〜カクリヨファンタズム・サンモトのマヨヒガ〜
 にゃふ〜っ、ふぁぁぁぁ。
 最近は、この山本五郎左衛門さんもとごろうざえもんが揉め事を仲裁しなくても、猟兵さん達がカタストロフを食い止めてくださる。儂も丁度限界を感じとったから、ほんに助かるにゃあ〜。

 ムムッ、とか言っとる側からニャンじゃ!?
 この邪気は、大祓骸魂おおはらえむくろだま!!
 あやつは太古の究極妖怪。儂のような物好きを除き、誰からも忘れられた存在。
 忘れられた妖怪は……そう、姿が見えなくなる。おそらく、猟兵さん達のぐりもあでも、大祓骸魂は捉えられまい。

 彼奴の目的は……決まっとるにゃ。
 地球、すなわち「UDCアースの破壊」。もちろん、通り道のカクリヨファンタズムも含めて、誰にも気づかれる事無く、至極静かに木っ端微塵にゃ。

 まずいにゃ……儂は多分見えるが、あんなバケモンに勝つパワーは持っとらんにゃ。
 となれば、手段はあれしか残っとらんな。
 儂らがあえて骸魂を喰らい、彼奴の軍門に降る。
 彼奴の姿は見えずとも、彼奴の手下として、儂らが百鬼夜行の如く群がれば、猟兵さん達でも彼奴を見えるようになる筈にゃ。

 そうと決まれば、優しい西洋親分、恐れを知らぬ新し親分に声を掛け、最弱の竜神親分も起こさねばなるまい。最悪、猟兵さん達に討たれるかもしれんが……まあ、ふたつの故郷を救うためなら、儂らの命ぐらいくれてやるにゃ!