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六羽の白い鳥

ラブリー・ラビットクロー 6月26日00時

 
 
 
 
 わたしの|愛《あい》する|家族《かぞく》と
 |嵐《あらし》の|夜《よる》に|怯《おび》える|全《すべ》ての|子《こ》どもたちにこの|本《ほん》を|捧《ささ》げます




 |夜《よる》になると|扉《とびら》の|外《そと》からはガリガリどんどんと|大《おお》きい|音《おと》。それはきっと|恐《おそ》ろしい|悪魔《あくま》が|戸《と》を|叩《たた》く|音《おと》です。
 |夜《よる》になると|窓《まど》の|外《そと》からはガタガタびゅーびゅーと|不気味《ぶきみ》な|音《おと》。それはきっと|悪《わる》い|鳥《とり》がはばたく|音《おと》です。だから|人々《ひとびと》はみんな|夜《よる》をとても|畏《おそ》れていました。
 その|国《くに》は|星《ほし》の|裏側《うらがわ》にあるものですから、|一日《いちにち》のほとんどは|真《ま》っ|暗闇《くらやみ》なのです。|長《なが》い|夜《よる》のせいで|人々《ひとびと》はすっかり|閉《と》じこもるようになり、|空《そら》を|見上《みあ》げる|事《こと》を|忘《わす》れてしまっていました。
 そんな|国《くに》の|真《ま》ん|中《なか》には|立派《りっぱ》なお|城《しろ》があって、そのお|城《しろ》のてっぺんにはひとりの|女《おんな》の|子《こ》が|閉《と》じ|込《こ》められていました。|女《おんな》の|子《こ》は|外《そと》に|出《で》た|事《こと》が|一度《いちど》もありません。けれどもそれでもいいと|思《おも》っていました。なぜなら|窓《まど》から|見《み》える|外《そと》の|世界《せかい》はいつも|薄暗《うすぐら》くて、|人々《ひとびと》はいつも|俯《うつむ》いてしまっていたからなのでした。|陽《ひ》の|光《ひかり》も|当《あた》らないので|花木《はなき》は|枯《か》れ|果《は》ててしまっていたからなのでした。|夜《よる》になると|悪魔《あくま》がやってきて、|一晩中《ひとばんじゅう》|扉《とびら》をドンドンと|叩《たた》いていくからなのでした。
 そんな|恐《おそ》ろしい|世界《せかい》に|飛《と》び|出《だ》す|勇気《ゆうき》なんて、|女《おんな》の|子《こ》には|全然《ぜんぜん》これっぽっちもありません。とはいっても|狭《せま》い|部屋《へや》の|中《なか》で|過《す》ごす|毎日《まいにち》はとても|退屈《たいくつ》です。そうしてる|間《ま》にいつしか|女《おんな》の|子《こ》も|俯《うつむ》いて|日々《ひび》を|過《す》ごすようになってしまいました。
 そんなある|日《ひ》のこと。|短《みじか》い|昼《ひる》の|間《あいだ》に|一羽《いちわ》の|白《しろ》い|鳥《とり》がどこからか|飛《と》んで|来《き》て、|女《おんな》の|子《こ》の|部屋《へや》の|窓枠《まどわく》に|留《と》まりました。
 |女《おんな》の|子《こ》は|驚《おどろ》きました。|今《いま》までにそんな|事《こと》|一度《いちど》だってありませんでしたから。けれどもその|真《ま》っ|白《しろ》い|翼《つばさ》はとても|高貴《こうき》な|輝《かがや》きに|満《み》ちていて、|女《おんな》の|子《こ》の|視線《しせん》を|釘付《くぎづ》けにしました。そしてもう|一《ひと》つ。その|鳥《とり》のくちばしには|一輪《いちりん》の|色鮮《いろあざ》やかな|花《はな》が|咥《くわ》えられていました。こんなにも|鮮明《せんめい》な|色《いろ》をはなつ|花《はな》を|女《おんな》の|子《こ》は|見《み》たことがありませんでした。だから|彼女《かのじょ》は|窓《まど》を|開《あ》けてやりながら|白《しろ》い|鳥《とり》に|言《い》いました。


