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優しさの歪

#UDCアース


●箱庭
 ああ。ありがとう。ありがとう。ありがとう。
 足が。腕が。
 内臓が。
 目玉が。耳が。脳味噌が。
 欠けた私達を直してくれてありがとう。
 欠けた私達を嘲笑ってくれてありがとう。
 ああ。ありがとう。

 だから。今度は私達が君を。
 二人を。守る番だから。
 きっと。大丈夫。ほら。もっと。よく。
 ――貌を魅せて。仮面を魅せて。

●グリモアベース
「早速だが。貴様等には箱庭に向かってもらう」
 ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)が猟兵達に渡した資料は、数秒『視る』だけで意識が朦朧としそうな写真で在った。輪郭の歪んだ人型の群れと、暗黒の浮上、得体の知れない――何かが写っていた。それは幸せな、小さい世界。皆の箱庭。
 もはや侵されない、楽園。
「今回の偶発的な邪神の招来もしくは召喚は『人形たち』に関係して在る。不自由だった子供達の願い、思い、強烈な『もの』が呼び寄せたのだろう。大物が二体だ。そして。救われない『人形たち』も含まれる。心が痛むだろうが、仕事は仕事だと理解せよ。貴様等は『猟兵』だ。まあ。貴様等ならば。狂気を狂気で駆逐可能な、埒外どもならば容易いだろうよ。故に。宜しく頼むぞ。結局は、常の如くの邪神冒涜だ」
 グリモアが輝いて。

●ここ
 きみがだいすき。だから。ここにいよう。
 きみがだいすき。だから。ここであそぼう。
 きみがだいすき。だから――。

 全く。我を召喚するとは。遭遇するとは。
 可哀想な人形どもよ!


にゃあら
 にゃあらです。
 純戦は好きですか?
 好きですね?
 始めましょう。
 宜しくお願い致します。
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第1章 ボス戦 『『暗黒面客将』ナイ・アルアー・ト・テフ』

POW   :    『無貌の神(フェイスレス・ゴッド)』
自身の身体部位ひとつを【顔のない黒いスフィンクス】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    『輝く多面体(シャイニング・トラペゾヘドロン)』
【負】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【無数の死した宇宙の遺骸で出来た多次元牢獄】から、高命中力の【牢獄へ引きずりこもうとする邪神の触手】を飛ばす。
WIZ   :    『闇に囁くもの(ウィスパ-・イン・ダークネス)』
戦闘中に食べた【他者の負の感情】の量と質に応じて【『白痴の魔王』の力を借り受け】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
👑11
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 我こそが暗黒面。我こそが箱庭の管理者。
 我こそが世界の無秩序で在り、奈落の底へと誘うもの。
 ――這い寄る混沌。
 猟兵達が転移した其処で、燃える眼は待ち構えていた。
 何者かを。何物かを。
 邪魔な存在は除かねばならない。
 覗いた事を後悔させねばならない。
 さあ。嘲笑を粉砕せよ!
村井・樹
今回ばかりは、『不良』に全て任せるには、荷が重そうですね
この場は私が相手になりましょう

とはいえ、あれを前に、私もどこまで立ち回れるか……
……いえ、悩んでいても何も始まりません

まずは、あれの動きをしかとみて、柔軟な対応をしましょう

敵の行動を『視力、暗視』でよく観察することで『情報収集』
あれは、私達の嫌悪感すらも見逃しはしないでしょう。……であれば。

深呼吸を使用
私があれに抱く気持ちを餌に攻撃を呼び寄せ、あれの一撃を甘んじて受けます
ですが、このユーベルコードで、狂気を、恐怖を、猛威を全て洗い流しましょう

そして、私が受けたもの全てを、あれに『カウンター』してやりましょうか?



 村井・樹(Iのために・f07125)の中『僕』の存在が揺れる、気の所為かも知れないが。眼前の目玉を滅ぼさねば『最悪』が訪れる。嫌な予感に『不良』が叫ぶ――荷が重そうですね――この場は『紳士』に任せるべきだ。悩む暇も考える暇も無い。寧ろ考えてしまう事こそが最も恐ろしい。されど観察せずには『異』られない。情報を集めねば奴を倒す事は。殺す事は。滅ぼす事は不可能だ――柔軟な対応をしましょう――もはや『私』も『俺』も『僕』すらも、嫌悪の感情に囚われる。負を晒してしまえば『牢獄』への招待状。輝く多面体からの触手が貪るように。
 恐怖は無い。酷く気分が悪いだけだ。闇黒を覗き込んでも、其処に在るのはUDC。即ち、猟兵と同程度もしくは少々上等な埒外の他にない。餌は撒かれた。臓物を抉り堕す邪悪の侵蝕が、精神の根源まで――息を吸った。吐いた。そして絡繰りが動き始める。怯えも脅えも恐れも畏れも何もかも、空気と見做せば贋作だ。対象に本体は存在しない。触手は跳ね返る。戻される。仮面の底で焦りが漏れた。如何やら、奴の弱点は還される事。骸の海を越えて、超えた先の牢獄。
 ナイ・アルアー・ト・テフの存在が一部、回収された。沸騰する混沌の庭にて踊り狂う、退屈な日常へと。

