曇青【1:1】
ロカジ・ミナイ 2020年12月1日
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霧雨の降る冬の日だった。
うっかり薬品をぶちまけちまって
運悪くそれがくっさい液体で
しばらく換気が必要で。
当然ながら店の中になんていられやしない。
だからこうして、うすら寒い外気に晒されながら煙草を吸ってんのさ。
場所:エレル製薬・店先の横っちょの腰掛け
時間:昼間
天候:小雨
相手:
https://tw6.jp/character/status/f25190
歩幅:30レスくらい/短〜中文/ゆっくり
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ロカジ・ミナイ 2020年12月1日
はぁ〜〜〜。参った参った。寒い寒い。(店の前を別嬪さんの数人でも通れば良いが、それどころか人通りもほとんどない。溜息と煙が周囲を曇らせるばかりだった)
ロキ・バロックヒート 2020年12月2日
とーっても憂鬱そうだね。(薄い雨音に笑いを含む声が、不意に混ざる。それは君の前の道端で立ち止まった風情の、傘も持たない男から)ねぇねぇ、どうしたの?(濡れてぺたりと肌に張りついた黒髪も服も些末事みたいに、首を傾げて)
ロカジ・ミナイ 2020年12月3日
そうそう、そうなのよ。今日はどうもついてなくってさぁ。(誰とも知らぬうちに身の上を訴え、ゆるっと顔を上げる。別嬪さんの予感がしなくもなかったが、これは……男だな) ……ねぇ、この雨だってそうよ。アンタも不運に見舞われた口じゃないのかい?(濡れそぼる姿を見て、そう言うだけ言った)
ロキ・バロックヒート 2020年12月4日
(あまり上背がなく緩いサイズの服を着ていても、パッと見ただけで首枷を付けてて裸足なだけの男だとわかるだろう)ふぅん。でも世界が終わっちゃいそうなぐらいの憂鬱じゃなさそう。ちっちゃい不運続きみたいな。 ――雨?あぁ。(そういえば雨が降ってたね、と今気付いたみたいに空を見上げて。くしゅ、と小さくくしゃみをした)
ロカジ・ミナイ 2020年12月6日
そうね、トンデモねぇ別嬪さんにフラれたわけでもなけりゃ、この程度の不運、なんてことはない。(クイっと肩を持ち上げて憂鬱を払った) ――おや、気付いてなかったのかい?雨宿りをねだられるのかと思ってたのに。ホレホレ、お座りよ。店先で風邪でもこじらされちゃ、薬屋の名が廃る。(笑いながら眉を下げて、腰掛けの半分を勧める)
ロキ・バロックヒート 2020年12月7日
あはは、別嬪さんにフラれた時はどうなるの?(払われた憂鬱をぶり返させるつもりじゃないけど。つい興味が向いて)雨は苦手だけど、雨に濡れるのはそんなに嫌いじゃないからさ。まぁいっかって。でも、折角だし雨宿りを強請らせてもらおうかなぁ。 へぇ、薬屋さん?(腰掛に近寄って、ひょいと店を仰ぐ。ほどなくしてそのまま座るが、髪の隙間から好奇心に眼が輝いていた)
ロカジ・ミナイ 2020年12月8日
そりゃあ大雨豪雨、ついでに雹も降るほどの不運よ。えーんえーんってさ。(払った憂鬱は払ったものらしい。雨を憂うような口ぶりとは真逆のカラッとした表情で言った) そ、薬屋。そんで僕が店主。薬屋の名が廃るなんて言ったけど、他所でもらった風邪のための薬を所望してくれる御仁なら歓迎よ。……興味あるかい?薬に。
ロキ・バロックヒート 2020年12月12日
ふふ。それもちょっと見て見たかったけど、そうなるともう、酒と涙なくしては語れなくなっちゃうね。(君の話し振りが面白くて、細っこい肩を揺らして)うん、ちょー興味あるよ。えっとね、俺様ずーっと前から薬屋さんに聞いてみたかったことがひとつあったんだ。(身を乗り出して、つい、と顔を近付けるようにしながら)
ロカジ・ミナイ 2020年12月15日
そうね、そういう時は、酒だか涙だか雨だかわかんなくしちゃうのが一番よ。話がわかるじゃないの、にーさん。(笑ってもらえりゃそりゃ歓迎、とニシシと笑う) ……んー?んー、(不意の問いかけと、顔と。パチクリと瞬きをして双方を見つめた)
ロカジ・ミナイ 2020年12月15日
参ったね、薬屋の僕が一番参っちゃう質問だ。……ないのよ、これが。正確には、作りたくない。(ひょいと眉を上げる)
ロキ・バロックヒート 2020年12月16日
そっかぁ。(ない、と云われて。だよねとあっさり頷いたけれど)作りたくない。どうして?(不思議そうに見上げた。正味なところ、そういった薬よりも、思ったより真面目な返しに興味が向いたのだ)(冷やかしというか、巫山戯ていたのは置いておく)
ロカジ・ミナイ 2020年12月19日
ふむ。僕はね、恋は治すもんじゃないと思ってんのよ。けども、僕の薬師としての腕を持ってすれば恋につける薬はおそらく作れちまう。だから作ってみようとしたことがない。(腕を組み、胸を張る) ………………そんなこと聞くなんて、薬をつけたい恋をしてるのかい?
