ腹☆」
アドニスが嬉しそうな笑みを見せている。
天性の魔性の男の娘効果とユーベルコードの効果も相まってか、アドニスの売り上げがダントツだ、と先程チラリと耳にしたセリオス。
別に全く勝負してるわけではないのだが、自信家なセリオス。売り上げが低いなど言われるのは彼のプライドが許さないだろう。
「……わかった」
観念し、セリオスは胸の前でハートを形作る。
そして一呼吸すれば……その表情と声色が、愛らしい少女のものへと変わり。
「美味しくなぁれ、キュルルンルン♪」
吹っ切れた中にも、少しだけはにかみの笑みを見せるあたりがご主人様のツボにグサリと突き刺さり。
「ありがとうございますぅぅぅうう!!」
その後、そのご主人様は勿論、発動したセリオスのユーベルコード『囀ずる籠の鳥』によって誘惑能力が更に強化されたセリオス。
チェキを始め、なぜか腕相撲のオプション等でガンガン売り上げを稼いでいくのだった。
●彼女(と呼ぶことにする)らが得たもの
休憩時間。
4人のメイド達が顔を合わせる。
「はー、ボクこれ天職かも!」
アドニスが楽しそうな声を上げれば
「オムライスに描いたイラストで喜んで貰えるって嬉しいわね」
結もころころと笑みを見せ。
「そういえば、いくつか情報を得られたぜ」
容姿はマナではあるが、マクベスは素の口調でメモを取り出せば、遅れてセリオスも戻って来た。
「セリオスさん、働き者ね。荷物の運搬もやっていたのよね?」
可愛い顔だが力仕事もこなすあたり、やはりセリオスは男性なのだな、と実感させられる。
「まぁ、従業員からの情報も聴きがてら、な」
褒められやや視線を外しながら椅子に腰かければ、情報収集の結果を報告し合う猟兵達。
主にマクベスが常連のご主人様から聞き出した情報として。
「ここ最近、メイドの顔ぶれがだいぶ変わったようだぜ。氷のような少女が増えた。んで……」
少し口籠りながらも、マクベスは言葉を続ける。
「どうやら、胸の大きいメイドがごっそりいなくなった、らしい」
「……どういうこと?」
結が首を傾げる。
「胸かー。大きい胸の人ばかり集める店とかに引き抜きかけられたのかな?」
アドニスが首を傾げれば。
「それもあるのかもしれねぇが……何人かのメイドが行方不明になっているらしい」
「……やっぱり、この店にオブリビオンが絡んでる気がしてならなぇぜ」
呟くマクベスに、他の3人も頷き合う。
「その、入れ替わりで入って来たメイドが気になるわね。見かけたら動向に注目してみるわね」
こうして、4名の男の娘メイドは午後の指針を定め立ち上がり。
またもフロアという戦場へと戻るのだった。
……ちなみに。
この日を境に「男の娘っていいかも……」と気づかされたご主事様が多数いた、とか。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
杜鬼・クロウ
【兄妹】
アドリブカオスツッコミ◎
心底イヤだが任務で仕方なくアイツに言われた場所へ
一風変わった喫茶店…変わりすぎだろ!?
なンだこの異空間(メイド喫茶初来店
色んな意味でロクな邪神が出てくる気がしねェ(頭抱え
ウワ、キモ…(カイトのメイド姿見て絶句
その格好も全ッ然似合ってねェし呼び方も鳥肌モンだし帰りてェ(悪寒
ハ?ンな腹壊しそうなの誰が頼むかよクソ
一応儀式の場所知ってそうなヤツに声掛ける
そこのメイド、何か心当たりあンなら全部吐け(恫喝、情報収集、聞き耳
腹いせにカイトへ意地悪しようと足出して転ばせようとするが被害は自分に
白い飲み物が服に
テメ、わざと…!
くっつくな気持ち悪ィ
べたべたする(髪にもついて不愉快
杜鬼・カイト
【兄妹】
ミニスカートにフリルのメイド服
オレってば男なのにこんなにメイド服が似合う(誇らしげに)
従業員として、兄さまにご奉仕するよ!
「お帰りなさいませ、旦那様」
あは『旦那様』って響きなんだかいいですね
「ご注文は何にしますか?兄さ…じゃなかった旦那様ならオレという選択肢もありますよ」
兄さまに邪険にされても気にしない
注文された料理をせっせと運ぶ
さて、次は兄さまのですね
ふふ、兄さまの考えていることは手に取るようにわかるよ(見切り)
「アー、テガスベッター」
兄さまにドリンクをぶち撒け…否、こぼしちゃう
「あーすみません、旦那様ー!オレとしたことがー。すぐに拭いてさしあげますからね」
上目遣いでてへぺろ
●兄妹劇場 ~メイド喫茶の陣~
「あーー、オレってば男なのにこんなにメイド服が似合う」
鏡の前でフリルたっぷりのミニスカートの裾を摘まみ、クルッと一回転するのは杜鬼・カイト(アイビー・f12063)。見た目はもう、愛らしい女子である、女子にしか見えない。
入店時も女子セーラー服で現れたあたり、女装がお好きなのかと問われれば。
「え、別に? 自分に似合う格好をしているだけだよ」
小首を傾げた後に、満面の笑みを返すカイト。
そんなカイトにとって、このメイド喫茶『スイート★キャラメル』の制服も彼のお眼鏡に叶ったようだ。
愛らしいメイド服を更に愛らしく着こなし、そして頭には白のヘッドドレスを。
鏡の前で青と赤のオッドアイの瞳で自分の着こなしを最終チェックすれば、鏡越しに映る時計に
「あ、そろそろ時間かな?」
足取り軽く、カイトは受付へと向かうのだった。
(任務だから仕方ねェが……)
メイド喫茶の入り口にて。
V系ヴォーカリストと言われたら素直に信じてしまいそうな程、耳は勿論唇や眉にもピアスを重ね付けしたワイルド青年が、その鋭い眼差しに不快感を乗せていた。
(心底イヤだ)
しかしこれも任務。受けてしまったものは行かねばならぬ、しかも大事な妹に来てと言われたのだから、断ったら何が起こるかわからない。
クロウはふぅ、と息を吸い。
覚悟を決めて、その扉を開くのだった。
(なンだこの異空間……!?)
扉を開けば、愛らしいチャイムが鳴り。
それに合わせてメイド達が「おかえりないませ♡」と声をかける。
(一風変わった喫茶店……変わりすぎだろ!?)
喫茶店とは聞いていたが、内装がとにかくファンシーだ。
落ち着いて茶を飲む印象を持っていたが、この喫茶店はピンクだったりファンシーなぬいぐるみが置かれていたり、とメルヒェンな雰囲気満載。
それがバランス良く配置されているのならわかるが、メイドの中にマッチョがいたりゴリラがいたりするあたり、メルヒェンの暴力を感じざるを得ない。
(色んな意味でロクな邪神が出てくる気がしねェ……)
頭を抱えるクロウ。クロウの中の♯メイド喫茶、とは。が歪んでしまわないか心配になるが
「お帰りなさいませ、旦那様」
やっと、普通の可愛らしいメイドの姿を見つけた! ……と、思ったのに。
「ウワ、キモ……」
性別:男 な妹が満面の笑みでクロウを迎え入れた。
「お待ちしておりました、旦那様♡ あはっ、『旦那様』って響きなんだかいいですね」
クロウの毒舌はスルッとスルーし、もじもじと身体をくねらすカイトの姿。新婚さん的な響きも感じさせられる『旦那様』という響きに、一瞬にしてカイトの脳内に新婚生活のイメージが脳内を駆け巡る。
「カーテンの色は何色がいいかな、旦那様♡」
この一瞬で何があったんだ。クロウの目からハイライトが消えたのは言うまでもない。
そしてそのままクロウが回れ右してUターンしようとするのを、カイトはがしっ! と手を繋いだ。
「兄さ……旦那様がオレの可愛い姿を他人に見られたくなくて怒る気持ちもわかるけどっ」
「全く怒ってねェ、てかその格好も全ッ然似合ってねェし呼び方も鳥肌モンだし帰りてェ」
どこか魂の抜けた表情で一息にクロウの口から流れだす言葉の羅列、そんな言葉が聞こえているのかいないのか、クロウの手を掴むカイトの手に力が強まり。
「これも立派な『依頼』ですよ、ご主人様♪ さぁ、お席にご案内ですっ」
キャルン★ とした笑みを浮かべ、クロウはグイグイとカイトメイドに引っ張られていくのだった。
「ご注文は何にしますか?」
何度か隙を見て逃亡を図りそうだったクロウを席へと案内し、カイトは満面の笑みでメニュー表を広げクロウに尋ねた。
「あァ……もうなんでもいい」
早く仕事を済ませて帰りたい。クロウの想いはただそれだけだ。
「兄さ…じゃなかった、旦那様ならオレという選択肢もありますよ」
バッチン★と愛らしくウィンクを飛ばすカイトに
「ハ? ンな腹壊しそうなの誰が頼むかよクソ」
ウィンクを振り払うように手でシッシッとあしらう仕草を見せるクロウ。
何も知らぬ客は
(あのご主人様、あの美少女メイドでも満足できないのか……!? え、ツンデレ?)
と邪推しているのはここだけの話として。
「我儘ですねー、旦那様ったら!」
めげる様子のないカイトに、このままでは何が持ってこられるかわからない、と
「じゃー、この飲み物」
「かしこまりましたっ『精霊たちの舞、光溢れる天界へ誘うためのシュリュッセル(鍵)』ですね」
「わけがわからねェが、それでいい。早く持って来い」
普通の人であれば怯えを感じそうなクロウの気迫の籠った瞳であるが、カイトにとってはそれが愛しくて堪らない……! 喜んで、とパタパタとカイトはオーダーを通すためにテーブルを離れるのだった。
カイトが席を離れ、クロウは改めて店内を見回す。
訪れている客は男性が多め。そして可愛い女子もいれば、インパクトのあるマッチョな女装メイドもおり。
そんな特徴あるメイドにユニークさを感じるのか、ネタとしてなのか。そんな彼に給仕を頼む客もいるようだ。
(早く帰りてェ……。何か知ってそうなヤツは……)
いくらか見知った顔がメイドとして接客している姿に顔を引きつらせつつも。
クロウは適当に隣を横切ったメイド女子に声をかけた。
「おい」
普通のメイド女子であれば、突然のクロウの言葉に怯えたりするかもしれない。
しかし、相対するメイドは澄ました表情でクロウへ向き直った。
「何か御用でしょうか、ご主人様」
口角が少しだけ上がる。
整った表情をしているが、その瞳の奥に笑みはないのは直ぐにわかった。
「何か心当たりあンなら全部吐け」
クロウの赤と青の瞳が目の前のメイドの瞳の奥を見据える。
直感的に何かを知っている、そう感じられてならないのだが。
「何の話でしょう、ご主人様」
「この店の異変とかあるンだろ?」
あァン? と凄みを増すクロウであるが、一般人なら怯えて過去の罪を洗いざらい話しそうなものではあるのだが。
「大変恐縮ですが、存じておりません」
そう言い、メイド女子はお辞儀をすると席を離れた。
「チッ……」
舌打ちを打つクロウ。
「おい、アイツはなんなんだ」
突然話を振られて明らかに怯えを見せたのは隣のテーブルにいた客。
「あ、あの子ですか! つい先日入店したメイドさんですねっ!」
早口で喋る客に、更にクロウは
「なんか他のヤツと雰囲気違くねェか?」
「そ、そうですね! ちょっと冷たい印象もありますが美人さんですよね! しかも三つ子という噂もあって……もしかしてクローン人間なんじゃないか、とマニアの間では評判で……」
(話しが長ェ)
ようやくすれば、彼女と似た姿のメイド少女が入店したらしい。
(明らかに怪しい……)
クロウの視線が彼女を追う。何か変わったことがない、と真剣な眼差しを向ける中。
(……オレというものがありながら、兄さまは誰を見てるんだろーねぇ……!)
カイトの瞳からハイライトが消えた。気がする。
クロウ以外の客からの注文も仕事と割り切って愛らしい笑顔のままに接客をするカイトだったが、正直クロウが話をしていたメイドが気になって仕方ない。
いや、むしろうつつを抜かしたクロウが気になって仕方ない。
(さて、次は兄さまの……!)
カイトの手に持つトレーの上には白みを帯びたドリンク『精霊たちの舞、光溢れる天界へ誘うためのシュリュッセル(鍵)』が。
(オレが愛情をたっぷり込めて仕上げたドリンクを飲めば、兄さまもオレの愛を理解して他の何者にも目を向けなくなってそして……)
カイトさん、結構なヤンでデレである。
そんな気迫は心の内にしまい、満面の笑みでクロウへ向かうカイト。
そんなカイトを見て、クロウは思う。
(背負ってるオーラがおかしい)
しかし、そこで相手に飲まれるようなお兄ちゃんではない。
クロウは此処に呼ばれた元凶へ腹いせするために、カイトが向かってくるタイミングに合わせその長い足を差し出す。
だが。
(ふふ、兄さまの考えていることは手に取るようにわかるよ)
今日のカイトは一枚上手だ。
軽やかにその足を躱すと共に
「アー、テガスベッター」
棒読みである。そしてカイトの手に持つその白い液体はクロウの身を、髪へと零れ落ち滴る。
「テメ、わざと…ッ!」
「あーすみません、旦那様ー!オレとしたことがー」
続、棒読みである。
「すぐに拭いてさしあげますからね♡」
クロウの足元に屈みこみ、ポケットから取り出したハンカチで艶めかしくクロウの足元を拭くカイト。
上目遣いでテヘペロ☆とした表情を見せれば、大抵のご主人様は笑顔で許しちゃいそうなものであるが
「くっつくな気持ち悪ィ」
兄さまにとっては不快極まりないようで。
「しかもなんかベタベタするなんだこれ」
「乳酸菌飲料に、オレの愛情を込めた練乳をた~~っぷり追加しました、旦那様♡」
「ほぼ練乳じゃねェかよ!」
「ふふ、今から更衣室のシャワーを特別に貸し出しましょうか? オレが兄さまの髪を丁寧に……」
「させねェ黙れ戻れ俺の前から今すぐ消えろ」
そんな2人の姿を見て。
「あの、あっちの身体拭きサービスはいくら支払えば……」
新たなサーヴィスを所望する客が出たとか。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
神元・眞白
【POW/割と自由に】
なんだか面白そうなところ。分からない所は入ってみて体験してみないと。
お店の中は……普通の喫茶店みたい。でもお店の制服がそういう事。
飛威、こんな場所だし少しの間休んでても……お手本?やるなら任せるけど。
あんまりお店の人を刺激しないようにね。
私は状況が見えるまでゆっくりしていればいいかな。
裏手にはあまり入らない方が良さそうだし。
この間まで戦争で忙しかったからのんびりできる時は急がずに。
お客さんでも詳しい人がいそうだし、お勧めを聞いてみよう。
●飛び入りメイドがやってきた!