「こんなにもステキな|花《はな》びらをわたしは|見《み》たことがないわ。まるでどこか|遠《とお》い|星《ほし》の|国《くに》のものみたい。おまえはいったいどこからやってきたの?」


 |白《しろ》い|鳥《とり》は|女《おんな》の|子《こ》の|手《て》の|平《ひら》の|上《うえ》にそのお|花《はな》を|乗《の》せると、ピヨと|小《ちい》さく|鳴《な》き|声《ごえ》をあげました。すると|花《はな》の|香《かお》りがふわりとたって、|女《おんな》の|子《こ》のお|鼻《はな》をくすぐります。その|香《かお》りにはまるで|色《いろ》があるように|感《かん》じられました。|毎日《まいにち》が|真《ま》っ|暗《くら》に|見《み》えていた|彼女《かのじょ》でしたので、それはとても|大《おお》きな|衝撃《しょうげき》でした。


「もしかして、お|外《そと》には|真《ま》っ|暗闇《くらやみ》じゃない|世界《せかい》もあるの?」


 |女《おんな》の|子《こ》の|問《と》いかけに|白《しろ》い|鳥《とり》はピヨともう|一度《いちど》|小《ちい》さく|鳴《な》くと、その|翼《つばさ》を|広《ひろ》げて|曇《くも》る|空《そら》のかなたへと|飛《と》んで|行《い》ってしまいました。|女《おんな》の|子《こ》は|手《て》の|平《ひら》の|上《うえ》に|乗《の》った|一輪《いちりん》の|花《はな》をしばらく|見《み》つめるのでした。



 |次《つぎ》の|日《ひ》のお|昼《ひる》には、また|別《べつ》の|白《しろ》い|鳥《とり》が|部屋《へや》へとやってきました。その|子《こ》も|白《しろ》い|翼《つばさ》を|持《も》っていましたが、|頭《あたま》からは|一枚《いちまい》の|小《ちい》さい|羽根《はね》がちょこんとはねていました。
 |今度《こんど》はどんなお|花《はな》を|運《はこ》んできてくれたの?と|女《おんな》の|子《こ》は|聞《き》きますが、そのくちばしは|何《なに》も|咥《くわ》えてはいません。
 |女《おんな》の|子《こ》はそれでも|新《あたら》しいお|客《きゃく》さんが|来《き》てくれた|事《こと》が|嬉《うれ》しくて、とっておきのクッキーと|紅茶《こうちゃ》を|出《だ》してあげることにしました。|白《しろ》い|鳥《とり》はクッキーをくちばしで|突《つ》っつきます。そして|喜《よろこ》ぶようにクルリと|宙返《ちゅうがえ》り。|翼《つばさ》を|大《おお》きくはばたかせて|曇《くも》った|空《そら》へと|飛《と》んでいきました。|一枚《いちまい》の|白《しろ》い|羽根《はね》がヒラリと|女《おんな》の|子《こ》の|手《て》の|平《ひら》に|落《お》ちてきて、わずかなぬくもりを|残《のこ》すのでした。


「あの|子《こ》ってば、またステキな|贈《おく》り|物《もの》をくれたのね」


 その|夜《よる》から|扉《とびら》を|叩《たた》く|悪魔《あくま》はやってこなくなりました。|静《しず》かな|暗闇《くらやみ》の|中《なか》で、|女《おんな》の|子《こ》は|白《しろ》い|鳥《とり》の|羽根《はね》を|胸《むね》に|抱《いだ》きながらスヤスヤと|眠《ねむ》るのでした。



