三皇『神農兀突骨』
〜仙界・三皇神農の塒〜
ほほう、今の世はこうなっておるか……。
流石は渾沌氏。目、鼻、耳、口を持たぬ彼が、ただ左眼を得ただけで、このような様相になるであるか。我が顕現する依代となった、この南蛮の魔獣『兀突骨』も見事な傑物である。加えて、三国時代においてこの怪物を退け、南蛮を平定した人物が居るというのも興味深し。
人の世よ、美しくあれ、光あれ。
輝かしき未来を収穫するは、農耕を司る我『神農』の、何事にも換え難き喜びである。
カタストロフによる収穫は拙速に思えるが……。
この神農、フォーミュラの決定には逆らわぬ。
それに猟兵とやらは、異界においてザンギャバス氏を退け、ワーム氏を滅ぼしたとか。
つまり、彼らは今の我より強いという事。
兀突骨よ、強者に悦ぶ汝の武者震い、我にも伝わっておる。
全力を以て相対し、出来得る限りの収穫を、骸の海に持ち帰ろうぞ。