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・まどか
大物。
全く、うそ偽りなく大物だね。
だったら私のやることは、神殺し。
いつも通りの、ジャイアントキリングだよ。

負の感情?
抱かないわけないじゃん!ふざけんな!
敵の攻撃は【視力】で【見切り】回避。
こちとらひ弱な女子中学生だよ、フック付きワイヤーを駆使して、ウサギみたいに跳んではねて走りまわるよ。

『神速軽妙』を発動して【破魔】の【属性攻撃】。
【早業】の【2回攻撃】。
チマチマ、コツコツと切り刻んでやりますよ。



 大物だ。全く嘘偽りなく、たとえ贋物を自称したとしても。青葉・まどか(玄鳥・f06729)の脳内に染み込む、燃える三の眼は本物だ。為すべき事柄。成すべき所業。当たり前と化した日常に、冷静さが融け込んで――神殺し。いつも通りの、ジャイアントキリングだよ――少女は笑わない。笑えない。其処に這い寄る負への導き。宇宙の遺骸への蠢き。抱かないわけない。ふざけんな。叫ぶ。心の底から、邪悪を押し戻すように。ひ弱な女子中学生に出来る術は寸前での回避。此れは傍から見れば狩りだ。もっとも、獲物だろう『兎』は俊敏の極み。探索者としての判断は磨き抜かれた眼鏡なのだ。とんではねて転がり廻って、走り続ける。
 神速。構えた刃(タガー)に籠められた魔を壊す属性。負の感情を薙ぎ払うようにワイヤーで空へ。急速接近の後に触手の根元を切断し、此処からはちまちまコツコツ刻むのみ。軽妙。蹂躙よりも翻弄を。邪神の認識の先を往けば、防御される事も在らず――早く。軽やかに。ひ弱な女子中学生は、決して『普通』ではない。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルトリウス・セレスタイト
骸の海の向こう
なるほど、俺と同じ所から来たか


破天で対処
高速詠唱と2回攻撃で間隔を限りなく消し、全力魔法と鎧無視攻撃で損害を最大化
爆ぜる魔弾の嵐で蹂躙する面制圧飽和攻撃
周囲を纏めて吹き飛ばし回避の余地を与えず、攻撃の密度速度で反撃の機を与えず
それでなお反撃を行うなら自身の攻撃で飲み込んで更に撃ち続け押し切る心算

万一突破されても自動起動する消失の攻撃吸収・無効化と反撃で対処


俺と同じものなら、原理に触れたのであれば、今は貴重な体験をしているが
そうでないなら何時も通りだろう
特に感慨もなく処理する



 骸の海の向こう側。此れがアルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)の扱う『原理』と同じなのか否か。邪神は一切を答えない。応えない。虚空に揺蕩う牢獄とは、果たして彼の異なると――なるほど――頷いたのか。首を振ったのか。もはや何方でも構わない。為すべき事柄、成すべき事柄こそが同じなのだ。対象の根源を否定する。やり方まで同じだ――行き止まりだ。
 属性を解くならば闇黒は土だ。世界とも言える豊穣と滅びの二重奏。負の感情とは何を示す。敵対した時点で『生じた』と認識可能で、魔王の囁きが仮面を膨張――砕かれた。面に降り注ぐ青色の輝きが、存在の奥底へと『死』を贈る。爆ぜる天への破壊は冒涜の輪郭で、反撃すらも赦さぬ吹き飛ばしの基本。周囲諸共超越性(エネルギー)が散り散りに――鼓動だけは止まらない。
 何時も通りだろう。貴重な体験を――同じものが出遭う――成して在るとは考え難い。考える暇など存在しない。対象を『処理』して終えば、思考する時間など幾等でも作る事が。闇黒の一部が漏れ出した。触れる、消失する、総てを無碍に還す。ああ。如何やら。【考えるだけムダ】だ。感慨もなく。

成功 🔵​🔵​🔴​

九重・灯
POWで判定。

「また、お前かッ!!」

オレ達がついこの間ぶっ潰しただろうが!(暗々化無計画にて)
(『あの時と全く同じものに見えますね。もう戻ってきた? それとも別の化身でしょうか?』)
もう一人の自分が何か考え込んでいる。このオカルト趣味が。
(『化身と言えば、あのグリモア猟兵……いえ、止めておきましょう』)

何にせよ、目の前のコイツをどうにかしてからだ。
背負っている鞘から剣、『アザレア』を抜く。
UC【剣劇】。
手数で闇の表層を削るように何度も斬付け、隙ができたら強力な一発を食らわせてやる。
急所があれば正確な一撃で貫くのもいいだろう。
「もう一度無に還してやる!」

クソ、誰だこんな奴呼び出したのは?