ロキ・バロックヒート 2020年12月19日
ふぅん、恋はあるままが良いってこと?(眼が瞬いた)作れちゃうから作らないって面白いなぁ。君ってすごい薬屋さんなんだね。あ、逆に惚れ薬とかも作らないの? ――え?あはは、恋してるように見える?(君を讃えるように叩いていた手を、ぽんと一度叩いて笑った)と、云いたいところだけど……したことのないものをしてるかどうかなんて、わかるのかなぁ。
ロカジ・ミナイ 2020年12月22日
平たく言えばそういうこと。すごい薬師の上に妖狐でもあってね。うっかり僕に向かってる恋心を鎮めちゃったなんてことになりゃ目も当てられない。テメェでテメェの首を絞めるような仕組みは作らないさ。……惚れ薬は銭になるから扱ってるけどもね。(拍手、だったろうか。その音の主であり、終いを告げた隣人に目を遣った) 恋を知らないのかい?そいつはもったいない。
ロキ・バロックヒート 2020年12月25日
へー、妖狐なんだ。……あれっ?もふもふの耳と尻尾は??(その辺を確かめるように手をひらひら)でも妖狐なら確かに、恋を治しちゃいけないね。惚れ薬はとってもよく効きそうだよ。(信じているのかいないのか、可笑しそうに)俺様は神様だからね。皆等しく可愛いし、求められることはあっても恋をしたことはたぶん、ないよ。(ゆるく首を傾げた)もったいない。恋をしたら楽しそうだよね。苦しそうでもあるけど。
ロカジ・ミナイ 2020年12月28日
そりゃもうかーわいい耳と尻尾があるよ。お家の作法でしまってるけども、かわいすぎるししまってるくらいが丁度いい。(手で作った狐耳を頭上で動かし、戯けた) ほう?へぇ、神様だったのかい。なるほど、神様が誰かひとりを特別視するのは色んな意味で難しいってことか。神様ってのは楽しいもんだと思ってたけど、そうでもないんだねぇ。……まぁ、そうね、恋に効く薬の需要がないわけじゃないし。確かに苦しいよ。
ロキ・バロックヒート 2020年12月28日
えー、見て見たいなぁ。しまってないと駄目なの?(変わった髪の色だけど、どんな毛並みなんだろう。そんな想像をしながら)んー、その辺は神によるんじゃないかな。そういう気分にならないってだけで、皆可愛いことには変わりないし、遊んでたら楽しいよ。 でもほら、もしかしたら恋の可能性はないとは言えないじゃない?恋につける薬を使って、ある人へのなにかの気持ちが消えたら、それが恋だった――ってことにはならないかなって。
ロカジ・ミナイ 2021年1月4日
ダメよぉ。狐が作った人の薬なんて、まるっきり胡散臭いじゃないか。(半分黒で半分ツツジ色の尻尾を一本、スルッと出して数度振る。その様をめくばせで報せようと顎を上げた。尾が表通りに見えないように、ちょっとだけ気をつけながら) ――……。ああ、そうよ。そういう使い方。気付かれる前に摘まれちまった恋は戻ってこれないからね、僕はそれが不憫でならないのよ。けども、……治っちまった恋に楽しいも苦しいも無いか。
ロキ・バロックヒート 2021年1月8日
え~~~ほんとだかわいい~~~(ずいと身を近付けて、嬉しそうに眺める――に飽き足らず、触ろうと手を伸ばしつつ)あはは、そうなの?化かされちゃったなんて思うかな。 ふぅん。恋の証明をしてみたかったけど、君が不憫だというならやめておこうか。(処方する薬師が渋るなら、そういうものなんだろう。そう思うことにして)ねぇ、君は恋をしているの?
