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緑の肌は滅びのしるし

#アックス&ウィザーズ

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●蝗害
 日常の崩壊はあっという間だった。秋の収穫も無事に終わり穏やかに収穫祭の準備を行っていた寒村に、緑色の肌を持つ亜人の軍勢が雄叫びと共に現れ、戦う術を持たぬ人々を蹂躙した。怪物達はただ本能の赴くまま欲望を満たすために目につく建物を手当たり次第に破壊し、食料を貪り、無抵抗に怯える村人達を遊び半分に痛めつけ、殺めていく。
「どうして……何も悪いことしていないのに……」
 ゴブリンはへらへらと下卑た笑みを浮かべなら、血の海に沈んでもがく村人の背中を踏みつけ、見せつけるようにゆっくりと手斧を振り上げ……ぐしゃりと肉が潰れる音が響いた。

●グリモアベース
「――という事件がこれから起こる。小さな村だ。守ってくれる軍隊もいない、冒険者もいない。弱いから強い奴らに食われる。それだけのことなんだが」
 凄惨な未来を映し出す星型のグリモアをぽいっと投げ捨て、グリモア猟兵のキーラは君達に問いかけた。
「もちろん、そうはさせねーよな?」
 彼女は卓上に古びた地図を広げ、任務について説明を始める。
「今回の猟兵諸君の最終的な目的は『村人達と協力して襲撃までの間に戦力を整え、ゴブリンの群れを迎撃し、敵の親玉を仕留める』ことだ」
 続けて緑色のモンスターを模した駒を村からやや離れた荒野に設置した。
「敵はゴブリンの軍勢だ。奴らは単体では大して強くねー。オツムもよろしくない。一方向からまとめて力押しで攻めてくるだけだ」
 そんな相手に村人の協力が必要なのか? 猟兵のみで戦ったほうが確実なのでは? 当然の疑問を口にする君達にキーラが答える。
「戦いは数だよ。そして、今回は敵の数が多いんだ。正確な数は分からねーが、数百とかそういう規模だ」
 猟兵なら多少のゴブリン相手に不覚を取ることはないだろうが、村そのものへの被害を防ぐにはそれだけでは足りない。
「つまり、グリモア猟兵だけでは守りきれないんだな。そこで、まずは防衛のための準備を整えてもらうぜ」
 キーラは卓上に地図に建物型の駒をトントンと置きながら村の概要について説明を始める。
「小さな村だ。規模は数百人程度で、端から端まで徒歩で一時間前後。主な産業は農業と畜産。近くには川が流れている。鐘楼があり、家畜小屋があり、酒場や宿屋があり、おおよそ『ファンタジー世界の村』を思い浮かべて貰えば間違いない」
 そのまま人を模した大小様々なトークンを並べる。
「村人は穏やかで善良で臆病なごく普通の人達だ。戦う方法も知らない、装備もない、ついでに戦う覚悟もない。だが期日は一週間後だ、泣き言は言ってらんねー。少なくとも自分達の身を守れる程度までは成長してもらわねーとな」
 キーラは剣や盾を人型のトークンに装備させ、君達に向かって放り投げた。
「そこで、猟兵諸君らの出番だ。できる限りの戦力を整えてやれ。今ここでキーラが思いつく限りだと、鍛えてやる、戦い方を教えてやる、装備を準備してやる、罠を仕掛ける、指揮系統を整える、鼓舞してやる、そんなところだ」
 幸い、猟兵達はアックス&ウィザーズの世界では『冒険者』として信頼されている、基本的には素直に話を聞いてくれるだろう。キーラは猟兵の顔を交互に眺め、にやりと笑った。
「もっと有効なやり方を思いついたか? それなら、それで構わねーぜ。防衛がうまくいけば、焦った敵の親玉もボロを出すだろうさ」
 サイコロを取り出し、地図に向かってころころと投げながら告げる。
「そんじゃあ、頼むぜ猟兵(イェーガー)諸君。未来を変えてやれ☆」


ぬえの
 第六猟兵シナリオマスター、ぬえのです。
 今回のシナリオは「小さな村で村人と協力して押し寄せる軍勢から防衛戦を行う」がコンセプトです。
 オープニングで細かい位置情報や数字が提示されていますが、あくまで皆様が素敵なプレイングを考えるきっかけにして頂く為のものです。
 貴方が雨が降っているといえば当日は雨です。ゴブリンには明確な弱点があるのだといえばそれはあります。それでは、かっこいいリプレイを一緒に作りましょう。
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第1章 冒険 『民との共闘』

POW   :    戦力になるように訓練を施し、鍛え上げる。

SPD   :    罠を仕掛け、装備を整え、迎撃の準備を整える。

WIZ   :    戦いの心構えを説く。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アイン・ローレンス
【WIZ】

とても素敵な村ですね
ゴブリンの欲望のままに蹂躙されるだなんてあってはなりません
穏やかな人たちには少し厳しく感じてしまうかもしれませんが、
一緒に戦って貰えるよう私の思いを精一杯お伝えします!

残念ながら村が襲われるまでもう時間がありません…
その時に備えて私達に力を貸してくれませんか?
何も群れに飛び込んでいけと言うわけではありません
大切な家族や村の仲間を護るために勇気を出して欲しいのです!
目の前で大切な人を失う…そんなの絶対にあってはいけません
妻や子供には武器を持たせたくない。そのお気持ちも良くわかります
罠作りのお手伝いやご飯の用意など些細なことでも良いのです
私達に力を貸してくれませんか?


クラウシス・ゴドリベント
王になるための教養として民衆の鼓舞と指揮官としての心得はある
一騎当千の兵を作れずとも、逃げず、立ち向かう戦士は生めるさ

「聞け!これより一週間後、この地にゴブリンが攻め込んでくる。奴らは老若男女を問わず嬲り殺しするだろう、友人が、両親が、我が子が、愛しき人が尊厳なく蹂躙されるだろう。これは私達だけでは覆せない確実な未来だ」
「だが!それを君達は受け入れるのか!地に伏して見えぬ神に縋りながら死ぬのか!?這いずるように逃げ故郷が焼かれる様を見届けるのか!?否である!君達には剣を持つ手がある1諦めまいとする勇気がある!君達に挫けぬ意思ある限り、私達はその矢面に立ち、勝利を導く剣となろう!」
心光剣を掲げる



●演説
 広場に集められた村人達は一様に不安げな表情で怯えていた。壇上に上がったクラウシス・ゴドリベントは漂う不穏な空気を振り払うために明朗な口調で語りだす。
「聞け! これより一週間後、この地にゴブリンの軍勢が攻め込んでくる。奴らは老若男女を問わず嬲り殺しにするだろう、友人が、両親が、我が子が、愛しき人が尊厳なく蹂躙されるだろう。これは私達だけでは覆せない確実な未来だ」
 突然の宣告に村人達の間に動揺が波紋のように広がる。
「ゴブリンが?」
「そんな……」
「ありえない」
 クラウシスが信じられないわけではない。ただ、迫る死の脅威を即座に飲み込めるほど人々は強くなかった。
「君達はそれを受け入れるか? 地に伏し、見えぬ神に縋りながら死ぬか? 這いずるように逃げ故郷が焼かれる様を見届けるか?」
 流浪の王子は続けざまに力強く言葉を投げかけながらも冷静に民草達の反応を観察し、言葉が浸透するタイミングを図った。王の嗜みとして民衆の鼓舞も心得てはいるが……今は彼らの悩みを待つ時間も惜しい。
「あの」
 柔らかだがよく通る声が響き、自然に傍らに立つアイン・ローレンスに人々の目線が集まった。
「本当なんです。残念ながら、村が襲われるまでもう時間がありません……」
 銀髪のエルフは真摯な声音で、所々詰まりながらも続けた。
「何も敵の群れに飛び込んでいけと言うわけではありません、ただ大切な家族や村の仲間を護るために勇気を出して欲しいのです。罠作りのお手伝いやご飯の用意など些細なことでも良いのです、私達に力を貸してくれませんか?」
 演説には慣れていなくとも、心をこめて言葉を伝えることならできる。
「私達が協力すれば、きっとやり遂げられます」
 善良な人々を守りたい、何より後悔してほしくなかった。ここで彼らが立ち上がらなければ、グリモア越しに垣間見た未来が現実のものになる。
「それに……目の前で大切な人を失う、そんなの絶対にあってはいけません!」
 翡翠の瞳に宿った真剣な気持ちが通じたのか、村人達の間にゆっくりと気迫が満ちていくのを感じ取ったクラウシスはアインに目配せを送り、互いの剣と杖を交差するように高々と掲げた。
「君達には剣を持つ手がある! 諦めまいとする勇気がある! 君達に挫けぬ意思ある限り、私達はその矢面に立ち、勝利を導く剣となろう!」
 計算された華やかな演出に民草は感銘を受け、歓声が静かに広場に拡散していく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メルティア・サーゲイト
「よーし、荷運びは任せな!」
 MODE PANZERを起動し、重戦車形態になって重い物や大量の荷物を一気に運ぶぜ。近くの街とかで手軽に手に入る弓矢でもあれば買い込んでおくかな。
「なんだ、戦車が珍しいか? まあ、そりゃそうか。なんだ、乗ってみたいってか? よーしよーし、乗ってけ乗ってけ!」
 ついでに村人と友好も深めるかな。履帯とエンジン音を響かせてファンタジー世界を爆走するぜ。
「いやぁ、一番得意なのはもちろん戦闘なんだがね。ははっ、強いぞ私は。ゴブリンなんざ楽勝だ!」


