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そいつは一体誰なんだ?

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●じゃあ1番は誰なんだ?
 そのキマイラは肉体的には一応メガネサルの特徴が強いはずであるが、何かと鈍い。あやとりの新技開発に夢中になるあまりに『それ』の接近に気づくのが遅れてしまった。
「突然なんなんだお前? って、か、か、」
「知ってるさ。キマイラ1のあやとり名人。メガネ・ノビノビ」
 会話になっていない。
「か、怪人だぁ〜!?」
「ただし、この世界じゃあ2番目だ」
 聞かれてもいないのに金属質の尖った人差し指が左右に揺れてウエスタンな帽子を押し上げ、親指が自分の胸を指し示す。
「今から証明してやる。勝負だ!」
 その指で本当にあやとりができるのか。
「……ぎゃー!」
 ようやく逃げようと振り向いたキマイラは首根っこを掴まれてしまい、空中で手足をジタバタさせる。

●理不尽なのは誰?
 派手に染め分けた髪色に反して、覇気のない暗い顔色。どうせなら……。
「……どうせなら詠子に聞きたい思うとるやろ。まぁええわ。アホみたいな怪人が現れよった。アホ言うても意外と莫迦やなさそうやから油断は禁物やけどな」
 そいつはなんらかの腕に自信のある人物にやみくもに勝負をふっかけている。そして勝った内容をネットで広めて旧人類の凄さをアピールし、その中のスターを目指しているのだ。
「予知を元にざっと調べた限りやと、どうやら旧文明でカルト的な人気を誇っとったヒーロー物に感化されとるらしい。ただ記憶があいまいなんか、肝心なところすっぽ抜けて真似しとるんはこの勝負と格好だけや。ちゅうことで一応弾けるかどうか分からんけどギター背負ってウエスタン衣装着とるねんけどな」
 その中はなぜかモロに怪人であり、一般人は怯えて実力を発揮できない。それでも相手の得意分野なので、負ける事もないわけではない。
「せやけど、その分敗北に慣れてもうとる。そん時は動画がボツになるだけや。『人気で』完膚なきまでに叩きのめしたらな戦闘に応じへんし、意味もあらへん」

●人それをメタという
「こいつは予知やないけど、なんやイヤな予感がすんねんなぁ。相手は中途半端なヒーローマニアや。これだけで終わるとは思われへん。まぁ、どっちになっても非常時の備えは必要やけどな」
 深いため息をつく。
「元のヒーロー物には罪はあらへんねん。うちの予知やなかったら詠子のステージパフォーマンスぶつけたんねんけど」
 自身の創作でも、歌やダンスでもないところが絵井実である。その認識はほぼほぼ正しかったりする。相手が本物のライバルならば。
「間違った知識が広がる前に、ヤツを追い詰めてなんとかしてほしい。頼んだで」


相良☆無意味
 お世話になります。
 今回は知ってる人は知っているアレの後に、知ってる人は知っているアレがきて、最後に戦闘になります。
 とはいえ、私もどちらも全て見たわけではないので、知らなくても全く問題ありません。むしろ寄せすぎたネタは怖いので採用しずらいかもしれません(汗。

 まずは、皆さんの特技をぶつけてみてください。可能な範囲で受けて立ちます。
 よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『次のスターは私だぁ!』

POW   :    熱い思いを伝えろ!パッションな選択肢だ!

SPD   :    卓越した技を見せつけろ!テクニシャンよ集まれ!

WIZ   :    溢れる知性で返り討ちにしてやれ!イーンテリジェンス!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルチル・ガーフィールド
細腕で、中華鍋に砂鉄を大量にいれ、鍋ふりをして相手をおびき出す/(この世界じゃあ2番目だを受けて)「じゃぁ、一番はどなた様なのですか…?」(相手の決めボーズの後)「でしたら、料理で勝負です~!!」/「フレイムウェポン!!」と声をかけると、中華鍋の打撃面に火が宿る。そのなかに具材を投入しパフォーマンス豊かに炒飯を作っていく、ただし…ほんの少し火入れを強くし、パラっとはしているが、端端に少し焦げがのこる感じにして手加減をする。/もちろん、相手を微妙に勝たせるため… 焦げを指摘された後、相手の料理には文句をつけずに、「りょ、料理には負けましたけれど… まさか、この世界で一番の料理人が逃げませんよね」



●釣り
 少女は鉄鍋を振るっていた。いや、見た目こそ若いがルチル・ガーフィールド(魔法仕掛けの家政婦さん・f03867)はミレナリィドール。世間擦れこそしていないものの実年齢は相当に高い。
「猟兵か……中華料理、しかも炒め物が得意と見た。ただし、この世界に来たら2番目だ」
「じゃぁ、一番はどなた様なのですか……?」
 金属質の尖った人差し指が左右に揺れてウエスタンな帽子を押し上げ、親指が自分の胸を指し示す。
「でしたら、料理で勝負です~!!」
「ほう……自ら挑んでくるとは、いい度胸だな」

●対決
「『フレイムウェポン!!』」
 ユーベルコードを利用して中華鍋の打撃面に家庭では出ない火力が宿る。そのなかに具材を投入しパフォーマンス豊かに炒飯を作っていく。
 一方、怪人はフライパンに何かを大量に放り込むと肩口から出ている三本の煙突の上にかざして振りはじめた。火力が足りているとは思えないが……

●計算された? 結末
 ルチルのチャーハンは、ほんの少し火入れを強くし、パラっとはしているが、端端に少し焦げがのこっている。手加減を加えている。
 一方、怪人の皿に乗っているものは、どう見てもおかゆである。
「えっと……これは……」
「胃腸に優しい画期的炒め飯だ」
「りょ、料理には負けましたけれど… まさか、この世界で一番の料理人が逃げませんよね」
 気を取り直したルチルが予定通り足止めの言葉を紡ぐ。
「逃げる必要などないが、次の挑戦者を探さねば」
 どうやら、あまり時間稼ぎはできそうにない。

 新たな挑戦者求む!

