自身の記録
イージー・ブロークンハート 2020年2月26日
ブロークンハート自身の話
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イージー・ブロークンハート 2020年2月26日
【出身の話】アックス&ウィザーズのどこにでもあるような下町のどこにでもあるような普通の家の出。親父はある商家に勤めてて、お袋は裁縫屋でお針子。7人兄妹の3番目。兄も姉も弟も妹もいる。楽天とのんびりを足して勢いを添えたような明るい家。
何もなきゃ今でも彼らは普通に生きてるだろう。イージーが居なくなった他に何もなきゃ。上の兄は結婚したんじゃなかろうか。いちばん下の妹はそろそろ初恋かな。
イージー・ブロークンハート 2020年2月26日
【性格のいいところの話】普通に生きてきた普通のにーちゃん。人並みの倫理を持って人並みの正義感を持っていて、人の心配はするし自分の命も大事だし敵にだって思い入れれば話をしに行く。
明るくてやかましくてお喋りでちょろくてツッコミ気質で振り回される側でお調子者でいいかげん。
ひとりいると場が明るくなるけど一人いれば充分。
イージー・ブロークンハート 2020年2月26日
【性格の悪いところの話】
うるさいし喧しい。
わりとズルいこともやるし嘘もつく。でもそんぐらい割と普通でしょ?
すぐ無理っていう。すぐ涙目になる。
そんなにすぐ膝から崩れ落ちて恥ずかしくないんですか?(膝から崩れ落ちるイージー)
…立ち上がるのも早い。
早すぎて傷ついているのか疑われてもう一回膝から崩れ落ちる程度には。
イージー・ブロークンハート 2020年2月26日
【普通ではない話】
普通の家で普通に育って普通に生きるはずが
世界をふらっと渡っちゃって
命がかかるはずの剣豪にふらっとなって
そのまま家に帰ろうとするでもなくふらっと旅をして
ありふれて命の危機に陥って硝子剣士なんてものにふわっとなっちゃって。
それでもイージーはイージーのまんまで、いつまでも近所散歩してるにーちゃんのまんまというか。
家族とか家とか自分とか異世界への抵抗とか命の危機とかオブリビオンとか普通ではない死とか、いろいろ考えていいはずだよねって話。
ところがどっこいとくに変わらないんだな〜これが。
感覚がぶっ壊れてる?
うっせ。
イージー・ブロークンハート 2020年2月26日
きっと誰より誰にでも共感して誰かと一緒に傷ついて、
人の言葉に傷ついて
きっと誰よりも傷ついてない。
イージー・ブロークンハート 2020年2月27日
【硝子剣の話】剣豪やってふらふらしてるときにUDCアースで出会った剣。
そう、UDCアースなんだよなあ〜アッハッハッハッハ、グールドライバーにまでなっちゃうしさ〜普通黒騎士とか妖剣士じゃない?アッハッハッハッハ普通にやべえ香りするんだよなあおかげで生きてるけどさあ〜アッハッハッハッハ体どんどん硝子の部分増えるしねアッハッハッハッハ何が起きてんのかなこれ〜〜
やめよっかこの話。
イージー・ブロークンハート 2020年2月28日
【イージーも知らない話】
そいつを見つけた時彼は剣だと思ったけれど、暗がりの錯覚だ。
硝子剣はその時、“剣ではなかった”
イージー・ブロークンハート 2020年3月5日
【真の姿の話】
グラス・マン。
本人の姿はそのままに衣類から神経の一本に至るまで硝子に置き換わった硝子男。色はお情け程度。向こうも透けて見えるし神経や骨も血管もよーく見ようと思ったら見える。
硝子剣と同じく砕かれても元に戻る。動く硝子なので呼吸も要らないが水に落ちたら浮かべない。
…股間とかは…あれだよ…なんかうまく見えないんだよ…ね?そういうことにしよ?考えないでおこ…?
イージー・ブロークンハート 2020年3月5日
【死の話】
心臓に刺さった硝子片。
テイキット・イージー(まあいっか)と投げ打った分、身体にきらめく硝子片。
いずれ総て硝子に置き換わって死ぬだろう。
人間の形をするのだろうか?
どろりと溶けるだろうか?