ムルヘルベル・アーキロギア
【使用能力値:WIZ】
一週間か、なんとも心もとない。だが相手がゴブリンというのは僥倖だ
キーラめも申しておるが、ようは村人たちが自衛できればそれでよい
となれば、そのために特化した戦いを教授しよう
他に訓練や装備あるいは罠の充実を試みた猟兵がいるのならば、彼らとともに行動し意見を述べるなどしてサポートする
そして村人らにはこう言う
「オヌシらに実感はないやもしれん。だがこの鍛錬と備えは必ず役に立つ」
「生かせるかどうかはオヌシら次第なのだ」
ワガハイには【世界知識】がある、猟兵のサポートや村人への教授はより具体的なことが言えるであろう
可能なら、不安を抱えた村人の様子を【見切り】、励ましたいところであるな



●お買い物
「便利なものであるな、ウォーマシンは」
 メルティア・サーゲイトが『MODE PANZER』で変形した重戦車の車上、長マフラーを風にはためかせながらムルヘルベル・アーキロギアは感嘆を呟いた。
 戦場は寒村だ。防衛の為に村を見て回った結果、農具や多少の狩猟道具はあれど、戦闘に耐える武具の蓄えはほとんどなかった。短期間で一通り揃える必要があるが、この世界では街や村の間は数日の距離があり、移動は専ら馬や徒歩だ。本来なら通常の武具を仕入れるだけでも大仕事なのだが……重戦車の積載量は輸送の問題をあっさりと解決した。
 エンジンの爆音を荒野に轟かせ、砂塵を巻き上げながら、メルティアはのんびりと問う。
「結局、何が必要なんだ?」
「重要なのは矢弾、槍、防壁や罠に使う建材、そんなところであろうな」
 鉄巨人は少し不満げに答えた。
「もっと火力のある武器のほうが私好みだぜ? ミサイルとかさ」
 戦車の振動に合わせてずれるモノクルの位置を戻しながら賢者は返す。
「戦闘のプロのおヌシと違い、あくまで村人は付け焼き刃。ならば、自衛に特化させたほうが有効であろう? 弱い駒が敵をひきつけて時間を稼いでくれれば、我々が解決しやすいからのう……そもそもミサイルが売っとらんわ」
「それもそうか! 宇宙じゃねえからな! ははっ!」
 ケタケタと威勢良く笑うメルティアに首肯しつつ、少年賢者は仕入れを手伝うために同乗していた村人達の内心を推察して声をかけた。
「『本当に槍や弓矢でゴブリン達と自分達が戦えるのか?』といいたげな顔をしておるな。」
 躊躇いつつも頷く村人に、片眼鏡をかけ直しながら微笑みかける。
「今はまだオヌシらに実感はないやもしれん。だが、備えと鍛錬は必ず役に立つ。学問も鍛錬も同じことである。生かせるかどうかはオヌシら次第なのだ。握った槍を手放すなよ」
 含蓄のある言葉に神妙に頷く村人達にメルティアが豪快に見栄を切った。
「ま、いざとなったら私がなんとかしてやるとも。強いぞ私は。ゴブリンなんざ楽勝だ!」
「そうであるな、おヌシ達が時間を稼いでくれれば後は我輩達がカタをつけられるであろう。生き延びることを優先して戦うがよい……ところで、もう少し振動を抑えられんか?」
履帯の轍を土に刻みながらメルティアは豪快に笑う。
「無理だな! わはは!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

坂上・貞信
 民を兵に育て上げなきゃいけないとは、軍人としては屈辱だけれど。まあ仕方ないね、これも戦のならいか。
 
 【行動:WIZ 戦いの心構えを説く。】

 『我が愛しき部下よ来たれ』……死霊兵よ、村人と模擬戦の相手をしてやれ。人型を撃つ訓練にはなるだろう。弓を持つ者は柵に近付く者たちを一斉に。槍はしかと腰だめに構えて。
 
 死霊兵の事は気にしなくて良い。やって来るゴブリン共と思ってくれたまえ。忘れるな。君たちは奪う為でなく土地を、家族を、君たち自身の未来を守る為に戦うのだ。
 ゴブリンなぞにくれてやるわけにはいかん。
 
 ……と、最低限の戦い方と心構えだけでも必死に伝えるとしよう。
 はあ、全く。いやな渡世だよ。


オリヴィア・ローゼンタール
武器を持って戦うのは恐ろしい
それは分かります
ですが、ただ安穏としているだけでは守れないものがある
皆さんには、皆さん自身を守る最後の砦となっていただきたいのです

槍を用意して訓練を施す
至近距離で戦う剣と違って、槍のリーチの長さは心の余裕を生みます
狙って急所を突くことは難しいので、まずは叩いて叩いて叩くのです
そして弱った相手にトドメを刺すときに突くのです
【怪力】【なぎ払い】を使って手本を見せます
【見切り】【学習力】【戦闘知識】で習熟度に応じて最適な訓練法を導き出します

訓練を終えたら【料理】を振る舞い【鼓舞】
村を守ったとなればちょっとした英雄です
気になる方にいいところを見せるチャンスかもしれませんよ?


雛杜・雛乃
召喚した熊之介に相手をさせて村の人たちを鍛えるのです。
熊之介は身長263センチのリアルなエゾヒグマなので、ゴブリンなんかよりずっと迫力があるのですよ。

はーい、村のみなさん、並んで並んでー。
これからみなさんには三人一組で熊之介と戦ってもらいます。
怖気づいたら負けなのです! まずは強い心を身につけるのですよ!
怪我をさせないように言い聞かせているので大丈夫です。

武器は身近にあるもので代用してもらうか、他の人が用意してくれたらそれを使います。
自分より強い相手と戦うのに慣れることと、いざとなったら多対一で戦うことを体に覚えさせるのが目的です。
最初は上手くいかなくても、一週間根気よく続けてみるのですよ。



●鍛錬
 でもいくらなんでもこれは無理じゃないですか? 訓練の為にと雛杜・雛乃が『北の国からの友達(ライド・オン・クマー)』で召喚した身長263センチのエゾヒグマ『熊之介』の威圧感に村人達は震え上がっていた。
「怖気づいたら負けなのです。強い心を身につけるのですよ! 自分より強い相手と戦う事になれてほしいのです」
 両手の拳を胸の前に置き、前かがみになるポーズを取りながら声援を送る。
「さあ、三人一組で槍で突くのです! 怪我をさせないように言いつけてあるので大丈夫です!」
 恐怖で足がすくむ村人達を見て、坂上・貞信は穏やかに声をかけた。
「まあまあ、雛乃君の言うことももっともだが、最初はもう少し優しい相手のほうがいいのではないかな」
 本来ならこれは軍人の領分だ。民草を即席の兵士に仕立てる事自体に抵抗があるが、今はやるべき事をやらなければ。内心の煩悶を欠片も感じさせぬ振る舞いで、死霊を召喚する為にユーベルコードを唱える。
『愚かで愛しき我が部下よ。僕の名を呼べ、高らかに』
 地獄の釜の底から怨嗟と共に呼び出された死霊兵達に模擬戦の命令を出し、配置につかせた。
「これなら人型を討つ訓練になるだろう。ああ、死霊兵の事は気にしないで存分にやってもらって構わないよ。さて、最初はお手本を見せたほうがいいのだろうけど……生憎、僕に心得があるのは剣の方でね」
 食事の下ごしらえをしていたオリヴィアに声を掛ける。
「ここは専門家にご教授いただいたほうが望ましいだろう。構わないかな?」
 優男に恭しく手渡された槍を受け取りつつ、シスターは柔和な笑みで答えた。
「わかりました。では、槍の利点と使い方をお伝えしますね。まず、至近距離で戦う剣と違い槍のリーチの長さは心の余裕を生みます」
 戦場では敵と物理的な距離が遠いほど心に余裕が生まれる。実戦では数メートルの僅かな差でも圧倒的な違いになりえる。槍を軽く振るい、柄をしならせながら解説を続けた。
「さて、槍といえば突き刺すイメージがありますが、この長さで的確に急所をつくのは実際には困難です。しなる分、穂先もブレてしまいますからね。ですからまずは――打撃を与えます!」
 裂帛の気合と共に踏み込み、死霊兵の脇腹を柄で強かに打ち付ける! たわみを利用した柄の一撃は装甲が歪むほどの衝撃を与えた。体勢を立て直す事すら許さず、そのまま二撃、三激と追撃をくわえ、たまらず地面にもんどり打って倒れた死霊兵に穂先を突き付ける。
「そしてそのまま、弱った相手にトドメを刺す時に……突くのです!」
 躊躇わず繰り出された槍の穂が死霊兵の急所を貫いた。振り返って聖槍のシスターはにっこりと微笑みかける。
「どうでしょう? 理解していただけました?」
 ほんの数秒で振るわれた圧倒的なまでの暴力に呆気に取られる村人達に貞信は咳払いして言葉を継いだ。
「ま、まあ一週間でここまでやれとは言わないけども、基本的な考え方は今の通りだよ。最初は構え方からやってみようか」
 槍は集団戦で力を発揮する。的確な指導と訓練があれば付け焼き刃でも十分な戦力たりうるはずだ。
「反復練習が大事なのです。最初はうまくいかなくてもいいから、やってみるのですよ」
 オリヴィアの用意した料理から漂ういい香りに少しだけ意識を奪われつつ、雛乃も熊之介と一緒にこくこくと頷いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

劉・甜
そんな大虐殺の未来、見過ごすわけにいかないネ。
なんとしても、皆でイショ(一緒)に村を護るデス!