成功 🔵​🔵​🔴​

葛城・桔梗
ダンスステップ踏んで相手の前に文字通り踊り出る/
(この世界じゃ2番目だといわれたら)「じゃあ、1番は誰よ?」と挑発的なポーズで問いかけてみよう。(相手の決めポーズをジト目で見つつ)「ふうん?だったら勝負ね」といいつつ「スカイステッパー」と声をかけ空中に文字通り踊り出る。ストリートダンスの要領で、縦横無尽に舞い踊りましょうか。ムーンウォークやキックターンなんかの小技で攻めつつ、
フィニッシュは、ロンダートからバク宙バク転の大技で決めていくわよ



●鮮やかな挑発
「もうここに挑戦者はいないか……? 移動しなければ」
 そんな怪人の前に、ダンスステップを踏んで、藍色の髪を振りながら文字通り踊り出る影。葛城・桔梗(ヤドリガミのスカイダンサー・f10994)である。
「また猟兵だな……ダンスが得意と見た。ただし、この世界に来たら2番目だ」
「じゃあ、1番は誰よ?」
 挑発的なポーズでの問いかけに、金属質の尖った人差し指が左右に揺れてウエスタンな帽子を押し上げ、親指が自分の胸を指し示す。それをジト目で見つつ。
「ふうん?だったら勝負ね『スカイステッパー』!」
 空中に文字通り踊り出る。
「ほう……自ら挑んでくるとは、いい度胸だな」
 ストリートダンスの要領で、縦横無尽に舞い踊る。ムーンウォークやキックターンなんかの小技で攻めていく。
 一方怪人は、ボックスステップを踏みかけてつまづき、そのまま全身から煙を吹いて、足元から土煙を上げて駆けていき、地平線で光点になって消える。
「あれ?」
 桔梗はそれを横目に見つつ、ロンダートからバク宙バク転の大技でフィニッシュを決める。

成功 🔵​🔵​🔴​


●不在の展開
 ネット上の反響がものすごいことになっていた。
『すごい!』
『やった〜』
『そういえばさっきの炒飯もなかなかだったぞ』
『怪人も、まぁ、頑張ってた』
『ああ、頑張ってる頑張ってる』
『なんかすごいぞ怪人』
 なぜか怪人にも変な方向に人気がついている。

●帰って来たヒーロー?
 地平線に光点が現れ、土煙と煙をあげて怪人が帰ってきて、つまづきそうなボックスステップで……倒れた。
「どうだ! ん? どこに行った?」
 試合に負けて勝負に勝ったとはこの事である。
リウ・カレナリエル
外の世界って変な人がたくさんいるのね…(街に溢れる機械とかに怯えながら
とにかく、おびきよせて勝負すればいいのよね?

高い建物…うちで一番高い樹より高いじゃない、なんなのこの建物…の前で、壁登り世界一ってのぼりをたてておくわ
私が二位?じゃあ一位はだれなのよ
いいわみてなさい、その鼻っ面へしおってあげるんだから

この建物のてっぺんまで先に登りきったほうが勝ちよ、いいわね?
それじゃあ…よーいどん!
助走をつけて、スカイステップで空中をけって登っていくわ
壁をのぼってない?じゃあこれでいいわよね(10回目で壁をけりこんで、またスカイステップを継続
って、回数かぞえまちがえたー?!(落下
くそー、もう一回、もう一回!



●深い森の娘
 外の世界って変な人がたくさんいるのね……リウ・カレナリエル(花冠とお日様の娘・f11243)は街に溢れる機械のたぐいに怯えていた。
「とにかく、おびきよせて勝負すればいいのよね? 高い建物……うちで一番高い樹より高いじゃない、なんなのこの建物……」
 その前で『壁登り世界一』というのぼりをたてていた。
「……今日は猟兵が多いな……壁登り世界1のエルフ、か。しかし、この世界に来たら2番目だ」
「私が二位? じゃあ一位はだれなのよ?」
 金属質の尖った人差し指が左右に揺れてウエスタンな帽子を押し上げ、親指が自分の胸を指し示す。
「いいわ。みてなさい、その鼻っ面へしおってあげるんだから」

●遥かなる高い壁
「この建物のてっぺんまで先に登りきったほうが勝ちよ、いいわね? それじゃあ……よーいどん!」
 リウは助走をつけて、スカイステップで空中をけって登っていく。
「壁をのぼってない?じゃあこれでいいわよね」
 10回目で壁をけりこんで、またスカイステップを継続する。
「って、回数かぞえまちがえたー?!
 ノンスタントのカンフーアクション俳優のように、看板などをクッションにして落ちてくる少女。
「くそー、もう一回、もう一回!」
 何度も壁を登るリウ。
『すごいぞ〜。頑張れ〜』
 絶え間ない努力に、声援も飛ぶ。

●深遠なる大地
 怪人は金属質の尖った爪を壁に突き刺し、登ろうとするが流石に重いのか、2mも登らないところで落ち、地面を削る。そのうち地面を掘る時間の方が多くなり、穴は深くなっていく。
『やっぱりある意味すごいぞ怪人、いいぞもっとやれ』
「いや、そういう事じゃないんだ……今回は俺の負けだ」
 潔く敗北を認めた怪人。それなりに精神的ダメージは入りはじめたようだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

落浜・語
俺の得意なことって言ったら、落語しかないからなぁ。……圧倒してやりたくなる。
人が集まりそうなところに簡単に高座を作って、おびき寄せるためにもとりあえず小噺でも一席。

