海辺キャンプにうってつけの日
●初夏の海
眩しいほどに白い砂浜と、どこまでも青く透き通った海。アックス&ウィザーズの南方にあるその海岸は、人里から遠く離れているせいで、せっかくの絶景を知る人もいない。
そんな静かな砂浜に、いま一体の巨大なオブリビオンが一族郎党を引き連れて上陸する。
巨大なそれは、どう見てもイカだった。ミニチュアサイズの子分イカ数体と、でっぷりと太ったちょうちんアンコウらしきもの多数を引き連れて、陸へと上がってきたのだ。
「ここをキャンプ地とする、イカ! ここは今から、我らの物イカ!」
「「だいおーさま、かっこいー!」」
その威容に敬意を表し、『だいおーいかたん』と呼称しよう。『だいおーいかたん』と、その子分イカの手にはおにぎりと、なぜか焼き……イカ? つまり、糧食を十分に携えた彼らがいざ行動を開始すれば、アックス&ウィザーズに居住する人類にとっての脅威となることは明らかであった。
なによりも、かくも豊かな絶景ポイントが、凶悪なオブリビオンたちに占領されていることは人類の損失にほかならない。
鈴蘭型のちょうちんをぴこぴこ光らせるアンコウたちと、手にした食料をもきゅもきゅ食べるイカたち。そんな『だいおーいかたん』を筆頭とする一族郎党を排除するため、猟兵たちの死闘が始まる……!
●
「海辺にイカのオブリビオンが上陸しました。このまま放置しておけば、いつの日か勢力を拡大したオブリビオンによる被害が出かねません。排除を、お願いします」
それが具体的にいつの日なのか、何ヶ月、いや何年先なのかは口にしない枦山・涼香(烈華なる黒狐・f01881)である。
「人里からはだいぶ離れた位置の海辺ですが、近くまで転送しますから、移動には問題ないでしょう。戦場は、砂浜から波打ち際、場合によっては海中になると予想されます。南方の海ですから初夏とは言え、水温は問題ないでしょうが、足を取られないようにご注意ください」
倒さなければならない敵は、多数のちょうちんアンコウと、ボスのイカだ。
ちょうちんアンコウは、鈴蘭型の灯りを提げた可愛らしい姿をしており、体長0.5m~1.0m程度。砂浜に潜りながら襲いかかってくるので、姿が見えなくても油断してはいけない。参考までに、大変美味だそうである。
ボスのイカは、子分のイカをけしかけたり、墨を吐いたりして戦う。見た目はゆるキャラ風だが、そこはオブリビオン。甘く見てはいけない、はずである。なおこちらのボスについては、味に関しての言及はなかった。
「皆様なら苦戦はしないと思いますが、戦場はオブリビオンにとってのホームグラウンドとも言えます。お気をつけくださいね。――さて、ここでひとつ重要な情報をお教えしましょう」
と、そこまで説明した涼香は、もったいぶって笑った。
「実はこの海、豊穣の海と呼ぶにふさわしい、手付かずの場所です。モンスターと呼ぶべきかもしれないサイズまで育ったエビや、サザエといった貝類まで狙うことが可能でしょう。そしてもうひとつ、オブリビオンを排除したあと、たっぷりと時間があります」
つまり、涼香から猟兵たちに対する、海辺キャンプのお誘いだった。
「もちろん、手付かずの場所ですから、きっちり準備をしていかないといけませんけれど、準備もまた楽しいですよね。それでは、オブリビオンたちをきっち撃退して、初夏の海を満喫してきてくださいね!」
最後に涼香はそう言って、晴れやかな顔で送り出してくれたのだった。
Oh-No
こんにちは、Oh-Noです。
●目的
オブリビオンを退治した後、海辺でキャンプする。シーフードを捕る、焼く、食べる。
●シナリオの流れ
1章:あんこう狩り
2章:イカ狩り
3章:海辺でキャンプを楽しむ。ソロもよし、みんなでもよし。
●現地について
遠浅の海で、砂浜が続いています。陸部は森もありますが、戦闘シーンでは扱いません。
オブリビオンたちは海中深くに逃げたりしませんけれども、海辺を離れて追ってくることもないでしょう。
人間の居住地は近くにありませんので、水産資源が豊富です。海産物はモンスター級しかいないわけではないので、いい塩梅を狙ってください。イメージは沖縄の海。
●キャンプについて
当然キャンプ場ではありませんので、大自然に挑みつつにはなりますが、それもまた楽しいでしょう。必要なものは持ち込むなり、現地調達するなりしてくださいね。
それでは、よろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『七色鈴蘭のふくれアンコくん』
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POW : かみつきっ!
【潜行からの飛び出し噛みつき】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : もぐるっ!
【体から30cm以内の地形を対象に砂泥状化】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ : まるのみっ!
小さな【鈴蘭灯から催眠光を放つ。強烈な眠気と光】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【胃袋で出口に返しの歯が並ぶ。暴れること】で、いつでも外に出られる。
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神々廻・朏
ふっ…なんともバーベキューの具材にしたら美味しそうな敵だ…!
なんて内心思いつつも、表情で察しられたら笑顔で、流石にオブリビオンは食べないよ。って言おう。
さあ、お酒飲みながらバーベキューの為に頑張るぞー!
アンコウくんはちょっと可愛らし見た目だね
だからって手加減はしないけど
技能【見切り】【第六感】を使って警戒しつつ
相手の繰り出す攻撃に合わせて出来るなら【カウンター】
やられたら倍返しでしょ?なんて言いつつ【2回攻撃】などの技能も活用して容赦なく攻撃していこう
早く片付けて海産物も探さなきゃだもん
いそげー!だよ
グァーネッツォ・リトゥルスムィス
世界も守る、キャンプの食材(あんこう)も確保する、どっちも成し遂げてみせるぜ!
アンコくん達が地形に潜る前に先制攻撃するべくダッシュで急接近だ
なぎ払ったり吹き飛ばして複数の敵にも範囲攻撃で一編に撃破を狙うぞ
体長1mちかくだとオレと同じぐらいの大きさだから、
普通の魚と比べてもオレだと本当にデカく感じるな
「これだけデカければ、食い応えがありそうだ!」
涎を拭いながらも、万が一地形に潜られたら
戦闘知識で足元や背後など死角に警戒しつつ
アンコくんの僅かな動きも地形の揺らぎを視力で捉え
異音も聞き耳を立てて居場所を探し、
グランドクラッシャーで攻撃するぜ
外しても地形を壊す位変えれば暴きだせるはずだぜ!
まるっ、とした巨大なアンコウたちが、砂浜でころころと、浅い海でちゃぷちゃぷとしている姿を前にして、神々廻・朏(三日月・f02894)は涎を飲み込んだ。
丸い身体を震わせて跳ねるアンコウの身は、とても引き締まっているように見える。捌いて串に刺し、バーベキューにすれば、その身はきっとプリップリと弾けんばかりで、かぶりついたなら口内に濃密な旨味が広がるに違いない……!
「いいねえ、美味そうじゃねえか。……ははーん、お前もあいつを食いたいんだろ?」
グァーネッツォ・リトゥルスムィス(超極の肉弾戦竜・f05124)もまた、アンコウに食材としての可能性を感じていたようだ。朏の顔を見て、同じことを考えていると察したグァーネッツォは悪戯に誘うような悪い顔で笑いかける。
「さすがに、オブリビオンは食べないよ」
「ほんとうか~?」
爽やかな笑顔で否定してみせた朏だが、グァーネッツォは疑わしそうに首をひねった。けれどそれも一瞬のこと。重そうな斧をぐるりと一回転させ、すぐに勝ち気な笑顔を取り戻す。
「まあ、いいさ。オレがやることに変わりはないからな。――世界も守る、キャンプで使う食材も確保する。どっちも成し遂げてみせるぜ!」
「頑張ってねー」
アンコウたちの側へ全力で駆けていくグァーネッツォを見送って、朏はなみなみと酒が注がれた盃を、景気づけだと一息にあおった。
それから、首を握った酒瓶を高く突き上げる。
「さあ、僕もバーベキューの為に頑張るぞー!」
砂浜でポヨポヨと跳ねるアンコウの側へと駆け寄ったグァーネッツォは、相手が反応する前に手にした斧を砂浜スレスレで水平に振るい、アンコウを下からすくい上げるように斬る。
「潜る暇なんか、やらねーよ!」
風圧で舞い上がる砂とともに浮かび上がったアンコウは、グァーネッツォの身長と同じくらいの体長だ。丸々としている分だけ、重量は彼女よりはるかにあるだろう。大人でも感嘆する大きさだ。とても小柄なグァーネッツォにとっては、言わずもがな。
「これだけデカければ、ずいぶんと食いごたえがありそうだ!」
垂れた涎を手の甲で拭い、野性的な笑みを浮かべる。
その背を狙って、別の丸い影が砂中から飛び出ようとするが――。
「おっと、食うことばっかり考えてないで、仕事はしないとな!」
異音を察知して、グァーネッツォは骨の白さを晒す巨大な斧を叩き落とした。その一撃は砂から出掛けのアンコウを直撃し、のみならず足元の砂を空高く噴き上げる!
