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水の迷宮の岩石巨人

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●水の迷宮を彷徨うもの
 アルダワ魔法学園の地下に広がる迷宮、そのひとつに半分水没した区画があった。
 ばしゃり、と大きな存在が水をかき分け、動く音が迷宮に響く。その主、石造りの巨人はやがて広間と思しき空間にたどり着き、そして見回すように頭部を動かす。
 確認を終え、再び通路に向かい石の巨人は歩き出す。目的があるのか、ただ彷徨っているだけなのか。いずれにせよ、学生が遭遇すれば惨劇が結果として迷宮に刻まれる事は確実だろう。

「やあ、待ってたよ。アルダワ魔法学園の学園迷宮に潜伏しているオブリビオンの存在が予知されたんだ」
 よく通る真っ直ぐな声は、オブリビオンに関わる厄介ごとを猟兵達に伝える。声の主は騎士のような案内人のような、姿勢のよい二足歩行の猫。名をクーナと言う。
「オブリビオンはストーンゴーレム。半分水没した迷宮を巡回するように移動しているようなんだ。幸い、その区画には仕掛け扉を通り抜けないと入れないようになっている。けど放置してたらいずれは仕掛けも解かれて酷いことになるかもしれない」
 その前にオブリビオンを退治してきてくれないか、と猫の騎士は言う。
「仕掛け扉を突破するには、扉の前に落ちている壊れたガジェットの鳥、それから扉の上の……巣? のような箱が関係しているようなんだ。部品もあちこちに散らばっているんだけど、関係ない部品もたくさん落ちていてどれが鳥の部品なのかは分からない」
 逆に合いそうな部品を適当に見繕って直すのも手かもしれないね、とクーナは言葉をつづけた。
「修復できたら扉は開くはず。その先には水没した迷宮が広がっていて、ゴーレムもどこかにいるはずだけれど、まずは扉を突破する事が第一だね。まあ、キミ達なら大丈夫だろう」
 頼んだよ、と落ち着いた声で騎士の猫は締め括った。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 今回は仕掛け扉とその先の水没迷宮の突破、そして石巨人との戦闘に挑んで頂きます。

 まずは仕掛け扉の突破から。
 部屋はそれなりに広く、ガジェットの部品が色々と散らばっています。
 最終的に扉の前の鳥を飛べるように修理できれば扉は開きますので、色々と試してみるといいかもしれません。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 冒険 『風恋う鉄』

POW   :    使えそうな部品を探す

SPD   :    機械鳥を修理する

WIZ   :    破損個所や状態を調べる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

セリオス・アリス
ずいぶん沢山落ちてるんだな。これは探すのに手間取りそうだ。
ひょいっと持ち上げては違う。持ち上げては違うと繰り返し。
早々に飽きる。
…ああもう面倒だ。
ちまちまやったんじゃ日が暮れる。こう言うのは性に合わないんだ。
「浮かせ物を。弾け飛べない物を。空に相応しい者だけが残るように」
チャントを歌い風を起こす。一度全部浮かせてしまって、手っ取り早く、明らかに使えなさそうな部品を弾いて飛ばしたい。
ある程度部品の選別が終わったら1ヵ所にまとめてあとは…。また地道な作業か。ため息が出るな。


水心子・静柄
別に(グラウンドクラッシャーで扉を)壊しても構わないのでしょ…?

えっ!?やっぱりダメ?それなら仕方ないわね、使える部品を集めてくるわ。どれが使えるのかわからないから第六感で拾うわ。ただ拾うだけじゃ意味のない部品もあるだろうから、キレイに掃除して使えるようになると良いわね。

使えそうな部品は集めるけど、修理は他の人達に任せるわ。あまりそういうのは好きじゃないし。それにしてもヤドリガミとして機能しなくなった物を見ると少し哀しいわね。



「ずいぶん沢山落ちてるんだな」
 ダンピールの青年、セリオス・アリス(ダンピールのシンフォニア・f09573)は部屋の様子を一瞥し、呟く。
 足の踏み場もない、という程ではないが細かな部品、或いは壊れた機械鳥よりも巨大な部品が遺跡の床に転がっている。
 和装の水心子・静柄(剣の舞姫・f05492)はじっと扉を見、
「別に壊しても構わないのでしょ……?」
 まって。
 いかにもクレバーで落ち着いた美人、といった印象の静柄の口から紡がれたあまりに脳筋な言葉に、セリオスは少し驚きつつも別の仕掛けが起動する危険があるとやんわり宥める。
 彼自身も存外物理で片付けるが正義という思考ではあるが流石にそれほどではなかった。
「えっ!? やっぱりダメ? ……それなら仕方ないわね、使える部品を集めてくるわ」
 名残惜しそうに扉を見つつ、静柄が近くの部品を拾い始める。その様子を確認するとセリオスも転がる部品の一つをひょいっと持ち上げ眺め、これは違うと選り分けまた次、これも違うと選り分ける。
「……ああもう面倒だ。ちまちまやってたんじゃ日が暮れる」
 明らかに手間取るだろう工程に、早々に飽きた青年はチャントを歌う。風の魔力で自身を強化し、部品の山を手早く選り分けようとする。
 少し経ち、明らかにサイズの違う部品は弾かれ、半分ほどに嵩を減らした部品の山が残った。
 ここから先はまた地道な作業、うんざりしたセリオスは溜息を漏らす。
「ん~……この辺りは使えそうね」
 第六感で選んだ部品を細かく確認し、錆等を落としながら静柄は呟く。修理は他の人に任せるとしても、部品が汚いままではそれすらままならないだろう。
 もっとも、それだけではなく。ヤドリガミとして、機能しなくなった部品に少し哀しみを感じるという面もある。
 汚いまま誰かにその姿を晒させるよりも、そちらの方がいいだろう、と。
「……これは使えそうか?」
「ちょっと小さすぎる気がするわね。あ、でもこの部品は使えそう」
 そんな風に、黒鳥と脇差の二人は地道な作業を続けていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ノエル・スカーレット
WIZ:破損個所や状態を調べる