「ほー?じゃあ、一番は誰なんだ?」
「アンタがねぇ……語亭落雁の名に懸けて、負けるわけにはいかないな」

集まった人の反応の良さで勝負と行こうじゃないか。長いと飽きるかもしれないから、初天神を15分くらいでやろうか。…俺の語り口、早口なんで、好き嫌いわかれるんだが、吉と出るか凶と出るか。
まぁ、勝負だなんだよりも、お客さんに楽しんでもらうのが一番なんだけどな。



●即席高座
 俺の得意なことって言ったら、落語しかないからなぁ。……圧倒してやりたくなる。落浜・語(ヤドリガミの人形遣い・f03558)は静かに闘志を燃やしていた。
 人が集まりそうなところに簡単に高座を作って、小噺を一席。キマイラ達が集まって、楽しく話を聞いている。そこへ。

●怪人
 地面に轟く足音に合わせて、かすかに金属の擦れ合う音が聞こえる。
「……また猟兵か。今度は落語が得意なようだが……この世界じゃあ2番目だ」
 人垣がさっと開き、ゴツゴツした金属質の肉体を無理矢理ウエスタン衣装に包み込んだ怪人が現れる。逃げる者もいる。しかし、妙な人気が出たのと、興味の対象が落語家……戦える猟兵であることが分かっているので遠巻きに見ている者が多い。
「ほー?じゃあ、一番は誰なんだ?」
 金属質の尖った人差し指が左右に揺れて帽子を押し上げ、親指が自分の胸を指し示す。
「アンタがねぇ……語亭落雁の名に懸けて、負けるわけにはいかないな。集まった人の反応の良さで勝負と行こうじゃないか」
「ら……落語で勝負だと?!」
「ヘタレ怪人相手に落語って、兄ちゃん大丈夫なのかい?」
 当の怪人を前に何をいうやら……。

●対決
 語が選んだのは初天神。上方から江戸前へ移植されたとされる定番で、落としどころが複数あるので色々都合が良い。
 俺の語り口、早口なんで、好き嫌いわかれるんだが、吉と出るか凶と出るか。まぁ、勝負だなんだよりも、お客さんに楽しんでもらうのが一番なんだけどな。などとは思いつつ、盛り上がり具合を見て15分ほどで切り上げると、高座を降りる。
「さて、空気は温めておいた。アンタの落語とやらを見せてもらいましょうか」
「ああ……最高の笑いってヤツを教えてやる」
そう言うと怪人は高座に足を掛け……ズボッとハマった。巻き起こる失笑の嵐。
「あ……いや……その……最近は……」
 高座の中から中腰の状態で、初心者なりの落語を披露したものの、落語に笑うものはいなかった。
 相変わらず明々後日の方向に人気は高まっていったが、本来の想定とは異なるものの精神的なダメージは大きいようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジャック・ソウル
人を集めたら怪人も来るかな?
「サァサァ、御用とお急ぎでない方は、見ていってね!これからミーがジャグリングを披露するよ!まずは小手調べに3つからホッ、ホッ」ボールを使って芸を披露

怪人が2番目だと主張してきたら
「それはやってみないと解らないよ!ミーは負けないけどね♪」
ボールの数を4、5と増やす。
「おお、なかなかやるね。でもさすがこんなことは出来ないでしょう!」
カボチャヘッドを外してボールと一緒にジャグリング!
最後にクルッと一回転してカボチャヘッドを頭にかぶりなおして一礼



●ジャグリング
 人を集めたら怪人も来るかな? ジャック・ソウル(パンプキンヘッド・f02764)も人が集まりやすい道端でボールを使って芸を披露していた。
「サァサァ、御用とお急ぎでない方は、見ていってね! これからミーがジャグリングを披露するよ! まずは小手調べに3つからホッ、ホッ」
「今度の猟兵はジャグリングが得意なようだが……この世界じゃあ2番目だ」
「それはやってみないと解らないよ!ミーは負けないけどね♪」
 聞かれていないのに、わざわざ金属質の尖った人差し指が左右に揺れて帽子を押し上げ、親指が自分の胸を指し示してから。
「勝負だ!」
 自分もどこから取り出したのか金属の玉でジャグリングを始める。実はルーティーンなのだろうか。全然活きていない気もするが。

●ヒーローマスク
 ジャックはボールの数を4、5と増やす。怪人、久しぶりに得意分野なのか金属球で同じ数をこなしている。
「おお、なかなかやるね。でもさすがこんなことは出来ないでしょう!」
 カボチャヘッドを外してボールと一緒にジャグリング! 最後にクルッと一回転してカボチャヘッドを頭にかぶりなおして一礼。
「なっ! くっ! くっ!」
 怪人、何とかジャグリングを続けながら首に力を入れる。
 コキッ!
 何かの外れる音がして首が折れ曲がる。
「くっ……この身体だからまだよかったものの……いったいお前どうなっているんだ……」
「世界はもっと広いってことさ!」

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『一緒にイイコトしませんか?』

POW   :    大きな荷物を背負ったお年寄りを助けてあげるなどのイイコトをする

SPD   :    規定の時間内で街中のごみをどれだけ多く拾えるか競ってみるなどのイイコトをする

WIZ   :    白くて素敵なレースのハンケチを落としたお嬢さんへエレガントに呼び掛けるなどのイイコトをする

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●悟りの境地?
「違う……そうじゃない……所詮は怪人……悪い事でしか輝けないのかぁ……」
 どこから突っ込んで良いのやら。
「悪事……そう、『ちょいワル』というのがあったような……小さな悪事……『小さな親切大きなお世話』、これだ! 親切といえばアレだな」
 いうとゴソゴソと何かを探し出し、着込む。ビリビリに破けてしまったものの、どうやら緑色の着ぐるみのようだ。肘から先と膝から下、胸元に白の差し色が入っている。
「よーし、間違った人助けに行くぞ〜」