 お前みたいなヤツは大嫌いだ。言葉が脳髄を廻る。何方なのかは判らないが。兎に角――また、お前かッ!!――叫ぶ。無意識なのか意識的なのか。もはや自身でも解せないが。此れは最後の欠片まで滅ぼさねばならない。何度も何度も復活を『後悔』されるべきで――『あの時と全く同じものに見えますね。もう戻ってきた? それとも別の化身でしょうか?』――疑問が疑問を呼ぶ。眩暈が吐き気を呼ぶように、連鎖する負の感情。在り得ない考え。化身と言えば。貌と言えば。無の仮面と言えば。気の所為だ。目前の邪神(UDC)こそが敵だ。『あの……』などと――如何にかしてからだ。
 刃は片側。しゅるりと抜いた『アザレア』を揮い、宇宙色の貌(スフィンクス)を倒さねば。否。斃す為に赤で踊る。大口を開けた怪物の腸に潜り込めば斬撃の劇。黄金色に玉虫色に土留色、体液とも言えぬ飛沫が顔を濡らし、気分の悪さが倍加する。触手の肉が頬に付着――もう一度無に還してやる!――目玉の一を斬り刻む。炎が掻き消え宙が嗤う。クソ、誰だこんな奴呼び出したのは? 疑問は尽きない。それを祓うようにオレのターンは続いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
仕事は仕事だ、そうじゃなきゃ持たねえよ

で、ま た お 前 か !

冒涜だぁ? やってやんよ徹底的になあ
正面から殴る。負の感情なんてのが喰いたいなら喰えばいい
全弾装填、目標アレ、発射管開けッ!
さあ喰えよ、特大の分霊だ
耐えられるもんなら耐えてみろよ三下ァ!

当たろうが外そうが魚雷の勢いに乗って邪神フィールド内に
内蔵無限紡績兵装で毒を織り交ぜた網を張る
喰らいたければ喰えばいい、薬は飲むに限るぜ?

毒の種類は抗精神剤、負の感情なんか中和してやる
アザトースの声が聞こえない? 補聴器貸してやるよ
催眠時計でテメェの心を狂わせて
高収入アルバイトの歌でも聴かせてやらあ
それで充分狂ったら、捨て身で殴って生命を喰らうッ!



 仕事は仕事だ。割り切らねば成らぬ。正気と狂気を履き違えねば、吐く事柄も減るだろう。虻須・志郎(第四の蜘蛛・f00103)の場合は別だろうが。声が重なる。台詞が被る。叫びが――ま た お 前 か !――違う事を描くならば『……』の部分か。気の所為ではない。取り敢えず。徹底的に『冒涜』するのだ。真正面からぶっ壊す。宣言は容易いが実行は如何に。次元は接続された。牢獄よりも単純な、暴力。
 全弾装填、目標アレ――今回の『アレ』が同存在なのか否か。此れも不明な段階だ。故に虻須が選択した得物は特大の分霊。神に対抗する為の『蜘蛛』の気配。即ち光子魚雷、召喚された――撃てぇッ!
 如何なる存在でも三下と呼べ。対象が抱いた怒りは人類の悲しみを越えないのだ。耐えられるものなら耐えてみろよ。虻須の言の葉が火に油を注いだ。ああ。良く『爆ぜ』そうだ――毒が満ちる。膨張する無貌を蝕むのは精神の安定。負の感情を融かす薬物が、内部から浸透して闇黒を崩す。補聴器貸してやるよ。
 崩れた邪神の内部から催眠放てば錯乱。狂気が歪めば此れも狂気だ――高収入アルバイトの歌でも聴かせてやらあ――もはや理解不可能な台詞で在る。傍から見れば何方が狂っているのか。蠢き暴れる仮面のど真ん中へ、魂を籠めた第四の殴打。生命を。超越性(エネルギー)を喰らえば基が傾く。

成功 🔵​🔵​🔴​

小鳥田・古都子
えっと……あ、うん、知ってる知ってる!千の顔とか這いよるとかいうあの人だよね!
……え。マジ?あれって勝てるの?

……それはともかく、お仕事だもん。頑張って戦うよ。
何して来るか分からない相手には先手必勝!【ダッシュ】して突っ込んで行きます。
変形するスフィンクスの頭部って、人面?だったら、鼻っ面に思いっきりグーパンチ!UC【超怪力】です。邪神相手には気合いで押すのが鉄則。古都子知ってる。

そのまま両手で相手の首根っこを掴んで、力任せに頭を引きちぎります。
その後も子供が粘土を千切って遊ぶ様に、小細工も技術も無く、相手の全てを蹂躙する様に破壊の限りを尽くします。
これでもまだ滅びないんだよね君は。知ってる。