まさか仙人の修行してたら間に合わないネ。
ボクは罠仕掛るとするデス。

どうしても戦えないいう村人にも手伝てもらて、村の外、橋を渡てきたトコとかに落とし穴作りマス。
穴に落ちたら上から槍刺すとか石投げればよろしネ。
余裕があれば穴の中に杭立ててもいいデス。
こちらが落ちないよう、小鬼にばれない程度の目印しときマショ。

ボクはそれに加えて、レプリカクラフトで仕掛け罠置くデス。
直接殺すようなものは厳しそうデスガ……そうデスネ、
場所に合わせて有効そな罠を置いていくデス。


ミアズマ・フォルテ
SPD重視

敵は数百で猶予は一週間、中々厳しいな
とりあえず私は柵、堀、罠の三段構えで防備を固めるのを提案しよう
村をぐるっと囲むように柵を立て、その外側に堀、と言うより
狭くて浅い溝を作り、さらにその外側にベアトラップや
草を編んで足を引っかける等の簡単な罠を仕掛けておく

村人達には木の棒(棍)や槍など間合いの長い武器、或いは
手ごろな石をたくさん用意してスリングや投石で
柵を越えようとした敵を溝に叩き落してもらう
適度に溝に敵が埋まったら油の入った壺や松明を投げ入れて焼き払う

柵は入り口として2.3か所開けておいて、
敵が群がってくると思うので猟兵を配置して迎撃、敵を引き付ける
準備は村人にも手伝ってもらおう


七鳴・類
ゴブリンか。
ゲームの中でしか見たことないけど、ほんとに戦うんだな。

俺がここで出来そうな事と言えば…
地形に関して『情報収集』と、
『おびき寄せ』と『時間稼ぎ』を念頭に置いた陣地構築だね。

鐘楼に見張りを数名付けるのと、
橋の保全に注力するのは基本として。
引き込んで俺たち猟兵が戦闘する場所を確保したいな。

浅瀬を渡河してくるかもしれないからそこが問題だなー。
獣罠や漁の罠も無駄じゃないだろうから猟師さん漁師さんに聞いてみよう。

不安そうな人がいたら
「大丈夫。俺たち猟兵が付いてますよ。」
恥を忍んで『誘惑』『言いくるめ』で励ます。
気休めだと分かっててもそういう言葉が欲しいんじゃないかな。
俺、臆病だから分かるんだ。



●深謀遠慮
 村一帯を見下ろせる鐘楼の内部、床に広げた地図の上には多種多様な駒が陣容を取っていた。
「猶予は一週間。敵の数は数百か、中々に厳しいな。他の猟兵達も頑張ってくれているが、根本的に戦力も資材も時間も足りない」
 地図に配置した駒と睨み合いながらミアズマ・フォルテがこぼす。
「一週間じゃ、仙人になる為の修行も間に合わないしネ。土台、最初から不利な戦いなのは分かってたヨ」
 橋の横に赤い丸印を書き込みつつ劉・甜が答える。
「やれるだけ、やるしかないですね……というかゴブリンって実在するんですね、ゲームの中だけの存在かと」
 防衛戦に有用な地形を探すために地図を精査しながら、不安げに聞く七鳴・類にミアズマが返す。
「もちろんだ。奴らは単独では脆弱な存在だが、凶暴で強欲な上に繁殖力が高い、油断できる存在ではない……あまり賢くないのが救いだな。だからこそ、罠が有効に機能する」
 村を囲むように柵を模したトークンを三重に慎重に配置していく。
「是。全員まとめて相手取るにはこちらの戦力が足りないデス。けど、罠なら仕掛けておけば後は勝手に仕事するネ。戦いに向かない人もこれならダイジョブネ」
 だが、設置できる罠の数も有限だ。限られたリソースを最大限に活用すべく、三人は精神を極限まですり減らしながら盤面に向かい合い、最適の布陣を求めて互いの意見をすり合わせ、策を巡らす。
「渡河してくるかもしれないから、そちらも注意したいですね。狩猟に使える罠を代用できるんじゃないですか?」
 類の提案にミアズマは柵の周りに罠の配置のバランスを調整しながら首肯する。
「そうだな、使える物はなんでも使いたい状況だ」
 罠は互いが連鎖するように配置してこそ有効に機能する。『危険地帯がある』と敵に学習させることで、相手は存在しない罠の幻想に怯えることになる。
「柵で周囲を固めるなら、村の外の橋に落とし穴作るネ。ついでに穴の中に杭とか立てておくアル。穴を抜けた先に『レプリカクラフト』で仕掛け罠も配置しとくカラ、囮役に引きつけてもらって、吊り上げられたところで突くアル」
 甜は太陰大極図を目印代わりに書き込む。
「なるほど。あえて防御が弱い部分を作って、動線を作り、そこに致命的な罠を仕掛けるか。いい配置だな」
 ミアズマと共に地図を覗き込んでいた類はあることに気がついた。
「あ……でも、この配置だと囮役の人はちょっと危険ですね……俺、後で実行してくれる人に声かけてみます」
 臆病だからこそ、見える視点がある。気休めでもいい、慰めの言葉が力になる。彼はそれを知っていた。
「配置が決まったら実際に準備する時間も必要デスから、あまり悠長にしている時間もな……阿!」
「どうした?」
 会議が進展していく中、甜はほんの少しの綻びを盤面の中に見つけた。見過ごすこともできるが……彼女自身の意思の強さがそれを許さない。おずおずと作戦の見直しを告げられた二人は額に手を当て天を仰ぎ、再び白紙に戻った地図上に向きあう。
 数時間後、休まず会議を続ける猟兵達の為にとお茶を片手に鐘楼に登ってきた村人が目撃したのは、可能な限りの策を検討し、練り上げ、そのまま力尽きて机に突っ伏した三人の姿だった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

岩動・廻
どんな世界のどんな命であれ、うぃーの曲を知らぬまま朽ちるというのはあまりに字余りですね。故に示しに行きましょう、ロックの在り方を。

うぃーは歌うことで村人たちに戦いの心構えを説きましょう。イエス、ただ略奪されるだけ、蹂躙されるだけが弱者ではありません。抗うことができることこそ、弱者の特権です。反抗こそロックの期限。ゆーたちに伝えられるのは、この胸に燻りつつも、生きるために火を宿し続けるうぃーのハートです。
ギターを取り出し、ゴブリンのみならず脅威に対する心構えを説きましょう。ハートで負けてはいけません。それぞれが大声を出して、敵の勢いに負けないようにと。サウンド・オブ・パワー! 実感を持たせます。



●Let's rock
 武具を整え、訓練を積み、罠を仕掛け、慌ただしい準備期間がばたばたと過ぎ去る。
 一週間後。村人と猟兵達は各々が所定の配置に付き、戦端が開かれるまで待機していた。ぴりぴりと焼け付くような緊張と無音が村を支配する。十分に準備は整えた、猟兵達も守ってくれるだろう。だが、少し間違えれば、運が悪ければ死ぬのだ。
「怖いですか?」
 明るいギターの音色を鳴らして沈黙を打ち消し、岩動・廻は酒場で控える村人達に語りかけた。ゴブリンの知能は低いとはいえ、村の様子が不自然なら勘付かれる恐れがある。何より、士気の低下に繋がる。
「うぃーも怖いです。傷つくのも死ぬのも。ゆー達も怖いでしょう。ですが、ただ略奪されるだけが弱者ではありません。窮鼠猫を噛む、反抗は弱者の特権です」
 鼓動を打たぬ胸を拳で叩いて示し、ギターをかき鳴らす。
「今から伝えるのは、心の中で燻りながらも熱を持ち続けるうぃーのハートです。さあ、一緒に声を上げてください。歌詞も曲調もテンポも気にしないで!」
村人達の小さな手拍子はゆっくりとに大きな手拍子に変わり、他の楽器が伴奏に混ざり、不穏な空気を振り払うように歌声は酒場の外まで波及していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ゴブリン』