●実践
「さあって、困っている人は、おっ!」
 キャリーバッグを持って階段を上ろうとしているキマイラがいた。女性だがまだ若く、ネコ科の大型動物の特徴を持っており、決して筋力は低くなさそうである。
「お助けいたしま〜す!」
「きゃっ!?」
 突然女性ごと抱え上げ、階段を駆け上がる。
「ちょ、何するの? 下ろして!」
「着きました! 下ろしま〜す!」
 階段を登りきったところで、女性を手前に放り投げようとする。

 誰かが間違った親切の犠牲になる前に、正しい親切を広めて救おう!
鈴木・志乃
良いことって言われてもなあ……分かんないよ

【コミュ力】
……ん? どしたの、お嬢さん
(小さい子供が泣いている。屈んで目線を合わせて)
……あーあー、怖がらないで? 怪我しちゃったのか
大丈夫、お姉さんヒーローだからね……【UC発動】ほーら、元通り

お父さんとお母さんとはぐれちゃったのか
この辺りの迷子センター的な場所は……あそこか
自分の名前は言える? 大丈夫?

もうすぐお父さんとお母さんと会えるからね
歌でも歌って待ってよっか
好きな曲あるー?(音楽プレイヤーを取り出し)

はは、上手上手
将来はアーティストかな
ほんとにそう思ってるよー嘘じゃないってばー

……ああ、良かった来た来た
じゃあまたね、お嬢さん



●迷子
 良いことって言われてもなあ……分かんないよ。
鈴木・志乃(ブラック・f12101)が困惑していると、小さい子供が泣いているのが目に留まった。水色の可愛いワンピース。
 そして、少し遠くから規則的な金属音。
 まずい。
「……ん? どしたの、お嬢さん」
 屈んで目線を合わせて声をかける。
「……あーあー、怖がらないで?」
 持ち前のコミュ力でなだめていると、膝を擦りむいているのに気づく。
「怪我しちゃったのか。大丈夫、お姉さんヒーローだからね……」
 ユーベルコードを発動して治療する。
「ほーら、元通り」

●対決?
 お父さんとお母さんとはぐれちゃったのか。この辺りの迷子センター的な場所は……あそこか。
 泣き止んだ少女の手を引いて向かう。
「おかしいな、確かこの辺りから泣き声が……」
 脇道からボロボロの着ぐるみをまとった怪人が現れた。
「あ、ありがとうございます〜。あとはお兄さんが連れて行きますので」
 鋭いと言えば鋭いが、どこをどう解釈するとそうなるのか。お兄さんって誰だ。
「大丈夫、すぐそこだから自分で歩いた方がいいよね」
 すっかり懐いた少女は志乃の後ろに隠れながらうなずく。
 怪人は口をぽかんと開いて固まる。想定外かもしれないが、驚きすぎである。

●迷子センター
「自分の名前は言える? 大丈夫?」
「大丈夫だよ、お姉ちゃん」
 そう言って職員に名前を告げる少女。しかし、そのまま去るのも忍びないので待機室に同席させてもらうことにした。
「もうすぐお父さんとお母さんと会えるからね」
歌でも歌って待ってよっか」
 志乃はそう言うと音楽プレイヤーを取り出す。
「好きな曲あるー?」

●別れ
「はは、上手上手。将来はアーティストかな」
「えー、無理だよー」
「ほんとにそう思ってるよー嘘じゃないってばー」
 完全に打ち解けた頃、母親が来たとの連絡が入った。
「……ああ、良かった来た来た」
 職員から事情を聞いた母親が志乃に頭を下げる。
「ありがとうございます」
「いえいえ。じゃあまたね、お嬢さん」
 屈んで手を振ると、元気よく振り返してくれた。
「またねーお姉ちゃんー」

 いい事すると、いい事あるなぁ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイリス・スノーキャッスル
まぁ、数と手段なら増やせますからゴミ拾いを担任致しましょう

手袋や動きやすい服装でむかい、ゴミ袋は多めに準備して行きます
先ずはオルタナティブ・ダブルを使用いたします、これで単純に2倍の戦力となりますから
細かなゴミは分別しながら、もう1人の私と集めていき重くなってきましたら、からくり人形に持たせます
大きな物や重い物は人形を操り片付けていきましょう

ゴミ拾いの範囲は広く取りたいですが、拾い残しがあると不本意ですからゆっくり確実に範囲を広げて行きたいと考えています

綺麗にするのは気持ちがいいですが、ゴミを出さない努力をしていかなければなりません
時間があれば皆さんに説明して行きたい所存ですね



●清掃
 まぁ、数と手段なら増やせますからゴミ拾いを担当致しましょう。アイリス・スノーキャッスル(囁く者・f03970)は手袋や動きやすい服装に身を固め、大量のゴミ袋を用意してきた。オルタナティブ・ダブルで2人になると、自分自身ならではの連携で分別しながらゴミを集めていく。
 ゴミが溜まり、重くなったゴミ袋をからくり人形に渡していく。大きい物や重いゴミもからくり人形で排除する。

●対決……?
 ゆっくりと確実に拾い残しの全くない範囲を広げていくと、顎を落としたまま固まっている怪人が現れた。
 走る緊張感。
 ゆっくり10数えるころ、ようやくゴミを拾うアイリスに気づくとぎこちなく振り向き、重い顎をようやく開き……いや閉める。
「……あの、迷子を連れたショートカットの女性を見てませんか」
「……さぁ」
 謎の質問に気まずい沈黙が流れる。
「……あ、ゴミ拾いですか〜。お手伝いしま〜す」
「いえ、結構で……」
 言い終わる前に駆け出していった。イラストで気づいていると思われるが、重量級の割に足は早い。程なく戻ると、大量のゴミを前に置いて再び走り去る。
「ちょ……仕方ないですね……ええとこれは」
 仕方なく、怪人が置いていったゴミを分別していくアイリス。再び怪人が大量のゴミを置きに戻り、立ち去る。これを繰り返す。

