【三回戦】ニコラ・クローディアvsスサノオ・アルマ
野良・わんこ 2020年2月8日
戦と聞いて暴君来たる!
一人称オレサマを聞いたら頭を垂れよ
「ニコラ・クローディア」
vs
趣味はン百年単位の昼寝!
目覚めたら周りの景色がだいぶ変わってて面白いよとか言っちゃう神の遊び!
これでも太陽神なデカ狼
「スサノオ・アルマ」
●コロシアム
キマイラフューチャーでコンコンコンして作った闘技場。
ローマにあるものとほぼ同じ
試合場には軽く砂が敷き詰められている。
なお、観客席と試合場の間にバリアーなどは無い。
0
ニコラ・クローディア 2020年2月9日
ふぅむ(片手に魔術式。デジタルな模様で作られたそれは、最先端の科学が魔術と合わさったことによる「テレビ魔術」だ。閲覧しているのはスサノオ・アルマのこれまでの模擬戦レコード)
――しかし、神が相手とは。中々に得難い経験だな。(コロッセオの端で、壁にもたれかかりながらの言葉であった)
スサノオ・アルマ 2020年2月9日
(さりさり。試合場の砂が柔らかく踏まれて音を立てる。砂の上には白い炎が立っていた。立つ、と言うからには足が生えている。前と後ろに一対ずつの計四つ。ついでに尾がひとつ)
スサノオ・アルマ 2020年2月9日
ニコラ。
(狼は女性の名を呼んで試合場の中心に座った。用があって呼びかけたわけではない。強いていうなら挨拶の代わりである。座っていてもニコラに等しい目線の高さを持つのだから、狼の体の大きさが伺えるだろう)
ニコラ・クローディア 2020年2月10日
よぉ、デカいな。自然界でそのサイズを目にした日には、そこらのヌシかと逃げるか平伏するかくらいしか選択肢がないだろうよ(軽く手を挙げて挨拶。無論、この女龍が自分で俎上に上げたようなかしこまった応対をするはずもないのだが)
行儀よくお座りができて偉いね、とでも言えばいいか? なんならお手とかいって握手でもするか(闘技場の壁から背中を離してゆっくりと近寄る。臨戦とまでは言わないが、それなりの戦意は既にあふれ出していた)
スサノオ・アルマ 2020年2月10日
どっちでもいいよ。
(挑発めいた物言いに狼は座ったまま答える。どっちでもいいとは文字通りどっちでもいいのだ。してもしなくてもいい。お座りのことも、お手のことも狼には興味がなかったが、相手が求めればしてあげてもいい。ひたすらに自然体で、何を言われてもまるで響かない様子であった)
スサノオ・アルマ 2020年2月10日
どうする?
(ニコラが近づくのを認めてもなお、狼に戦意はない。戦いを放棄しているのではなく、単純に戦いなど戦意がなくてもできるということだった。神である狼に誇りはなく、いつも自然体で、気まぐれで、雑だ。いまでこそ座って問答しているが飽きればすぐに戦いを仕掛けるに違いない)
ニコラ・クローディア 2020年2月11日
……(あまりにも「凪いだ」様子のアルマにどこか気落ちしたような表情を見せる。ニコラには「自分の我は強い方だ」という認識があるが、そうだとしても相対した白狼神はあまりにも平坦が強すぎるように感じられ)
一時期、神になるのも悪くないと思ったことがあるが。
スサノオ・アルマ、その無感動っぷりはお前ならではか? それとも神とやらに共通する詰まらなさか?(問いかけながら剣槍を召喚してアルマに突きつける。答え等はなから期待していないとでもいうようなそれは、問答も飽きたからそろそろやり合おうという合図だ)
【イニシアチブ】
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
うーん……。
(無感動という指摘に狼は首をかしげる。あまり自覚していなかったようで、そう言われる理由に考えを巡らせていた。原因は単純である。狼は神で、神であるために無自覚に傲慢であった。早い話が大半の存在を狼は己と同格の存在と認識していない。そんな態度は悩む狼の表情にも現れているだろう。だが)
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
【先行後攻判定】
(狼の体を体毛のごとく覆う、白い炎が微かに揺らぐ)
きみ、かみになれるの? いまからなれる?
(だが『神になる』そのワードが狼の興味を擽った)
ニコラ・クローディア 2020年2月11日
【先行】
祖龍が1、偉大なる暴君、その血脈を受け継ぎし最古にして最新がオレサマよ! たかが『神になる』程度の所業が出来ないと思うてか!