「お帰りなさいませ、お嬢様!!」
従業員であるメイドの一人が、店の扉を開けば……固まった。
メイド喫茶『スイート★キャラメル』そりゃあ老若男女国籍問わず、多種多様なお客様が来るお店ではあるのだが。
目の前のお客様は……どう見ても、ガチな方のお嬢様に見えた。
現れたのは、神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)。
透き通った白い肌は上質の陶器のように滑らかで、また青の瞳は静けさと気品を称えており。まさに『深窓の令嬢』と称するに相応しい佇まいをしている。
しかも、だ。
後ろに嫋やかかつ凛々しい黒髪メイド服の女性が控えている……!
ガチだ、この方本物のお嬢様だ。
そう思う従業員メイド。緊張感が走りながらも、この店にやってきたということはメイド喫茶を楽しむためにやってきたお嬢様であり。
「そ、それではお席へご案内いたします!」
元気系メイド従業員が緊張に顔を引きつらせながら、眞白と彼女の世話役兼近接戦闘用人形である飛威を席までご案内するのだった。
さて、入店して数分で一人の従業員メイドに緊張感を与えた眞白であったが、本人としては
(なんだか面白そうなところ)
初めての空間に、少しワクワクとした気持ちを抱いていた。但し表情には出ていない。
(分からない所は入ってみて体験してみないと)
どちらかと言えば世間知らずと分類されるかもしれなくもない眞白。こうして普段自分から来ることがなさそうな場所に足を運べるのは新鮮なことであり。
あたりの様子をそっと伺えば、眞白の美しい銀の髪が艶やかに揺れる。
(お店の中は……普通の喫茶店みたい)
若干、愛らしさを全面に押し出している感も否めないが、まぁ普通の喫茶店と言われれば頷けるだろう。
(でもお店の制服がそういう事)
周りにいるのはメイド服姿の女性達。色んなタイプのメイド服を着こなしているが、どちらかと言えば世話役人形の飛威のようなクラシカルタイプよりは相談役人形の符雨のような、動きやすさを重視したメイド服の方が多いように見える。
そして女子だけでなく一見して男性とわかるメイドがいるのも不思議だ。
「飛威、こんな場所だし少しの間休んでても……」
テーブルを挟んだ向かいに座る飛威に声をかける眞白、であったが。
あ、と眞白は思った。
従業員メイドの一人がドジっ子属性を発揮したのかわからないが、段差につまづき転びかけた。
それを誰よりも早く察知した飛威。
目にも止まらぬ速さで動くと、ドジっ子メイドが放り投げたトレーとドリンクを華麗にキャッチ。
一滴の水滴も零さぬまま、またドリンクをトレーへ乗せると、ドリンクとトレーをメイド従業員へと返す。
「あ、ありがとうございますッ!!!」
ドジっ子メイドが飛威にペコペコと何度も頭を下げる。
飛威は気にした様子もないままに眞白へと静かに歩み寄り、彼女の耳に唇を寄せ
「……お手本? やるなら任せるけど」
眞白の口からその言葉を聞くと、飛威は優雅な立ち居振る舞いと共に先程のドジっ子メイドへと歩み寄るのだった。
「あんまりお店の人を刺激しないようにね」
眞白が飛威の背中に声をかければ、飛威は振り返り。眞白に向かって静々とお辞儀をするのだった。
そんな飛威が飛び入りヴェテランメイドとして働く様を見ながら。
(私は状況が見えるまでゆっくりしていればいいかな)
潜入し、メイドとして働くことも視野になかったわけではないが。
(この間まで戦争で忙しかったから、のんびりできる時は急がずに)
注文したくまさんの形をしたマシュマロが乗ったアイスココアを飲みながら、眞白はふかふかの椅子の背に身体を預ける。
見れば、店内で働く従業員には猟兵の姿もあるようだ。
裏手には入らないほうが良さそうだ、と判断し。せっかくの落ち着いた時間を楽しむことに決めた眞白。
そんな眞白がふと、隣のテーブルを見れば。
美味しそうなふかふかのパンケーキが目に入った。
「そのパンケーキは、このお店のおすすめかしら?」
突然声をかけられ、ドギマギするご主人様という名のお客。
実を言えば、眞白の容貌と雰囲気に「お忍びのお嬢様かな?」などと妄想を働かせていた程だったため、声をかけられたことに驚きを隠せない。
「え、えぇ、一番コスパが良いのがこのパンケーキだと僕は思いますはい」
「……?」
眞白が首を傾げれば(あぁやっぱり俗世の言葉は存じてらっしゃらないのだ……!)と勝手に盛り上がる男性客。
もしかしたら本当に意味がわからないのかもしれないし、ただ単に男性客の滑舌が悪いだけかもしれない。
丁寧にパンケーキの解説をする客の言葉を表情を変えぬままに聞く眞白。
ついでに、と眞白はもう一つの質問を重ねた。
「飛威を沢山見ているのは、なぜ?」
眞白は気付いていた。先程からこの男性客が飛威に見惚れているのを。
「え、あ、あの、その……! す、素敵なメイドさんだと思って」
「……そう」
男性客の答えに満足したのかしていないのか。眞白は視線を己の手元のアイスココアに戻すと、そっとその甘さを楽しむのだった。
成功
🔵🔵🔴
ニコ・ベルクシュタイン
(明智のグリモアは花弁が取れてしまうのか…
まさに明智に打って付けの仕事だったろうに勿体無い…)
さて置き、メイド喫茶とな
見聞を深める為にも、一度は経験しておきたかった場所にて
仕事という大義名分で入店出来るのは素直に有難い
無難に客として通される事としよう
流石にいきなり接客は難易度が高すぎる…!
「ご主人様」呼びにむず痒さを感じつつ
メニューに堂々と載っている「スイート★キャラメルはじめてセット」
を注文しよう、フードとグッズとチェキ撮影が楽しめ…チェキ?
オムライスに絵を描く手捌きが見事だな…!此れは難しいぞ…!?
噂のチェキ撮影とやらでメイドさんと接近したら
隙を見て最近変わった事は無かったか聞いてみよう
●はじめての たいけん
ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)は、懐中時計のヤドリガミである。
正確に時間を刻み、時に人々に焦りを、また時に人々に安心を与えていたニコ。
(あと7秒で予約時間の12:30だな)
分厚めのレンズが入った黒縁眼鏡の奥。赤く輝く瞳が、目の前の扉を見据えた。
そして体内時計に従い、ニコは一歩足を踏み出す。
そして扉に手をかけ、開いた。
――ジャスト、12時30分。
「いらっしゃいませ、ご主人様♡」
ドアが開くチャイムの音と共に現れたニコの姿に、満面の笑みを浮かべたメイドが出迎えるのだった。
精悍な体つき、そしてどちらかというと実直な執事のような印象を与えるニコが、今は『ご主人様♡』として迎え入れられている。
(むず痒さを感じるな……)
案内されたままに席につき、メニューに目を通す。
この席に着くまでも、当店のシステムだとかポイントカードの有無だとか、無駄に「ご主人様♡」と呼ばれ続けているのだが、一向に慣れない。慣れる気配がない。
(見聞を深める為にも、一度は経験しておきたかった場所ではあるが……)
ニコは周りを見回した。
仕事という大義名分で入店出来るのは素直に有難い、と思いつつ。その『仕事』を遂行するために店内の様子を記憶に留めよう、と試みる。
基本的には、女性のメイドが多い。
しかし個性派なのかなんなのか、男の娘と見受けられるメイドやら、スキンヘッドのムキムキマッチョメイドやら、パンダやゴリラやうさぎフェアリー……
(目の錯覚か? 目の錯覚なのか?)
ぶーんぶーん、と聞き覚えがあるどころか毎日聴いている羽音がする。
……いらっしゃいますよ。
お昼時ということもあり店内は混み合っており、まぁ忙しそうである。
流石にメイド喫茶でいきなり接客は難易度が高すぎる……! と考えていたニコであったが、その難易度を易々とクリアしている姿を、ニコはそっと見守るのだった。
「ご注文はお決まりですか? ご主人様♡」
きゃるるん、と媚び感満載のメイドがニコに微笑みかける。
「あぁ、そうだな……それでは、この『スイート★キャラメルはじめてセット』をお願いしよう」
かしこまりましたぁ♪ と甘い声を上げるメイド店員。
初めての来店で勝手がわからないので、初心者向けに思えるこのメニューを注文したニコであったが
「それでは、フードをこの欄から、あとグッズをこの欄から、あとドリンクはこちらの欄からお選びください♡」
初心者向けかと思いきや、意外と選択肢が幅広い……!!
しかも初来店な自分にグッズとして一番人気メイドの顔写真がプリントされたウチワとハッピは正直いらない。ってか回り見回しても着てるご主人様見当たらないぞどうなってんの。
「と、とりあえずフードはオムライスで、そしてドリンクは……」
無難なものを選びゆくニコ氏。
「そしてお食事が終わりましたらチェキ撮影タイムとなりますので……」
「チェキ?」
「はい♡ 後でご希望のメイドを教えてくださいね、ご主人様」
相変わらずむず痒さを感じつつ、ニコは働くメイドさん達を見て。
そして
(まさに打ってつけの仕事だったろうに勿体無い……)
嬉々として青薔薇を散らせる不審者を思い出した。
そして視界を行ったり来たりする、小さなお手てでよいしょよいしょと給仕をするメイドさんを眺めながら、食事と飲み物を待つのだった。
「お待たせいたしました、メイドさんが愛情を注入するフワトロオムライスです」
先程とはまた別のメイドがニコの元にやってきた。
(先程とはまた違う雰囲気の女性だな)
顔の造形は美しいが、表情が読めない。淡々と仕事をこなすタイプのように見えるメイド店員。
正直、このようなお店で働く女性はどこか高揚感があるように見えた。
非日常感を演出するエンターテイナー的な空気。
しかし、目の前のメイドにはその空気が全くない。本当に、言われたままに任務を遂行するメイドのように思える。
「それでは、愛情を注入させていただきます、ご主人様」
メイドの口角が上がる。しかしその笑みは作り物のようだ、とニコは思いながらも。
「オムライスに絵を描く手捌きが見事だな……!!」
思わずニコは声を上げた。
メイドの手によって描かれたのは、何故か西洋のドラゴン。しかもファンシー系じゃない。割りとリアルに。
(此れは難しいぞ……!?)
「お褒めいただき光栄です、ご主人様。では、ごゆっくりとお過ごしください」
事もなげにテーブルを離れるメイドの姿を見送った後、ニコはオムライスにスプーンをそっと差し込んだ。
(……あ、思っていたよりも美味しい)
最近のアミューズメントカフェも食事のレベルは上がっておりますご主人様。
結局、チェキというのはインスタントカメラで撮影し、その場で持ち帰れる写真だと理解したニコ。
相手の指名が出来る、ということでニコが選んだのは勿論、愛らしいフェアリーメイド……ではなく。
「ありがとうございます、ご主人様」
オムライスに緻密なドラゴンを描いたメイドを指名した。
ちなみに、食事後にわかったことだがはじめてセットの一番人気のウチワも彼女の写真であった。
ニコが彼女の隣へ立つ。目の前にはインスタントカメラ。
「それじゃあ、撮影しますねー。1たす1はーー?」
もはやニコは笑顔を浮かべるつもりもなく、隣にいる彼女にそっと囁いた。
「儀式はいつ、どこで行われるのだ?」
ニコの言葉に、メイドはただ笑みを深めるのだった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『偽りの自由を手に入れた人形』
|
POW : 存在を代価に願うもの
自身が戦闘で瀕死になると【邪神と再契約をし、ボロボロになった自身】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD : 略奪をもってしても得られぬもの
技能名「【盗み攻撃】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : 手に入れたものを捨ててでも手に入れたいもの
【自身の動く体の一部】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【邪神の加護をさらに増した形態】に変化させ、殺傷力を増す。
イラスト:香
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
~冒頭文の記載までアクションの送信をお待ちいただけますと
大変助かりますご主人様♡ ~
●舞台は、変わる
「きゃぁっ」
猟兵達の耳に、くぐもった微かな声が聞こえる。
他の一般客は気付かない程の、一瞬で、微かな声。
しかし店内の様子に気を使っていたメイド接客する猟兵や、客として潜入していた猟兵達には確かに異変が感じられた。
ベテランメイドの一人と、人形のような印象を与えるメイド少女達の姿が消えたのだ。
猟兵達が顔を見合わせ、店の裏口へと回れば。そこは、建設予定地のような広場。
その広場に、冷たい目をした少女達が集っている。
「どうして?」
「なぜ邪魔をするの?」
同じ顔を持つメイド少女達が、感情のない眼差しで猟兵達を見た。
「邪神様が復活すれば、私達はより増える」
更に、どこからか同じ顔をしたメイド少女達が現れた。
その姿は10人以上。
「邪神様が復活すれば、より私達は増える」
「邪神様が復活すれば、より私達は完璧となる」
「完璧が増えれば、より世界は完璧となる」
怯え震えるベテランメイドはメイド少女達――いや、オブリビオンに手首を掴まれていたが
「やっぱり、コレは完璧じゃないから要らない」
猟兵達の元へ突き飛ばされた。
猟兵に守られながら、彼女は店内へと逃げ戻る。
そんな彼女には興味がない様子で、オブリビオンは猟兵達を見て笑みを深めた。
「あなた達を捧げた方が、きっと、完璧になれる」
「あなた達を捧げた方が、きっと、もっと、私達は増える」
「あなた達を、捧げさせて」
メイド服姿のオブリビオンが、猟兵達へ襲い掛かるのだった。
●補足
捕まりそうになったメイドさんは店へ逃げ戻りましたので護衛は気にせずOKです。
戦闘場所はビルの建設予定地である更地です。建設資材などはありますが見通しは良いです。
また、敵の戦闘能力はあまり高くありません。
メイド服姿のままで戦っても良いと思います。
シリアス気味の冒頭文となりましたが、本作はネタ依頼です。
色々盗まれても良いんじゃないですかね!
