王領の森。
ロク・ザイオン 2020年8月4日
早起きのバラ。果実酒の最初の一滴。鶏の心臓。誕生日のケーキのいちご。
一番素敵なものは、一番えらいひとのもの。
王領地。
この国にたったひとりの貴人の為の森には、
ひとが森に求めるものが、何でも揃っていた。
美しさと豊かさと安全の保証された
ひとが飼いならした森の中。
「……あ。」
赤毛の女は、キミの顔を見て、濁った声を上げた。
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
毒はあるけど有用だったり、薬になるけど管理が難しかったり、
そういう植物をどうこうするのが、今の所のボクの仕事の一つでさ。
実は、ボクもキミが来てくれるとは思ってなかったんだよ。
適したヒトがいるから……とは聞いてたんだけどね。
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
えらいな。……そういうのは、森の端っこで、老いた女がよくやってる。な。(若いのにすごいなの顔をした。すごいのでちょっとだけ生まれながらの光が漏れる)
ロク・ザイオン 2020年8月4日
そう。……頼まれた時も、なんか言われた。猟兵だからとか、年が若いからとか……
(此処はまだ森の入り口だ。奥へ続く、枝を払われた木漏れ日の道を見遣り)一回り、するかい。(キミの隣に、ぴたりとつく。先導よりは、危険が及ばないように傍に侍っていた方がいいんだろう)
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
ボクは魔女かい。
……まぁ出来ることとやってることを考えればあながち間違いでもないのかもしれないけど、ぐつぐつツボをかき混ぜてるわけじゃないんだよ。
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
ん、そうだね、折角だから。
(隣についた、森番をちらりと見て)
こういう仕事は慣れてるの? 要人の護衛とか。
……や、ボクは要人ってほどでもないんだけどね、ほんとは。
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
(ス…と光が消えた)(えらい(と散々聞かされた。失礼が無いようにとのことだった)キミに膨れられて毛並みが全体的にしょんぼり萎む)
ロク・ザイオン 2020年8月4日
(ふかふか、柔らかく朽ちた葉と土を踏んで歩く。)うん。……依頼で頼まれることもあるし、偉くなくても、村の女や子供を連れて森に入ることもある。(だから任せろ、と、少し胸を張ってみせた)
……そう? 姫、は。(上を見上げた。此処からは見えにくいが、高く遠くの青みがかった梢は、世界樹のものだ)ここの長なんだろ。
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
(しぼんでしまった)(まるで本物の獣のようだ)
(ちょっと面白いからこのままにしておこうかなとミコトメモリは思った)
(会話する内にまた膨らむこともあるでしょう)
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
ああ、獣とかも居るものね。
自然の恵みを享受するのは、本来リスクと隣り合わせだもんねえ……(“慣れ”てしまった今の人間達にとっては、遠い感覚かもしれないが――)
……うん、まぁ、でも、ボクは本当はこの国のお姫様というわけではないんだよ。
役割を与えられて、それを果たす為に、えらい立場に置いたほうが都合がいいでしょうって感じなんだよね
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
(キミの隣を歩きながら、耳を聳てあちこちに目を配っている。大きな獣の気配は殆ど無いが、それでも今の自分は護衛なのだ)(そしてキミをちらと見るとまだ眉がぎゅっと吊り上がっているのだ)(怒ってる)(未だ毛並みは膨らまないし三つ編みが股の間に挟まりかけている)
ロク・ザイオン 2020年8月4日
……うん。でも、ひとは、皮も爪もないから。
(けれど。ひとはもう、皮と爪を遥かに上回る力を手にしているから。)
森番は森とひとを守る。(ざらり、己の役割を口にする。)
……姫の、役?
誰かが、ミコトメモリに。そうしろって、言ったのかい。
(――――役。)
ロク・ザイオン 2020年8月4日
(ざりざり、ざりざり。言葉を紡ぎかけた迷いで喉を鳴らす。)(ジャ……とかとも……とか、ぶつぶつ唸っている)
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
そ、そんなに怯えなくても大丈夫だよ。
別に怒ってはいないから……ね?