●勝利?
 しばらくすると怪人は来なくなった。持ってきたゴミがどんどん減っていることにようやく気づいたのだろうか。
「……ふぅ……ようやくいなくなりましたか。これでちゃんとゴミ拾いができます」
 怪人が持ってきたゴミを整理して進むと、しばらく目立つゴミがないエリアが続く。どうやら怪人が全部集めてくれていたようだ。
 怪人が居なくなったのを確認して恐る恐る出てきた人達に、ゴミを出さない努力の重要性を説きながら残ったゴミを集める。ゴミを集める怪人の姿が説得力を与えて心に響いたようだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
良いことってなんだ……人助け……?(本人自覚なし)
うーんわからん

【POW】【コミュ力】【礼儀作法】
あ、なんかそこに重そうな荷物持ってるご老人がいるなあ
あーあーあたし持ちます! 持ちます!!
どーしたんですかこんな大荷物
持って帰るのも大変でしょうに
あーあーいいですお気遣いなく
どーせ暇してたんで大丈夫です!
(軽々持ち上げてるように見せる【パフォーマンス】)

この世界のタクシー的な公共交通機関があったら
お金払ってでも乗せる
いーのいーの気にしないで下さい
あんな光景ほっといたら私今夜
心臓ばくばくして夜も眠れないですから!(茶化して笑う)

ぎっくり腰ならないで下さいね!
お元気で~!



●定義
 良いことってなんだ……人助け……?
 鈴木・志乃(ブラック・f12101)は思案する。意外と無意識に行なっている方なのだが、いざ言われると困るのも無理はないかもしれない。
 うーんわからん。悩んでいても始まらないので、とりあえず近くを回ってみることにした。

●邂逅
 あ、なんかそこに重そうな荷物持ってるご老人がいるなあ。視線の先には、ひと抱えほどの荷物を背負っている置いたキマイラがいた。サイの特徴を持ち、若い頃は楽に運んでいたのかもしれないが、現在は流石に足元がおぼつかない様子である。
「あーあーあたし持ちます! 持ちます!! どーしたんですかこんな大荷物。持って帰るのも大変でしょうに」
「いやぁ、そんな、申し訳ないですて。」
「あーあーいいですお気遣いなく。どーせ暇してたんで大丈夫です!」
 そう言うと、【パフォーマンス】の応用で軽々持ち上げてるように見せた。
「いぃやぁ、やぁはぁりぃ若ぁいぃでぇすぅのぉ。わぁたぁしぃもぉ、あぁなぁたぁくぅらぁいぃのぉ年ぃのぉ頃ぉにぃはぁ……」
 えらいゆっくりとした口調で昔語りが始まった。荷物を背負いながら相槌を打つ。礼儀作法を身につけたオラトリオでなければ危なかったかもしれない。

●別れ
 この辺りは治安が良く、無人稼働のバスが機能していると言う。
「本当にバス停までで大丈夫なんですか」
「大丈夫ですじゃ。家はバス停からすぐですからのぉ。しかしほんまにありがとうの」
「いーのいーの気にしないで下さい。あんな光景ほっといたら私今夜、心臓ばくばくして夜も眠れないですから!」
 そう茶化して笑う志乃。

●遭遇
「ぎっくり腰ならないで下さいね! お元気で~!」
 手を振ってバスを見送る。視界がひらけると、道路を挟んだ向かい側に例の怪人がボケーッと突っ立っていた。
「人助け、終わった?」
「終わった。見てただろ?」
 警戒しながら冷静に突き放す。
 怪人は壊れたロボットのようにギーコ、ギーコと回れ右をして去っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

田中・香織
壊れたベンチや遊具などを七つ道具の工具で修理したり、掃除の技能を使ってゴミを片付けたり公衆トイレなどの汚れている箇所を綺麗にします。
香織はコミュニケーション系の技能がないので、体を使って役に立ってみようと思います。
手数が必要な際は錬成カミヤドリで増やした本体(人形)を使って対応します。
あくまでも目立たず、さりげなく掃除したり修理したり、を心がけようと思います。
『善く行くものは轍迹なし。本当に正しい事は誰も見ていなくてもやる物よ。』



●ヤドリガミ
 田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)はコミュニケーション系の技能を有していなかった。公園に向かうと、人が見向きもしなくなった壊れたベンチや遊具などを七つ道具の工具で修理する。ここはキマイラフューチャー。必要になれば取り出せると言ってしまえばそれまでだが。その材料は? エネルギーは? 古いものを大切にするのは確かに「イイこと」である。
 掃除の技能を使ってゴミを片付ける。公衆トイレなどの汚れている箇所を綺麗にする。手数が必要と判断した場合は、ヤドリガミとしての本体の複製を生成して対応する。

●発見
 あくまでも目立たず、さりげなく作業を行うよう心がけていた。
 それでも、見つかってしまった。と言うより、見つけてしまった。
 肩を落とした怪人が公園の隅で縮こまっていたのだ。体のあちこちにある煙突から出る排気は糸のように細い。
「……なぜ『イイこと』なのにコソコソとしている?」
 怪人の質問に、慎重に、しかしきっぱりと答える。
「善く行くものは轍迹なし。本当に正しい事は誰も見ていなくてもやる物よ」
「いや、しかし配信者たるもの……」
「……わからないわね。配信するならもっとパフォーマンス性の高いものだと思うけど」
 会話をしながら移動し、広い場所へ誘導する。
「お前たち猟兵が来るまでは、これでも人気あったんだが」
「この世界の怪人って、よっぽど刺激に飢えてるのね」
 その言葉は、怪人の最後の扉を破った。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『機関車怪人』

