奇々傀々(丸猫)
榎本・英 2021年3月25日
タバコ屋の老婆が此方を見ている。
(宵雛花・十雉)
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榎本・英 2021年4月14日
(先頭を歩く丸猫が、野太い声で二人を急かす。続くように三毛猫と仔猫が動いた)……私が倒れたら引き摺って呉れ。(当たり前だと言わんばかりの君を、至極真面目な表情で見つめ返し一歩目を踏み出した)
宵雛花・十雉 2021年4月14日
爺さんか!(思わずびしっと片手が出た) いや、下手すりゃ爺さんの方が元気だろ。それに倒れられても困る。しゃあねぇ、疲れたら休み入れながら行くか。
(かくして人と猫の珍道中が幕を開ける)
榎本・英 2021年4月15日
(案内は君に任せたが、君よりも前を歩く猫が居た。丸猫だ。道端の誘惑に負ける仔猫とは違い。しっかりと目的地まで導いている)……マルグリットは、実はとても頼もしい猫なのかい?あの足取りを見て呉れ。魚屋の誘惑にも、肉屋の誘惑にも負けていないよ。(身に似合わない小さな尾を機嫌良く揺らしていた)食べ物の怨みと云うやつかな。そうだとしたら恐ろしいね。
宵雛花・十雉 2021年4月18日
消えちまったってのはそんなに美味い餌だったのかねぇ。オレらの食うもんより上等だったりして。(味見してみたいと一瞬過ぎるも、頭を振って考えを打ち消した。さすがに越えてはならない一線のような気がする)
榎本・英 2021年4月19日
あのマダムの事だ。良い肉でも与えていたのではないかな?(憶測に過ぎないが、そんな考えが過る。暫く歩いていると目的の家が見えた。立派な門のレンガの家だ。丸猫といえば巨体を揺らし、軽々と塀を越えて中へと入って行った)……見た目によらず、随分と軽やかな身のこなしだ。やはり只者ではない。
宵雛花・十雉 2021年4月19日
……オレも次は金持ちの家の猫に生まれ変わろうかな。(溜息混じりに溢していると、あっという間に目的地だ。塀の向こうに消えていく丸猫の帰宅風景を見守って)
案外脂肪じゃなくて筋肉だったりしてな。さて、オレたち人間は玄関からお邪魔するとしようぜ。(言って指先でちょいと呼び鈴を突いてやる)
榎本・英 2021年4月21日
(待っていましたと言わんばかりに中から先日のマダムが現れた。君を見るなり丁寧にお辞儀をし、君を探していたのだと告げた。足元の丸猫が中に入るように促す)……君は、人気者だね?ちなみになのだが、この家に足を踏み入れた事はあるかい?
宵雛花・十雉 2021年4月23日
アンタにゃ負けるよ。(先程と同じ台詞を返してやった。マダムには「お元気そうで何より」と言葉をかけて)
前回はオレの事務所に足を運んでもらう形だったからな。マルグリットの引き渡しも別の場所でしたし。だからこの依頼人の家に来んのは初めてさ。
榎本・英 2021年4月24日
(丸猫とおなじようにふくよかな身を揺らし、中へと招き入れた。紅茶と菓子が用意されている辺り、流石と言うべきか。丸猫用に猫の菓子も用意されていた。魚である)……あれは駄目ではないかな?(マダムには聞こえていないが、嬉々と魚を食む丸猫を凝視した)
榎本・英 2021年4月24日
……嗚呼。すまない。(我に返った。説明をしたそうなマダムへ視線を戻す。彼女の話によれば、この丸猫の食事が目を離した数分の間に消えていたそうだ。丸猫が食べた様子は無く、確かにその日は心地好い風が入り込むと窓を開けていたが、誰かが侵入をした形跡はなく、誰もが口を揃えて分からないと告げている)これは事件かい?
宵雛花・十雉 2021年4月27日
魚っておやつに入るっけ……(同じく丸猫を凝視した後、マダムの説明を一通り聞いていた)
成る程ねぇ。事件の可能性はあるが、事故の線もまだ捨てきれねぇってところかな。……奥さん、現場はどの部屋ですかね?