砂塵が落ち着いた後、すり鉢状に凹んだ砂浜には、大きなたんこぶをこさえたアンコウが白目をむいて転がっていた。
アンコウと対峙した朏は、アンコウのパッチリとしたつぶらな瞳に見つめられて、抜き放った刀の剣先が少し下がった。
(「君はちょっと可愛らしい見た目だね。だからって、手加減はしないけどさ」)
どんな見た目であろうと、倒すべき敵であることに変わりはない。食べるべき相手でもあれば、なおのこと。そんなことを、朏はけっして公言しないけれど。
じり、と砂浜を踏みしめて距離を詰める。
ずぶり、とアンコウは砂に潜った。
じり。詰める。
ずぶり。潜る
詰める。
潜る。
……。
しまいには、鈴蘭灯だけが砂中から突き出している状態まで、アンコウは潜った。
風に吹かれて、ゆらゆらと鈴蘭灯が揺れている。
(「……勝負は一瞬だろう」)
朏が三度目に息を吐いたとき、ついにアンコウが砂を跳ね飛ばし、勢いよく飛び出してきた。ここまで開くのか、と驚くほどに大きく口を開け、朏を丸呑みにする勢いで噛み付いてきた。
しかし、朏の刃も風を断ちながら奔っている――。
剣刃一閃。
アンコウは己を切り裂く刃に、自ら飛び込む形になった。どうやら、刃呑みの芸は持ち合わせていなかったらしいアンコウは、真っ二つに切り裂かれ、砂浜に転がった。
朏はその身体へ一瞥のみを送り、新たな敵を求めて砂浜を駆け出した。
「時間は有限だ! 早く片付けて、海産物をいっぱい探さなきゃだもん。さあ次、次! いそげー!」
まだまだ、多くのアンコウがこの場には残されているのだから。
大成功
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ジゼル・スノーデン
【wizで行動】
りか(f03365)と一緒だな
ふむ、この間は雪の山だったが。今度は夏のビーチか
わかってるな、りか
それはさておき
カノープス(くらげ)はともかく、わたしは海産物じゃない。むしろ海から上がってきたよくないものを丁重に、時には美味しく…じゃない、ええと。まぁ、おかえり願うのが灯台守のお役目だ
……たぶん
こほん
まずはカノープスを召喚
ピカピカ光って注意を引きつつ、よってきた奴らは殴るとしよう
わたしのオールは、結構イタイんだ
ところで、りかのにーさんたちの攻撃涼しいな。いいぞもっとやれ
そしてわたしは知っている。あんこうは、全部美味しいんだって
りか?
友達だろう。大きなお友達だ、うん
百合根・理嘉
ジゼル(f02633)と
海と海産物満喫する前に一仕事するぜー
つーか、海はお前らの故郷みたいなもんだろ……
灯台守のジゼルと相棒のカノーさんを眺め
Silver Starは潮風の影響受けるかもしれねぇけど
多分!きっと!大丈夫!!
戦闘前に荷物降ろして、いざ!
バトルキャラクターズ使用
召喚した『にーさん』と一緒にあんこう狩り
あんこうの攻撃は基本にーさんら身代わりにしてく
俺はまぁ、あんこう轢いとくわ
人身?や、この場合は海産事故?
……戦闘後に喰おう!
バーベキューしようぜ、ジゼル
補足
召喚したキャラクターは細身の剣で氷結系の攻撃を行う
ジゼルは性別とか考えた事ないけど女だっけ?お前
という扱いをするレベルの友人
この前は、冬の雪山に共に行った。今日共に来たのは、初夏のビーチだ。
ジゼル・スノーデン(ハルシオン・f02633)は、後ろに立つ百合根・理嘉(風伯の仔・f03365)を振り仰いだ。
「……わかってるな、りか」
「海と海産物を満喫するんだろ? その前に一仕事しねーとな。つーか、海はお前らの故郷みたいなもんだろ……」
「カノープスはともかく、わたしは海産物じゃない」
「海産物とは言ってねーだろ……」
「なんか言ったか? むしろ、海から上がってきた良くないものを丁重に、時には美味しく。……ちがった、ええと。うん、まぁ、お帰り願うのが灯台守のお役目だ。……多分」
「美味しくは、帰してねーだろ……。ま、灯台守として海に親しんできたことには違いねーんだ。よろしく頼むぜ、ジゼル」
「うん」
友人からかけられた信頼の言葉に、ジゼルは大きく頷いて、戦闘準備に取り掛かる。
「闇夜の搭載、指し示すもの。風を起こし、道を示せ」
唱えた力ある言葉が、相棒のクラゲ、カノープスを砂浜に呼び出した。カノープスは緩やかに明滅し、主に応える。ホームグラウンドである海辺に呼び出されたせいか、少なからず艶やいで見えた。
「よし。じゃあ、ピカピカ光って。アンコウが寄ってきたら、わたしが殴るから」
と命令を下すジゼルの傍らで、理嘉も黒いバイク『Silver Star』のエンジンに火を入れる。
(「あー、フレーム錆びちまうかな。潮風どころか、波打ち際だしな……」)
その時、ふと嫌な予感が頭をよぎったものの、今更気にしてもしょうがないと大声を出して振り払った。
「多分! きっと! 大丈夫!」
「なにがだ?」
「気にすんな! それじゃ、いくぜ!」
掛け声に応じて、カノープスが宙を滑るように前へでる。そして、好天の下でなお突き刺さるほど明るく数度光り、周囲のアンコウの注目を一身に集めた。
アンコウたちは、ぽよんぽよんと転がったり、砂中に潜って一気に速度を上げたりしてカノープスへと攻め寄せる。
「にーさんら、ちっとカノープスを守ってやってくれや」
理嘉はユーベルコードで呼び出した、細い剣を手に持つゲームキャラクターたちをカノープスの周囲へと展開させて対抗した。
『にーさん』たちは、冷気を呼び起こして近づくアンコウたちを攻撃する。そうして数の多い『にーさん』たちとアンコウが、わちゃわちゃと戦っている間に――。
――どーん!
バイクを走らせた理嘉がアンコウを前輪で弾き飛ばす。
――ばしーん!
負けじとジゼルもオールを振り回して、アンコウの膨らんだほっぺたを引っぱたく。
「ところで、知っているか、りか。あんこうは、全部美味しいんだって」
「……戦闘後に喰おう! バーベキューしようぜ、ジゼル」
「うん。それはいいが、轢いたのを食べるのは嫌だからな」
「なら、イキのいいやつを狩っといてくれよ!」
「まかせろ」
ただ単に倒すというだけでなく、それ以上の目的が加われば、さらに気合も乗るというもの。仲がよい友人である2人は、召喚したカノープスやにーさんたちと共に、アンコウの群れの中で暴れまわった。
大成功
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ミレニカ・ネセサリ
久賀様(f05271)鏑木様(f12123)と
わぁお……これが海ですの?
マジでデカくて青いんですのね、ビューティフォー
初の海を楽しみたいところですが、まず漁ですわ
あのアンコウ美味しいのでしょう?
鏑木様あれ中華まんの具になりません?
味見が必要でしたら捕らえるのみ
UCでガジェットを変形させて、これは……釣竿?
よっしゃ釣り上げますわおりゃあ!!
上手いこと吊りあげたらガントレットでブン殴りますわ
あら、毒見ですの?
何かあったら【医術】で手当てしますわね
もし吸い込まれたら【鎧砕き・怪力】で中からブチ破る勢いで暴れます
ハン、美しいものを手に入れたいのはわかりますが、
わたくしを狙うとか千年早くてよ
アドリブOK
久賀・灯夜
ミレニカちゃん(f02116)、良馬さん(f12123)と一緒に
うおお海! なんかでっかい水辺って無条件でワクワクするよな!
ミレニカちゃんも気に入るといいよな
おっと、浮かれてないで仕事しないとな
ガジェットショータイムでたも網を創り出す
柄は1m以上あるから相手の間合いに入らず捕獲できるぜ!
良馬さんが補足したり、ミレニカちゃんが釣り上げたやつを逃さないように
片っ端から掬い上げてやる
……え、こいつら一応オブリビアンなんだけど、食べるの? マジで?
新メニューのため? ミレニカちゃんに危ない事させる訳にもいかないし……
くそっ、骨は拾ってくださいよ!
勢いでぱくり。
アドリブ歓迎です
鏑木・良馬
ミレニカ(f02116)、灯夜(f05271)と共に
ミレニカは初の海であったか
俺も滅多に海など来ないのだがな!
さておき砂浜に潜るとは厄介
海に潜む者を【眼鏡型解析デバイス】で捉えられるだろうか
やるだけやってみよう…周囲を觀察して【情報収集】は無駄にはなるまい
噛みつきの為に大口を開けたタイミングこそがチャンスよ
向かってくる牙ごと【鎧無視攻撃】で切断してくれよう
可能ならば【2回攻撃】で三枚おろしとかでな!
ところでコイツ旨いらしいな
いや何、丁度いい感じに捌けたが…どうだ灯夜よ、食ってみるか?
火を入れれば食えるんじゃないかと思うんだ恐らくだが
そもそもあんこうって三枚おろしで食うもんなのか知らんのだがな!
「うおお海! なんかでっかい水辺って、それだけで無条件でワクワクするよな!」
転送された途端に見えた光景は、彼方に広がる水平線。テンションが上がった、久賀・灯夜(チキンハートリトルブレイバー・f05271)は、共に来た仲間たちへと振り向いた。海を見るのが初めてだと言っていた、ミレニカ・ネセサリ(ひび割れレディドール・f02116)も気に入ってくれればいいのだけれど……。
「わぁお……、これが、海ですの? マジでデカくて青いんですのね、ビューティフォー!」
でも、それは杞憂だったようだ。ミレニカは目を丸くして、こんなにも広がる風景に見入っているのだから。
「ミレニカは海が初めてであったか。ま、俺も滅多に海など来ないのだがな!」
ミレニカの様子を見た、鏑木・良馬(マリオネットブレイド・f12123)も、眼鏡レンズに日光を煌めかせながら偉そうに笑う。
「この風景をもっと楽しみたいところですが、まず漁ですわね」
「おっと、そうだった。浮かれてないで仕事しないとな。……漁?」
「そうだな、他の猟兵たちにアンコウどもを採り尽くされては目も当てられん」
――いや、漁をするという依頼ではない、はずなのだけれど。何にしろ、やる気を保って取り組むことができるなら、それがいい仕事につながることに間違いはないだろう。
「さあ、ガジェットショータイムの出番ですわ。何が出るかしら……、これは、釣り竿? なるほど、釣り上げろってことですのね!」
「俺の方は、タモ網が出たぜ。相性バッチリだな!」
灯夜とミレニカが道具を用意する間に、良馬はメガネにしか見えない情報解析デバイスで浅い海のほうを観察していた。
「ミレニカよ、早速だがあの辺りに仕掛けを投げ入れるのだ!」
「まかせやがれですわ!」
ミレニカは波打ち際に立ち、良馬が指さした波間を目掛けて仕掛けを投げ入れた。するとさほど間も開けず、ミレニカが手にする竿に引きが伝わった。
「よっしゃ、釣り上げますわ、……おりゃあッ!」
ミレニカは足を大きく開いて踏ん張れる態勢を取り、勢い込んで竿を引き上げる。小柄なミレニカには重い手応えだが、持ち前の怪力を活かし、強く引く……!
するとどうにか水面からアンコウの鈴蘭灯が飛び出し、やがて顔も見えはじめた。このまま、海中から引き抜いてみせる。そう思ってさらに力を込めたところで、急に引きが軽くなり、ミレニカはつんのめりそうになった。
――何が起きた?