 えっと……あ、うん、知ってる知ってる――小鳥田・古都子(サイボーグのサイキッカー・f16363)は悪の組織で改造された元モルモット。故に『そういう』知識も組み込まれたのだろう。何処かの怪人が語ったのかもしれぬ――千の顔とか這いよるとかいうあの人だよね!――大正解だ。浮上する闇黒が再生を始めると、小鳥田の脳味噌(精神)を這うように――え。マジ? あれって勝てるの?
 不安と焦りが生じたのか。否。表情は常の如く変わらない。某迷宮で鍛えられたのか。改められた時点で正気とは違うのか。脳味噌の一部だけが彼女だ。今更だろう。それはともかく、お仕事だもん。頑張って戦うよ――先手必勝。突撃在るのみ。超人的な動きで仮面の真ん前へ。放つ拳はストレート。宇宙色の貌(スフィンクス)をぶん殴る。勿論、其処には鼻など存在しない。色とは説いたが宇宙そのものだ。
 古都子は知っていた。邪神を殺すには気合が不可欠だと。気合こそが鉄則だと。神は紙だ。首根っこの有無は不明でも引っ掴む事は容易かった。既に殆どの超越性(エネルギー)が捕食されて在ったのだ。粘土で遊ぼう。千切っては投げ。千切っては投げ――最後の贋物まで破壊し尽くすのだ。
 これでもまだ滅びないんだよね君は。知ってる――無貌が融ける。消える。されど声が。呪いのような嘲りが。偽りは違う場所にも現れるものだ――此処から無秩序が失われる。もはや貴様等は秩序(袋)の鼠だと理解せよ。愚か者め!

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『偽りの自由を手に入れた人形』

POW   :    存在を代価に願うもの
自身が戦闘で瀕死になると【邪神と再契約をし、ボロボロになった自身】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    略奪をもってしても得られぬもの
技能名「【盗み攻撃】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ   :    手に入れたものを捨ててでも手に入れたいもの
【自身の動く体の一部】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【邪神の加護をさらに増した形態】に変化させ、殺傷力を増す。
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 管理者が消滅した。
 正しくは。それを眺めて愉悦する、傍観者が消滅した程度だ。
 ――ありがとう。ありがとう。でも。ひどいよ。
 ――わたしたちよりもさきに。かえっちゃうなんて。
 こぼれ落ちない涙は、それが人形だと認識させられる。
 ――ゆるさない。ゆるさない。ゆるさない。
 ――じゆうをうばうやつなんて。しんでしまえばいいんだ!
 契約は再度、行われる。
村井・樹
お次は邪神の操り人形か?
人形の相手なら、人形にさせるに尽きる

偽メメ、お前の力を使うぞ

唯我独尊を使用

偽メメが吐き出した糸で、相手の動きを封じてやる
幾ら身体を強化しようと、そもそも身動きができなきゃ意味がないだろ?

無論、相手も黙って縛られてる筈がない。当然、これを解いて脱出を図るだろう
その間に偽メメにも『フェイント』をかけさせ、それを妨害させる
それだけの『時間稼ぎ』ができれば充分だ

俺自身は張り巡らせた糸を利用し『ロープワーク』で移動、敵の注意が手薄になる地点を取る
そこから降りて敵の弱点を『暗殺』、削ぎ切ってやる

お前も敬愛する神の御下にでも帰ればいい
そうすれば、寂しくも悲しくも、痛くもないだろう?



お次は邪神の操り人形か――此れは肉だ。人形とは説かれたが、生々しい『血』の通った偽りの自由。何方にせよ『不良』には関係ない。傀儡は傀儡だ。故に。目には目を歯には歯を――人形の相手なら、人形にさせるに尽きる――動き出したのは紫色のUDCか。否。此れを模した絡繰りだが、無気味な事に自動とも視える。ぎょろりと人形達を睨み付け、攻撃は即座に開始された。
 人形の一体が腕を変形させ、巨大な暗黒面へと至……れない。唯我独尊(エレガントエゴイスト)だ。超高速の鋼糸が邪神の加護を封じ込む。此れは偽りと称される真実の罠だ。蜘蛛の巣が如き空間に藻掻く人形――絡繰りが収容違反を赦された。脱出を試みる人形を、翻弄するように妨害し。時間稼ぎは完璧だ。
 張り巡らされた糸の上を滑るように移動して、一個の人形へと『不良』が迫る。対象の注意が『糸』に向けられた瞬間、心臓、脳髄、ぶち抜いて――お前も敬愛する神の御下にでも帰ればいい。

 一個、一個、確実に。
 そうすれば、寂しくも悲しくも、痛くもないだろう?

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・まどか
お人形さん。
お人形さん。
自由を得て幸せでしたか?
心を感情を得て幸せでしたか?
大切なモノを得て幸せでしたか?
大切なモノを失ってどんな気持ちですか?

私に人形たちの気持ちは分からないけど、あなたたちに殺されるわけにはいかないよ。
討つべきモノがまだいるからね、ここで殺されるわけにはいかないの。

お人形さんのくせに手癖が悪いね。
敵の攻撃は【視力】で【見切り】、【敵を盾にする】よ。

『神速軽妙』を発動。
集団を相手にするならダガーを【投擲】して【範囲攻撃】【鎧無視攻撃】。

何度でも何度でも討ち倒しましょう。
お人形さん、おやすみなさい。



 お人形さん。お人形さん――少女には。探索者には。彼女等の精神を解けない。星辰を揃える事と同等に、もはや不可能に近いものだ。されど問い掛ける――自由を得て幸せでしたか?――幸せだ。とても。とても――心を感情を得て幸せでしたか?――脳味噌だって壊れていたのだ。幸せだ。とても――大切なモノを得て幸せでしたか?――箱庭は大切だ。幸せ。すごく。しあわせ――大切なモノを失ってどんな気持ちですか?

