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スタートもしくは如何にして藤堂は文明社会を捨てたか

藤堂・藤淵 2020年2月4日

 藤堂藤淵はそれなりに困っていた。
 最近少し仕事をサボりすぎ、かつ遊びすぎて色々と首が回らなくなったのが原因だ。それ自体はいい。別に大したことではない。人間金がなくとも借金があろうとも楽しく生きていけるのだ。
 問題は、借金取りのヤクザと、仕事をしろとせっつく組織と、あとは女関係だった。

「いやあ、流石にもうだめだよ藤堂。追い込みかけるからよろしく」
 懇意にしているヤクザ物は支払い能力、というか意思がないと見るや否や型にはめに来た。直接的な暴力ではない。彼らは理由がなければそんな悪手は選ばない。
 藤堂のよくいく界隈に通達を出して締め出しを行い、店に遠回しに圧力をかけ、まともに遊べなくした上で『どんな手つかってもいいから金作ってもってこい』と無言の脅迫を行ってきたのだ。なんという悪辣な手口だろう。

「藤堂藤淵、今までの行動、性格、そして能力を加味したうえで拘束、強制奉仕の決定が下されました」
 なんかよくわからんセイギノミカタ組織は、もはや藤堂の自由意思は信用できんと追っ手を差し向けてきた。
『働け、今すぐ。進捗どうですかって言われ続けろ』
 勿論藤堂は逃げた。

「一緒に死の?」
 最近金の無心をしていた嬢のアユミちゃんは後ろから的確に急所を刺しに来た。
 嫌な予感がしたので防刃ベストを裏社会の闇オークションで入手していなかったら即死だったろう。でも何故か少し貫通して背中に穴が開いた。
 おのれメル〇リ。
 浮気がバレたとかそういうのではなく、きっとメンがヘラったのだろう。
 ヤクザ者やセイギノミカタよりも怖かったのは、確実に殺すという凄みがあったことだ。お前はどこの特殊部隊員だと言いたくなるような的確なストーキング、アンブッシュをたびたび仕掛けてくるのには舌を巻いた。

 三者三様な追い込みを仕掛けられた藤堂はすっかりまいってしまった。
 グリモアで空間転移すればよかろうって? セイギノミカタからは逃れられない。あとアユミちゃんは何処に行こうとも腹を刺すという概念めいたメンヘラだった。

「そうだ、世紀末にいこう」
 京都に行くノリでグリモアを展開したのは、何も思い付きではない。
 アポカリプスヘル。
 かの地ならばセイギノミカタ組織の手も薄く、流石の絶対腹を刺すウーマンも文明が崩壊した世界では飢えて先にくたばるだろうそうあってくれ。という目論見あっての決断だ。
 藤堂は明るい未来を毛ほども信じてはいないが、とりあえず今日生き残る為になけなしの集中力を動員して転移窓を開いて……。


藤堂がどこに跳ぶか。スタート地点決定ダイスロール
01~100まで
ゾロ目 数字の大きさがレーティングとなる人のコミュニティ(ベリーイージー)
1~20 何もない崩壊した道路のど真ん中(ルナティック)
21~40 森の中にいる(ハードモード)
41~60 ガソスタ(壊れた車、燃料等があったらいいな)
61~80 庭付き一戸建て凄いでかいミュータント付き(ノーマル)
81~98 軍事基地ゾンビ付き(ノーマル)
100 超スーパーウルトラデパート先住民あり(イージー)




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藤堂・藤淵 2020年2月4日
ナムサン!(転移窓に飛び込む)
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藤堂・藤淵 2020年2月4日
(転移。
空気が違う。圧が違う。匂い、温度、湿度が違う。世界移動というのは一瞬の浮遊感と、猛烈な違和感に苛まれ数秒間は酔うのが藤堂の常ではあるが、今回はそんな違和感を楽しむ暇もなかった。
衝撃。
ボディに霊長類最強の吉田がタックルしてきたような。吹っ飛ぶ)
!?(すわメンヘラかと思ったが奴はこんな生易しくない。俺にはわかる。などと通ぶったことを考えながら下手人を探すと)
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藤堂・藤淵 2020年2月4日
「UGUUUUUUUAAAAAAAAAAAA!!!」
(なんかでかくて腹から人間の手がめっさ生えている熊さんと目が合ったのだった)
仏陀よ、寝ているのですか……。
(どの世界でもニートに慈悲はなかったようだ。どつきあいから始まる異世界生活がスタートした)
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