「はやく直してゴーレム退治をしちゃいましょう♪」
機械鳥を色々な角度から調べる。破損個所や原因を調べ修理に必要な部品や道具をリストアップする。

扉の状態や別の仕掛けがないかも調べてみる。

アドリブ大歓迎です。


ゲンジロウ・ヨハンソン
お、ハック&スラッシュとはいかなそうじゃが、ダンジョン探索じゃな。
わしゃこういうの好きじゃよ。
愉しむというとちっと不謹慎じゃが、敵と対峙するまでは楽しませて貰おうかの。

POW:使えそうな部品を探す

ひとまずこれじゃな。
わしゃ、そこまで学があるわけじゃないからのぅ、部品を集めて眺めるとこからじゃの。
ちらばった部品をサイズごとに集めて、綺麗に並べていこう。
後は自分の世界知識1と照らしあわせ使えそうな部品探し。
なんぞ仲間の中で知恵の働く者がおれば、コミュ力1で協力を要請し
機械鳥の修理に使えそうなパーツを見極めていこうかの。


シオドリック・ディー
迷宮探索ゴー!まずは仕掛け扉、ですね。破損したガジェット、ふむふむ。
装備品のガジェットデバイスで調べてみます。技能【撮影】【情報収集】で気になるところを観察。壊れてるところがあれば、オレの記憶や持ってる資料とかと付き合わせます。
【操縦】知識でどういったギミックのガジェットなのか、どんなパーツがあればなおるか究明します!使い方わかればある程度カバーできるでしょうし。
わかったことは他の人たちにも伝えますね!デバイスに映した画像や絵でどんなのものかと見せたりしたら、探し物もやりやすいでしょうか。
修理もできる範囲でお手伝いしますね。【武器改造】【防具改造】


ユラ・フリードゥルフ
「それにしてもまぁ、すごい扉だよね」
ゴーレムもなんか真面目にオシゴトしてくれているみたいだけど、その先に起こることを思うと放置はできないよね。

俺は破損箇所や状態を調べようかな。
取り敢えずは状況の確認から。
鳥がいて、巣箱みたいな箱があるってことはやっぱり飛んでもらいたいわけだから羽とか? 
これ以上壊したりしないように、状態を調べて<学習力>で破損箇所を見つけたいな。

他のおにーさんやおねーさん達との情報の共有も忘れずに。部品転がっているみたいだし、調べている時も足元に気をつけたいな。

この鳥って勝手に飛んでくれるのかな? それとも紙飛行機みたいに飛ばして飛んでくれるとか?



「ハック&スラッシュとはいかなそうじゃが、ダンジョン探索じゃな」
 見かけは歴戦の傭兵のゲンジロウ・ヨハンソン(腕白青二才・f06844)も、少年心というか未知を探索するこういうのは好みで、強面のその目は楽しそうに緩んでいる。
(「愉しむというとちっと不謹慎じゃが、敵と対峙するまでは楽しませて貰おうかの」)
「まずは仕掛け扉、ですね」
 ゆっくりと部屋に入ってきたシオドリック・ディー(チョコミルクミント・f03565)はまず部屋の全体を見渡し、閉ざされた扉へと視線を向ける。
「それにしてもまぁ、すごい扉だよね」
 ユラ・フリードゥルフ(ミレナリィドールの電脳魔術士・f04657)が感嘆したように口にする。
(「ゴーレムもなんか真面目にオシゴトしてくれているみたいだけど、その先に起こることを思うと放置はできないよね」)
 転がっている部品を踏まないように注意しつつ、ユラはゆっくり歩き扉へと向かう。
「はやく直してゴーレム退治をしちゃいましょう♪」
 そんな彼らを追い抜き、軽快な歩調でノエル・スカーレット(チビッ子ダンピール・f00954)が扉に近づき、他の仕掛けがないか観察する。そして壁の出っ張りを利用して扉の上の巣を覗き込むと、壊れた機械の鳥の入るスペースの他に棒状の何かを差し込む台座のようなものを発見する。
「一緒に何か入れる物があるのかな?」
「あるとしても、これだけ部品が転がってちゃどれを突っ込めばいいのか判らんぞ」
 ノエルの呟きにゲンジロウが返す。怪しい物がありすぎて全てを試すには時間がかかりすぎる。ここは機械鳥を修理するのが最短だろう。
「破損したガジェット、ふむふむ……」
 手持ちのガジェットデバイスで壊れた機械鳥を色々な角度から撮影している。そして一通り見終えると、ユラへと機械鳥を手渡す。彼がまずとりかかったのは現状の確認。アメジストの瞳に機械鳥を映し、足りない部品を思案する。
「鳥がいて、巣箱みたいな箱があるってことはやっぱり飛んでもらいたいわけだから羽とか?」
 これ以上壊したりしないように丁寧に、注意深く破損箇所を探し、そしてノエルへと手渡す。ダンピールの少女が角度を変えて眺め、隙間を覗き込んで故障箇所を調べあれ、と声を漏らす。
「ここから見える、あの弦も切れてないかな?」
「あ、そこもですか。ならば……翼の駆動部、ばねが外れていくつかの歯車が欠けているのと動力を伝える弦が切れているのを直せば大丈夫そうですね」
 シオドリックが自身のゼンマイ式のガジェットの記憶や資料と照らし合わせ、故障箇所と思われる部品をデバイスで投影し、仲間に示す。
「おお、この歯車ならいいサイズのがあるぞ」
 そこまで学があるわけではない、と自認しているゲンジロウは世界知識と照らし合わせひたすらそれらしい部品を集め、サイズ毎に綺麗に並べていた。歯車の数が違うのはいくつかあるが、これだけあれば代用できる部品はあるだろう。
「ありがとうございます。部品があるとすれば修理するには……」
 さらにシオドリックも武器防具の改造知識を元に、修理のために必要な工程を考え、ノエルとユラとで纏める。その結果、必要な部品はある程度絞られた。
「おーい、このばねは使えんかの?」
「そうですね、使えそうです!」
 接しやすい、自然な声で尋ねたゲンジロウに、人懐こくシオドリックが答える。
「お兄さんお兄さん、あと羽もちょっと足りないかも。使えそうな薄い板も探さないとダメかもね」
「おう、任せときな!」
 ユラが気付いた点を口にし、ゲンジロウが機嫌よく応答。シオドリックがデバイスで具体的な部品の形や大きさを仲間に示した事も、部品を手早く探す大きな助けになっていた。
「もう少しだけぴったり合う部品が必要かな」
 ノエルが銀髪を揺らし、首を傾げる。シオドリックが知識を活かして修理を進めているが、ぴったり合う部品を全て合わせるにはもう少しだけかかりそうだ。
「それにしてもこの鳥って勝手に飛んでくれるのかな? それとも紙飛行機みたいに飛ばして飛んでくれるとか?」
 どうなるんだろうね、とユラが顎に手をやり考える。実際にどう動くかは、修理を完了してからでなければ分からないだろう。
 機械鳥が飛び立つまで、もう少し。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