 それを! おまえらが!

 あなたたちに殺されるわけにはいかないよ――人形の数体が青葉を囲む。籠の中の鳥を定めるように。加護の中の鳥で在るように。目玉を光らせ欲するのは、盗むべき対象は。手が伸びる――お人形さんのくせに手癖が悪いね――包囲こそが逃れる術だ。シーフに盗みで挑むとは滑稽の頂。お互いの腕が絡まって、混乱の渦に囚われる。敵を盾に扱ったならば、神速に軽妙に此方の手番だ。範囲に撒かれるタガーの雨。投擲された精密な刃が、邪神の加護を貫通し――何度でも何度でも。
 討ち倒しましょう。お人形さん、おやすみなさい。

 悲しくて、おぞましい泣き声。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルトリウス・セレスタイト
アレと同じ行き先か
であれば送り届けてやろう

破天で掃討
高速詠唱と2回攻撃で間隔を限りなく消し、全力魔法と鎧無視攻撃で損害を最大化
爆ぜる魔弾の嵐で蹂躙する面制圧飽和攻撃
敵群周囲を纏めて吹き飛ばし回避の余地を与えず、攻撃の密度速度で反撃の機を与えず
それでなお反撃を行うなら自身の攻撃で飲み込んで更に撃ち続け押し切る心算

万一突破されても消失の攻撃吸収・無効化と自動反撃で対処


迷子の道案内程度に遠慮は要らんので気にせず空虚の裡へ帰れ
手を休めず攻撃の物量で全て圧殺する



 アレと同じ行き先か――原理は等しく『触れる』のだ。此れが『死』で、根源への崩壊ならば特に等しい。誰にでも訪れるおやすみなさいで、畜生と叫んでも安寧だ。故に忘却者は――であれば送り届けてやろう――骸の海の先の先、邪神の牢獄へと導く他に知らぬ。人形の脳味噌が捕食器官と化し、開く口はワームの無数牙。這い寄る『もの』は哀れなほどにスフィンクス似だ。もはや属性は無意味に堕ちる。
 間隔は無い。青色の輝きが面に広がり、魔の弾幕が降り注ぐ。偽りを直に砕く『天』が覆い尽くす。周囲の地面諸共吹き飛ばせば、ワームの頭部も縄跳びの紐だ。力を籠めて振り回せば、引き千切れて空に――反撃を成す事も再生する術も。何もかもを『圧殺』され、休まぬ手は文字通り駆動する残骸。
 胴体だけが地面にどさり。不自由で在った人形の最初。ああ。彼女等の加護は死からの仮初。幸せは結局、死遭わせの契約だったのだ――迷子の道案内程度に遠慮は要らんので気にせず空虚の裡へ帰れ――泣きじゃくる貌も、現は無い。

大成功 🔵​🔵​🔵​

虻須・志郎
高収入ソングに惹かれて出てきたか

『いい加減にせよ。影を一つ屠ったくらいで調子に乗るな』

……分かってるよ、これでも真面目だぜ?
強盗みたいな連中なら現行犯逮捕がベターだな
不法滞在は重罪だ、特にこの国じゃあな
全員纏めてしょっ引いてやる、覚悟しとけよ、俺は出来てる

内臓無限紡績兵装で俺のダミーを罠にして幾つか拵えよう
それを攻撃させて盗るモノを解析しパターンを割り出したら反撃だ

動きに合わせて引っ掛けられるように感覚を鈍らせる毒入りの網を拵えよう
行動半径にばら撒いて一人ずつお縄を頂戴する
機神覚醒――血を回収しながら不足分を取り立てだ
一人一人確実に強制送還してやる

お前らに自由なんか与えるものか、契約破棄だよ!



 アイスクリームを舐るならば他所で頼む――高収入ソングに惹かれて出てきたか。あとそれは関係ない――何処に手を伸ばしたのか不可解だが、全人形が首を傾げたに違いない。悲しみと恐ろしさ、何処かに存在する『違う』もの――『いい加減にせよ。影を一つ屠ったくらいで調子に乗るな』――蜘蛛の巣の次は第四の巣。人形の数体ががくりと垂れた。ああ。此れは同じ臭いだ。闇黒と似た、邪なる馥郁。分かってるよ――強盗みたいな連中だと虻須は思考したが、眼前の人形は乞食に近い。餓えに餓えて禁忌を齧った、可哀想な子供に等しい。されど『それ』が第四の蜘蛛の食事を邪魔する所以には――不法滞在は重罪だ、特にこの国じゃあな。全員纏めてしょっ引いてやる、覚悟しとけよ。俺は出来てる。縋るような盗む腕は、挟み込まれた。
 展開された糸が紡ぎ、サイボーグのダミーを量産する。此れを視破る事は困難で、焦りの奴隷と化した人形は不可能の域に突っ込んだ。分析された動き(パターン)を虻須は上手く、美味くに繋げる。感覚を鈍らせる遅延性の網(毒)が回り、もはや逃れる力もない。三界――纏うべき覚醒は機械(サイボーグ)と神。お縄な人形の血の一滴まで、枯れて還るほど撲るのみ。

 お前らに自由なんか与えるものか、契約破棄だよ!

