【二回戦】スサノオ・アルマvsナザール・ウフラムル
野良・わんこ 2020年2月1日
趣味はン百年単位の昼寝!
目覚めたら周りの景色がだいぶ変わってて面白いよとか言っちゃう神の遊び!
これでも太陽神なデカ狼
「スサノオ・アルマ」
vs
北より冷たき風が吹く
疾風属性特化精霊術士
「ナザール・ウフラムル」
●コロシアム
キマイラフューチャーでコンコンコンして作った闘技場。
ローマにあるものとほぼ同じ
試合場には軽く砂が敷き詰められている。
なお、観客席と試合場の間にバリアーなどは無い。
0
スサノオ・アルマ 2020年2月2日
【防御】
(虚空へと炎が吸い込まれてゆく。炎となった狼にとって、炎は体の一部に等しい。それが吸われてしまえば肉体が欠けてしまうのだ。故に、狼は炎を収束させる)
スサノオ・アルマ 2020年2月2日
(やがて炎の海から頭部を復元し、五体満足に戻った狼だが、やはり炎が吸われたことが多少は堪えたのだろうか。幾分か疲れの滲む表情を浮かべていた)
【HP4】
スサノオ・アルマ 2020年2月2日
【攻撃】
うーん……。
(肉体を分散させるのはよくなさそうだと狼とて悟る。であれば、攻め手を変えるしかない。変わらず座したままの狼は何気ない動作で片方の前足を上げ、そして地面を叩いた。すると広がるのは波紋めいた白炎である)
(炎はそのままナザールの眼前まで迫ってゆくが本命は別にある。炎の本質は支配。白炎の舐めた地面が瞬く間に狼の支配下に置かれ、短い鳴き声の号令のもと、軋む音を轟かせながら土砂が盛り上がり、津波となって男の体を飲み込もうとした)
ナザール・ウフラムル 2020年2月2日
【防御】
そう来たか――!
(アリルとの試合で見た、炎による大地の強制従属。咄嗟に地を蹴り横跳びに避けようとする)
ナザール・ウフラムル 2020年2月2日
【防御失敗】【HP:4】
――ッ
(しかし如何せん範囲が広い。直撃こそ避けられたが、余波で飛び散る礫がナザールの身体を打ち据える)
ナザール・ウフラムル 2020年2月3日
【攻撃】
あ゛ー、相性悪ぃのか…。
(はたと気づく。相手は炎の塊のようなものだ。つまり――一番得意とする至近戦での殴り合いではこちらの分が圧倒的に悪い。最悪全周囲まれて丸焼きである)
――薙ぎ払うは無双の暴風!
(至近で足を止めての殴り合いは不利。ならば、ヒット&アウェイはどうだろう)
(そう考え、より一層風を身に纏い、超音速で突貫する)
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
【防御】
(ナザールの呟いた相性という単語に、狼は首を傾げた。意識したことのない概念だった)
まあいいや。
(ひとまず土砂で纏めて叩くというのは有効そうに見えたので、再び狼は大地を盛り上げる)
(そのときだ。ナザールの姿が消えた)
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
(ように見えた。気がつけば己は試合場の壁に叩きつけられていた。何が起きたのか理解できなかったが、目にも留まらぬ速さで仕掛けられたことだけは把握していた)
(ずるり、割れた壁から狼の体が剥がれて落ちる)
【HP3】
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
……きみは。
(地面に倒れた狼が、ゆっくりと立ち上がる)
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
【攻撃】
はやいんだね。
(呟きは短く。されど体を包む炎は苛烈に。燃え盛る炎は火の粉を飛ばすように欠片を飛ばし、地に落ちた欠片は一つ一つが成長してゆくのだ。そう。元の狼の大きさへと)
(このとき狼が生み出した分霊は3体。いずれも同じ外見で、同じ体躯で、そして同じ能力を持ち――……)
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
(それぞれ別の角度からナザールへ回り込むようにして距離を詰める。数を増やして接近戦を挑むつもりだ。だがただの接近戦ではない。超高速で動き回る相手へ、例えすれ違うだけでもダメージを与えられるように、身にまとう白炎を炸裂させながら飛び込んでいた)
ナザール・ウフラムル 2020年2月3日
【防御(回避)】
やっぱり来るか分霊――!