(純朴なのかなぁ……と首を傾げ)
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
森を傷つけようとするヒトも居るしねえ、密猟者とかさ。
ボクの国にもそういう輩は耐えなかったなあ……(なんか懐かしくなってきた)
ん? ああ、まあ…………契約、っていうやつかな。
ボクの国はもうなくなっちゃったから、代わりにこの国のお姫様をして、
…………あの大きな樹を育てろ、っていう契約。
(どうしたんだろ? とぶつぶつ声が耳に引っかかり)
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
(怒ってなかった)(キミを向いて髪が一房、獣の耳のように跳ねた。)
……あの樹を育てる……
(再び、視線は木漏れ日の向こうへ。)……ひとが育てる、は、もう通り過ぎている気がするけど……あれも、こうやって。(手近な、入り混じりの木の葉を撫でる)混ぜて、育てるものなのかい。キミが。
ロク・ザイオン 2020年8月4日
……。あのな。ミコトメモリ。あの……(――――相棒の日記を、声に出して読んだ。だから、)
……キミは覚えてるか。えっと……零井戸の、こと。だいじょうぶか。(耳障りな声は、やや不安定に揺らぐ。)
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
……ボクの能力はね、いろんな“記憶”を形にして、モノに与えたり、逆に引き抜いたり出来るんだ。
あの樹の栄養は、この国で暮らす人々が、少しずつ分けてくれる“感情”。
それをボクが形にして与えてるの。そうすると、毎日ちょっとずつ育つし、時には果実をつけることもある――味はまちまちだけどね。
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
(ぴたり、と足が止まる)
(――まぁ、二人はコンビを組んでることが多い、ってのは知ってるから)
(驚きはしないけれど)(動揺はした)(ていうか気になるじゃんね二人の関係とか)
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
(でも、ウソを付くのは、この森の番人には、失礼だ)
……覚えてるよ。
忘れようとしたけどね、駄目だった
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
……船でもやってた。な。記憶。(一度、宇宙で共闘したときだ。)…………じゃあ。ミコトメモリがいないと、枯れる? あれは。
(キミは年若く、あの枝の上の街はそれよりもずっと古く見える。キミより前にあの樹に糧を与えていたのは、誰だったろう。……と、少し思いを巡らせたけれど。)
ロク・ザイオン 2020年8月4日
(覚えている。キミの言葉に目を見開いて、)……!(安堵の息を溢れさせた。)
そう。そうか。……うん。よかった(ざり、ざり、)なくなってなくて。ほんとに、よかった……(錆びた声音は、譫言のように。)(ぐし、と目元を擦る。)えっと……
ロク・ザイオン 2020年8月4日
……「めめ」。な。(それは二人の間だけの名かも知れないが)(森番はデリカシーに欠けていた。)
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
放っておいたら、枯れるかも。
もともとの限界を超えて、大きくしようって話だからね。
自然の摂理からは……まぁ、外れてるよ。
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
キ、キミが泣くことはないじゃないか……!?(流石に焦るメモリアだった。同時に、こんなに感情豊かだったのか、と失礼ながらちょっと驚く。いや、たしかに落ち込んだ時は露骨だったけれども!)
…………って、あぁ…………
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
…………ごめんね。
その呼び方は、いつか、あのヒトがボクのことを思い出してくれたら、って。
……約束したんだ。
だから、今のは聞かなかったことにする(耳をふさぐふりをして、あー、あー)
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
……。(わかった、がわりに。真似て指を立てた。森番はひとの秩序を重んじる。)
……だって。良かったと思って。全部、なくなってたら、おれはとてもやだ。(ざらざらした声音には、少し稚げな嫌悪が混じっている)
名前も。「こい」も。……ともの、大事なものだ。
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
んん、その……ボクも、諦めないと決めたか――――――
…………………………………………恋て。
…………恋て!
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
うん。ともはこいだ。(キミもそうかは、知らないけれど。森番の認識では、未だに恋愛は双方向ではない。)
…………(赤くなったキミの顔を覗き込む)……。ぎゅーって、ぐわーってしてるのかい。(視線にはちょっと同情というか、「わかるよ」って色が混じる。こいってそういうもんだもんな)
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
そ、それも誰かの口から聞くのはさぁ! こう、よくなくまぁい!?
(言葉にしないで、居続けた感情では、そりゃああるけども!)