成功 🔵​🔵​🔴​

小鳥田・古都子
……えっと、どうしようかな……

少し悩みながらUC【ヴァリアブル・ウェポン】。
両腕を変形させた機関銃で女の子達を掃射。
弾薬が切れそうになったら【念動力】で懐から予備弾倉を取り出して片方の銃ごとにリロード。弾幕を途切れさせません。

……やっぱり、何て言っていいか思いつかないね。先輩みたいなもんだから何か言える事があるかと思ったんだけど。

再契約で立ち上がってくるなら、両脚をランチャーに変形。【武器改造】した多弾頭ミサイルを空に向かって発射。空中で分裂した無数のミサイルを雨の様に彼女達の頭上から降り注がせて全てを吹き飛ばします。

あたしもあの子達と何も変わらないのかもね。上から目線でお説教なんて無理だよ。



 脳味噌が。唯一の生身が。人形の自由(絶叫)に傾いた。其処以外は己も偽りで、自らの真実など思い出せるのか不可解だ。言葉が出ない。意味の在る、証明するような――えっと、どうしようかな――こぼれるように呟いて、変形させるべきは両腕。現れた機関銃が帰還従(再契約)を狙い定める。襤褸雑巾じみた人形の群れが、ばたりばたりと鉛を受ける。甦る彼女等は果たして真実か。もはや脳味噌すらも無いようだ。途切れない弾倉。絶え間ない念動力での補充――的中遊戯の方が難しいだろう。
 ……やっぱり、何て言っていいか思いつかないね――改造された頭の中が生身のソレを掻き混ぜる感覚。強烈な眩暈を覚えた時が波打つ。構うものか。誤作動など直せば問題ない。容易い、容易い――先輩みたいなもんだから何か言える事があるかと思ったんだけど――想う事は後でも成せる。今は為すべきなのだ。
 両脚(ランチャー)が空へと無数を放つ。分裂するミサイルの雨が、轟々と人形を破壊する。欠片に残った存在すらも。部品すらも。触手がぴちゃりと、足元に落ちた――あたしもあの子達と何も変わらないのかもね。上から目線でお説教なんて無理だよ――だが。もしも。彼女等が『それ』を望んだならば。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『かみさま』

POW   :    ここにいようよ
全身を【対象にとって最も傷つけたくないものの姿】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    やくそくしよう
【指切りげんまん。絡める小指】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
WIZ   :    きみがだいすきだ
【対象が望む『理想のかみさま』の姿と思想を】【己に投影する。対象が神に望むあらゆる感情】【を受信し、敵愾心を失わせる数多の言葉】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
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 仮面は消えた。
 人形は爆ぜた。
 かみさまがいった。
 ――ここにいようよ。やくそくしたよね?
 かみさまは優しい。とてもやさしい。
 貌(かたち)が歪んで、理想のかみさまだ。
 ――きみがだいすきだった。きみもだいすきだよ。
アルトリウス・セレスタイト
不信心だ。祈りはないぞ

界離で拒絶の原理の端末召喚。淡青色の光の、砕けた鎖の針金細工
自身へ対して行われる目標の行為全て拒絶して影響を回避

そのまま近接して掴み、直に存在を拒絶して骸の海へ還す
POWのユーベルコードで身を護るならその上から強引に

付近の猟兵と協同するならそちらも自身と同様に影響を拒絶し保護

傷つけたくないもの
あるにはあるが……
俺を退けられぬ程度の自称神では、それをどうにも出来んだろう



 かみさまに祈りは必要なのか。彼等の愛情、幸せが存在するだけで輪郭は現れ――不信心だ。祈りはないぞ――存在『しない』が存在『する』故に忘却者だ。からからと鳴った虚空が、かみさまのやくそくを嘲笑する。拒絶せよ。召喚された端末が『やくそく』の根源を無碍に扱う。奈落からも宇宙からも、指切りのカタチは訪れない。淡青色の光が。砕けた鎖の針金が。総ての理(やくそく)を忘れさせる。
 貌は未だ『かみさま』の儘だ。理想のかみさまには到達出来ない。腕を伸ばす。原理を伸ばす。崩壊を伸ばす。存在を掴む――直に否定された存在が、末端から腐って往く。他者へのやくそくも塞(負or腐)さぐのだ。世界からかみさまが、強制的に離される。ここにいようとやくそくしても、もはや約束した人形も居ない。たとえ異が唱えられても、暗黒の仮面は顕れない――望まれた規模は秩序の及ぼす、半永久的な『箱庭』で在った。傷つけたくないものはあるにはあるが。

 かみさま『は』拒絶しなかった。
 俺を退けられぬ程度の自称神では、それをどうにも出来んだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・まどか
理想のかみさま?
あはは。可笑しなかみさま。
私の理想のかみさま、それは死んだかみさま。
人間に関わらず、干渉せず、何もするな!
お前たちなんか必要無いよ。だから死ね。
死ね。 消えろ! 滅びろ!