POW   :    ゴブリンアタック
【粗雑な武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    粗雑な武器
【ダッシュ】による素早い一撃を放つ。また、【盾を捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    足払い
【低い位置】から【不意打ちの蹴り】を放ち、【体勢を崩すこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●狂奔
 嗜虐の喜びに口の端から涎を垂らし雄叫びをあげながら雲霞の如く押し寄せる小鬼の軍勢に対して、猟兵達が村人と協力して築いた防壁は大きな効果を発揮した。一斉に射かけた矢が柵に足止めされたゴブリンの機動力を削ぎ、高い士気と連携による強固な槍衾が突撃を受け止め、致命的な罠があっさりと命を奪う。
 猟兵達の備えは的確だったが、小鬼の軍勢はそれを強引に圧し潰せる程の規模であった。味方を無理やり罠に押しつけ、槍衾に刺さった死体を踏み越え、矮躯を生かして堅固な防壁の僅かな綻びから中に侵入してくる。
 小鬼達を率いているのは、指揮官の地位にある一際目立つ巨躯を持った数匹の個体だ。
彼らは単体でも猟兵に匹敵する程の戦闘力を持ち、大雑把ながらも数を生かした作戦でゴブリン達に村を蹂躙する為の策を与えていた。ある者は包囲網を内側から崩壊させようと画策し、別の個体は戦闘中の猟兵の背後を討つために物陰に潜み、弓を構えた小鬼は狙撃を企み、弱者を見極める狡猾さを持つ亜人は怯える村人に狙いを定め飛びかかった。
 混迷を極める戦場で猟兵達もまた、自らの役割を果たすべく戦火に身を投じる!
岩動・廻
わけいってもわけいってもグリーン。
ならばそれ以外のカラーを求めて状況を切り開きましょう。

開幕から激しいナンバーで行きますとも。
全員が万全なうちにサウンド・オブ・パワーで最大効率の強化を。前線に立って演奏しながら味方を鼓舞します。

基本は援護をメインとしつつ、うぃーや村人に襲いかかってくる敵がいたら迎撃できるように意識してイマジンです。
足払いには重心を低く、ギターをどっしりと構えることで備えます。村人達にも、盾役はしっかりと二本足で立つことをシャウトしましょう。
ダッシュで襲ってくる相手にはアカペラ演奏です。伴奏を止め、ギターを打楽器にしてホームランです。敵が盾を捨てたら身構えてとシャウトも忘れず。



●エイト・ビート
 殺到する子鬼の軍勢の耳障りな雄叫びが村人達に恐怖を思い出させた。人々が怯んだ瞬間を悪鬼は本能的に見切り、数を頼りに連携の綻びに殺到し、傷口を広げる。
 甲高い不協和音に怒声と悲鳴が混ざり、戦場は緑一色に染め上げられていった。
「ヘイ、ユー! ライブは始まったばかりデスよ! 盛り上がるのはこれからです!」
 前線に腹の底を震わせるようなギターの場違いな音色が響く。重低音にチューニングされたギターをかき鳴らしながら、喉が張り裂けそうになるのも構わず岩動・廻は全力で叫んだ。
「しっかり二本の足で地面を踏みしめてください。練習した通りにやれば大丈夫! さあ、声を上げて! うぃーのリズムに乗ってください!」
 自我を持つ自動人形の魂を震わせるようなシャウトに奮い立たされ、恐慌に陥っていた村人達の瞳に再び反抗の火が灯った。互いに頷き、声を掛け合い、武器を拾い、隊列を組み直す。
「グッドです! 次のナンバーを教えますよ! いいですか、敵がシールドを捨てたらチャージの合図です! そしたら、身構えて! こうです!」
 飛びかかってきた小鬼をギターを打楽器に彼方までぶっ飛ばし、その音色に満足気に頷いた。
「アカペラも結構いけますね」

大成功 🔵​🔵​🔵​

メルティア・サーゲイト
 私は射撃戦闘に最適化されている。今回のようなケースでは後方に陣取って一方的に射撃を行うのが最適解だ。実際、群れが見えたばかりの頃はリニアカノンによる狙撃を主体にしていた。だが、柵を超え、槍衾まで到達された今となってはそんな事を言ってはいられない。
 即席で作ったジャンプ台を最高速で駆け上り、戦車が宙に浮く。そのまま空中で人型モードに戻り敵集団のド真ん中に着地する(ついでに踏み潰す)
「こんなに数が多いなら、撃ち放題じゃねぇか! ガマンできねぇ!」
 両腕に装備したガトリングショットガンから銃弾の雨を吐き出し続けて蹂躙する。
「オラオラ、一発ぐらい入れてみろやぁ!」



●弾雨
 リニアカノンによる狙撃を展開していたメルティア・サーゲイトは銃身を投げ捨てた。彼女は射撃戦闘を最も得意とするが、敵がここまで接近した以上、長射程の戦術的なアドバンテージが薄い。そして、何より。
「こんなに数が多いなら、撃ち放題じゃねぇか! ガマンできねぇ!」
 アクセルを全開まで踏み込んだ重戦車は瓦礫を即席の足場に強引に飛翔した。人型に展開し、背部のナノクラフトバインダーから瞬時に三連装短銃身のフルオートショットガンを生成。地上を睥睨すれば、ヘッドアップディスプレイが無数の小鬼達に赤いターゲットマーカーを重ねる。殺戮の高揚に胸を高ぶらせながら、トリガーに指をかけた。
「ショータイムだ!」
 火薬ガスを伴いながら大口径のショットシェルから飛び出した大粒の散弾がゴブリン達の頭上に降り注ぎ、命を奪うには十分すぎる程の運動エネルギーが彼らを赤い霧にかえていく。
 逃げ遅れた小鬼をぐしゃりと踏み潰しつつ、地響きと共に戦地の中心に着地した鉄巨人は機械音混じりに咆哮する。
「さあ死にたいやつからかかってきな! 一発ぐらい入れてみろよ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

ムルヘルベル・アーキロギア
おうおう、よくもまあ小鬼風情が雁首を揃えて徒党を組んだものよ
さて、ワガハイは智慧あるもの、彼奴らの指揮官どもと知恵比べをしてもよい……が
怯える村人にああ啖呵を切った以上、少しは「らしい」ところを見せねばな
「ワガハイは露払いに励もう!」
目立ちやすい高所に陣取った上で、【ウィザード・ミサイル】で雑魚ゴブリンどもを燃やし尽くしてやろう
なによりも村人に被害が出ないよう、襲いかかった輩は優先して攻撃する
【誘導弾】があるゆえ、村人に被害を出さずに倒せるのだ
「そらどうした、ワガハイのようなガキ一人殺せぬか!?」
まあワガハイはガキではないのだが
注意がこちらに向けば重畳
指揮官狙いの仲間たちがうまくやるはずである



●盤面
 小鬼達の基本的な作戦は単純明快だ。
「防壁の内側に入り込み白兵戦で数を頼りに一人ずつ殺める、か。少しは知恵が回るものがおるようだな」
 混戦になってしまえば、防衛側も味方を巻き込む危険がある遠距離攻撃や罠は使いにくい。シンプルだが効果的な作戦として効果を発揮する、はずだった。
 彼がいなければ。
「所詮は児戯よ。ワガハイに知恵比べを挑もうとは、小鬼風情が笑わせてくれおるのう」
 戦場を見下ろせる高台に陣取り、ムルヘルベル・アーキロギアは『閉架書庫』から呼び出した魔導書に目を走らせた。『ウィザード・ミサイル』古来より受け継がれた古典的な呪文。その狙いは必中。
 放たれた数十本の魔法の火矢は自動的に敵を識別し、小鬼のみに着弾した。
 燃え盛り悲鳴をあげながら崩れ落ちるゴブリン達に向かい、余裕たっぷり優雅に手招きする。
「どうした? ワガハイのようなガキ一人殺せぬか?」
 厄介な遠距離攻撃に対応するために小鬼の指揮官の一匹が、自分の手勢達を差し向けるのを認め、賢者は嘲笑った。
「阿呆が。おヌシはこの時点で既に『詰み』だ」

成功 🔵​🔵​🔴​

オリヴィア・ローゼンタール
POW
邪悪な略奪者の好きにはさせません
あの大物は私たちで仕留めます、村の皆さんはどうか戦線を維持してください

【トリニティ・エンハンス】【属性攻撃】で聖槍に炎の魔力を纏い攻撃力を増大
有象無象の小鬼は【怪力】でまとめて【なぎ払い】、【衝撃波】で吹き飛ばす
大物を射程に捉えれば全力で槍を投げつける(【怪力】【投擲】【槍投げ】【鎧砕き】)
指揮官を確認――覚悟ッ!
槍を引き抜かれるよりも速く【ダッシュ】で駆け寄り、
グリーブで【踏みつけ】、ガントレットで殴打(【怪力】【グラップル】)する
反撃を受ける前に槍を引き抜き、打撃や刺突を駆使して戦う
敵の攻撃は炎の【オーラで防御】し、衝撃は【激痛耐性】で耐える



●狩人
 オリヴィア・ローゼンタールは戦場に意図的に作り出された一瞬の好機を見逃さず、防御が手薄になった指揮官に向けて一直線に駆け出した。
 雑魚にかまっている暇はない。地面スレスレの低姿勢で疾駆しながら、炎をエンチャントした聖槍ですれ違いざまに小鬼達をなぎ払い、立ちはだかるゴブリンの顔面を踏みつけて跳躍。狙いを見定め、腕に力を込める。
「逃しません、覚悟っ!」
 飛翔の勢いそのままに空中から投擲された槍は、戦場の対応に意識を奪われていた指揮官の肩口に深々と突き刺さった。そのまま間合いを詰め、怯みながらも鋭く振るわれた反撃を白銀のガントレットが火花を散らしながら弾き、グリーブで足を払い、宙に浮いた身体に向けて正拳突きを叩き込む。
 意識が飛びそうな衝撃をなんとか振り払った指揮官が次に目にした光景は、自分に馬乗りになった聖女が拳を振り上げる姿だった。鈍い衝撃が再び彼の意識を断ち、そのまま二度と戻ることはなかった。
「あら……もう、終わっていましたか」
 物言わぬ躯になった小鬼に興味を失ったように立ち上がるシスターの瞳は、太陽の元でさえ爛々と真紅に輝く。

成功 🔵​🔵​🔴​

坂上・貞信
 雛乃(f06541)くんと合わせ希望。

 刀を抜き、村人達に声を掛ける雛乃くんの言葉の後を継ごう。
 恐れるな同志達よ。確かに敵は多く、こちらは寡兵……しかし我々はサー雛乃、サー熊之介両名の地獄訓練を生き延びた。

 ゴブリン、何するものぞ!先陣は僕たちが切る!背は任せたぞ同志諸君!
 一匹も漏らすな、そして一人として死ぬな!生きてサー雛乃に勝利を報告せよ!