トナーシュ・ベルテ
学生達の時を永遠に止めたく無いから
自分に出来る事をしたいな

【WIZ使用】
まずは他の人が修理する前に、俺は扉と箱を調べよう
水のある場所なら錆びて他の部品が上手く嵌らないかもしれない
七つ道具で錆びを取って
接合部分などに溜まった埃も綺麗に掃除するよ
扉や箱の状態は調べ次第すぐに他の猟兵さんに伝える
これで修理がスムーズになると良いんだけど

万一に備えて、扉の奥の物音には注意しておこう


リコリス・ミトライユ
機械に関しては、あんまり詳しくはないですし、
やみくもに探すより、他の人に聞いて、お手伝いをしたほうがいいかな。

それと、巣箱のほうが少し気になるかもしれません。
ブーツの力でふわりと浮いて、【スカイステッパー】で跳びあがって、
巣箱の上や、中に何かヒントがないか調べてみます。
もしも、わかりやすいヒントがありましたら、それを伝えられますし。

わかりにくいヒントだった場合は、
流石に巣箱を取り外すのは出来ないでしょうから……
ちっちゃい人がいらっしゃったら、背負うなり、肩車なりで
調べてもらうのもありかもしれませんね。
そうやってお手伝いすれば、きっと、次のためのお勉強になりますし。



学生達の時を永遠に止めたく無い。だから、自分にできる事をしたい。ヤドリガミの青年、トナーシュ・ベルテ(12番目の錆びた釘・f03264)がこの場に来たのはそれが理由。彼は扉のつくりををまず確認する。この奥にあるのは水のある空間、ならば錆びてしまい、機構が正しく動作しない可能性もあるだろう。実際かなり汚れていた為、七つ道具で錆を丁寧に落とし、埃を取り除く。随分と動作していないらしく、かなりの塵が積み重なっていた。
「……この扉は引戸のようだね」
 トナーシュが呟く。扉の淵に接続されている太いワイヤーのようなもの、正しい状態ならこれが巻き取られる事で扉の開閉が行われるのだろう。
 それと同時、機械についてはあまり詳しくないリコリス・ミトライユ(曙光に舞う薔薇・f02296)は、巣箱の方を気にかけていた。クリスタルブーツで軽く飛び、そこから空中を数回蹴って軽やかに巣箱の近くの出っ張りへと降り立つ。ノエルが覗き込んだ通り、巣には何もない。ならばと周辺を見渡すと、丁度真向かい、猟兵達が部屋に入った入り口に木の枝のような装飾が確認できた。
(「あの枝……根元と色が違う?」)
「そちらの巣箱は錆とかついてないかい?」
「ええと……ちょっと付いていますね。上がるの手伝いましょうか?」
「有難う、助かるよ」
 リコリスの助けを借りて箱の付近へとよじ登ったトナーシュは、箱の錆落としへと取り掛かる。かつて自分が一部となっていた木箱に少し似た箱を、壊さぬように丁寧に。
 そしてリコリスは、プラチナブロンドの髪を靡かせながら、先程発見した枝のような装飾の近くへと滑るように飛び上がる。近づいてよくよくその枝を見ると、嘴に挟まれたような痕が枝の半ばにあった。
(「これを向こうに差し込めば動くんでしょうか」)
 そうリコリスは推測するが、不用意に触れて何か悪い事が起きるかもしれない。とりあえず、仲間達にこの発見を伝えようと空を蹴った。
 彼女が閉ざされた扉の近くへと戻った時、故障部品の交換、修理は完了した。けれど動きはがたついて機械鳥は奇妙な踊りを待っているように見えた。そこにトナーシュが油を差し、その動きは滑らかになる。
 機械鳥は一回ばさりと羽を広げると、一羽の小鳥のように上方へと舞い上がり、そして入口へと急降下し枝を咥え再び上昇する。そして弧を描くような軌道で飛び、閉ざされた扉の真上、巣箱へと速度を落としながら着地。そして枝を台座へと差し込み――
「あ、門が動くよ」
 扉の奥の音に注意を払っていたトナーシュの言葉と共に、門が左右へ重厚な音を立ててスライド。門の向こうには、仄かな灯りに照らされた未知の領域が広がっていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 冒険 『水没迷宮』

POW   :    水の中を体力勝負で進んでいく。長く息を止め、水の中で長時間活動するのには体力がいる。

SPD   :    水の中を素早く泳いでいく。泳ぎが達者であれば、この水没した迷宮の攻略も楽になるはずだ。

WIZ   :    迷宮の構造を把握して、効率的に進む。無駄な移動を減らせれば、効率良く攻略できるだろう。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