(やろうと思えば可能、という言葉で応えて、僅かとは言えアルマの気配が揺らいだ瞬間につけ込む)
我が爪、汝を捉えたりッ!
(小柄な体躯から繰り出すのは、いつのまにやら両手に構えていた剣槍2本を用いての乱舞。体を軸にして回転することで放たれる独楽回しの連続斬撃だ)
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
(二振りの刃が狼の体を切り裂いてゆく。否、それは最早両断だった。防御も回避もせずに観察しようなどと悠長に構えていた狼の体は、刃が走る度に細かく刻まれてゆく。あまりにも早く、そして狼は反応すら示せない)
【HP3】
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
(試合場の砂地にばらばらと狼の体が落ちてゆく。頭に足、輪切りにされた胴から尾までと、細かく裁断された神の残滓が散らばった)
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
【攻撃】
(やがて肉片は、白い炎として燃え盛ることとなる。他世界の神ならいざ知らず、少なくともヒーローズアースにおける神というものは不死不滅の存在だ。五体バラバラにされた程度では死なない)
(現に、ニコラの周囲に業火を撒き散らしながら、その中央で狼の体は復元されようとしていた)
びっくりした。
(白い炎の中から形を整えられた口が言葉を紡ぐ)
ニコラ・クローディア 2020年2月11日
――!?
(確かに捉えた。切り刻んだ。遠慮呵責の一切を投げ捨てて放った両断の乱舞は、少なくともアルマを八つ裂きにして重傷へと追い込むには十分だったはず。だが、その不死性を、不滅性を、軽く見ていたことを思い知らされる)
(燃え上がる業火。一瞬の油断が命取り。神を相手に「してやったり」などと思っていたその傲慢さを窘められるように白の炎に呑まれて燃えた)
【HP3】
ニコラ・クローディア 2020年2月11日
【攻撃】
驚いて、その程度とはなぁ! やはり随分と感情は薄いらしい!
(炎に巻かれて、だからそれで終いとはならぬ。むしろ、わけのわからない不死性は興味の対象だ。己へとまとわりつく炎を、決して少なくない火傷の痛みと引き換えに振り払う。それを為すは黒の龍翼。魔力を防壁として纏ったそれが、白の炎の中に我こそ在りとでもいうように黒の雷を主張し)
さぁ、どうやれば死ぬ、どうやれば滅ぶ! この場ではどの程度なら耐えると言い換えるべきだろうが、なかなか楽しくなってきたじゃないかスサノオ・アルマァ!
(剣槍を連結。片手持ちに変え、次いで繰り出すのは空いた手に雷光を纏わせての突撃。おおよそ、狼の姿をしているのであれば心臓が存在するであろう位置を狙って突き出すのは突進の勢いを載せた貫手だ)
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
【防御】
(自分は感情の薄い質であったか、他の神はどうだったか。狼は思い巡らせようとし、戦いの最中であることを思い出す。見ればニコラは黒い翼を晒しだし、白炎の海のなかで浮島のごとく存在感を見せつけ、健在を示している)
どうすれば死ぬのか、ぼくもわからないけど。
(狼は雷光を従えながら迫る暴竜へ一歩踏み出した)
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
(鋭く突き出された腕が胸にめり込んだ。勢いは微塵も緩まずそのまま背から突き出る。神は不死不滅であるからこそ、他者の攻撃に対して危機感を抱きにくいところがあった。何をされようと死に至らないのだから。だが、不死の神といえど消耗しないわけがない。再生能力に限界を迎える瞬間が神の敗北のときなのだろう)
【HP2】
スサノオ・アルマ 2020年2月11日
【攻撃】
死ぬつもりはないかな。
(互いに顔が目と鼻の先。狼は囁くように告げる)
(直後、試合場に撒き散らされた白炎がまとまり、輪郭を作られ、狼によく似た白炎の動物の姿をとる。神の眷属に違いない。それぞれが陸海選ばず様々な大型動物を模し、かつ数は膨大。すなわち眷属の軍団であった。白炎の虎が熊が爪と牙を剥き、象が鯨が巨体にて竜の娘を押し潰しに掛かった)
ニコラ・クローディア 2020年2月11日
【防御】
結構、そうでなければ遣り応えがない。(死ぬつもりはない、と返されてそれは当然だとでも言うように笑う。周辺一帯をなにやら白い獣たちが埋め尽くしているが、こちらの視界にはアルマのみ。迫り来る炎の質量だけを頼りに龍翼を盾と掲げる)
ニコラ・クローディア 2020年2月11日
【防御成功:HP3】
――邪魔だ!(一喝。行うのは、先ほど炎を押し返したのと同じ『ただ翼を広げる』という動作。魔力を纏ったそれはそれだけで簡易の防御壁を展開し、溢れた魔力が雷光の竜巻となって闘技場の中央に聳え立つ。それを乗り越えてくるならばよし、そうでないならば己の手で相手をするだけの意味もないというニコラの意思を反映した『足切りの壁』である)
ニコラ・クローディア 2020年2月11日
【攻撃】
さぁ、実験の続きと行こうじゃないか!