【行動:POW】
 雑魚を切り進みながら出来るだけ派手に、出来る限り敵を引き付けながら指揮官目指してサー雛乃と共に突撃を掛ける。
 
 彼に指一本触れさせはしない。
 首尾よく辿り着き、訓練で編み出した連携と行きましょうご両名!


雛杜・雛乃
貞信(f00110)と合わせ希望

一週間の厳しい訓練を乗り越えた村の人たち……いえ、もう兵士諸君と呼んだほうがよいですね?
彼らを前にして最後に激励の言葉をかけるのです。
きみたちはもう立派な戦士なのです! ゴブリンなんか怖くないのです!
みんなで力を合わせて平和な日常を取り戻すのですよ!
でもでも絶対無理はしないでくださいね? 何かあったら家族も友達も悲しむのです。
まずはぼく達に任せておくのですよ。

ではいくのですよ!! 貞信! 熊之介!
熊之介にまたがってゴブリンの一団に突撃していきます。
指揮官ゴブリンにたどり着いたらかっこいい感じに連携して攻撃します。
村の人たちを鼓舞する戦いぶりになればよいのですが。



●ロンド
 戦場は佳境を迎えていた。戦陣は入り乱れ、躯は踏み荒らされ、身体は傷つき、得物は折れ、過酷な戦況に村人達の心と身体は極限まで疲弊していた。
 彼らの消耗を見抜き、雛杜・雛乃は檄を飛ばす。
「村の人たち……いえ、もう兵士諸君と呼んだほうがよいですね? きみたちはもう立派な戦士なのです! ゴブリンなんか怖くないのです! もう少しです! みんなで力を合わせて平和な日常を取り戻すのですよ!」
 実際、彼らはよくやっていた。訓練に真剣に取り組み、短期間で戦う術を身につけ、過酷な戦場にもかかわらずその目は死んでいない。最初は基本的な構えすらおぼつかなかった彼らが、最後には猛獣を相手に果敢に槍を振るったのだ。
 この一週間の出来事を思い出し、雛乃は自分自身も奮い立たせる。ここでむざむざ彼らを死なせたくはない。早く決着をつければ犠牲もそれだけ減らせるはずだ。
「恐れるな同志達よ。未だ敵は多く、こちらは寡兵……しかし我々はサー雛乃、サー熊之介両名の地獄訓練を生き延びた」
 坂上・貞信が後を引き継ぐ。
「ゴブリン、何するものぞ! 先陣は僕たちが切る! 背は任せたぞ同志諸君! 一人として死ぬな! 生きてサー雛乃に勝利を報告せよ!」
 二人は熊之介の背に乗り、雑魚を切り飛ばしながら指揮官に向かって猛進した。背中に付きまとう小鬼達を村人達が首尾よく片付ける気配を感じつつ、敵陣深くまで突撃する。
「貞信! 熊之助! アレをやるのです!」
熊之助が強引に防御を突っ切り、一際大柄な指揮官の足首を掴んで引き倒し、そのまま豪快にジャイアントスイング! 周りのゴブリン共を巻き込んでふっ飛ばしつつ、貞信に向かって投げつける。
「アレですね!」
阿吽の呼吸で意図を察し、巨体を刀で宙に向かって切り上げる!
ふわりと落下してくる指揮官を前に二人は頷き、得物を打ち合わせる。
「決めてやるのです!」
「イエス、サー!」
 炎を纏う薙刀、水を纏う日本刀、赤と青が交わり一つの大きな斬撃と成って指揮官を彼方まで吹き飛ばした。
 地道な訓練を経て編み出された華麗な連携に村人達は歓声を上げる!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

七鳴・類
高所から敵の動きをざっくり確認したものの、
「……なるほど、こうなるか。」
こうも統率が取れてるとは。正直舐めてた。良くないな。
怖気付きそうだけど、『覚悟』を決める。

「大丈夫、下がってください」
怯える村人に努めて落ち着いて後退を促し、
ゴブリンを『おびき寄せ』る。
餌にするみたいでごめんなさい。
もし上手くいかなくても、
入れ替わりで前に出る。

敵が素早いんなら、捕まえてしまえばいい。
みっともないけど、『吸血衝動』を抑えるのをやめてしまえば。
「……ああ、そうだ。これだけの数、とても《おいしそう》だ。」
あとは思う存分『吸血』するだけだ。
『恐怖を与え』られるといいんだけど。
……ああ、今日もこんな情けないことを。


ミアズマ・フォルテ
備えはした、あとは力を尽くすのみ。

SPD重視で行動

村中を駆け回って突破されそうな場所の救援と村人の士気の維持に努める
怯える村人がいれば隣で共に戦って励まし、
絶望に心が折れそうな者がいれば前に出て戦う姿を見せて希望を示す
「私達は一人で戦っているんじゃない、仲間と共に戦うんだ」
「戦う理由を思い出せ。家族を、家を、故郷を守るんだ!」
……こうやって声を張り上げていれば、奇襲か弓を持った敵が
こちらを狙ってくるはずだ、リスキーだが村人が犠牲になるよりはましだ
多少の痛手は覚悟の上でロングボウの千里眼射ちで迎撃して
厄介な敵を確実に潰しておく。
「平穏な明日を迎える為に!お前達に好き勝手されてたまるかっ!!」



●射手
 村中を駆け回り、村人達の救援に当たっていたミアズマ・フォルテが率いる数人の村人は、浅瀬を渡河してくる小鬼達とそれを支援する弓兵達の放つ矢の雨に晒されていた。
 川に仕掛けられた罠に足を奪われつつも、歩みをとめることなく侵攻するその姿は彼らが精兵で有ることを告げており、彼らを見過ごせばそのまま前線で戦う猟兵達の背後に回られてしまうのは明白だ。足止めをされている場合ではない、今ここで止めなければ。
「やるぞ。私達は一人で戦っているんじゃない、仲間と共に戦い、家族を、家を、故郷を守るんだ!」
 村人達に声をかけ、矢を番え弓を引き絞り、遮蔽から飛び出しざま一斉に矢弾を放つ。千里眼を用いたミアズマの一糸は過たず敵の急所を貫いた。その命中を確認するより早く二の矢を番え、更に撃つ。
 一射、二者、大型の弓から放たれる矢弾が次々と弓兵達を沈めていく。村人の被弾を防ぐため、あえて目立つ振る舞いを取った傭兵の想定通りにゴブリン達の射撃は集中し、そのうちの一矢が彼女の胸を貫いた。
「っ……! お前達に好き勝手されてたまるかっ!」
 痛みと衝撃を踏みとどまって殺し、反撃に放った一射が最後の弓兵を仕留めたのを見届けた後、彼女は意識を手放した。

 ふらりと崩れ落ちるミアズマを駆け寄ってきた青年が抱きとめた。七鳴・類は尊敬の念をこめて偉丈夫に呟く。
「ミアズマさん。後は俺が引受けさせてもらいます」
 負傷した兵と共に一時的に撤退させるように命じ、彼らが安全な距離まで退避するのを見守ってから、ダンピールは翡翠の瞳を妖しく輝かせた。
「さて、存分にやれそうだな。それに……」
渡河を終えこちらに殺到する小鬼達に背中を向ける。今なら誰も見ていない。どす黒い『吸血衝動』を抑える必要もない。
「これだけの数、とてもおいしそうだ」
 海鳥の口の如く不気味に裂けた背中の大穴から無数の黒い腕が沸きだし、ゴブリン達の顔面を鷲掴みにした。腕の脈動に合わせ藻掻く彼らの身体から生気が失われてゆく。
 絞り滓になった哀れな犠牲者の躯を投げ捨て、満足気なため息をついてから半吸血鬼はふと我に帰り、自己嫌悪に陥る。
「……ああ、今日もこんな情けないことを」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

クラウシス・ゴドリベント
やはり敵も馬鹿ではないか。
とにかくゴブリンたちに策を与えることを止めなければ。
村人たちには陣地の死守をしてもらい、指揮官を迅速に倒す必要がある

「言葉知らぬ獣共に名乗る名などない!諸共我が心光の導きであるべき場所へ帰るがいい!」

そのために現状16m伸びる心光剣・大両断で薙ぎ払う
そして指揮官までの道を切り開き、一気に攻め込む。
例えたどり着けなくとも、敵陣の中央で心光剣・大両断をなぎ払い続ければ、大部分の敵を排除できるだろう。
見切りと早業、カウンターで物陰からの奇襲にも対応しよう、敵陣の中央ならば背後にも敵がいるのは十分予想できる。


アイン・ローレンス
【WIZ】全力魔法、属性攻撃、2回攻撃

数人の村人と共に遠くまで見通せる高い位置に陣取ります
「エレメンタル・ファンタジア」で味方を巻き込まないように後方の敵を集中的に攻撃
後方の足を止められたら前衛の皆さんも少しは楽になるはず…
まずは土の津波で敵の進軍を妨害しましょう
少しでも生き埋めに出来たら上々ですね

弓兵を発見したら早めに片付けておきたいですね
ここからが本番。手加減なんて一切しません覚悟して下さいね
炎の落雷で一気にたたみかけます
津波に落雷、威力も申し分ないのではないでしょうか

村人には周囲を警戒して頂きたいです
近くまで来た敵は「生命の鞭」を駆使して罠や落雷に放り投げます
誰1人傷付けさせませんよ!