修理された機械鳥が羽ばたき、仕掛けを起動した扉は猟兵達を迎え入れるように重い音を響かせながら道を開いた。
 その先に広がっていたのは未知の迷宮。壁が仄かに光っている為視界はそれほど悪くはない。一歩踏み出せばばしゃりと水の音。この場所はそれほど浅くはないが、迷宮のどこかは完全に水没しているかもしれない。
 体力勝負で進んでいくか、消耗を減らすために速度重視で泳いでいくか、或いは未知の迷宮の構造を把握、予想して効率よく進んでいくか、はたまた別の手段か。
 いずれにせよ、猟兵達がゴーレムのいる場所へたどり着くにはこの迷宮を突破せねばならない。
 猟兵達は仄かな灯りを頼りに、未知の領域への第一歩を踏み出すのであった。
トナーシュ・ベルテ
正直泳ぎは得意じゃないし
役に立てそうな能力も特に持ち合わせていないけど
出来る限り頑張ろうと思う

【WIZ】
他の猟兵さんの行動に合わせながら
よく聞く方法を実践してみるよ
分かれ道をひたすら左もしくは右に行き、端から道を把握する事
後は古典的だけど、耐水の筆記具でマッピングかな
地図を描いて、必要そうなら壁にも印をつける

気になる点といえば入り口にあんな仕掛けがあるぐらいだから
この先にも何かあるかもしれない
地面や壁、天井など…色が違う場所やでっぱりとか
回りを気にしながら進もう


ノエル・スカーレット
WIZ:迷宮の構造を把握して、効率的に進む。

水に入るのは嫌なので出来るだけ迷宮の構造を把握してから水中を進もうと考えている。

サイレントチェイサーを小さい隙間やまだ水没していない通路に飛ばし情報を集める。集めた情報からゴーレムのいる場所をある程度予測して水中を泳いで進む。
ゴーレムがいる場所ということである程度大きな空間であるだろう事と動き回っている事で水上と水中に波などが発生していると考え波の音なども注意する。


アドリブ歓迎です。



「こちらは行き止まり、と」
 壁に行き止まりを示す印をトナーシュが描く。腰の辺りまで水に濡らしながら来た道を引き返す彼の表情は特に落ち込んだ様子もない。彼が探索する上で選んだ手段は堅実。分かれ道をひたすら片方に向かい、少しずつ端から道を把握する手法だ。独りで行うのであれば膨大な手間のかかる手法。しかし、
「そちらの道はどうかな?」
「……この道はゴーレムが通るには多分狭いです。それに何かが通ったような痕跡もないです」
 トナーシュの視線の先には銀髪のダンピール、ノエルの姿。扉の仕掛けの時と比べてややテンションを落とした彼女が視線を向ける通路の先から蝙蝠が飛んでくる。この蝙蝠は彼女の召喚した情報収集能力に優れた眷属。五感を共有している蝙蝠達は水面の波紋、音も逃さず主へと情報を伝えていた。
 ノエルの推測では、ゴーレムがいるのであればある程度空間は広い必要がある。少なくともこの通路は巡回しているということはないだろう。
「成程。なら一つ手前の分岐に戻ってそこを探ろう」
 少女の言葉を聞き、トナーシュはマップに書き込みを加える。地道にマップを作成している彼の手にしている物は、勿論水没した迷宮に合わせた防水仕様。
「行きましょう」
 ノエルが首肯する。一つ一つ道を確認していく地道な作業であるが、それもこれもできるだけ水中へと潜る手間を減らす為。不可能というわけではないが、ノエルは水に入る事を嫌う。最終的に潜る事になるとしても、できるだけ短時間、短距離にする為だ。
 一つ分岐を引き返し、新たな道を進んでいく二人。踝辺りの高さの水を踏む音を迷宮に反響させながら、暫く歩いていく。
(「入口にあんな仕掛けがあるぐらいだからこの先にも何かあるのかもしれない」)
 注意深く周辺の壁、天井を確認していたヤドリガミの青年が、壁に固い物が擦れたような痕跡を発見した。周囲の古びた色合いの滑らかな壁ではなく、ざらざらに削れたやや明るい色に変色している壁。普通の人間よりかなり高い位置にあるそれは、ゴーレムが残したものだろう。
 その先は少し下り坂、そして三つのそれなりに広い水没した通路が広がっていた。いずれも水面は青年の肩の上程、ノエルだと床に足が着かなくなる位の水位だ。
 ノエルが足を止め紅瞳を閉じ、眷属の蝙蝠を六匹召喚する。ノエルと互換を共有した六匹の蝙蝠は水面に触れるぐらいの高さで飛行、二匹ずつに分かれ、三つの通路の先を探索し、
「右の道だけ天井が濡れています。まるで大きな物が入って水面を上げて濡らしたような」
 少女が瞳を開き告げる。発見したのは二点、つまり線ができた。どちらに向かったか、或いは戻ったのかまでは分からないが、これは大きな手掛かりになるだろう。
 トナーシュがマップを作り、完全に水没した通路を探る。水没していなければノエルが眷属を利用して探る。そんな風に、二人は迷宮の構造を徐々に明らかにし、探索していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ノエル・スカーレット
WIZ:準備を整え探索で得た情報から通路を進む

水中を潜って進む際にゴシック服だと泳ぎ難いので水着に着替える。
「ちょっと私のお城に帰りましょう」
人差し指で空間を引っ掻く仕草をして小さな次元の亀裂を作り出した。その亀裂に手を伸ばして触れるとノエルは次の瞬間とても大きな古城の中庭に立っていた。
「ゴーレム退治の前に紅茶でも飲みますか?」

準備しておいた水着に着替える。
機能性重視で現代地球の日本で採用されているスクール水着に。
「さぁ、準備完了ですね。戻って迷宮を突破しましょう♪」

亀裂を作った場所に戻り探索開始

アドリブ歓迎。
ヴァンパイアキャッスルは誰でも入れるのでご自由に。
(外観はホグワーツ城みたいな感じ)


花巻・里香
WIZ
ノエルの応援に参戦するわね。
とはいえ私にできることは限られているもの。
先ずは大前提からよね、迷宮内にゴーレム以外の生物…動物はいるかしら?。