堪えて見せろ、スサノオ・アルマ!
(胸を貫通させても未だ死なず。ならば、次は)
龍闘術改め――龍気を解く!
(内部攻撃。アルマの胸に突き刺した腕を基点にして魔力を意図的に暴発させる。ニコラの体質を濃く反映したそれは、雷の直撃に近似した暴威として振るわれることだろう。雷が炸裂するのとアルマが腕から逃れるのと、どちらが早いか。もしくは、どう耐えるか。ニコラの興味は尽きない)
スサノオ・アルマ 2020年2月12日
【防御】
(なんだか硬いなと感じる。とはいえ、ニコラの動作に何らかの技や力を用いたような雰囲気は感じられない。暴力的な魔力と彼女の存在感のようなものが眷属の干渉を寄せ付けないのだと、狼は大まかに察する。単純に強いから硬いのだ)
(そして眷属達を圧倒した気配は、己の胸を貫く腕でも膨れ上がった)
スサノオ・アルマ 2020年2月12日
(バチリと弾ける。ニコラの、紫電の立てた音ではない。狼の体が引き裂かれるように砕けた音だ。狼の形を作っていた炎は千々に砕ける)
【HP1】
スサノオ・アルマ 2020年2月12日
(やがて、眷属の群れの向こう側、微かに燻っていた白炎が成長する。体積を増し、輪郭を磨き、徐々に狼の形状を復元してゆくが、その速度は最初にニコラに剣と槍で裂かれたときよりも随分と遅い。消耗しているのだ。それが復元速度に大きな影響を与えている)
スサノオ・アルマ 2020年2月12日
【攻撃】
(狼は露骨に疲れたような、しんどそうな表情をニコラに向ける。実際しんどい。だが、まだ戦う力が残っていることを狼は知っている。であれば戦いをやめる理由などないのだ)
しんどい。
(でもしんどいことはしんどいので正直に言った。ついでにようやく復元できた前足で地面をトンと叩く。それを切欠に波紋のごとく白炎が地表を伝い、やがて炎に触れた大地が支配を受ける)
(周囲の至るところで土砂が持ち上がり、それぞれ蛇のような輪郭を形成しながら鎌首をもたげた。だが蛇らしくない。実際の蛇は槍のように鋭い頭部を持たない。かくして土砂から作られた巨木ほどの大きさの蛇は、生物の如く蠢き、捻じくれた槍に似た頭部をニコラへ向け、一斉に飛びかかる!)
ニコラ・クローディア 2020年2月13日
【防御】
貴様、どれが本体だ?(己の一撃を耐えるでも躱すでもなく、受けた上で別の場所で再生したアルマを見てそう呟く。少なくともありとあらゆる場所に偏在し、いずれかの個体が滅びた時点で別のどこかで再生を果たすという在り方はニコラの知る範疇では確率をどうこうする世界魔術の規模だ。確かな手ごたえがあっただけに、アルマという存在への興味は深まり)
身体を1つ吹き飛ばされておいて、しんどい程度で終わらせるのはさすがだよ!(ともかく、鎌首をもたげた蛇槍には対処せねばならない。好奇心に殺されないよう、意識を戦闘へと引っ張り込む)
ニコラ・クローディア 2020年2月13日
くっ――さすがに大きいな!
(質量差、という言葉がある。今、ニコラが直面している問題がそれだ。1発2発程度ならば堅固を誇る龍翼で受け止めてはじき返すも、そのはじく動作がサイズと質量の違いに圧されてあまりにも小さい。そのままじり貧となることを強いられ、次第にニコラを覆い隠す龍翼は閉じていく。活路はどこだ)
【HP2】
ニコラ・クローディア 2020年2月13日
【攻撃】
――ええい、再生速度を見るにもうあと何発か当てれば白旗も上がるだろうて! 我慢比べだ!
