鈍色の屋
団長：フラン・スティレット
団員 2
友好 0
＊＊＊
痩せた木々を囲繞する雑草が靡いて、囁くような音を立てた
泥と錆の微かな匂いが、そよ風に溶けている
其れを辿って風上へと歩めばやがて、鉄屑で拵えた様な粗末な廃屋の幾つかが目に入る
旅団紹介
――風に揺られるトタンの板切れが擦れ合って、不意に虚ろな金属音が響いた
錆びついた屋根は、雨風に叩きのめされている
歪んだ壁から差し込む陽光が、舞い散る埃を照らしている
薄汚れた床の上に、紙吹雪の様に砂埃やガラス片が散っている
あるときは雨音が耳朶を打つ
あるときは風声がうなる
けれど、其れをどうにかしようとする者はいない
週に一度か、月に一度か
くすんだ景色に似つかわしくない、薔薇色の髪の女が現れては暗がりへと消えてゆくだけ
――此処は、疾うの昔に棄てられた地
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）
→退団報告
――風に揺られるトタンの板切れが擦れ合って、不意に虚ろな金属音が響いた
錆びついた屋根は、雨風に叩きのめされている
歪んだ壁から差し込む陽光が、舞い散る埃を照らしている
薄汚れた床の上に、紙吹雪の様に砂埃やガラス片が散っている
あるときは雨音が耳朶を打つ
あるときは風声がうなる
けれど、其れをどうにかしようとする者はいない
週に一度か、月に一度か
くすんだ景色に似つかわしくない、薔薇色の髪の女が現れては暗がりへと消えてゆくだけ
――此処は、疾うの昔に棄てられた地
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