ぼろぼろに砕けるか?
真の姿じゃ動けるが、
其の時には動けるだろうか?
真の姿じゃ普通に思考してるが
其の時にゃ普通に思考は残るのか?
動けないのに魂だけ生きている、それは全く地獄だろう。
其の時にゃ頭も停りゃあいいけど。
いつか硝子に置き換わる其の時。
一体彼はどうなるだろう?
人間の形のままのだろうか?
どろりと溶けるだろうか?
ぼろぼろに砕けるか?
嗚呼もうひとつ。
剣の形にでも、なるのだろうか?
イージー・ブロークンハート 2020年3月5日
【勘の話】
女装男子を見抜けるタイプに見えるか???
男装女子を見抜けるタイプに見えるか???
もちろん膝から崩れ落ちるが????
イージー・ブロークンハート 2020年3月16日
【予知の話】バッドエンド体験型。硝子剣も戦う手段も持たない一般人として見るらしい。ゲームで遊んでたら殺し合いになったり食い物持って歩いてたら樹の嵐に巻き込まれて生きながら樹に食い破られたり大変らしい。吐いてる。
イージー・ブロークンハート 2020年3月29日
【どうでもいい話/十才の頃、兄貴の貯金箱をくすねた話】
祭りで売ってた魔法のオウムの雛が欲しくて兄貴の貯金箱をくすねた。
玄関出るところを弟に見られ盗難わずか5分後にバレて兄貴とデス追いかけっこ後大外刈りの末お縄。洗濯物の物干し竿にナマケモノ釣りされた挙句、弟と妹たち(ちなみに末はまだ生まれてない)にねえねえ今どんな気持ちどうしてやったのなどと質問責めにされながらねえちゃんに布団たたきでケツを叩かれまくったという伝説回。
時刻はお夕飯どきでありその際ブロークンハート家より響き渡った命乞いと悲鳴は今でもご近所の語り草である。
なお弟と妹たちはすっかり感化され欲しいとケツ叩きの刑で泣き喚くイージーと共に駄々をこね諸々あった結果雛を買ってもらうことに成功したが色つけたウズラの雛だった。
なおウズラは名付けられ可愛がられて大往生した。
イージー・ブロークンハート 2020年4月6日
【肌を出したがらない話】
イージーは肌を出したがらない。点々硝子が浮かんでいるから、と。
異形だから?異常だから?
いいえ。
虫眼鏡効果。
日光がストレートに体内に降り注いで焼肉がごとく体組織に熱が入ってしまうから。
イージー・ブロークンハート 2020年4月23日
【どうでもいい話/サムライエンパイア】
サムライエンパイアにもいたので実はお箸が使える。
剣のお師匠さんもいる。(おっ師)
イージー・ブロークンハート 2020年6月19日
そいつを見つけた時彼は剣だと思った。暗がりの錯覚だ。
硝子剣はその時、“剣ではなかった”
もしも明りのひとつでもあったなら
きっと、突き出した手のように見えたろう。
イージー・ブロークンハート 2020年6月19日
“折り重なった人間は神に届くか?”