POW   :    トレイン・フリーク
【時刻表】【鉄道模型】【鉄道写真】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    出発進行!
自身の身長の2倍の【蒸気機関車】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    アクシデントクラッシュ
対象の攻撃を軽減する【高速走行モード】に変身しつつ、【煙を噴き上げながらの体当たり】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「お前達が、お前達が来なければ!」
 糸のようだった煙突からの排気が勢いよく噴き出し始める。
「俺は怪人界のヒーローだったんだ! お前達さえ来なければ!」
 どうやら、時は熟したようだ。
 さあ、戦闘を始めようか。
田中・香織
今回はやり方がまずかっただけで、人の為に何かしよう、という考えは間違ってないわ。
それこそが、ヒーローの基本だと思うから。
次はもっと上手くやれば良いのよ。
このままだと、あたしとあなたの闘いが見せ物として配信されるはず。
他人の娯楽の為に命を懸けるのは馬鹿げてる。落ち着いて考え直して、と言うつもりよ。
それでも、闘うのなら、ヒーローの端くれとして受けて立つわ。
あたしもヒーローに憧れて猟兵になったから、他人事には思えなかったから。
見るからに固い相手なので、アームズフォートの大砲に二回攻撃を乗せて攻撃して、 フルバースト・マキシマムで畳み掛けるわ。



●説得
 香織は距離をとって構えつつ、慎重に言葉を紡ぐ。
「今回はやり方がまずかっただけで、人の為に何かしよう、という考えは間違ってないわ。それこそが、ヒーローの基本だと思うから」
 次はもっと上手くやれば良いのよ。興奮している怪人の耳には入っていないかも知れないが。あるいは、たまにミスをするおっちょこちょいな自らに言い聞かせるかのように。
「このままだと、あたしとあなたの闘いが見せ物として配信されるはず」
 香織の問いに、怪人は威勢良く答える。
「当然だ! 旧人類がお前達猟兵よりいかに優れているかを広める必要があるからな」
「他人の娯楽の為に命を懸けるのは馬鹿げてる。落ち着いて考え直して」
 怪人は聞く耳を持たず、鉄道模型を取り出す。

●開戦
 それでも、闘うのなら、ヒーローの端くれとして受けて立つわ。あたしもヒーローに憧れて猟兵になったから、他人事には思えなかったから。香織はアームズフォートの大砲に二回攻撃を乗せて攻撃する。
 怪人はただでさえ見るからに固いボディを、鉄道模型を吸収してポンプアップした。すでにボロボロだった着ぐるみが散り散りに吹き飛ぶ。
「……通らない? なら……」
 一斉掃射。フルバースト・マキシマムで畳み掛ける。
 爆煙が周囲を包む。

成功 🔵​🔵​🔴​

鈴木・志乃
……そこかな。
【第六感、見切り】で足元狙ってUC発動
スッ転ばせる

貴方の生前の姿が見たかったなあ
本当は本当にヒーローだったんじゃないかって
そんな気がする
オブリビオンになってから性格が歪んだ可能性もなきにしもあらず、だしね

さあ、ドンドン行こうか
魔法のトランプ【早業、年動力、投擲】で敵を【誘惑】
意識を撹乱
光の鎖振り回して【武器受け】からの【カウンター】狙い

ちなみに、あたしにとってのヒーローはね
パフォーマンスとか親切心とかじゃなくて
……身近に寄り添って、一緒に泣いて笑ってくれる人のことだよ



●登場
 爆煙を裂きながら、その陰で【高速走行モード】に変身しはじめていた機関車怪人が【煙を噴き上げながらの体当たり】を狙う。
「……そこかな。『罪を償え』」
 騒音に駆けつけた志乃は第六感でその出現位置を【見切り】、足元を狙ってUC【ジャッジメント・チェイン】を発動。手元から光の鎖を伸ばし、スッ転ばせた。
「……なんだ?」
「貴方の生前の姿が見たかったなあ。本当は本当にヒーローだったんじゃないかって
そんな気がする」
 ちょうどその頃、グリモア猟兵達の仲間達が『ヒーローズアース』に到達した事など知るよしもなかった、のだが。
「私個人の前世など関係ない。旧文明の価値を示す事こそが全て」
 ただ、悲しい笑顔を返した。オブリビオンになってから性格が歪んだ可能性もなきにしもあらず、だしね。
 怪人が力で強引に立ち上がる。拘束する光の鎖が軋んだ音をあげて締め付ける。
「無理するから」
 さあ、ドンドン行こうか。志乃は改めて得物を構えた。

●交戦
 魔法のトランプがめまぐるしく動き、投げられる。それは念動力によって志乃の意のままに動き、怪人の意識を撹乱させて行く。
 それでも、激走する機関車を完全には止められない。むしろ引き寄せられるかのように、彼女の元へと突き進む。
 いまだに足元にまとわりついてダメージを蓄積していた光の鎖を振り回して、受け流そうとするが、見事に撥ね飛ばされてしまう。
「……な……に……?!」
 片膝をついて荒く呼吸する怪人。胸元を確かめると、くっきりと鎖の型に凹んでいた。

「ちなみに、あたしにとってのヒーローはね。パフォーマンスとか親切心とかじゃなくて」
 怪我こそしているものの、呼吸1つ乱さずに志乃が立ち上がる。
「……身近に寄り添って、一緒に泣いて笑ってくれる人のことだよ」

成功 🔵​🔵​🔴​

フィロメーラ・アステール
「ヒーローなら、その程度でへこたれないよな!」
オブリビオンがヒーローになれるかは、わからないが!
名悪役だってヒーローといえるかもしれないぞ!?
美学を貫けばいい! と、敵を【鼓舞】してやるぞ!