●導き
 クラウシス・ゴドリベントは戦場の趨勢を図っていた。指揮官級の大半は他の猟兵が討ち果たしてくれたようだが、まだこちら側に一匹残っている。
「奴等に策を与えてる個体を討ち、完全に戦意を喪失させてこの戦いに決着をつけなければ、こちらの被害が増えてしまうね」
 敵陣の後衛に炎の落雷を落とし前衛の支援に徹していたアイン・ローレンスに飛びかかってきたゴブリンを切り捨てる。
「そうですね。恐らく、あの後方に控えている武具を身に付けた個体がそれでしょう。ですが……少し距離がありますね。仕留めるには、何かきっかけが必要のようです」
 銀髪のエルフは制御が難しいユーベルコードのコントロールに集中しつつ答えた。
 無理に突撃すれば大量の敵に挟まれ押し潰されてしまうだろう。気取られて逃げられてしまえば、機を逃すことになる。
 アインが小鬼の進軍を食い止める為に起こした土の津波をみて、クラウシスに閃きが走った。
「アインさん、僕に一つ策があるのだけど。協力してもらえるかな」
 パラディンの提案を受けた精霊術士は、『生命の鞭』で村人の背後に迫るゴブリンを捕らえ罠に向かって放り捨てながら頷いた。
「分かりました、少し難しいですが……やってみましょう。皆さんはカバーをお願いします」
 村人達に背中を任せ、彼女は難題をこなすべく大きく息を吸い込み、精神を統一するために目を瞑った。
「いきます! 『エレメンタル・ファンタジア』!」
 アインの詠唱に呼応して、数十メートルの直線上に二枚の土壁が指揮官を挟むように大地から隆起し、瞬間的に彼を戦場から孤立させる!
 チャンスは一度。流浪の王子は土壁で生み出された敵の首級へと繋がる通路を駆け抜けつつ、慎重に彼我の距離を測った。互いの距離は30、20……捕らえた!
『我が心に宿る不屈の光、顕現せよ!心光の導きであるべき場所へ帰るがいい!』
 クラウシスの不屈の精神に呼応し、天に掲げたフォーティチュードに長さ16メートルの煌めく刃が形成される。
『心光剣・大両断!!』
 振り下ろされた正義の光刃が悪鬼を真っ二つに断ち切った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ワイバーン』

POW   :    ワイバーンダイブ
【急降下からの爪の一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【毒を帯びた尾による突き刺し】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    飛竜の知恵
【自分の眼下にいる】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    ワイバーンブラスト
【急降下】から【咆哮と共に衝撃波】を放ち、【爆風】により対象の動きを一時的に封じる。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●飛竜
 ゴブリン達から村を守りきり、疲弊しながらも安堵のため息をついていた猟兵達を突如巻き起こった旋風が襲う。
「小鬼共を煽動すれば、容易く踏み潰せる程度の村であったが。我の手を煩わせるとは、忌々しい」
 上空を仰げば巨大なワイバーンが口から黒煙を漏らしつつ、気怠げにこちらを見下ろしていた。
「今目の前にいる弱者を只護ってなんとする? 近隣の村も、そのまた隣の村も救うか? 無駄な足掻きよ。躯の海から蘇る過去からは逃れられぬ」 
 力を込めた風もなくただ泰然と羽ばたく、その羽音が巻き起こす砂塵が、飛竜の持つ圧倒的な力を告げていた。
「そのちっぽけな掌に必死にかき集めたものがこぼれ落ちた時、全ての行いは無駄であったと知るであろうよ。いや……死にゆく者への手向けだ。今から我が直々に教えてやろう」
 瓦礫を吹き飛ばす程の咆哮を放ち、飛竜が猟兵に襲いかかる!
 ワイバーンは強固な鱗を持ち、自在に空を飛び回る強敵だ。単独では敵わないだろう。だが、飛膜を穿ち、翼をもぎ、爪を砕き、鱗を剥がし……急所に痛撃を積み重ねていけば、疲弊した飛竜はいずれは地に墜ちるはずだ。幸い、村人達の避難はすんでおり、派手に暴れまわっても問題はない。
 猟兵達は各々の得物を手に、未来を変えるべく立ち上がる!
ムルヘルベル・アーキロギア
……喋るワイヴァーンはさすがにワガハイも始めて見たな!
うーむオブリビオン、なんとも怪奇な連中よ
だが姿を表した以上、ここで骸の海に還ってもらうぞ?

とはいえ接近戦は好まぬ
ゆえに彼奴を空から堕とし、仲間たちの好機を引きずり出す支援を行おう
遠間から魔力弾をいくつか放ち彼奴の注意を惹き付ける
まずは焔、次は雷、さらに氷……と多彩な【属性攻撃】を見せてやるのだ
「そら来い、地上の小虫は煩わしかろう?」
挑発に乗って急降下してきたならば【封印文法】を見舞う
この際ワガハイは吹き飛ばされてもよい
多少身体が砕けようと自己修復が出来るようナノマシンを咽んでおるゆえ
無論建物や村人への被害は最小限に食い止めるのだ


アイン・ローレンス
【WIZ】全力魔法、2回攻撃、属性攻撃、範囲攻撃

あれだけのゴブリンの群れを撃退した私たちならワイバーンだってきっと撃退できます。
頑張りましょうね!

空を飛び回るだなんて厄介ですね、
取り敢えず地面まで降りてきてもらいましょうか。
そのあとは皆さんにお任せします。

咆哮と衝撃波なら避けるのは難しそうですね…
一発目が勝負、全力でいきます。
「エレメンタル・ファンタジア:氷の落雷」貫き凍れ!
翼を狙い、ワイバーンの全体を覆うよう広範囲に展開。
的が大きくて助かります。

敵の急降下中に「炎の突風」
下から上へ向けて放つ。
これで暴風を弾き返せたら良いのですが…
どちらの方が強いか力比べといきましょうか。



●言葉
 ワイバーンは傲慢で尊大な態度にふさわしい圧倒的な力を有していた。巨体からは想像もつかない速度で空を自在に飛び回り、口から吐き出される爆風は着弾と同時に地形そのものを変える。
 アイン・ローレンスは炎の突風で暴風の威力を相殺しながら、体勢を崩しつつも瓦礫の山に飛び込んだ。
「アレは少々厄介であるな」
 遮蔽を背に飛竜を観察していたムルヘルベル・アーキロギアは吹き飛ばされてきたアインの手を引いて助け起こす。
「確かに強力です。何より、空から攻撃してくるのが厄介ですね……どうにかして地上に降りてきて貰わないと」
「うむ……疲弊すればいずれは墜ちようが、まずはあの無尽蔵の生命力を奪わねば。オヌシまだ余力があるな?」
「何か作戦があるのですか?」
 精霊術士の問いかけに、賢者は当然と言わんばかりに頷く。
「うむ、策というには少々荒っぽいが、消耗戦を行うよりは幾分かマシであろうよ。耳を貸すが良い……身長差があるゆえ、もう少し屈むのだ」

――空を自由に飛び、地上から放たれる対空攻撃を悠々と交わしていた飛竜はふと眉をひそめた。先程から不快な攻撃を繰り出している輩がいる。進路を阻むように炎の壁を、高度を上げようとすれば天からの雷を。こちらの動きを先読みして制限するかのような意図を感じる。
 地上を見渡すとクリスタリアンの少年がこちらを見上げ、手招きしていた。
「そら来い、地上の小虫は煩わしかろう?」
「くだらぬな。何か策があるのだろうが、強者には通じぬわ」
 飛竜は挑発にあえて乗せられると、急降下のままに彼を捉えそのまま地面に引きずり倒した。
「……げほっ、やはり挑発に乗ってきたか。自尊心が高い生き物は操るのも容易いわ」
「そのよく回る口を閉ざしてやろう」
 爪を叩き込もうと腕を振り上げた所で、飛竜の動きが止まった。
「これは……!」
「気が付いたようであるな? この会話が既にワガハイの魔導よ『ワガハイのコトバを阻むことは、誰にも出来ぬ。ワガハイが、オヌシを阻むゆえに!』
 賢者の詠唱に呼応して魔力を有する原初文字が飛竜の周りに取り巻き、動きを数秒だけ拘束する。それは精霊術士がとっておきの全力攻撃を叩き込むには十分すぎる時間だった。
「『貫き凍れ! エレメンタル・ファンタジア!』」
 残存する全ての魔力が込められた渾身の一撃! 氷の槍が巻き起こした局所的な猛吹雪は飛竜の体の底から体温を一瞬にして奪い去った!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メルティア・サーゲイト
「うわっ、びっくりした。トガゲが喋ったぞおい! かしこいなー」
 徹頭徹尾、馬鹿にしている。
「ちっぽけな小鬼を使って無駄な足掻きをしているかしこいトカゲさんは何をする気だったんですかねぇ? お前の行為も全部無駄だったってのはすぐに分かるぜ」
 距離的に最適なのはガトリングカノンか。ショットガンを捨ててガトリングカノンを生成する。弾種は通常弾2マーキング弾1のローテーション。さらに両肩両腿に四基の五六連ミサイルランチャー。
「落ちろよカトンボがッ!」
 挑発しながらガトリングを出来れば翼にブチ込む。マーキング弾だ、当たればいい。
「使い勝手が良くってなぁコレ、CODE SWARM! 群がって喰い破れッ!」