動物(水棲含む)をみつけたら魅惑の外装人形で誘き寄せ、動物達と会話してゴーレムの目撃情報や最近変わったことを聞き取りましょ。
水中探索や移動には、対象を自由に操る魅了に成功した水棲動物に協力して貰うのも手ね。
流石に水中移動は大きな子や数がないと助けにならないかもしれないけれど、先導があるだけでも助かるわ。

それに、これ以上あなた達(迷宮に棲む生物)の住処を荒らされないためでもあるの。
教えてくれないかしら?。



時折水滴の落ちる音こそあるが、長い期間閉ざされていた水の迷宮は無音と言っても過言ではない。
 ぷはっ、と息を吐く音が通路に響く。仄かな灯りにも十分鮮やかなピンクの髪から水を滴らせながら、花巻・里香(クリスタリアンの人形遣い・f05048)が水深の浅い通路へと浮上する。まず彼女が気にかけたのは迷宮に動物がいるかどうか。
「此方の方に生き物の気配があったような……」
「この声……もしかして、里香さん?」
 通路の先から知った声。ぱしゃぱしゃと声の方へと向かった里香が遭遇したのは所属する猟団の団長のノエル。いつも通りのゴシック服姿――泳ぐには少々難儀するだろう、そんな事を思いつつも合流できた事に里香は一安心する。
「ちょっと私のお城に帰りましょう?」
 微笑んだノエルが、細い人差し指で何もない空間を引っ掻く仕草をする。すると、薄紙を捲るように小さな次元の亀裂が生じる。
 その亀裂に二人が手を伸ばして触れると視界は急転、次の瞬間には古城の中庭に立っていた。古めかしい、魔法の城染みたこの場所、この空間はノエルのユーベルコード製の特殊空間。
「ゴーレム退治の前に紅茶でも飲みますか?」
 道中の水の通路で体力を消耗していた二人は、ほんの少しだけ休息を取る事とする。その間、ノエルと里香がそれぞれ歩いてきた周辺の地形を確認、情報交換を行いこれからの迷宮探索の方針を決定する。
 あれこれ相談しつつも短い休息を終えた二人は、城内にある次元の亀裂の前へと向かう。休憩の間にノエルはゴシック服から泳ぎの面で機能的な服、現代地球の日本のスクール水着へと着替えていた。
「さぁ、準備完了ですね。戻って迷宮を突破しましょう♪」
 再び亀裂に触れ、元の水の迷宮の一角へと戻ると近くでちゃぽん、と水音がした。どこからか潜り込んだか、この領域が閉ざされる前に取り残されたか、小魚の姿があったのだ。
 その存在を確認した里香は、花のようなドレスを纏ったからくり人形を動かし始める。
「魅惑の外装人形――」
 指に繋がる糸を操る。すると、からくり人形がばらばらに分解され、主をその空洞の躯体に取り込み――否、里香がそのパーツを装着したのだ。その姿はどことなく花蟷螂にも似ていて、
「おいでなさい」
 里香が首元のチョーカーに手をやり、そして腕を眼前で振るうと、フェロモンが振りまかれる。それに反応したか、小魚が二人の元へとやって来て、エサを強請る池の鯉のように二人を見上げる。
「いい子ね。いくつか聞かせて貰うわ」
 里香はシンプルに最近変わったことがないかをまず尋ねる。すると、
「さっき、大きな岩の塊が通った?」
 ビンゴだ。続いてどちらの方に向かったか、案内できるかと尋ねる。
「これ以上あなた達の住処を荒らされないためでもあるの」
 教えてくれないかしら、との里香の問いに、魚は通路の先へと向きを変えゆっくりと泳ぎ始める。
 そして二人は、水没した迷宮を素早く泳いでいく。
 小魚は移動の直接的な手伝いを出来る大きさではなかったが、それでも先導があれば水中での移動の不安もかなり減り、速やかに泳いでいく事の困難も軽減されている。
 そして二、三度息継ぎをする程度の距離を泳いだ二人は、水に使ってない通路へと出る。先導もここまで、魚に手を振り二人はその通路の先へと歩みを進めて行った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

水心子・静柄
印やら魚の道案内やらでここまでお膳立てされていれば、残りを虱潰しにしていけばどうにかなりそうよね、ゴーレムが通れる大きな通路でも絞れるし。錆が付きそうで水の中で行動は控えたいけど、まぁ私の第六感は割と当たるからすぐにでも目的のゴーレムは見つかるわ。まぁ行き止まりに合ったてもグラウンドクラッシャーで壁を壊して進めばいいわ…大丈夫、壊して良い壁とダメな壁は見れば一発でわかるわ!(わかりません)

それにしても何故ここは半ば水没してるんでしょうね?ゴーレムは水没していない所に居るといいけど…



(「それにしても何故ここは半ば水没してるんでしょうね?」)
 扉の仕掛けを解いた後、静柄は思案しつつ探索を進めていた。
 元々のこのような構造だったのか、或いは何らかの破損で水が流れ込んできたのかは分からないが、少なくとも塩気を含む水ではない事は確認済み。ヤドリガミである彼女には、濡れて錆付いてしまう可能性は割と気になる所なのだ。
 先行した猟兵達が残した印を手掛かりにしつつ、彼らの通っていない通路を虱潰しに埋めるよう進み、泳ぎ、やがて行き着いた先は行き止まり。踵を返し、別の道を探ろうかとした静柄だが、何となく、壁が気になる。第六感的なものだろうか。
 流石に一目では判別できなかったが、よくよく調べてみれば壁を叩いた音が軽い。壁の向こうが水に満たされている、などという事はなさそうだ。つまりは、
「せぇー……のッ!」
 和装のどこからか取り出した脇差――彼女の本体を、名工の鞘に納めたまま、単純に力任せに壁に叩きつける。鈍器じみた頑丈な作りの鞘が触れた瞬間、壁は弾け飛び、左右に延びる新たな通路が現れた。
「ゴーレムは……こちらね」
 左の通路から岩が擦れ合うような音が聞こえている。それを確認した静柄はいつもの調子で道を進んでいくことにした。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『ストーンゴーレム』