 あまりにもよく|眠《ねむ》ったので、|朝《あさ》にはスッキリと|目覚《めざ》める|事《こと》ができました。すると、コンコンと|優《やさ》しく|窓《まど》を|叩《たた》く|音《おと》がきこえます。|女《おんな》の|子《こ》は|急《いそ》いで|窓《まど》を|開《あ》けてあげると、|今度《こんど》は|昨日《きのう》の|羽根《はね》の|子《こ》よりも|一回《ひとまわ》りも|小《ちい》さい|白《しろ》い|鳥《とり》が|入《はい》ってきました。
 |白《しろ》い|鳥《とり》は|愉快《ゆかい》な|鳴《な》き|声《ごえ》でさえずりながら、|女《おんな》の|子《こ》の|周《まわ》りをパタパタと|飛《と》び|回《まわ》ります。|肩《かた》に|留《と》まってピヨと|鳴《な》いては|再《ふたた》び|踊《おど》るように|辺《あた》りを|飛《と》んで。いつしか|女《おんな》の|子《こ》も|一緒《いっしょ》になって|歌《うた》いだすと、|小鳥《ことり》と|一緒《いっしょ》にステップを|踏《ふ》みました。|曇《くも》っていた|心《こころ》はたちまちに|元気《げんき》になって、しばらく|二人《ふたり》は|楽《たの》しそうに|部屋《へや》の|中《なか》で|踊《おど》りました。あんまり|楽《たの》しいものだから、|沈《しず》んだ|気分《きぶん》はすっかり|晴《は》れて|暗《くら》い|夜《よる》もへっちゃらです。|小鳥《ことり》が|帰《かえ》ったあとも、|長《なが》い|夜《よる》がやってきても、|女《おんな》の|子《こ》の|心《こころ》はニコニコと|晴《は》れ|渡《わた》ったままなのでした。



 |長《なが》い|夜《よ》が|明《あ》けて、|短《みじか》い|昼《ひる》が|昇《のぼ》ります。いつでも|白《しろ》い|鳥《とり》が|入《はい》ってこれるように|女《おんな》の|子《こ》は|部屋《へや》の|窓《まど》を|開《あ》けていました。しかし、なかなか|白《しろ》い|鳥《とり》はやって|来《き》ません。|窓《まど》から|身《み》を|乗《の》り|出《だ》して|辺《あた》りを|見渡《みわた》して|見《み》ますが、|曇《くも》った|空《そら》と|俯《うつむ》いた|人達《ひとたち》が|見《み》えるだけです。|試《ため》しに|紅茶《こうちゃ》とクッキーを|用意《ようい》してみますが、|誰《だれ》も|遊《あそ》びに|来《き》てはくれません。|楽《たの》しいステップを|思《おも》い出して|踊《おど》って|見《み》せますが、やはり|白《しろ》い|鳥《とり》は|飛《と》んではきませんでした。
 やがて|陽《ひ》が|落《お》ちて、|夜《よる》が|再《ふたた》び|世界《せかい》を|支配《しはい》し|始《はじ》めます。|女《おんな》の|子《こ》はとうとう|諦《あきら》めて|窓《まど》を|閉《し》めるしかありません。

 ガタガタ
 びゅーびゅー

 |夜《よる》になると|毎日《まいにち》|悪《わる》い|鳥《とり》が|羽《は》ばたきます。|今日《きょう》は|白《しろ》い|鳥《とり》が|来《き》てくれませんでしたので、ちょっぴり|恐《こわ》い|気持《きも》ちが|戻《もど》ってきてしまいます。すると、|突然《とつぜん》バサバサと|飛《と》び|回《まわ》る|音《おと》が|聞《き》こえたかと|思《おも》うと|白《しろ》い|影《かげ》が|窓《まど》の|外《そと》を|横切《よこぎ》りました。