岩動・廻
わかってませんね。リトルハンズだからこそ掴めるものがあるのです。
抗える限り抗う行為にこそ音楽が生まれるわけですから、これはもうロックでしょう。イエス、ロック・ユー。

うぃーはギターをかき鳴らし、時には振り回しつつ味方の援護に努めましょう。まずは敵の攻撃の所作を注視し、動きのクセを掴みたいですね。
ある程度クセを掴んだところで、敵の大技に合わせてミレナリオ・リフレクションを使用し攻撃を無効化、一斉攻撃のチャンスを生み出します。

後はひたすらに熱唱です。声を上げているのはうぃー一人ではありませんから、大合唱と行きましょう。一つ一つは弱くとも、束ねた力の程を知るがいいです。イエス、ウィーアー。



●クロスオーヴァー
 寒波と砂塵が吹き荒れる戦場でメルティア・サーゲイトは弾切れになったショットガンを捨てて毒づいた。
「あの空飛ぶトカゲ野郎、動きは鈍くなったけど、鱗が硬いな。おまけに高度が高いから弾が当たらん」
「ヘイ、ゆー。うぃーにいい考えがあります」
 ギターを弾きつつメルティアの影に滑り込みながら岩動・廻は歌うように提案した。
「人でカバーリングを取るんじゃないよ。んで、いい考えってのは?」
「ワイバーンは特大のブレスを放つ時に空中で動きが止まります。さすがに制御が困難なのでしょう。つまり……その瞬間に攻撃すれば絶対に当たります」
 うぃーなら走りながらでも演奏できますけどねと、得意げに続けるミレナリィドールにウォーマシンは聞いた。
「なるほど、そいつはよくわかった。けどよ、せーので撃ったらこっちもウェルダンになっちまうぜ?」
 自称超高性能試作機は自信満々に答える。
「そこは戦闘型OS『ソロ盤』が算出した精密な作戦がありますから、安心してください」
「ほんとかよ……まあいい、他に作戦も思いつかねえ、のるぜ」
 頷き、二人はこつんと拳を突き合わせた。

――突如、戦場にハウリング音が広がり、アンプで拡大されたメルティアの挑発と廻の演奏が後に続いた。
「ヘイ、トカゲさんよ。もうびびって降りてこれねえか? だろうよ、ちゃちな小鬼に頼り切りの爬虫類じゃな!」
「二度同じ手は食わん。所詮は地上を這う虫けらごときでは、空の支配者を傷つけることすら叶わぬのだ」
 泰然と答え、ワイバーンは大きく口を開くと、不遜の輩を罰するため、口内に特大の火の玉を生成していく。
「動きが止まった! 廻!」
メルティアから投げ渡たされたマイクを受け取り、思いっきり息を吸い込み、太陽の如き巨大な火球に向かって喉も裂けよとばかりに絶叫する。
「『ミレナリオ・リフレクション』!」
 廻の放った音圧がブレスを散り散りに霧消させた!
「今デス!」
「任せな!」
 ガトリングカノンから撃ち出された大量の弾丸が動揺するワイバーンの翼を捕らえ、弾痕を穿つ。
「我の炎を打ち消すか! 小癪な真似を」
 距離を取ろうと高度をあげる飛竜に向かい、鉄巨人は立てた親指を下に向けゆっくりと下ろす。
「もう逃げられねえよ。マーキングしたからな……『CODE SWARM!』」
ナノクラフトバインダーから瞬時に生成された五六連小型ミサイルランチャーから解き放たれた猟犬は、白煙をひきながら、飛竜に刻まれたマーカーに従い、無慈悲に執拗に空中を追尾していく。
「群がって喰い破れッ!」
 一匹が飛竜に追いつき爆ぜ、他の猟犬が続いた。
 連鎖的に巻き起こる爆発の規模に飛竜の分厚い装甲を砕く手応えを感じ、二人は無言でハイタッチを交わした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミアズマ・フォルテ
村人たちはよく戦った。さあ、後は我らの戦いだ。

POW重視で行動

あえて第二章で負傷した状態のまま出撃
そんなボロボロの姿で何ができるのかって?
いいや、だからこそ出来る事があるのさ
弓と矢を取り出し、矢を自らに突き立てる!
「我が覚悟と呼び掛けに答えよ!来たれ戦場の亡霊ッ!!」
さあ、私の切り札でもって地に叩き落してやろう!

……勢いよく啖呵を切ったものの、実は【戦場の亡霊】を呼び出して
攻勢を維持するだけでもういっぱいいっぱいだったりする。
防御や回避には手が回らないので注意を引き付けてもらう等
他の人に支援をお願いしたい。
なに、大口を叩いたからには翼の片方くらいはもぎとってやるさ。
止めは任せる、後は頼んだ。


星羅・羽織
ヒーローは、遅れて登場するもの。

ということで、
「呼ばれてないけど、参上。いえーい」
私、登場。

ワイバーンをやっつけるなら、遠距離魔法。
そういうの、実は得意。しってた?
すでに戦っている他の人を支援するように、立ち回る。
『エレメンタル・ファンタジア』で、雷を、降らせる。
「雷<いかずち>よ、我にあだなすものへ、罰を与えよ」
ワイバーンに当たって、足止めさせられたら、いい。
もちろん、丸焦げにできたら、パーフェクト。

ワイバーンからの攻撃には、『錬成カミヤドリ』で対処。
私の本体、星空のローブを錬成して、防壁に。
元々魔術が幾重にも編まれたものだから、超丈夫。
宇宙も内包してる。かっこいい。
「そんな攻撃通じない」



●ヒーローは遅れて登場するものだから
 消耗は大きいが、まだやれることが、やるべきことが残っている。
「我が覚悟と呼び掛けに答えよ! 来たれ戦場の亡霊ッ!」
 ミアズマ・フォルテは矢筒から矢を取り出し、自らに深々と突き立てた。ずぶり、鏃が体内に侵入する底冷えするような感覚に続いて、灼けるような痛みがミアズマ・フォルテの痛覚を支配する。ぽたりぽたりと血が地面に滴り、そこから蠢くように戦場の亡霊達が這いずり出すのを霞む視界で見ながら、射手は嘆息をもらした。
「これは、まずいな」
 鱗を砕かれながらも爆風をくぐり抜けたワイバーンが闇雲に放った火球の一発がこちらに向かっていた。だが、最早防御に回す余力がない。避けられない。
 爆風が爆ぜた。しかし、痛みはなかった。彼女を救ったのは、火球の進路上に立つ、魔術と星空が織り込まれたローブを身に纏った一人の少女だった。
「私、戦場に参上。呼ばれてないけど、かっこよく登場。いえー」
 夜空から落ちてきたかのようにミアズマの前に忽然と現れたウィザードは激戦に似合わぬ能天気さでもって呟き、続く飛竜のブレスも平然と受け流した。
「そんな攻撃通じない。宇宙だから」
 ひらりと煌くローブの裾を翻し、星羅・羽織は問いかける。
「ね、ワイバーン倒したいんでしょう? 私も手伝ってあげる」
 超然とした雰囲気に飲まれ、思わず頷くミアズマに首を傾むけてにこりと微笑み、指で銃の形を作ると飛竜に狙いを合わせた。
「雷よ、我らにあだなすものを罰せ――ばーん」
 視界が眩むほどの閃光と紫電がウィザードの指先から迸り、飛竜に突き刺さった。超高圧の電撃が筋肉を焼き切り、動きを伝えるための信号を一時的に停止させる。
「さあ、決めてあげて。ヒーローさん」
 雷鳴に込められた確かな意思を感じ、ミアズマは頷いた。そうだ、この場に居合わせた猟兵なら目的は同じだ。それなら、自分は自分の役割を果たそう。
「了解した」
 戦場の亡霊達がどろりと溶けて混ざり合い変じた一本の真紅の矢を番え、アーチャーはきりりと大型弓を引き絞った。外す不安はない、ならば後はどれだけの損害を敵に与えるかだ。
「なに、翼の片方くらいはもぎとってやるさ。だから、後は頼むぞ」
 視認不可能な速度で放たれた矢弾は蒼穹に赤いラインを曳きながら一瞬で姿を消し――進路上にあった飛竜の右翼に巨大な穴を穿った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

雛杜・雛乃
貞信(f00110)と合わせ希望

出てきたのですね黒幕! あれがドラゴンですか?
えっ、ドラゴンかどうか微妙なところなのですか……? 難しいのです……。
とにかく、村のみんなは下がっているのです! 奥の手を使うのですよ。

穂先に鈴のついた祭礼用の薙刀を使って里の伝統の舞を踊るのです。神秘的なやつです。
ちょっとだけ神さまを降ろすのですよ。
いざいざ! 参るのですよー!
って、あーっ! ずるいのです! 飛んでるのです!
貞信ーー!! なんとかならないのですか!?