(宙に構築した足場を蹴り、速度はそのままに雷が如き鋭角の軌道を取ることで、多方向から攻めてくる分霊たちを引き離しにかかる)
ナザール・ウフラムル 2020年2月3日
【防御失敗】【HP:3】
(スサノオの分霊が纏う爆炎が、ナザールの露出した素肌にに熱傷を作る。流石に、風の鎧も神焔の防御には能わなかったようだ)
――くそ、やっぱこうなるか。
(「圧倒的な防御力」というものを持たないナザールにとって、高火力且つ面制圧の攻撃はどうにも相性が悪いのである。呑気だが強かな焔神がこれに気付かなければ良いが――?)
ナザール・ウフラムル 2020年2月3日
【攻撃】
(しかし、体高が160cm弱――つまり小柄な馬並にあるスサノオの足元というのは実は結構隙間がある)
――散れッ!
(そこを狙い包囲の外へとすり抜けたナザールは、腰に差している片手鎚「シャルーア」を抜き放ち、豪風の衝撃波によって分霊たちを吹き散らさんとした)
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
【防御】
うん?
(狼は不思議そうな表情で振り向いた。体の小さな動物ならいざしらず、人間に足元をすり抜けられるのは初めての経験だった。分霊たちは思わず足を止める。離れた位置にいた本体もまた珍しいものを見たという顔をナザールに向けていた)
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
(そして、分霊たちはナザールの持つ得物に気づく。おそらくあれも風に基づいた遠距離攻撃が可能な代物なのだろうと思い至ったからである)
(故に分霊のそれぞれが波紋状の炎を展開し、次々と地形を掌握してゆく。試合場を構成する土砂が動き、うねり、ねじれて、狼の盾となり、また矛となる)
【HP3】
スサノオ・アルマ 2020年2月3日
【攻撃】
(螺旋槍の形を取った土が瞬く間に量産された。それは狼の意思に従い、豪風をちぎり、引き裂いて、餓狼の群れの如くナザールへと殺到した)
ナザール・ウフラムル 2020年2月3日
【防御(回避)】
――くっそ!
(ナザールの表情が苦々しいものになる。質量をほぼ持たない風は、押し固められた土塊に容易に押し負けてしまうが故に)
(振り抜かれた片手鎚が翻り、今度は振り下ろされる。それに連動するように、土塊の槍を地に還さんと天から地へと衝撃波が放たれた)
ナザール・ウフラムル 2020年2月3日
【防御失敗】【HP:2】
――っち!
(叩き落しきれなかった槍の一本が脇腹を掠める。走る痛みと生暖かい感触に舌打ちをしながら、ナザールはあまりやりたくなかった一手をとる)
ナザール・ウフラムル 2020年2月4日
【攻撃】
(続けて飛来した土槍を足場に、宙へ跳び上がった。虚空を地と同じように踏みしめ、地上を睥睨する)
――我、希うは〈氷結〉の〈嵐〉!触れるものを凍て鎮める白き颶風!
(〈氷結〉の属性を宿した触れるものを凍てつかせ鎮めてしまう風が、本体のスサノオと分霊のスサノオの両方をその中に取り込んでしまおうと渦を巻き始める)
(上空を陣取るという行為。最悪アリルに使われたのと同様の手が使われる可能性があるが…まあ、打つ手、もとい屁理屈は一応考えてあった)
スサノオ・アルマ 2020年2月4日
(ぴきり、ぴきり。周囲から絶対零度の足音がする。上空にて仁王立ちするナザールの仕業であるのは明白だった。彼を中心に渦巻く極寒の力にあらゆる物質が悲鳴を上げる)
……。
(その最中、自ら纏う白炎の勢いを強めながら狼はナザールを見上げ、既視感を抱いた。男と狼が思い浮かべた者は奇しくも同じ人物である。そこから攻撃手段を連想した狼は、ナザールの目算通りに契約の炎を喚び出す。彼の四方を囲む位置に現れ、触れればたちまち身体を癒して強化するという破邪の力だ。神の定めた制約から外れればたちまち激痛が体を襲うという天罰の側面も持つ力だ)
ナザール。
(だが、ひとつだけ1回戦のときと異なる点がある。それは対戦相手の種族。アリルティリアはバーチャルキャラクターで、ナザールは人間だった。ならば制約の内容も変わってくる――)
【HP3】
ナザール・ウフラムル 2020年2月4日
【防御】
わーお、そうきたか…。
(確かに呼吸必須な「生き物」であるナザールには効果覿面である)
(そういえば、アリルはバーチャルキャラクターだから呼吸は生存に必須な行動ではないのだという、現状ではどうでもいいことが脳裏を過る)
ナザール・ウフラムル 2020年2月4日
【防御失敗】【HP:1】
(反応が遅れた。脇腹の痛みが引いたことで、最悪な押し付け加護を受けてしまったことを悟る)
――ッァ…!