(が、下手に上に逃げるも良くない。かといって、このまま防御に注力しても無機物たる蛇槍が疲れて攻撃の手を緩めるとも考えられない。であれば、防御の姿勢を維持したまま繰り出せる攻撃こそがベターとの答えに至り)
これで仕留まればそれでよし、逃げて攻撃の手が緩まるのも、まぁ妥協ラインだ。せいぜいたらふく召し上がってくれよ!
(わずかに龍翼を開く。それは城壁に銃眼を設けるのと似た意味を持ち、龍翼同士の間に作ったスリットから視線を通して視るのはスサノオ・アルマの白い炎。スリットから掌だけを突き出し、そこに編むのは十重二十重の魔法陣。打ち出される矢の数、一呼吸ごとに300本。円錐状に打ち放たれるそれは、射出距離に応じて広がる網のようにアルマを圧し潰しにかかった)
スサノオ・アルマ 2020年2月13日
【防御】
ぜんぶ。ぜんぶ、ぼくだよ。
(狼も、周囲に展開された白炎も、軍勢を成す眷属も、前の試合で出していた分霊も、便宜上そのように表現されるだけで、実態はすべて太陽神、スサノオ・アルマの一部である。いずれかを消されたところで、消耗こそするが、致命傷には至らないのだ)
(狼は、膨大な矢の斉射に消し飛ばされてゆく眷属に目を細めた)
スサノオ・アルマ 2020年2月13日
(鯨や猪など、体格の大きい眷属を盾となるも、ニコラの矢が勢いを削がれることは微塵もなかった。やがてひとつの矢が狼の眉間を貫き、頭部を吹き飛ばす。続いて首に、臀部に腹に。チーズのように大穴を開けられてゆく狼の体は、すぐさま復元が始まるのだが……)
スサノオ・アルマ 2020年2月13日
(復元されるそばから破壊されていけば、限界を迎えるのは当然のこと。それはすなわち、戦闘の継続が困難なレベルまで復元速度が低下するということだ)
(果たして、ニコラの広げた魔法陣が矢を射ち尽くしたころには、土砂の蛇や眷属の姿はすべて消え去り、試合上の隅に燻る小さな白炎しか残らなかった)
【HP0 敗北】
ニコラ・クローディア 2020年2月13日
――獲ったな。
(周囲の蛇槍が動きを止め、闘技場に蔓延していた白い炎もまた鎮火していく。その様子を見て、龍翼を広げて戦場を睥睨した)
しかし「全部僕」と来たか。全にして一、一にして全。アルス・マグナをこんなところで目にすることになるとは思っていなかったよ。
【勝利】
スサノオ・アルマ 2020年2月13日
(哀れな小さな炎から、ひょこっと短い棒が突き出す。もちろん本物の棒ではない。棒状に伸びた炎である。数は4つ。おそらく2対の足なのだろうそれは、地上で溺れるようにばたばたと動き、やがて地面の方向に気づいたようでバランスを取りながら立ち上がった。白い火の玉に足が4つ生えたものがいまのスサノオ・アルマの姿であった。最早戦えるだけの力がないのは誰の目にも明らかだろう)
ニコラ・クローディア 2020年2月14日
えぇ―、なにこれなんか可愛いんだが?(己をカワイクすることに余念のないニコラはその手のものが割と好きである。寸前まで臓腑をぶちまけさせるつもりで戦っていた相手を可愛いと評し、チチチと舌を鳴らしながら近寄っていく)
スサノオ・アルマ 2020年2月14日
(四足で立ち上がった白い火の玉には、当然ながら目も耳もない。だから外界の様子がわからないのだろう。ぎこちない動作で適当に歩きだし、瓦礫を避ける術を持たぬままぶつかって、ころんと転がった)
ニコラ・クローディア 2020年2月16日
(猫を被る、というよりはカワイイに反応した顔をした)
(コロンと転がったアルマを掌に載せて、そのまま控室あたりにお持ち帰りを試みてみた)
スサノオ・アルマ 2020年2月16日
(何やら体表に触れてくるような感覚がある。おそらくニコラだろうと思考し、ならいいかと狼未満の何かは脱力した。なすがままということである。神は不死不滅ゆえ何があろうと滅多に危機感を抱かないのだ)
(そうして白い炎は、持ち上げたニコラの手のなかで、ゆっくりと時間をかけて大きさを取り戻していくのだった)