じゃあここで初心に帰って!
その体当たりとあたしのキック、どっちが上が勝負だー!

【スーパー流れ星キック】を発動するぞ!
今回の流星は地を駆ける!
【ダッシュ】からの【スライディング】で【残像】を生じる加速!
【全力魔法】の【破魔】【属性攻撃】の輝きを纏うぜ!
【オーラ防御】を展開して衝突に備える!
そして【勇気】と【気合い】を込めて!
真正面から【踏みつけ】キックだ!

これなら勝っても負けてもヒーローって感じしないか?



●妖精ヒーロー
 「ヒーローなら、その程度でへこたれないよな!」
 フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が声をかける。オブリビオンがヒーローになれるかは、わからないが!
「名悪役だってヒーローといえるかもしれないぞ!? 美学を貫けばいい!」
「美学……俺にあるのは僅かなヒーローマニアの記憶くらい……しかし……」
 確かに、ダークヒーローだっている。【鼓舞】に怪人の瞳に少しづつ輝きが戻り、立ち上がる。
「じゃあここで初心に帰って! その体当たりとあたしのキック、どっちが上が勝負だー!」
「は? あ……ああ!」
 突然の提案に戸惑いながらも【高速走行モード】を再び起動する怪人。

●正面衝突
 【ダッシュ】からの【スライディング】が【残像】を生成していく。
 そこへ、あえて大回りをして大きく助走をつけた怪人が【煙を噴き上げながらの体当たり】をかましてくる。
 【全力魔法】の【破魔】【属性攻撃】の輝きを纏いながら【オーラ防御】を展開して真正面から迎え撃つフィロメーラは【勇気】と【気合い】を込めて! 真正面から【踏みつけ】る!
 意外なほど派手な破裂音を立てて両者がぶつかり合い、反対の方向に吹っ飛ぶ。
 ほんの一瞬遅れて、なぜか衝突地点で起こる爆発。
 今回も怪人は先に立ち上がる……しかし、やはり再び膝をつく。しかし、その瞳の輝きは失われていない。

「これなら勝っても負けてもヒーローって感じしないか?」
 少し遅れて立ち上がったフィロメーラが語りかける。
「……これがあの……名勝負たち……」
 怪人の声が感動に打ち震えているのがわかる。これでもうあんなバカなことをすることはないだろう。
 少なくともこの個体は。

成功 🔵​🔵​🔴​

鈴木・志乃
怪人界隈のヒーローってなんなんだろう(今更)



……これ以上戦いたくないんだけどなぁ
これ、私の秘密兵器(貰い物)
誰かとの絆で戦うって、ヒーローっぽいかな?
【UC発動】

第六感、見切りで敵が体当たりしようと力むタイミングを見計らい
その度に鳥をけしかけて調子を狂わせる
ダッシュ、スライディングも織り混ぜて撹乱しようか
掠る程度ならオーラ防御で凌ごう

荒くなった攻撃を鎖で武器受け、からのカウンター
可能ならそのままなぎ払って行きたいねー

逃げ回るだけでも結構敵の命削れていくとは思うけど念のためね?
回避に重点置いて戦うかは様子見ながらかな



●ヒーロー
 怪人は【高速走行モード】で迫ってくる。
 志乃は貰い物の千羽鶴を取り出す。これ、私の秘密兵器。
 体当たりのために速度を緩める事なく『溜め』を作る怪人。そのタイミングを見計らい。
「――飛んでけ」
 と。そこから光の鳥が飛んで行き、怪人にまとわりつく。
 【失せ物探し】の【祈り】が籠められた折り鶴には、失われた想いを引き寄せる力があり、一時的に動きを封じられる。
 誰かとの絆で戦うって、ヒーローっぽいかな?
 勢いを削がれながらも、そのままこちらに迫る怪人。と、そのままそちらに駆け寄ると、スライディングを仕掛ける志乃。対応しきれず足をすくわれると、横に倒れる。
「あれ?」
 撹乱を狙っていた志乃は少し驚く。
「やるじゃないか……ははは」
 むくりと立ち上がると、再び助走を取る怪人。意外と……しぶとい?

 そもそも、怪人界隈のヒーローってなんなんだろう。志乃は戦いの最中、今更な事に思いを馳せる……これ以上戦いたくないんだけどなぁ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

源・ヨーコ
誤ったヒーロー像で人に迷惑をかけるとか、許さんっすよ!
スパッと参上! スパッと解決! ヨーコさんの唸る剛腕で改心させてやるっす。

〇POW
正々堂々真っ向勝負!
機動力に優れてるみたいっすから、逆に真正面からぶつかった方がやりやすそうっすね。
普段は手数で勝負っすが、敵の勢いを利用してカウンターを狙うっす。
力を溜めて溜めて、[鎧無視攻撃][鎧砕き][捨て身の一撃]を叩き込むっすよ!