「|白《しろ》い|鳥《とり》さんが|来《き》てくれました!」


 |女《おんな》の|子《こ》は|思《おも》わずそう|叫《さけ》びました。|外《そと》は|相変《あいか》わらず|真《ま》っ|暗《くら》ですが、|暗闇《くらやみ》を|切《き》り|裂《さ》くように|白《しろ》い|鳥《とり》が|素早《すばや》く|飛《と》んで|夜《よる》の|悪《わる》い|鳥《とり》を|追《お》いかけています。|悪《わる》い|鳥《とり》は|白《しろ》い|鳥《とり》の|大《おお》きな|翼《つばさ》に|追《お》われ、たまらずどこかへと|逃《に》げていくほかありませんでした。
 さっきまでの|恐《こわ》い|気持《きも》ちもすっかりどこかへ|飛《と》んでいきました。|女《おんな》の|子《こ》は、|今《いま》では|夜《よる》をまったく|恐《こわ》いとは|思《おも》いません。それは|確《たし》かに、|女《おんな》の|子《こ》の|心《こころ》の|中《なか》に|白《しろ》い|翼《つばさ》が|宿《やど》り|始《はじ》めたからなのです。



 |明《あ》くる|日《ひ》は|嵐《あらし》の|様《よう》な|天気《てんき》でした。せっかく|夜《よる》が|明《あ》けても|空《そら》は|暗《くら》いままです。ときおり|雷《かみなり》が|空《そら》を|引《ひ》き|裂《さ》くようにとどろいて、|滝《たき》みたいにたくさんの|雨《あめ》をふらせています。
 きっとこんな|日《ひ》に|外《そと》へ|出《で》る|人《ひと》はいないだろうと|女《おんな》の|子《こ》は|思《おも》いました。それと|同時《どうじ》に、こんな|日《ひ》に|白《しろ》い|鳥《とり》はやって|来《こ》ないだろうかとも|思《おも》いました。いいえ、と|女《おんな》の|子《こ》は|首《くび》を|横《よこ》に|振《ふ》りました。きっと|来《く》る。あの|高貴《こうき》な|白《しろ》い|翼《つばさ》は|天気《てんき》なんて|関係《かんけい》なく|空《そら》を|駆《か》けるのだと。だからこんなにもひどい|雨《あめ》でも、|女《おんな》の|子《こ》は|窓《まど》を|開《あ》けていました。
 たくさんの|雨《あめ》が|部屋《へや》の|中《なか》に|入《はい》り|込《こ》んできます。|強《つよ》い|風《かぜ》が|女《おんな》の|子《こ》の|体《からだ》を|打《う》ちつけます。|耳《みみ》をつんざくような|音《おと》が|部屋中《へやじゅう》にひびきわたりました。それでも|女《おんな》の|子《こ》は|部屋《へや》の|窓《まど》を|開《あ》け|続《つづ》けます。
 するとその|時《とき》でした。ふたつの|白《しろ》い|影《かげ》が|雨《あめ》と|稲妻《いなづま》の|隙間《すきま》を|縫《ぬ》って|女《おんな》の|子《こ》の|部屋《へや》へと|飛《と》び|込《こ》んできました。


「いらっしゃい!|待《ま》ってたよ!」


 |女《おんな》の|子《こ》はその|二羽《にわ》の|白《しろ》い|鳥《とり》に|向《む》かって|深《ふか》くお|辞儀《じぎ》をしました。
 |片方《かたほう》の|白《しろ》い|鳥《とり》にはとても|鋭《するど》い|鉤爪《かぎづめ》がついていました。そしてもう|片方《かたほう》の|白《しろ》い|鳥《とり》はとても|澄《す》んだ|赤《あか》い|目《め》をしていました。|二羽《にわ》の|白《しろ》い|鳥《とり》はお|辞儀《じぎ》を|返《かえ》すように|頷《うなず》くと、|女《おんな》の|子《こ》の|肩《かた》の|上《うえ》へと|乗《の》っかります。
 |鉤爪《かぎづめ》の|鳥《とり》はそのくちばしに|大《おお》きな|鍵《かぎ》をぶら|下《さ》げていました。その|鍵《かぎ》はこの|部屋《へや》を|出《で》るための|鍵《かぎ》であると、|女《おんな》の|子《こ》にはすぐにわかりました。|女《おんな》の|子《こ》がその|鍵《かぎ》を|受《う》け|取《と》ると、|鉤爪《かぎづめ》の|鳥《とり》は|翼《つばさ》を|広《ひろ》げて|嵐《あらし》の|空《そら》へと|飛《と》び|立《た》っていきました。
 |赤《あか》い|目《め》の|鳥《とり》は|真《ま》っ|直《す》ぐと|空《そら》を|見通《みとお》していました。その|瞳《ひとみ》はビードロ|玉《だま》のように|透《す》き|通《とお》り、|様々《さまざま》な|情景《じょうけい》を|映《うつ》してきらめいていました。きっとこの|白《しろ》い|鳥《とり》は|色《いろ》んな|世界《せかい》を|巡《めぐ》って|来《き》たんだと、|女《おんな》の|子《こ》にはわかりました。