ゆるっと自由にご参加いただけますと幸いですっ。
ミスティル・エンドウ
「さて、相手の方から姿を見せていただいたので、こちらもお相手いたしましょう。」
【WIZ】で攻撃です。
相手の攻撃に対しては、【オーラ防御】【電撃耐性】【呪詛耐性】【火炎耐性】【氷結耐性】【激痛耐性】【毒耐性】の技能でダメージを軽減します。攻撃は、【属性攻撃】の【コキュートス・エキスキュージョン】を【範囲攻撃】にして、他の方に合わせて【援護射撃】にして『偽りの自由を手に入れた人形』達を攻撃します。
「私は盗まれても困る物は持っていませんので。」「ん、それは・・・。」(何故か、下着を盗まれています。)「ど、どうやって・・・。」(顔を真っ赤にして黙ります。)
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
ゴリ・ゴリ
ポク(f12425)と参加
ふむ……己の目的のために他者を生け贄に捧げようとは、許せぬやつだ
バイオミック・オーバーロードを使用して戦おう
ふんっ、はぁぁあああ!
UCによりサイズアップするぞ
メイド服はブチブチに引きちぎられるが仕方あるまい
だが安心してくれ、なぜか下着は無事なのがお約束だ
サイズとパワーを利用して敵を吹き飛ばすぞ
どうやらポクが撹乱を担当してくれるようだ
ほぅ、やるではないか
ポクがパンチを披露する際には、威力が出るよう、掴んで投げつけてやろう
ゆくのだ!ロケットポクパンチ!
敵が何かを盗もうとしても、俺は盗めるものは何も身に付けてはいない(どや)
ポク・ョゥョゥ
ゴリたん(f18193)とー
メイドたんがいっぱいいるおー可愛いねー
増えるのいいのー?
わー、ゴリたんかっこぃー
ぽくもできるかなー。ふんー(ぷくっ)
…ちょっと膨らんだだけなのー
あのねー
邪神たまー?いなくてもー、増えるよー
これねー、ぽくが焼いたぽくっきーなのー
いただきまーしゅ。ん〜おいしー
そしたらねー、ぽくが増えるよー
期間限定いっぱいぱんだめいどだよー
あがめてくだたいまてー
ぽく達一斉に動くよー
あっちこっちぽよぽよ跳ね回ったりしてー、撹乱だー
その間にー、ゴリたん攻撃していいよー
ないすぱんちー
メイド服盗まれたらー、ただのぱんだになるだけだよー
よーしぽくも攻撃だー
いっぱいのぽくのーひゃくれつぽくぱーんちー
●愛と怒りと分裂の果てに
「……許せぬ」
ゴリ・ゴリ(ミュータント・ゴリラーズ・f18193)の表情は、徐々に怒りの色を帯びて行く。
整ったワイルドな顔だちを持つゴリ、その黒き瞳には怒りの炎をせいか爛々と輝いている。
「己の目的のために他者を生け贄に捧げようとは……」
彼女たちは、己の欲望のために生け贄を集めている。何もわからぬ人々を魔の手に陥れようとした。そんな非道な行為を許せるわけがない。
ゴリは静かにその怒りを内面で沸々と燃やす。……ミニスカメイド姿で。スカートの裾から伸びる、筋肉質かつ黒く艶光りするそのゴリの美脚。マニアにはたまらない。
そんなゴリの足元にて
「メイドたんがいっぱいいるおー可愛いねー」
パンダの瞳を連想させるその眼を、慈しむかのように細めるのはパンダメイド姿のポク・ョゥョゥ(よろしくなの〜・f12425)。
内面に怒りを貯め込むゴリとは真逆に、まったりのほほんとしたマイペースな雰囲気を醸し出している。
「増えるの、いいのー?」
どうやら敵は、その数を増やすことを邪神に願っているらしい。
ポクは小首を傾げた後。
「あー」
思い出す。自分には、素敵なユーベルコードがあることを。
しかし、そのポクの思考をかき消したのは、激しい咆哮。
「ふんっ! はぁぁぁぁぁぁああああああああ!」
ゴリが両手の掌を強く握り、その気合を貯め込む。
只ならぬ気迫にメイド人形達はすました表情のままゴリ達猟兵から距離を取った。
「ぁぁぁぁぁああああ」
ゴリの体躯が、その叫びと共に大きさを増していくのがわかる。そして、彼が纏う闘気も、手に取るようにわかる程強まっていくように思え。
ゴリのユーベルコード『バイオミック・オーバーロード』。
ゴリの怒りの感情を爆発させることにより、その身と戦闘能力が増大されるもの。
「……がぁぁぁぁぁっっっっっ!!!」
ゴリがその太い両腕を、天に向かって大きく振りあげた。
そして肥大する筋肉と共に、メイド服のボタンが弾け飛び、スカートはビリビリに裂け破け。
そもそもタイトめだったメイド服はびりっびりに破け散った。
演出効果なのかなんなのか、ゴリの気迫と共に現れた砂煙。
そしてその砂煙が収まってくると、そこには野生に戻ったゴリの姿……ではなかった。ご安心ください、ゴリさん、穿いてらっしゃいますよ!
「なぜか下着は無事なのがお約束だ」
カメラ目線でニヒルな笑みをキメるゴリ。 ※注:カメラはございません
そんなゴリの姿に嬉しそうに手をぱたぱたと叩くのはポク。
メイド服のスカートが翻る程にぽよんぽよんと跳ねながら
「わー、ゴリたんかっこぃー」
愛らしく、また尊敬の念を込めた眼差しを向けるポク。
「ぽくもできるかなー。ふんー!」
ポクもゴリのマネをして、両掌を握り、力を入れてみる。
「んーーーー!!」
ムギュウウウ……と身体に力を入れると。
(……ぷく)
ほっぺたが、ちょっと膨らんだ。
どうなっているんだブラックタールの不思議。
餌を頬袋に詰め込んだリスのようになっている。
「……膨らむんだな……」
パンツ一丁のゴリが、珍しそうな瞳をポクに向けた。
そんなゴリラさんとパンダさんの様子をまるっと見守るのは、敵である人形メイド達と。
(……どう援護すれば……!)
援護攻撃をする気満々だった、メイド喫茶客と潜入していたミスティル・エンドウ(神のパラディン・f16403)。
敵の人形達も攻撃して良いタイミングなのか否か悩むように、ミスティルもまた攻撃の初手をそっと悩むのだった。念のため、オーラ防御を始め敵の攻撃に即座に反応しダメージ軽減する準備は忘れない。彼女のスタイル良くナイスバディな身体を、金のオーラを纏い輝かせている。
(こうなったら、もはやこちらから攻撃をしかけて……)
ミスティルが白手袋に包まれた両手に力を込める。
ユーベルコードの力を得ようとした、その時
「あ」
ポクが思い出したように声を上げた。
「あのねー、邪神たまー? いなくてもー、増えるよー」
ポクが笑顔とメイド人形達へと向けた。
『邪神様がいなくても、増える?』
『そんなこと、ないわ』
『そんなこと、あり得ないわ』
人形たちが口々に呟く。しかし彼女達の様子も気にせずポクは言う。
「これねー、ぽくが焼いた『ぽくっきー』なのー」
ポクがメイド服のポケットから取り出したのは、パンダの形をしたクッキー。ポクの顔をしたチョコ味のしっとり系クッキーである。
「いただきまーしゅ」
ポクはパクリ、とクッキーを口に入れ。モシャモシャとクッキーを食べる。
「ん〜おいしー」
更にもう一枚、もう一枚、とクッキーを口にするポク。
見守るゴリ、ミスティル。そしてメイド少女達。
ポケットを叩けばクッキーが増える、とかいうアレかな?
ひたすらにポクの美味しそうな顔を眺める会となっている。
『……増えるの?』
『……本当に、増えるの?』
流石にもうメイド少女達は場を見守るのに我慢の限界だったようだ。
どこからかフリルのついた傘を取り出し、メイド少女達がゴリ達へと迫る。
「とぉぉりゃああああ!!」
フリル傘を振り上げ、迫る少女にゴリが更に大きく筋肉質となったその腕でメイド少女の一人にラリアットを喰らわせる。
メイド人形の一人が大きく吹っ飛んだ。
それを開戦の合図としてか
「こちらもお相手いたしましょう」
姿を現し、そしてミスティルに冷たい眼差しを向けるメイド少女達に対し、穢れなき白手袋に包まれた両の掌を少女達へと向けた。
「あなたの身体は、もう我が凍気の支配下に」
そう呟き美しき青の瞳を閉じれば、彼女の手から白い煙の如き絶対零度の凍気が放出される。
ミスティルのユーベルコード『コキュートス・エキスキュージョン』。その力により放たれた凍気はミスティルの得た能力により広範囲に広がり、メイド少女達の身体を凍り付かせる。
『身体が動きづらいわ』
『自由が効かないわ』
凍気により、メイド少女達の動きが鈍る。
そして動きが鈍くなった者を見極め、ゴリが肉弾戦を繰り広げた。
身体のサイズを増したゴリに吹き飛ばされた人形は、その衝撃により身体が割れ倒れる。
しかし、全ての人形が氷に捉われたわけではなかった。
ミスティルが凍らせた敵をゴリが撃破するが、どこからともなく現れた別の少女がゴリとミスティルの攻撃を阻害しようと傘を振るう。
そんな少女の攻撃を、ミスティルは持ち前のオーラで敵の攻撃を跳ね除けた。
敵の攻撃自体はさほど強いものではない、とミスティルは思う。
それはまた身体能力が上がったゴリも同じで、敵の傘攻撃を喰らってもさほどダメージとは思えなかった。だが
(いかんせん、数が多い)
倒したと思った少女、しかし敵のユーベルコード『存在を代価に願うもの』の効果によりボロボロになった少女が復活したかの如く現れ、敵の数と手数を増やしていく。
そんな中。
「ごちそうさまー」
満足そうなポクの声が響く。
戦闘は始まっていたものの、もはやマスコットキャラクター扱いとなっていたポク、ひたすらにクッキーを食べていたわけで。
両手を合わせ、ペコりとお辞儀をした後に
「そしたらねー、ぽくが増えるよー」
楽しそうに手を上げるパンダメイドポク。
すると、ポクの身体がウニョン、と二つに分裂した。パンダメイドが2匹。
「もっと増えるよー!」
それぞれのパンダメイドが更に分裂する。2匹が4匹。4匹が8匹、16、32……64……。
あっという間に、あたりの人形を取り囲む程にポクが増えた。
それは、ポクが食べた『おいしいぽくっきー』の量と質に応じてポクが分裂し増殖するユーベルコード『ぽくがいっぱい』の効果によるもの。
しかも本日はパンダメイドが盛り沢山です大変にレアケースですよ!
「あがめてくだたいまてー」
一斉にパンダメイド達が天に手をかざし、愛らしい声を上げる様は圧巻である。
『本当に、増えた』
『増えることが、出来るの?』
『あれを食べれば、増えるの?』
メイド少女たちが驚きと共にあたりのポクを見る。
ポクの持つクッキーを食べれば増えるのか、と勘違いしたメイド少女達はあっちへぽよぽよ、こっちへぽよぽよ、と動くポクを捕まえようと手を伸ばす。
そんなポクの動きを見て、ミスティルは思う。
一見、自由きままに動いているように見えるポク達の動きだが……
(一か所に集めようとしていますね)
その動きに合わせ、ミスティルもコキュートス・エキスキュージョンでメイド人形を足止めする。
(ポクも彼女も……やるではないか)
メイド少女の傘を奪い、むしろ己の武器とし奪うゴリ。ポクの動きに誘導されるメイドに、傘を振りかざす。
「ゴリたんナイスー」
ハイタッチを求めるポクの手に応えるようにゴリが手を出せば、ポヨンとした感触が伝わる。
いつの間にか、彼らの回りのメイド達は一塊に集められていた。
ポクに取り囲まれ、またミスティルの凍気に動きを封じられている。
「今ですっ」
ミスティルの合図に
「よーしぽくも攻撃だー」
沢山のポクがぽよよ~んと飛び上る。そんな中でポク(本体)をゴリはその掌で掴むと
「ゆくのだ! ロケットポクパンチ!」
それはそれは思いっきり、ポクパンダメイドをメイド少女集団へと投げつけた。
そしてそれを合図にするように
「いっぱいのぽくのーひゃくれつぽくぱーんちー」
分裂した百裂メイドパンダポクもオブリビオン少女達にロケットパンチをお見舞いすれば。メイド少女達は、粉々に砕け散った。
はず、だった。
「………!!!!!」
突然、ミスティルの頬に赤味がさした。
「どうした?」
ゴリがミスティルを見やれば、彼女自体も何が起こったのか分からない様子。
ポクもはにゃ? と小首を傾げる。
「あの……その……あ!」
もじもじとした動きを見せていたミスティルが、指を差した。
その方向を見やれば、粉々に砕け散ったと思われた人形達の中から這い出す、無傷の人形。
「まだ残っていたのか……!」
ゴリが呟くと共に。
「かさ、なにかひっかかってるのー」
黒い何かがメイド人形の傘に引っかかり、ひらひら揺れている。
(ど、どうやって……!)
更に顔を真っ赤にし、己の身を抱くミスティル。
黒くひらめく布。
それがミスティルが身に纏っていた黒色の下着であることは、今はまだ誰も知らない。
そしてゴリの最後のひとひらともいう言うべき下着と、ポクのメイド服は無事だったことも併せて記させていただきます。
多くのメイド人形を骸の海へ還した三人。
しかし、まだまだメイド少女オブリビオンの数は多い。
猟兵の運命はいかに。
そしてミスティルの盗まれた勝負下着の運命はいかに……!!
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
神元・眞白
【SPD/割と自由に】
…ん、お勧めなだけあってこのパンケーキは中々。ココアにも合うし。
後でお店の人にレシピもらっておくように飛威に言わないと。
面白いお店だからまた近々。UDCアースに来るタイミングがあればいいけど。
飛威?そうね、なんだか騒がしいみたい。
一旦店の裏側へ。おや、なんだか同じ顔がいっぱい。
こういうお店の企画?…冗談。こんなお店だからこんなオブリビオン?
オブリビオンもちゃんと合わせてくれるなんて律儀。
…って、おや?いつの間にオブリビオンが周りに?いつの間に。
これもオブリビオンの盗み攻撃?なんて怖い。邪魔にならない様にはしないと。
百目鬼・那由多
ムッキリマッスル定食とプロテインドリンク3杯を完食した今の僕に死角はありません
いつもより【怪力】になった気がしますよ!あっはっは!