一瞬、判断できずに頭が白くなる。その間に、大きくガバっと口を開いたアンコウが、ミレニカを一息に飲み込むべく頭上から襲いかかる! アンコウは引く力に対抗するのをやめて、自ら海中を飛び出したのだ!
「ミレニカちゃん!」
「……いま助けるぞ!」
ミレニカを丸呑みにしたアンコウを前にして、男性陣が色めき立つ。
だが、そのとき既にアンコウは白目をむいていた。
「――問題、ございませんわ!」
胃袋の中に入ったミレニカは、その瞬間に我へと返り、アンコウの体内に直接強烈なボディブローを放っていたのである!
白目をむいたアンコウは、腹部を痙攣させてミレニカを吐き出した。
「ハン、美しいものを手に入れたいのはわかりますが、わたくしを狙うとか千年早くてよ!」
ミレニカは髪を払い、指先を突きつけて吠える。
「呑み込む相手が悪かったな。……南無」
すかさず良馬は霊刀の鯉口を切り、二筋の剣閃を残した。剣気が緋色の花びらを散らす中、三分割されたアンコウが飛び散っていく……。
「ほいほいほいっと」
それら飛び散ったアンコウの身が砂まみれにならないように、灯夜はタモ網を器用に使って空中で拾い集めたのだった。
さて、上手い具合に手に入れてしまったアンコウの切り身だが。
「このアンコウ、美味しいのでしょう?」
「ミレニカも覚えていたか。たしかにコイツは旨いらしいと言っていたな」
「鏑木様、中華まんの具になりません?」
「新メニューということだな。ならば味見が必要だが……。おっと、ちょうどココにいい感じに捌けた身があるな。どうだ灯夜よ、食ってみるか?」
ミレニカと良馬の間で交わされる会話に口を挟むチャンスがないまま、灯夜の鼻先に小片が突き出されていた。
「……え、こいつら食べるの? 一応、オブリビオンなんだけど? マジで?」
あまりにスムーズすぎた流れに戸惑う灯夜である。
「火を入れれば問題なかろう。……恐らくだが」
「あら、毒味ですの? 何かあっても大丈夫ですから、遠慮なくパクっといってくださいな。わたくし、医術の心得がありますの」
「火を入れたら大丈夫って、いま火を入れてる暇ないじゃん!」
なんだかのんびりしているが、周囲にはオブリビオンがまだまだいるのだ。それに何かあったときは、もうすでに被害を受けているわけで……、全然安心できない。
(「とはいえ、ミレニカちゃんに危ないことをさせるわけにもいかないし……」)
躊躇していると、ミレニカ自身が食べると言い出しそうだ。その事態を危惧して、灯夜は腹を括った。
「くそっ、骨は拾ってくださいよ! ミレニカちゃんも、何もないことを祈ってくれると嬉しい!」
「男を見せたな、灯夜よ! しかし、適当に身を切り取ったはいいものの、アンコウって本当はどう捌くものなのだろうな?」
料理法よりも、まずは俺の心配をしてほしい。そう思いながら、灯夜はアンコウの小片を咀嚼する。
もぐもぐもぐもぐ……、ごっくん。
「……あれ、美味い?」
「美味しいんですの? わたくしも食べてみたいですわ」
「ふむ、俺も食ってみるか」
「待って、ミレニカちゃん、良馬さん! 敵、敵が来てるから!」
そうして3人は慌ただしく、アンコウの迎撃に移るのだった。
大成功
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モニカ・ラメール
榛名(f12464)と一緒
美味しい食材が取り放題何て素敵な依頼ね!
わたし海って初めて来るの
すっごく大きいのね!
それじゃ最初の食材ね!
とっても美味しいらしいから楽しみだわ!
お鍋も良いけれどソテーやフライにしても美味しいのよ
いっぱい獲って帰りましょ!
まずは味見ね
影を操って砂の下を探して血の津波でぜーんぶ『飲み込む』の(味覚有り)
沢山要るしし多めにつまみ食いしても良いわよね
あ、そこ危ないわよ榛名……うん、セーフね!
わたし達に噛み付こうとしてる子は鋼糸で捕まえて、はしたないけれど直接かぷり
あ、榛名も食べる?
美味しいわよ!(両手で抱えて差し出し)
そう? そうよね、前菜でお腹いっぱいにしちゃいけないものね
茅場・榛名
モニカ(f14455)に同行
海の住人が砂浜を勝手にしようなんて困るね、掃除しないと。
モニカ、大丈夫だろうけど油断しないでね。
まずは砂浜から離れた所からヴァルキリーを構える。
味方を狙って飛び出してくる敵を撃ち抜いてやる。
「油断したね、そこのキミ!少しの間だけ背中守ってあげる!」
数が減ってきたら前衛になって飛竜刀に持ち変え、紅蓮斬で焼き斬る!
「って危なっ!モニカ、ボクまで喰らう気か!?」と大げさに反応して抗議
「まぁいいさ、次!」
モニカ、ここ戦場なんだけどよく食べるね。
え、ボクも?あー···。いや、それは後のお楽しみに取っておくよ。
ほら、今の奴らよりも厄介な、”大物”が近づいてきてる!
「美味しい食材が取り放題だなんて、とっても素敵な依頼ね! それに、わたし海って初めて来るの。すっごく大きいのね!」
「大きな海の中で満足してくれていれば、こっちとしても排除する必要はないんだけどね……。海の住人が砂浜に上がってきて勝手にしようだなんて、放っておけないじゃないか。片付けて掃除しないと」
はじめての海に歓声を上げるモニカ・ラメール(甘く絡めるカラメリゼ・f14455)と、退治するべき敵のことだけを気にかけている、茅場・榛名(白夜の火狐・f12464)は好対照だった。
真面目な顔で敵の姿に目を向ける榛名へとモニカが振り向いて、溢れんばかりの期待に上気した顔で笑いかける。
「片付けて掃除するってことは、倒したアンコウをどうするのも勝手ってことよね」
「そうだね、だれも文句は言わないのは間違いないな」
「あのアンコウ、とっても美味しいっていってたじゃない? 楽しみだわ! お鍋も良いけれど、ソテーやフライにしても美味しいのよ。いっぱい獲って帰りましょ!」
モニカは、もう美味しいものを食べることだけに思考が向かっている。これは何を言っても無駄だなと、早々に諦めた榛名は肩をすくめて一言だけ言っておくことにした。
「モニカ、大丈夫だろうけど、油断だけはしないでね」
「大丈夫、任せて! それじゃ、最初の食材を味見を兼ねつつ捕まえましょうか」
「ボクは射撃で援護するよ」
2人は手のひらを打ち合わせ、榛名はライフルを手に波打ち際から距離を取る。一方のモニカは、その場で影を広げはじめた。
「油断したね、そこのキミ! 少しの間だけ、背中守ってあげる!」
くぐもった射撃音を散発的に鳴らしながら、榛名は砂中や海中から飛び上がるアンコウたちをライフルで狙撃し続けていた。
どうやら、アンコウも数を減らしてきたようだ。このあたりで殲滅戦に移行するべきだろうと判断した榛名は太刀を抜き、波打ち際へと向けて駆け出す。
そこは折しも、モニカが血の津波を放とうとしていたところで……。
「――あ、そこ危ないわよ榛名」
「って危なっ! モニカ、ボクまで喰らう気か!?」
モニカが掛けた声とほぼ同時に、自ら気づいた榛名が横の砂浜に飛び退いて転がることでどうにか回避した。
「……うん、セーフね!」
「まぁいいさ、次!」
砂浜から起き上がる榛名に飛びかかってきたアンコウは、手にした太刀で斬りつけ、紅蓮の炎で燃やし尽くした。
「あら、勿体ないじゃない?」
モニカはその燃え残りをひょいと鋼糸で絡め取り、口元へと運んでかぶりつく。
「モニカ、ここ戦場なんだけど、そんなによく食べるね」
その様子を見た榛名は呆れたような声音を出した。
「あ、榛名も食べたい? 美味しいわよ!」
「え、ボクも? あー……、いや、それは後のお楽しみに取っておくよ」
「そう? そうよね、前菜でお腹いっぱいにしちゃいけないものね」
「それにほら、今の奴らよりも厄介な、大物が近づいてきてる!」
残るアンコウは数えるほど。代わりというわけでもないだろうが、波間をかき分けて巨大な白い姿が小さな子分たちを引き連れて現れた。
「――あら、美味しそうね」
モニカはその姿を見ても恐れることは無く、ただ舌なめずりをしたのだった。
大成功
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第2章 ボス戦
『だいおーいかたん』
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POW : 子分行くイカ!
レベル×5体の、小型の戦闘用【こぶんいかたん】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
SPD : お弁当食べるイカー
戦闘中に食べた【おにぎりや焼き…イカ…?】の量と質に応じて【よくも子分をイカ!と何故か猟兵に逆ギレし】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ : イカスミぶはー
【いかたん得意のイカスミすぷらーっしゅ】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を真っ黒に塗りつぶし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
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猟兵たちの活躍により、アンコウたちはもはやほとんど残っていない。
「なんてことイカ! アンコくんたちにこんな酷いことをするなんて、お前たちにイカの心は無いイカ! アンコくんたちはたしかに美味しいけど、酷いイカ! 横暴イカ!」
乱獲されてしまったアンコウたちの姿を見て、だいおーいかたんは心を痛めた。
必ず、この邪智暴虐の猟兵たちを除かなければならぬと決意した。
「我らの砂浜から出ていくイカ!」
だいおーいかたんは浅い海に仁王立ちになって、周囲に散らばる猟兵たちを睨みつける。
今、最後の決戦が始まる――。
百合根・理嘉
引き続きジゼル(f02633)と
焼くの確定かよ!
イカの心はねぇなぁ……
ジゼルよー……お前イカの心判るか?
……お前に聞いたオレが馬鹿デシタ
ま、判んねぇから知ったこっちゃねぇや
さっさと倒して、バーベキューしようぜー
バトルキャラクターズ使用
子分とイカスミは、にーさんらで対応ー
イカスミは地形塗られても厄介なんで確実に当たってくれなー
んで、弁当は、あれだな?
ジゼル!任せた!