――――うん、ぎゅーって、ぐわーってしてるよ、
ぶわー、とも、ぐるんぐるんもしてる。
…………その、さぁ。
気にはなっていたんだけどさ、ずっとさ。
キミ的には、レ………………零井戸って、その、どんな存在なのかな
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
ぶわーとぐるんぐるんもか……(恋概念がアップデートされた)おれは、あんまり、それはないな……
ロク・ザイオン 2020年8月4日
……(キミが口にしかけた名に、髪が跳ねる)れんって、言っても、いいのに。……おれは、その名前のこと、知りたいし。
ともは相棒だよ。……ともはそれが、くそでか感情だって言ってたけど。(ふかふか、足音を立てずに歩幅を合わせて。森番は歩く)
おれは相棒の手伝いをするし、ともはおれに色々教えて、助けてくれる。やわらかくて細かったけど、強くて、最近はちゃんと力を入れて爪を立てて、立ってる。がんばるやつで、いいやつだ。
同じ、ひとになりたいから。おれもがんばるやつになる。
……おれは言葉を知らないからかも知れないけど。それを、相棒と呼ぶと思ってる。
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
…………いちいち謝らなくていいんだよ。
本当に怒ってたら、もっと怒ってる!! って感じになるからさ。
…………あ、そ、そうか……そうか……。
ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
相棒、相棒、相棒…………か。
………………キミは彼が大事で、彼もキミが大事なんだ、ってことはわかった。
きっと、ボクとは違う軸で。
……相棒ほど、掛け替えのない存在もなかなかないもんねえ
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
怒ってないのか。(再び毛並みが膨らんだ。ゆるされたので背中で三つ編みが獣の尾のように揺れもする。)
……そう。相棒。(キミが噛み締めるように繰り返すのを、少し首を傾げて聞いていた。)ミコトメモリには、いるのかい。相棒。
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
んー。
友達、と呼べる相手はいると思う。
親友、と呼べる相手も多分。
でも、相棒、と呼べる相手は、いないかな。
それこそ、ジャガーノート・ジャックはボクの騎士ではあるけど……あったけど。キミの相棒、という感じがするし。
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
(キミを、じっと、見下ろした。)……ジャックは、騎士だ。おれは森番だし、ジャックは、騎士だ。(違うかい、と、目で問う。)
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
…………ボクは、彼らを分けて考えては、いないからね(視線をあわせないまま、息を吐いて)
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
……。(キミがそう思っているのなら、それはキミの抱く秩序だ。)
そうか。(浮かない横顔が気がかりではあっても、顔を上げて。ざらりと、錆びた音で頷いた。)
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
まあ、頼れる相棒が居るのは、うらやましい限りだな、と思うところでは、あります。
望んで手に入るものでもないしね、
ソ ウ イ ウ ノ
人間関係は
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
……(「頼れる」部分だけ聞き取ってやおら嬉しそうな顔をする)うん。
おれも。ジャックと会ったのは、偶然だったし。な。
ミコトメモリも、今から、偶然をするかも知れない。なあ。
(ゆら、ゆら、上機嫌な猫のような足取りで。)
……しんゆう。は、相棒とは違うのかい。
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ミコトメモリ・メイクメモリア 2020年8月4日
んー、別に“親友”相手に命をかけられない、ってわけじゃないけれど。
多分、相棒っていうのはさ。
自分の命の扱いを、きっと預けられる人のことを言うんだと思う
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
(考え込むように、三つ編みが揺れた。)おれは。ひとを守るものだけど。……そう、だね…
ロク・ザイオン 2020年8月4日
(ごろごろと、懐いた猫のように喉を鳴らす。)相棒なら、おれのいのちをうまく使う。おれじゃなくてもいいや、って、思えるのは。ジャックが相手のときだ。な。
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ロク・ザイオン 2020年8月4日
(我が騎士。その音は、キミの浮かべた笑顔は、とても好きだ。蕩けるように微笑んで、)うん。キミが呼びたい名を呼ぶといい、ミコトメモミ
ロク・ザイオン 2020年8月4日
(噛んだ)……ミコトメモリ。
(道は次第に明るく。森の端は、すぐそこだった。)
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ロク・ザイオン 2020年8月5日
(――――――世界樹の護り手の森は、穏やかに巡っている。)
(森を出る。)