POW   :    ゴーレムガード
全身を【硬質化して超防御モード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    ゴーレムパンチ
単純で重い【拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ   :    ゴーレム巨大化
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【岩石】と合体した時に最大の効果を発揮する。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●迷宮奥に居わすもの
 水の迷宮を進む猟兵達はやがて、天井の高い広間へと辿り着いた。
 傾斜の緩いすり鉢、その底を平たくしたような構造となっているその広間は、どこか闘技場のようにも見える。
 通路から流れ込む水が僅かに溜まったその広間の中心に、岩の塊が在った。
 いくつかある出口の一つから水を滴らせながらその場に移動し、蹲らせたようなその岩の塊――ストーンゴーレムは、その身体を起こすと侵入者達へと赤い瞳を向ける。
 巨大な岩で構成された体は頑丈、拳の一撃はまともに喰らえば大ダメージは免れないだろう。
 けれど、このオブリビオンは今を生きる人々にとっての危険そのもの。猟兵たちが倒さねばならないのだ。
 猟兵達の敵意を受け、ゴーレムが行動を開始、迎撃するようにして戦闘が開始された。
トナーシュ・ベルテ
闘技場のようなこの空間が気になる所だけど、まずはゴーレム退治、と

【WIZ】
暴れてあの大きな拳で周囲の岩石を砕かれたらまずいね
あちこちに巨大化の種をまく事になる
何としても阻止しなくては
その前にまずは少しでも動きを止めよう

無色無音の釘付けで、相手の行動を制限してみるよ
上手く動きが止まれば
他の猟兵さんに安全に攻撃して貰えるかな

念の為、余裕があればこの広間の周囲も注意してみよう
もしゴーレムが入れない場所等が見つかれば
ピンチの時はそこで攻撃を凌げるかもしれない


ノエル・スカーレット
WIZ:分身してゴーレムを攻撃

「やっとゴーレムさんに会えましたね。さっさと倒しちゃいましょう♪」

【ファントム・ヴァンパイア】で戦闘用の、自身と同じ強さの6体の分身(姿形・能力は術者と同じ)と6本の大鎌を召喚してゴーレムと戦闘してもらう。
分身はユーベルコードは使えないが身体能力は同じなので、
技能【残像36】、【なぎ払い30】、【空中戦20】を使用して残像を伴う素早い動きからの大鎌でのなぎ払いでゴーレムを切り裂いていく
本体の自身は通路の入り口から顔をひょっこり覗かせて様子見

「水着姿の自分がゴーレムと戦っているのを見るのはなんても言えない気分ですね……」
分身が戦う様を見ながら呟く。

アドリブ大歓迎です


花巻・里香
誘惑と騙し討ちが基本スタイルだけれども
流石にゴーレムには誘惑が通じそうにないわね?
私はサポートに徹しましょう

蘭花の饗宴による無数の蜂と花びらで目晦まし、数で弱いところを探すわね。
この程度では関節に挟まっても阻害できるとは思えないけれどどうかしら。
それと「大技を狙う猟兵」を対象に擬態した
擬態の外装人形で対象と入れ替えて、チャンスを作るわ。
擬態を解いた時は、そのスピードでゴーレムを釘付けにするわね。
勿論、猟兵の行動を邪魔しないのが前提だけれども。
(忍びの変わり身の術のようなもの)

弱ったふり等で油断を誘えるなら密かに張った糸で罠を。
抵抗する間もなく蟲惑の小部屋へ送るわ。
岩石なんて喰らい尽くしなさい。



 迷宮の奥に闘技場のような空間がある事も気になるが、まずはゴーレム退治。トナーシュが四元刺す釘を握り、動き始めたゴーレムへと駆け出す。
 迎え撃つゴーレムの足元の水、そして剥離した岩の欠片がその体の表面を吸い上げられるように動き、体躯を寄り巨大なものへと変化させる。
(「今はこの程度だけど……暴れて周囲の岩石を砕かれたらまずいね」)
 その前にまず、少しでも動きを止める。そう決めたトナーシュは手から透明な釘を放ち、ゴーレムの足を狙い、足を床へと文字通り釘付けにする。
「……何なら、錆びつくまでずっとここに居ても良いよ」
 岩の体を貫通したそれを不快に感じたのか、ゴーレムが足を上げようとするが釘は縫い留めたまま。けれど床自体が嫌な音を立て始めているからそう長く動きを制限する事は叶わないだろう。
 だが、突如無数の蜂と蘭の花弁がゴーレムの頭部に殺到する。
 それらを操るのは里香、彼女の基本スタイルは誘惑と騙し討ち、けれと心あるかも不明瞭なゴーレムに前者は通じそうにない。
 ならば後者。サポートに徹する事に決めた彼女は武器たる糸やからくり人形を蜂、蘭の花びらに変え、誘導用の小型の人形をけしかけ動きを妨害する。
(「これでは関節に挟まっても止まらないわね」)
 ゴーレムが振り払おうとする様を里香は冷静に観察する。出力がちがいすぎるからか、いくつか噛ませても鈍る様子がない。
「やっとゴーレムさんに会えましたね。さっさと倒しちゃいましょう♪」
 次の手を思案する里香をよそに、水着姿のノエルが明るく言いその血の色の瞳がより紅く輝くと、計六人の分身が彼女の左右に召喚される。分身達が手にしているのはノエルの持つ嘴の意味の名を持つ大鎌。
 本体の合図で分身達は一旦散開、そして其々がバラバラに巨大化したゴーレムに殺到する。ゴーレムが腕を振り回し迎撃するが、分身の一人一人が残像を残しつつ、すばしっこく飛び跳ね、一撃離脱を仕掛けるせいで捉えきれない。
 いや、一つの影が少し遅い。何とか届きそうだと判断したか、捕らえようとゴーレムが腕を伸ばす。その指が触れようとした瞬間、銀の髪が落ち、からくり人形の本性を顕す。里香の擬態人形――擬態を解いたそれは加速しつつ反転、ゴーレムの関節に痛烈な一撃を見舞う。
 さらに生まれた隙を逃さずノエルの分身たちが殺到、各々の大鎌を薙ぎ払い、ゴーレムに合体した水や瓦礫を削ぎ落とす。斬り落とされたそれらの中で大きなものは、里香が十指に繋がった糸でくるりと巻きユーベルコード製の蟲達の小部屋へと送り込む。
「それにしてもなんとも言えない気分ですね……」
 トナーシュが周囲を観察し、避難に丁度いいと判断した出入り口からひょっこり顔を覗かせノエルが呟く。
 本体がダメージを受ければ分身は消える、なら被害の出難い位置に避難するのは妥当であった。あったが、水着姿の自分がゴーレムと戦っている光景を見るのは少々複雑な気分になるようだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