(迂闊にもしてしまった呼吸で、身体に激痛が走った)
ナザール・ウフラムル 2020年2月4日
【攻撃】
(だがしかし、それがどうした)
(不意打ちではない。相手の攻撃方法として警戒はしていた。――心構えが違えば、対応だって変わってくる)
――シャァッ!
(激痛を気合いと根性で意識の外へと放り出し、片手鎚を持っていない空の右手に雷を湛え、振り抜く。雷は五指に沿って雷爪となり、スサノオがいる一帯を薙ぎ払わんと迫る)
スサノオ・アルマ 2020年2月4日
【防御】
(狼は首を傾げた加護を与え、彼が呼吸を制限された時点で戦えなくなるだろうと思っていたからだ。だが実際はどうだろう。ナザール・ウフラムルは戦いの終わりまで絶え間なく続く痛みに耐えながら、戦いを継続している)
きみは、つよいね。
(その姿に狼は素直な称賛を送った、そして)
スサノオ・アルマ 2020年2月4日
(防御も回避もなく、雷の爪に身を裂かれ焼き尽くされ、姿を消し――)
スサノオ・アルマ 2020年2月4日
【攻撃】
(太陽がたとえ何度沈んでも必ず登るように、狼は何度身を焼き尽くされても必ず復元される。僅かに残った白炎のひとかけらからが勢いを強めれば、たちまち炎は大きさと狼の形を取り戻すのだ)
いくよ。
(前足が地を打つ。生み出される炎の波紋。この試合で三度目になるだろうか。狼の支配した地面はたちまち針地獄めいた形状になり、そしてすべてが鏃となってナザールへと放たれる。回避する隙間を与えない、完全な包囲だった)
ナザール・ウフラムル 2020年2月5日
【防御】
(まただ。従属化された地面での攻撃。性質からくる相性の悪さは如何ともしがたいが――)
ナザール・ウフラムル 2020年2月5日
【防御成功】【HP:1】
(左手の片手鎚を、包囲の中へと突き入れる。弾かれ砕けた針の破片がその周囲の針を弾き、弾かれた針がさらに他の針を弾き――)
(ぽかり、と空いた隙間に身体を滑り込ませ、難を逃れた)
ナザール・ウフラムル 2020年2月5日
【攻撃】
(そのまま、声を出さず、思考だけで己が影に棲まう闇精霊「スーデル」に指示を飛ばす)
(変化した地面によって落とされた影を伝って不定形の精霊は奔り、スサノオ目がけて影の槍を生み出し襲いかかる)
スサノオ・アルマ 2020年2月5日
【防御】
(狼は駆け出す。珍しく相手の攻撃に対して回避行動を取った――のではない。狼の頭にあるのはいかにしてナザールを攻撃するかということだけだ。度重なる支配と操作を繰り返された地面は惨憺たる有様で、さながら瓦礫の海めいている。そこを、狼はナザールの真下目指して瓦礫を飛び越えてゆくのだ。足場の合間から幾重にも伸びてくる影の槍に刺し貫かれながら)
スサノオ・アルマ 2020年2月5日
(傷つきながら進んでいた狼は、遂に体の芯を深々と貫かれ、静止を余儀なくされた)
――……。
(ナザールがずっと上空にいると、狼としてはやりにくいことこの上ない。空中かつ遠距離の相手に有効な攻撃手段が乏しいのだ。平時なら鳥類の眷属からなる軍団を作るところだが、風を自在に操る者が相手では、いささか有効でないように思えた。狼は相性というものをほとんど意識したことがない。だが漠然としたイメージで、これはしないほうがよさそうだと捉えることはある)
【HP3】
スサノオ・アルマ 2020年2月5日
【攻撃】
(だから、狼は愚直なまでに地形の支配力を維持し続けた。砂の蛇を影に絡め、無理矢理に体から槍を引き抜く。そして、土くれで作った坂道を駆け昇る。坂の目指す先はナザールであるからこそ、狼は四肢に力を込めて全力で加速する。空を飛ぶ風の申し子まで地を這う獣が牙を届かせるには、足場を作るしかないのだ。そして、その頂に至れたなら)
この高さなら、きみにとどくかな。
(狼は坂を蹴り、飛び出し、彼の首筋を噛み砕きにいく――!)
ナザール・ウフラムル 2020年2月5日
【防御】
(――足止めが甘い。届かれた。咄嗟に逃げを打ち、宙を蹴る――)
ナザール・ウフラムル 2020年2月5日
【防御失敗】【HP:0】【敗北】
(――が、それよりもスサノオの跳躍力が勝った。身を捩って回避を試みるが避け切れるわけもなく)
――がっ…!