ジゼルとだいおーいかたんが
わぁわぁやってる間に残ってるにーさんら合体させて攻撃
醤油?
なんだよ、目つぶしにでも使おーってのか?
言いつつ投げて渡す
つか、そいつの味に関しちゃ
美味いともマズいとも言って無かったから
あんま期待出来ねぇんじゃね?
ジゼル・スノーデン
りか(f03365)と一緒だな
がんばって焼くぞ
イカの心か?わかるぞ
「美味しく食べて欲しい」だ!!
…なんだりか、その顔は。イカの心がわかる私に感動してもいいんだぞ
って、そうだな。さっさと片付けて美味しくいただこう
さぁ、まだまだ頑張れカノープス(オールでイカを指し示し)
ピカピカ光らせてイカスミを……
うわ、真っ黒だ。ドールの衣装は芸術品なんだ。絶対カノープスを盾にするからな!
逆ギレされても
「安心しろ、お前も美味しく食べてやるからな!」笑顔で返す
ひどい?そうか?でもほら、美味しく食べないより美味しく食べた方がいいと思うんだ
醤油取ってくれ、りか
ん?そうか目つぶしか
イカスミには醤油だな!かしこい!
ざばーん!
波間を割って飛び出してきた大きなイカを見て、ジゼルは心なしか目を輝かせる。
「りか、でっかいイカが出てきたな。がんばって焼くぞ」
「焼くの確定かよ!」
ジゼルの言動に軽く突っ込みながら、理嘉は『にーさん』を召喚し直す。その間イカは、よくわからない妄言を吐いていたようだ。
「――お前たちにイカの心はないイカ!」
「イカの心はねぇなぁ……。ジゼルよー」
「なんだ、りか」
その一部を聞きとがめ、理嘉はジゼルに一応聞いてみた。
「お前、イカの心わかるか?」
「もちろん、わかるぞ。『美味しく食べてほしい』だ!」
「……お前に聞いたオレが馬鹿デシタ」
「なぜ、そんな顔をするんだ。イカの心がわかる私に感動してもいいんだぞ」
胸を張って自信満々に答えたのに理嘉が呆れた顔をするものだから、ジゼルは不満げに口を曲げた。
そこまで自信があるならと、理嘉は答えを知っているはずの相手に聞いてみた。
「……おい、そこのでっかいイカよ。採点してやってくれや」
「赤点に決まってるイカ!」
「お前、自分の本心もわからないのか?」
怒気をはらんで応じるイカに、ジゼルは可哀想な子相手の視線を向ける。
理嘉としても聞いてはみたものの、こんな実のない会話をしていても仕方がないと肩をすくめた。
「ま、知ったこっちゃねぇや。さっさと倒して、バーベキューしようぜー」
「そうだな。さっさと片付けて美味しくいただこう。さぁ、まだまだ頑張るんだぞ、カノープス!」
ジゼルも早くバーベキューをすることに異論はない。イカの大きな身体をオールの先で指し示し、アンコウ相手に奮闘してくれた相棒のクラゲを今回もまたけしかける。
「我をあまり舐めるなイカ! 後悔させてやるイカー! ひっさーつ! イカスミぶはー」
「「ぺいんと、いっと、ぶらっく!」」
もっとも、イカとて黙ってやられる筋合いはなかった。子分イカが囃し立てる中、口をすぼめたイカは強烈な勢いでイカスミを吹き付ける。
「カノープス、ピカピカ光らせて……。うわ」
その勢いは、ジゼルを後ずらせるのに十分だった。なにしろ、イカスミが服についたら落ちそうにない……。
「ドールの衣装は芸術品なんだぞ。カノープス、ぜったいこっちにスミを飛ばさせるんじゃないぞ!」
そんな悲劇を想像したジゼルの声が上ずるのは仕方がないだろう。その声を耳にした子分イカが調子に乗るのも、道理というもの。
「だいおーさまの威光に恐れおののくがいいイカー!」
「はいはい、親分の威を借りてんじゃねーよ」
「ひどいイカー」
このドタバタの合間に合体させていた『にーさん』で、理嘉は子分イカごと巨大なイカを薙ぎ払う。
「りか、醤油持ってないか?」
「醤油? なんだよ、目つぶしにでも使おーってのか? ほれ」
「どうせなら、美味しく食べてやろうと……、ん? そうか目つぶしか。イカスミには醤油だな! かしこい!」
しかし、どうやって? ええい、ままよとジゼルは蓋を開けた醤油瓶をイカに向かって投げつけた。イカは突然の飛来物をちょうど手に持っていたもの、つまりおにぎりで跳ねのける。
「おにぎりが、醤油まみれになったイカ! しょっぱいイカ!」
「……内側から醤油で味付けする作戦が成功したぞ、りか」
「ぜったい違うからな。それにまだ食う気なのか? あいつの味はあんま期待できねぇんじゃね?」
「だからこそ、味付けをする努力をだな……」
ぐだぐだと言い合うふたりをよそに、カノープスとにーさんたちは健気に戦い続けているのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
グァーネッツォ・リトゥルスムィス
オレはドワーフだからイカ心はわからん
それにこの砂浜も海も誰の物でもない大自然の一部だ
独占する奴は自然に変わってオレが天誅を食らわせてやる!
子分達が散らばって視界外になる前に
風竜の狩猟鱗を沢山投げ、右・左・上空から真下へと
ブーメラン竜鱗の包囲網で一網打尽にしてやる
ある程度子分達の数を減らせたら
「子分達をいくら呼ぼうと無駄だ!」と
子分達に夢中でボスイカには攻撃してない演技をしつつ
こっそり大きく迂回する軌道でボスイカにも鱗を投げて
突然の不意打ちも狙うぞ
「子分は消滅しちゃうから、お前が代わりに食材になれ!」
……でもだいおーいかたんが不味かったらどうしよう
食べる宣言しちゃったらお残しせず食べきらないと
「ゴー! こぶんいかたん、ゴー!」
巨大なイカは、自らの子分たちを大量に召喚して周囲への猟兵たちへけしかけている。
数多召喚された子分たちは、砂浜を埋め尽くさんばかりだ。
グァーネッツォは、そんなイカの姿を見て憤りを感じた。
(「オレにはイカ心なんてわからんが、一つだけ間違いないことがある。この砂浜も広大な海も、誰のものでもない大自然の一部だってことだ。それを独占しようなんてする奴は、自然に代わってオレが天誅を喰らわせてやる!」)
己の心から溢れ出る想いのままに手のひらで風を掴めば、そこには召喚された風竜の鱗がある。
「風竜、お前の鱗を再利用させてもらうぜ!」
右手で投げ、左手で投げ、再び右手で……。
途切れなく投げ続けた竜鱗は、右から左から、あるいはすくい上げるように、切り下ろすように、縦横無尽に弧を描き出し、巨大なイカの周囲に展開する子分たちを触れるたびに消滅させていく。
「子分たちをいくら呼ぼうと無駄だ!」
「よくも子分を……! こぶんいかたん、あいつを埋め尽くすイカー!」
イカはグァーネッツォの元へと子分を集中させた。グァーネッツォはそれに応じ、いっそう激しい頻度で龍鱗を投げ続ける。
――その中の一投がまるで失投であったかのようにあらぬ方向へと飛んでいった。それは数え切れぬほど投げられた中の一投に過ぎず、子分たちも気にはしていなかったが……。
「ふはははは! 数の前には無力……、い、痛いイカー!」
長い長い楕円の軌道を描き、遥か遠くから勢いを増して戻ってきた竜鱗が、巨大なイカの足先を切り落とす。
「子分は消滅しちまうから、お前が代わりに食材になれ!」
切り離されて飛んできた足先を、グァーネッツォはしっかりとキャッチ。
(「……これ美味いのか? 不味かったらどうしよう。言ったからにはお残しできないぞ
……!?」)
食べ物に対してとても誠実なグァーネッツォにとって、その食材は果たして福音となるだろうか。
大成功
🔵🔵🔵
茅場・榛名
モニカ(f14455)に同行
「悪いけど、こっちは仕事でやってんだ。あんたたちの都合なんて
聞いちゃいない。モニカ、狩りを始めよう」
ハンドガンD.E.で敵の動きを牽制、ザコを片してモニカの攻撃を援護
「いいぜ、やってやる。死にたい奴からかかってこい!」
「やらせはしない。甘いぜ!」
モニカのUC使用に合わせて「ダブル・オフェンス」発動
火球をボスに向かって撃ち、太刀で斬り捨てる!
「デュアルアタック!」
「任務完了っと。予想より早く終わったね。何しようかなぁ」
モニカ・ラメール
榛名(f12464)と一緒
そうね、榛名。さっそくお料理しちゃいましょう!
次の食材はカルマール(イカ)ね
色んなお料理に使える食材だけど、今回のルセットはどうしようかしら
ん、あの子達美味しそうなの持ってるわね
丸ごと焼いて食べるのもいいわね!
それじゃ網焼きにしましょう
高温の鋼糸で網を作って大きいのも小さいのもみーんな捕まえるの
榛名、手伝ってくれる?
数も多いし、どんどん焼いちゃいましょう!
あ、いちばん大きいのはわたしのよ?
美味しそうな匂いがしてきたわね
お腹空いてきちゃったし、もう食べちゃっていいわよね
それじゃぁ、いただきます(血で包み込んで)
んー、美味しかった!
それじゃ、次はバーベキューね!
イカは言う。アンコウたちに酷いことをするなと。この土地は我らのものだと。
だがそんな言葉をまともに相手取るつもりなんて、榛名には毛頭なかった。
「悪いけど、こっちは仕事でやってんだ。あんたたちの都合なんて聞いちゃいない。モニカ、狩りを始めよう」
「そうね、榛名。さっそくお料理しちゃいましょう!」
モニカは何か考えていそうだったが、榛名はそれに構わず拳銃を引き抜いた。周囲にはイカが召喚した子分たちが増え始めている。
――パンッ、パンッ、パンッ!