可愛らしいメイドさんに刃を向けねばならぬのは心苦しいですが仕方ありません
生憎デザートを注文して来てしまいまして「ゆめ色うさちゃんのめろめろめろ~んぱふぇ」が僕を待っているのです
アイスが溶けるまでに戻らねばなりませんので、
地獄の炎を纏わせた【赫焉】で纏めて叩き斬って差し上げましょう
盗むなんて感心しませんねえ
僕の物は全て有料ですので…高いですよ?
●得た者と、これから得る者
神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)の目の前にあったパンケーキは、ぺろりと眞白の胃袋へ収まった。
(……ん、お勧めなだけあってこのパンケーキは中々)
隣のテーブルに座っていた客のオススメを素直に注文した眞白だったが、期待以上に丁寧に焼かれた美味しいパンケーキだった。
(それに……)
ストローに口を付け、残っていたアイスココアを飲み干せば。
(ココアとの相性も良いし)
ココアのチョコレートの風味がシンプルなパンケーキと良く合い。
(後で、お店の人にレシピもらっておくように飛威に言わないと)
今も店内で臨時メイドとして働く、眞白のからくり人形である飛威の仕事ぶりを、眞白はその輝く青の瞳で眺めるのだった。
また近々遊びに来たい、と思う程。このメイド喫茶という空間は居心地がそう悪くはないのでは、と思う。
(UDCアースに来るタイミングがあればいいけど)
そう考えた折、飛威が眞白の元へと近付いた。
そして眞白の耳元で囁く飛威の言葉に、眞白は頷き。席を立ちあがるのだった。
――お代り自由と言われたら、なんだか飲んでおかなきゃいけない気がする。
そんな思いが胸に巻き起こったのか、そうでなかったのか。
百目鬼・那由多(妖幻・f11056)は三杯目のプロテインドリンクのジョッキを空にし、テーブルへドン!と置いた。
すると即座にマッチョメイドが那由多に近寄り
「ご主人様、プロテインドリンクのお代わりはいかがですかっ!?」
背筋をアピールしながらやってくる器用なマッチョメイドに、もう結構、とその白く美しい掌でマッチョメイドを制すれば。
「それでは、当店おすすめのデザートはいかがっスか!? ご主人様!」
浅黒い肌を持つ顔が満面の笑みを見せれば、真っ白で整った歯がキラリと光った。
「それでは、オススメ……」
那由多の言葉が途切れた。ここでオススメをお願いしたらまたしても高タンパク質な何かが来るとしか思えない……!
「おすす……ゆめ色うさちゃんのめろめろめろ~んぱっふぇを!」
つい目にした商品名を注文する。多分このぱっふぇのたんぱく質は少ないはずだ多分。
那由多の大きな瞳が、マッチョメイドへ輝きと共にオーダーすれば
「はいっ! よろこんで!!」
とマッチョメイドは席を離れた。
丁度その時だったのだ。
那由多が店外の異変に気付いたのは……!
●待ち受ける者達
眞白と那由多が裏口に回ると、既にオブリビオン少女と猟兵達の戦闘が始まっていた。
「おや、なんだか同じ顔がいっぱい」
真白が呟く。そのすぐ後ろには、眞白のからくり人形である飛威も待機している。
「こういうお店の企画?」
目の前ではメイド服姿の人形型オブリビオンが傘を手に迫ってくる。
「……冗談。オブリビオンもちゃんと合わせてくれるなんて律儀」
眞白は瞳の奥に少しだけ笑みの色を見せる。
「あっはっは!」
突如、那由多の笑い声が響いた。
「ムッキリマッスル定食と、プロテインドリンク3杯を完食した今の僕に死角はありません」
どんな食事なのかしら、と首を傾げる眞白をよそに
「いつもより怪力になった気がしますよ!」
那由多はその華奢な腕に力を込めてみる。すると、ムッキムキの力こぶが現れた!! かどうかは服装等により定かではないが、線が細いように見えて怪力の持ち主なのは間違いない。
「可愛らしいメイドさんに刃を向けねばならぬのは心苦しいですが……仕方ありません」
那由多は服の裾から掌サイズの剣を取り出した。それはレプリカのようにも見えるが……
オブリビオンメイド少女達が、眞白と那由多それぞれに傘を振り下ろした。
眞白の前には刃を構えた飛威が立ちはだかり。彼女が刃を振るえば、その傘は呆気なく二断された。
そして那由多の手には、掌サイズだったはずの剣が四角い刃を持つ大柄な剣へと変化していた。
その大剣をいとも軽々と振り回し、メイドオブリビオンの少女を勢いよく一断で断ち切れば。鬼灯を思わせる飾りがゆらりと揺れる。
「生憎デザートを注文して来てしまいまして。めろ~んぱっふぇのめろ~んアイスが溶けるまでに戻らねばなりませんので」
那由多は大剣【赫焉】に地獄の炎を纏わせた。
「纏めて叩き斬って差し上げましょう」
冷酷な笑みさえ見せる表情で。那由多の鬼灯色の瞳は更に熱を帯びた。
そして目に入る人形達を全て叩き斬る勢いで敵へと向かい迫っていく。
その姿は優雅で軽やかで。牛若丸が弁慶をヒラリと交わし倒すような舞のようにも見える程。
「プロテインの効果ですかね! いつも以上に赫焉が軽く思える程です!」
楽しそうな笑みと共に戦場を駆ける那由多だった。
一方、眞白と飛威は人形達に囲まれていた。
傘を飛威に叩き壊された彼女達は素手で、しかしそれも好都合とばかりに眞白達に一斉に飛び込んでくる。
『貴女の素敵なもの、頂戴』
『貴女の素敵なもの、頂戴』
そう近寄ってくる彼女達対し、眞白は。
両手を広げ、おいで、とでもいうようにオブリビオンに対峙した。
ふぅ、と眞白が息を吐けば、その身体は脱力状態となり。
発動されたのは、眞白のユーベルコード【オペラツィオン・マカブル】。
敵のユーベルコードを無効化し、なおかつからくり人形から排出されるわけで……。
『ない、わ』
『ないのよ』
『ないわ』
メイド人形達の足に巻かれたリボンがなくなり、それは全て眞白の手中へ。
「こんなもの、別に欲しくないけど」
眞白の声に、見える範囲のからくり人形を撃退した那由多が大剣を構えながら近づいてきた。
「盗むなんて感心しませんねえ」
その表情は笑みを称えているが、瞳の中には笑みなどないことが見て取れる。
宝飾品や骨董品、高価な物には目がない那由多。つまりは
「僕の物は全て有料ですので……高いですよ?」
そう言うと、那由多はお仕置きをするように、人形達へ更なる斬撃を加えながら。
「……こういうお店のパフェは作るのに時間がかかるでしょうし。もう少しなら遊んであげても構いませんよ」
その言葉に眞白も、彼女のからくり人形である飛威も頷けば。
残りの力を振り絞り、人形達はボロボロの姿で彼らへと向かってくるのだった。
(ここまでぼろぼろになっても邪神を復活させたいものなんですねぇ)
そう思いながらも、那由多は一抹の心苦しさと共に刃を振るった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
シェーラリト・ローズ
「お、おう?」
この服ヒラヒラしてるなーしゃらんらーって鏡の前で遊んでたら出遅れちゃったんだけど、ま、いいや
「んーと、あ、お還りくださいませ、ごしゅじんさま!」
ごあいさつだいじー
さーて、おそーじOKOK
【高速詠唱】で【セイクリッド・ランス】どっかーん
【鎧無視攻撃】かつ【マヒ攻撃】でこーりつよくね!
んで、そのメイドゴコロっていう鎧を【鎧砕き】しちゃうー
「わたしの心はあげないよーそのはーとをぶれいくぶれいくー」
おそーじのために【情報収集】はもちろんやるんでー
動きを見たり動作音や移動音にはちゅーいするよー!
攻撃は【第六感】に頼って【見切り】で避けたいけどーきびしそーなら【オーラ防御】でふぁいとー
榎・うさみっち
オブリビオンでありながら一番人気メイドとはやるな!
だがしかーし!お前らの悪事もここまでだ!
✨みわくのうさみっちジェントルメン発動✨
衣装は燕尾服に白手袋、いわゆる執事服で登場
(【早着替え】とかの賜物)
メイドが居るんだから執事だって居ても良いだろう?
というわけでなんちゃって執事モードでお送りします
主人にたくさんご奉仕してお疲れでしょう
私に任せてゆっくりお休みくださいませ、お嬢様
ああ、お嬢様。執事の私というものがありながら
私を通さずに勝手なことをされては困ります
そんなオイタをなさるお嬢様にはお仕置きが必要ですね
かっこいいワイヤーを鞭のように使い
敵を縛って足止めをしたり、そのまま締め上げ攻撃したりする
●メイド服を着る者、メイド服を脱ぐ者
「オブリビオンでありながら、一番人気メイドとはやるな!!」
ぶーんぶーん、と宙に浮かびながら。
敵であるメイド服オブリビオン達にババン! と指を差しながら啖呵を切るのは榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)の姿。
その姿は先程同じく愛らしいヒラヒラッとしてフリフリッとした愛らしいメイド服である。
そんなうさみっちの隣には
「んーと、あ、お還りくださいませ、ごしゅじんさま!」
のんびりと、しかししっかりとした口調で。うさみっちのポーズを真似てズビシッ!と指を差しポーズを取るのはシェーラリト・ローズ(ほんわりマイペースガール・f05381)。
シェーラリトもメイド喫茶にメイドとして潜入していたのだが、午後シフトだったことと
(この服ヒラヒラしてるなー)
と控室の鏡の前でしゃらんらーん♪ とくるくる回ってたりポージングしてたりしてたらいつの間にかオブリビオン出現だったことで駆け付けた系メイドさんである。
シェーラリトの天真爛漫な笑顔とツインお団子がメイド服に合わないわけがない(断言)しかもシェーラリトの背中には、天使のような白い羽、そして薄翠の羽のダブル仕様。尊い。
うさみっちの愛らしいフェアリー羽もパタパタ羽ばたかせながら、二人揃ってポージングも決まった所で
「だがしかーし!お前らの悪事もここまでだ!」
うさみっちが叫ぶ。
『トゥインクル・ナイト・エヴォリューーーションッ!!』
謎の叫びと共に、うさみっちの身体が光り輝く。なんか変身のテーマ曲みたいなのも流れだした気がするが、多分メイド喫茶から音楽が漏れ聞こえてるんじゃないかな!
そんな光と音に包まれながら、17cm程の身長だったうさみっちは光と影に包まれながら180cmの体躯へと変身する。
そして音と光が止んだかと思えば
「メイドが居るんだから執事だって居ても良いだろう?」
うさみっちのユーベルコード『みわくのうさみっちジェントルメン』の効果により長身イケメンへと変身したうさみっち。
しかもその姿はメイド姿ではなく燕尾服。そして手には純白の手袋が。
「お、おう?」
シェーラリトもその変わりように鮮やかな金の色を持つ大きな瞳を更に丸くさせた。
大きくなったこともそうだが、何時の間に執事服へ……! というダブルの驚き。
ちなみに早着替えのこうかと思われますお嬢様。
しかし超マイペース少女であるシェーラリト、勿論動じることはなく。
「OKOK!執事さんと一緒におそーじしちゃうよー!」
シェーラリトの言葉が開戦の合図となり。
うさみっちとシェーラリトにオブリビオン少女達は傘を手に向かい来るのだった。
「太陽、月、星……生者の味方の光よ、滅びの運命を貫き、砕き───」
シェーラリトが真剣な表情で指先を人形達へと向け、その言葉を高速で唱えれば、彼女の白くしなやかな指先に光が灯り。
「――彼らに安息を与えたまえ!」
強い想いと共に、その指先から光の槍が放出される。
シェーラリトのユーベルコード『セイクリッド・ランス』。その光の槍は彼女の唱えた言葉通り、向かってくるメイドの身を輝きながら貫く。あたかも、骸の海へと光と共に還すような、鋭くも温もりも感じられる光の槍。
安息を与えられたかのように、糸の切れた人形の如く倒れるメイド人形だった。
一方、うさみっちは。
「主人にたくさんご奉仕してお疲れでしょう」
労うような穏やかな笑みを浮かべ、しかし機敏な動きでメイド少女達に迫り。
「私に任せてゆっくりお休みくださいませ、お嬢様」
『私達は、休まないの』
『休まず、増やすの』
『増やすの』
メイド人形達はうさみっちへと傘を振りかぶり、攻撃を加えてくるが執事モードうさみっちは長い足で華麗に蹴り払い。
「ああ、お嬢様。嘆かわしや……!」
イケボで大仰に、白手袋で己の顔を覆い嘆くうさみっち。
「執事の私というものがありながら……!」
『完璧になるの』
『完璧を増やすの』
『まだ足りないの』
更にどこからか少女達は増え、うさみっちを取り囲む。身構えるうさみっちだった、が。
「どっかーーん!!!」
シェーラリトの光の槍が、器用にオブリビオン少女だけを貫いた。
安息を与える光の槍の効果音が『どっかーーん!』なのはマイペースメイド、シェーラリト嬢ゆえか。
「さんきゅだぜっ」
バチコーン☆ とウィンクするイケメンうさみっちに
「とんでもなーい!」
マイペースに見えて、その感覚を鋭敏にしメイド達の動きや動作音に気を配っていたシェーラリト。うさみっちの動きはむしろ、敵を一つに集めてくれているようにも思えた程。
「さて。そんなオイタをなさるお嬢様にはお仕置きが必要ですね」
瀕死になりながらも立ち上がるメイドオブリビオン少女達に、うさみっちは艶やかな笑みを浮かべた。
その手には、細く鋭い『かっこいいワイヤー』が握られている。
「メイドゴコロっていう鎧をぶれいくしちゃうよー!」
シェーラリトもまた、その指先をメイドオブリビオンに向け、楽しそうな笑みを向けた。
うさみっちがワイヤーを鞭のようにしならせ、そしてメイド少女を捉えれば。
「そのはーとをぶれいくぶれいくー」
シェーラリトの光の槍が敵を撃ち貫く。
瀕死となった少女はボロボロになりながらもユーベルコードの力で数を増やすが、うさみっちとシェーラリトの執事&メイドペアの連携攻撃に反撃する間もなく倒れ、消えていく。
「わたしの心はあげないよー」
メイド人形がシェーラリトの何かを捉えるように伸ばす手。それを易々と払いのけ、そして光の雨のような槍を指先から放ち。
シェーラリトが華麗に舞い戦う中で、うさみっちもワイヤーで敵を縛り上げ
「身動きせずに、俺だけを見つめてくださいお嬢様……!」
艶やかな蒼い瞳でメイドオブリビオンの瞳を見つめれば、先程まで表情の変わらなかったメイドオブリビオンの頬が若干朱に染まった……気がする。
そしてうさみっちはワイヤーに力を込め、陶酔のままにメイド少女を骸の海へと還すのだった。
「お還りくださいませ、ごしゅじんさま!」
「おやすみなさいませ、お嬢様」
強く激しくも、ご奉仕心のある二人の攻撃に。
どこかメイドオブリビオン達は、安らかな表情で消えていった。
増えては猟兵に倒され、また増えては猟兵に倒されるメイドオブリビオンであったが、その数は数えられる程に減っている。
残るメイドオブリビオン達は、あと少しだ。
「あとちょっとで、おそーじかんりょー!」
シェーラリトの楽しそうな声が響くのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
雨霧・結
ふーん?完璧って何をもって完璧というのかしら?