●格闘少女
「誤ったヒーロー像で人に迷惑をかけるとか、許さんっすよ!」
 元気に声を上げたのは源・ヨーコ(鉄拳制裁・f13588)。
「様々な背景、理由があれど、怪人は迷惑では済まない事をして倒されるのが定番。あるいは私もその1人」
 何だか嬉しそうな声を上げながら怪人はそちらに足を向ける。
「ただし、みすみす倒されるつもりも無い。覚悟しろ」

●若いのにわかっている?
「スパッと参上! スパッと解決! ヨーコさんの唸る剛腕で改心させてやるっす」
 ヨーコの口上に、応と歓喜の声を上げながら怪人の激走はさらに勢いを増す。知ってか知らずか、それは彼の記憶の片隅にあったヒーローのそれに酷似していた。改心の余地があるかどうかはこの際問題では無い。
「正々堂々真っ向勝負!」
 鍛えているとは言え、まだ身長などから比較すると華奢にも見えるその肉体。普段は手数で攻めている彼女が、真正面からが迎え撃つ姿は誰の目にも無謀に見えた。
 交錯する2人(?)。

●フラグ
 倒れたのは、怪人の方だった。
「やったか?」
「まだっす」
 仲間からの声に、跳ぶ様にその場を離れて答えるヨーコ。

 またしても立ち上がる怪人。
「実は……むちゃくちゃ強いっす……」
「自分でも驚いている……」

大成功 🔵​🔵​🔵​

田中・香織
今度はこれ(拳銃型アサルトウェポン)で勝負よ!!
向こうもウエスタン風の怪人なので銃を使った方が乗ってきやすいでしょうから。
早撃ちのユーベルコードを使って西部劇のガンマンの様に早撃ちで勝負を挑みます。
怪人も元はこの世界の人類、と分かると複雑な心境ですが、手加減はせず、全力で戦います。
今回はヒーローを意識してそれっぽい派手目な衣装(日曜朝の子供向けアニメのような感じ)を着てより目立つ様にして戦うようにします。
怪人として戦うのが望みなら、こちらもヒーローとして迎え撃つのが筋でしようから。



●ウェスタン・ガール
「そう。じゃあ……今度はこれで勝負よ!!」
 手にした拳銃はアサルトウェポンの1つ。ウェスタンな相手にはウェスタンな武器で勝負! 支給品のフィルムスーツの上からヒーローを意識した派手目な〜フリフリの〜アウターを着込んで現れたのは香織。怪人として戦うのが望みなら、こちらもヒーローとして迎え撃つのが筋でしようから。
「女児向けか。それも悪くない」
 一方の怪人は【蒸気機関車】を召喚。その上に『騎乗』する。さらなる高速度での移動能力を得る。

●銃弾の雨
 現在の実力で24分の1秒という人間離れした連射能力。それが人形だった彼女に与えられたUC(チカラ)。一撃の決定打には欠ける。
 相手が高速移動していては全段命中する精度も無い。生命力も共有しており、結果的に的が大きくなっていたとしても。それでも、大量の弾丸は確実にダメージを与えていく。
 全身から煙を漏らしながら、機関車がついに香織を捉えた。遠く飛ばされる。
「あっ!」
 空中でも……誤射を避ける程度の精度を保ちながら射撃を続け、両の脚でしっかりと着地すると数十センチ地を削って止まる。

 その姿を見た怪人が一言。
「先に言っておこう。今の所いい勝負だ。どちらに転んでも悔いはない……君たちに会えて良かった」

成功 🔵​🔵​🔴​

田中・香織
『あたしもあなたと戦う事が出来て良かった。今度は本当のヒーローとして出会える事を願ってるわ』
今度は今までの戦術を組み合わせて遠近両方から攻めます。
近い間合いでは拳銃(アサルトウェポン)のクイックドロウ、遠距離では大砲(アームズフォート)の一斉発射、というように武器を使い分けて攻撃します。
相手の攻撃は武器受け(アームズフォートの砲身)で防ぎます。
それでも防ぎきれなかったらユーベルコードで対処します。
『ヒーローは最後の一瞬まで諦めないわ!これが最後の勝負よ!!』
瀕死の状態から最後の反撃を仕掛けます。



●強敵〜とも〜
 左脇にアームズフォートの大砲を構え直しながら。
「あたしもあなたと戦う事が出来て良かった。今度は本当のヒーローとして出会える事を願ってるわ」
「ありえるならば、願わくば!」
 一斉発射された砲弾の雨を気にも留めない様子で突進する怪人。右手の拳銃から放たれる無数の銃弾が装甲を削ぎ、排気孔を穿つが、勢いが削がれる様子はない。
 導く様にアームズフォートの砲身を斜めに突き出す。互いの足が公園の土を削り、Vの字を作る。

●仲間〜とも〜
「香織!?」
 猟兵仲間が声をあげ、改めてそれぞれの獲物を構える。
「ごめんね、正々堂々一騎打ちまでの余裕はないの」
「ふっ……ラスボスとは言わないまでも上級幹部の気分だ。かえってありがたい」
 頭に吐いた息は気障を気取っているのか、逆に余裕がないのか。
「だが……手は抜かん」
 傷を受けるのもおかまいなしに、猟兵たちに続けて体当たりをかましていく。

●決着〜とどめ〜
 回復のUCも飛び交う中、猟兵たちが膝をつき始める。
 一度倒れた香織も立ち上がる。
「ヒーローは最後の一瞬まで諦めないわ!」
 その周囲に透明な鎧武者やガンマン、パワードスーツや全身タイツ風のヒーローやひらひらのドレス、様々な戦士の霊が現れる。
「ほぅ……そちら側の力も使うか……なるほど、それが切り札か」
「これが最後の勝負よ!!」
「わかった……受けて……立とう。やはり……最後は……こうでなくてはな!」
 全身から蒸気を漏らしながら、怪人が応える。亡霊たちが両脇に大砲を抱え、一斉放射を行う。気にせず怪人が突っ込む……

●勝利〜おわり〜
「迷惑をかけた……いや、怪人が言うセリフではないか……」
 濃厚な硝煙……と蒸気の中から声がする。
「……とにかく、世話になった。感謝する……」
 煙が晴れた後には、金属片が散らばるのみであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年06月14日


挿絵イラスト