榛名はリズムよく引鉄を引き、子分イカに一発ずつ弾丸をプレゼントしていった。子分イカはそれで消え失せるが、何しろ数が多い。
「……次の食材はカルマールね。今回のルセットはどうしようかしら。用途の広い食材だから、迷ってしまうわ」
「モニカ、まだ? そろそろ手伝ってほしいんだけど」
まだ攻撃に参加していないモニカを急かしつつ、マガジンを入れ替えて再度子分たちを狙い撃つ。
「ん、あの子たち、美味しそうなもの持ってるわね。丸ごと焼いて食べるのもいいわね! 決めたわ、榛名。網焼きよ!」
言うが早いか、モニカは手の内から四方八方に鋼の糸を投げ飛ばした。複雑に絡み合って広がった鋼糸は、網のようになって子分たちをまとめて包み上げ、砂浜へと転がす。
「さあ、どんどん焼いていきましょう!」
モニカの身体から発した高熱が鋼糸を走り、鋼糸の網に包まれたイカたちをじっくりと焼き上げる。
「近づけさせやしないよ。死にたい奴からかかってこい!」
その間にも、鋼糸の網から漏れたイカたちが寄せてきていたが、それらは榛名がきっちりと処理し、近づかせない。
「さあ、つぎは大きいイカも焼いてしまいましょうか」
モニカは続けて、巨大なイカをも巻き込むように鋼糸の網を広げた。
「わたしだけじゃ火力が足りないわ。榛名も手伝ってくれる?」
「オーケー、任せなよ。――デュアルアタック!」
榛名はモニカの鋼糸が縛り上げたイカの足の一本へ向けて、巨大な火球を放つ。
そして、火球の後を追って走ったモニカはたちを引き抜いて、熱と火球でじんわりと焼き上がる足を斬り落とした。
「うーん、美味しそうな匂いがしてきたわね。あ、一番大きいのはわたしのよ?」
「……モニカが好きなようにしていいよ」
これだけは絶対に譲れないと主張するモニカだったけれど、榛名は別にそこで争う気はないのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ユウキ・ネストラ
朏(f02894)と参加
朏の表情に、まさか食う気か…?と察し
「しかしあいつら、もと子分っぽいイカ焼き持ってるからな…。実際美味い可能性ある」
朏と連携しつつ、グランドクラッシャーで攻撃
こちらが狙われた時は【敵を盾にする】【カウンター】も使っていきたい
飯を食べてる朏に気がついた時は思わず「嘘だろお前…」
今食うか普通??俺だって腹減っているんだぞ!(なんだか漂うイカ焼きの香りにも腹が立つ)
バーベキューでは野菜ぜめの刑に処そうと決意する
(怒るイカに対しては)「あんまり怒るなよ。ストレスで味が落ちたら大変だろ?」
個人的には、問題なく美味しく食べられるのなら、オブビリオンを調理するのも正直やぶさかではない
神々廻・朏
ユウキ(f05741)と一緒
お次はイカ焼きにしたら美味しそうな奴が…
と敵を見て思いつつニヤリ
そんな表情見て察しられたら
さ、流石にオブリビオンは食べないよ?
と爽やかにデジャブな反応する
でも…確かにユウキの言う通り子分イカがイカ焼きもってるし…これは美味しく食べれそうかも!
と食べれるかも意欲を沸かしつつ
張り切ってユウキと連携とりながら戦闘
相手の攻撃を【見切り】つつ
受けた攻撃に合わせて【カウンター】【2回攻撃】
バーベキューの事考えてたらお腹が空きすぎて
ちょっと小腹にお握りを
マジかよとユウキに言われたら
だってあいつらも食べてるよ?と真顔
敵に逆ギレされたら、あんただって食べてるじゃん!と逆ギレしかえそう
(「お次の相手は、ちょいと醤油を垂らして焼いたら美味しそうだなあ……」)
現れたイカを見つめる朏の表情は、なんだか期待に満ち溢れているようにユウキ・ネストラ(人間のバーバリアン・f05741)からは見えた。
あの表情には、あまり認めたくないが見覚えがある。
(「まさか、食う気か
……?」)
そんな当惑がどうも表情に現れてしまったらしい。ユウキに目を向けた朏は、爽やかに笑い返してきた。
「さ、流石にオブリビオンは食べないよ?」
けれど、自分から食べる、とか言っている時点でちっともうまく取り繕えていない朏に、ユウキは軽く笑って返した
「あいつら、もと子分っぽいイカ焼き持ってるしな……。実際に美味い可能性は否めん」
「お、たしかに子分たちがイカ焼き持ってるね。これは、美味しく食べれそうかも……!」
大きい方にばかり見ていて、小さい方はあまり見ていなかった朏だったが、改めて見てみれば、たしかにイカ焼きを持っている。もし材料が……なら。期待できるかもしれない。
「うん、気合が入ってきたぞ」
「なら始めるか、朏」
「オーケー!」
大斧を手にユウキが駆け出し、巨大イカとの距離を詰めていく。その後を刀を抜いた朏が追っていった
「人間、まだ増えるイカ!? こっちだって、こぶんいかたんをもっと増やすイカ!」
「いくら子分を増やしたって、無駄だぜ。こんな風に吹き飛んじまうからな!」
ユウキは天高く掲げた大斧を、イカの群れの中に叩き落とす。不幸にもその直下にいた子分たちはもちろん、その周囲にいた子分たちも、地形が変わるほどの衝撃が弾き飛ばした砂に埋没し、一斉に姿が消えた。
そして、スッキリとした空間を朏が駆け抜けていく。子分たちのその先にいる巨大なイカ目掛けて、握った刀を鋭く一閃!
イカの足がまた一本切り離されていった。
「うん、いい感じ! もぐ」
朏は満足気に笑い、懐から取り出したおにぎりにおもむろにかぶりついた。
「嘘だろお前……。戦いながらメシ食うのかよ」
「だって、あいつらも食べてるよ」
呆れた、といった表情を浮かべるユウキの言葉にも涼しい顔。
「かーっ、だからって今食うか、普通。俺だって腹減ってるんだぞ! 戦場だってのに美味そうな焼きイカの匂いがするってのが、食欲を刺激しやがって腹立つし」
朏が全く気にしない様子を見てユウキは、バーベキューの折には必ず、朏を野菜責めの刑に処さねばならぬと心に誓った。
「全くイカ! ここでお弁当を食べるのは、我らにだけ許された権利イカ! あと足を返すイカ!」
「あー、いい、お前は怒るな。だいおーらしくどっしり構えてろ。ストレスで味が落ちたらもったいないだろ?」
「あれ、我、褒められてるイカ?」
何故か頬を赤らめたイカに容赦なく大斧を振り下ろしながら、ユウキは思う。
(「『問題なく美味しく食べられる』のなら、オブリビオンを調理するのも悪かねぇさ」)
だから、まずはきっちり倒して、味を確かめる。全てはそれからだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
久賀・灯夜
ミレニカちゃん(f02116)、良馬さん(f12123)と一緒に
やっとボスのお出ましか!
……って、なんかやる気を削がれる姿な気が……
しかもあれ、焼きイカ食べて共食いじゃ……
いや、油断せずにいこう!
あの墨が厄介だな……ガジェットショータイム!
呼び出すは強力な高圧洗浄機
これでイカスミを洗い流したり、敵の動きの阻害を狙う
もし仲間に敵の攻撃が当たりそうなら、【早業】で斬り払いや庇おうとする。
俺が墨で汚れたりする分には全然問題ない!
それでできた隙でミレニカちゃんに親分を吹っ飛ばしてもらえたら理想だけど……
良馬さん、しっかり決めてくれよな……って、それもやっぱ俺が食べんの!? しかも今!?
アドリブ歓迎です
鏑木・良馬
灯夜(f05271)ミレニカ(f02116)と
子分を焼いた上に食ってるんだが……なんだアレは。
ま、まぁ油断せずに行こう、理由はさておきキレてる相手とは時に油断ならぬ故な!
ミレニカより飛ばされてくる親分を見事捌いてみせようぞ。
子分が邪魔してくるかも知れんが、俺は二刀のスタイルなのでな。
左手の【冥】で子分を斬り、【二回攻撃】の右手の【天】にて斬り落としてやろう!
……え、飛んでくるの思ったより速くないか。ええいミレニカめの打撃力よ。
だからといって切り損じはせんよ!
斬り落としたイカの切り身は……はて、こいつは食えるんだろうか。
試しに食ってみるか灯夜。味の保証は無いがな!
アドリブ歓迎
ミレニカ・ネセサリ
久賀様(f05271)・鏑木様(f12123)と
なるほど、これが弱肉強食ですのねえ
ははあ、もしやかわいい見た目は凶暴さのカモフラージュでやがりますの?
Tec_Makeup起動
ガジェットで強化したクランケヴァッフェのガントレットで、
子分は片っ端からブン殴り、親分は鏑木様のほうへ殴って【吹き飛ばし】ますわおりゃあ!!
向こうの攻撃は基本【激痛耐性】で何とかしますが、
墨だけは【第六感】を働かせて何が何でも回避しようとします
さすがにあれに塗れるのは、わたくしの美意識が許しませんのよ!!
あら、あのイカも食べますの?
イカのほうは、味に関して何も言われていなかったような……
アドリブ歓迎
アンコウたちを倒し、怒りとともに現れた『だいおーいかたん』とかいう巨大イカは、猟兵たちとギリギリの戦いを繰り広げている最中である。
……いや、そのはずなのだけれど。双方ともに、なんだか緊迫感が足りていないように思える。少なくとも、猟兵たちが今ひとつシリアスに戦い切れていないのは、敵の見た目に影響されている部分が大きいだろう。
灯夜もまた、そう感じている一人であった。
「……なんか、やる気を削がれるなあ。しかも、あいつら焼きイカ食べて共食いしてない?」
「子分を焼いた上に食ってるな……。なんだアレは」
イカがイカを美味しそうに食べている。しかも、ご丁寧に調理までして。顔を見合わせた灯夜と良馬は、どちらからともなく、ため息をついた。
「なるほど、これが弱肉強食の世界というものですのねえ。ははあ、もしやかわいい見た目も凶暴さのカモフラージュでやがりますの?」
そんな二人の横で、腑に落ちたとばかりに深く頷くミレニカである。
「いや、アレを意図的にしているとは思えんが。……おそらくだが」
それは違うんじゃないかという良馬の言葉は、歯切れが悪かった。
「ま、まあ油断せずに行くぞ。たとえどんな理由だったとしても、キレた相手とは時に油断ならぬ故な!」
「そ、そうだよな。油断せずにいこう! ――ガジェットショータイム!」
とはいえ、ここで微妙な空気のままでいても進展がない。良馬と灯夜は、まるで空元気を絞り出すように声を張り上げた。
灯夜の手の中に現れたガジェットは、高圧洗浄機である。汲み上げた海水にギューっと圧力をかけて放てば、イカスミだって怖くはない。
「はい、どいたどいた! 道を空けてくれよ!」
「「や、やめるイカー。おべんとがダメになるイカー!」」
灯夜は噴射口を左右に振り回して、子分イカたちを弾き飛ばす。もちろん、子分イカたちの嘆きなど聞いてはいられない。
だが、その後に起きたことを知っていたならば、高圧の海水に吹き飛ばされていたほうがいいと子分たちは思ったはずである。
灯夜が作った道に、ミレニカが走り込む。
「美しい一撃には、美しい装いを」
そしてユーベルコードで強化した両の手のガントレットで、残った子分イカを片っ端から殴りつけていく。
――ゴギャァッ!
――ドゴォ!
力強く殴り飛ばされたり、ガントレット表層の爆発で吹き飛ばされたり。
悲劇的な効果音を撒き散らしながら、ミレニカはただひたすらに真っすぐ進む。
子分たちに体当りされようと、殴り掛かられようと一切を避けること無く、ひたすらに真っ直ぐ進む
「そこで止まるイカ! ――イカスミぶはー!」
けれど、吐き出されたイカスミだけは鋭いステップで躱してみせた。スミを浴びることは、ミレニカの美意識が許さないのだ。
そしてついにたどり着いた巨大イカの前で、ミレニカは限界まで腰を捻る。
巨大イカの足はこれまでの戦いで多くが欠けていて、痛々しい姿になっていた。
「その拳を振るうのはやめるイカ。焼きイカ食うイカ?」
「遠慮いたしますわ。鏑木様、いきますわよおりゃあ!!」
懐柔の言葉を無慈悲に無視し、全身のバネを使って硬いガントレットをイカの身体に叩き込み、吹き飛ばす。狙いは、良馬のところまで巨大イカを届けることだ。
「任せるがいい。――ぁ?」
待ち受ける良馬は、その眼を限界まで大きく見開いた。
(「……凄まじい速度で飛んできてないか? 想定以上だぞ。ええい、恐れるべきはミレニカめの打撃力よ」)
けれど、いまさら弱音は吐けない。
「良馬さん、しっかり決めてくれよな!」
灯夜も見ている。ここで格好の悪いところなど、見せられるものか!
「任せろ、斬り損じなどせんよ! ――ハァッ!」
巨大イカが振り払おうと真っ直ぐ伸ばしてきた触腕を、左手に握った紫色の刃で斬り落とし、右手に握った緋い刃でその太い胴体を輪切りにする。
――見事、巨大イカは赤と緋の、二筋走った剣気の前に捌かれたのだった。
「さて、このイカの切り身だが……、はて、コイツは食えるのだろうか」
砂浜に積まれたイカの切り身を前にして、良馬は首をひねった。
「あら、このイカも食べますの? こちらのほうは、味に関して何も言われていなかったような……」
「そうであった、そうであった。どうだ、灯夜よ。試しに食ってみるか? 味の保証はないがな!」
ミレニカが返した素朴な言葉を受けて、良馬はわざとらしく手を打ち合わせて灯夜の方を見る。
「……って、これもやっぱ俺が食べんの!? しかも今!?」
「何、時間の余裕はある。好きなように試してみればよかろう」
灯夜は切り身を持ち上げて、臭いを嗅いでみた。案の定、アンモニア臭が漂っている。これを美味くいただくには、どうも一工夫必要そうだ。
大成功
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第3章 日常
『ごゆるりキャン△』
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POW : 気合で食材を調達
SPD : すばやくテントや装備を展開
WIZ : のんびりりらっくす
👑5
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こうして浜辺を占領しようと試みたオブリビオン一行は排除された。
であるならば、いま一時、猟兵たちがこの浜辺を使わせてもらったとしても、誰も文句は言わないだろう。
ここには、手付かずの自然の恵みがある。目前には、アンコウやイカの巨大な切り身もある。涼し気な木陰もある。
まだ体力があるならば、新たな獲物を狙ってもいい。もう疲れ果てたならば、木陰で静かに寝てもいいだろう。もちろん、バーベキューだってきっと楽しい。
猟兵たちはそれぞれに、思い思いの時間を過ごしはじめる――。
グァーネッツォ・リトゥルスムィス
思い出した、巨大イカのアンモニア臭はぬめりを取ってから
酒を薄めた水で「一晩」つければとれるんだ
……一晩かかるなら仕方ない、今は別の食材で我慢だ
切り身の一部はちゃんと持って帰るから、
決して不味いのを食べずに済んで安心した訳じゃないぞ!?
アンコウはぷりっとした食感だから
コリコリ食感であるサザエを海に潜って狩猟するぞ
「自然の恵みに感謝を。頂いた命、無駄にはしないぜ」
アンコウもサザエもしっかり焼いていただきます
「んんー♪ アンコウもサザエもおいひ~♪」
戦闘してお腹が空いた時にこの格別の旨さ、最高だぜ♪
最後はゴミを片付け戦闘で崩れた砂浜も出来る限り整地するぞ
到着した時よりも綺麗にして帰るのがキャンプだぜ
さて、確保したイカの巨大な足先をどうしたものかと思ったが、切断面から臭うアンモニアがグァーネッツォの記憶を刺激する。
「……思い出した。巨大イカのアンモニア臭はぬめりを取ってから、酒を薄めた水に『一晩』漬ければとれるんだ」
今すぐに食べるということは、美味しい調理が出来るのにわざわざ不味く食べているわけで、それは食材に対して不誠実だろう。つまり、今は別の食材で我慢しなければならない。
……ホッ。
「切り身の一部はちゃんと持って帰るから、決してまずいのを食べずに済んで安心したわけじゃないぞ!?」
思わず吐き出してしまった呼気をごまかすようにつぶやいて、グァーネッツォは海を見た。
「アンコウはぷりっとした食感……、ということはコリコリ食感のサザエが欲しいな!」
サザエを捕りたいなら、狙いは岩場のあたりだろう。遠くに見える、少々離れた岩場に向けて歩き出す。
海は少々冷たかったけれど、潜った甲斐はあった。両手いっぱいのサザエを確保したグァーネッツォは、砂浜の一角に陣取り火をおこす。
食材はアンコウとサザエの二品。豪快に焚き火で焼いて、野趣溢れるバーベキューだ。
「自然の恵みに感謝を。頂いた命、無駄にはしないぜ」
パンッと手を合わせてから、焼き上がったアンコウにかぶり付く。ごくんと飲み込んで、次はサザエを手に取った。
「んんー♪ アンコウもサザエもおいひ~♪」
オブリビオンたち相手に大立ち回りを演じてペコペコになったお腹に、この格別のごちそうは病みつきになりそう。
獲った獲物は残さず食べて、イカの切り身も持ち帰れるように処理をした。焚き火のあとも、元通り。戦場に開いた大穴もできるだけ埋めておいた。
「到着したときよりも綺麗にして帰るのがキャンプだぜ」
楽しい時間を過ごさせてくれた海辺に対する感謝の形は、それが何よりだろう。幸せな気分で満たされたグァーネッツォは、意気揚々と帰宅の途につくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
鏑木・良馬
灯夜(f05271)ミレニカ(f02116)と
イカを食べやすいサイズに捌いて灯夜へ渡す
随分用意がいいな……よもやそこまで食べるのに積極的とは俺も思わなかったぞ。
原型のことは忘れるとして、新鮮な海の幸とは美味いものだからな!
ほぉ……新たな水着とな、今年の夏の勝負はそれということか。
SSRとはまた大きく出たな。
自己申告に違わずよく似合っていると思うがね!
灯夜はちゃんと対抗準備をしてきたか?
Rでは勝てぬぞ?
シュノーケリングか、面白い。
俺も行くとしよう。
話によればこの海は大層恵まれてるそうではないか。
ここは一つ、水中の獲物を捕らえてみるか!
異様なサイズの海老とか、焼いて食えるかもしれんな。
アドリブ歓迎
ミレニカ・ネセサリ
久賀様(f05271)鏑木様(f12123)と
美味と言われたあんこうはともかくイカの味ははたして
あら、マジですの久賀様?
さすが、用意周到ですのね!
では早速いただきましょう
おお……海鮮礼賛……新鮮な海産物とはこういう味ですのね
どちらもマジうまでやがりますわ
捌いてくださった鏑木様と、調理してくださった久賀様には感謝ですわね
料理は手伝えませんでしたし、せめて片付けはわたくしが
食べたら美しい海で遊ぶことといたしましょう
わたくし海と聞いて、水着を新調してきましたの!
ふっふっふ、美しい海+水着SSRなわたくしに目を奪われて、
顔面からダイビングなんてことにならないよう、気を付けてくださいましね?
アドリブ歓迎
久賀・灯夜
ミレニカちゃん(f02116)、良馬さん(f12123)と一緒に
無事に勝てて良かったし、良馬さんの包丁捌きも見れて良かったけど……
やっぱり食うの、これ?
まあそう言うと思って調べてきましたよ
ダイオウイカって浮力を得る為にアンモニアを持ってるから
塩水で洗って酒に漬け込んでから食べるんだってさ
と用意してきた調理酒を取り出して下拵え
これで美味しくなるといいけど
食事を済ませたらお待ちかねの海水浴!
流石にそこまで言われたらそんな事にはならないよ!
でも、うん……水着似合ってるぜ
簡単なシュノーケリングをやってみる
海中の綺麗な景色を見て喜んでくれたらいいんだけど
とか考えながら自分も思い切りはしゃぐ!
アドリブ歓迎
「無事に勝てて良かったし、良馬さんの包丁捌きも見れて良かったけど……」
先程まで灯夜が持っていたイカの切り身は、巨大イカをただバラしただけのものだった。食べるにも調理するにも、あまりに大きすぎるそれを、
「どれ、食べやすいように捌いてやろう」
と良馬が包丁を振るってくれた結果、いい感じに食材っぽくなったイカが今、灯夜のまえに鎮座している。
「美味と言われたあんこうはともかく、イカの味は果たしてどうでやがりますの?」
「やっぱり食うの、これ?」
興味津々な様子のミレニカと相まって、手際よく堀を埋められているなあと灯夜はため息をついた。ちらと良馬を見ると、いい笑顔で返してきた。――確信犯に違いない。
「まあ、そう言うと思って調べてきましたよ」
もっとも、この流れは十分予期できたものだったから、もちろん無策で当たって砕けろ、なんてことはない。灯夜は荷物袋に秘めていた調味酒を取り出して、浜辺の急造キッチンに並べた。
「あら、マジですの久賀様? さすが、用意周到ですのね!」
「いやー、初めてだから上手くいくかわかんないけどね。なんでもダイオウイカは浮力を得るためにアンモニアをいっぱい含んでるんだってさ。だから、きっちり塩水で洗ったあと、水気と一緒にアンモニアを抜いてやれば……」
テキパキと作業して、一口サイズに切られたイカの身を調味液に漬け込んだ。
「ずいぶん用意がいいな……。よもやそこまで食すことに積極的とは、俺も思わなかったぞ」
無茶振りする側だった良馬も、こう美味く対応されては感心するしかない。
そして、実食です!
3人の前に並べられた皿の上には、手間を掛けて調理したイカだけでなく、アンコウ料理もいい匂いを漂わせて皆の胃袋を刺激していた。
「早速いただきましょう。――おお……、海鮮礼賛……。新鮮な海産物とはこういう味ですのね」
「原型のことは忘れるとして、新鮮な海の幸とは美味いものだからな!」
「ほんと、どちらもマジうまでやがりますわ!」
「美味しく料理できたなら良かったよ。調べてきた甲斐があったってもんさ」
「捌いてくださった鏑木様と、調理してくださった久賀様には感謝ですわね」
おそらくは、日常から離れて自然の中で仲間たちと食べていることも、スパイスになっているのだろう。3人は美味しく料理を頂いて、ミレニカを中心に後片付けまでを終えたのだった。
お腹が満たされて、すこし食休み。それでもまだまだ太陽は高い。
なら次は、溢れる元気を発散するしかないと、一行はさっそく水着に着替えた。
「わたくし海と聞いて、水着を新調してきましたの!」
「ほぉ……、新たな水着とな。今年の夏は、それで勝負ということか」
「ふっふっふ、美しい海と水着SSRなわたくしという最強コンビの輝きに目を奪われて、顔面からダイビングなんてことにならないよう、気をつけてくださいましね?」
ミレニカは、まとった水着を見せつけるように堂々とポーズを決めている。
「SSRとはまた大きく出たな。自己申告に違わず、よく似合っていると思うがね!」
「流石にそこまで言われたら、顔面から波間に突き刺さるなんて事にはならないよ! でも、うん……、水着、似合ってるぜ」
良馬と灯夜、2人からの賛辞を受けて、ミレニカは一層胸をそらした。
「灯夜はちゃんと対抗する準備をしてきたか? Rでは勝てぬぞ?」
「部門が違うから、お構いなく!」
などと軽口をたたき合いながら、海へと向かう。
「で、みんなどうする? 俺はシュノーケリングをやってみようかと思うんだけど」
準備してきた道具を手に、灯夜が問う。仲間たちはさっそく乗ってきた。
「シュノーケリングか、面白い。俺も行くとしよう。話によれば、この海はたいそう恵まれているそうではないか。ここは一つ、水中の獲物を狙ってみるか! 異様なサイズの海老とかを、焼いて食いたいとは思わんか?」
「良馬さん、まだ食べる気満々なの? ねえ、ミレニカちゃん」
「お腹がペコペコになるまで綺麗な海を楽しんで、捕まえた食材を愉しめば一石二鳥というものですわ!」
「ミレニカはいいことを言う! よし、では麗しの海を楽しみつつ、食材は見逃さないでいこうではないか」
みんな欲張りだなあと、灯夜は苦笑した。あとは、初めての海に来たミレニカが、海中の綺麗な景色に喜んでくれたらいい。
でも、きっとそんな心配は杞憂で終わる。だって、海はこんなにも澄んで、最高のコンディションなのだから――。
大成功
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百合根・理嘉
ジゼル(f02633)と
うっし!海産物喰おー!
つーか、アンコウは鍋もいんじゃね?
寧ろ、鍋ちょーお薦めじゃね?
うるせぇわ!勝手に素潜りでもして取ってこい!
バーべーキューの準備ー!
ジゼル……お前、準備手伝わねぇで
カニと戯れてんじゃねぇよ
準備が終わったら始めようぜー!
つーか、マジでイカ喰うんかよ……
ま、美味いんなら俺も喰おう!
醤油垂らすんなら、やっぱバターも乗っけようぜ?
エビも貝も焼こー!
いっただきまーす!
(はふはふあつあつうまうま)
アンコウ鍋も美味い!
つか、アルコール飲めねぇ年齢なのが、悲しい!
ま、飲酒運転になっからどのみち飲めねぇけども
補足
遠慮なく満喫するき満々
片付けはきちんとして帰る!
ジゼル・スノーデン
りか(f03365)と
元気があるならと言われたら、元気有り余ってる!!
「りーかー!うにとアワビ!うにとアワビ食べたい!」
取りに行こう!船だすから!
素潜り?やったことはないな!
ちえ……いいもん、このカニさんを
「食べちゃうぞーがおー(カニと戯れ中)」
いけない、遊んでたらりかに怒られた。バイバイカニ。大きくなったら食べるからな。
火おこしは任せて、イカたん(切り身)アンコウ(七つ道具状態)の下ごしらえっと
アンコウうまいな……熱々を熱い浜辺で食べるのもいい
イカたんも美味しいぞ、うん
酒か?
まあサイダーでいいだろう、乾杯すれば一緒だ
後片付けはちゃんとするぞ。まなーだからな!
「うっし! 海産物喰おー! 準備はいいか、ジゼル! つーか、アンコウは鍋もいいんじゃね? むしろ、鍋ちょーオススメじゃね?」
「りーかー! うにとアワビ! うにとアワビ食べたい! 捕りに行こう! 船出すから!」
ボスも倒し、あとは遊ぶばかりとあって、2人のテンションは最高潮。これまでに手に入れた食材をどう食べるか考え始めた理嘉に、それだけでは物足りないとジゼルがまとわりついて主張する。
「うるせぇわ! 勝手に素潜りでもして獲ってこい! さて、バーベキューの準備をしねーとな!」
だが理嘉が今すぐのバーベキューに掛ける意気込みは熱く、ジゼルは振りほどかれてしまった。
「素潜り? やったことはないな!」
ひとりで捕りに行けるか考えてみたジゼルだったが、それは難しそうだと諦めることにしたようだ。せっかく、ユーベルコードで手漕ぎボートだって出せるのに……。
「ちぇっ……。いいもん、このカニさんを……」
いじけたジゼルは足元を横切るカニに目をつけた。
砂浜に突き立てた指先で通せんぼしたり、突っついてみたり。やっているうちになんだか楽しくなってきて、
「食べちゃうぞー、がおー」
と怪獣のふりをしてみたりもした。
「……ジゼル。お前、準備も手伝わねぇでカニと戯れてるんじゃねぇよ」
そんなふうに遊びつつけていれば、流石に理嘉から目くじらを立てられるわけで、ジゼルはカニを逃してやることにした。
「――いけない、遊んでたらりかに怒られた。バイバイ、カニ。大きくなったら食べてやるからな」
ようやく解放されたカニはよたよたと去っていったが、最後に熱い視線とともに物騒な別れの言葉を掛けられたあとは、脚さばきが心なしかシャッキリとしたようにも見える。
ジゼルは包丁を入れたイカと、可食部位を切り出したアンコウの下ごしらえ。その傍らで理嘉が起こした焚き火も、いい感じの火勢になってきた。
「そろそろ始めようぜー!」
「ん、じゃあ焼いていくぞ」
アンコウ鍋をセットしつつ、その横で網焼きの開始だ。
網の上に乗せられたイカの身が、熱で縮んで反り返っていく。それに伴って、ジュウッと立つ音と、香ばしい香りが周囲を漂い、食欲を刺激する。
「つーか、マジでイカ喰うんかよ……。ま、美味いんなら俺も喰うけど!」
「味付けは醤油でいいか?」
「醤油垂らすんなら、やっぱバターも乗っけようぜ? あと、エビも貝も焼いてこー!」
焚き火を挟んで和気あいあいと、食材を乗っけていった。そうしているうちに、最初に乗せたものが良い焼き具合になっている。
「いっただきまーす!」
理嘉は大きく口を開けて、焼いたアンコウにかぶり付く。そして、椀によそったあんこう鍋をすすった。
「アンコウうまいな……。熱々を熱い浜辺で食べるのもいい」
「焼いたのもいいが、アンコウ鍋も美味いぞ!」
「イカたんも美味しいぞ、うん。食べるか?」
「おう、喰うぜ。……くぁあ、こういう時にビールとか飲んだら最高なんだろうな! まだ飲める歳じゃねーし、飲酒運転になっちまうからどのみち無理だけども」
「酒か? まあサイダーでいいだろう。乾杯すれば一緒だ」
「たしかにな!」
さっそくコップに注いだサイダー同士を打ち合わせて、乾杯。一気に飲み干して、2人は笑いあった。
大成功
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茅場・榛名
モニカ(f14455)に同行
さて、時間も空いたし、りでもしようかな。自分で言うのもなんだけど、結構上手いよ。
でも結構なサイズでしょ?【怪力】でなんとかなればいいんだけど。
「うん、波も穏やかで釣りにはいいコンディション、かな。
海釣りは初めてだけどうまくいきますよーに!」
「おっ、これは良い感じかな?」
どうした、モニカ?え、海がしょっぱ…ってそりゃそうだよ!?
塩だってほとんどは海の水から作ってるんよ!?
「モニカ、これを調理してくれないかな?」と言って足元に転がる山のような釣果を指す
「それじゃ、いただきます!」
モニカ・ラメール
榛名(f12464)と一緒
さぁ、バーベキューね!
でもその前に、これだけじゃ食材も足りないしもっと獲らないとよね!
来なさい、ラ・ヴイーヴル
この子達にさっき使った網の両端を咥えさえて……よし
それじゃ、海に潜って泳いでらっしゃい
いっぱい獲って来るのよ!
榛名、榛名……
大変よ、海ってすっごくしょっぱいの……(味覚が有るが故の弊害)
でも見て、凄いわよ!
こんなに大きなクルヴェット(海老)やコキヤージュ(貝)がいっぱい獲れたわ!
これだけあればお土産にも十分よね!
あら、榛名は釣りをしてたのね
任せて、わたしが捌くから一緒に焼いて食べましょ!
それじゃぁ、頂きます!
先ほどイカを網焼きにした榛名とモニカの2人は一仕事を終えて、それぞれにのんびりと過ごすことにしたようだ。
「さて、時間もだいぶ空いてるし、釣りでもしようかな」
榛名は釣り竿を手に、岩場へと向かう。海釣りは初めてで勝手が掴めないけれど、勘で場所を決めて、餌は波打ち際の岩に張り付いていた貝にしてみた。
「うん、波も穏やかで釣りにはいいコンディション、かな。海釣りは初めてだけど、うまくいきますよーに!」
願いを込めて仕掛けを投げ入れ、暫し待つ。掛かってくれさえすれば、釣り上げるのには結構自信があるのだけれど……。
「おっ、これはいい感じかな?」
さっそく当たりの感触を得て、ニンマリと笑う榛名だった。
「もちろん、バーベキューをするわよね。でもその前に、これだけの食材じゃ足りないし、もっと獲らないとよね!」
モニカも魚介類を獲るつもりのようだ。けれど、釣りなどという悠長な選択ではなく、やるのは漁である。
「来なさい、ラ・ヴイーヴル」
呼び出した竜槍に鋼糸製の網を引っ掛けて、海へと投げ入れる。
「海に潜って、泳いでらっしゃい。いっぱい獲ってくるのよ!」
イメージは底引き網。海底ギリギリを進む竜槍が網を海底に広げ、獲物を包み込んでいく……。
「榛名、榛名……」
「ん、モニカ、どうした?」
釣りに没頭していた榛名は、モニカに呼びかけられてようやく彼女の接近に気がついた。なにか慌てているようだけど、どうしたんだろうと身構えていると、
「大変よ、海ってすっごくしょっぱいの……」
「え、海がしょっぱ……? って、そりゃそうだよ!? 食塩だって、ほとんどは海の水から作ってるんだよ!?」
内容があまりにも当たり前のことすぎて、むしろ驚く。まさか、これだけなのか? そうだったら一層衝撃的だったが、さすがに他にも用事があったらしい。
モニカは網に包まれた戦果を誇らしげに掲げて、榛名に見せる。
「そうなのね。でも見て、すごいわよ! こんなに大きなラングーストやコキヤージュがいっぱい獲れたわ! これだけあれば、お土産にも十分よね!」
「ああ、それだけ獲れたら十分だね。これから料理するんだろう? ボクも結構な釣果を得たんだ。どうせなら一緒に調理してくれないかな?」
榛名が指差した先には、海水が溜まった岩の窪みがあった。その中には、何匹もの魚が泳いでいる。
「あら、榛名は釣りをしてたのね。任せて、わたしが捌くから一緒に焼いて食べましょ!」
とくに打ち合わせたわけでもなかったけれど、それぞれに違う場所で獲った獲物は種類も多様で、いろいろな味が楽しめそうだ。
竿を手早く片付けた榛名は、釣果をモニカの網に放り込む。そしてバーベキュー向きの場所を探しに、2人は歩き出したのだった。
大成功
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二神・マ尾
【三日月形】で参加
バーベキューっていえば肉だよな。
知り合いの肉屋からいっぱい買ってきたぞ。
結構綺麗だろ?
ユウキさんが野菜を盛ってきたのを見て
俺達の健康を気遣ってくれてる…!
と勝手に勘違いし一人感動。
ユウキさんもどうぞとお返しにもりもり。
「肉焼きますね」とトングで並べつつ
もし半生の肉に箸が伸びれば、
「それはまだ焼けてない」とジト目で阻止。
刀捌きに感心しつつイカもどんどん焼いてこう。
焼いてばかりじゃせいがないし、俺も一口。
「!やっわらかー…。何これめっちゃ美味い」
自分が焼いた肉にテンションが上がる。
ミカの声かけに「あ、俺もいる」
と覚えた酒の味を楽しみたいと、グラスを持って行く。
ユウキ・ネストラ
マ尾と合流して【三日月形】で参加
朏を野菜で倒す為に野菜をふんだんに用意した
「好きなだけ食べていいからな!」(勝手に皆の皿に野菜を山盛り
朏の野菜返しは全力で避けるが、マ尾のは…善意と分かるだけに…(苦悩し、盛られるまま受け入れる
だが食うとは言っていない!(朏の皿へ、盛られた野菜を横流す!
防がれたらギリリと歯噛みしつつ諦めて食べよう
次に狙うは当然肉!
肉と焼きおにぎりの組み合せは永遠に食える
「焼き加減に厳しいタイプだったか…」マ尾の意外な一面に戦慄
肉によっては半生も、ウマイ!(隙を見て取るチャレンジ
失敗したら、肉なんて狙ってないぜって顔でイカを取る
酒の誘いには「ちょうど飲みたいと思ってた」笑顔で乾杯
神々廻・朏
【三日月形】で参加
よし!やっとバーベキューだ!
酒瓶片手に大はしゃぎ
イカは僕に任せてと、意気揚々と刀でわたや軟骨など除去し下足と胴体に
おにぎりには味噌を塗り
次々と鉄板で色々焼きはじめ
早く焼けないかなと待ってれば
気がつけば皿に野菜が
嫌いではないが…ふふ
ユウキの皿にも野菜こんもりしてやろうとそろっと
お肉は待ってましたとばかりに箸を伸ばし
けどまだ焼けてなかったらしくマ尾からジト目が!
ごめんごめん!と笑って誤魔化したながらちゃんと焼けたら取るよ
野菜の横流しは断固拒否
お皿を防御するよ
うん、お肉は美味しい!お酒に合うね
あ、二人ともお酒飲むでしょ?お酌してあげよるね!
と差し出されたコップに並々そそいであげよう
海辺には足りないもの。それは肉である。いや、海辺から離れて森にでも入れば捕れるのかもしれないが、そんな面倒なことをしなくても、小粋な補給物資を二神・マ尾(真尾・f07441)が届けてくれた。
「バーベキューっていえば肉だよな。知り合いの肉屋から、いっぱい買ってきたぞ。けっこう綺麗だろ?」
「マ尾、ナイス! よーし、イカは僕に任せろー」
諸手を挙げて肉を歓迎した朏は、意気揚々とイカの解体作業に入る。鋭い刀でもって丁寧にワタや軟骨を除去。下足と胴体に分けた上で、美味しく食べられるように下処理をきっちり施していく。
「お前ら、肉やイカだけじゃなくて野菜も食べろよ。たっぷりと、たーっぷりと用意してやったからな」
ユウキはユウキで野菜の乱切りをかごの中に積み上げていた。
(「弾薬の準備は十分にしておかねばな……」)
はたして、その努力は実るのだろうか。
「よし! ではここに、バーベキューの開始を宣言します!」
「「おー!」」
高らかにうたわれた朏の開始宣言に、マ尾とユウキが応じて鉄板の上に食材が投入された。
じゅーっ。
(「早く焼けないかな、焼けないかな
……!」)
気持ちのいい音を耳にしつつ、朏はウズウズしながら焼き加減を眺めている。マ尾も火加減を調節しながら、肉の面倒を見ていた。
――さっそくのチャンスである。
ユウキはこの隙に、2人の皿へと野菜をこんもりと盛った。声をかけるのは、もちろんその後。
「野菜を盛ってやったぞ。好きなだけ食べていいからな!」
「さすがユウキさん、俺たちの健康を気遣ってくれてる……!」
「ほー。別に嫌いではないが……」
キラキラとした瞳を向けるマ尾と、ジト目を向ける朏。ユウキは温度差のある2人の視線に晒されていた。
「もちろんユウキも食うよな?」
「いやいや、これはお前らのために用意したわけだから……」
ユウキの皿にも野菜を盛ろうと試みる朏だが、ユウキはひらりひらりと躱していく。
「そんな、ユウキさん。遠慮しないでたくさん野菜を食べてください!」
が、マ尾から野菜を配られれば、それが善意100%で行われているとわかるだけに断りづらく、
「……あ、ああ」
苦悩しながらも、一度は受け入れた。
(「――だが、食うとは言っていない!」)
しかし諦めが悪いユウキは、さらに朏への横流しを狙う!
「二度も同じ手は食わないよ?」
――だが駄目だった。先ほどの行為のせいで警戒レベルが上がっている朏の突破は難しく、ギリリと臍を噛むしかないユウキである。
「肉をどんどん焼いていきますね。焼き上がったら食べてください」
「マ尾、ありがとねー! いただきっ」
「――それはダメ。まだ焼けてない」
伸ばした箸先をトングで制されて、朏はマ尾の顔を見る。彼の冷ややかな視線は朏の行為がギルティだと告げていた。
「ごめんごめん!」
その圧の前には朏も笑ってごまかして、行儀よく焼き上がりを待つしかない。
「……焼き加減に厳しいタイプだったか」
そんなマ尾の意外な一面を見て、気をつけておこう、と心に刻むユウキだった。
そしてようやくお許しが出た肉を、ユウキが頬張る。
「美味い。そして焼きおにぎりも香ばしい。この組み合わせは永久機関だな、ずっと食っていられるぞ。ほれ、マ尾も焼いてばかりいないで食べろよ」
「そうだね……、ん! やっわらかー……。何これむっちゃ美味い」
マ尾も自分が焼いた肉が思っていたよりずっと美味しくて、感嘆の声を上げた。
「うん、お肉はおいしい! お酒に合うね。あ、2人ともお酒飲むでしょ? お酌してあげるね!」
もちろん、持ってきたお酒を嗜みながら肉を食す朏にも異論はない。そこで自分ばかり酒を飲んでいることに気づいて、酒瓶を持ち上げた。
「おう、ちょうど呑みたいと思ってたとこだ」
「俺もいるー!」
すかさず持ち寄られたコップに、波々と酒が注がれて。
「じゃ、改めてかんぱーい!」
「「かんぱーい!」」
グラスを合わせた3人は、楽しそうに笑い合う。酒精の力も借りながら、それからしばし3人は最高にリラックスできるひとときを過ごしたのだった。
やがて空も赤く染まっていく。一日を存分に楽しんだ猟兵たち一行は、たらふく食べた海の幸を思い出に、それぞれの家へと帰っていった――。
大成功
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