ロカジ・ミナイ 2021年1月8日
かわいい?そうかい?かわいいかい?そうだろうとも!(喜ぶようにさらに揺れたから、伸びてきた手に毛先が触れてもおかしくない) 化かされた自覚がなけりゃ化かされたことにはならない、ってのが我が家の家訓でね。 ……ああ、でもね、恋の証明に切羽詰まってんなら処方もやぶさかではないよ。神助けも人助けも薬師の仕事だもの。(人差し指を立てたり、どこか得意げだ)
ロカジ・ミナイ 2021年1月8日
恋してるよぉ。毎日、何度も、一夜だけの恋も、一人に何度も恋することも。この世界には可愛い子がたくさんいるでしょ。(ね、と口端を上げる)
ロキ・バロックヒート 2021年1月10日
うん、可愛くて面白い色~。髪の毛と一緒なんだね。(ツツジ色の部分がふわり。擽ったそうに笑って。一応ちらりと通りを見てはいるけれど。この天気だし、往来する者は少ないだろうか)ふふ、でも法螺っぽい感じはしないし、もしそうなら大した役者だし。薬としてちゃーんと効き目がありそうだけどねぇ。やっぱり狐だってわかると、化かされたってなるのかな。 んー、そこまで困ってるってわけじゃないから、大丈夫だよ。ひとの摩訶不思議なモノに対する、ただの好奇心。それに恋につける薬は作れるらしいってのもわかったから……(ちょっと考えて、首を傾けて)
ロキ・バロックヒート 2021年1月10日
へえぇ、毎日ってすごいなぁ。楽しそう。可愛い子がいっぱいいるのは同意するよ。君も可愛いしね。(他意なく、にこにこして言う)じゃあさ、恋のエキスパートっぽい君に、相談でもしに来ていいかな。もし、それらしい子を見付けたら。
ロカジ・ミナイ 2021年1月10日
ああ。髪を黒くすりゃ尻尾も黒くなるよ。(尻尾をひらひらと一振り二振りして、さらりとしまった) さて……狐として薬を売ったことはないからねぇ、人様にどんな顔をされるのかはわかんない。おそらく僕のご先祖さんの時代に何かあったんだろうねぇ。(遠くの時を見るみたいに通りのあっち側に視線をやる。遮るものや横切るものは特になかった)
ロカジ・ミナイ 2021年1月10日
僕も可愛く映っているかい?そいつは光栄だこと。(イヒヒなんてくすぐったそうな笑い声が漏れる) エキスパートなんて呼ばれると謙遜したくなちまうが。……、(相談に来る時は、それは即ち。過ぎる考えは口にしない)ああ、いつでも来たらいいさ。背中を押すも引き止めるもお任せあれ。
ロキ・バロックヒート 2021年1月11日
ああん、引っ込んじゃった。(とても残念そうに耳と尻尾があったところを見ている)狐の薬屋さん。可愛いと思うんだけどなー。世界柄もあるかもしれないし、先祖代々ならなーんか痛い目に遭った教訓っぽいよね。ふふ。(ふわふわと笑って、視線の先だけちらりと追った。なんにもないけれど、色々と想像を巡らせている)
ロキ・バロックヒート 2021年1月11日
うん。可愛いよ。って男の人に言ったら結構怒られるんだけど、君は大丈夫みたいで良かった。(なんて)えー、いっぱい経験あるんでしょう。センセイとかセンパイとか? いつでも、なんて云われたらちょっとでもしたことでも来ちゃいそうだよ。ほら、たとえば手が触れ合ったとかさ。(手をひらひらして。雨足はまだしとしと収まらないが、ひょいと立ち上がった)そーいえば、薬屋さんの名前は?俺様はロキだよ。
ロカジ・ミナイ 2021年1月11日
可愛いもカッコいいもクソ野郎も、時と場合によっちゃ何だって褒め言葉よ。僕にはね。(むしろ大歓迎、と肩を竦める) カカカ!元服前の坊やみたいな例えだ!けどもそういう初な話は嫌いじゃないよ。それこそ恋の醍醐味だしね、何度味わったっていい。(笑いながら、立ち上がる相手の肩口を見上げて) 神様の名はロキね、覚えとこ。……僕はロカジ。ロカジ先生でもロカジ先輩でも、好きに呼んでおくれ。
ロキ・バロックヒート 2021年1月11日
あ、なんかわかる。可愛い子とかに罵倒されると嬉しいよね。ご褒美ってやつ。(あれ?違うかな?なんて首を傾げて)ふふ、いつか君のお手本(恋話)も聞かせてよ。なんてね。(肩越し、ゆるく見下ろして笑い)ロカジくん。ロカジセンセイ、ロカジセンパイ。(順に声に転がしていって)じゃあ、また遊びに来るね。(そのまま軽い足取りで雨の中へ。通りに入る前、君の瞬きのあとには、もういない)
ロカジ・ミナイ 2021年1月14日
ご褒美、そうね、その線もある。恋は盲目って言うけど、耳もおかしくなっちまうからさ。(耳にくすぐったい響きが順に押し寄せ、こそばゆそうに笑っていたら) ああ、行くのかい?雨足はまだあるってのに、(薄れゆく気配を感じて視線を外に向けて見るものの、そこにはもう) ……またきておくれ、神さまさんよ。
ロカジ・ミナイ 2021年1月14日
(隣の余韻は雨に流れていってしまって、まるで本当に神様にでもあったみたいな、不思議な感覚に囚われた。幸運なのか、特に何ともないただの通りすがりだったのか。少なくとも、さっきまでの一人の時間に抱いていた憂鬱は忘れ去られている)(点けた煙草は、湿気の中にいても元気に煙を燻らせた)