榎本・英 2021年4月29日
ナナは味噌汁の出汁を取った後の煮干しが好物だよ。(マダムが説明するよりも先に、丸猫がのっそりと動いた。着いて来いと言わんばかりの鋭い視線を向け、部屋から飛び出る。時折、君が着いてきているかを確認するかのように、首を後ろに向けていた)……賢い猫だね?(マダムと言えば部屋の説明を重ねてはいるが、丸猫のしたい事が分からず、何となくと言った様子で着いて来ている)
宵雛花・十雉 2021年5月4日
だな。偶にさ、人間みてぇだなって思うことあるよ。(言いながら案内猫について行く。道中、興味深げに室内を観察して)
榎本・英 2021年5月6日
人間かもしれないよ?(辿り着いたのか、此処だと言わんばかりに鳴き、顎で示す)嗚呼。この部屋のようだね。(マダムが説明を続けた。此処は猫専用の部屋らしい。人間サイズのベッドや丸猫専用の玩具などが散らばっていた)……贅沢だね?(そんな言葉を無視して、丸猫は事件現場へと足を運ぶ。そこには大きな丸皿が置いてあった。それ以外は何も置かれていない)
宵雛花・十雉 2021年5月8日
実は猫に化けてたってやつ? どうせ人間ならとびきりの美人で頼みたいね。(などと軽口を叩いていると、件の部屋に辿り着く)オレよりいい部屋に住んでんじゃねぇか……まぁそれはともかくだ、捜査開始といこうか。この皿、調べさせてもらっても?
榎本・英 2021年5月9日
美人ね。(丸猫を見たが、フンと鼻を鳴らすだけだ)ふくよかでとびっきり美人な娘だろうね?(皿に触れる事以外にも、この部屋にある物は全て触っても良いそうだ。マダムが心配そうな眼差しを君に向け、この件の事件性について問う)事件かどうかは未だ分からないね。(君が皿を触る合間に、玩具を調べるが何かの視線を感じる。それは窓の外からのような。そんな気がした)……何かいる気がするのだが、気のせいかな。
宵雛花・十雉 2021年5月10日
うぅん、見たところ何の変哲もない皿だな。(言って、手にしていた皿を元あった場所に戻した)……え、何だって? 何かいるってどこだよ。(半信半疑に振り向けば、作家の男へ視線を寄越し)
榎本・英 2021年5月11日
(君の視線の先には、丸猫にそっくりな猫がいた。舌先でぺろりと鼻を舐め、君の持つ皿を伺っている)
榎本・英 2021年5月11日
猫だよ。
宵雛花・十雉 2021年5月14日
げぇっ……!お、お前は……お松!?(この街によく似た3匹目が存在しない限り、それしか考えられなかった)
榎本・英 2021年5月17日
お松だね?(丸猫がぺろりと舌舐めずりをした)つまり――…。
宵雛花・十雉 2021年5月18日
犯人は……お前だ!(とりあえず探偵らしい台詞とともに指をさしておいた)
榎本・英 2021年5月20日
(窓越しにやりと笑った丸猫が捕らえてみよと言わんばかりに駆け出した)嗚呼。挑発をされているね。あれは捕まえた方が良いのではないかな?探偵さん、走れるかい?
榎本・英 2021年5月20日
(特殊ルール。お松との鬼ごっこ。ダイス目奇数が三回出たら捕獲)
宵雛花・十雉 2021年5月24日
あ、逃げた!(さすがは猫。丸くても俊敏に動くものだ)
言われなくても。猫捜しで鍛えた追跡力、見せてやるよ。(まずは窓を開けて外へ出ようと)
宵雛花・十雉 2021年5月24日
待ちな、お松!(手際良く窓を潜れば、犯人の追跡を開始した)
榎本・英 2021年5月26日
(君の素早い動きに舌打ちでもしそうな勢いだ。太くもありながら、しなやかな動きで庭へと飛び降りた)
榎本・英 2021年5月26日
……お松はあんなに素早いのだね。マルグリットはどうかな?君も行けるかい?(足元で寛ぐ丸猫を見下ろす。素早さ→)
榎本・英 2021年5月26日
(のっそりと身を起こし、地を蹴った。マルグリットの速さは君と同等。君の隣を走る)
宵雛花・十雉 2021年6月1日
(実を言うと走るのはあまり得意ではない。いや、正直に言うのならあまりではなくかなりだ。しかし隣に並んだ丸猫を見下ろせば、出来る限り涼しい表情をつくって)
へ、お前もなかなかやるじゃねぇか、マルグリット。
宵雛花・十雉 2021年6月1日
(あ、やばい。足つった。ダメだこりゃ)マルグリット!お前は先に行け。オレは後から行く。前と後ろから挟み撃ちにしてやろうぜ。
榎本・英 2021年6月3日
(君を見て理解をしたのか、丸い身に似合わない素早い動きで追いかけた)
榎本・英 2021年6月3日
(のろのろと後ろから追いかける。そして君に追いついた)マルグリットもどんどん差を広げられているようだよ。挟み撃ちも厳しいかもしれないね?罠でも作るかい?