“届かぬのならどれだけ積み上げれば届くか”
“問われるのは質ではなく数”
“無論質もいいだろう、きっときらめくに違いない”
“砕けた硝子が透かす、光のように”
イージー・ブロークンハート 2020年6月19日
おまえがみつけたわたしを剣と定義したように
おまえが落としたいのちを、わたしが拾っただけのこと
イージー・ブロークンハート 2020年8月28日
大変、気づいたらサブジョブが変わっていました。硝子剣士です。
血液いらんの助かるけどちょっとさすがに一瞬ビビるわこれ…。
(びびった)(一瞬はびびった)(立ち直り済み)
イージー・ブロークンハート 2021年9月23日
【異世界迷子体質】
瞬きをする、ドアを開ける、つまづく、転ぶ、落ちる。
なんでもいい。どれでもいい。どうだっていい。
瞬間、違う世界転がりでる。
一番最初の迷子は間違いなくアックス・アンド・ウィザーズの実家から、
サムライ・エンパイアのどこか道の端っこだ。
その時。
街まで自分を連れてってくれた老人について行ったことを選んだのは、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このままここで待ったって絶対にダメだとわかっていたからだ。
郵便局の手伝いをバイトでやってた。わかってた。
どっかに行った手紙は戻ってこない。誰かが届けよう届けようとしたって忘れちゃう。なんなら開けられて中身を読まれたりスられたりする。
家には兄貴がいる。姉貴がいる。双子がいて弟がいて妹がいる。だからオレ一人いなくなっても家は傾がない。おやじとおふくろはきっと大丈夫だろう。みんなすごい心配するだろうけど。
イージー・ブロークンハート 2021年9月23日
ころっとでたなら歩き続ければころっとでたりもするよ、きっと。
長くてなが〜〜い散歩みたいなもんだ。
たくさん面白いもんを見て帰ろう。たくさんすごいもんを見て帰ろう。
まあ途中で死ぬかもしれない。けがも怖い。思ったさ。
いやだけど、それは待ってたって一緒だ。
心配させた分たくさんたくさん……面白くてなが〜〜〜い話を、ふた晩でも三晩でも、一週間だってし続ければいいさ。身振り手振り、真似っこ、へたっぴだけど図説の絵を描いたっていい。異世界の面白いうたを歌ったっていい。
そしたら心配で心配で心配してくれたあいつらは散々怒って怒鳴って泣いて喚いて――兄貴なんかきっと大外刈りしてきて姉貴にケツ叩かれんのかな、やだな――たあとで、ああ、ほら。
安心するでしょ。
イージー・ブロークンハート 2021年9月23日
色々変わったけど、見ない顔やけがも増えてるけど。
根っこはほんと変わんないままだって。
そういう、そう言う――そう、いう。
イージー・ブロークンハート 2021年9月28日
【現在の硝子化部位】
・左脇腹一部(やや背を貫通)
・右肩縦、
・右太腿、点々。
・左脚の脛、軽微。
・左腕
以上。
イージー・ブロークンハート 2021年9月28日
(皮の全身鎧とタートルネック、
手袋越しで触ってもすぐにそうとはわからないだろう)
(そのための鎧でもあるのよね)
イージー・ブロークンハート 2021年11月9日
【少し、込み入った話】
――以下、イージー・ブロークンハートという男の、少々歪な話。
(こんなの世界にあふれるほどある。どこにでもある話だ。ってオレは思ってる)
(だから取り立ててする必要はない話だし、オレも求められない限り自分からしない)(する必要もないからあんまり直接触れる感じで話もしない)
(本当にする必要がある部分だけする)
(誰かに話したのならここに纏めとく)
(でも、誰にでもはしない話)
(どこにでもいそうな男の、どこにでもいそうな話)
(だから、そう深刻な顔しないで)
(ビバ・ビバ――気楽に行こうぜ)
(ね?)
イージー・ブロークンハート 2021年11月9日
【少し込み入った話/彼の話】
家路を叩き割った迷子。
13、4歳の頃に発症した迷子体質によりアックス・アンド・ウィザーズからサムライ・エンパイアに転移。長い長い迷子が始まる。
いつか家に帰る為、人斬りの技を身につけあちこちの世界を突然転移しながら一人旅を続けていたが、数年前UDCアースで襲われた際に死傷を追う。
雨の中浮かんだ願いは「死にたくない」。
家に帰るつもりだったのだ。本当に。
かくして男は不老不滅の体を得る。
イージー・ブロークンハート 2021年11月9日
苦痛はさておき、傷ついても治り死んでも蘇る体。
本人は気づかないが、不老も始まっている。
呪いにして、祝い。
故に男は愛し家路を叩き割り、
迷子で居続けることを選んだ。
呪いを持ち帰ることの影響を並べた結果の判断だった。
……幸いというべきか、迷子になり始めて10年は経過していた。
あの優しい家族に息子を失わせる苦痛を。
あの暖かい家への郷愁を。
それを選択しながら、自らの幸福だって得ようとしている自身の選択への苦悩と、それでもしあわせの嬉しい指先との板挟みを時折。
彼のうちがわの深いところで、
そういうものが割れた硝子の破片のようにぴかぴかと光っている。
(ブロークンハートさんちのイージーくんは、もうそろそろ死んだだろうか?)