サンプルTRPG 第3回『血塗られた館にて』
ジャム・ジアム 2020年4月1日
第3回サンプル版よ。
「ダークセイヴァー」TRPG 書籍版
一章:ボス戦: 血に濡れた伯爵夫人(難易度レベル合計×2)
二章:変則回: 展開により、冒険or集団戦になります
三章:ボス戦: 朱殷の魔術師(難易度レベル合計×2)
フレーム選択スレ:
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●簡易OP:
赤い月の下、今夜も悲劇は収まらない。
暗い洋館の一室で、蛇のような鱗がぬらりと光る。
彼らが体をくねらせて、必死に奪い合うのは、
おそらく元は、人であったもの。
もうその正体を知る者は、この世界にいないだろう。
また人知れずひとつの村落が、消えた。
その光景を見て微笑むのは、黒衣を纏ったひとりの美しい貴婦人。
血の色をしたその瞳を、横たわった三日月のように歪ませて、満足げにこう言った。
「ねえ、愛しい貴方たち。次は、何が食べたい?」
応えるように『蛇』の一体が、
血だまりに浮かぶ、小さな懐中時計を咥える。貴婦人は幸せそうに体を震わせ、窓からそっと、遠い灯りに手を伸ばした。
それは、時計台のある、教会の灯火。
「素晴らしいわ。ええ、あの街にいたしましょう?」
*
「……この貴婦人の居場所は、分かっているの。」
ダークセイヴァーにおいて
たいていのヴァンパイアに言えることだが、
殺戮が好きな、悪趣味極まりないヴァンパイアである。
広い洋館に大量に人間を招いては、
配下にそれを襲わせるという。死ぬ晩に、見たこともないご馳走を食べさせてくれるそうだが、そこに交渉や生き残りの術はなく、ただ、自分が啜る美味しい血と、配下に食わせる餌としてしか人間を見ていない。
一刻も早く退治することが、人命をひとつでも多く救うことに繋がるはずだ。
近く狙われるのは、
彼女の館からほど近い、聖者の街。
付近の孤児を育てたり、傷ついた人々の癒しを担っている。そのためか技術者も多く、活気のある街だ。
今までは慎重に、ごく小さな村から、丸ごと『招待』することで、騒ぎを抑えていたようだが、力を蓄え、欲がまさった。『招待』はきっと明日にでも行われてしまう。
幸い、今、彼女の屋敷に、人間はまだいない。
「敵の本拠地だけど、郊外の大きな洋館に、
居るのはオブリビオンだけ。殴りがいがあると思わない?」
「これ以上犠牲を出さないために、あいつらをやっつけて!」
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ジャム・ジアム 2020年4月1日
●《一章》『血に濡れた伯爵夫人』(難易度:猟兵のレベル合計×2)
配下を打ち払いながら
黒衣の貴婦人を追いつめた猟兵のあなた。
そこは、人間たちの血で染まった白亜のホールだった。
床や壁は、打てばもろく、簡単に穴があく。
ろうそくの炎も多く、
白い天窓から月の光が反射して、視界は明るく隠れる空間もほとんど無い。
敵は今まだ1人、真っ向から戦えるはずだ。
ジャム・ジアム 2020年4月1日
敵のユーベルコード:
●『血霧と踊りて』……( 物理無効化&負傷に応じて超強化 )
全身を【物理攻撃を無効化する真紅の霧】で覆い、自身が受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命吸収能力を得る。
●『鮮血の薔薇』……( 難易度m内の無敵範囲攻撃 )
自身の装備武器を無敵の【血の滴る薔薇】の花びらに変え、自身の難易度m半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
●『愛しい子たち』……( ★一定条件で逃走用に、配下を召喚 )
自身が戦闘で瀕死になると【逃走時間を稼ぐために人肉を好む大量の騎竜】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
「厄介なユーベルコードを持っていると思うわ。
でもこれなら、ダメージを見ながら使い分けてくるはず。」
「敵を分析しながら、とどめを刺して!」
ジャム・ジアム 2020年4月1日
⚫️ ※ 特殊変則ルール ※
「合計ダメージ」で展開が変わります。
・猟兵の合計ダメージが「人数×1」以上か
・残り難易度が「10」以下
になると、貴婦人はすぐ配下を呼んで逃げようと試みます。
「逃がさない内容を含むプレイング&ダイスロール」が
その後、ひとつでも成功すれば、
貴婦人はずっと逃げられず、配下と共に倒されます。
しかし、
・逃がさないプレイングをせず、ただ戦い続ける。
・逃がさないプレイングのダイスロールに「失敗・ファンブルだけ」する
いずれかを満たして、この章をクリアした場合は
貴婦人は屋敷の中に逃げ込み、
それを捜索する《二章》(冒険:難易度レベル合計×1)に続きます。
貴婦人が倒れた場合、《二章》は
別のオブリビオンとの集団戦(難易度レベル合計×1.5)になります。
状況に応じ、お好みで!