宵雛花・十雉 2021年6月7日
(お松もマルグリットもすっかり見えなくなってしまった。後から来た男の方を振り返って)
罠か……それしかねぇかもしれねぇな。食い物で釣るか?
榎本・英 2021年6月9日
それは構わないが、君。食べ物は持っているかい?私はナツ用のポン菓子しか持っていないよ。
宵雛花・十雉 2021年6月16日
(ごそごそと懐を漁る。そこから出てきたのは)後で食おうと思ってた饅頭と、知り合いにやろうと思ってたジャーキーがある。
榎本・英 2021年6月17日
用意周到だね。では、そちらに罠を仕掛けよう。私は、そうだね。見守らせて呉れ。疲れてしまったのだよ。(ダイスの目=罠の出来栄えでどうぞ。)
宵雛花・十雉 2021年6月22日
食うの楽しみにしてたんだけど……しゃーねぇか。って、疲れたって何もしてねぇだろアンタ。(ぶつくさ言いながらも罠作りに取りかかった)
宵雛花・十雉 2021年6月22日
んー、まぁこんなモンだろ!(最寄りの公園。掘った穴を葉で隠し、側に食べ物を設置する。こってこてな落とし穴だ)
榎本・英 2021年6月24日
(いかにも落ちてくださいと言わんばかりの落とし穴へ、丸猫が突撃をした)
榎本・英 2021年6月24日
(徐々に減速をし、そっと落とし穴の上に片足をかけ――…)
榎本・英 2021年6月24日
……落ちたね。(スローモーションで穴の中に落ちて行った。中を覗くと丸猫が大人しく転がっているだろう)あの罠にかかるのか。覚えておこう。
宵雛花・十雉 2021年6月25日
よっしゃ!(成功の瞬間、思わず拳を握って)とっておきの饅頭を犠牲にした甲斐あったぜ。さぁて、観念しろよ。(穴を覗き込めば、両手を伸ばして捕まえようと)
榎本・英 2021年6月28日
(もはや抵抗する気も無いのか、大人しく君の腕の中に収まるだろう。後から追いかけてきたマダムが驚きの表情を見せ、二匹を見比べる)
榎本・英 2021年6月28日
良い反応だね。私達も最初は驚いたものだよ。犯人はどうやらこのお松だったようだ。探偵さん。事件解決、おめでとう。(終始見守ったままの男は拍手で君を称えた)
宵雛花・十雉 2021年6月30日
まぁ、名探偵にかかりゃざっとこんなもんよ!(マダムの反応を見て思う。そうか、まだお松のことはこの人に話していなかった)
しっかし、なんでこんなことしたんだよお前さん。飯が貰えるとこなら他にもあんだろ?
榎本・英 2021年7月1日
(味のある顔で君を見ていた。見ていたものの、丸猫は隙きを見て逃げ出した。更にその後を追うこの家の猫と、お松の追いかけっこが幕を開ける)食い意地が張っているのかもしれないね?さて、犯人も見つかった事だ。一件落着と云うことで、今日はお暇するかい?(報酬はまた後日談、君の探偵事務所へと送られるのだろう)
宵雛花・十雉 2021年7月7日
あっ……(駆け出していった猫たちを見守る。仲が良いというか何というか)
そうだな、事件も無事に解決。今日のところは颯爽と帰ることにするよ。
榎本・英 2021年7月12日
(お疲れ様の声を交わし、互いに帰路につく。君の後ろを丸い猫がこっそり追いかけていたことは、君すらも知らないかもしれない)