 |女《おんな》の|子《こ》は|見《み》てみたいと|思《おも》いました。あの|色鮮《いろあざ》やかなお|花《はな》が|一面《いちめん》に|咲《さ》き|誇《ほこ》るその|光景《こうけい》を。
 |人々《ひとびと》が|陽気《ようき》に|歌《うた》って|賑《にぎ》やかに|踊《おど》るその|情景《じょうけい》を。
 |昼《ひる》も|夜《よる》も|勇《いさ》ましい|冒険《ぼうけん》に|満《み》ちたその|世界《せかい》を。



 |今《いま》や|恐《おそ》れるものは|何《なに》もありません。|長《なが》い|夜《よる》も|嵐《あらし》の|日《ひ》も|暗闇《くらやみ》や|悪魔《あくま》すらも|女《おんな》の|子《こ》の|心《こころ》を|閉《と》じ|込《こ》めることはできません。その|背中《せなか》には6|羽《わ》の|白《しろ》い|鳥《とり》がくれた|勇気《ゆうき》と|希望《きぼう》と|幸《しあわ》せがすっかりと|宿《やど》っているからなのでした。
 やがて|女《おんな》の|子《こ》は|扉《とびら》のノブに|手《て》を|掛《か》けます。|外《そと》は|真《ま》っ|暗闇《くらやみ》ですが、|彼女《かのじょ》にはまばゆく|輝《かがや》いてみえるのでした。



 その|国《くに》は|星《ほし》の|裏側《うらがわ》にありましたので、|一日《いちにち》のほとんどは|夜《よる》でした。けれどもその|街《まち》は|明《あか》るく|灯《とも》されて、|色《いろ》とりどりの|花々《はなばな》が|咲《さ》き|誇《ほこ》り、|異国《いこく》の|音楽《おんがく》を|奏《かな》でながら|皆《みな》|愉快《ゆかい》に|暮《く》らしていました。|国《くに》の|真《ま》ん|中《なか》にはお|城《しろ》があって、そこには|女王《じょうおう》さまがいて|国《くに》を|治《おさ》めていました。
 その|昔《むかし》|女王《じょうおう》さまがまだ|女《おんな》の|子《こ》だった|頃《ころ》、さまざまな|世界《せかい》を|自由《じゆう》に|旅《たび》したといいます。|色《いろ》んな|世界《せかい》の|花《はな》や|野菜《やさい》の|種《たね》を|持《も》ち|帰《かえ》り、|色《いろ》んな|国《くに》の|歌《うた》やおいしいものを|持《も》ち|帰《かえ》り、|色《いろ》んな|人々《ひとびと》の|笑顔《えがお》を|持《も》ち|帰《かえ》りました。|夜空《よぞら》を|見上《みあ》げれば|素敵《すてき》な|星空《ほしぞら》がある|事《こと》を|知《し》りました。そうして|故郷《こきょう》に|戻《もど》った|女王《じょうおう》さまは、みんなに|勇気《ゆうき》と|夢《ゆめ》と|希望《きぼう》を|与《あた》えました。
 それからというもの。|夜《よる》が|長《なが》く|続《つづ》くその|国《くに》ではみんなが|空《そら》を|見上《みあ》げ、そして|幸《しあわ》せに|暮《く》らすのでした。



おわり




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ラブリー・ラビットクロー  6月26日00時
【NewDawn中央図書館所蔵】
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ラブリー・ラビットクロー  6月26日00時
#叛逆の狼煙
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