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【🔑】オレンジ色の中の

ロキ・バロックヒート　2021年8月1日

ロキ・バロックヒート　2021年8月1日
（教会前の通りの前で、ぼーっとそのさまを眺めていた男も居た。このまま夜になるまで、そうして過ごすように見えたが）（不意に視線を下ろした時に、見えたいろが在る）あれは――ええと、（思い出そうとする間。かり、と袖から出た細っこい指が頬を掻いて。ややあって指を軽く鳴らす）そう、琴子ちゃん。琴子ちゃんだ。おぉい、（ぱっと笑顔になって、人懐こく手を振った）

琴平・琴子　2021年8月1日
（帰り道の手掛かりを求めて今日もたくさん歩いた。けれどその歩みはいつもよりゆっくりめだ。暗くなる前には帰りたい。エナメルの靴をかつりと鳴らして、歩き出した矢先、聞き覚えのある声が聞こえて辺りをきょろりと見回した。その声の主が分かるとぱちりと瞳を瞬きさせた後、疑問の表情を浮かべて足は帰り道ではなく、あなたの方へと向かう。）ロキさん。

ロキ・バロックヒート　2021年8月5日
わぁ、（君を迎えるのは嬉しそうな歓声だ。怪訝そうな雰囲気なんて見えてなさそうにも見えた）（近くまで来て貰えれば、ひょいとそう高くない上背を屈める。目線の高さに合わすよう）ねぇねぇ、なにしてたの？どこか行くの？それとも、もう帰っちゃう？（あれこれと聞く、のんびりとした甘めのテノール。それは旧友染みた気安さと親しみを含んで）

琴平・琴子　2021年8月6日
（橙色の空と陽を背負ったあなたの背が屈んでくれたのはその方が声が聞き取りやすいからとかそう思った。だったら屈まなくていいように、聞き取りやすいように少しだけ大きな声ではっきりと、）これから帰るところでしたよ。……ロキさんは？（何かしていたんですかと伺うニュアンスを含ませ、慣れ親しんだかのような気安さと親しさにじいっと目を細めた。）

ロキ・バロックヒート　2021年8月6日
わぁ、（次にあげたのは、大きな声に対する驚きの。ぱちりと大きく蜂蜜色が瞬いたものの、格好はそのままだった）帰っちゃうところかぁ。そっか。琴子ちゃんはどこに住んでいるの？　俺様はね……んーと、通るひととか、教会とか見てたよ。（なにもしていなかったようなものだが。その様子がなんだかもの言いたげに見えて、ひょい、と顔を近付けて）あ、（間の抜けた声を漏らした）

琴平・琴子　2021年8月8日
（じいと目も細めたまま。知り合いではあるにしろ、その住処を教えるのは些か危機感が無さすぎる気がするけれど、）アリスラビリンスですよ。少しだけ猫の多い気がする、不思議の国です。（黙るというのも何だか気分が悪い。小さな声で呟いた。）教会ならともかく、人見て何か楽しい事でもありました？ っわ、（ひょい、と顔を近づけられて一歩下がる。）

ロキ・バロックヒート　2021年8月10日
ああ、アリスラビリンスかぁ。あそこ色んな国があるよね。琴子ちゃんの国は、猫が多いの？（警戒も知ってか知らずか、世間話のよう）ひとを見るのは楽しいよ。琴子ちゃんはそうでもないのかな。（下がられた分は、詰めなかった。距離が開いたのは残念だったけど、それ以上近付けば逃げられそうだったから。それは困る。だって、）君のおめめ、すっごくきれい。……ね、もっと見せてくれない？

琴平・琴子　2021年8月10日
住処にハリネズミのおば様がいらっしゃるのですが、その方を狙ってるのか何なのか、よく見掛けますよ。今の暑い時期だとよく“落ちて”ます。（床とか地面とかに。それくらいなら喋っても大丈夫だろうと判断した。）興味無いですね……。他の人が何してようが私には関係無いですし。（今目の前にいる人は何て言った？ 細めた目はそのまま、ぱちぱちと瞬きを繰り返した後に眉を顰めて固まった。）え？目、目ですか。別に良いですけど……何も無いですよ。きっと。（一歩後ずさった足を一歩進めた。）

ロキ・バロックヒート　2021年8月13日
ハリネズミのおばあちゃん……食べるのかな？刺さりそう。あは、そうだね。暑いとぺしょってなってるよね。琴子ちゃんは猫は好き？（よく見てるのかなぁ、と思ったから聞いて）そっかぁ。あんな大きな鞄なにが入ってるんだろうとか、どこへ行くんだろうなとか、なんか苛立ってるのはなんでかなぁとか、見てて結構面白いんだけど――君に関係ないのは確かだね。（共感が得られないことも気にせず、何度か頷いて）うん、そのおめめ。（近くなったそれに、ぱっと破顔した）綺麗な色ってよく言われない？宝石みたい。