リコリス・ミトライユ
足元が水で濡れてる……あんまり好きじゃないのですけど。
転んだら大変ですし。
こういうときは、【スカイステッパー】で浮いて、
ゴーレムに跳び乗れそうな場所を探してみます。

って、ゴーレムも濡れてるじゃないですかっ。
ゴーレムの攻撃を避けながら、何度も踏みつけて、
なんとか濡れてなくて、跨れそうなところを探して跳んでみます。
上手く跨れそうなところを見つけたら、マウントパンチ気味に
何度も【ペネトレイト・ブロウ】を叩きこみますっ

これで、あたしのガードに集中して、動けなくなってくれれば
他の人がすごい技の準備、出来るかもですし。
それに、いくら堅いと言っても、何度も何度も叩けば、
きっとダメージは伝わるはずですからっ。


水心子・静柄
漸く追い詰めたといったとこかしら。色々と面倒だったから、さっさと片づけて帰りたいわ。

さて、無敵モードを使う相手とは相性が悪いと思うのよね…でもちょっと試してみたいのがあるわ!その為にもゴーレムを傾斜か段差のある所まで誘導するわ。それでゴーレムが傾斜、段差に足を掛けた時を狙い全力で攻撃してゴーレムガードを使わせるわ。片足に体重が掛かった体勢のゴーレムの、その足元をグラウンドクラッシャーで陥没させるわ。上手くいけばバランス崩せるはず!動けないまま倒れるのか、動いた事によってゴーレムガードが解けるか…まぁそこでグラウンドクラッシャーで更に追撃ちをかけるけどね。



 六体の分身が消失すると同時、二つの人影が広間へと侵入を果たす。
「漸く追い詰めたといったとこかしら。……色々と面倒だったから、さっさと片づけて帰りたいわ」
 巨大なゴーレム相手にも、静柄はいつものペースを崩さない。
 そんな彼女とは違い、リコリスの表情は少しだけ残念そう。
「この部屋の床も濡れてますね……」
 これまでの道中程ではないといえ、出入り口のいくつかから流れ込んできた水がゴーレムへと流れる程度には床面は濡れている。
 濡れた足場は転びやすくなるためあまり好みでないリコリスだが、考えるだけで状況が変わるわけではないと吹っ切り跳躍。更に空で二段、スカイステッパーを活用し、ゴーレムの周囲から与しやすそうな、飛び乗れそうな部位を探る。
(「……って、ゴーレムも濡れてるじゃないですかっ」)
 水の迷宮を巡回していたり水の溜まる場所に腰を落ち着けていたり、まあ、乾く要素はなかったりする。
 周囲を飛び回る少女を叩き落とそうと腕を振るが、その腕すら足場に次の跳躍に移行。赤と黒のダンス衣装の端にも掠らせない立ち回りはスカイダンサーのお家芸だ。
「ほらほら、こっちにもいるわよ」
 静柄が壁近くから挑発する。周りを飛び回る身軽なエルフよりも捕え易そうに見える相手に、不可視の釘を撃ち込まれた足を床ごと持ち上げ重い足音を響かせ突撃する。――誘き寄せられているとも気付かずに。
 傾斜を駆け上がってくるゴーレムに対し、脇差のヤドリガミは、リコリスに視線を送ってから壁に沿うように横方向に移動、傾斜のきつい地点を少し過ぎた位置で止まる。
 その傾斜に足をかけゴーレムが腕を伸ばした瞬間、静柄は鞘に納めたままの脇差を上段から叩きつける。
 その一撃で体勢を崩したゴーレム、隙を逃さずリコリスが比較的濡れていない――頭部に飛び乗り、拳を振り上げる。
「ちっちゃいからってナメると、痛い目見ますよ! ――打ち抜きますっ!」
 ナックルパートに輝く銀の金属パーツも眩しい、黒のグローブがゴーレムの頭部に激しく叩きつけられる。捻りを加えたその一撃は大威力。
 だが、手応えがおかしい。岩にしても矢鱈に硬い。
「硬質化ですか……」
 けれどもこの状態ではゴーレムも全く身動きは取れない。故にそれを切らせないよう何度もリコリスはゴーレムを殴り続ける。誰か、例えば静柄が他の仲間がこのガードを崩す強烈な攻撃の準備の時間を稼ぐと信じ。それに、
(「いくら堅いといっても、何度も何度も殴ればきっとダメージは伝わるはずですからっ」)
 彼女も意外にパワータイプであった。
 一方で、この状況は静柄にとっても理想的な状態。無敵モードには相性が悪そうだが、その硬質化の範囲はゴーレム自身のみ。つまり、
「さあ、いくわよ!」
 掛け声を受けリコリスが真上に跳躍、同時、静柄が全力のグラウンドクラッシャーをゴーレムの体重がかかっている足元にぶち当てる。陥没した地面は体勢を崩したまま防御態勢に入っていたゴーレムの重心をさらに崩し、当然のようにゴーレムが転がった。流石にこのままガードを継続するのは困難、ゴーレムが腕を地面につけ起き上がろうとする。
 そしてそこに降りてきたリコリスの拳、静柄の脇差の一撃が同時に突き刺さりゴーレムの岩の肉体に大きな罅割れを刻みこんだ。
 けれどまだゴーレムも活動停止には至らない。強引に体を起こし、二人を振り払う。立ち位置的には振り出しに戻った格好だがゴーレムは負傷、猟兵達は大きな負傷もない状態だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リカルド・マスケラス
「ちーっす!通りすがりのお助けヒーロー登場っす!」
バイクに乗って颯爽と登場、肉体は現地の学生のでも借りてるっす。