(肩口に食らいつかれ、足場を構築する術の維持が途切れる。再度の構築もままならず、そのまま地に叩きつけられた)
スサノオ・アルマ 2020年2月5日
(一人と一匹の体を、大地の衝撃が駆け抜けていく。狼の牙は相手の体に沈み込んだまま決して放すことはない、が)
…………。
(己の体格を利用して抑え込むように噛み付いている狼は、静かな瞳でナザールを見下ろす。彼がまだ戦いを続けるか、あるいはそうでないかを、推し量ろうとしているのだ。猟団にて模擬戦を重ねているが、狼は未だ決着がついたと判断するタイミングがよくわからない)
【勝利】
ナザール・ウフラムル 2020年2月5日
けほっ…、降参っすよ。肩砕かれても続けるってのは流石に試合の範疇超えてるっしょ。
…加護も解いてくれません?肩が痛ぇんだか罰で痛ぇんだか分かんないんで。
(多分そのままにしていれば加護の効果で肩の傷も治るのだろうが、それまで天罰で痛いというのは勘弁願いたかった)
スサノオ・アルマ 2020年2月5日
(聞こえた言葉にぱっと口を開いた。狼は切り替えが早いのだ! そして彼の要求通りに加護も解く。本来は相手を助けるための力だが、最近は専ら追い詰める用途でしか使用されない加護であった)
うん。
(なおこの『うん』は『お疲れ様』と『解いたよ』と『すごかった』を意味する『うん』である)
ナザール・ウフラムル 2020年2月6日
はー…いって…。
(漸く理不尽な痛みが走ることなく呼吸ができるようになり、大きく息をついた。どうにか片腕で身を起こし、何処からともなく取り出した試験管の中身をあおる)
(試験管の中身は、所謂リジェネ系の回復薬だ。ちょっとした鎮痛効果もあり、液体な分だけ早く効く)
いやー…やっぱ敵に回すと厄介っすね。特に相手の是非をガン無視する加護が…。
スサノオ・アルマ 2020年2月6日
??
(狼はナザールを見ながら右に一度、左にもう一度と頭を傾けた。彼の言う厄介なものにピンとこなかった)
ぜひはひつようなの?
ナザール・ウフラムル 2020年2月6日
んー…神様からすれば必要ないんでしょうけどね。与えられる側からすれば、「要る」とも「欲しい」とも言ってないモンを押し付けられてるようなもんなんで…。
まあ、相互確認は大事ですよってお話。
(価値観がそもそも違う自然現象系神様に人間の道理は分かりにくいんだろうなー、などと考えながら言葉を紡ぐ。どれほど理解されるかは不明だが…)
スサノオ・アルマ 2020年2月6日
ふーん。
(淡白な反応を狼は返す。実際のところ彼の言葉がどこまで響いたか定かではない)
じゃあ『しばらく走っちゃだめ』っていう約束での加護はいる? 楽になると思うよ。
(しかし、戦闘時でない限りは意思確認のワンクッションを置くようにはしたようだ)
スサノオ・アルマ 2020年2月6日
そのままでも上にもどれるならいいけど。
(最後に付け加えて、狼は踵を返した。次の対戦に呼ばれるまで観客席でゴロ寝するつもりらしい。ナザールに背を向けたまま歩を進めるが、きっと対象を見なくても加護を与えるくらいはできるのだろう)
ナザール・ウフラムル 2020年2月6日
あー、お願いします。…「しばらく」っつうのは治るまで?
(流石に回復薬が効いてきているとはいえ、完治にはもうしばらくかかる。手っ取り早く治るのなら有難かった)
(一応、「しばらく」の期限を訊いておくことも忘れない)
スサノオ・アルマ 2020年2月6日
(ピタ、と動きが止まる。しばらくと言ったらしばらくだ。『だいたいこれくらい』の時間である。具体的な数字をと言われると困ってしまう)
……。
………。
スサノオ・アルマ 2020年2月6日
じゃあ治るまででいいよ。
(振り向きざまに告げる。そういうことにした。ぽわわ~っとナザールの元へ加護の炎が生まれる)
治るまで走っちゃだめね……。
(それから今度こそ狼は客席へと登るのだった)
ナザール・ウフラムル 2020年2月6日
はーい。
(大分長かった沈黙に、なんかめんどいこと言ったらしいことは悟った)
よっと…。
(反動をつけて足だけで立ち上がり、足場を作って階段でも上るように観客席に上がっていった)