琴平・琴子　2021年8月13日
お腹からなら食べられるんじゃないですかね。針、無いですし。（悪気も無くさらりと答えた。）……餌をねだってくるので、餌をあげたら懐いてきて。それが何時の間にか部屋に住み着いてて。冬は湯たんぽとして役立ってるなあ、ぐらいでギブアンドテイクの関係、かと。（好きかと問われて少し戸惑ったものの、冷静に返した。）――人が、お好きなのですか？（自分は微塵も興味無いけれど、興味が有ってよく見てるという事は、そういう事だろうかと素直な疑問を投げかける。）一度もそんな事言われたことありませんが……お褒めの言葉、有難うございます……？（多分褒められてるんだろうけれど、その自覚が無くて少し迷ってたどたどしく頭を軽く下げた。）

ロキ・バロックヒート　2021年8月17日
あはは！そうだね。お腹は柔らかいもんなぁ。引っくり返ったりしたらガブッとやられるかもね。あ、良いな。そのギブアンドテイク。猫は好きだからちょー羨ましいよ。構わないしあんまし関心がないひとの方が猫は好きっていうけどさ。（いいないいなぁと羨ましがる。それから続いた問いには頷いて）うん。ひとが好きだよ。神様だからね。君はひとが好きじゃないの？（衒いなく言って、聞いてから）えーっ、ほんと？一度も？こんなに綺麗なのに。ほら、今って夕暮れでしょう？くらい橙色に緑色がとっても映えてるの。染まらないできらきらしているんだよ。（己だけが見えている光彩を楽しむような、弾んだ声）

琴平・琴子　2021年8月17日
容易く触らせてはくれないでしょうけどね。固くて強いブリキの旦那様がいらっしゃいますし。確かに猫に狙われるところはよく見るけれど食べられる可能性は僅かだと思います。（告げる言葉はそう確信を持っているからこそ、表情は涼しげなまま。）早朝お腹が空くとお腹の上に乗ってくる目覚まし時計にもなってくれますよ。（試してみます？ と首を傾げる。）（好きか嫌いかで言われたらどちらでも無く、少し答えに詰まる。）……興味が無い、です。（それはきっと嫌いよりも残酷な答えだと思うから、自信は無い小さな声で答えた。）綺麗って言われた事も。一度も無いですよ。きらきら。（輝いてるのかと鞄の中から手鏡を出してみて自分で見てみるけれど、そこには不思議な顏した自分だけが見えた。）

ロキ・バロックヒート　2021年8月20日
ブリキかぁ……猫に勝ち目ないね……（万事休すかのように、しょんぼりして首を振った。まるで猫の気持ちにでもなったかのよう）ああ、そうやって、ご飯頂戴ってするんだよね。でもそうやって催促されるまでご飯あげ続けられるかなぁ……途中で飽きそうかも。　――興味がない。ふうん。（君の答えを、特段気にも留めずに受け止めた。もし己がそのひとりだったとしても、そうと返しそうな）じゃあ、琴子ちゃんが興味があることって、なーに？（なんとはなしに聞く）俺様、一目見て綺麗だなぁって思ったのになぁ。ね、きらきらしてたでしょ？

琴平・琴子　2021年8月20日
ハリネズミではございませんが普通のネズミなら偶に狩ってきますよ。扱いにとても困りますけど。（しょんぼりした様子を見ながら、もしかして猫が勝つところが聞きたかったのかなと淡々と教えてみた。）ロキさんもしかして飽きっぽいですか？（そんなに難しい事じゃないけど、それで飽きるのかなと不思議に思い。）興味。――勉強、ですかね。（多分、と小さく呟いて。興味があるのは本当。だけれど、からかわれるのではないのかと自信が無かったから。）不思議な顏してる自分がいました。何でしょう、目の水分量が多いとかそういうのではないですかね……？

ロキ・バロックヒート　2021年8月24日
あ、その国でも普通のネズミは居るんだ。そういうのってさ、飼い主に狩り教えようとしてるっていうよね。（勝つところ、ではなくて別方向に感心していた）うん、毎日同じことしてると大体数日で飽きて別のことしたくなっちゃう。なんか変化を付ければ良いのかなぁ……。　へぇ、勉強。どんな勉強しているの？（興味あるもの、と聞いてそう返ってきたことは少ない気がする。予想外だったのもあって、興味津々に聞いて）あはは、見慣れたお顔だからじゃない？うーんとね、ほら、宝石っぽい感じもするんだけど、きれいな飴玉……こっちの方が近いかな。おいしそう。（なんとかその魅力を伝えようとして。にこにこして言う）