じゃあ、私達猟兵メイドが完璧に貴方達をお掃除してみせますねっ☆
【地形の利用】で建設資材を盾にしたり、テコの原理使ったり利用したりしちゃいましょっか
それに建築資材は『雪玉戦隊』で雪だるまに変えたい放題!
量産した雪だるまをバールで敵に向かって打ち飛ばしまーす!
それ、気分は千本ノックだっ!ほらぁレフトメイドちゃんとしろぉ!!
メイド服着てますけど、下は短パン履いてるから平気だもんね!
…ってスース―すると思ったら何時の間に短パン盗んでんのよ!!!!
私の可愛い短パンを捧げて増えるメイドも儀式されんのもなんかイヤ!
アドリブアレンジ超歓迎
マクベス・メインクーン
コイツらか…てか完璧じゃないってなんだ?
あと胸の大きい子ばっかってのはなんなんだろうな
邪神の思惑に関係ありそうだな
なんか、嫌な予感すっけど…(ネタ的な意味で)
着替える余裕はなさそうだからな
メイド服のまんま行くか
「マナ、実は魔法少女だったの…」
メイド魔法少女(男)って需要あんのか?
ま、いいや真面目に戦おう…
UCで雷【属性攻撃】【範囲攻撃】で数を減らしに行くぜ
近づいてきた奴には【フェイント】しつつ近づいて【零距離射撃】をお見舞いするぜ
盗まれる…のは、アクセは困るから
それだけは【野生の勘】で全力回避
ウィッグとかくらいならまぁ別にいい
●メイド少女オブリビオン VS 女子にしか見えないメイド男子ズ
雨霧・結(雪の足音・f06365)は、その赤い眼差しをメイド姿のオブリビオンに合わせ、思う。
(ふーん? 完璧って何をもって完璧というのかしら?)
マクベス・メインクーン(ツッコミを宿命づけられた少年・f15930)もまた、ウィッグによって長髪となった髪を揺らし、考えた。
(……てか完璧じゃないってなんだ?)
残るオブリビオンの数は少ない。もう、猟兵側の勝利は確実にさえ思える。
(あと、胸の大きい子ばっかってのはなんなんだろうな)
マクベスがメイド喫茶で得た情報を再度頭に浮かべる。正直、目の前のメイド少女達はそんなに胸が目立つようにも思えない。
(なんか嫌な予感すっけど……)
邪神の思惑に関係ありそうだな、と頭をよぎれば隣にいた結がメイドオブリビオンに向かって口を開いた。
「じゃあ、私達猟兵メイドが完璧に貴方達をお掃除してみせますねっ☆」
そう、今の結とマクベスは絶賛メイド服着用中。
『貴女達が、完璧?』
『貴女達が、完璧?』
『そうは、見えない』
『見えない』
ボロボロになりつつあるメイド少女達が、それでも口を開き異論を唱える。
「もー、だから何をもって『完璧』って言うのよー!」
唇を尖らせる結。
と、いうかメイドオブリビオン達は2人を絶賛『女性』として認識している模様。
(……あれ? なんかコイツらの視線が……)
滅茶苦茶一点を見られているようで。
なんだかゾワゾワする感触を覚えるマクベスであったが
(ま、いいや真面目に戦おう……)
「行くわよ、マナさん」
結が飛び出していくのに、マクベスも頷く。
そう、今はマクベスではない。メイド喫茶『スイート★キャラメル』の臨時メイド『マナ』なのだ!
「マナ、実は魔法少女だったの……」
戦闘時でもメイド+魔法少女属性のマナ。メイド服の裾から二丁の魔装銃を取り出し、結へ続くのだった。
結は即座に地形を把握すると、メイド少女の動きを誘導するように華麗に動く。無論、激しい動きでスカートは揺れるが。
「下は短パン履いてるから平気だもんね!」
そう思えば結の動きはよりアクティブとなり。
空気中の水分を冷凍させたバールのようなものを片手に、メイド達の攻撃を避けては叩き、避けては叩き、を繰り返す。
だが、もはや疲労の様子も見えるオブリビオン達に防戦することもない、と判断した結は追いかけてくるメイド少女達に振り向き立ち止まると
「可愛い雪だるまさんと遊んでくださいなっ」
結のユーベルコード『雪玉戦隊(スノーマン・フレンズ)』を発動させる。
無機物を大小様々な雪だるまに変換する能力により、建築資材や敵が使っていた傘さえも雪だるまと化した。
「うわぁ、可ぁ愛いぃ♪」
本心なのか、それともマナのキャラなのか。二丁の拳銃で結の援護射撃を行っていたマクベスは愛らしい雪だるまにその瞳を細めた。
が、次の瞬間。
ドゴンッ!!!!!
と鈍い音が響き、白球がメイド少女のボディに激しくぶつかった。
メイドはそのまま吹っ飛ばされる。
(何事!!???)
マクベスが目を見開けば、そこには物凄く、それは物凄く楽しそうな笑みと共に
「それ、気分は千本ノックだっ!」
量産された雪だるまを嬉々としてバールのようなもので打ち飛ばす結メイドの姿が……!
「ほらぁ、レフトメイドちゃんとしろぉ!!」
(鬼監督じゃねーかよ……!!)
マクベスがその光景に呆然とする。
一見愛らしいメイド(性別は男子)が嬉々として鬼気とした表情で雪だるまをメイド少女にぶつけている。ぶつけまくっている。打ち当てている。
マクベスとして、ツッコミを宿命づけられた少年としてツッこむべきか、それとも……!? と悩む時間コンマ2秒。
「結せんぱぁい、ふぁいとー♡」
マナのキャラが勝ったようだ。
「それじゃあ、マナもはりきっちゃいますねぇ☆」
そう言うと、改めて魔装銃【リンドブルム】と魔装銃【ファフニール】をメイド達に向けて構えるマクベス(マナ)。
「こちらもお見舞いしちゃいますぅ♡」
そう叫びながらマクベスはユーベルコードである『ガトリングショット・エレメンタル』に雷の属性を乗せて敵へと銃弾の雨を降らせる。
「雪のち雷、かしら。荒天ね」
尚も雪だるまを打ち付けながら結が笑みを見せる。
●最期の悪あがき
結の雪だるまの衝撃と、マクベスの二丁の銃によって降らされる雷を帯びし銃弾の雨にメイド少女オブリビオンはその数を減らしていった。
衣服はボロボロとなり、身体の一部が割れ欠け。
しかしそれでも、無表情なままにマクベスや結に近づいてくるのは若干のホラーさを感じなくもない。
『完璧な……私達を……!』
二体のメイド人形が、最後の力を振り絞って結とマクベスに飛びかかる。
それに対し
「申し訳ないけど、骸の海へ還って頂戴」
「おやすみなさいませ、ご主人さ……あ、メイドでしたね♪」
結がバールのようなものを構え、マクベスも銃の照準を合わせ。
2人が最期の一撃を加えれば。
……メイドオブリビオン達は呆気なく倒れ、地に伏せた。
「やっと終わったみたいね……」
結が辺りを見回す。
次から次へとメイド少女オブリビオンが増えたこともあったが、それ以上に猟兵達の的確な動きと連携は束となったオブリビオンの力を優に超えていた。
大きな被害もなく、安堵の息を漏らすマクベス。だった、が。
「……あら、マナさん……て呼んでいいのかしら?」
結が小首を傾げた。
「ん?」
そう言えば、さっきまでの自分の感覚と違うことにマクベスは気付いた。
「ウィッグがない!?」
マクベスが己の髪と耳を撫でる。
そこに確かにピアスがあることに安心はしつつも
「結は大丈夫か?」
「安心して、私は何も……」
そう答えようとした瞬間。結は気付いた。
おへそ部分からスカートをずらし、確認し。
「……って、スース―すると思ったら何時の間に短パン盗んだのよ!!!!」
お気に入りの可愛い短パンがない!
「もしかしてさっきの……!!」
倒れたメイド少女オブリビオン達を改めて見れば、その手には美しい金髪のウィッグと、愛らしいショートパンツが握られており。
「だめっ! お気に入りなんだから離して!」
「まー別にオレのはどーでもいいんだけど」
意識を失っても離さない結の短パンを、2人がかりでオブリビオンから取り返す2人だった。
「戦闘よりもこっちの方が疲れたんだけど!」
結の叫びが静かになった戦場へ響くのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『ハンズドラゴン』
|
POW : 逆境が俺を強くする!
自身の【おっぱいが揉みたいが為の衝動】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : 曝け出せ、己の全てを!
【自らの心の声】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 死ねないんだよ、簡単にはッ!
【おっぱいを揉みたいが一心で】対象の攻撃を予想し、回避する。
イラスト:麻風
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠アルト・イストリア」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
【おねがい】
第三章の受付は 6/17(月)8時30分 からとなります。
時間が空き恐縮ですがもう少々お待ちくださいませご主人様……!
また、6/17より前に冒頭文を追記させていただきます。
何卒よろしくお願いいたします、ご主人様……!
●厄介な敵、現る。
かくして。
色んな姿をした猟兵達の力により、メイド服を身に纏ったオブリビオン少女達は骸の海へと還された。
ちなみに、オブリビオン少女達に盗まれた者はちゃぁんと返ってきているのでご安心いただきたい。
こうして、邪神の復活は免れたかと思われた……が。
戦場に、一体の生物が現れた。
縫い目の恐竜の姿。もし、背に屈強な羽でも生えて他ならばその生物は『ドラゴン』と称せたのかもしれない。
しかし、目の前にいるその敵は背中に1対の大きな『手』を生やしている。
「ゴガァッゥツアアアア!!」
ドラゴンもどき……ハンドドラゴンが雄叫びを上げた。
その咆哮は大きく、激しく、そして。
「ゴガァッゥツアアアア!!(乳を揉ませんかぃいいいいぃぃい!)」
あれれ? なぜか心の叫びが駄々漏れている気がするぞ!
不完全な邪神は、集まった猟兵達に襲い掛かる。
どちらかというと女子、また胸が大きい方が狙われる優先順位高そうな気がするが、女子に見えそうな者や、乳(胸筋)にも反応しそうな気がしないでもない。
揉ませれば逆に敵の動きを止められそうな気もするが、そんな尊い犠牲が必要なのかなんなのか。
とにもかくにも。
中途半端に出現した邪神を倒すため。戦え、我らが傭兵たちよ!
【補足】
継続の参加者様でも適当に衣装チェンジ等可能です。お好きにぜひ!
また、三章からのご参加も「突然転送させられた、解せぬ」や
「メイド喫茶でバイトしてて今気付いたよ!」などご自由にぜひ!
コメディ助平程度なので、ガチな助平はサラッとした感じになりますのでご了承ください。
殿方も揉まれ対象になりうります。お気を付け遊ばせ!
また、第三章の受付は 6/17(月)8時30分 からです。
アクションいただき具合にもよりますが、そろそろっとリプレイを納品させていただき、成功数に達し次第の受付終了となる予定です。
ふわっとしたご連絡で恐縮ですが、ゆるっとアクションお待ちしております!
