渡辺・紅牙のフレンド

かつて私は自他共に認める村一番の悪餓鬼だった。しかしある日、一人の女性に掴まる事に。「性根を叩き直してやる。来い」/その日から半ば強制的に学び始めた陰陽道は全くの新世界だった。指先の器用さや勘の良さも相俟って上達もすぐだった/しかし数年後、突如訪れる鬼の軍勢。師匠と共に奮闘したが敵わず…/とんだ自惚れだ。私は家族も、そして大切な人すらも護れなかったのだから/滅んだ故郷を背に私は充て無き道を進む

　こんにちは、エンパイアにある江戸幕府の将軍、徳川家光です！　みんなは僕の事「上様」って呼びますけど、好きに呼んでくださって結構ですよ。天下自在符はお役に立ってますか？　僕自身も、柳生新陰流とグリモアを修得してるので、そこそこお役に立てるかと。ただ、嫁がめちゃくちゃいっぱいいるんで、夜は帰らなきゃいけないのが難点なんですけどね。これから、どうぞよろしくお願いします！

戦場で泣いていた所を親方に拾われたらしい。吸血欲求が増えたせいか、瞳の色が明るくなってきている。刀の使い方、罠の扱い、食材の探し方と扱い方など最低限必要な技術を学んだあと15歳の時に「ワタシにできるのはここまで。後はおまえ次第だ」と放り出されている。あれから私は成長したのだろうか。 食材の下ごしらえをしながらふと空を見上げた。　長年片思いしている猟兵がいる。その話を振ると少し考えてにっこり笑う。

かつて彼女は優しい笑顔と確かな技術を持った鍼灸師だった/しかし２年前に出現した宇宙海賊により故郷が壊滅/猟兵の到着により命は助かったが、家族を、友人を、髪の色を、笑顔を、右目を喪った/傷が癒えた後、多くを喪った後悔と復讐心に駆られる/１年間猟兵の技術を学び、鍼灸師としての技術と大量の霊力を掛け合わせた暗殺術を会得/後に彼女は各地を旅している/放浪する謎の黒き医師として/或いは亡霊を穿つ暗殺者として