橘と彷の邂逅記録 その2
比良坂・彷 2022年6月16日
※全ての依頼が尊い想い出なのですが大きく事態が進んだもののみ記載しています
【橘】
【5月7日の誕生日】
練り香水を彼からもらう
“貴方が生きているから世界はこんなにも美しい”
次の日にお返しで『彼の誕生日』の贈り物を返す
前世と同じなら、彼の産まれた日は8日の筈だから
――誕生日以降、只管避けられる。1ヶ月ほど顔を見ない
>残響 しばざめマスター
妄想の兄を重ねられて迷惑なのか
そのくせあんな贈り物をしてきたり、椿のリボンを嫌がらなかったり
“なんなのよ、もう! 振り回さないで”
縁が切れる覚悟で、自分の寿命を削らぬ為に彼を斬る。いつも言うように利用してやった
初めて彼を「兄さん」と呼ぶ
“わたしは気狂い女よ、離れる理由をあげる”
――喜ばれた
混乱の極み
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【彷】
【5月8日の誕生日】
『でも彼は常に「虚っぽだ」と怯えていた
あなたが好きな形あるものを納めれば少しは恐怖が和らぐのかと思って』
そんな手紙と友に宝物を入れる匣をもらった
“さァどうしよう、これはきっととてもまずい。離れられなくなる”
“そしてまた、今度は彼女を追い込み死なせてしまう”
前世の己の記憶が毎日増える、恐らくは同時期のもの
18の終わり弟に死なれた後、自分は弟の戸籍を乗っ取り生き始めた
戸籍上の死者を己にした所で、弟は生き返らないのに……愚かな男
でも今世の俺も同じ事をする
なにも変っていない
>残響 しばざめマスター
利用してもらえた
嬉しい
兄と呼ばれた
……嬉しい
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