ミスティル・エンドウ
「えー、手加減無しの全力で攻撃していいのですね。」(目の笑っていない笑顔で)
【WIZ】で攻撃です。
相手の攻撃に対しては、【残像】【オーラ防御】【電撃耐性】【呪詛耐性】【火炎耐性】【氷結耐性】【激痛耐性】【毒耐性】の技能でダメージを軽減します。攻撃は、【属性攻撃】の【黄昏の魔法弾】を【範囲攻撃】にし、他の方に合わせて【援護射撃】にして『ハンズドラゴン』がどこに動いても狙えるようにして攻撃をします。
「やはり、女性の敵は滅ぼすのみです。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
シェーラリト・ローズ
「おっきーのがいいんだ、そっかー」
わたしのお胸そんなに大きくないんだよねー
じゃ、そういうことで
「わたしが一方的なターンでいいってことだよね」(キラキラ
わたしには揉みたいお胸がない
でもわたしには猟兵のオシゴトがある
「いっくよーお胸大好きなんだかアミタイツに似てるドラゴンっぽいやつ!」
【全力魔法】で【セイクリッド・ランス】どっかーん
ぼんのータイサンってことで【破魔】【鎧無視攻撃】【鎧砕き】の力、あともまれる側にも選ぶケンリをこーりょして【マヒ攻撃】もどーぞ
エンリョしないでいいんだよー
「今のわたしは、ごほーしのメイドさんでもあーる!」
オモテナシだよー
「お還りありがとーございます、ご主人様」
ばいばーい
●女性の敵である(断言)
「ゴガァッゥツアアアア!!(乳を揉ませんかぃいいいいぃぃい!)」
ハンズドラゴンが雄叫びを上げながら、その背中に生えている手をワキャワキャと動かす。
敵の視線に入ったのは、今回数少ない(と思われる)女性メイド姿のシェーラリト・ローズ(ほんわりマイペースガール・f05381)と、お客様としてメイド喫茶に来店していたミスティル・エンドウ(神のパラディン・f16403)の姿。
敵の目的が一点を凝視していることに気付いたのミスティル。
「えー、手加減無しの全力で攻撃していいのですね」
ミスティルが優美な笑みを浮かべた。勿論目は笑っていないどころか、さぁどうやって倒してやりましょうかしら、と脳内イメージトレーニングが捗って仕方がない模様。
執事服を着ていても。ハッキリクッキリと大きい!とわかるミスティルさんの胸に敵の視線は釘付けです残念ながら。
ちなみにミスティルさんは一度下着を盗まれておりますが戦闘時のどさくさにまぎれて店内で再度着替えをしているかと思われます。きっと。メイビー。
「おっきーのがいいんだ、そっかー」
そんなミスティルの一部をロックオンしている的に、シェーラリトはのほほんとマイペースに呟く。
(わたしのお胸そんなに大きくないんだよねー)
メイド服に包まれた己の胸元をそっと見るシェーラリト。
大きくたって、小さくたって。
それは等しく、中に愛が詰まっていると思うのです。そんな筆者の持論はさておき
「わたしが一方的なターンでいいってことだよね」
敵の視線はミスティルのたわわに釘付け。
つまり今、シェーラリトは悠々と死角へ移動できるわけで。
「ゴガァッゥツアアアア!!(パツキンねーちゃんの乳やでぇええ!!!)」
ハンズドラゴンの大きな手がミスティルへと向かう。
しかし動かぬどころか笑みを深めるミスティルに
「いっくよー! お胸大好きなんだか、アミタイツに似てるドラゴンっぽいやつ!」
シェーラリトが思いっきり、ドラゴンの横っ腹にユーベルコードである【セイクリッド・ランス】によって出現した聖なる光の槍をぶつける。ぶつけまくる。
「ゴガァッゥツアアアア!!(痛いがなワレェ!)」
悲鳴と共にバランスを崩すハンズドラゴンに、ミスティルはも追い打ちとばかりにユーベルコード『黄昏の魔法弾』を発動させ、敵に向かって破魔属性の魔法の矢の雨を降らせた。
「ゴガァッゥツアアアア!!(近づけんがなワレェ!)」
流石にボスというべきか、攻撃は受けるもののまだ致命傷には至ってない模様でピンピンしており。
尚もミスティルに突撃するセクハラドラゴン。
「ゴガァッゥツアアアア!!(よっしゃ! 揉んだるがな!!)」
ハンズドラゴンがミスティルの身を、その胸を捉えたか、に思えたが。
「ゴガァッ!?」
ドラゴンの手が宙を揉む。
「残念、残像です」
「ほーら、横っ腹ががら空きだよー。ぼんのータイサーン!」
ミスティルがシェーラリトの隣へと残像が生まれる程に高速で移動し、シェーラリトがその動きに合わせ再度セイクリッド・ランスを発動させ。
「そのアミタイツ……じゃない、うろこもくだいちゃうよー」
シェーラリトの指先から生まれた光の槍がハンズドラゴンを狙う、が。
「ゴガァッゥツアアアア!!(死ねないんだよ、簡単にはッ!!)」
敵のユーベルコードが発動した。
おっぱいを揉みたいが一心で対象の攻撃を予想し、回避するという恐るべき技によりシェーラリトの光の槍をカサカサカサッと回避するセクハラドラゴン。
「うわー、なんだかきもちわるいよー」
「やはり、女性の敵は滅ぼすのみです」
再度、黄昏の魔法弾でミスティルが矢の雨を降らすが、流石にドラゴンは全ての矢を避けることは出来ない模様。
「ゴガァッゥツアアアア!!(おっぱい!)」
矢を受けまくりながらも、ドラゴンはその巨体と両手を再度ミスティルに伸ばした、かと思いきや。
「こっちきたー!」
クリンッ、と回転し。ハンズドラゴンの手がシェーラリトの身を掴もうと動く。
「……っ!」
ミスティルが金色のオーラを発動させ、強い光を放てばドラゴンの目を眩ませた。
「今のわたしは、ごほーしのメイドさんでもあーる! けど、もまれる側にも選ぶケンリをこーりょしなきゃ、だよー!」
ハンズドラゴンが一瞬怯んだ隙を狙って、シェーラリトは真正面からハンズドラゴンを指差した。
「太陽、月、星……生者の味方の光よ、滅びの運命を貫き、砕き───彼らに安息を……」
正直、与えたくないなぁ、などとシェーラリトは思いながら。
「どっかーーん!!」
マヒ攻撃を強めたセイクリッド・ランスはハンズドラゴンの身を捉え。
「ゴガァッゥツアアアア!!(なんか痺れるがなぁあ!!!)」
悲鳴を上げるハンズドラゴンは、尚も追撃してくるミスティルの黄昏の魔法弾を浴びながらも
「ゴガァッゥツアアアア!!(他の乳を揉んだるわい!!)」
ミスティルとシェーラリトを狙いを外し、他の猟兵へと向かっていくのだった。
シェーラリト、ミスティル――死守成功である。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ニコ・ベルクシュタイン
【うさみっち(f01902)】と
しまった、出されたオムライスに手を付けないのは勿体無いと
食べるのを優先していたら事態が動いていたとは
うさみよ、良く(色々と)頑張ったな
俺も合流しよう…いや少し待って欲しい、何だあの異形の邪神は!?
止めろ、存在しない技能で俺を盾にするな!
しかし…俺が「時間稼ぎ」をする事でうさみに好機が巡るのならば…
柔らかい乳では無いが、胸筋ならば多少用意は出来るぞと
真の姿を現し上半身を今こそ惜しみ無く晒してくれよう
フ…揉みたくば揉むが良い、減る物でも無いしな!
やられっぱなしは性に合わぬのでな
隙あらば【傲慢なる時の支配者】で
四方八方から串刺しにしてくれる
…うさみを揉む方法、か…
榎・うさみっち
【ニコ(f00324)と!】
(ジェントルメンモードは解除)
あれ!?ニコも来てたのか!
俺が頑張って戦ってたのに何してたんだよ~!
この欲望ダダ漏れな淫竜をちゃちゃっと倒すぞ!
乳、雄っぱい…つまりお前の出番だニコ!
と技能【味方を盾にする】でニコを差し出す!※無い
俺の7歳のフェアリーボディじゃ
揉みたくても揉めないだろうから仕方ないね!
敵がニコに気を取られている間に
俺は【かくせいのうさみっちスピリッツ】で
「ばにみっちゆたんぽ」を増殖し
赤べこキャノン砲を四方八方からお見舞い!
スケベなお手手とスケベな脳天にドカンとな!
てかこの依頼、野郎率の方が高い気がするけど大丈夫??
(地の文さんにメタな問いかけ)
●きっと「エモい」と言われているであろう光景
それはまるで、逆回しの映画のようだった。
魅惑のジェントルイケメンモードの榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)の180cmの体躯が輝いたかと思うとくるくると光が鮮やかに四方へ散り。そのシルエットがどんどん小さくなっていく。
みるみる内に、その影は手のひらサイズと戻り……
「ノーマルうさみっち様、爆誕!!」
愛らしいポーズを取るうさみっちに、一つの大きな影が近づいてきた。
いつもの気配にうさみっちが振り向けば、そこには。
「うさみよ、よく頑張ったな」
ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)が眼鏡の縁をクイ、と上げた。
「あれ!?ニコも来てたのか!」
うさみっちの青く大きな瞳が更にまぁるくなる。
「俺が頑張って戦ってたのに何してたんだよ~!」
うさみっちはぶーーーん! とニコに向かって体当たりを喰らわせつつ
「……なんかケチャップの香りがする」
うさみっちがふんふん、と顔をニコに近づけながら周りを飛ぶ。
(しまった、出されたオムライスに手を付けないのは勿体無いと食べるのを優先していたのがバレたか……!)
ニコは表情を変えぬままに、目の前の敵を指差し
「俺も合流しよう。さぁ、あの敵を……」
ニコの台詞が止まった。
目の前にはワキャワキャと背中の羽……ならぬ手を動かすドラゴンの姿。
ちなみに目の前のドラゴンは先発の女性陣に近づいては攻撃をされている最中です。
「いや少し待って欲しい、何だあの異形の邪神は!?」
「この欲望ダダ漏れな淫竜をちゃちゃっと倒すぞ!」
少し考える時間が欲しいと宣うニコに、既に事態を把握しているうさみっちの行動は早い。
「乳、雄っぱい……つまりお前の出番だニコ!」
ニコへ振り返り、親指をググッと立ち上げ爽やかな笑顔……に見えそうな表情を見せるうさみっち。ニコはもう嫌な予感しかしない。
「雄っぱいならば俺とはどういうことだうさみよ……」
いつの間にか、うさみっちはニコの背中へと隠れていた。そう、うさみっちの技能【味方を盾にする】である。
「ちなみに技能レベルは100だぜ!」
「止めろ、存在しない技能で俺を盾にするな!」
グイグイグイ、とうさみっちはその全身でニコの身体を押しまくる。
正直ニコの長身かつしっかりとした体躯を押し前に出すのは難しいことではあるのだが
(しかし……俺が「時間稼ぎ」をする事でうさみに好機が巡るのならば……)
背中をよいしょよいしょと押すうさみっちの力を感じながら
「俺の7歳のフェアリーボディじゃ揉みたくても揉めないだろうから仕方ないね!」
へへん、とした調子で声を上げるうさみっちだが、確かにあのドラゴンの手ではうさみっちの身体を揉むどころかうさみっちごと掴み潰されかねない、とニコはその眉間に皺を寄せる。
(仕方ない……)
先程まで女性陣を追っかけまわしていたハンズドラゴン、その眼差しをニコへと向けた。
その視線がぶつかることでニコに覚悟の想いが浮かび。
「柔らかい乳では無いが、胸筋ならば多少用意は出来るぞ!」
ニコが声を響かせると、ニコの背後にローマ数字が浮かび上がる。
そしてニコの身体が光に包まれたかと思うと、次の瞬間。
いつもかけている分厚いレンズの入った眼鏡は外れ、またカッチリと執事の如き服装に身を包んでいるニコの身体が……特に、胸元が、とても、とても露わになっており。
程よく筋肉のついた美しき褐色のバディが惜しげもなく披露されている。
「フ……揉みたくば揉むが良い、減る物でも無いしな!」
何このニコさん、男らしい……! と背中で守られているうさみっちがトゥンクしたかは定かではないが、少なくともハンズドラゴンの興味を引くには二十分に効果があった。
「ゴガァッゥツアアアア!!(乳を揉ませんかぃいいいいぃぃい!)」
ニコは口を真一文字に結び、キッと向かい来る敵に対峙する。
そしてゴールキーパーの如くその両手を広げた。
「来るなら、来い!」
「ゴガァッゥツアアアア!!(この際雄っぱいでもえぇんじゃあああ!)」
ハンズドラゴンとニコが激しくぶつかり合う。
オーラ防御で多少の相手の攻撃は防げてはいるのだが
(……くっ、流石に向こうの押しも強いか……)
揉もうとするハンズドラゴンの手。ジリジリと身を捩り避けるニコ。ドラゴンとニコの力が拮抗している内に、いつの間にかニコの背中から離れたうさみっちは
(ニコ、尊い犠牲は無駄にしないぜ……!)
ユーベルコード『かくせいのうさみっちスピリッツ』を発動させた。
そのユーベルコードはうさみっちが装備する任意の湯たんぽをを複製するものであり。
「ちゃんと赤ベコキャノン砲も撃てるんだぜ!」
現れたのは、キマイラフューチャーの某エモいもの好きボスをイメージしたばにみっちゆたんぽ41体。
その湯たんぽ達が現れたのをニコは確認しながら、身体の力を抜いた。
「ゴガァッゥツアアアア!!(乳、もろたでぇええ!!!)」
ハンズドラゴンの両の手が。ついにニコの雄っぱいを捉えた。
勿論、筋肉質なそのお胸を揉めるわけがなく。
「ゴガッ……(あッ……硬い……)」
ハンズドラゴンはその弾力を味わっていた。
(減るものでは無い、減るものではない、減るものでは……)
ニコが眉間に皺を寄せたままされるがままとなっている所に。
「命が宿ったゆたんぽの本気!」
いつの間にか、ばにみっちゆたんぽーずがハンズドラゴンへキャの砲を構えて囲んでいた。結構な至近距離である。
「よいっしょーー!!」
本体うさみっちがニコを思いっきりハンズドラゴンから引っぺがしたのを合図に
「喰らえー!!」
ハンズドラゴンの四方八方から赤べこキャノン砲が乱発される。
「ゴガァッ!ゴガッ!!(痛ッ、痛いがな!)
助平なハンズドラゴンとトチ狂った脳へと続々と注がれるキャノン砲によって、あたりは土煙に包まれる。
「やった、か……!?」
ニコが目を細め、敵の姿を見やるが……やはりボスともいうべきか、その耐久力はけた外れのようだ。
「ち、しぶといやつだぜ!」
揉まれた胸をハンケチで拭きつつ、ニコは
「やられっぱなしは性に合わぬのでな」
朱に染まった、長針と短針を模した双剣を取り出した。
「我が刻みし時は正確無比にて、汝、逃れること能わず」
赤く強い眼差しと共に、ニコが言葉を紡げば。その双剣は2本が4本に、4本が8本に、とその数を増やしていく。
「ゴガァッゥツアアアア!!(やっぱり女性の乳が揉みたいんじゃあああ!!)」
ハンズドラゴンがユーベルコード『曝け出せ、己の全てを!』を発動させた。
自らの心の声を放ち、無差別攻撃を繰り広げる攻撃なわけだが。
「てか、野郎率の方が高い気がするけど大丈夫??」
うさみっちの呟きに
「ゴガァッ!!(せやねん)」
ハンズドラゴンの勢いが弱まった。その隙を狙って
「行くぞ、うさみ」
「おうよ、ニコ!」
うさみっちの操るばにみっちゆたんぽの赤ベコキャノン砲と、ニコの勢いある双剣が鋭い雨のようにハンズドラゴンへと突き刺さった。
「ゴガァッゥツアアアア!!!!(乳はどこじゃあああ)」
ハンズドラゴンはその痛みにのたうち回りながら、2人から逃げていく。
「あー、どこに行っても女性いないけどな」
「絶望を味わうといい」
距離を取るハンズドラゴン、そしてその先の猟兵を見据えるニコとうさみっちだった。
ニコ――少々さすられるものの、心を無にしやり過ごす。
うさみっち――死守成功である。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ゴリ・ゴリ
ポク(f12425)と参加
不完全な邪神、か
乳房を欲するとは随分と奇特な邪神もいたものだ
だが……良かろう!乳房を欲するなら揉むが良い!
ふんっ、はぁあああ!