ゴーレムが動き回れるなら、宇宙バイクも問題なく動けるはず。
縦横無尽に走り回って、相手を撹乱し、
攻撃はドリフト気味に体当たり仕掛けたり、ウィリー状態からタイヤを押し当ててからの高速回転で岩石を削ったりしてダメージをあたえてく。拳を削れば、指とか破壊できないかな?
「トドメはお任せするっすよー」

技能は騎乗とか武器落としとか



 地を砕く強烈な連撃を受けてもゴーレムは動きを止めようとしない。その巨体から繰り出される動きは大雑把であっても当たってしまえば大ダメージは免れない。一旦猟兵達は距離を取る。
「ちーっす! 通りすがりのお助けヒーロー登場っす!」
 バイクの音と共に、湿っぽい空気を吹き飛ばす男の声が響く。漆黒のコートを纏う学生の頭部にはマスク。颯爽と現れたリカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)という名のヒーローマスクは、荒れた床をものともせずにバイクを変形させ疾走を開始する。
 ゴーレムが暴れられるくらいの広さがあるならバイクを走らせるには問題ない。その位の技術がリカルドにはあった。それが宇宙バイクなら猶更。
 もっとも、宇宙空間を自在に疾走する大型バイクも重力下では機動は制限される。疾走し、パンチを掠らせながらも恐れず縦横無尽にゴーレムの周囲を走り回り攪乱する。周囲を走り回るうっとおしい存在を叩き潰そうと、ゴーレムの拳が真っすぐ突き出され床を砕く。しかし、変形させたバイクの機動力で真上へと跳躍していたリカルドはその拳の上に着地。前輪を浮かせながら腕を伝い頭部へとエンジンを唸らせ突撃を敢行する。逆の手で青年を捉えんとする様子を眇められた橙の瞳に映し出された瞬間、バイクが急旋回、方向転換。その拳に高速回転するタイヤを押し付け削り、その勢いを利用して再び距離を取った。
 リカルドを捉えることも出来ず、片手の指がボロボロに削られたゴーレムは怒ったように青年を追いかける。
「トドメはお任せするっすよー」
 追われながらもノリの軽いリカルドの声が響く。度重なる攻撃に既にゴーレムを構成する岩石は罅だらけ、強烈な一撃を喰らえばその存在を保つこともできなくなるとの彼の見立てだ。
 終いまで、もう少し。

成功 🔵​🔵​🔴​

ノエル・スカーレット
「任されたー♪」
戦闘状況をずっと窺っていたところで全力全開の攻撃チャンスが来たのでここぞとばかりに。

血統大覚醒で金色の髪の18歳相当の不死のヴァンパイアに変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。
スクール水着も何故か18歳サイズに変化します。

覚醒状態でスカーレッド・ノヴァは発動。
『全てを燃やし尽くす我が炎‐スカーレッド・ノヴァ‐』
レベル数の火球を生み出して合成し超巨大な緋色の火球をゴーレムに放つ。

【使用技能】
なぎ払い30、残像36、捨て身の一撃5、第六感5、生命力吸収30、おびき寄せ5、空中戦20

アドリブ大歓迎です。



「任されたー♪」
 その言葉を受けたのは状況を窺っていたノエル。猟兵達により作り出されたここぞというべきチャンスを彼女は逃しはしない。
「真のヴァンパイアの力を見せてあげましょう!」
 美しい銀の髪に炎にも負けないような輝きが灯り、金色へと。それに伴いその身体も幼い少女から成熟したヴァンパイアの姿へと変化する。身に纏う衣服もその肉体年齢に合わせたサイズへとなぜか変わる。
 ヴァンパイアの血、吸血鬼の刻印が輝きノエルの体が重力を無視してドームの頂点へと舞い上がる。
 攪乱により空間中央へと誘導されていたゴーレムは、自身が砕いた瓦礫をその身に結合させ、体を巨大化させ体勢を立て直そうとする。しかし、少ない。行動を縛られていた上に大型の瓦礫は砕かれ異空間に取り込まれ縫い留められ。暴れた割には、最初に巨大化した時と同程度の大きさであった。
「全てを燃やし尽くす我が炎!」
 スカーレッド・ノヴァ――ノエルのユーベルコードにより十九の火球が生じ、それが一つに結合、ノエルの正面で巨大な一つの緋色へと強化合成される。
 炎の熱にも負けない位に鮮やかに輝く金の髪を靡かせ、優雅な所作でノエルが手で真下に促すと、火球は高速でゴーレムへと墜落する。
 頭上からの攻撃をその両腕で防ごうとするが、火球を受けて殆ど堪えられずその両腕が砕け、そして頭部、胴体へと貫通。火球に加熱されたゴーレムは一瞬その岩石の体を緋色に染めた後、ばらばらと崩れ落ちる。後に残るは流れ込む水を蒸発させながらも徐々に冷めていく岩の塊のみ。
 覚醒を終了、普段の姿に戻って着地したノエルと、猟兵達は勝利を祝う。これで学園迷宮に現れた過去よりの危機は一つ潰せたのだから。

 かくして仕掛け扉に閉ざされていた迷宮の攻略は幕を下ろし、本来あるべき静けさを取り戻したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月19日


挿絵イラスト