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【ジョン・ブラウン】『UDC組織日本支部廃棄資料』

ジョン・ブラウン 2019年2月13日

説明: アメリカ████州郊外の村で起きた地盤沈下による集落の沈没事件で死亡した
   ████氏とほぼ同一と思われる人間。

   容姿やその他特徴も████氏のものと一致したが
   DNAのみ複数の人間の遺伝子が混ざりあったような物となっていた。
   混ざりあった遺伝子の数は確認できるだけでおよそ████人分。これは事件に
   より死亡したと思われる住民の数と一致している。

回収日: 20██/4/25
回収場所: UCDアース日本████県支部ラウンジ
現状: 標準人型格納個室に収容を試みるも失敗。
   現在は定期的な健康診断と電話による定期報告のみ。


・UDC番号:UDC-■■■■
・オブジェクトクラス:【検閲済】
・説明
   UDC-■■■■、通称「沼男(スワンプマン)」は
   ミドルティーンの白人男性に見える人型存在です。

   ████氏の住む集落が謎の沈没事件により壊滅したその2週間後
   ████氏を名乗る男性が████県████市の交番に
   保護を求めた事で発見されました。

   当初沼男(スワンプマン)は身分証明を行える物品を所持しておらず
   不法滞在者として拘置所内に収容される前の検診を受けていましたが
   その時の検査で異常が発覚。

   ████内に存在する████の数が通常の人間の
   およそ████倍もの数値を示しました。
   また、████市に現れた男性は████氏とDNA以外の
   あらゆる身体的特徴が完全に一致しました。

   記憶に関しては、自身が暮らしていた日々の情景部分まで有しており
   沼に落ちた瞬間は記憶になく、突然沼の中に立っていたと証言しています。

   沼男(スワンプマン)は一見通常の人間と変わりない身体構造ですが
   窮地へ陥った際にその異常性が発揮されます。

   沼男(スワンプマン)の肉体が死の危険を感じると身体が泡立ち
   皮膚の内側から黒く濁った油の混ざった泥のような物質が溢れ
   沼男(スワンプマン)の髪を除く全身を覆います。

   泥のような物質にはUDCアースでは観察されたことのない虫や触手
   ████等が内在しており、時間が経つにつれ泥は際限なく量を増し
   足元を沼のような地形へと変えていきます。

   この泥は強い悪臭が漂い、人体へあらゆる悪影響を与えます。

   泥の周囲████メートルでは必ず防護服を着用して下さい。
   泥へ直接触れたエージェントは即座にA級洗浄処置を行う事を徹底します。
   また、泥の中に存在する虫に噛まれた際は
   その部位を即座に████して下さい。

   噴出する泥の量の限界値を測る実験は禁止されています。
   また沈没したと思われる████州の集落跡地を調査した結果
   この泥と同一と思われる物質と同じもので構成された沼が
   およそ████エーカーに渡って広がっていました。

   この範囲を泥で満たすためには、現在確認されている
   泥の増加量から計算するとおよそ████かかると予測されています。

   現地のUDC組織の隠蔽工作によりこの地域一帯に████が発生したと
   カバーストーリーを配布、地域一帯の隔離と隠蔽を行いました。

   ※この沼地の範囲は極低速ながら拡大が確認されています。
    その速度はおよそ琵琶湖が移動する速度とほぼ一致しており
    現在のペースではおよそ████年後に太平洋へと繋がり
    その後████で████を埋め尽くすと予測されています。
   
   現在この泥に対する有効な対処法は発見されていません。
   実験の許可は████まで提出して下さい。

●補遺:沼男(スワンプマン)個体識別名称■■■・■■■■

   ■■■・■■■■の経過観察及び連絡手段として開発中であった
   多機能型デバイス■■■■■を貸与する。

   定期的な連絡や検査の通達等は本機を介して行われる。




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