(いつの間にか着直しているメイド服姿で全力でパンプアップをし、服をピチピチに押上ながら雄っぱいを盛り上げる)
なにぃ、気に入らんだと?
我儘なやつめ……いくぞ、ポク!合体だ!
(空中に飛び上がるとポクを掴み、胸元にぶち込む)
ふっ、これで触感も再現された……完璧だ!
(どや顔でフロント・ダブル・バイセップス)
邪神が恍惚の表情で揉みしだくのであれば、両手で指を絡めるように拳を握り、思い切り脳天にぶち込んでやろう
くらえぃ!
ポク・ョゥョゥ
ゴリたん(f18193)とー
おてておっきぃーねー
ぽくはねーまあるいお手手のぽくだよーぱんだなのー
あがめよー
おぉーゴリたんがまたかっこぃーねー
ぽくはーやっぱりぽよぽよだなー
んー?
柔らかいならいいのかなー?
お胸にないと駄目なのかなー?
合体するのー?よくわからないけどーいいぉー
とぉーってジャンプしてーあれー?
(´∀`)???
わー。ゴリたんのお胸のなかだー
ひょこっとお顔だけだしてー視線が高いおー
ちょっと膨らんでみよー
ふたっつ柔らかいのがあればいいのー?
ゴリたーん、お手手くるのー
もにもにされるぉーくすぐったーぃ
ゴリたんの攻撃に合わせてーぽくもいっくよー
めがとんぽくぱーんちー
ごしゅじんたまーばいばいなのー
●伝わる想いと、合体と
「ゴガァッゥツアアアア!!!!(乳をっ! 乳を揉みたいんじゃあああ!!!)」
ハンズドラゴンが狂ったように向かってきたその先に。
愛らしいメイドさんが待ち構えていた。
「わー、おてておっきぃーねー」
感嘆の声を上げながら、自分も両手を大きく手を広げるのはメイド服に身を包んだパンダ系ブラックタールのポク・ョゥョゥ(よろしくなの〜・f12425)。
「ぽくはねーまあるいお手手のぽくだよーぱんだなのー」
向かい来る不埒なドラゴンに対し、友好的で人懐こい笑みを見せるポク。
「あがめよー あがめてくだたいませー」
きゃっきゃと手を振るポクの横で、眉間に皺を寄せたのはイケゴリラ系猟兵のゴリ・ゴリ(ミュータント・ゴリラーズ・f18193)。
一度は破けたメイド服ではあったが、ご安心ください。イエローカラーのメイド服に身を包んでございます。替えがあったメイド喫茶に乾杯。
(不完全な邪神、か)
そんな恰好で身を包みながらも、ゴリさんは至って真剣です。
(乳房を欲するとは随分と奇特な邪神もいたものだ。……だがっっ!!)
ゴリの目がクワッ!と開かれた。
「良かろう! 乳房を欲するなら揉むが良い!!!」
ゴリがハンズドラゴンの向かってくるタイミングに合わせ、その胸筋に力を込める。
「ふんっ、はぁあああっっっ!!」
両腕を内側から外側へと大きく回し、上腕二頭筋に力を入れてその筋肉を肥大化させる。
そしてそのまま腕を下げ、胸筋に力を込めつつハンズドラゴンに対し斜に構えたポージングを取るゴリ。そう、サイドチェストのポージングだ……!(ボディビル用語です)
このポーズにより、ゴリの厚い胸筋はパンプアップされ(筋トレ用語です)、胸に血流が集まりその筋肉が強調される。その胸筋をアッピールするように、ゴリは腕でその美しく黒光りする胸筋を押し上げた。
ハンズドラゴンに対し斜に構えているものだから、メイド服から胸の谷間がくっきりである。ゴリさんの。
「おぉーゴリたんがまたかっこぃーねー」
ポクはそんなゴリメイドさんに視線釘付けである。またしてもポージングを真似してみるが、相変わらずポクの身体が焼き餅の如くプクッと膨らむばかり。
「ぽくはーやっぱりぽよぽよだなー」
少しだけポクがしょんもりした表情を見せる、と
「ゴガァッゥツアア!!!!(谷間ァァァッッツ!!)」
メイドのゴリちゃんの谷間につられたハンドドラゴン。
本当にこいつ見境ねぇな、と思ったのも束の間。
「ゴガァッゥッ!!!!(乳ィィイ!!)」
ハンズドラゴンの翼位置に生えた手が、ゴリのお胸をホールドする。
(……くっ!)
屈辱に顔を歪めるゴリ(メイド姿)。
揉みしだくハンズドラゴンの大きな手。
ほよーー、っとその光景を見守るポク(メイド姿)。
三者の時間が――止まった……。
かに思われた、が。
「ゴガッゴガガ、ゴガァッゥッ!!!!(ちゃうねん、思うてたんとちゃうねん!!)」
ハンドドラゴンの手が離れ、その身をイヤイヤ捩りバタバタと暴れ出すドラゴン。
「なにぃ、気に入らんだと?」
「んー?」
ゴリとポクが首を傾げる。伝わりしこの想いに
「柔らかいならいいのかなー?」
ポクが更に首を傾げながら
「お胸にないと駄目なのかなー?」
「我儘なやつめ……!」
そう言うと、ゴリはポクに視線を合わせ頷いた。
「いくぞ、ポク! 合体だ!」
「がったいー?」
いやいやいや、ウォーマシンではないお二人がそんなこと……
「よくわからないけどーいいぉー」
出来るのか……!
合体、をイメージしたポクがとぉーーっ!と夕日を浴びながら高くジャンプをし。
そのポクを掴もうとハンドドラゴンも手を伸ばしたが、ゴリの動きが早かった。
「てぇぇいいい!!!!」
ゴリが空中に浮かぶポクの身体をググッと掴み、そのままダンクシュートの要領で振りかぶり……
スポンッ!!
と、ポクがゴリの胸元のメイド服に収まった。さすがブラックタール、収縮性が違うぜ……!!
「わー。ゴリたんのお胸のなかだー」
キャッキャとはしゃぐポクと
「ふっ。これで触感も再現された……完璧だ!!」
力いっぱいのドヤみ満載笑顔でゴリがハンズドラゴンを見据えた。
ハンズドラゴンを真正面から対峙し、両腕の力こぶを強く見せつけるそのポージングは、フロント・ダブル・バイセップス……!(ボディビル用語)
その筋の人が見たら『上腕二頭筋、ナイスチョモランマ!』と叫ばれたことであろう、多分。
そんなマッチョなバディに、ポクというやわらかマシュマロボディが収まったわけで。
「視線が高いおー」
そんな収まり具合にポクもご満悦。
「ふたっつ柔らかいのがあればいいのー?」
ポクも己の身体に力を入れてパンプアップすれば、その身が更に膨らんだ。柔らかに。
そんなゴリwithポクの状況に。
「ゴガァッゥツアアアア!!!!(乳じゃあああ!!!)」
ハンズドラゴンが更に勢いと共にその手を伸ばす。あ、このドラゴン見た目気にしないタイプかな?
そしてその手が布越しのポクを鷲掴み、揉む。揉みしだく。
「もにもにされるぉーくすぐったーぃ」
身を捩るようにゴリの胸の中でうにょうにょするポク。
そしてポクが動くこと胸元がザワザワくすぐったくなるゴリ。
「くっ……もういいだろう、よく耐えたポク……!」
目の前でハンズドラゴンがご満悦している表情をこれ以上見てられない、と判断したゴリ。
「これで満足しただろう、この世から消え失せろ……ッ!」
ゴリがありったけの力を込めて、ハンズドラゴンの手を引っぺがした。
そしてハンズドラゴンの指の間に己の指を絡めさせるように掴む。
「ゴガッ、ゴガァッゥツアアアア!!!!(まだ、まだ揉みたりないんじゃぁああ!!!)」
暴れるドラゴンを抑えるゴリ。
「行くぞ、ポク!!」
ゴリの言葉に合わせ、ポクがニュポンッ! とゴリの胸から飛び出した。
ポクの動きに合わせ、ゴリが突如力を抜けばハンズドラゴンがバランスを崩した。
「くらえぃ!!」
「めがとんぽくぱーんちーーーぃい」
ハンズドラゴンの脳天を叩き割るかの如くゴリの上段から下段に振り下ろす両手の拳、それに加えてポクのユーベルコードであるお星さまキラキラエフェクト付きのめがとんパンチがハンズドラゴンの身を捉え。
「ゴガァッゥツアアアア!!!!」
キラキラと星をまき散らしながらハンズドラゴンはお空の星となった。
「ごしゅじんたまー、ばいばいなのー」
あがめよー、とポクが手を振りながら。
ハンズドラゴンはひゅるるるる、と宙を舞った後、ドシャン!!と地に倒れるのだった。
ゴリ――筋肉を揉まれ、尚且つイヤイヤされる。
ポク――割と形が変わる程揉まれる(全身を)。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
雨霧・結
短パン取り戻せてよかった……
あ、ちゃんと装備しなおしてきたから、結メイドは元気ですご心配なく!
あれ???すごいパワーワードな心の叫びが聞こえるんだけど私ちょっと疲れてる…のかしら?
って、わわ気のせいじゃなくてガチなヤツ!?
おっぱ……ごほん!胸は大事な人に揉ませる為のものなんだから、ああっ違った失言。と、とにかくアンタに揉ませる乳はないわトンチンカン!!!
『薄紅六花』【早業】【属性攻撃】氷で足を凍らせ動きを止めましょうか
いやほんと動いてほしくない、コッチこないでほしい(切実)
手も凍らせて動かなくし、バールで頭カチ割ってあげる
困ってる人がいれば手助けを。困った時はお互い様だっ
アドリブアレンジ超歓迎
マクベス・メインクーン
まぁせっかくだからこのままマナを貫くわ
ウィッグも取り返したしな
っていうか邪神…!!嫌な予感的中かよおい…
ううーん…流石に胸を揉まれるわけには
いや後でバレてお仕置きされるのもありといえばあり…
まぁうん、真面目に(マナのキャラ)やろう
「やだとっても破廉恥ですぅ、早く倒しちゃいましょ☆」
【フェイント】を混ぜながら雷【属性攻撃】で痺れさせ
仲間の援護するぜ
オレを狙ってくるなら簡単に捕まらないように逃げつつ
【誘惑】で誘ってこっちに意識を集中させ
その間に敵の足元に水溜まりを作る
捕まったと同時に敵の足元の水を氷にして動きを封じ
【零距離射撃】でUCをぶち込んでやるよ
「マナへのお触りは高いですよぉ?」
アドリブ歓迎
セリオス・アリス
アドリブ歓迎
メイド服のまま
あの…手の大きさで揉めるのか?
いや、言ってることは普通にどうかと思うがそれ以上に揉めんのか??
…まあいい、お前の好きなおっぱいはここにはねぇ!
悔しさにうち震えながら死んでいけよ
『歌』で身体強化
『ダッシュ』で『先制攻撃』だ
剣に風の『属性』を纏わせて『2回攻撃』
敵の攻撃を『見切って』は
『ジャンプ』や『咄嗟の一撃』で凌ぐ
…スカートぉ?
アレだまあ形的に水着とかわんねえだろ
例え見えても攻撃優先!
男の胸にも反応するなら
一周回って憐れだな…?
もし捕まったら…つまり俺とお前の距離は30cm以下っつーことだ
『全力』の炎の魔力を拳に込めて【星球撃】重たい一撃をぶちこんでやる!
●行きついた先は
ハンズドラゴンが、ゴリラメイドさんとパンダメイドさんにふっ飛ばされ。
落ちて来た先に待ち受けていたのは……3人の美少女メイドさん達。
――お洒落大好き★ 銀髪赤瞳オオカミっ娘メイド、雨霧・結(雪の足音・f06365)!
――金髪ロングの碧眼美少女★ キマイラメイド、マクベス・メインクーン(ツッコミを宿命づけられた少年・f15930)!
――パッチリお目目と黒髪ロング、愛らしい俺様っ娘メイド、セリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)!
「ゴガァッゥツアアアア!!!!(美少女メイドさんじゃぁああああ!!!)」
先程まで、猟兵から受けた熾烈な攻撃や傷はなんのその。
ハンズドラゴンの体力と気力がグン、と回復したようにも思える。
だが、思い出してほしい。
全員ダンスィーである。
こんなにも可愛いのに、男子なメイドさん達である。猟兵って凄いね!!
結は無事にお気に入りの短パンを取り戻せた安堵に、ほぅ、と息を吐いていた。
ちゃんと見えない所でお着替えも済ませてきたこれでもうガチパンを見られる心配はない。結メイド安堵である。
そんな折に、目の前に落ちて来た活きが良いドラゴン。
雄叫びが聴こえるのだが、だが。
(あれ??? すごいパワーワードな心の叫びが聞こえるんだけど……)
不埒な言葉を吐いている気がしてならない。
「私ちょっと疲れてる……のかしら?」
結メイドが小首を傾げれば、狼耳が揺れ。
そうですよね、接客もありましたし疲れましたよね致し方ありません。
「っていうか邪神…!! 嫌な予感的中かよおい……」
メイドのマナちゃんとして、取り返した金髪サラサラロングヘアウィッグを再度纏ったマクベスの口から思わず零れた言葉。頭を抱えるマクベスに
「わわ気のせいじゃなくてガチなヤツ!?」
結メイドが目を丸くさせ、マクベスに視線を合わせればマクベスも頷いた。
そして2人の傍にやってきたのは、中々客に逃して貰えなかったセリオスメイド。
天然のサラリとした黒髪を手でかき上げ、眉間に皺を寄せ敵を見据えた。
「いや、言ってることは普通にどうかと思うがそれ以上に揉めんのか?? あの手の大きさで揉めんのか!?」
それなりの身体の大きさを持つドラゴン、その背から生えている手なわけであり、まぁビッグハンドだよね!