貞信の攻撃でうまく地上に誘い出せるとよいのですが。
『巫覡載霊の舞』の効果で滑空攻撃を受け流しつつ、すれ違いざまに薙刀と衝撃波の連撃をお見舞いするのです!


坂上・貞信
 雛乃(f06541)くんと合わせ希望。

 やれやれ、ゴブリン達もけしかけられた弱者に過ぎなかったか。
 全く虚仮にされたものだ、力ある者の責務も解さないド低能如きに。

 はは。ええ、お任せあれ雛乃閣下。
 彼奴から空を奪ってやりましょう。

『我が愛しき部下よ来たれ』――
 呼び出した死霊軍曹に『スナイパー』で翼を狙わせる。
 
 さあ、上官殿のオーダーだ。見事期待に応えてみせろ我が部下よ。
 死霊分隊は雛乃くんとワイバーンの動きを良く見ておけ。
 機を見て『援護射撃』せよ、彼の神秘の舞を邪魔させるな。
 
 誇りを持たぬは竜に非ず。蜥蜴は蜥蜴らしく地を這うがいい。



●血統
 自慢の高速飛行が困難なほどに翼を破壊され、明らかに精細を欠きはじめた飛竜を捉え、
「貞信、今からぼくが奥の手を出すのです」
 石突を地面に軽く突き立て、雛杜・雛乃は凛とした表情で坂上・貞信に告げた。
「奥の手、ですか?」
「です。ただ少し時間がかかるので、しばらく護っていてほしいのです。」
 飛竜から暫くの間、無防備な自分を護れという雛乃のシンプルで困難なお願いに、坂上・貞信は胸に手をあて恭しく一礼しながら答える。
「お任せあれ、閣下。力あるものの責務も解さぬド低能から空を奪ってやりましょう。」
 亡国の勲章を媒介に死霊の軍勢を呼び出し、命ずる。
「『我が愛しき部下よ来たれ』さあ、上官殿のオーダーだ。見事期待に応えてみせろ我が部下よ」
 雛乃が穂先についた鈴の音を鳴らしながら神秘的な舞踏を始めるのを横目に、部下達を配置につかせる。
「『援護射撃』で対象の注意をこちらに引きつけ、時間を稼げ。当たらずとも、意識さえこちらに向けば構わん」
 その運用は適切だった。死の軍勢は地の利を活かし、叩かれれば引っ込み、放置されれば無視できない程度に追撃を繰り返す。
 じわじわと時間を絡め取られるような違和感に気づき、戦場を改めて見直した飛竜は、戦場で優雅に舞い踊る巫女の姿を捉えた。
「生者が死霊の群れを率いるとは小賢しい真似を。我を欺いたつもりか?」
「彼の舞を邪魔させるな!」
 雛乃の挙動に気がついたワイバーンが、強引に蹴散らそうと急降下を始めたのを確認し、貞信は手勢に進路を阻むように向かわせたが、死霊の群れを踏み砕きながら進む飛竜の突進は止まらなかった。再び呼び出すには間に合わない。あとほんの少しだけ時間が稼げれば。
「……となると、こうするしかないか」
 咄嗟に身を挺して雛乃を庇った貞信の脇腹に、毒を帯びた尾による一突きが深々と刺さっていた。傷口から灼けるような痛みが広がっていき、視界が霞んでいく彼の意識を、鈴を転がすような凛とした声が呼び戻した。
「ようやったのう、偉いぞ貞信よ」
 鈍く輝く銀の髪を揺らしながら雛乃が悠然と歩み寄る。その変わりように呆気に取られつつも、頷いてみせた。
「お褒めに預かり光栄です、サー」
 神降ろしの巫女は時の経過から解き放たれたような優雅さでもって歩みを進め、強固な鱗に覆われた尾を優しく撫でる。
「おいたをしたのは、この尻尾じゃな?」
 ――雛乃の姿が視界から突如消えた。否、もう始まっていたのか。残像を伴う程の速度で舞いながら繰り出された連撃が、飛竜の尻尾を容易く中程から切り落とすのを認め、貞信は彼の血に秘められた潜在能力に内心で驚愕した。
「やったのです」
 たまらず悲鳴を上げて空に飛び立つワイバーンに興味を失ったかのように、戦巫女は軍人に振り返り無邪気に微笑んだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

オリヴィア・ローゼンタール
POW
ここに宿った灯火はいずれ伝播し、襲い来る過去を焼く大火となる
その時まで私は人々を護り、邪悪な魔物を討ち滅ぼすだけです

【トリニティ・エンハンス】【属性攻撃】
聖槍に炎の魔力を纏い、攻撃力を増大させる

急降下してくるところを迎撃(【見切り】【カウンター】)
炎を纏った聖槍を【怪力】で投げつける(【槍投げ】【投擲】)
敵の落下速度とこちらの全霊の一撃の相乗効果で、頑強な鱗であろうと撃ち貫く!(【鎧砕き】)

爪の一撃は強化された【視力】で【見切り】、ガントレットで防御(【オーラ防御】【激痛耐性】)する
衝撃に逆らわず、敢えて吹き飛ばされることで追撃を避ける


クラウシス・ゴドリベント
確かに貴方の言うように目の前の人々を救った所で、この瞬間にも数々の同胞を救えずにいるのだろう。
だが例えこの手に集めたものが取るに足らない僅かなものだったとしても、そこにある命は唯一無二で僕が命を懸けて守るべきものなんだ!
それに仇なすというのなら、私は貴方を許さない!

基本は常に戦場をダッシュしながら、第六感と見切りで敵の攻撃を回避し、敵が地に落ちるまでサイコキネシスで物を投擲し続けましょう
岩や壊れた武器がたくさん転がっているはずなので弾にしましょう
もしかしたら他の猟兵が縄などで捕縛しようとしたり、空中に飛び上がって攻撃するかもしれないのでフォローしましょう
とにかく完膚無きまでに叩き潰します



●炎
 オリヴィア・ローゼンタールは尻尾を切り落とされた飛竜がブレスを撒き散らしながらこちらに闇雲に突進してくる動きに合わせて、槍投げの姿勢を取った。
「撃ち貫きます!」
 敵の突進に合わせたカウンターとして投げ放たれた槍は、飛竜の口内に深々と突き刺さった。だが、致命には至らなかった。
「ッ!」
 巨体の突進は止まることなく、シスターを軽々と弾き飛ばした。骨が軋む痛みに耐えながら立ち上がる彼女の頭部に向け、飛竜は鋭い爪を振り下ろし、それを遮るように、飛来した槍が飛竜の片目を潰した。
 悲鳴をあげるワイバーンに向けて、戦場に落ちていた大量の武器を続けざまに『サイコキネシス』で投擲しながら、クラウシス・ゴドリベントは言う。
「確かに貴方の言うように目の前の人々を救った所で、この瞬間にも数々の同胞を救えずにいるのだろう。だが、僅かでも救える命があるなら、僕は命を懸ける!」
「許さぬぞ、この我の目を!」
 逃げるように不格好に飛び上がった飛竜の前にパラディンは複数の瓦礫を浮かべ、足場を作った。
「オリヴィアさん!」
「ええ!」
 マジックナイトは瓦礫を飛び伝い、空中で槍を引き抜きざま、ワイバーンの背中に飛び乗り、天に掲げた聖槍に炎を纏わせる。
 飛竜の背中越しに空から見下ろす村は確かにちっぽけな存在だった。戦火で焼かれた建物は再建に時間がかかるだろう、失われた命は戻らない。それでも、
「ここに宿った灯火はいずれ伝播し、襲い来る過去を焼く大火となる。その時まで私は人々を護り、邪悪な魔物を討ち滅ぼす――これでおしまいです!」
 振り下ろされた黄金の穂先が竜の生命の根源、逆鱗を正確に貫いた!
 断末魔の悲鳴を上げ空中でもんどり打った後、ぷつりと命の線が切れたように地面に墜ちる飛竜から放り出されたシスターをプリンスが地上で受け止めた。
「ありがとうございます。これで、ようやく決着がつきましたね」
「えぇ……此度の戦い、『我々の』勝利です」
 決戦を安全な場所から離れて見守っていた村人達が、猟兵達に向かって手を振りながら駆け寄ってくるのを認め、クラウシスは心からの笑顔で迎えた。
 こうして、猟兵達は一つの未来を救った。
 それは小さな灯火の一つに過ぎず、けれど確かに未来に向けて紡がれてゆく炎の螺旋の一筋だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月05日


挿絵イラスト