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那由多路屋敷

団長：綾篠・スイ

『黒い蝶を見つけても、追いかけてはならない。迷い路に拐われて二度と戻れなくなってしまう』

武家屋敷の破れた生垣、雑木林の獣道、廃れた商店街の階段の先。
黒い蝶はどこにも現れ、先も見通せぬ迷い路へと招いた者を拐ってゆくのだという。

けれど、この噂話には続きがある。

無数の路を越えた先に広がるは、広大な庭を有する一つの屋敷。

そこは楽しそうな笑い声の絶えない桃源郷なのだとか。
いいや、同胞を喰らう鬼が住んでいるのだとか。
話す者によりちぐはぐな姿が語られる、不可思議な屋敷だ。

胡散臭い噂は今日も絶えず。
いつしか人々はその屋敷をこう呼んだ。
数多広がる路の向こうにある屋敷、『那由多路屋敷』と。

さあ、行きはよいよい、帰りは？
それは、帰って来られた者のみが
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　→退団報告

『黒い蝶を見つけても、追いかけてはならない。迷い路に拐われて二度と戻れなくなってしまう』

武家屋敷の破れた生垣、雑木林の獣道、廃れた商店街の階段の先。
黒い蝶はどこにも現れ、先も見通せぬ迷い路へと招いた者を拐ってゆくのだという。

けれど、この噂話には続きがある。

無数の路を越えた先に広がるは、広大な庭を有する一つの屋敷。

そこは楽しそうな笑い声の絶えない桃源郷なのだとか。
いいや、同胞を喰らう鬼が住んでいるのだとか。
話す者によりちぐはぐな姿が語られる、不可思議な屋敷だ。

胡散臭い噂は今日も絶えず。
いつしか人々はその屋敷をこう呼んだ。
数多広がる路の向こうにある屋敷、『那由多路屋敷』と。

さあ、行きはよいよい、帰りは？
それは、帰って来られた者のみが
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