そんなセリオスの当然の疑問に、ドラゴンは答えた。
「ゴガァッゥツアアアア!!!!(やってやれないことはないいぃいい!!)」
無茶苦茶である。
しかし、向こうがやる気(揉む気)ならば、こちらだって黙っちゃいられない。
結メイドがズビシッ! と鮮やかなネイルの乗った指先でハンズドラゴンを指差し
「おっぱ……ごほん!胸は大事な人に揉ませる為のものなんだから、ああっ違った失言っ」
結が口元に手をあてモゴムグと咳き込んだふりをすれば。
(ううーん…。流石に胸を揉まれるわけには……いや後でバレてお仕置きされるのもありといえばあり……)
マクベスが真剣な表情で愛する人を思い浮かべ思案する。今日の日の事を報告したら、あの人どんな表情するだろう。色々滾りそうな予感もするが。
(まぁうん、真面目にやろう)
マクベスは頷いた。
そしてセリオスも結に倣ってズババン! とそのしなやかな白い指をハンズドラゴンに向け。
「お前の好きなおっぱいはここにはねぇ!」
おっぱいという言葉はサラッと発せる系男子(メイド姿)に結は驚きとか尊敬とか色んな想いを詰め込みつつ
「と、とにかくアンタに揉ませる乳はないわトンチンカン!!!」
「悔しさにうち震えながら死んでいけよ」
「やだとっても破廉恥ですぅ、早く倒しちゃいましょ☆」
マクベスは真面目にマナキャラを続行させれば。3人の美少女男子メイド(矛盾)はハンドドラゴンに攻撃を仕掛けるのだった。
セリオスが歌を紡ぎながら軽やかに先陣を切る。
羽ばたくように、軽やかに。
優雅な動きとは裏腹に、腕に掴む純白の美しき剣は風の力を纏いながら、力強くハンズドラゴンに連撃を喰らわす。
「ゴガァッゥツアアアア!!!!(痛いやんかぁぁあああ!!)
メイド服のミニスカートがヒラリヒラリと風に舞うがセリオスに気にする様子は全くない。
反撃するように、というかセリオスのスカートをめくるようにハンズドラゴンの手が動いているような気もするが
「……スカートぉ?」
アレだ、まあ形的に水着とかわんねえだろ、と言った重いと共にセリオスは身を翻しスカートも翻し、返す刃でハンズドラゴンの胴体に剣を差し込む。
そんなスカートの中が丸見えなセリオスの姿を見てオオカミッ娘な結メイドは
(いやほんと動いてほしくない、コッチこないでほしい)
顔が引きつり青褪める。
短パンは装備しておりつつも見られたくないものは見られたくないわけで。
ハンズドラゴンがセリオスに怯み距離を置いた先にいた結。手に持つバールのようなものを構え身構える。
「こっちにもメイドさんはいますよぉ♪」
マクベスことマナの甘ぁい声が響けば、ハンズドラゴンの意識がマナへと向かい。
マナメイドが愛らしい笑みを浮かべたかと思うと、スカートの裾から二丁の魔装銃を取り出し、その銃口をハンズドラゴンへと向けた。
「マナの魅力に痺れてくださぁい☆」
雷の属性を纏ったその弾丸はハンズドラゴンの身体へ鋭くめり込んだ。
「ゴガッッッガアアア!!(痺れるがなぁあぁあ!!)」
ハンズドラゴンの動きが痺れによって鈍くなった所で、更にセリオスは剣で力強い攻撃を加えて行き、結もバールのようなものを振りかぶりボッコボコと叩く、が。
「ゴガァッゥツアアアア!!!!(触らせたってやぁああああ!!!)」
ハンスドラゴンの執念たるや。
身体は痺れながらも、その背に背負う大きな手はワキャワキャとなめらかに動きまくる。
(うわぁ気持ち悪い)
結メイドの瞳からハイライトが消えた。
「うふふ、まだまだ元気なご主人様ですねぇ♪」
マナメイドがスカートを翻しながらアハハウフフと駆ける。
その動きに反応して追うハンズドラゴン。
誘導するように動くマクベスは、振り返りながら器用に水属性の銃を放っていく。
徐々に水浸しになる足元。
その動きに結とセリオスはマクベスの目論見に気付き。
結はタイミングを見計らい、武器を構え。
セリオスはマクベスと共にハンズドラゴンの誘導に加わる。
「ゴガッッッガアアア!!(後生やから揉ませたってやっぁああ!!)」
「男の胸にも反応するなら、一周回って憐れだな…?」
呆れたように吐き捨てるセリオス、そしてマクベスが歩みを止めた。
「ゴガッッッガアアア!!(今じゃあああああ!!)」
ハンズドラゴンの手が、マクベスとセリオスの胸に伸びる、が。
「覚悟は宜しいかしら?」
ハンズドラゴンの背後から、艶やかな声が響いたかと思うと。
発動されたのは、結のユーベルコード『薄紅六花(ブリザード・ブロッサム)』。結が振るったバールから衝撃波が放たれ、その凍て付く冷気はハンズドラゴンの足元を、また身体を凍り付かせる。
「ゴガッッ!?」
マクベスとセリオスの胸まであとちょっと、の所でハンズドラゴンの手が止まった。
「残念だったな」
セリオスメイドがニヤリとした笑みを零し
「マナへのお触りは高いですよぉ?」
マクベスメイドが小首を傾げ、微笑んだ。
それでも動き出そうとするハンズドラゴンの手に、マクベスは駄目押しとばかりに
「しつこいご主人様は嫌われますよぉ? そんなご主人様には、こちらをお見舞いしますぅ♪」
顔は笑顔のまま、眼差しは冷ややかに。マクベスはユーベルコード『ガトリングショット・エレメンタル』にて氷の属性をフルに活用した弾丸の雨をハンズドラゴンに振らせた。
「ゴガッッッガアアア!!」
身体中に冷気と痛みを纏い、咆哮を上げるドラゴンに、セリオスは更に身を近づけると
「寒いのか? それなら俺が暖めてやる」
セリオスメイドが天使のような微笑みを見せた、次の瞬間。
「武器が剣だけだと思うなよッ!」
ユーベルコード『星球撃(モーニングスター)』に全力の炎を属性を込めて。
セリオスは内側から抉るような拳を振るい、ハンズドラゴンの腹の中心を殴り吹き飛ばした。
「ゴガッッッガアアアッッッッ!!!!!!」
吹き飛ばされるハンズドラゴンに
「ナイスショットーー!」
思わず声を上げ、パチパチと手を叩く結メイドであった。
結、マナ、セリオス――死守成功である。
満身創痍なハンズドラゴンはズシャァッ、と地に落ちた。
しかし、その手はまだワキャワキャと動いている。
戦いは、まだ終わらない――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
杜鬼・カイト
【兄妹】
※メイド服着用のまま
兄さまとの楽しいひと時(※と思っている)を邪魔する無粋な奴は誰!?
うわ、なにあれキモッ!気持ち悪い!
……なんだか胸が狙われている気がする。
「近寄んなっての、この変態!」
妖刀をとりだして威嚇。
あ、メイドさんが日本刀ってカッコよくない?カッコいいよね!?
さぁ、どっからでもかかってこ……ってあれ?
狙われてるのオレだと思ってたけど、まさか兄さまー!?
「……ちょっと待て、それオレのなんだけど……?」
敵を【恫喝】し【恐怖を与える】
オレの目の前で兄さまを狙ったのが運の尽き。ぜったいブッ壊す
【殺気】全開。戦闘モード
「あぁ、兄さま。お怪我無かったですか?」
杜鬼・クロウ
【兄妹】
アドリブ◎
まだ甘ったるい匂い残ってやがる…甘いモンは苦手だっつのに(うげー
やっぱロクなボスじゃなかったわ
気色悪ィ
依頼を受けた事を更に後悔
きょぬー好きだが雄っぱいは断固許否
気持ち切替え【トリニティ・エンハンス】
攻撃力重視
物好きなボスもいたモンだなァと弟を容赦無く盾に
隙を突き2回攻撃で畳み掛ける筈が?
ハ、何…ッン?!(思わず片目瞑り/胸弱いからヤメテ
テメ…軽々しく人の胸板揉んでンじゃねェぞクソが!(咄嗟の一撃で玄夜叉で横薙ぎ
イヤお前のでもねェよ頭沸いてるヤツしかいねェのかココにはよ!
弟の暴走に出る幕なし
守ってくれなんざ誰が頼んだよダボ
そもそもテメェがこんなトコに俺を呼びさえしなけりゃァ(略
●しっかり白いのは洗い流した
かなり瀕死のハンズドラゴン。しかしその手は最期の命と引き換えか、と思う程にワキャワキャと指を動かしている。
そんなハンズドラゴンに、下等生物を見るような冷ややかな視線を送るメイド美少女がいた。
「兄さまとの楽しいひと時を邪魔する無粋な奴は誰!?」
愛らしい唇から呪詛めいた言葉を吐き出すのは愛らしいメイド服に身を包んだ杜鬼・カイト(アイビーの蔦・f12063)。
その隣ではカイトの兄、杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)が既に疲れた表情で立ちすくんでいた。
それもそのはず、本来甘いものが得意ではないクロウにとってメイド喫茶の糖分多くあまぁいメニューは雰囲気は苦手と言わざるを得ない。
そんな所でまた、不快なインパクトの強いボスの出現である。
「うわ、なにあれキモッ! 気持ち悪い!」
「やっぱロクなボスじゃなかったわ。気色悪ィ」
この件に関しては2人の意見が合致したようだ。
「ゴガッッッガアアア!!(乳……乳じゃああああ!!)」
猟兵の熾烈な攻撃により様々な傷を受け、肉体はボロボロのハンズドラゴンではあったが、乳への執念は今も燃え続けているらしい。
(なんだか胸が狙われている気がする……!)
思わずメイド服の胸元を隠すカイトに、謎の悪寒を感じ更に依頼を受けたことを後悔するクロウ。大きな乳は好きだが、雄っぱいを揉まれる趣味は断じてない。
「ゴガッッッガアアア!!(後生だから!後生だからッ!!)」
ハンズドラゴンが勢いよくカイトとクロウへ向かえば
「近寄んなっての、この変態!」
カイトは妖刀を取り出し、ドラゴンへとその切っ先を向け、そして
「あ、メイドさんが日本刀ってカッコよくない? カッコいいよね!? 兄さ……旦那様、オレ、エモい?」
「何振り返ってんだテメェ、前見ろ前!」
カイトを盾にするようにグイ、と押すクロウに
(兄さまってば強引……でもそこが好き)
とばりにカイトは改めてハンズドラゴンに対峙する。
(ったく、物好きなボスもいたモンだなァ)
などとクロウは考えつつ、黒魔剣・玄夜叉を構え。ユーベルコード『トリニティ・エンハンス』を発動させ、その攻撃力を更に強化する。
そんなクロウの気配を背中で感じながら、カイトも
「さぁ、どっからでもかかってこい!」
向かってくるハンズドラゴンに日本刀を上段に構え、狙いを定めて振り下ろす――が。
「ハ、何……ッン?!」
決して油断していたわけではなかった、が。
ハンズドラゴンが必死に伸ばした腕は目の前のカイトではなく、クロウの胸を捉えた。
思わず片目を瞑り、その感覚に耐えるクロウ。
しかし次の瞬間には
「テメ……軽々しく人の胸板揉んでンじゃねェぞクソがぁぁっっ!!!」
クロウの攻撃力の増した玄夜叉がザシュッ! とハンズドラゴンの腕を横薙ぎする。
「……ちょっと待て、それオレのなんだけど……?」
カイトの瞳からハイライトが消えた。そして次の瞬間にはドラゴンの背中目掛けて日本刀を勢いよく振り下ろす。
「しかも兄さまのあんな表情……オレだってまだ見たことないのにィィィッッ!!」
カイト、修羅の形相である。
それに対し斬られながらもどこかドヤってるハンズドラゴンの表情がまた憎い。
「イヤお前のでもねェよ何の表情だよ頭沸いてるヤツしかいねェのかココにはよ!」
クロウが一息に突っ込む。しかしそんなクロウの声はカイトの耳には届いていないようで
「オレの目の前で兄さまを狙ったのが運の尽き……。ぜったいブッ壊すブッ殺す生まれてきたことを後悔させてやるオレの愛する大事な兄さまを傷ものに許さない絶対許さない過去に遡って抹消してやる死にたくても死ねない業火にジワジワと焼き殺されるような永遠の痛みを……」
カイトが愛らしくフリフリのメイド服で日本刀を構え、据わった眼差しでブツブツと呪詛を唱える姿はなかなかにサイコなパスみを感じる。
「傷ものにはなってねェし」
そっと訂正をするクロウだが勿論そんな言葉は届いておらず。
もはやクロウは剣を収め、カイトとハンズドラゴンから距離を置いた。
「ゴガッッッガアアア!!(次はメイドさんを揉んだるんじゃああああ!!!!)」
カイトの恐怖に立ち向かうように、ハンズドラゴンが勢いを付けカイトへと飛びかかった。
カイトは静かな動きでそのしなやかな左手をスッと上げた。
左手薬指に嵌めた指輪から、シュルルルンッと蔦が伸びた。それは、カイトのユーベルコード『永遠の愛を誓え』の効果により現れたアイビーの蔦。
可愛らしい葉の形をしたアイビーではあるが、その花言葉は『死んでも離れない』
その言葉を象徴するかのように、カイトの左手薬指から放たれた蔦は易々と判ずドラゴンの全身を絡み包み、その身を拘束した。
そして
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す……」
動きを封じたハンズドラゴンに、その一言と共に日本刀の刃を付き立てては引き抜き、つき立てては引き抜く。
(うわ……)
刃を付き立てながらもその口元が笑んでいるあたりにお兄様は若干引き気味であるが。
こうして。
クロウが刃を汚す間もなく、カイトの念の籠った攻撃によりハンズドラゴンは息絶えるのだった。
ゆらぁり、とカイトがクロウに振り返り、笑みを浮かべ。
「あぁ、兄さま。お怪我無かったですか?」
キュルリン♡てへぺろ!な愛らしいスマイルを見せるカイトの姿にクロウは一呼吸置くと
「そもそもテメェがこんなトコに俺を呼びさえしなけりゃァ……!!」
怒りと共にクドクドと説教するクロウに、カイトは
(イライラする兄さまも素敵☆)
と、のほほんとクロウに見惚れるのだった。
「兄さまが見たくなったら、いつでもメイド服着るから!」
「一生頼まねェよダボ」
カイト――死守成功。
クロウ――胸は弱い。
かくして。
メイド喫茶『スイート★キャラメル』に潜入した猟兵達の尽力により、邪神は退治され。
メイド喫茶に平穏が戻った。
「あれ? あの個性的なメイドさんはもういないの?」
「女子以上に可愛いメイドさんは!?」
「また、『あ~ん♪』されたいんだけどっ!!!」
暫くの間、猟兵扮するメイドさんを求めるために客がひっきりなしだったことは言うまでもなく。
メイド喫茶『スイート★キャラメル』は猟兵のお陰でその営業売り上げも一時的に上がったことを記す。
~ お し ま い ~
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