唯・刀のフレンド

戦乱の世にあって銘の刻まれていないただの刀であったヤドリガミ。ただ打たれ鍛えられ、当たり前に戦場にて振るわれて、非凡に多くのモノを斬り裂いて、考えられないほどに頑丈であるがゆえ刃は毀れず曲がらず折れず、曇りさえしなかったがゆえに振るわれ続けた。どんな因果か人の形を得たのは「やっぱあれかね。四六時中休まず人を斬ってたからかもな」とのこと。何故か刀形に戻れないが気にしない。……斬ることに関係ないからだ