それが出来ないなら、私が殺す。
お前たちを殺し尽くしてやる!

『神速軽妙』
私の刃は強くない。
それでも刃を振るう事を止めない、止まらない。
私かお前たちのどちらかが滅びるまで。



 あはは……笑い声か嗤い声か。ごくごく普通の少女が好奇の視線でかみさまに触れる。其処には正気と思えないおぞましい冷徹が在った。冷酷と説いてもいいほどに――理想のかみさま? 可笑しなかみさま。私の理想のかみさま――少女は踊るように。楽しそうに。言葉を放つ。冒涜的な笑顔を、秩序に向けて――それは死んだかみさま。
 人間に関わらず、干渉せず、何もするな!――次に浮き出た感情は怒りだろうか。過剰な行動力が生じさせる『奇怪』への機会。此れを邪魔する輩ならば、たとえかみさまでも蹴り飛ばす――お前たちなんか必要無いよ。だから死ね。

 ――死ね。消えろ! 滅びろ!

 秩序が崩壊する様は無秩序の招来に等しい。されど此度の状況は、既に混沌が還った跡だ。故に自身の腹を捌く事は不可能――私が殺す。お前たちを殺し尽くしてやる――先の邪神は殺し尽くせない類だろうが、かみさまならば滅ぼせる筈だ。かみさまを切り刻むのは神の速度だ。軽やかに走る刃の輝きだ。一撃一撃は弱くても、塵は積もれば骸と化す。私かお前たちのどちらかが滅びるまで、止まらない。
 やくそくは成される前に破棄された。

成功 🔵​🔵​🔴​

村井・樹
『不良』、ここは私に従ってください
お前だと、かの神の前で平静を保てるか心配なので。

今度は本物のメメ君、キミも一緒に戦ってくれますね?

二人には連携しての『フェイント、騙し討ち』を指示
私と俺のうち、何れかがかみさま、とやらの言葉に揺らぎそうになれば、『言いくるめ』て正気に戻しましょう

私達にとってもっとも尊き存在は『僕』
けれど『僕』は、当たり前の人生を選ぶ権利があったはずの、ただの『少年』=人間です

ですから、いくらあれが、私達の望む『少年の村井樹』の姿をとろうとも
それは『理想のかみさま』等ではない、『僕』を神としてはいけない

普通に生きたかった『僕』をそう祭り上げることは、冒涜に他ならないでしょう?



『紳士』的な時間が訪れた。かみさまに魅せるべきは心の繋がりだ。人格同士の『強固』な在り方だ。それは分裂とも解せる真実で、其処に理想は必要ない。現こそが適材適所(ディビジョニングエゴ)だ――『不良』、ここは私に従ってください――荒々しい精神では維持し難い。平静を保つ為の安全策だ。紫色の物体(UDC)がにはりと視線を合わせ――本物のメメ君、キミも一緒に戦ってくれますね?
 拳を。糸を。実に『紳士的』なものを。果たして何で攻撃したのか、かみさまには理解出来ない。繰り返される『騙し』の連携が、緩やかにかみさまを――ノイズ。バグ。モザイク。定まらない。かみさまは理想をわからない。かみさまは『私』と『俺』の理想がわからない。此れは確かに『僕』だが、理想のかみさまとは成り得ない。そう。『僕』はかみさまではないのだ。理想ではないのだ。ふつう。普通。埒外ですらない。よくある、少年なのだから――人生を選ぶ権利があったはずの。
 かみさまの貌が『無』に戻る。『僕』を祭り上げるなど。

 冒涜に他ならないでしょう?
 正気に戻すだって。正気(自分)とはいったい、何処に在るのだろう。
 彼等の存在は【本来の村井・樹を取り戻す】ために。
 さて。取り戻した後は? 必要なくなったならば?
 きっと、何もなくなるだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
神様ね……最近そこら中に溢れてる気がするが、テメエもその類か?

約束を破ればダメージを与えるか
多少は覚悟しなけりゃな、こういう手合いは大体しつこい

痛みは耐えよう、ある程度までなら俺が受けてやる
そのまま前進して殴る事さえ出来なくなるなら
その時はその時だ、幾らでも言ってみろ
全部俺が受けてやる。意識が飛ぼうが命を止めようが
狂気に犯されようが、だ。そういうのは――

そういうのはもう、随分昔に終わらせたんだ

後は邪神に任せるだけだ
俺に対しての勝手な約束、果たして彼女が許すかな?
そんな勝手を、得体が知れない程度の何者かが
正面から俺達を偽って何かを成そうなどと……
果たして、第四の蜘蛛との契約と制約を覆せるものか?