琴平・琴子　2021年8月25日
……狩りを教える。狩りができない、と思ってるんですかね。（それをされても困るんだけどなあと目線は泳ぐ。）逆に変化をつけてしまうと難しい様な気もするんですが。少なくとも私はあまり……。（どうなんでしょうと首をかくりと傾けた。）漢字とか計算ドリルとかそういうのばかりですよ。教えてくれる人も身近にいませんし……。（大したことはしてない、ほぼルーティン化しているものですよとさらりと答え。）飴玉。（そう聞いて浮かんだのは硝子瓶の中に入った飴玉。あれに似ている……？ 疑問にも思ったけれど両手で目を隠してきっぱりと告げる。）……食べれませんよ。

ロキ・バロックヒート　2021年8月28日
ひとと共生する猫はそう考えるらしいって、聞いた覚えがあるよ。動物は自分の目線が基準だからねぇ。（可愛いよね、と共感を求めるような言い草はもうしない。可愛いなぁ、なんて。それは猫のことのような、君のことのような）同じことを繰り返すから習慣っていうのかもだけどね。あとはそれが必要なことだったりとか。　ふぅん。勉強、俺様も教えらんないなぁ。したことないし。もっと勉強してみたいんだ？（元の世界だと学生だったんだろうか。小さい君を見下ろした）ああっ、隠れちゃった。あはは、食べないよ。ありがと、綺麗なもの見せてくれて。（満足はしたのか、屈め気味だった背を伸ばした）

琴平・琴子　2021年8月28日
可愛い。まあ、確かに。もふもふとした毛むくじゃらな大きな図体は可愛いですよ。（可愛いとは猫の事だと思った。これくらいなんですけどね、と両手で丸を作り、その大きさは自分の上半身と同じくらい。）図体が大きければ態度も大きいと思っておりましたがそうだったのですね。（勉強になったとふんふん頷きながら納得した。）――実は学校、行けてないのですよね。だから、遅れちゃいけないと思って。追いつくのも、多分大変だなって思うと。（頑張るしかなくて、そう小さく呟いた。自分の性格故に手を抜く事はできないし、抜き方が分からないから。）だって。美味しそうって。食べる人みたいな言葉だったので。びっくりして。（指の隙間から隠した瞳を覗かせ、すみませんと軽く頭を下げた。）

ロキ・バロックヒート　2021年8月30日
あ、結構大きいね。琴子ちゃんのお膝とかに乗るとたいへんなことになりそう。（これくらい、と示された毛むくじゃらと君が並んださまを自分で想像しておいて、くすくす笑った）周りに猫が居なかったら自分を猫だとも思わなかったりとか。野良だったらそんなことはないか。……学校。（縁も所縁もないけれど、声の沈みでなんとなく行き詰まってるのだと感じる）じゃあ、本をいっぱい読んでみるとかは？この教会にも本がたくさんあるみたいだし。それか、もしかしたら誰かは勉強を教えられたりもするかも？　――あはは、ごめんごめん。ほら、瑞々しいとかそういうつもりで言ったからさ。（褒めてたつもりだったんだよね、と頬を掻く。食べたらどんなのかなぁ、なんて好奇心は有るのだけど。それは口に出さないでおいた）

琴平・琴子　2021年8月30日
書き初めの時とかとても大きな文鎮として使えますよ。偶に動くのが難点ですが。（魚拓ならぬ肉球拓みたいになる事もあると告げると、そんなに面白い話だったのかなと首を傾げる。）あれの周りには猫がいっぱいだったから猫だと思ってる筈です。……多分。（猫だと思っているものも、もしかしたら違うかもしれないけれど。）本、読みますよ。漢字や英語とかは難しいところもあるので辞書を引きながらですけども……。司書さんとかいたら聞いてみるのも手ですねえ。（聞いてもいいのかな。でも手を煩わせるのは悪いと一唸り。）――本当に、きらきらしているんですね、私の目。（みずみずしい。きらきらしている。先程から繰り返される言葉は本当に自分の瞳への褒め言葉は初めて聞いたものばかりで、少しだけ照れくさいけれど。）まっすぐ、前を向いて行けるでしょうか。（それは自分に言い聞かせる様な、前にいるかみさまに問う様な呟きだった。）

ロキ・バロックヒート　2021年9月1日
ぶんちん。ふふ、猫の方が君のすることに興味があるみたい。（可愛いなぁ、ともう一度）あ、読むんだ。えらいねぇ。（ゆったりとした調子で褒めて）じゃあ、だいじょうぶじゃないかな。もう学校で学ぶより色んなこと知ってたりして。そうだね、聞きたいことがあるなら、誰かに聞けば良いよ。（誰かの手を煩わせる、という感覚がないので頷きながら勧めて）うん、眼をひくぐらい綺麗なんだから。やっと信じてくれた？　……そうだね。君が真っ直ぐ向いていたいと願うのなら、きっと。（少しばかり眼を細めて、そう告げる。その時ばかりは、静かなこえをしていた）

ロキ・バロックヒート　2021年9月1日
（でもさ、寄り道もたまには必要じゃない？なんて）
（夕方の街へ君を誘ってみようとしたのは、また別の話）

【〆】