~アリスラビリンス・住民が避難した国~


 ……ほう、やるじゃないか。
 お前達だな、この国の住民を逃したのは。

 俺も、お前達「殺人鬼」も、世界から捨てられた存在であることに違いは無い。
 生きていようが死んでいようが、俺もお前も六六六ダークネスを刻まれし咎人。
 なのに、せめて第二の故郷は守ろうという訳か。健気な忠誠心だ。

 ……お前達はこう考えてるんだろう?
 普段抑えている殺人衝動を全開にすれば、倒せぬ者など無いと。
 確かに、殆どの場合それは正解だろう。
 だが、運が悪かったな。
 俺の名はディガンマ。お前達が初めて出会う「例外」だ……!