 神様ね……最近そこら中に溢れてる気がするが――邪神か神か。否。かみさまだ。かみさまはかみさまで、しあわせをもたらすからかみさ――テメエもその類か?――違う。やくそくしよう。小指が絡まる。君達はしあわせで在るべきだ。ふしあわせなど赦さない――死遭わせで在るべきだ。痛みは走る。手足が痺れる程度の、軽いものだ。されど重なれば何れは動けなく。総ては覚悟の上だ。前進する。足を止める術は無い。己を留める甘味は無いのだ。這ってでも――意識が飛ぼうが命が止まろうが狂気に侵されようが、アウトサイダーどもの贈物に、足止めは喰らわない。何故か。

 ――そういうのはもう、随分昔に終わらせたんだ。

 第四の蜘蛛がかみさまを睨む。自分の器(虻須)を冒涜されたのだ。此れに怒りを覚えず何が邪神だ。何が『愚神』か。再来する女子学生(花)を咲かせれば、邪神の巣が完成する。理想だと。やくそくだと――果たして、第四の蜘蛛との契約と制約を覆せるものか?――幾等でも言わせてやろう。だが。偽りを赦すほど、蜘蛛は『優しく』ない。そんな勝手を、得体が知れない程度の何者かが。

 ぐしゃり……やくそくは食事にもならなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

小鳥田・古都子
大物二種類だっけ。混沌の究極と並べるのは秩序の究極、って感じかな。
神様相手も最近慣れてきたし、やってみるよ。

いつも通り淡々と攻撃しようとするけど、超感覚と補助脳の解析が警告を上げて、思わず距離を取ります。
……この人、強いね。的確に敵を無力化してくる手合いだ。皆ほどしっかり自分を持ってないあたしとは相性悪そう……。

【先制攻撃】しかないかな。切り札のUC【加速装置】使用。
フォースオーラ全開。加速から自分を守ります。
何か仕掛けられる前に、全速力で突進。オーラごと体当たり。
最高速度のあたしは大気圏突入する隕石みたいなもの。衝撃波と高熱の塊です。自分の負担も凄いけど気にしません。
……あの子達の分、かな。



 混沌の窮極と秩序の窮極。後者で在るかみさまが潰れる時、琥珀は如何に此れを視る――神様相手も最近慣れてきたし、やってみるよ――構え。かみさまへと接近し異常な怪力を発揮する。拳を握れば……赤い。視界が。脳味噌が。補助する側が悲鳴を……警鐘を鳴らす。やくそくも理想も寸前で感知、一時離れる機会を得られた。実に幸運とも呼べる『改め』だろう。彼女は理解した――強いね。的確に敵を無力化してくる手合いだ――『自分』が曖昧な時点で不利だと覚る。ばらばらに解けるような感覚が、酷く酔った『あの時』を想起させる。
 フォースオーラの展開。予定変更。速攻で。最速でかみさまをぶん殴る。違う。最高速でかみさまを破壊する。加速装置(アクセラレータ)のスイッチを押せ――一瞬、大気圏に突入した隕石じみた衝撃音。吹き飛ぶ地面に爆ぜる風。高熱を帯びた己がかみさまを圧し殺す――気にしない。自分の事は気にしない。あの子達の分も。
 偽りの自由を噛み締めた、あの子達の。
 人形達の……分、かな、と。

成功 🔵​🔵​🔴​

佐々・真子
えーと、大詰めに飛び込んじゃいましたね

それであなたが今回のUDCで……?

(理想の神様像:変わらず平等でいて何もせずただ見守っており
困ったときにいつでも言葉を、悩みを聞いてくれる(が何もしない)神様)

??????

えーと?

何もしなくなったなら「おかえりください」と伝えましょう
暴れるのでしたら狩人を呼んで「私の意思を影の弾丸に込めて」狩人に撃ち抜いてもらいましょう

かみさま(UDC)に私の持つわずかばかりの『勇気』と『優しさ』を伝えましょう



 駆け付けた時には、優しさが滅びかけていた――えーと、大詰めに飛び込んじゃいましたね――佐々・真子(無個性派女子(主張)・f12501)の眼前で、かみさまは停止した。存在の根源まで冒され、死ぬ寸前だったのか。違う。たとえかみさまが五体満足でも、停止は免れない現実だったのだ。理想のかみさまとは無に等しく、見守るだけの存在。困った時に言葉を聞くだけ。悩みを聞いてくれるだけ。何もせず、耳傾ける虚空のように……疑問符が脳内をぐるぐると、ああ、なんで、動かないのだろう。敵対心も、悲哀も、何も、蠢かない。
 おかえりください――それで終いだった。召喚されたクラブマークの漆黒弾(毒)が染み込む前に、かみさまはふらふらと箱庭を解く。歪な優しさは、芯の在る優しさに抱擁されたのだ。勇気を持った女の子が、人形の空っぽを埋めるように、UDCへと伝える。伝染(うつ)す。狩人の弾丸をもう一度、「私の意思を影の弾丸に込めて」
 消失した。もはやかみさまはやくそくをしない。

 だからこそ、きみたちがだいすきだ。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年06月10日
宿敵 『かみさま』 を撃破!


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#UDCアース


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は吾唐木・貫二です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠メドラ・メメポルドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト