忍者が潜んでビキニが舞うとな……鳥が来るんだよ
●なにやら不穏な……。
夜も更け、しんと静まり返った宿場。
その二階の一室に、淡い蝋燭の明かりを囲んで話し合う者どもがいた。
「首尾はどうだ」
「万事順調よ。明日には騒ぎを起こすに十分な人手が得られるだろう」
「見立てるのには難儀したがな。そうそういる人材ではない」
「それは確かに」
顔を突き合わせ、声を潜めるその男たちは、何事かを企んでいるようであった。
雰囲気から察するによからぬことではないだろう。だが男たちは犯罪事には慣れているのか落ち着き払っており、企みは必ず成功すると確信しているようである。
「我らの根回しは済んだ。役人どもには止められんだろうな」
「ああ、そうだな」
「しかし安心はできん」
「猟兵どもか……それは用心せねばならんな」
ふむ、男たちが思案する。
が、それも憂うほどのことではなかった。
「まあ恐れるほどのことではあるまい。町民に紛れてしまえば、奴らとて我らを見つけることはできんだろう」
「そうだな」
「それこそ我らの得意とするところ。見事逃げおおせてみせようぞ」
「よし決まりだ」
ふっ、と1人が蝋燭の火を吹き消すと、辺りは闇に包まれた。
それから数秒後、雲間からの月明かりが室内を照らしたが、そこにはもう誰の姿もなかった。
●忍者の野郎をひっ捕らえるんだ!
「オブリビオンの尖兵が、よからぬ動きをしている」
グリモアベースに猟兵たちを集めるや否や、プルート・アイスマインドはサムライエンパイアでの予知について語った。
とある藩の町で、オブリビオンが裏で糸を引く事件が発生しているらしいのだ。
「オブリビオンは忍者たちを手駒とし、治安の悪化を狙っている。治安が悪くなれば居場所を求めたならず者たちが集まり、ゆくゆくは幕府を覆す戦力にできると考えたのだろう。実際、もう忍者たちの手引きで他藩を追放された者たちが幾人か集まっているようだ」
事は結構、進行してしまっているらしい。
だがまだ間に合わぬわけではない。
忍者たちを捕らえれば、治安悪化の全容もつかめる。
そしてその計画を挫いてしまえば、いよいよオブリビオンも自ら動き出すしかなくなるはずだ。
「そうなってしまえばあとは倒すだけ。万事解決ということだ。ただ……」
作戦のすべてを語ったプルートだが、そこでやや言葉を詰まらせる。
どうやら何か面倒ごとがあるらしい。
「尖兵たる忍者たちだが……猟兵の目から逃れるため町民に化けて潜んでいるらしいのだ。見たままでは普通の町民と区別がつかんほどの扮装でな、こういうことを何と言うんだったか……」
むむむ、と腕組みした上体を傾けるプルート。
首だけでなく上体ごととはだいぶお考えのようである。
「ああ、思い出したぞ――汚い! さすが忍者汚い!」
いや違えよ! 確かに汚いけど別に的を射た表現じゃねえよ!!
「さす忍のほうが正しかったか……?」
それも違えよ! 忍者さん褒められること何もしてねえよ!!
「まあそれはどうでもいい! つまりは町に溶けこんだ忍者を捕まえるのは骨が折れるだろうということだ! 各自、気合とか頭脳でよろしくやってくるよーに!!」
あっ、こいつ問答無用でグリモア起動してやが――。
そんな経緯で、猟兵たちはサムライエンパイアにGOしたのだった。
星垣えん
だいたいタイトルどおりのフラグメントです。
というわけで、星垣えんでございます。
1章は、汚いさすが忍者汚い。
2章は、ビキニ祭り。
3章は、威厳ある鳥さん(OP画像)とのボス戦。
って構成になっとります。
2章のフラグメントのおかげでネタ化を免れないんだ。すまない。
なのでやりたいことをぶっこむと良いんじゃないだろうか!
それでは、皆さんのプレイングお待ちしております!
第1章 冒険
『忍者はどこに消えた?』
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POW : 片っ端から忍者かどうか問い詰める。
SPD : 忍者がひっかかってしまう尋問や罠を仕掛ける。
WIZ : 華麗な推理(あるいはアイテム、魔法)で忍者を見分ける。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
朝の光が降りそそぐ町並みでは、そこかしこを町民が歩いていた。
武士風の者は肩で風を切り、魚屋は樽付きの棒を担いで行き、暇そうなオヤジはあてどなく道をふらふら、茶屋の町娘は元気な声を往来に響かせる。
何の変哲もない、サムライエンパイアの日常に思える情景だ。
ここにさす忍がいるというが、果たしてどう探りを入れればいいのやら――。
ミフェット・マザーグース
ミフェットは歌が得意だから
ニンジャが怒っちゃう歌をうたってみるね
ヒトにつくってもらったやつだけど、だいじょうぶかな?
【SPD】
きたないにんじゃのうた(作曲:キマイラFのネットのヒトたち)
戦場で一騎討ち サムライとニンジャー♪
カタナを折られて降参ニンジャ
ごめんなさいと 菓子折りひとつ
ひとくち食べたら毒ダンゴー
あまりにもひきょうすぎるでしょう?
きたないなさすが忍者きたないー(KSNKー)
戦場で巨大な敵 ながく苦しい戦いー♪
あとちょっとで勝利のその時
後ろから急にやってきてトドメをさすニンジャー
手柄とかいろいろぜんぶ総取りー
あまりにもひきょうすぎるでしょう?
きたないなさすが忍者きたないー(KSNKー)
ノイ・グランガイオス
アドリブ・連携OK ※大阪弁です
町人に紛れた忍者を暴くんかー。なかなか手強いなあ。
よっしゃ!ここは罠を仕掛けたる!
「急報! 町に忍者が潜伏中!」みたいな瓦版? チラシ?
とにかくそれっぽいのを用意して、忍者について間違った情報を広めるわ。
・基本的に全裸。身軽に動くためらしい
・「イヤーッ」「だってばよ」「ニンニン」と鳴く
・鋭い刃物を持つので注意。毒を持つ種類もいる
・概ね全裸。女子はぷるんぷるん
・液状化したり不死身だったり壁や天井に貼りついたりする
・ほぼ全裸
これで、忍者に詳しくない一般人とは違う反応する奴が忍者に違いないで!
「町人に紛れた忍者を暴くんかー。難儀な仕事やなー」
通りを闊歩するノイ・グランガイオスが、頭の後ろに手を組んで朝日を見上げた。
「忍者も伊達やないってことやろか……」
「がんばって見つけないと、だね」
ミフェット・マザーグースが、自身の倍ほども大きいノイを見上げる。2人が並んで歩いているさまはデコボコどころでないバランスだった。
だがそれは見た目だけの話。
忍者を見つける手段に関しては、2人の考えはひとつだった。
「よっしゃ! なら始めよか!」
「りょーかい」
視線を交わすや行動を開始する2人。
ミフェットは通りの真ん中で立ち止まると、得意の歌声を高らかに響かせた。
「戦場で一騎討ち、サムライとニンジャー♪」
「カタナを折られて降参ニンジャ」
「ごめんなさいと菓子折りひとつ」
「ひとくち食べたら毒ダンゴー」
「あまりにもひきょうすぎるでしょう? きたないなさすが忍者きたないー♪(KSNKー)」
歌詞が大概である。
キマイラフューチャーで仕入れた歌らしいが、これを忍者さんが聴いたら安寧が戻ったキマフューにまた一波乱あるんじゃないだろーか。
「戦場で巨大な敵 ながく苦しい戦いー♪
あとちょっとで勝利のその時♪
後ろから急にやってきてトドメをさすニンジャー♪
手柄とかいろいろぜんぶ総取りー♪
あまりにもひきょうすぎるでしょう? きたないなさすが忍者きたないー♪(KSNK-)」
しかも2番まである。
戦争まで2番が来ませんよーにと祈るしかなかった。
「何だ? 面白えこと歌ってんなあ」
「あら可愛い女の子ねー」
「よかったら、おねえちゃんのチラシも見てってください」
集まってきた聴衆を、隣に立つノイ(お姉ちゃん設定)のほうへ誘導するミフェット。
ノイはチラシの束を抱えていた。
気になるそのチラシの見出しだが――。
『急報! 町に忍者が潜伏中!』
というド直球の文言が、進出色ででかでかと踊っていた。
「に、忍者が潜伏!?」
「やぁねぇ、何で潜伏なんて……」
「落ち着けへんよな。せやけど心配あらへん。このチラシで忍者の特徴を網羅できるさかい!」
笑顔でチラシを配布してゆくノイ。
不安に駆られた町民たちはこぞって受け取り、目を通す。
以下、その内容と町民の反応である。
『基本的に全裸。身軽に動くためらしい』
「身軽にって身軽すぎるだろ……」
『「イヤーッ」「だってばよ」「ニンニン」と鳴く』
「随分と可哀想な奴らなんだな……」
『鋭い刃物を持つので注意。毒を持つ種類もいる』
「毒!? 怖いわぁ……」
『概ね全裸。女子はぷるんぷるん』
「おっぱいぷるんぷるーん!!?」
「時間が惜しい。捜すぞ」
『液状化したり不死身だったり壁や天井に貼りついたりする』
「なんかもう人間じゃねえような……」
『ほぼ全裸』
「「「人間じゃねえ」」」
「待てぇぇぇーーーーーい!!!!」
チラシを読みふける町民たちの間で、何者かの怒りの声が響いた。
ノイとミフェットが視線を向けると、そこにはチラシを握りつぶし、茹でダコよろしく顔面噴火しているおっさんがいた。
「何だこの出まかせは! 全裸など注目を集める姿に忍者がなるものか! それに忍者の戦い方を汚いなどとお門違いにも程が――あっ」
さんざ言い放って、はたと我に返るおっさん。いや忍者。
ミフェットとノイが、じーっと見つめていた。
「……ニンジャさん」
「……忍者やなー」
「……馬鹿を言うな。忍者なんてそんな」
HAHAHA、と笑いあう3人。
もちろん忍者さんは捕まりました。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エレクメトール・ナザーリフ
【SPD】
これは……銃が撃てる?撃てない?
忍者見付けたら撃って良いのでしょうか。うーん…
3つ程考えてみました
忍者は手裏剣を投げていると親指と人差し指の間にたこが出来るとか
なのでたこがある人が忍者です!
そんな事聞いた事がない?私もです
3m程の高さに棒を置いて跳んで頂きます
跳べたらその人は忍者です!
そんなのわざと跳ばないだろう?
さす忍なのにこんな高さも跳べないんですか?
団子、煎餅、饅頭を用意しました
この中でどれか一つを選んで頂きます
忍者は団子好きなので団子を選べば忍者です!
まぁ全部に自白剤入れておきますしそれを見抜いたら見抜いたで忍者確定ですね
以上の事からあなたが忍者です!
なので撃って良いですか?
どこか離れたところに少女の歌声を聴きながら、エレクメトール・ナザーリフは町民に紛れて歩いていた。
「忍者見付けたら撃って良いのでしょうか。うーん……」
物騒なことを仰るエレクメトールの顔はガチだ。
「まあ、撃てるかどうかはともかく捜すとしましょう」
トリガーにかけた疼く指を引っこめ、捜索を始めるエレクメトール。
彼女がまず行ったこと……それは通行人の手相を見ることだった。
「うーん……」
「あのう、何を見てるんです?」
「いえ、ありがとうございました」
不思議そうな表情をする人たちを、エレクメトールは手を振って送り出した。
忍者は手裏剣を投げているから親指と人差し指の間にたこができる――ということにして手当たり次第見てみたのだが収穫はゼロでした。
「では次の手段です」
たこ理論を諦めたエレクメトールは、今度は通りを挟む民家の屋根に棒を渡した。
「…………」
そして待機した。
忍者なら高く跳べるはず――ということで待ったのだが、道行く人は「あ、棒」とかいう感じで見上げるだけだった。
「……さす忍なのにこんな高さも跳べませんか。それでは――」
棒はとりあえず置いといて、菓子を包んだ袋を取り出すエレクメトール。
どんだけアイディアがあるんや。
「団子、煎餅、饅頭。忍者は団子好きなので団子を選べば忍者です」
暴論すぎる。
ただの団子好きさんの無事を祈るしかねえよ。
「そこの方。よければ好きなお菓子をどうぞ」
「え? 急に何ですか?」
「お構いなく。どうぞ好きな物を」
「えーっと、じゃあ……」
ぱっと饅頭を取り、食べる通行人。
よかった……無実の人が犠牲にはならずに――。
「ところであなたは忍者ですか?」
「あ……あぁ、そうだ……俺は忍者……」
え?
「では確保です」
「わ、わかった……」
……忍者さんがなぜかすんなり捕まった。
エレクメトールさんは、用意した菓子すべてに自白剤を盛っていたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
子豚・オーロラ
POW主体に行くわ
片っ端から調べればいいのね
なら主に男性にターゲットを絞って声をかけて行くわ
聞きたいことがあると言って近づきつつ、顔の近くに胸を持って行って【手を繋ぐ】に【誘惑】
十分近づいたら【爆乳籠絡鞭】を顔にあてるわ
大丈夫、ユーベルコードとはいえ乳ビンタそのものにはダメージはない技だから
その上で「私の質問に正直に答えてね」とルールを課してから、「あなたは忍者?」と聞くわ
「いいえ」と答えてダメージがないならよし
技を解除し、変な質問をしたお詫びに胸の間にお顔を【物を隠す】してあげて解放するわ
もし違うと言ってダメージを受けるそぶりがあればそれが忍者よ
【グラップル】からの【怪力】で捕まえてあげるわ
「この町の中に忍者が紛れているのね」
町に転移してくるなり、子豚・オーロラは周辺に鋭い眼差しを散らした。
下着代わりの細布はっつけてるだけっつー露出度だが、視線だけは鋭かった。
本当なんだ。
「まずは話でも聞いてみましょうか」
オーロラが、通りがかった手ごろな男に声をかける。
「ねえ、聞きたいことがあるの」
「聞きたいこと? いいぜ。何なんだ?」
「実はね……」
「!?」
男の手を取り、艶っぽい上目遣いを見せるオーロラ。
さらに男の後頭部に手を回すと、自身の巨大な胸に触れそうなほど引き寄せる。
そして――。
「ほぉぉ~っ!」
「どわっぷ!?」
乳ビンタをかました。
乳ビンタである。
だが安心してほしい。れっきとした捜査行動だから。
「私の質問に正直に答えてね。あなたは忍者?」
「に、忍者なわけがあるかよ」
「そう。ごめんなさいね、変な質問して」
「っぷわ!?」
男の顔を自分の胸で包みこむというお詫びをしてから、彼女は男を解放した。
男にぶつけた乳ビンタは実はユーベルコードだった。宣告したルールを破ればダメージを与える、という技を応用してダメージの有無で忍者であるかを探っていたのだ。
「さて、片っ端から調べていくわよ」
新たな通行人男性を捕まえに、気合を入れるオーロラ。
それからは乳ビンタの嵐だった。乳をぶつけられては解放されてゆく男たちの絵面は傍から見れば恐ろしさすら抱くカオスだった。
だがそのカオスも、都合18人目にして実を結ぶ。
「あなたは忍者?」
「そんなわけが……ぐぬうっ!?」
帯刀した武士然とした男が、痛みに顔を歪めて膝をついた。
にっと口角を上げるオーロラ。
「あなたが忍者ね」
「くっ、ここは退散――」
「逃がさないわよ」
「ぐあああっ!?」
逃走を図った忍者にオーロラが組み付き、怪力で締め上げる。
気を失った忍者はそのままさくっとお縄につくことになった。
大成功
🔵🔵🔵
ルベル・ノウフィル
pow
あなたが忍者ですね!!?(クワッ)
僕の推理は完璧でございますとも
直感!あーなんっかこの人忍者だわー忍者っぽいわーまじ忍者だわー
よしあなたは忍者認定!認定者僕!
YOU忍者!さす忍!さす忍!!
僕に忍者認定をされた方は誇りに思うとよいでしょう
それだけ身のこなしが忍者だったということなのですからね
そう、かくゆう僕も忍者なのかもしれない…
はっ!
そうか、僕が、僕こそが忍者だったのでございます
僕が犯人です…
というのはさておき、
真面目にお仕事をしましょうか
えーと僕は、第六感とかそのあたりで手当たり次第にですよ
キュピーン!!あなたが忍者ですね!?(振り出しに戻る)
おのれさす忍
僕をこんなに惑わすなんて…くっ
アリス・セカンドカラー
遠隔透視のサイキック、クレヤボヤンス(念動力、第六感、ハッキング、聞き耳、視力、情報収集)で捜索するわよ。準静電界をハッキングしその情報を読み解けば、過去も思考も嗜好も把握し放題よ☆透視と言ってるけれど、千里眼・順風耳、読心術、過去視の複合能力よね。
捜索範囲を広げるためにタルパストーカーで小さな私達を想造して町中に放つわ。この子達の五感を借りてクレヤボヤンスすれば見落としも少なくなるでしょう。
状況しだいでは忍者に小さな私を接触させてワンダフォーランドに拉致るのもアリかしらね?
メメ・ペペル
ニンジャさんは、ふだんへんそうしているときも、ふところにしゅりけんなどの「あんき」をしのばせているときいたことがあります!
みためだけじゃくべつがつかないなんて、ぎしんあんきになりますよ……「あんき」だけに(ぼそっ)
……なので、【ガジェットショータイム】で、「ちょーこーせーのーきんぞくたんちき」をしょーかんし、まちをあるきながら、まちのひとたちのふところにはんのーがあるか、さぐりをかけてみます!
たんちきにはんのーがあったひとには、もちまえの【コミュ力】でじんもんをしてみます!
うまいことぼろをだしてくれるといいのですが……
(アドリブ・共闘歓迎です!)
「あなたが忍者ですね!!?」
「ひいっ!?」
ルベル・ノウフィルがかっ開いた赤い瞳孔に、身を竦ませる町民。
「僕の推理は完璧でございますとも。直感! あーなんっか忍者っぽいわーまじ忍者だわーということであなたは忍者認定! 認定者僕!」
「何を言ってんですか!?」
「YOU忍者! さす忍! さす忍!!」
「さす忍って何!?」
間断なくまくしたてたルベルが、戸惑う町民に指を差しながら回っている。
なんて災難な町民なんだ。
後ろから見物していたメメ・ペペルとアリス・セカンドカラーはそう思った。
「ルベルさん、こっちにきてからずっとあのちょーしですね!」
「町民全員が忍者になりそうな勢いね。それはそれで面白いけど」
さす忍コールを聞き流す2人の言葉は冷静だ。
そう、ルベルくんは町に転移してきた瞬間から、道行く怪しい人を見かけては『さす忍』に認定して回っていたのだ! つまり迷惑!
が、当の本人にそんな自覚はなかった。
実際いまもやったった感を醸し出しつつすごい頷いてる。
「僕に忍者認定をされた方は誇りに思うとよいでしょう。それだけ身のこなしが忍者だったということなのですからね。そう、かくゆう僕も忍者なのかもしれない……はっ!」
カッ、と目を見開いたルベルが頭を抱えた。
「そうか、僕が、僕こそが忍者だったのでございます。僕が犯人です……」
「ルベルさんがつみをみとめました!」
「一件落着ね」
やかましいルベルくんを相変わらず静かに見ている2人。
深刻なツッコミ不足であった。
だがツッコミがいなくとも猟兵の役目を果たすことはできる。
「ニンジャさんは、ふだんへんそうしているときも、ふところにしゅりけんなどの『あんき』をしのばせているときいたことがあります!」
そう言ったメメの手元に、てってれーとかっきてきアイテムが現れた。
先端に円環っぽくなっている長い棒である!
「ちょーこーせーのーきんぞくたんちきです! これでまちのひとたちのふところをさぐれば、あやしーひとがわかります!」
「なるほど。便利そうな感じね」
「みためだけじゃくべつがつかないなんて、ぎしんあんきになりますよ……『あんき』だけに」
感心するアリスの耳に届くかどうかって声で、ぼそっと呟くメメ。
説明しよう。彼は寒いギャグが大好きだった。
「じゃあニンジャさんをさがしてきますね!」
ぶんぶんと金属探知機を振り、メメが短い歩幅で駆けてゆく。
「では僕も真面目にお仕事をしましょうか」
自分が犯人という衝撃を乗り越えたルベルもまた、キリッと襟を正した。
よかった。終始さす忍とか騒いでる猟兵なんているわけが――。
「キュピーン!! あなたが忍者ですね!?」
「ええっ!?」
あった。
ルベルくんがまた町民捕まえて、さす忍の誉れを与えていた。
そうして若き人狼が忍者認定の旅に去り、その場に1人になると、アリスはようやく落ち着いて本日のお仕事に着手することができた。
「それじゃクレヤボヤンスでぱぱっと探っちゃいましょうか。ついでに準静電界もハッキングしちゃえば、過去も思考も嗜好も把握し放題よ☆」
ぱちん、とカメラ目線のウインクをかまし、早速サイキックを発動するアリス。
目を閉じれば辺りを俯瞰するように視界が広がり、道行く人々の話し声さえその耳に入ってくる。
その中に、てけてけ走ってるメメの姿を見つけた。
誰かに声をかけているということは、金属探知機に反応があったらしい。
「こんにちは! ちょっといーですか!」
「な、何か用ですかい……?」
じり、と後ずさる男。アリスの透視を通せば、彼の動揺は手に取るようにわかった。
「じつはちかくでぬすみがあったので、はんにんをさがしています! すこしもってるものをみせてもらえませんか? おじかんはとらせません!」
「そう言われてもよぅ……」
ぺらぺらと喋るメメのコミュ力に圧された男が次第に狼狽を強めてゆく。最終的にその場を走り去ろうとしてメメにひっ捕らえられたのを見るに、やはり忍者だったようだ。
あの調子なら近くに潜む忍者はメメが見つけるだろう。
ということで、アリスはもっと広範囲に手をつけることにした。
「さ、あなたたちの五感を通してわたしに見せて」
ユーベルコードを発動したアリスの周りに、わらわらとミニアリスが出現する。妄想の具現化という力で作ったそれらを町に放つと、アリスの透視の視界はよりひろがり、かつ確度を増していった。
すると、どこか焦ったような男たちの声がアリスの耳に入る。
「弥平が捕まったらしい……!」
「な、何だと……」
「武器を探りあてられたようだ」
「猟兵め。厄介だな……」
「俺もさっき、あなたが忍者とか騒いでいる奴を見かけたが、あれもか?」
「サスニンとか言ってる奴か? 俺も見たぞ」
「あのやべぇ感じの奴か……」
ざわざわと騒ぐ男たち。
どうやら仲間が捕らえられたことで、忍者たちがともに連絡しあっているらしい。
そしてルベルくんのさす忍コールが地味に効いているらしい。
「町を離れたほうがいいかもしれんな」
「ああ。サスニンがいるのは西だ。東から出よう」
「そうしようそうしよう」
アリスに筒抜けとは知らず、逃走の計画を口にしてしまう忍者たち。
「……これは一網打尽にできそうね」
いったん透視を解除し、軽やかな足取りで町の東へと向かうアリス。
全員さくっと捕縛されたのは、言うまでもないだろう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『鬼のビキニを美女に着せたいんじゃぁ!!』
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POW : 肉体言語で語り合おう
SPD : 薬かけられた人を急いで避難させよう。もしくは鬼から薬奪ってしまおう
WIZ : 鬼達に別のファッションを静かに語り、熱く議論しよう
👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
潜伏する忍者たちを見事に捕らえることに成功した猟兵たちは、奴らの口から恐るべき計画の内容を聞くことになった。
町にはすでに他藩を追われた重罪人たちが各所に潜んでおり、一斉に事を起こす手筈になっていると言うのだ。
彼らが動き出せば町は乱れ、治安の崩壊は避けられない……そう確信した口ぶりで。
「フッフッフ……貴様らがどれほどの手練だろうと、もう奴らを止めることは叶わんぞ。じきにこの町は悲鳴で彩られるだろう……町民どもが泣き叫ぶさまを見ているがいい!」
見下ろす猟兵たちの顔を見上げ、忍者たちは大笑いする。
そしてその笑い声も途絶えぬうちに――町のあちこちから予言されたとおりの悲鳴が巻き起こった。
どんな状況になっているというのか。
猟兵たちは町に繰り出し、そして惨状を目撃する。
「ぐへへへ! ビキニじゃ! おまえもビキニになるんじゃ!」
「い、いやぁぁぁーーーー!!!?」
「鬼の格好はこんなにも魅力的だぞ! だから女どもも虎柄の……鬼ビキニを着るんだ!」
「そんな……やめてぇぇーーーーー!!!」
節分の鬼の面みてーなのを被った連中が、町娘たちを無理やり虎柄ビキニ姿にしていた。
腕力を頼みに着物を剥がし、着替えさせているというわけではない。鬼面の男たちは怪しい薬瓶を持っていて、その薬液をふりかけると娘たちの衣装がしゅわーんと虎柄ビキニに変わってしまったのだ。
というわけで町は、鬼面の男たちと、虎柄ビキニ姿になってすごく恥ずかしそうにしている娘たちと、そうならぬよう必死に逃げ惑う娘たちとで溢れかえった。
くそう! 忍者の連中め! なんて奴らを町に招き入れたんだ!
確かにもう治安悪化どころじゃねえ乱れっぷりになってやがる!
しかし黙って見ていたら、町はどえらいことになってしまう。
町の治安を保つべく――猟兵たちは、欲望爆発の阿呆どもを止めに向かうのだった。
ルベル・ノウフィル
wiz
なっ、なんということでしょう!!娘さんたちがえっちっち!
僕には刺激が強すぎです(真っ赤になってトンネル掘りで穴を掘りしばらく隠れる)
(穴の中から)
おばかっ、もうおばかっ
あんな破廉恥僕は許しませんっ
僕はダークセイヴァー出身、そう
真のお色気というのはドレスでございます
(出てくる)
布をふんだんに使い足元まですっぽりずるずるなフリフリフリル!
しかし肩を露出!胸元を寄せてあげてこう
見本はこれですよ!(いつの間にか用意した夜会ドレスでビキニ娘さんを早業で着替えさせる)
ほらあ!
これだと脱がせるドキドキ感もあるって僕の亡くなった主が仰ってましたもん!
おばかぁっ!さす忍者のおばかぁっ!いーっだ!(キッズ)
ノイ・グランガイオス
アドリブOK
※殲滅機グランガイオスは戦闘用マシーン兵器なので
ノイのヒト肌ボディは開発中・未実装です
なんやこれ!なんやこれ!何か思てたんとちゃうやん!
こういうのエロテロリストっていうんやっけ? えぇいやめんかいな!
ビームシールドで謎薬を盾受けしつつ若い女の子らを逃がすで!
あっ(ばしゃーん)
※ノイのヒト肌ボディは未実装です。大事な事なので2回(ry
……
「自分らな……オンナノコに恥かかして、ただで済むと思てへんやろな……?」
観光地のペナントみたいに装甲ボディに虎縞ビキニを貼りつかせつつ
怒りの鉄拳が天を衝く!
「死ィィィねやぁぁぁァァァ! ボケがァ!」
グワァラゴワガキーン!
「なんやこれ! なんやこれ! 何か思てたんとちゃうやん!」
「む、娘さんたちがえっちっち! 僕には刺激が強すぎです……!」
往来を逃げ惑う虎ビキニの娘たち。
その壮絶な光景を目撃したノイとルベルは動揺の極みである。ノイは顔を赤らめて視線の持っていき場に困り、ルベルに至っては真っ赤になって地面に穴を掘っている。そして膝を抱えて穴にすぽっと飛びこんでいる。
「ルベルくんを封印するとはやるやん……こういうのエロテロリストっていうんやっけ? なんて言うてる場合ちゃう! えぇいやめんかいな!」
感心してはいられない。ノイは穴に籠るルベルから目線を上げ、鬼と町娘たちによるビキニ祭りに突っこんでゆく。
「邪魔するならおまえもビキニにしてやる!」
「なるわけないやろ! ほらそこの人ら! うちが守ったるさかい、逃げた逃げた!」
「あ、ありがとうございます!」
ビームシールドを発生させた腕部で鬼どもの薬液を防ぎ、娘たちの退避を手助けするノイ。あっちこっちと走り回り、どんどん娘たちを逃がしてゆく。
しかし! 液体というものは防ぎづらいものだ!
「あっ」
ばっしゃーん、と1発の薬液がノイの頭から被さった。
ここで確認しておこう。ノイはウォーマシンである。
人間のように表情豊かな顔を持っていてもマシーンなのである。
つまり。
「……」
ノイはごっつごつの立派な装甲ボディに虎柄ビキニをひっかけた状態で立ち尽くしていた。
狂騒に湧いていた鬼たちもシン……と静まった。
ノイの鋼の拳がふるふると震える。
「自分らな……オンナノコに恥かかして、ただで済むと思てへんやろな……?」
「え、いや、あの」
「我々も予想外といいますか」
「なんかすまん」
「死ィィィねやぁぁぁァァァ! ボケがァ!」
『あぁぁぁーーーーっ!!?』
ノイさんの怒りの鉄拳が炸裂。容赦ないハンマーパンチをいただいた鬼たちが華麗に空の彼方へ消えてゆく……。
そうして皆の視線が上に向いた瞬間、ルベルはひょこっと穴から顔を出した。
「おばかっ、もうおばかっ。こんな破廉恥、僕は許しませんっ」
狼の耳をぴこんと立て、するっと穴を脱出するルベル。
小脇には何かたっぷりとした生地を抱えている。恐らくは衣装だろう。
ルベルは虎ビキニ化して恥ずかしそうに蹲っている娘に近づくと、その衣装をその娘にあてがった。
「あ、あの……?」
「僕はダークセイヴァー出身、そう。真のお色気というのはドレスでございます」
「あっ、何をー!?」
しゅぱぱぱっ、と(不自然に真横を向きながら)着せ替えに着手するルベル。
早業は便利だった。
「布をふんだんに使い足元まですっぽりずるずるなフリフリフリル! しかし肩を露出! 胸元を寄せてあげてこう! 見本はこれですよ!」
わずか十数秒でワイルドビキニだった娘の格好は、貴婦人のごとき夜会ドレスに変貌。
おかげで町娘はひたすら困惑していたが、当のルベルは胸を張る。
「ほらあ! これだと脱がせるドキドキ感もあるって僕の亡くなった主が仰ってましたもん!」
「ほぉう……脱がす楽しみとな?」
「小僧。貴様やるな」
「さ、そんな瓶なんか捨てて。一緒にドレスを愛でましょう」
ささっと男たちを回り、薬瓶を回収するルベル。
これでこの男らは娘たちに悪さはできない。
が、見事に仕事を果たしたはずのルベルには達成感などなかった。
「おばかぁっ! さす忍者のおばかぁっ! いーっだ!」
こんな状況に僕を置くなんて!
遠い空へ向け、少年は吠えました。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エレクメトール・ナザーリフ
人の服を無理矢理剥ぎ取りビキニ姿にするような変質者は
銃で撃っても何も問題ありませんね!
ん?今私のことビキニの似合わない貧乳とか言いましたか?ギギギ
鬼さん的にはビキニ姿なら何でも良いんですかね?
スタイル関係なしに?
別に他意はないですよ、ええ
《技能追憶》を発動し【目立たない/迷彩/忍び足】で鬼に接近
薬瓶と水瓶をすり替えておき水を振り掛けてあれ?となった所に
【零距離射撃】を喰らわせます
ゴム弾にしておくので死にはしません、もの凄く痛いだけです
え、痛いのは嫌だ?
では未だに用途がよく分からない記憶消去銃?で【催眠術】を掛けます
どうなるかは分かりませんが
……どちらも嫌だ?どちらか選んでください(満面の笑み)
ミフェット・マザーグース
鬼さんのクスリ 魔法のクスリ
ふりかけただけで服が変わってみんなビキニ?に早変わり
着ていた服は消えちゃうの? こわい、こわいな、魔法のクスリ
そんな怖いクスリをヒトに使うなんて、ニンジャのヒト、やっつけなきゃ!
だって、着てた服をぜんぶ消して、ビキニにしちゃうんだよ!
お気に入りの服が消えちゃったらどうするの!
UC【バウンドボディ】
ぷりぷり怒りながら、ニンジャのヒトから、悪いクスリを没収するね
ニンジャの動きを「見切り」してにゅっと髪の毛を触手にしながら伸ばして「盗み」でクスリを奪っちゃうんだから!
ミフェットだって、大事なワンピースが消えちゃったらすごく悲しいもん
悪いクスリはぜんぶ没収するよ!
メメ・ペペル
まず「見切り」で、てきのこーげきをかわしつつ、「時間稼ぎ」をしてまちのひとたちをひなんさせます!
つぎに【ユーベルジャック】をはつどーさせます!くすりを「見切り」でふせぎ、そのままあいてにおかえしします!
おとこであろーと、もんどーむよーでぴっちぴちのびきにすがたです!
これだけろしゅつがおおいと、こーげきもふせぎづらいでしょう!
こおりの「属性攻撃」でだめーじをあたえます!
ひっとらえてやりますよ!あ!いまのは「捕らえる」と「虎」をかけたぎゃぐです!
(アドリブ・共闘歓迎です!)
「こ、こいつ!」
「完全に俺たちの動きを見切って……!?」
「さあ、みなさん! ボクがひきつけているうちに、はやくにげてください!」
鬼の集団の中をぴょこぴょこと跳びまわっているメメが、逃げる町娘たちに愛らしい顔画面を向けて手を振っている。
――とゆー状況を離れて見ていたミフェットは、ゆらゆらと頭を揺らしていた。
『鬼さんのクスリ 魔法のクスリ
ふりかけただけで服が変わってみんなビキニ? に早変わり
着ていた服は消えちゃうの? こわい、こわいな、魔法のクスリ』
己の心を歌にし、ふぅと一息つくミフェット。
が、別にそれで落ち着いたわけではない!
「そんな怖いクスリをヒトに使うなんて、ダメ! だって、着てた服をぜんぶ消して、ビキニにしちゃうんだよ! お気に入りの服が消えちゃったらどうするの!」
「ええ。人の服を無理矢理剥ぎ取ってビキニ姿にするような変質者は、銃で撃っても何も問題ありませんね!」
ミフェットちゃんは女の子らしい視点でぷりぷりとお怒りであらせられた。そしてその気迫に乗っかり、エレクメトールもさりげなくリボルバー銃を取り出している。やたらイキイキとしていやがる。
鬼たちはメメに手こずってはいるものの、依然として町娘たちに魔の手を向けていた。
これ以上の狼藉は許さない――ミフェットは堂々と、そして当人比でやや荒っぽい足取りで彼らと娘たちの間に入ってゆく。
「ビキニはダメ! そんな悪いクスリはこっちに渡して!」
「何ぃ? こんな良いモンを渡すわけがねぇだろう!」
「言うことを聞いてくれないんだね。だったら没収!」
「おわぁぁー!?」
「薬がー!?」
ユーベルコードを使ったミフェットの体が、びよーんばいーんするバウンドモードへと変化。髪の毛を触手のように伸ばして鬼たちの手から薬瓶を盗み取った。
鬼たちも取られまいと頑張るのだが、夢の薬は次々と没収されてゆく。
「やめろぉー!」
「ミフェットだって、大事なワンピースが消えちゃったらすごく悲しいもん。悪いクスリはぜんぶ没収するよ!」
「こ、こいつ! ならばその悲しい目に遭わせてやる!」
「きゃっ!?」
遠くで状況を見ていた鬼が、それ以上はやらせんとミフェットに薬液をふりかけた。
だがミフェットの服装は変わらない。
普通に濡れただけだった。
「……よかった。ミフェットの服、変わってない」
「あ、あれ……?」
手に持っている薬瓶を間抜けな様子でふりふりする鬼。
すると気づいた。中身が薬ではないのだ。というか持っていたのが薬瓶ではないのだ。
「どうして!!」
「ついさっき、すり替えておきましたから」
さながら空間の狭間から現出したかのように――いつの間にかエレクメトールが鬼の背後に立っていた。
リボルバーの銃口が鬼の背に当たる。
次の瞬間、盛大な銃声が響くと、鬼は苦悶の叫びをあげて海老ぞりに倒れていた。
「ぎゃあーーっ!?」
「ゴム弾なので死にはしません、もの凄く痛いだけです」
「本当に痛いだけなの!?」
「尋常じゃねえ痛がりようだけど!?」
口々にエレクメトールに抗議する鬼たち。
それを聞いたエレクメトールは、懐からもう1丁、銃を抜く。
「え、痛いのは嫌なんですか? では未だに用途がよく分からない記憶消去銃で催眠術でも掛けます? どうなるかは分かりませんが……」
「もっと怖いわ!?」
「そんな銃を持ち歩かないで!?」
「ん? 今私のことビキニの似合わない貧乳とか言いましたか? ギギギ」
「全然言ってませんよ!?」
首がもげる勢いで否定する鬼たち。
あぶねえ。謂れなき罪で撃たれるところだった。
「まあいいです。ではどちらか選んでください」
「結局選択の余地がねえ……!」
にっこり満面の笑みで地獄を提示してくるエレクメトールさんに、鬼たちもビビるしかなかった。長居しては身がもたねえと薬を捨てて逃げてく者も出る始末である。
だが中にはビキニを諦めない気概のある奴もいた。
「脅しには屈しない。俺たちは漢だ!」
「そうですか……ところで鬼さん的にはビキニ姿なら何でも良いんですかね?」
「え?」
つと放たれたエレクメトールの言葉に固まる鬼たち。
何を言っているんだ……と頭の中をぐるぐると思考が巡る。
しかし答えは数秒もせぬうちにわかった。
「みなさん! たいせつなおくすりをおかえししますね!」
「!!?」
さりげなく背後に回っていたメメから、突如として薬液を浴びせかけられる鬼たち。
鬼の面以外はそれぞれ自由であった衣服がみるみると溶けてゆき、彼らはあっという間に虎柄ビキニを着たおっさん集団に脅威の変身を遂げていた。
ひと目ひどかった。
「なんじゃこりゃあーー!?」
「おとこであろーと、もんどーむよーでぴっちぴちのびきにすがたです!」
「こんな誰も得しない姿になにゆえーー!!」
元気いっぱいに仰ったメメくんに向けて、鬼たちの慟哭が響く。女の虎ビキニならよだれを垂らして喜ぶ彼らだったが、男の虎ビキニには血の涙を流す勢いだった。
対してメメは、したり顔を表示させてくるくると手を回す。
「なぜかきになりますか? こたえはこーゆーことです!」
しゅばっと鬼たちに向けた手から、強烈な冷気が迸った。冷たい風に裸身を撫でられ、鬼たちが自らの体を必死にさすりあげる。
「さささ寒いぃ……!!」
「これだけろしゅつがおおいと、こーげきもふせぎづらいでしょう! ひっとらえてやりますよ! あ! いまのは『捕らえる』と『虎』をかけたぎゃぐです!」
「や、やめれぇーー!!?」
カタカタと震える鬼たちへ容赦なく冷風を叩きつけるメメ。
服という鎧を失った彼らが白旗をあげて薬瓶を放り捨てるのには、1分もかからなかった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
子豚・オーロラ
WIZ主体に行くわ
【かばう】で狙われている人の前に割って入り、【爆乳白刃取り】で薬を無効化するわ
それから忍者を捕まえ、自分の服装を見せて説得よ
「鬼のビキニよりも、私のこの格好の方が少なくとも露出に関しては上よ?」
【存在感】に【誘惑】を使って、サラシ状の細布一枚の自分の胸を見せてアピールよ
また、鬼をモチーフにしているところも指摘して
「それからもう一つ、鬼って言うのは物語では最後に倒されるものじゃないかしら? 鬼を無理に押すあなたたちの主張は、残念ながら最初から負けが決まっているのよ」
悪役としての鬼の特性をアピールして、鬼であることを諦めさせるわ
アリス・セカンドカラー
ばかなの?あほなの?しぬの?
とりま、阿呆どもは小さな私逹でワンダフォーランドに拉致って、ヴィガーイーターとサキュバスライフで色々絞っておしおき♡しましょうそうしましょう。
犠牲者のおにゃのこ達には目立たないよう早業の念動力による防具改造の早着替えで服装を普通の服に再構築しましょうか。え、あきらかに布面積が違う?細かいことを気にしてはダメよ。(ワンダフォーランドに待機してるリトルアリスから補っている)。
阿呆どもの口直しにかわいこちゃんをナンパ(催眠術、誘惑)してイチャイチャしたいとこねぇ
「仲間が減ったが……何するものぞ!」
「きゃあー!? 誰かぁーー!!」
猟兵の華麗にして巧みなる手腕で鬼たちは多くが無力化された。だが残った鬼たちの意気は落ちず、相変わらず薬液をふりまいて町娘を追っかけ続けている。
「逃がすかぁ!」
「いやーーっ!?」
娘の腕を引っ掴んだ鬼が、ビキニを着せようと薬瓶を振り上げる。
しかしその手は薬を撒くことはなかった。
「ふんぬぅ!」
「な、何ぃ!?」
割って入ったオーロラが、振り下ろされた手を爆乳で受け止めていたのだ。
もう一度言おう。爆乳で受け止めていたのだ。
娘をビキニにしようとしていたら目の前に細布1枚巻きつけたおっぱいが現れた……鬼も混乱するしかねえです。
オーロラはその隙に鬼の顔を引き寄せ、自身の格好を見せつける。
「どうかしら。鬼のビキニよりも、私のこの格好の方が少なくとも露出に関しては上よ?」
「たたた確かに……!」
目と鼻の先にあるたわわな果実の存在感に圧倒される鬼さん。
彼のビキニに魅入られた心が揺れているのを感じたオーロラは、そのまま胸を見せながら耳元で囁きかけた。
「それからもう一つ、鬼って言うのは物語では最後に倒されるものじゃないかしら? 鬼を無理に押すあなたたちの主張は、残念ながら最初から負けが決まっているのよ」
「ば、馬鹿な!? 鬼の面をしているだけで……!?」
「そうよ。すぐ鬼をやめないとああなるかもしれないわよ?」
ぐるっと鬼の体を反転させ、後ろを見せるオーロラ。
するとそこには――。
「ふはは! すぐビキニに変え――」
「やめてー! ……って、あれ?」
町娘に襲いかかった鬼が、文字通り一瞬で姿を消すさまがあった。
困惑する町娘だが、足元に小さな少女がいることに気づく。
ぬいぐるみのように小さい少女だ。
「何かしらこれ……」
「ちょっと可愛い」
少女の頭を撫でようとする娘たち――だったが、そのとき少女の中から何かが飛び出す。
「きゃっ!?」
「阿呆どもだけあってそんなに美味しくはなかったわね」
アリスだった。小さなアリスから出てきた大きなアリスが『ハンカチで口元を拭う』という意味深な仕草を見せている。
明らかに色々と吸っている。何をとは言わないが。
一連の流れを見届けたオーロラは、そっと鬼に耳打ちした。
「あなたも吸われる?」
「わ、わかった! やめる、鬼はやめる!」
鬼の面を放り捨て、オーロラのもとから駆け去ってゆく男。
一方、ビキニ化を免れた娘たちは恐る恐るアリスに近づく。
「あ、あの……あなたが男たちを?」
「ええ。だから安心していいわよ」
助けてくれたことに頭を下げる娘たちに愛想よく笑うと、アリスはへたりこんでいる虎ビキニ娘たちへ歩み寄り、念動力で普通の庶民らしい服装を再構築してあげた。
「これでもう大丈夫よ」
「あ、ありがとうございます……」
「でも何だか丈が短いような……」
「細かいことを気にしてはダメよ☆」
セクスィー着物ガールになってしまっとる娘たちへウインクするアリス。布地はリトルアリスたちの衣服から流用しているため、露出が増してしまうのは避けられぬことなのだ。
「ところで阿呆どももいなくなったことだし、わたしとイイコトしない?」
「えっ、イイコトって……」
「イイコトよ。良すぎてやめられなくなるぐらいね♪」
「良すぎ……て……」
アリスに見つめられていた娘の目が、魅入られたように蕩けだす。
阿呆どもの口直ししなくちゃね――そう言ったアリスは誘惑した町娘たちを連れて楽しげな足取りで消えていった。
……あれ、これビキニのほうがマシだったんじゃね?
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『緋天』
|
POW : 穢焔
【嘴から焔】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 斬翼
単純で重い【翼】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ : 絶啼
【咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
イラスト:龍烏こう
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鈴・月華」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ビキニエンパイアを目指した男たちの騒動も収まり、通りは再び町民たちの活気で賑わっていた。
少しは騒ぎの名残もあるが、町は概ね日常の姿を取り戻している。
だがまだ今回の事件の大元――オブリビオンが残っている。
手駒であった忍者が、男たちが沈黙した今、敵はどう動くか。
そう猟兵たちが思考に沈みはじめたとき、巨大な影が往来の上空をよぎった。途端、殴りつけるような風圧が通りを奔り、並ぶ家々の屋根が吹き飛ばされる。
空を見る猟兵たち。
そこには、鮮やかな色彩をまとった緋色の怪鳥が飛んでいた。透き通る瞳、大きく翼をひろげた姿、威厳さえも感じられる巨大な鳥がまっすぐに猟兵を見下ろしていた。
「待てども事が進まんと思えば、猟兵に気取られていたか。であれば納得よ」
人語。
緋色の鳥から発せられたのは人語だ。相応の知能を持っている。
「猟兵とは厄介だ。だが江戸幕府を覆すため、私の計画を邪魔させるわけにはいかん。貴様らを排し、再びよからぬ者どもをこの町に集めてくれようぞ!」
咆哮をあげた巨鳥が羽ばたく。その翼ひと振りで家が潰れ、ひらいた嘴からは空も覆うような業火が放たれ、声は大気すらも震わせる。
なんということでしょう。
ビキニ祭りの元凶とは思えないぐらい、ガチです。
アリス・セカンドカラー
おーけー、イけるイける♪妄想を具現化する世界の改変で萌擬人化すれば、男の娘緋天きゅん爆誕☆うぇっふぇっふぇっふぇ、モン娘な男の娘最高だわ♪羽根が邪魔だったから虎柄ビキニにしたけど、うん、よく似合ってるわ☆
『変態め!』と罵られたら『変態で悪いかね?』としれっと返すわ☆男の娘からの罵倒、我々の業界ではご褒美ね♡もっと罵ってくれてもいいのよ?カモンプリーズ( ´Д`)
受けたダメージはリジュネレーションで(;´Д`)ハァハァしながら回復しつつ、エロトラブルに巻き込んでから萌擬人化緋天きゅんに具現化した妄想で薄い本みたいな酷いことを沢山してあげるわよ♡
男の娘のおいなりさんとところてんおいしいです。
エレクメトール・ナザーリフ
大佐、思ったよりも銃が撃てませんでした!
このままでは限界値を超えそう…
え、そこに手頃な鳥がいるだろ?それもそうですね、ニシシ
敵の攻撃は第六感で見切り《分割思考》で回避
回避時はなるべく同じ箇所を攻撃させ
地形が破壊されるのを利用して徐々に穴を掘らせていく
ジャンプ撃ちで徹底的に翼を狙う
射線を悟らせないよう無数のコインを上空に投げつけると同時に
連射でコインを狙い弾丸を反射させ翼を撃ち抜く
弱った所を閃光弾で掘った穴へと墜落させる
後はフルボッコタイム
戦いとは基本上を取ったものが勝つのです
ところで鳥さん、鳥さん
江戸幕府転覆するのにわざわざビキニ祭開催したので?
変質鳥も万死に値します、その命骸の海に返しなさい
ルベル・ノウフィル
ビキニでどうやって江戸幕府を覆すおつもr…ええい僕もガチで参りますぞ!
事前準備:作戦に充分な数の彩花を作成
全行動に早業を活用
防御:
1、念動力で彩花を頭上に展開
2、接敵すれば彩花は敵を刻む
3、刻まれて勢いを削がれた敵の攻撃をオーラ防御を纏わせた夕闇(マント)で受け止める
4、味方が負傷しそうな時、積極的に庇う
3、4の時にオーラ防御で軽減し継戦可能な範囲で調整しながら傷を負う
wiz
写夭
【ルベルの負傷度合いに応じて攻撃力を増大させ、敵のみを攻撃対象とする痛悼の共鳴鏡刃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
「この変態刃の一撃を受けてみよ!…僕が痛いとこいつは喜ぶのでございます」
メメ・ペペル
なるほど!「トリ」をしめるのははあなたというわけですね!あ、いまのは「鳥」と「トリ」をかけたぎゃぐです!
うーん、これいじょう、まちをあらされるのはこまりますね!
ここは【エレクトロギオン】をつかって、こがたことりさんろぼをたいりょーにしょーかんします!
「操縦」でろぼたちをかぜにのせてうごきまわらせることで、あいてをかくらんさせます!そして、「見切り」ですきをみて、ろぼたちでかみなりの「属性攻撃」をしかけます!
ボクじしんも、がじぇっとで「援護射撃」をします!
とりあえず、これでつばさのうごきをふうじられるはずです!あ、いまのも「鳥」と「とりあえず」をかけたぎゃぐです!
(アドリブ・共闘歓迎です!)
ミフェット・マザーグース
ひいろのとり おっきいとり
なんで、えどばくふをくつがえしたいんだろう?
とり、とり、・・・・てんかとり?
最後の戦い、がんばるよ
ミフェットは一人で戦うのは苦手だから、みんなと連携するね
UC【嵐に挑んだ騎士の歌】
ミフェットの「歌唱」でみんなの気持ちを一つにして「鼓舞」するよ!
みんなきっと思ったことを歌詞にすれば、きっと!
ひとまかせの ずさんな計画
平和を乱す よからぬ企み
街を震わし 炎を吐き出す アクマの怪鳥
立ち向かう猟兵 その心には
よからぬ忍者を集めるより 最初から自分でやりなさい!
ノイ・グランガイオス
そない真顔でシリアスっぽい事言うたかて、ビキニ祭りは忘れへんからなァ…
とはいえ、ちょっとガチ目にやらなあかん相手なんは確かやね。
味方に線の細い子が多そうやから、ウチは前出よか。
HMカスタムでブースターを纏って接近戦を挑むわ!
ブースターの高機動で一撃離脱の動きをとりつつ、
キックやラリアットで速度をのせた攻撃を叩き込む!、
炎が効くかはわからんけど、敵が大きな隙を見せたら
攻撃に排熱の火力もオマケしたるで!
「自分らが江戸幕府にどない恨みもってんのか知らんけどな……
乙女のハートにでっかい傷つけてくれた報いは受けてもらうからな!」
完全に私怨やけど。
緋色の翼を翻す巨鳥――緋天。
その姿は神性すら感じさせるほどに荘厳だ。
だが猟兵として退くわけにはいかない。
メメとミフェットは緋天の翼が起こす風を受けながら、しかし確かに立ちはだかっていた。
「なるほど! トリをしめるのはあなたというわけですね! あ、いまのは『鳥』と『トリ』をかけたぎゃぐです!」
「ひいろのとり、おっきいとり、とり、とり……てんかとり?」
「ま、まけました……!」
首を傾げて唱えたミフェットの不意の発想に、がっくり四つ足になるメメ。
立ってただけだったようだ。
別に猟兵の強固な意志とかそういうシーンじゃなかったようだ。
「てんかとり……どうしておもいつけなかったのでしょう!」
「何の話をしているんだ」
地面をてしてしするメメに、緋天のよく響く声が降りかかる。
「ギャグだの何だのと……ふざけるのなら立ち去るがいい! さもなくば骨も残さず焼き尽くす!」
ぶぁさっと羽ばたき、燃えるような羽を散らして威嚇する緋天。
ノイとルベルは頭にひっかかった羽を払い落とし、胡乱げに見上げる。
「そない真顔でシリアスっぽい事言うたかて、やっとることはビキニ祭りやからなァ……」
「ビキニでどうやって江戸幕府を覆すおつもりだったのでしょう……」
「ビキニの何が悪い!」
クァーッ、と吼える緋天さん。
「忍者から案を募ったところそれが最良だったのだ! 地面に硬い豆をまき散らすとか、人の家にびしょびしょの和紙を投げこむとかよりよほどマシだろう!」
「部下は選んで雇えやァ!」
「あなたの浅慮で僕たちがどれほど迷惑したことでございましょう!」
わーわー、と緋天さんの杜撰な計画を責めはじめるノイ&ルベル。ビキニ娘の件で恥ずかしい思いをしましたからね、そりゃもう口が回るってもんだった。
だがそのとき!
不意にぶっ放された1発の弾丸が緋天の翼を掠めた!
「むっ!?」
意識の外からの攻撃に動揺した緋天は空中姿勢を崩し、ずしん、と地面に降り立つ。
「誰だ!? 話をしている最中に鉄砲を撃ちこむとは!」
ぷんすか怒った緋天さんが犯人を捜す。
すると捜すまでもなく、エレクメトールがこれ見よがしにリボルバー銃『Death 13』を振りかざして走ってきていた。
「大佐、もう我慢できません! ちょうど手頃なマトが出てきたので撃ち方を開始します! ニシシ」
「目が危ない奴が近づいてくる!」
ありありと禁断症状が見て取れるエレクメトールに慄く緋天。
世のため人のため放置できぬ――使命感に駆られた緋天は翼をばちこーん叩きこむ。だがエレクメトールは真横にステップしてそれをかわし、お返しにバンバン銃撃してきた。
「目が危ない上に素早い!」
「それしきは予測済みなんですよ!」
両手にそれぞれリボルバーとビームガンを持ち、どんどん近づいてゆくエレクメトール。
ルベルは仲間たちを振り返った。
「僕たちも参りましょう!」
「そうですね! まちをあらされるのはこまりますし!」
「最後の戦いだし、がんばろうね」
「っしゃ! なら前出るんはうちに任せときやー!」
ぴょこっと腕を上げたメメとミフェットの間をすり抜けて、ノイが駆けだす。HMカスタム――背部に装着したブースターを噴かし、弾丸のごとく緋天に跳び蹴りをくらわせた。
しかも頭に。
「私の顔を足蹴にする、だと……!!」
「ちょうどいいとこに置いてあるからや!」
「空中ですが!?」
「まだまだいくでー!」
ブースターの高機動を活かし、攻撃をしかけては離れるを繰り返すノイ。緋天も大きな翼を振って彼女を落とそうとするが捉えきれない。現状、奇妙な踊りをするツッコミの鳥になっている。
「ではルベルさん、ミフェットさん、ボクらもやっちゃいましょう!」
「ええ。今ひとつ締まらない空気ですが僕はガチで参りますぞ!」
「いってらっしゃい。ミフェットは歌って応援してるね」
てててーっと駆けてゆくメメ&ルベルを、ミフェットが両手を振って送り出す。そしてひとしきり振って腕が疲れたあたりで、歌声でみんなを鼓舞する作業に着手した。
嵐に挑んだ騎士の歌――勇壮な賛歌だ。
おかげで周囲の猟兵たちは力の高まりを感じ、メメとルベルは背中を押されるような感覚を覚える。
ノイと緋天がやりあっている戦域(=エレクメトールの銃弾が飛び交う危険地帯)に入ると、2人は上空に向けて何やら無数の物体を放り上げた。
「さあ、ことりさんろぼのみなさん! れっつごーです!」
「気をつけることですね。こいつは無慈悲なものですから」
小さな機械の鳥たちが、念動力で操作された札が、舞い上がる。その数は夥しく、視界を阻まれた緋天はそれらを地に落とすべく咆哮を放った。
しかし小鳥ロボたちは風の流れに乗ることで墜落を凌ぎ、ルベルの札『彩花』も念動力で持ち直して滞留しつづける。
「お、落ちぬだと!?」
緋天を囲んで踊るように飛び交う小鳥ロボたち。すべてを視認することなど叶うはずもなく、緋天は次第に警戒のあまり動きを止めてしまう。
「いまです! いっせいにかみなりこうげきー!」
「雷などいったいどこからグァァーーッ!」
メメの声に反応してメメを見た緋天だったが、雷を放ったのはメメではなく小鳥ロボだった。ビビーッと嘴から出された雷撃を受け、緋天が墜落機のように高度を下げてゆく。
「こちらに来ると言うなら、精一杯もてなしますぞ!」
緋天が落ちてくる直下にささーっと滑りこむルベル。
すると頭上に浮かべていた『彩花』も横滑りして、ルベルと緋天の間に割りこむ形になる。敵の存在を感知した札はその身を剣よりも鋭い刃に変じ、巨大な的に深々と裂傷を与えた。
「死霊の怨念……とくと味わって下さいませ!」
「くおおぉぉぉ!!?」
群がる『彩花』に切り刻まれた緋天が、墜落するや地を転げる。
ルベルはメメとぱちーんとタッチを交わした。
「撃墜成功ですね!」
「とりあえず、これでつばさのうごきをふうじられるはずです! あ、いまのは『鳥』と『とりあえず』をかけたぎゃぐです!」
「そこは譲らないのですね……」
「おほめにあずかりこーえーです!」
半笑いのような微妙な表情を見せるルベルに、びしっと胸を張るメメ。
「2人とも、喜ぶのはまだ早いみたいよ」
ルベルたちの後ろにぬるっと現れたのはアリスだ。
彼女は前方を指差した。確かに傷を負ったはずの緋天がもう体勢を立て直し、美しい鳥の立ち姿を披露していた。
「私を地に落とすとはやるな……だがその分のお返しはさせてもらうぞ!」
「アリス殿、危ない!」
音響兵器じみた緋天の一鳴きが空気を揺らし、家々を破壊し、アリスたちに襲い掛かる。いち早く察したルベルは機敏にアリスの前に立ち、マント『夕闇』にオーラを張って絶啼の衝撃を防ぎとめた。
が、威力も並外れたものではなかった。
「変な輩とはいえ、凄まじい力でございますな……」
全身にこめた力を緩めると、ルベルの膝は地についていた。
その隙に緋天は翼をひろげて飛行体勢に移ろうとする。
「あっ、またとぼうとしてます!」
「大丈夫よ。ここはわたしに任せて」
追撃しようとするメメを制し、前に歩み出るアリス。
ここで驚きの事実を伝えておこう。実はアリス嬢はさっき登場したときから実は1人ではなかった。その隣に別の人影を侍らせていたのである。
少年だった。
緋色の長髪をなびかせる少年だった。
「そ、それは!」
「ええ。妄想で生み出した男の娘緋天きゅんよ☆」
見物人として抜群のリアクションを見せたメメに、嬉しそうに答えるアリス。
そう、この女はユーベルコードを最大限に悪用し、ボス敵を男の娘に擬人化してハァハァしていたのだ。登場が遅かったのもそのためである。
しかもこの緋天きゅん、なぜか虎柄ビキニであった。
『アリスよ、この服装は少し恥ずかしいのだが……』
「え? 恥ずかしい? でも似合ってるわよ」
腕で体を隠して赤面する緋天きゅん。
その恥ずかしがりようを見てアリスはさらに息を荒くした。
「うぇっふぇっふぇっふぇ、モン娘な男の娘最高だわ♪」
「な、何をしているか!? この変態め!」
「変態で悪いかね?」
「そんな堂々と!?」
しょーもない台詞を今日イチの格好良さで言ってのけたアリスさんに、緋天さんが嘴をパクパクさせる。こうまで豪胆だともう言葉もないよ。
「男の娘からの罵倒、我々の業界ではご褒美ね。もっと罵ってくれてもいいのよ?」
「くっ、こんな変態の相手などしていられるか!」
「なら緋天きゅんに色々いたすだけね」
「精神的にキツいのでせめて私から見えないところでお願いします!」
心から懇願しつつ空へ飛びあがる緋天!
任せてと言っておきながらあっさり飛ばれた形になったアリス!
そしてまったく関係ない流れの中で果敢に突撃するエレクメトール!
「むざむざ飛ばせはしませんよ」
「邪魔はさせん!」
「おっと」
エレクメトールが、緋天の振り下ろされた翼を横転して避けた。重たい一撃は彼女が一瞬前までいた場所を深く穿ち、地響きが猟兵たちの足を取る。
しかしエレクメトールは高く跳躍し、足場の影響を回避する。
「撃ち落とします」
「そう簡単に私に当てられると思わないことだ!」
「では少し工夫を」
高笑いしながら上昇を続ける緋天のさらに上方に、エレクメトールが無数のコインを放り投げ、リボルバー銃を撃ちまくった。
直線的な弾丸。緋天は容易にかわした。
だが通り過ぎた弾は上空のコインに当たり、また別のコインに当たり、2度の跳弾で後ろから緋天の翼を撃ち抜いていた。
「なっ、そんな芸当を……!?」
「こんなこともできますよ」
「ぬうっ!?」
エレクメトールが発射した閃光弾が緋天の眼前で炸裂。視覚を奪われた巨鳥は平衡感覚を失い、斜めに傾いて再び地面へと降下する。
落下した先は――穴だった。正確には少し陥没した程度で穴というほど深くはないが、浅くもないので緋天の巨体はすっぽりと収まっていた。
「くっ! で、出られん!」
「エレクメトールさん、こんな罠を作っとくなんてやるやんなァ」
「いつのまに、ほってたの?」
「いや、翼をばんばん打ち下ろしてくるじゃないですか。それを同じとこに重ねさせたら目論見通りにいった感じです」
「「なるほどー」」
ほえー、と感心しちゃうノイ&ミフェット。
エレクメトールは穴の中でじたばたしてる緋天に銃口を向けた。
「年貢の納め時ですよ。変質鳥も万死に値します。その命、骸の海に返しなさい」
「総攻撃の開始やな!」
銃弾が放たれるのと同じくして、大出力ブースターを全開にして穴の中に降下するノイ。ぐっと握りこんだ拳に排気した熱が宿り、焼けるような空気が穴に満ちた。
「自分らが江戸幕府にどない恨みもってんのか知らんけどな……乙女のハートにでっかい傷つけてくれた報いは受けてもらうからな!」
「ぐふうっ!?」
鉄拳制裁。やっぱりビキニ祭りで恥ずかしい思いをしたノイの怨みパワーは重かった。緋天の体がくの字に折れてバキボキと恐ろしい音がするぐらい重かった。
「ボクたちもつづきましょうか!」
「ええ、終幕でございます」
「じゃあミフェットもさいごの応援、するね」
ノイに続けと穴に飛びこむメメとルベルに、やはりミフェットは歌声を乗せた。胸の前で手を組み、祈るような面持ちで、唇が最後の歌を紡いでゆく。
以下、彼女の心がこもった歌詞をご覧ください。
『ひとまかせの ずさんな計画
平和を乱す よからぬ企み
街を震わし 炎を吐き出す アクマの怪鳥
立ち向かう猟兵 その心には
よからぬ忍者を集めるより 最初から自分でやりなさい!』
ばばーん。
最後の一説に至ってはもう普通に説教だった。
ぷんぷんとお怒りになる少女の正直な腹の内だった。
その勢いに思わず緋天さんも押し黙る。
「くっ……確かに変な忍者を使うよりも私自身で根回しとかするべきだっ――」
「たーん!」
「ぐふっ!」
メメのガジェットによるひじょうなしゃげきがめいちゅう!
ひてんのこうかいのせりふがとまった!
さらにメメのうえからルベルもふってくる!
「この変態刃の一撃を受けてみよ! 僕が痛いとこいつは喜ぶのでございます」
「あががががっ!」
懐に忍ばせた短刀を抜き、緋天の胸部を刺し貫くルベル。主の負傷を受けて昂揚した鏡刃が歓喜を歌うように、ぐりぐりと敵の肉を抉る。
短刀の刃がすべて緋天の体に埋まったとき、もう彼には生存する力は残っていなかった。
「これまで、か……」
燐光となり、この世から骸の海へと還ってゆく緋天。
自身の肉体が消えてゆく中で彼は――穴の縁らへんで何かもぞもぞしてるアリスを見つけた。
「はぁはぁ、緋天きゅん。大人しくしててね? 薄い本みたいな酷いことを今から沢山してあげるから……」
『や、やめんか……』
ビキニ姿の緋天きゅんに、ぎらぎらした目で迫っていた。
ふっと緋天は仏の顔になった。
そして――。
「いややめてホントマジで精神にクるってぇぇぇーーーー!!!!!」
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年06月12日
宿敵
『緋天』
を撃破!
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